安全データシート
|
ジメチル‐パラ‐ニトロフェニルチオホスフェイト
(別名 メチルパラチオン)
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
作成日2003年 5月6日
|
|
|
|
|
改定日2006年 8月12日
|
|
1.化学物質等及び会社情報 |
|
|
|
|
|
化学物質等の名称: |
ジメチル‐パラ‐ニトロフェニルチオホスフェイト
(別名 メチルパラチオン) |
|
|
製品コード: |
○○○ |
|
会社名: |
○○○○株式会社 |
|
|
住所: |
東京都△△区△△町△丁目△△番地 |
|
|
電話番号: |
03−1234−5678 |
|
|
緊急時の電話番号: |
03−1234−5678 |
|
|
FAX番号: |
03−1234−5678 |
|
|
メールアドレス: |
|
|
推奨用途及び使用上の制限: |
農薬(殺虫剤) |
|
2.危険有害性の要約 |
|
|
|
|
|
GHS分類 |
|
|
|
|
|
|
物理化学的危険性 |
火薬類 |
分類できない |
|
|
|
|
可燃性・引火性ガス |
分類対象外 |
|
|
|
|
可燃性・引火性エアゾール |
分類対象外 |
|
|
|
|
支燃性・酸化性ガス |
分類対象外 |
|
|
|
|
高圧ガス |
分類対象外 |
|
|
|
|
引火性液体 |
分類対象外 |
|
|
|
|
可燃性固体 |
区分外 |
|
|
|
|
自己反応性化学品 |
分類できない |
|
|
|
|
自然発火性液体 |
分類対象外 |
|
|
|
|
自然発火性固体 |
区分外 |
|
|
|
|
自己発熱性化学品 |
分類できない |
|
|
|
|
水反応可燃性化学品 |
分類できない |
|
|
|
|
酸化性液体 |
分類対象外 |
|
|
|
|
酸化性固体 |
分類できない |
|
|
|
|
有機過酸化物 |
分類対象外 |
|
|
|
|
金属腐食性物質 |
分類できない |
|
|
人健康有害性 |
急性毒性(経口) |
区分2 |
|
|
|
|
急性毒性(経皮) |
区分2 |
|
|
|
|
急性毒性(吸入:気体) |
分類対象外 |
|
|
|
|
急性毒性(吸入:蒸気) |
分類できない |
|
|
|
|
急性毒性(吸入:粉じん) |
区分2 |
|
|
|
|
急性毒性(吸入:ミスト) |
分類対象外 |
|
|
|
|
皮膚腐食性・刺激性 |
区分3 |
|
|
|
|
眼に対する重篤な損傷・眼刺激性 |
区分2B |
|
|
|
|
呼吸器感作性 |
分類できない |
|
|
|
|
皮膚感作性 |
区分外 |
|
|
|
|
生殖細胞変異原性 |
区分2 |
|
|
|
|
発がん性 |
区分外 |
|
|
|
|
生殖毒性 |
区分2 |
|
|
|
|
特定標的臓器・全身毒性 (単回ばく露) |
区分1(神経系) |
|
|
|
|
特定標的臓器・全身毒性 (反復ばく露) |
区分1(神経系) |
|
|
|
|
吸引性呼吸器有害性 |
分類できない |
|
|
環境有害性 |
水生環境急性有害性 |
区分1 |
|
|
|
|
水生環境慢性有害性 |
区分1 |
|
ラベル要素 |
|
|
|
|
|
|
絵表示又はシンボル: |
|
|
|
注意喚起語: |
危険 |
|
|
危険有害性情報: |
飲み込むと生命に危険(経口) |
|
|
|
|
皮膚に接触すると生命に危険(経皮) |
|
|
|
|
吸入すると生命に危険(粉じん) |
|
|
|
|
軽度の皮膚刺激 |
|
|
|
|
眼刺激 |
|
|
|
|
遺伝性疾患のおそれの疑い |
|
|
|
|
生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い |
|
|
|
|
神経系の障害 |
|
|
|
|
長期又は反復ばく露による神経系の障害 |
|
|
|
|
水生生物に非常に強い毒性 |
|
|
|
|
長期的影響により水生生物に非常に強い毒性 |
|
|
注意書き: |
【安全対策】 |
|
|
|
|
すべての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 |
|
|
|
|
使用前に取扱説明書を入手すること。 |
|
|
|
|
この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。 |
|
|
|
|
個人用保護具や換気装置を使用し、ばく露を避けること。 |
|
|
|
|
呼吸用保護具を着用すること。 |
|
|
|
|
保護手袋、保護眼鏡、保護面を着用すること。 |
|
|
|
|
屋外又は換気の良い区域でのみ使用すること。 |
|
|
|
|
眼、皮膚又は衣類に付けないこと。 |
|
|
|
|
粉じんを吸入しないこと。 |
|
|
|
|
取扱い後はよく手を洗うこと。 |
|
|
|
|
環境への放出を避けること。 |
|
|
|
|
【応急措置】 |
|
|
|
|
吸入した場合、空気の新鮮な場所に移動し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 |
|
|
|
|
眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。コンタクトレンズを容易に外せる場合には外して洗うこと。 |
|
|
|
|
皮膚に付着した場合、多量の水と石鹸で洗うこと。 |
|
|
|
|
衣類にかかった場合、直ちに、すべての汚染された衣類を脱ぐこと、取り除くこと。 |
|
|
|
|
汚染された保護衣を再使用する場合には洗濯すること。 |
|
|
|
|
ばく露又はその懸念がある場合、医師の診断、手当てを受けること。 |
|
|
|
|
飲み込んだ場合:直ちに医師の診断、手当てを受けること。口をすすぐこと。 |
|
|
|
|
眼の刺激が持続する場合は、医師の診断、手当てを受けること。 |
|
|
|
|
気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。 |
|
|
|
|
吸入した場合、直ちに医師の診断、手当てを受けること。 |
|
|
|
|
皮膚に付着した場合、直ちに医師の診断、手当てを受けること。 |
|
|
|
|
皮膚刺激があれば、医師の診断、手当てを受けること。 |
|
|
|
|
漏出物は回収すること。 |
|
|
|
|
【保管】 |
|
|
|
|
容器を密閉して換気の良い場所で施錠して保管すること。 |
|
|
|
|
【廃棄】 |
|
|
|
|
内容物や容器を、都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に業務委託すること。 |
|
|
国・地域情報: |
|
|
3.組成、成分情報 |
|
|
|
|
|
化学物質 |
|
|
|
|
|
|
化学名又は一般名: |
ジメチル‐パラ‐ニトロフェニルチオホスフェイト
(O,O-Dimethyl O-4-nitrophenyl phosphorothioate) |
|
|
別名: |
メチルパラチオン (Methyl parathion) |
|
|
|
パラチオン・メチル (Parathion-methyl) |
|
|
化学式: |
C8H10NO5PS |
|
|
化学特性(化学式又は構造式): |
|
|
|
CAS番号: |
298-00-0 |
|
|
官報公示整理番号 (化審法・安衛法): |
対象外(農薬) |
|
|
分類に寄与する不純物及び安定化添加物: |
情報なし |
|
|
濃度又は濃度範囲: |
情報なし |
|
4.応急措置 |
|
|
|
|
|
吸入した場合: |
被災者を新鮮な空気のある場所に移動し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 |
|
|
直ちに医師に連絡すること。 |
|
|
医師の手当、診断を受けること。 |
|
|
気分が悪い時は、医師の手当て、診断を受けること。 |
|
皮膚に付着した場合: |
直ちに、汚染された衣類をすべて脱ぐこと、又は取り去ること。 |
|
|
|
直ちに医師に連絡すること。 |
|
|
|
皮膚を速やかに洗浄すること。 |
|
|
|
多量の水と石鹸で洗うこと。 |
|
|
|
皮膚刺激が生じた場合、医師の診断、手当てを受けること。 |
|
|
医師の手当、診断を受けること。 |
|
|
気分が悪い時は、医師の手当て、診断を受けること。 |
|
|
汚染された衣類を再使用する前に洗濯すること。 |
|
目に入った場合: |
水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 |
|
|
|
眼の刺激が持続する場合、気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。 |
|
|
医師の手当、診断を受けること。 |
|
|
気分が悪い時は、医師の手当て、診断を受けること。 |
|
飲み込んだ場合: |
直ちに医師に連絡すること。 |
|
|
口をすすぐこと。 |
|
|
医師の手当、診断を受けること。 |
|
|
気分が悪い時は、医師の手当て、診断を受けること。 |
|
予想される急性症状及び遅発性症状: |
吸入した場合:発汗、吐き気、嘔吐、めまい、縮瞳、筋痙直、唾液分泌過多、息苦しさ、痙攣、意識喪失。 症状は遅れて現われることがある。 |
|
|
皮膚に触れた場合:吸収される可能性あり。単収縮。 他の症状については「吸入」参照。 |
|
|
眼に入った場合:発赤、痛み、瞳孔収縮、かすみ眼。 |
|
|
飲み込んだ場合:吐き気、嘔吐、胃痙攣、下痢、瞳孔収縮、筋痙直、息苦しさ、意識喪失。 |
|
最も重要な兆候及び症状: |
|
|
5.火災時の措置 |
|
|
|
|
|
消火剤: |
小火災:粉末消火剤、二酸化炭素、散水 |
|
|
大火災:散水、水噴霧、一般の泡消火剤 |
|
使ってはならない消火剤: |
棒状注水 |
|
特有の危険有害性: |
火災によって刺激性、腐食性又は毒性のガスを発生するおそれがある。 |
|
|
加熱により容器が爆発するおそれがある。 |
|
特有の消火方法: |
危険でなければ火災区域から容器を移動する。 |
|
|
|
容器内に水を入れてはいけない。 |
|
|
|
消火活動は、有効に行える最も遠い距離から、無人ホース保持具やモニター付きノズルを用いて消火する。 |
|
|
|
消火後も、大量の水を用いて十分に容器を冷却する。 |
|
|
|
大火災の場合、無人ホース保持具やモニター付きノズルを用いて消火する。これが不可能な場合には、その場所から避難し、燃焼させておく。 |
|
消火を行う者の保護: |
消火作業の際は、適切な空気呼吸器、化学用保護衣を着用する。 |
|
6.漏出時の措置 |
|
|
|
|
|
人体に対する注意事項、保護具及び緊急時措置: |
直ちに、全ての方向に適切な距離を漏洩区域として隔離する。 |
|
関係者以外の立入りを禁止する。 |
|
|
|
作業者は適切な保護具(「8.ばく露防止及び保護措置」の項を参照)を着用し、眼、皮膚への接触やガスの吸入を避ける。 |
|
|
|
適切な防護衣を着けていないときは破損した容器あるいは漏洩物に触れてはいけない。 |
|
|
|
風上に留まる。 |
|
|
|
低地から離れる。 |
|
環境に対する注意事項: |
河川等に排出され、環境へ影響を起こさないように注意する。 |
|
|
環境中に放出してはならない。 |
|
回収、中和: |
乾燥した土、砂あるいは不燃性物質で吸収し、あるいは覆って容器に移す。 |
|
|
漏洩物を掃き集めて空容器に回収する。 |
|
封じ込め及び浄化の方法・機材: |
危険でなければ漏れを止める。 |
|
二次災害の防止策: |
排水溝、下水溝、地下室あるいは閉鎖場所への流入を防ぐ。 |
|
|
容器内に水を入れてはいけない。 |
|
|
プラスチックシートで覆いをし、散乱を防ぐ。 |
|
7.取扱い及び保管上の注意 |
|
|
|
|
|
取扱い |
|
|
|
|
|
|
技術的対策: |
「8.ばく露防止及び保護措置」に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。 |
|
|
局所排気・全体換気: |
「8.ばく露防止及び保護措置」に記載の局所排気、全体換気を行う。 |
|
|
安全取扱い注意事項: |
使用前に使用説明書を入手すること。 |
|
|
|
|
すべての安全注意を読み理解するまで取扱わないこと。 |
|
|
|
|
空気中の濃度をばく露限度以下に保つために排気用の換気を行うこと。 |
|
|
|
|
接触、吸入又は飲み込まないこと。 |
|
|
|
|
この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。 |
|
|
|
|
取扱い後はよく手を洗うこと。 |
|
|
|
|
屋外又は換気の良い区域でのみ使用すること。 |
|
|
|
|
環境への放出を避けること。 |
|
|
|
接触回避: |
「10.安定性及び反応性」を参照。 |
|
保管 |
|
|
|
技術的対策: |
保管場所には危険物を貯蔵し、又は取り扱うために必要な採光、照明及び換気の設備を設ける。 |
|
|
混触危険物質: |
「10.安定性及び反応性」を参照。 |
|
|
保管条件: |
施錠して保管すること。 |
|
|
|
容器を密閉して換気の良い場所で保管すること。 |
|
|
容器包装材料: |
国連輸送法規で規定されている容器を使用する。 |
|
8.ばく露防止及び保護措置 |
|
|
|
|
|
管理濃度: |
設定されていない。 |
|
許容濃度(ばく露限界値、生物学的 ばく露指標): |
|
|
|
日本産業衛生学会(2005年版) |
設定されていない。 |
|
|
|
ACGIH (2005年版) |
TLV-TWA |
0.2mg/m3 |
|
Skin;A4;BEI A |
|
設備対策: |
この物質を貯蔵ないし取扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを設置すること。 |
|
|
|
|
完全密閉系及び完全密閉装置でのみ取り扱うこと。 |
|
|
|
|
気中濃度を推奨された管理濃度・許容濃度以下に保つために、工程の密閉化、局所排気、その他の設備対策を使用する。 |
|
|
|
|
高熱工程で粉じん、ヒュームが発生するときは、空気汚染物質を管理濃度・許容濃度以下に保つために換気装置を設置する。 |
|
保護具 |
|
|
|
呼吸器の保護具: |
適切な呼吸用保護具を着用すること。 |
|
|
|
ばく露の可能性のあるときは、送気マスク、空気呼吸器、又は酸素呼吸器を着用する。 |
|
|
|
この物質を扱う時はいつも適切な陽圧空気供給式呼吸器を着用すること。 |
|
|
手の保護具: |
適切な保護手袋を着用すること。 |
|
|
|
二トリルゴム及び塩ビは適切な保護材料ではない。ネオプレンが推奨される。 |
|
|
眼の保護具: |
適切な眼の保護具を着用すること。 |
|
|
|
保護眼鏡(普通眼鏡型、側板付き普通眼鏡型、ゴーグル型) |
|
|
皮膚及び身体の保護具: |
適切な保護衣を着用すること。 |
|
|
|
必要に応じて適切な保護衣、保護面を使用すること。こと。 |
|
衛生対策: |
この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。 |
|
|
取扱い後はよく手を洗うこと。 |
|
9.物理的及び化学的性質 |
|
|
|
|
|
|
物理的状態、形状、色など: |
様々な形状の固体 14) |
|
|
臭い: |
データなし |
|
|
pH: |
データなし |
|
|
融点・凝固点: |
35-38℃ 14) |
|
|
沸点、初留点及び沸騰範囲: |
158℃ (2 mm) 29) |
|
|
引火点: |
46℃ 14) |
|
|
爆発範囲: |
データなし |
|
|
蒸気圧: |
1.72*10-5mmHg(25℃) [換算値 0.00229Pa(25℃)] 18) |
|
|
蒸気密度(空気 = 1): |
9.1 14) |
|
|
比重(密度): |
1.4 14) |
|
|
溶解度: |
0.0055 g/100 mL(水) 14) |
|
|
|
ほとんどの有機溶媒に可溶 2) |
|
|
オクタノール/水分配係数: |
log Pow = 2.68 14) |
|
|
自然発火温度: |
120℃ (80% キシレン溶液) 6) |
|
|
分解温度: |
データなし |
|
|
臭いのしきい(閾)値 |
データなし |
|
|
蒸発速度(酢酸ブチル = 1): |
データなし |
|
|
燃焼性(固体、ガス): |
データなし |
|
|
粘度: |
データなし |
|
10.安定性及び反応性 |
|
|
|
|
|
安定性: |
通常の条件では安定である。 |
|
|
分解が起こるまで加熱されたり火災のときは、付随的に猛毒の物質たとえば窒素酸化物ガス、酸化リン、二酸化硫黄が生じる。 |
|
危険有害反応可能性: |
この物質は酸素を放出する物質(強酸化剤)と接触すると、激しく反応することがある。 |
|
避けるべき条件: |
加熱。 |
|
混触危険物質: |
強酸化剤。 |
|
危険有害な分解生成物: |
燃焼生成ガス:窒素酸化物、酸化リン、二酸化硫黄。 |
|
11.有害性情報 |
|
|
|
|
|
|
急性毒性: |
経口:分類対象とした15例のラットLD50値 35) , 26) , 32) において試験間の差を超える雌雄差は認められないので、雌雄含め統計処理して得られた11.2mg/kgに基づき区分2とした。 |
|
|
|
飲み込むと生命に危険(経口)(区分2) |
|
|
|
経皮:分類対象とした8例のラットLD50値 35) , 26) , 32) に試験間の差を超える雌雄差は認められないので、雌雄含め統計処理して66.4mg/kgを得た。一方、ウサギLD50 = 300mg/kgがあるが、値の低いラットの計算値66.4mg/kgを採用し区分2とした。 |
|
|
|
皮膚に接触すると生命に危険(経皮)(区分2) |
|
|
|
吸入(粉じん):分類対象とした11例のラットLC50値 35) , 26) , 32) に試験間の差を超える雌雄差は認められないので、雌雄含め統計処理して得られた0.0611 mg/Lに基づき区分2とした。 |
|
|
|
吸入すると生命に危険(粉じん)(区分2) |
|
|
皮膚腐食性・刺激性: |
ウサギの皮膚に適用した試験により、「非常に軽度〜中等度の紅斑を認めるも48時間までにすべて回復」又は「軽度の刺激性」との記述 32) に基づき区分3とした。 |
|
|
|
軽度の皮膚刺激(区分3) |
|
|
眼に対する重篤な損傷・刺激性: |
ウサギに点眼により「軽度の発赤を認めるも48時間までに回復」との記述 32) に基づき区分2Bとした。 |
|
|
|
眼刺激(区分2B) |
|
|
呼吸器感作性又は皮膚感作性: |
呼吸器感作性:情報がなく、分類できない。 |
|
|
|
皮膚感作性:Magnusson-Kligmanのモルモット皮膚感作性試験において感作性が認められていない 32) こと、及びヒト200人においてアレルギの可能性について検討した結果からも感作性が見出されていない 35) ことに基づき区分外とした。 |
|
|
生殖細胞変異原性: |
ラット及びマウスを用いた in vivo 小核試験、ラットを用いた in vivo 染色体異常試験(いずれも体細胞 in viv o変異原性試験)における陽性結果 26) , 35) に基づき区分2とした。なお、この区分はばく露されたヒト末梢血リンパ球に染色体異常の増加が報告されている疫学調査の結果 26) , 35) からも支持される。 |
|
|
|
遺伝性疾患のおそれの疑い(区分2) |
|
|
発がん性: |
IARCにより3(1987年) 23) 、ACGIHによりA4 10) にそれぞれ分類されていることから区分外とした。 |
|
|
生殖毒性: |
ラットの3世代繁殖試験において同腹仔数減少、同腹仔の生存率低下が観察され 35) 、妊娠期のばく露では吸収胚増加、着床後の胚消失も認められている 32) , 26) 。これらの影響用量での親動物の一般毒性について言及されていない報告もあるが、母動物に体重増加抑制、コリン作動性症状などの発現の事実が記述されている報告 32) , 26) もあり区分2とした。 |
|
|
|
生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い(区分2) |
|
|
特定標的臓器・全身毒性 (単回ばく露): |
ヒト及び動物共にメチルパラチオンばく露により著しいコリンエステラーゼ活性の低下を起こし 35) , 8) , 26) 、その結果コリン作動性の神経興奮症状を呈し 8) , 26) 、死亡にも至っている 26) 。ラットに単回ばく露試験においてコリンエステラーゼ活性の著しい低下が認められている用量よりガイダンス値を参照して区分1(神経系)とした。 |
|
|
|
神経系の障害(区分1) |
|
|
特定標的臓器・全身毒性
(反復ばく露): |
コリンエステラーゼ活性の阻害がばく露により動物種や投与経路に関係なく見られ 35) , 32) , 26) 、影響の強い場合はガイダンス値区分1に相当する用量で振戦、活動亢進などの中枢神経症状が発現 32) , 26) , 35) 、あるいは病理組織学的に末梢神経障害(坐骨神経)も観察されている35) , 32) 。また、コリンエステラーゼ活性の阻害は主として職業ばく露によりヒトでも少なからず報告されている 35) , 10) 。以上の事実に基づき区分1(神経系)とした。 |
|
|
|
長期又は反復ばく露による神経系の障害(区分1) |
|
|
吸引性呼吸器有害性: |
データ不足のため分類できない |
|
12.環境影響情報 |
|
|
|
|
|
水生環境急性有害性: |
甲殻類(オオミジンコ)の48時間LC50 = 0.14μg/L 35) から、区分1とした。 |
|
|
|
水生生物に非常に強い毒性(区分1) |
|
水生環境慢性有害性: |
急性毒性が区分1、生物蓄積性が低いと推定されるものの(log Kow = 2.8655)、急速分解性がないと推定される 54) ことから、区分1とした。 |
|
|
|
長期的影響により水生生物に非常に強い毒性(区分1) |
|
13.廃棄上の注意: |
|
|
|
|
|
残余廃棄物: |
廃棄においては、関連法規並びに地方自治体の基準に従うこと。 |
|
|
|
都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。 |
|
|
|
廃棄物の処理を依託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。 |
|
|
|
特別管理産業廃棄物のため、廃棄においては特に「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」の特別管理産業廃棄物処理基準に従うこと。 |
|
汚染容器及び包装: |
容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規ならびに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 |
|
|
|
空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 |
|
14.輸送上の注意 |
|
|
|
|
|
国際規制 |
|
|
|
|
|
|
海上規制情報 |
IMOの規定に従う。 |
|
|
|
|
UN No.: |
2783 |
|
|
|
|
|
|
Proper Shipping Name: |
ORGANOPHOSPHORUS PESTICIDE, SOLID, TOXIC |
|
|
|
Class: |
6.1 |
|
|
|
|
|
|
Packing Group: |
II |
|
|
|
|
|
|
Marine Pollutant: |
Not applicable |
|
|
|
航空規制情報 |
ICAO/IATAの規定に従う。 |
|
|
|
|
UN No.: |
2783 |
|
|
|
|
|
|
Proper Shipping Name: |
Organophosphorus pesticide, solid, toxic |
|
|
|
Class: |
6.1 |
|
|
|
|
|
|
Packing Group: |
II |
|
|
|
|
国内規制 |
|
|
|
|
|
|
陸上規制情報 |
毒劇法の規定に従う。 |
|
|
|
海上規制情報 |
船舶安全法の規定に従う。 |
|
|
|
|
国連番号: |
2783 |
|
|
|
|
|
|
品名: |
有機リン系殺虫殺菌剤類(固体)(毒性のもの) |
|
|
|
クラス: |
6.1 |
|
|
|
|
|
|
容器等級: |
II |
|
|
|
|
|
|
海洋汚染物質: |
非該当 |
|
|
|
航空規制情報 |
航空法の規定に従う。 |
|
|
|
|
国連番号: |
2783 |
|
|
|
|
|
|
品名: |
殺虫殺菌剤(有機リン系)(固体)(毒性のもの) |
|
|
|
クラス: |
6.1 |
|
|
|
|
|
|
等級: |
II |
|
|
|
|
特別の安全対策 |
輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 |
|
|
食品や飼料と一緒に輸送してはならない。 |
|
|
重量物を上積みしない。 |
|
|
移送時にイエローカードの保持が必要。 |
|
15.適用法令 |
|
|
|
|
|
労働安全衛生法: |
名称等を表示すべき危険有害物(法第57条、施行令第18条別表第9) 名称等を通知すべき危険有害物(法第57条の2、施行令第18条の2別表第9) リスクアセスメントを実施すべき危険有害物(法第57条の3) |
|
毒物及び劇物取締法: |
毒物
(法第2条別表第1) |
|
|
毒物
(指定令第1条) |
|
|
特定毒物
(法第2条別表第3) |
|
|
特定毒物
(指定令第3条) |
|
水質汚濁防止法 : |
有害物質
(施行令第2条、排水基準を定める省令第1条) |
|
土壌汚染対策法 : |
特定有害物質
(法第2条第1項、施行令第1条) |
|
船舶安全法: |
毒物類・毒物
(危規則第2,3条危険物告示別表第1) |
|
航空法 : |
毒物類・毒物
(施行規則第194条危険物告示別表第1) |
|
16.その他の情報 |
|
|
|
|
|
参考文献 |
|
|
|
|
1) ICSC (2002) |
|
|
|
2) Merck (13th,2001) |
|
|
|
3) IMDG (2004) |
|
|
|
4) ホンメル (1991) |
|
|
|
5) SRC (2006) |
|
|
|
6) HSDB(2005) |
|
|
|
7) HSDB (2002) |
|
|
|
8) Patty (4th, 1994) |
|
|
|
9) IUCLID (2000) |
|
|
|
10) ACGIH (2001) |
|
|
|
11) RTECS (2005) |
|
|
|
12) HSFS (2000) |
|
|
|
13) SITTIG (4th, 2002) |
|
|
|
14) ICSC (J)(1997) |
|
|
|
15) Chapman (2005) |
|
|
|
16) Lange (16th, 2005) |
|
|
|
17) EPA SRS (2006) |
|
|
|
18) Howard (1997) |
|
|
|
19) Weiss (2nd, 1986) |
|
|
|
20) DFGOT vol.14 (2000) |
|
|
|
21) Verschueren(4th, 2003) |
|
|
|
22) CERIハザードデータ集 2001-9 (2002) |
|
|
|
23) IARC Monographs on the Evaluation of Carcinogenic Risks to Humans (Access in Feb 2006)) |
|
|
|
24) SIDS (2004) |
|
|
|
25) ECETOC TR48 (1992) |
|
|
|
26) ATSDR (2001) |
|
|
|
27) CaPSAR (1993) |
|
|
|
28) SIAR (1997) |
|
|
|
29) Sax (11th, 2004) |
|
|
|
30) 日本産業衛生学会誌 (2005) |
|
|
|
31) 有機化合物辞典 |
|
|
|
32) JMPR 902 (1995) |
|
|
|
33) 環境省リスク評価第2巻 (2003) |
|
|
|
34) ALGY学会(感)物質リスト(案) |
|
|
|
35) EHC 145 (1993) |
|
|
|
36) EU-RAR (2003) |
|
|
|
37) Gangolli (2nd, 1999) |
|
|
|
38) NICNAS (2000) |
|
|
|
39) EPA (1991) |
|
|
|
40) IARC (1990) |
|
|
|
41) J Occup Health 45:137-139 (2003) |
|
|
|
42) Eur Respr J. 25(1):201-204 (2005) |
|
|
|
43) CICAD 29 (2001) |
|
|
|
44) NTP (2005) |
|
|
|
45) 危険物DB (第2版, 1993) |
|
|
|
46) ACGIH (2001) |
|
|
|
47) 溶剤ポケットブック (1996) |
|
|
|
48) Ullmanns (E) (5th, 1995) |
|
|
|
49) IRIS (Access on Aug 2005) |
|
|
|
50) CERI・NITE有害性評価書 No.64 (2003) |
|
|
|
51) 既存化学物質安全性点検データ |
|
|
|
52) CERIハザードデータ集 (2002) |
|
|
|
53) NFPA (2001) |
|
|
|
54) BIOWIN |
|
|
|
55) PHYSPROP Database (2005) |
|
災害事例 |
|
|
(1) 清掃業者がビル内で、ゴキブリ退治のため、有機リン剤(水和剤)を4時問にわたり散布した後、飲酒、入浴後就寝したところ、5名中4名が急に中毒症状を呈した。マスクを使用しなかったため。 |
|
(2) 背負式の動力散布機を使用して稲の病害虫駆除のための農薬散布作業を行っていた者が倦怠感、吐き気、悪感などの中毒症状を起こした。 |
|
(3) ゴルフ場において、芝の害虫殺虫のため胸掛式の散布器具を用いて有機リン化合物及びカーバメート系化合物等を含有する農薬を散布中、農薬を浴びて3名が被災した。 |
|
(4) 農薬製造工場の電気配線改修工事で、有機リンの付着した貯蔵タンクの蓋に触れ、中毒被災した。 |
|
(5) 鶏舎のハエ駆除のため、駆虫剤を散布していたところ、有機リン系駆虫時を吸入し1名が中毒した。 |