リスク低減措置の優先順位を基本に、費用対効果を踏まえながら、具体的な措置案(対策案)を複数検討し、その中から最適なものを採用します。ただし、可能な限り高い優先順位のリスク低減措置(設備面等の抜本対策)を実施することが重要です。
検討されたリスク低減措置の実施が作業性、生産性や品質などにどのような影響を及ぼすのか、作業者などと相談しておくことが大切です。
実施するリスク低減措置と実施の仕方が決定したら、実施担当者がリスク低減措置を実施します。なお、リスク低減措置実施後は、「4 危険性又は有害性の特定」で特定された危険性又は有害性について、作業者の意見を求め、再度、リスクの見積りを行い、リスク低減措置の効果と作業性、能率等に及ぼす影響を確認する必要があります。
リスク低減措置を実施しても、技術上の問題などで、現状ではこれ以上リスクを低減できず、やむを得ず大きなリスクが残留してしまうことがあります。リスクが低滅されていないものは、無理に下げずにそのままをリスクアセスメントの実施記録に記載し、その内容を作業者に周知させるとともに、必要な保護具の使用、安全な作業手順書の徹底を作業者に教育します。