| 2 次のような着火源が考えられること。 | ||
| (1) 研磨粉じんの発火 | ||
| [1] 爆発時には、トランジー、研磨機および集じん装置が稼働状態にあったこと。 [2] 研磨機内で高速回転するドラムの中に滞留するアルミチップ間の摩擦により研磨が行われるため、アルミチップ表面が最高約80℃、内部では約60℃に温度上昇し、研磨により表面が光沢を持つ活性化した粒径が24μm程度の極微細な粉じんを発生し、集じん機に吸引されていた。そして、この温度上昇した粉じんが、集じん機にいたるダクト内に堆積していた酸化アルミ粉じんを加熱し、発火したこと。 |
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| (2) 静電気の発生 | ||
| [1] 集じん機本体は接地されていたが、帯電防止用ろ布は金属製かご状の筒で覆われており、管板部でスプリングにより押さえ付けられているが確実な接地は確認されなかったこと。 [2] ダクトは、すみ肉溶接で加工され、総延長が97.6mに及んでおり、ダクト内部には著しい堆積および付着粉じんがあり、ダクト自体は、直接接地されていなかったこと。 | ||
| などから、ダクト内部または集じん機内での静電気の発生が推定されること。 また、粉じん成分の分析結果を見ると、炭素系の粉じんの割合が、研磨工程で20%、ダクト内堆積粉じんで12%となっており、粉じん相互の接触による静電気放電の可能性も考えられること。 |
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| その他この災害を詳細に検討すると、次のような要因が考えられる。 | ||