1.ガス浸炭
作業 | 危険性又は有害性と発生のおそれのある災害事例 |
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装入・装出作業 | フレームカーテンのパイロットバーナーが消えていて扉が開いたときに着火せず、扉付近に充満したガスに引火して爆発し作業者が火傷する |
加工材を装入した後のパージ中に供給ガスが低下し、負圧となってエアーのパージ不足となりエアーとガスが混合して爆発し作業者が火傷する | |
扉が変形していたため密閉度が悪くなり、パージ中にエアーが侵入してガスと混合し爆発により作業者が火傷する | |
装出時にフレームカーテンの炎が治具の金網に着火して燃え上がり、近辺の着火物に引火して火災が発生する | |
加工材搬送用の駆動チェーンのスプロケットが露出していて、作業者が回転中に手指を巻き込まれ負傷する | |
ガス浸炭焼き入れ作業 | 炉の加熱ヒーターが断線して温度が低下し、加工材を装入した時のエアーと混合して爆発し作業者が火傷する |
電磁弁の故障により炉内への供給ガス量が低下して炉内が負圧となり、エアーを吸い込んで爆発し作業者が負傷する | |
地震によりガス配管の接合部に緩みが発生し、洩れたガスに引火して作業者が火傷する | |
変成炉のクーラージャケットのシール部からガス洩れが発生し、修復していた作業者がCOガス中毒になる | |
焼き入れ油がピット槽内にこぼれて煤と一緒に堆積し、何らかの火種により着火し火災が発生する | |
炉内から油槽上への搬送時に停止位置がずれたため、加工材が斜めになって油槽に浸かり火災が発生する | |
油槽の温度調節計が故障してオーバーヒートし、油が引火点以上に上昇したため焼き入れ時に火災が発生する | |
油槽の熱交換器の配管に亀裂が発生し、水分が油の中に多量に混入して焼き入れ時に沸騰爆発し火災が発生する | |
油槽の油量点検を疎かにしていたため油量が基準より大幅に少ない状態となり、焼き入れした加工材が一部浸漬せず火災が発生する | |
ボルト等の小さな加工材を密に詰め込んだため、表面積が多くなって焼き入れ時の燃焼が激しくなり炎が吹き出して作業者が火傷する。 | |
機械の点検・修理作業 | 炉内での保全工事にて、ガスのバルブが閉まりきらないためガスが流れた状態となり作業者が酸欠になる |
炉のバーンアウト作業で、炉内で燃焼した炎が油槽上に延焼して火災が発生する。 | |
焼き入れ油を補充した時に給油口を閉め忘れ、焼き入れ時に油が吹き出て作業者が火傷する | |
炉内での保全作業で狭い空間のため、頭を炉内ファンにぶつけて裂傷する |
2.洗浄、焼き戻し、ショット作業
作業フロー | 危険性又は有害性と発生のおそれのある災害事例 |
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洗浄作業 | 炭化水素系洗浄油がレベルセンサーの故障により装置外に漏洩し、高温の加工材から引火して作業者が火傷する |
炭化水素系洗浄油の加熱ヒーターが温度計が故障して引火点以上に加熱され、エアーと混合して火災が発生する | |
焼き戻し作業 | 洗浄にて加工材の凹み部に残った洗浄液が昇温中に気化し、ヒーターにて着火して爆発し作業者が負傷する |
硬さ検査するために加工材を抜き取ろうとした時、温度が高いため作業者が手指を火傷する | |
ショット作業 | テーブル式ショット機にてテーブルを回転させたまま作業を行っていたため、作業者の服が巻き込まれ負傷する |
ショット機の気密性が悪く、投射中にショット粒が装置外に飛散し作業者の目に当たる | |
ショット機の粉じん回収が悪い状態となり、静電気により粉じんに着火し火災が発生する | |
ショット粒が床面にこぼれていて作業者が滑り、転倒して負傷する。 | |
ショット機の扉を開けたときに粉じんを吸い込み、呼吸器系の健康障害を引き起こす | |
重量物を吊り上げる治具に亀裂が発生し、吊り上げ時に治具が破断して加工材が落下し作業者が負傷する | |
重量物を無理して持ち上げ腰痛を発症する |