安全データシート
|
ヘキサクロロヘキサヒドロメタノベンゾジオキサチエピンオキサイド
(別名 ベンゾエピン)
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
作成日2002年12月12日
|
|
|
|
|
改定日2006年8月21日
|
|
1.化学物質等及び会社情報 |
|
|
|
|
|
化学物質等の名称: |
ヘキサクロロヘキサヒドロメタノベンゾジオキサチエピンオキサイド
(別名 ベンゾエピン) |
|
|
製品コード: |
○○○ |
|
会社名: |
○○○○株式会社 |
|
|
住所: |
東京都△△区△△町△丁目△△番地 |
|
|
電話番号: |
03−1234−5678 |
|
|
緊急連絡電話番号: |
03−1234−5678 |
|
|
FAX番号: |
03−1234−5678 |
|
|
メールアドレス: |
|
|
推奨用途及び使用上の制限: |
農薬 |
|
2.危険有害性の要約 |
|
|
|
|
|
GHS分類 |
|
|
|
|
|
|
物理化学的危険性 |
火薬類 |
分類対象外 |
|
|
|
|
可燃性・引火性ガス |
分類対象外 |
|
|
|
|
可燃性・引火性エアゾール |
分類対象外 |
|
|
|
|
支燃性・酸化性ガス |
分類対象外 |
|
|
|
|
高圧ガス |
分類対象外 |
|
|
|
|
引火性液体 |
分類対象外 |
|
|
|
|
可燃性固体 |
区分外 |
|
|
|
|
自己反応性化学品 |
分類できない |
|
|
|
|
自然発火性液体 |
分類対象外 |
|
|
|
|
自然発火性固体 |
区分外 |
|
|
|
|
自己発熱性化学品 |
区分外 |
|
|
|
|
水反応可燃性化学品 |
分類対象外 |
|
|
|
|
酸化性液体 |
分類対象外 |
|
|
|
|
酸化性固体 |
分類できない |
|
|
|
|
有機過酸化物 |
分類対象外 |
|
|
|
|
金属腐食性物質 |
分類できない |
|
|
人健康有害性 |
急性毒性(経口) |
区分2 |
|
|
|
|
急性毒性(経皮) |
区分3 |
|
|
|
|
急性毒性(吸入:ガス) |
分類対象外 |
|
|
|
|
急性毒性(吸入:蒸気) |
分類できない |
|
|
|
|
急性毒性(吸入:粉じん) |
区分1 |
|
|
|
|
急性毒性(吸入:ミスト) |
分類対象外 |
|
|
|
|
皮膚腐食性・刺激性 |
区分外 |
|
|
|
|
眼に対する重篤な損傷・眼刺激性 |
区分外 |
|
|
|
|
呼吸器感作性 |
分類できない |
|
|
|
|
皮膚感作性 |
区分外 |
|
|
|
|
生殖細胞変異原性 |
区分外 |
|
|
|
|
発がん性 |
区分外 |
|
|
|
|
生殖毒性 |
区分外 |
|
|
|
|
特定標的臓器・全身毒性 (単回ばく露) |
区分1(神経系) |
|
|
|
|
特定標的臓器・全身毒性 (反復ばく露) |
区分1(腎臓)、区分2(肝臓) |
|
|
|
|
吸引性呼吸器有害性 |
分類できない |
|
|
環境有害性 |
水生環境急性有害性 |
区分1 |
|
|
|
|
水生環境慢性有害性 |
区分1 |
|
ラベル要素 |
|
|
|
|
|
|
絵表示又はシンボル: |
|
|
|
注意喚起語: |
危険 |
|
|
|
|
|
危険有害性情報: |
飲み込むと生命に危険(経口) |
|
|
|
|
皮膚に接触すると有毒(経皮) |
|
|
|
|
吸入すると生命に危険(粉じん) |
|
|
|
|
神経系の障害 |
|
|
|
|
長期又は反復経口ばく露による肝臓の障害のおそれ |
|
|
|
|
水生生物に非常に強い毒性 |
|
|
|
|
長期的影響により水生生物に非常に強い毒性 |
|
|
注意書き: |
【安全対策】 |
|
|
|
適切な呼吸用保護具、保護手袋、保護衣を着用すること。 |
|
|
|
|
粉じんを吸入しないこと。 |
|
|
|
|
この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。 |
|
|
|
|
屋外又は換気の良い区域でのみ使用すること。 |
|
|
|
|
取扱い後はよく手を洗うこと。 |
|
|
|
|
環境への放出を避けること。 |
|
|
|
|
【応急措置】 |
|
|
|
|
吸入した場合、被災者を新鮮な空気のある場所に移動し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 |
|
|
|
|
吸入した場合、直ちに医師に連絡すること。 |
|
|
|
|
直ちに、すべての汚染された衣類を脱ぐこと、又は取り除くこと。 |
|
|
|
|
皮膚に付着した場合、多量の水と石鹸で洗うこと。 |
|
|
|
|
汚染された衣類を再使用する前に洗濯すること。 |
|
|
|
|
皮膚に付着した場合、気分が悪い時は、医師に連絡すること。 |
|
|
|
|
飲み込んだ場合、口をすすぐこと。 |
|
|
|
|
飲み込んだ場合、直ちに医師に連絡すること。 |
|
|
|
|
ばく露した場合、医師に連絡すること。 |
|
|
|
|
漏出物は回収すること。 |
|
|
|
|
【保管】 |
|
|
|
|
|
|
|
容器を密閉して換気の良い場所で保管すること。 |
|
|
|
|
施錠して保管すること。 |
|
|
|
|
【廃棄】 |
|
|
|
|
内容物や容器を、都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に業務を委託すること。 |
|
|
国・地域情報 |
|
|
3.組成、成分情報 |
|
|
|
|
|
化学物質 |
|
|
|
|
|
|
化学名又は一般名: |
ヘキサクロロヘキサヒドロメタノベンゾジオキサチエピンオキサイド(Hexachlorohexahydromethanobenzodioxathiepinoxide) |
|
|
別名: |
エンドスルファン (Endosulfan) |
|
|
|
|
ベンゾエピン (Benzoepin) |
|
|
化学式: |
C9H6Cl6O3S |
|
|
化学特性(化学式又は構造式): |
|
|
|
CAS番号: |
115-29-7 |
|
|
官報公示整理番号 (化審法・安衛法): |
安衛法 8-(8)-26 |
|
|
分類に寄与する不純物及び安定化添加物: |
市販の製剤に用いられている溶剤が、この物質の物性及び毒性を変化させることがある。 |
|
|
濃度又は濃度範囲 |
|
|
|
|
|
4.応急措置 |
|
|
|
|
|
吸入した場合: |
被災者を新鮮な空気のある場所に移動し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 |
|
|
|
直ちに医師に連絡すること。 |
|
皮膚に付着した場合: |
直ちに、汚染された衣類をすべて脱ぐこと、又は取り去ること。 |
|
|
|
医師に連絡すること。 |
|
|
|
|
多量の水と石鹸で洗うこと。 |
|
|
|
汚染された衣類を再使用する前に洗濯すること。 |
|
目に入った場合: |
水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 |
|
|
|
医師に連絡すること。 |
|
飲み込んだ場合: |
直ちに医師に連絡すること。 |
|
|
|
口をすすぐこと。 |
|
農薬の一般的な応急措置 1) |
|
|
|
|
|
|
|
催吐 |
指又はスプーンの柄などを口に入れ、咽頭後壁を刺激して吐かせる。 |
|
|
|
|
コップ一杯の水を飲ませた後に行なうと吐き易くなる。 |
|
|
|
|
現在、催吐薬とし確実に有効なものは市販されていない。 |
|
|
|
|
催吐の禁忌は、次の通り。 |
|
|
|
|
1)意識障害やけいれんのあるとき。 |
|
|
|
|
2)石油系の溶剤を使ったものを飲んだとき。 |
|
|
|
|
3)粘膜腐食性のものを飲んだとき。 |
|
|
|
胃洗浄 |
原則として胃洗浄を行なう。4時間以上経過していても行なう場合がある。 |
|
|
|
|
胃洗浄の禁忌は催吐の場合と同じ。 |
|
|
|
|
意識がない場合には、気管内挿管をしてカフをふくらませた後に行なう。胃洗浄は左側臥位にして生理食塩水又は微温湯を、1回に成人で300mLを限度として注入し、少なくとも数リットルを使って洗浄液がすっかりきれいになるまで行なう。 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
胃洗浄が終ったら、活性炭50gを500mLの水に混ぜたものを飲ませるか、1時間1リットル内外の速さで胃チューブから注入する。 |
|
|
|
|
粒剤を嚥下した場合、胃壁に付着した粒が通常の洗浄では容易に取れず、中毒症状が遷延することがある。 |
|
|
|
腸洗浄 |
硫酸ナトリウム又は硫酸マグネシウム15-30g(小児では0.25g/kg)を4時間おきに飲ませ、活性炭の黒色下痢便が出るまで続ける。 |
|
|
|
|
毒性の強いものの中毒時には、Sengstaken-Blakemoreチューブや十二指腸チューブなどを用いて、活性炭と下痢 20%マニトール液・生理食塩水などを注入し、小腸をよく洗浄することが重要。 |
|
|
|
|
粘膜腐食性のものを飲んだ後、水電解質異常や腎不全があるときは、これらの治療薬を慎重に行なう。 |
|
|
|
|
ヒマシ油のような油性下痢は禁忌。 |
|
|
|
その他の必要な応急措置 |
安静・保温・誤嚥予防:衣服をゆるめて寝かせ、吐いているとき、又はそのおそれのあるときは体を横向きにする。 |
|
|
|
|
輸液:必要に応じ輸液を行なう。農薬の種類により肺水腫を起すことがあるので急速輸液には十分注意が必要。 |
|
|
|
|
人工呼吸・酸素呼吸など呼吸管理:緊急時には人工呼吸や酸素呼吸が必要。ただし、パラコート剤、ジクワット剤中毒の場合はやむを得ない場合以外は酸素呼吸を行なわない。 |
|
|
|
|
気管内分泌物の吸引除去、気管支洗浄など必要に応じて施行する。 |
|
|
|
|
吸着型血液浄化器による血液還流:吸着型血液浄化器による血液還流は、早期に実施すれば血液中の農薬を除去するのに多くの場合に有効である。 |
|
|
|
|
血液透析:人工腎臓あるいは腹膜還流による透析療法は、腎障害のある場合は必須である。又血液中の農薬を除去するのに有効な場合もある。 |
|
|
|
|
強制利尿:マンニトール輸液、あるいはフロセミド(ラシックス(R))による強制利尿を行なう(目標とする1時間毎尿量は500mL/成人)。 |
|
|
|
|
腎障害、心不全のある場合は禁忌。 |
|
|
|
|
鎮静剤・抗けいれん剤:興奮、けいれんに対し、鎮静剤、抗けいれん剤、筋弛緩剤当の投与を行なう。 |
|
|
|
|
強心剤:必要な場合は、アドレナリンなどを使用する。 |
|
|
|
|
乳剤の嚥下に対する処置:乳剤には有機溶剤(キシロールなど石油系溶剤の他に、ケトン類、アルコール類など)が含まれているので、それらによる中毒も考慮する必要がある。 |
|
予想される急性症状及び遅発性症状: |
吸入:「経口摂取」の項参照。 |
|
|
|
|
皮膚:吸入される可能性がある。 |
|
|
|
|
眼:刺激。 |
|
|
|
|
経口摂取:紫色(チアノーゼ)の唇・爪、頭痛、めまい、吐き気、嘔吐、脱力感、痙攣、下痢、意識喪失。 |
|
|
|
|
症状は、遅くなって現れることがある。 |
|
最も重要な兆候及び症状: |
|
|
応急措置をする者の保護: |
救助者は、状況に応じて適切な保護具を着用する。 |
|
医師に対する特別な注意事項: |
安静と症状の医学的な経過観察が必要である。 |
|
5.火災時の措置 |
|
|
|
|
|
消火剤: |
周辺火災に適応した消火剤。 |
|
使ってはならない消火剤: |
棒状注水 |
|
特有の危険有害性: |
極めて毒性が強い。 |
|
|
|
|
加熱により容器が爆発するおそれがある。 |
|
|
|
|
火災によって刺激性、腐食性又は毒性のガスを発生するおそれがある。 |
|
特有の消火方法: |
危険でなければ火災区域から容器を移動する。 |
|
|
|
|
容器等に水を噴霧して冷却すると共に周辺火災の消火に努める。 |
|
|
|
|
消火後も、大量の水を用いて十分に容器を冷却する。 |
|
消火を行う者の保護: |
消火作業の際は、適切な空気呼吸器、化学用保護衣を着用すること。 |
|
6.漏出時の措置 |
|
|
|
|
|
人体に対する注意事項、保護具及び緊急時措置: |
作業者は適切な保護具(「8.ばく露防止及び保護措置」の項を参照)を着用し、眼、皮膚への接触やガスの吸入を避ける。 |
|
直ちに、全ての方向に適切な距離を漏洩区域として隔離する。 |
|
|
|
|
関係者以外の立入りを禁止する。 |
|
|
|
|
適切な防護衣を着けていないときは破損した容器あるいは漏洩物に触れてはいけない。 |
|
|
|
|
風上に避難する。 |
|
|
|
|
低地から離れる。 |
|
|
環境に対する注意事項: |
環境中に放出してはならない。 |
|
|
|
|
河川等に排出され、環境へ影響を起こさないように注意する。 |
|
回収、中和: |
粉じんの拡散を防ぐため、水で湿らせてから密閉可能な容器に回収する。 |
|
封じ込め及び浄化の方法・機材: |
危険でなければ漏れを止める。 |
|
二次災害の防止策: |
すべての発火源を速やかに取除く(近傍での喫煙、火花や火炎の禁止)。 |
|
|
|
|
排水溝、下水溝、地下室あるいは閉鎖場所への流入を防ぐ。 |
|
7.取扱い及び保管上の注意 |
|
|
|
|
|
取扱い |
|
|
|
|
|
|
技術的対策: |
「8.ばく露防止及び保護措置」に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。 |
|
|
局所排気・全体換気: |
「8.ばく露防止及び保護措置」に記載の局所排気・全体換気を行なう。 |
|
|
安全取扱い注意事項: |
接触、吸入又は飲み込まないこと。 |
|
|
|
|
空気中の濃度をばく露限度以下に保つために排気用の換気を行うこと。 |
|
|
|
|
屋外又は換気の良い区域でのみ使用すること。 |
|
|
|
|
この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。 |
|
|
|
|
妊産婦、生理時の人、病後の人、肝臓や腎臓に障害のある人は作業を避ける。 |
|
|
|
|
取扱い後は、顔、手足など皮膚の露出部を石鹸でよく洗い、うがいをすること。 |
|
|
|
|
環境への放出を避けること。 |
|
|
|
接触回避: |
「10.安定性及び反応性」を参照。 |
|
保管 |
|
|
|
技術的対策: |
保管場所には危険物を貯蔵し、又は取り扱うために必要な採光、照明及び換気の設備を設ける。 |
|
|
混触危険物質: |
「10.安定性及び反応性」を参照。 |
|
|
保管条件: |
食品類と一緒に保管しない。 |
|
|
|
容器は直射日光や火気を避けること。 |
|
|
|
|
容器を密閉して換気の良い冷所で保管すること。 |
|
|
|
|
施錠して保管すること。 |
|
|
容器包装材料: |
国連輸送法規で規定されている容器を使用する。 |
|
8.ばく露防止及び保護措置 |
|
|
|
|
|
管理濃度: |
未設定 |
|
許容濃度(ばく露限界値、生物学的 ばく露指標): |
|
|
|
日本産業衛生学会(2005年版) |
未設定 |
|
|
|
|
ACGIH (2005年版) |
TLV-TWA |
0.1mg/m3 (skin) |
|
設備対策: |
気中濃度を推奨された管理濃度・許容濃度以下に保つために、工程の密閉化、局所排気、その他の設備対策を使用する。 |
|
|
|
|
この物質を貯蔵又は取扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを設置すること。 |
|
保護具 |
|
|
|
呼吸器の保護具: |
適切な呼吸器保護具を着用すること。 |
|
|
|
|
ばく露の可能性のあるときは、送気マスク、空気呼吸器、又は酸素呼吸器を着用する。 |
|
|
手の保護具: |
適切な保護手袋を着用すること。 |
|
|
眼の保護具: |
適切な眼の保護具を着用すること。 |
|
|
皮膚及び身体の保護具: |
適切な顔面用の保護具を着用すること。 |
|
衛生対策: |
この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。 |
|
|
|
|
粉じんの拡散を防ぐ。 作業環境管理を厳密にする。 |
|
|
|
|
取扱い後はよく手を洗うこと。 |
|
9.物理的及び化学的性質 |
|
|
|
|
|
|
物理的状態、形状、色など: |
白色結晶又は褐色結晶 1) , 2) , 4) 褐色薄片(工業製品) |
|
|
臭い: |
特異臭(工業製品) |
|
|
pH: |
7.2 5) |
|
|
融点・凝固点: |
α体:108.4℃、β体:212.8℃(融点) 7) 70-100 ℃(融点)(工業用)、106℃(融点)(純品) 3) , 5) |
|
|
沸点、初留点及び沸騰範囲: |
α体:340-345℃(沸点)、β体:330-340℃(1013.3hPa)(沸点) 7) 106℃ (93Pa)(沸点) 5) |
|
|
引火点: |
データなし |
|
|
爆発範囲: |
データなし |
|
|
蒸気圧: |
α体:1.9 * 10-3 Pa、β体:9.2 x 10-5 Pa、
αβ混合物:1.7 x 10-3 Pa (25℃) 7) 1.2 Pa (80℃) 3) |
|
|
蒸気密度(空気 = 1): |
14.0 6) |
|
|
比重(密度): |
1.7(比重) 3) 1.745 (20℃)(比重) 8) |
|
|
溶解度: |
水に微溶。 α体:0.41mg/L(水)、β体:0.30mg/L(水) 7) 0.45 mg/L (20℃ 水) (推定値) 9) 0.325 mg/L(22℃ 水)(測定値) 10)
メタノール、アセトン、n−へキサン、酢酸エチル、ジクロロエタンなど多くの有機溶媒に可溶。 1) , 5) |
|
|
オクタノール/水分配係数: |
log Pow = 3.55-3.62 3) log Pow = 3.83 (推定値) 9)
log Pow = 4.74 ( α体 )、log Pow = 4.79 ( β体 ) 7) |
|
|
自然発火温度: |
データなし |
|
|
分解温度: |
データなし |
|
|
臭いのしきい(閾)値 |
データなし |
|
|
|
|
蒸発速度(酢酸ブチル = 1): |
データなし |
|
|
燃焼性(固体、ガス): |
可燃性 |
|
|
粘度: |
データなし |
|
10.安定性及び反応性 |
|
|
|
|
|
安定性: |
通常の取り扱い条件においては安定。 |
|
|
|
|
加熱すると分解し、イオウ酸化物、塩素ヒュームを含む有毒なヒュームを生ずる。 |
|
危険有害反応可能性: |
塩基と反応し有毒なニ酸化イオウのヒュームを生成する危険がある。 |
|
避けるべき条件: |
加熱、混触危険物質との接触 |
|
混触危険物質: |
酸、塩基、鉄。 |
|
危険有害な分解生成物: |
燃焼により、一酸化炭素、二酸化炭素、イオウ酸化物、塩素ヒュームを含む有毒なヒュームなどを発生する。 |
|
11.有害性情報 |
|
|
|
|
|
|
急性毒性: |
経口 |
ラットのLD50値 14個(9.6-355mg/kg) 11) , 12) , 13) から統計計算により求めたLD5037.4mg/kgに基づき区分2とした。 |
|
|
|
|
飲み込むと生命に危険(経口) |
|
|
|
|
経皮 |
ラットLD50 値 2個(1000mg/kg 681mg/kg) 7) は共に区分3の範囲であることに基づき区分3に分類した。 |
|
|
|
|
皮膚に接触すると有毒(経皮) |
|
|
|
|
吸入(蒸気) |
データなし |
|
|
|
|
吸入(粉じん) |
ラット雄LC50 0.0346mg/L 雌LC50 0.0126mg/L 7) は共に区分1の範囲であることに基づき区分1に分類した。 |
|
|
|
|
吸入すると生命に危険(粉じん) |
|
|
皮膚腐食性・刺激性: |
ウサギを用いた皮膚刺激性試験においてドレイズスコアが 0 のデータ 12) から、「刺激性はない」と考えられるため、区分外に分類した。 |
|
|
眼に対する重篤な損傷・刺激性: |
ウサギを用いた眼刺激性試験による「眼に対して刺激性はない」の結果 12) から、区分外に分類した。 |
|
|
呼吸器感作性又は皮膚感作性: |
呼吸器感作性:データなし |
|
|
|
|
皮膚感作性: モルモットを用いた皮膚感作性試験(Maximization法、GLP)による「陰性」結果 7) から区分外に分類した。 |
|
|
生殖細胞変異原性: |
マウスの in vivo 小核試験で陰性であること 7) から、区分外に分類した。 |
|
|
発がん性: |
ACGIHにてA4に分類されていること 14) に基づき区分外に分類した。
なお、ラットの慢毒・発がん性併合試験(1989年)及びマウスの発がん性試験(1988年) 7) で投与に関連した腫瘍の発生頻度の増加は認められていない。 |
|
|
生殖毒性 |
ラットの二世代繁殖毒性試験において、母動物に最高用量で体重抑制が見られた以外は、繁殖及び子供に対する影響はなかった。 7)
又、ウサギ及びラットにおいて妊娠期に投与しても催奇形性は認められていないこと 7) から、区分外に分類した。
|
|
|
特定標的臓器・全身毒性 (単回ばく露): |
ヒトで痙攣、意識障害、呼吸困難等の神経系への影響の報告 12) , 15) と、ラット急性経口(40mg/kg 50mg/kg 100mg/kg)及びラット吸入毒性試験(0.0123mg/L 0.0036mg/L)により区分1のガイダンス値以下で、自発運動の低下、痙攣、流涎、振戦、呼吸困難等の神経系への影響が報告されている 11) , 12) , 15) ことに基づき、区分1(神経系)とした。 |
|
|
|
|
神経系の障害 |
|
|
特定標的臓器・全身毒性 (反復ばく露): |
ラットの90日反復経口投与試験において、区分1のガイダンス値の範囲内(3.85mg/kg)で近位尿細管の変性と、区分2のガイダンス値の範囲内(23.41mg/kg)で肝細胞の変性が認められていること 7) に基づき、区分1(腎臓)、区分2(肝臓)に分類した。
【注記】追加試験として、90日反復経口投与試験の約3倍の用量で30日間雄ラットに投与した試験で「腎臓の近位曲細管細胞にリソソームの大きさ及び数の増加が認められたが、可逆的変化であり、腎臓細胞への障害は認められなかった。肝臓の検査では、肝実質及びクップファー細胞に異常が認められず、肝重量の増加は、異物代謝機構に関連する適応反応の結果と考えられた。」との結論を得ている。又、ラットの慢性毒性試験(最高用量3.8mg/kgで104週間投与)で影響が認められていない。 7) |
|
|
|
|
長期又は反復経口ばく露による肝臓の障害のおそれ |
|
|
吸引性呼吸器有害性: |
データ不足のため分類できない |
|
|
|
|
|
12.環境影響情報 |
|
|
|
|
|
水生環境急性有害性: |
甲殻類(ブラウンシュリンプ)の96時間LC50 = 0.2μg/L 11) から、区分1とした。 |
|
|
|
|
水生生物に非常に強い毒性 |
|
|
水生環境慢性有害性: |
急性毒性が区分1、生物蓄積性が低いと推定されるものの(log Kow = 3.83) 16) 急速分解性がないと推定されることから、区分1とした。 |
|
|
|
|
長期的影響により水生生物に非常に強い毒性 |
|
13.廃棄上の注意: |
|
|
|
|
|
残余廃棄物: |
廃棄においては、関連法規ならびに地方自治体の基準に従うこと。 |
|
|
|
|
都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。 |
|
|
|
|
廃棄物の処理を依託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上、処理を委託する。 |
|
汚染容器及び包装: |
空容器を廃棄する時は、内容物を完全に除去した後に処分する。 |
|
|
|
|
内容物や容器を、都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に業務を委託すること。 |
|
14.輸送上の注意 |
|
|
|
|
|
国際規制 |
|
|
|
|
|
|
海上規制情報 |
IMOの規定に従う。 |
|
|
|
|
UN No.: |
2761 |
|
|
|
|
|
|
Proper Shipping Name: |
ORGANOCHLORINE PESTICIDE, SOLID, TOXIC |
|
|
|
Class: |
6.1 |
|
|
|
|
|
|
Packing Group: |
II |
|
|
|
|
|
|
Marine Pollutant: |
Not applicable |
|
|
|
|
航空規制情報 |
ICAO/IATAの規定に従う。 |
|
|
|
|
UN No.: |
2761 |
|
|
|
|
|
|
Proper Shipping Name: |
Organochlorine pesticide, solid, toxic |
|
|
|
Class: |
6.1 |
|
|
|
|
|
|
Packing Group: |
II |
|
|
|
|
国内規制 |
|
|
|
|
|
|
陸上規制情報 |
毒劇法の規定に従う。 |
|
|
海上規制情報 |
船舶安全法の規定に従う。 |
|
|
|
|
国連番号: |
2761 |
|
|
|
|
|
|
品名: |
有機塩素系殺虫殺菌剤類(固体)(毒性のもの)(他に品名が明示されているものを除く。) |
|
|
|
クラス: |
6.1 |
|
|
|
|
|
|
容器等級: |
II |
|
|
|
|
|
|
海洋汚染物質: |
|
|
|
|
|
|
航空規制情報 |
航空法の規定に従う。 |
|
|
|
|
国連番号: |
2761 |
|
|
|
|
|
|
品名: |
殺虫殺菌剤類(有機塩素系)(固体)(毒性のもの)(他に品名が明示されているものを除く。) |
|
|
|
クラス: |
6.1 |
|
|
|
|
|
|
等級: |
II |
|
|
|
|
特別の安全対策 |
輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。
食品や飼料と一緒に輸送してはならない。
重量物を上積みしない。
移送時にイエローカードの保持が必要。 |
|
15.適用法令 |
|
|
|
|
|
労働安全衛生法: |
名称等を表示すべき危険有害物(法第57条、施行令第18条別表第9) 名称等を通知すべき危険有害物(法第57条の2、施行令第18条の2別表第9) リスクアセスメントを実施すべき危険有害物(法第57条の3) |
|
化学物質排出把握管理促進法
(PRTR法) |
第1種指定化学物質
(法第2条第2項、施行令第1条別表第1)
(政令番号 第291号) |
|
毒物及び劇物取締法 |
毒物
(法第2条別表第1) |
|
船舶安全法 |
毒物類・毒物
(危規則第2,3条危険物告示別表第1) |
|
航空法 |
毒物類・毒物
(施行規則第194条危険物告示別表第1) |
|
16.その他の情報 |
|
|
|
|
|
参考文献 |
|
|
|
|
1)バイエルクロップサイエンス株式会社 |
|
|
|
|
|
|
2)Merck (2006) |
|
|
|
|
|
|
3)ICSC (J)(1998) |
|
|
|
|
|
|
4)Ullmans (E)(5th, 1995) |
|
|
|
|
|
|
5)HSDB (2006) |
|
|
|
|
|
|
6)RTECS (2004) |
|
|
|
|
|
|
7)農薬抄録 |
|
|
|
|
|
|
8)Weiss (2nd, 1986) |
|
|
|
|
|
|
|
9)Howard (1997) |
|
|
|
10)SRC(2006) |
|
|
|
11)EHC 40(1984) |
|
|
|
12)JMPR(1965, 1998) |
|
|
|
13)PIM 576(2000) |
|
|
|
14)ACGIH(2001) |
|
|
|
15)ATSDR(2000) |
|
|
|
16)PHYSPROP Database (2005) |
|
|
|
17)NITE「既存化学物質安全点検データ」 |
|
|
|
18)化学物質の危険・有害性便覧 中央災害防止協会 1992 |
|
|
|
19)GHS分類結果(JETOC・NITE) |
|
|
|
20)日化協「緊急時応急措置指針、容器イエローカード(ラベル方式)」 |
|
|
|
21)日化協「化学物質法規制検索システム」(CD-ROM) (2005) |
|
|
|
22)日本ケミカルデータベース(株)「化学品総合データベース」(2005) |
|
|
|
23)Amoore,J.E. and Haulata,E. Jouranal of Applied Toxicology, 3(6) 272 (1983) |
|
災害事例 |
|
|
情報なし |