職場のあんぜんサイト

めっき作業におけるリスクアセスメントのすすめ方

4.リスクアセスメントの実施手順


8.リスク低減措置の検討及び実施

別表3
めっき作業におけるリスクとその低減措置
  1. フォークリフトによる荷役作業時の落下及び激突のリスク
    • ミーティングで作業前の打合せをする。
    • 運転操作は、指差し呼称で安全確認をする。(特に後方確認)
    • 運転席を離れる時は、サイドを引いて、エンジンを切り、鍵を抜き所定の場所にかける。
    • バラ積みした不安定な材料は、荷締めして荷くずれを防止する。
    • フォークリフトの点検は、基準通りに実施する。
    • トラックからの荷積み、荷降ろし作業場周辺は、立ち入り禁止措置を講ずる。
    • フオークリフト走行の専用通路を設ける。
  2. クレーン玉掛作業による吊り荷の落下及び激突のリスク
    • クレーン運転及び玉掛作業資格者による作業を厳守する。
    • クレーン玉掛作業の責任者(作業指揮者)を明確にして標準化する。
    • クレーン・玉掛作業(合図方法・指差し確認等)の実技教育を繰り返し実施する。
    • クレーンの吊り荷の下に入らない!吊り荷の下に入らせない!を掲示物等で注意喚起する。
    • クレーンのフック外れ止めを点検強化して、不良の交換を徹底する。
    • クレーンは点検表に基づいて、始業前点検・日常点検・月例点検・年次点検を実施する。
    • トラック等の玉掛作業や固縛作業の足場を確保するため、固定の専用作業台を設置する。
    • 直接吊り荷にさわらない様、ハッカー(手カギ)の使用を周知徹底する。
  3. 吊り具不良(スリング・ワイヤロープ・チェーン等)で吊り荷が落下するリスク
    • 吊り具は点検表に基づいて・始業前点検・月例点検を実施する。
    • 点検した吊り具が混在しない様、識別区分(リング装着)をする。
    • 吊り具は、決められた交換基準により定期的に更新する。
  4. 安全柵が低いため槽内に転落するリスク
    • 安全柵は基準の高さ以上に設置する。
    • グラツキや不安定な柵は、補修及び更新する。
  5. 薬品の飛散やガスの吸引によるリスク
    • 保護面・保護メガネ・防じんマスク・防毒マスク等の装着を遵守する。
    • 保護具が正しく着装されているか、作業前に着用をチェックする。
    • 作業場の局所排気装置は、作業前チェックして作動する。
    • 有害性・中毒性・爆発性等の薬品は、正しい取扱い方と処置方法の指導を実施する。
  6. 吊り荷の番線使用で、吊り具が切断落下するリスク
    • 番線吊りは禁止して、吊り環・シャックル等を使用して吊る。
    • 吊り荷の重量が確認できるクレーンスケール(秤)を取り付ける。
  7. めっき作業場で滑って転倒するリスク
    • 作業場が水で濡れないように作業方法を改善する。
    • 床面にすべり止めコーティングを施す。
  8. 前掛けが機械に巻き込まれるリスク
    • 前掛けの紐は解けないように結んで、ぶら下げないで横に縛る。
    • 駆動チェーンには、カバーを設置する。
  9. めっき治具を外すため大ハンマーで手を叩くリスク
    • ハンマーを使用せず、エアーハンマーの振動で外す作業方法に改善する。
    • めっき材料を容易に外せる治具に改善する。
  10. 重量物の反転作業で挟まれるリスク
    • 製品の間に入って作業をしない。
    • チェーンスリングは、反転前に取り外して作業する。
    • 異形の重量物を反転させる作業台を検討して改善する。
  11. 共同作業の合図不徹底により挟まれるリスク
    • 作業前のミーティング(朝礼)で、合図責任者(腕章着用)を明確にして作業する。
    • 指差し呼称で周囲を確認して作業するように指導徹底する。
  12. 遠心分離機の回転物に手を巻き込まれるリスク
    • 遠心分離機の乾燥機上蓋が閉まっているかチェックする。
    • 上蓋が閉まっていないと乾燥機が回転しないインターロック回路に改善する。
  13. トラック積荷上で足を滑らせて転倒・転落するリスク
    • トラックの積み荷上では、足元を確認して作業をする。
    • 固定の作業台を設置する。(トラックのサイドに足場を確保)
    • ハッカー(手カギ)の使用を徹底する。
  14. 点検表示をしないで手を挟まれるリスク
    • 点検作業時は、操作盤に「点検中」の札を表示する。
    • 点検表示札には、点検日・時間・点検者の名前を記入する。
    • 点検者以外は、点検札を取り外さないことをルール化して、周知徹底する。
  15. 電気ヒーター漏電修理で感電するリスク
    • 濡れた手や手袋で点検・修理をしない。
    • 漏電遮断のブレーカーを設置する。
  16. グラインダー加工で砥石に接触するリスク
    • 巻き込まれ、接触防止の保護カバーを取り付ける。
    • 加工物の押え治具を使用する。
  17. モーターV ベルト交換で手や指を挟まれるリスク
    • 指や手が挟まれないように治具や工具を使用してベルトを外す。
    • Vベルトの張りを緩められる様、可動式のモーターベースを使用する。
  18. タンク掃除で酸欠になるリスク
    • タンク内に入る前に酸素計で濃度を測る。送気した後に作業を行う。
    • エアラインマスクまたは空気呼吸器を装着する。
  19. 作業場でつまづき転倒するリスク
    • 扇風機コード等は、通路を横切ったり長くしないで、近くにコンセントを設置する。
    • 作業場には不必要なものを置かないようにして、作業スペースを確保する。
  20. 工具箱・備品箱上から物が落下するリスク
    • 工具箱や備品箱の上に、部品や工具等、乱雑に物を置かない。
    • 整理・整頓・清掃に心掛ける。
  21. 重量物の持ち運びで腰を痛めるリスク
    • 重い物は、一人で無理に持ち運びをしない。
    • 重量物は、コンベア・台車・クレーンで運搬する。

このページのトップへ戻る

このページを閉じる