1.化学品及び会社情報 | |||
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化学品の名称 | p-クロロ-α, α, α-トリフルオロトルエン | ||
化学品の英語名称 | p-Chloro-alpha,alpha,alpha-trifluorotoluene | ||
製品コード | R03-C-012-MHLW | ||
供給者の会社名 | ○○○○株式会社 | ||
住所 | 東京都△△区△△町△丁目△△番地 | ||
電話番号 | 03-1234-5678 | ||
ファクシミリ番号 | 03-1234-5678 | ||
電子メールアドレス | 連絡先@検セ.or.jp | ||
緊急連絡電話番号 | 03-1234-5678 | ||
推奨用途及び使用上の制限 | 染料・顔料・医薬・農薬中間体 (NITE-CHRIPより引用) |
2.危険有害性の要約 | |||
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GHS分類 | |||
分類実施日 (物化危険性及び健康有害性) | R4.3.15、政府向けGHS分類ガイダンス(令和元年度改訂版(Ver2.0))を使用 ※一部、ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) | ||
物理化学的危険性 | 引火性液体 | 区分3 | |
健康に対する有害性 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 区分4 | |
皮膚感作性 | 区分1 | ||
発がん性 | 区分1B | ||
特定標的臓器毒性 (単回ばく露) | 区分3(気道刺激性) | ||
特定標的臓器毒性 (反復ばく露) | 区分2(呼吸器、肝臓、副腎) | ||
分類実施日 (環境有害性) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) | ||
環境に対する有害性 | - | ||
GHSラベル要素 | |||
絵表示 | |||
注意喚起語 | 危険 | ||
危険有害性情報 | 引火性液体及び蒸気 吸入すると有害 アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ 発がんのおそれ 呼吸器への刺激のおそれ 長期にわたる、又は反復ばく露による呼吸器、肝臓、副腎の障害のおそれ | ||
注意書き | |||
安全対策 | 使用前に取扱説明書を入手すること。 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 熱、高温のもの、火花、裸火及び他の着火源から遠ざけること。禁煙。 容器を密閉しておくこと。 容器を接地しアースをとること。 防爆型の電気機器/換気装置/照明機器を使用すること。 火花を発生させない工具を使用すること。 静電気放電に対する措置を講ずること。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 屋外又は換気の良い場所でだけ使用すること。 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 | ||
応急措置 | 火災の場合:消火するために適切な消火剤を使用すること。 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 皮膚に付着した場合:多量の水/石けん(鹸)で洗うこと。 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと。皮膚を水【又はシャワー】で洗うこと。 皮膚刺激又は発しん(疹)が生じた場合:医師の診察/手当てを受けること。 ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診察/手当てを受けること。 気分が悪いときは医師に連絡すること。 気分が悪いときは、医師の診察/手当てを受けること。 特別な処置が必要である(このラベルの・・・を見よ)。 注) ”…”は、ラベルに解毒剤等中毒時の情報提供を受けるための連絡先などが記載されている場合のものです。ラベル作成時には、”…”を適切に置き換えてください。 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 | ||
保管 | 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 施錠して保管すること。 | ||
廃棄 | 内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して廃棄すること。 | ||
他の危険有害性 | 情報なし |
3.組成及び成分情報 | |||
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化学物質・混合物の区別 | 化学物質 | ||
化学名又は一般名 | p-クロロ-α, α, α-トリフルオロトルエン | ||
慣用名又は別名 | p−クロロベンゾトリフルオライド クロロベンゾトリフルオライド | ||
英語名 | p-Chloro-alpha,alpha,alpha-trifluorotoluene Benzene, 1-chloro-4-(trifluoromethyl)- | ||
濃度又は濃度範囲 | 情報なし | ||
分子式 (分子量) | C7H4ClF3 (180.56) | ||
化学特性 (示性式又は構造式) | |||
CAS番号 | 98-56-6 | ||
官報公示整理番号(化審法) | 3-53 | ||
官報公示整理番号(安衛法) | 4-(15)-139 | ||
GHS分類に寄与する成分(不純物及び安定化添加物も含む) | 情報なし |
4.応急措置 | |||
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吸入した場合 | 空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診察/手当てを受けること。 気分が悪いときは医師に連絡すること。 気分が悪いときは、医師の診察/手当てを受けること。 | ||
皮膚に付着した場合 | 多量の水/石けん(鹸)で洗うこと。 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと。皮膚を水【又はシャワー】で洗うこと。 皮膚刺激又は発しん(疹)が生じた場合:医師の診察/手当てを受けること。 特別な処置が必要である(このラベルの・・・を見よ)。 注) ”…”は、ラベルに解毒剤等中毒時の情報提供を受けるための連絡先などが記載されている場合のものです。ラベル作成時には、”…”を適切に置き換えてください。 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 | ||
眼に入った場合 | 情報なし | ||
飲み込んだ場合 | 情報なし | ||
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状 | 情報なし | ||
応急措置をする者の保護に必要な注意事項 | 情報なし | ||
医師に対する特別な注意事項 | 情報なし |
5.火災時の措置 | |||
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適切な消火剤 | 小火災:粉末消火剤、二酸化炭素、散水、一般の泡消火剤 大火災:散水、水噴霧、一般の泡消火剤 | ||
使ってはならない消火剤 | 棒状注水 | ||
火災時の特有の危険有害性 | 可燃性。 火災の場合、有害物質(塩化水素、フッ化水素、一酸化炭素)が放出される可能性がある。 | ||
特有の消火方法 | 安全にできるのであれば、火災の場所から損傷していない容器を移動する。 消火活動は、有効に行える最も遠い距離から、無人ホース保持具やモニター付きノズルを用いて消火する。 消火後も大量の水を用いて容器を冷却する。 安全弁から音が発生したり、タンクが変色したときは直ちに避難する。 火災に巻き込まれたタンクから常に離れる。 大火災の場合は、無人ホース保持具やモニター付きノズルを用いて消火する。これが不可能な場合にはその場所から避難し、燃えるままにしておく。 | ||
消火を行う者の特別な保護具及び予防措置 | 消火作業の際は、適切な自給式の呼吸器用保護具を着用する。 密閉型防護服を着用する。 防火服は、熱に対する防護はするが、化学物質に対しては限定的である。 |
6.漏出時の措置 | |||
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人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置 | 適切な呼吸器用保護具を着用する。 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 防炎、帯電防止保護服を着用する。 すべての着火源をすぐ近くから取り除く(現場での喫煙、火花や火炎の禁止)。 漏洩物を取り扱うとき、用いるすべての設備は接地する。 漏出時に触れたり、その中を歩いたりしない。 流出や漏れている場所から、全ての方向に適切な距離をとる。 風下に適切な初期避難距離をとる。 | ||
環境に対する注意事項 | 環境汚染を引き起こすおそれがある。 漏出物が地面や河川や下水に流出することを避ける。 | ||
封じ込め及び浄化の方法及び機材 | 危険でなければ、漏れを止める。 排水溝、下水溝、地下室や閉鎖場所への流入を防ぐ。 蒸気抑制泡は蒸気濃度を低下させるために用いる。 乾燥した土、砂や不燃材料で吸収させ、あるいは覆って容器に移す。吸収したものを集めるとき、きれいな帯電防止工具を用いる。大量の漏れの場合、液体漏洩物の前方にせきを作り、後で廃棄する。 散水は蒸気濃度を低下させる。しかし、密閉空間では発火を防止できないおそれもある。 | ||
二次災害の防止策 | 付近の着火源となるものを速やかに除くとともに消火剤を準備する。 火花を発生しない安全な用具を使用する。 |
7.取扱い及び保管上の注意 | |||
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取扱い | |||
技術的対策 | 「8. ばく露防止及び保護措置」に記載の措置を行い、必要に応じて保護具を着用する。 容器を接地しアースをとること。 防爆型の電気機器/換気装置/照明機器を使用すること。 火花を発生させない工具を使用すること。 静電気放電に対する措置を講ずること。 | ||
安全取扱注意事項 | 使用前に取扱説明書を入手すること。 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 熱、高温のもの、火花、裸火及び他の着火源から遠ざけること。禁煙。 容器を密閉しておくこと。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 屋外又は換気の良い場所でだけ使用すること。 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 | ||
接触回避 | 「10. 安全性及び反応性」を参照。 | ||
衛生対策 | 取扱い後は手をよく洗うこと。 この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 | ||
保管 | |||
安全な保管条件 | 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 容器を密閉しておくこと。 施錠して保管すること。 | ||
安全な容器包装材料 | 消防法及び国連危険物輸送勧告モデル規則で規定されている容器を使用する。 |
8.ばく露防止及び保護措置 | ||||
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許容濃度等については日本産衛学会の「許容濃度の勧告」及びACGHIの「TLVs and BEIs」について記載しています。 | ||||
管理濃度 | 未設定 | |||
許容濃度等 | ||||
日本産衛学会(2021年版) | 未設定 | |||
ACGIH(2022年版) | 未設定 | |||
設備対策 | 取り扱いの場所の近くに、洗眼及び身体洗浄のための設備を設ける。 作業場では全体換気を行う。 設備は可能であれば密閉系とし局所排気装置を用いる。 防爆型の電気機器/換気装置/照明機器を使用すること。 静電気放電に対する措置を講ずること。 | |||
保護具 | ||||
呼吸用保護具 | 状況に応じた適切な呼吸用保護具を着用する。 防毒マスクの選択については、以下の点に留意する。 -防毒マスクは、日本工業規格(JIS T8152)に適合した、作業に適した性能及び構造のものを選ぶ。その際、取扱説明書等に記載されているデータを参考にする。 -濃度及び物質に対応した吸収缶を使用する -作業者が粉塵に暴露される環境で防毒マスクを使用する場合には、防じん機能付き吸収缶を使用する -酸素濃度が18%未満の場所では使用しない。 | |||
手の保護具 | 保護手袋を着用する。 | |||
眼の保護具 | 保護眼鏡を着用する。 | |||
皮膚及び身体の保護具 | 保護衣を着用する。 |
9.物理的及び化学的性質 | |||
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物理的状態 | |||
物理状態 | 液体 (20℃、1気圧) (GHS判定) | ||
色 | 無色透明 | ||
臭い | 芳香臭 | ||
融点/凝固点 | -36 ℃(GESTIS(2022)) -33 ℃(PubChem(2022)) -33.4 ℃(危険物災害等支援システム(2022)) | ||
沸点、初留点及び沸騰範囲 | 139 ℃(GESTIS(2022)) 139.2 ℃(危険物災害等支援システム(2022)) | ||
可燃性 | 引火性(GESTIS(2022)) | ||
爆発下限界及び爆発上限界/可燃限界 | データなし | ||
引火点 | 47 ℃(Closed cup)(GESTIS(2022)) 43 ℃(Closed cup)(PubChem(2022)) | ||
自然発火点 | 560 ℃(危険物災害等支援システム(2022)) | ||
分解温度 | データなし | ||
pH | データなし | ||
動粘性率 | 0.58 mm2/s(40℃)(GESTIS(2022)) | ||
溶解度 | 水: 56 mg/l(25℃)(GESTIS(2022)) 水: 84.5 mg/L(25℃)(PubChem(2022)) | ||
n-オクタノール/水分配係数 | Log Kow: 3.60(25℃)(PubChem(2022)) | ||
蒸気圧 | 10.2 hPa(25℃)(GESTIS(2022)) 7.63 mm Hg(25℃)(PubChem(2022)) | ||
密度及び/又は相対密度 | 1.35 g/cm3(20℃)(GESTIS(2014)) 1.3340 g/cu cm(25℃)(PubChem(2022)) 1.342 (20/4℃)(危険物災害等支援システム(2022)) | ||
相対ガス密度 | 6.24 (同じ温度と圧力での乾燥空気に対する密度の比率)(GESTIS(2022)) | ||
粒子特性 | 該当しない |
10.安定性及び反応性 | |||
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反応性 | 「危険有害反応可能性」を参照。 | ||
化学的安定性 | 情報なし | ||
危険有害反応可能性 | 引火性液体。低揮発性。物質が引火点を超えて加熱されると、蒸気は空気と爆発性混合物を形成する可能性がある。加熱分解すると、塩化水素およびフッ素の有毒ガスを放出する。強塩基、強酸化剤と危険な反応をする恐れがある。 | ||
避けるべき条件 | 熱 | ||
混触危険物質 | 強塩基、強酸化剤 | ||
危険有害な分解生成物 | 塩化水素、フッ素 |
11.有害性情報 | ||||
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急性毒性 | ||||
経口 | 【分類根拠】 (1)、(2)より、区分に該当しないとした。 【根拠データ】 (1)ラット(雄)のLD50:5,546 mg/kg(REACH登録情報(Accessed Nov. 2018)) (2)ラット(雌)のLD50:7,270 mg/kg(REACH登録情報(Accessed Nov. 2018)) | |||
経皮 | 【分類根拠】 (1)より、区分に該当しない(国連分類基準の区分5又は区分に該当しないに相当)とした。なお、(2)は適用時間が5時間であることから、分類には用いなかった。 【根拠データ】 (1)ウサギのLD50:>2,000 mg/kg(REACH登録情報(Accessed Nov. 2018)) 【参考データ等】 (2)ウサギのLD50:>3,300 mg/kg(REACH登録情報(Accessed Nov. 2018)) | |||
吸入: ガス | 【分類根拠】 GHSの定義における液体である。 | |||
吸入: 蒸気 | 【分類根拠】 (1)より、区分4とした。なお、試験条件において「aerosol」との記載されているが、飽和蒸気圧濃度(10,066ppm、74.3mg/L)90%よりも低いため、ミストがほとんど混在しないものとしてppmを単位とする基準値を適用した。 【根拠データ】 (1)ラットのLC50(4時間):>32.03 mg/L(4,339 ppm)(REACH登録情報(Accessed Nov. 2018)) | |||
吸入: 粉じん及びミスト | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 | |||
皮膚腐食性及び皮膚刺激性 | 【分類根拠】 (1)、(2)より、区分に該当しない(国連GHS分類区分3)とした。なお、(3)は根拠の詳細を確認できないため採用しなかった。 【根拠データ】 (1)ウサギを用いた皮膚刺激性試験(n=6)で本物質原液及び10%溶液(ごま油)を24時間閉鎖適用したところ、刺激性(紅斑+浮腫)スコア:1.9(原液)、0.4(10%溶液)が見られ、72時間では回復しなかったとの報告がある(REACH登録情報(Accessed Nov. 2018))。 (2)ウサギを用いた皮膚刺激性試で本物質原液を24時間閉鎖適用したところ、皮膚刺激は限定的若しくは全くみられなかったとの報告がある(GESTIS(Accessed Nov. 2018))。 【参考データ等】 (3)本物質はヒトに対して皮膚刺激性を有するかもしれないとの報告がある(NTP TR594(2018)、HSDB(2011))。 | |||
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性 | 【分類根拠】 (1)より、区分に該当しないとした。なお、(2)は希釈溶液の適用、(3)は根拠の詳細を確認できないため採用しなかった。 【根拠データ】 (1)ウサギを用いた眼刺激性試験で本物質原液を適用したところ、適用後24時間で軽微な刺激性がみられたが、72時間後には回復したとの報告がある(GESTIS(Accessed Nov. 2018))。 【参考データ等】 (2)ウサギを用いた眼刺激性試験(FDA guideline(FEDERAL REGISTER vol.38 n.187, s.27019/1973)、n=6)で本物質10%溶液(ごま油)を24時間適用したところ、適用後24時間以降の刺激性(角膜、虹彩及び結膜)スコアは0(完全に回復した)との報告がある(REACH登録情報(Accessed Nov. 2018))。 (3)本物質はヒトに対して眼刺激性を有するかもしれないとの報告がある(NTP TR594(2018)、HSDB(2011))。 | |||
呼吸器感作性 | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 | |||
皮膚感作性 | 【分類根拠】 (1)より、区分1とした。 【根拠データ】 (1)マウスに対するLLNA試験(OECD TG429、GLP、n=4/群)で本物質(純度99.3%)、75%、50%、25%溶液(ジメチルホルムアミド)をそれぞれ適用したところ、刺激性指数(SI)7.3、6.9、8.1、1.1がそれぞれ得られ、感作性が見られたとの報告がある(REACH登録情報(Accessed Nov. 2018))。 | |||
生殖細胞変異原性 | 【分類根拠】 In vivoでは(1)で陽性又は不明瞭、(2)で陰性の結果が得られている。(3)よりin vitroでは陰性の報告がより多くある。本物質のin vivoの変異原性について、明確に陽性と判断できず、ガイダンスに従い分類できないとした。 【根拠データ】 (1)マウスを用いた3ヵ月間吸入ばく露によるin vivo小核試験では、陽性(雄)、又は不明瞭(雌)な結果であった(NTP TR594(2018))。 (2)ラットを用いた強制経口投与によるin vivo染色体異常試験では陰性であった(NTP TR 594(2018)、HSDB(2011))。 (3)In vitroでは哺乳類培養細胞を用いた姉妹染色分体交換試験で陽性の結果が得られたが、細菌を用いた復帰突然変異試験、マウスリンフォーマ試験、哺乳類培養細胞を用いた染色体異常試験では陰性であった (NTP TR 594(2018)、HSDB(2011))。 | |||
発がん性 | 【分類根拠】 (1)、(2)より2つ以上の動物種で発がん性を示す十分な証拠があることから、区分1Bとした。旧分類からIARCの分類が変更されたため、発がん性項目のみ見直したが分類結果に変更はない(2021年)。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた吸入ばく露による2年間発がん性試験(100〜1,000 ppm)において、雌雄に甲状腺C-細胞腺腫発生率の有意な増加及びその傾向、雄に細気管支肺胞上皮がんの有意な増加傾向、雌に副腎髄質の良性褐色細胞腫発生率の有意な増加及びその傾向、C細胞腺腫またはがん(複合)の有意な増加傾向、子宮の腺がんと間質ポリープの増加傾向がみられたとの報告がある(IARC 125 (2020)、NTP TR594 (2018))。 (2)マウスを用いた吸入ばく露による2年間発がん性試験(100〜400 ppm)において、雌雄に肝細胞がん及び肝芽腫発生率の有意な増加及びその傾向、肝細胞腺腫・肝細胞癌・肝芽腫の合計発生率の有意な増加及びその傾向、雌に肝細胞腺腫発生率の有意な増加及びその傾向、ハーダー腺の腺腫発生率の有意な増加及びその傾向がみられたとの報告がある(IARC 125 (2020)、NTP TR594 (2018))。 (3)国外の分類機関による既存分類として、IARCでは(2)、(3)の実験動物における癌の十分な証拠に基づきグループ2Bに分類している(IARC 125 (2020))。 【参考データ等】 (4)米国工場作業者の小コホートを対象とした疫学研究で、呼吸器がん及び胃がんの発生が高かったとの報告があるが、作業者は本物質のほか、多数の化学物質に複合ばく露されていた(NTP TR594 (2018))。 | |||
生殖毒性 | 【分類根拠】 (1)のデータでは、ラットの生殖毒性試験ではF0親動物の生殖能への有害影響はなく、投与群のF1児動物に血液影響、体重増加抑制など一般毒性影響がみられている。しかし、このF1の一般毒性影響は親動物への投与による母体を介した影響でなく、離乳後の直接ばく露による影響の可能性があるため、生殖毒性影響の評価に利用できないものと考えられた。他に分類に利用可能なデータはなく、分類できないとした。 【参考データ等】 (1)ラットの雌雄F0親動物に交配4週間前から交配・妊娠期間を経てF1の離乳まで、最大45 mg/kg/dayを計76〜83日間強制経口投与し、離乳後のF1には親と同一用量を90日間経口投与した。その結果、F1児動物に一般毒性影響(血液影響(赤血球数及びヘモグロビンの減少、MCVの増加)、肺の非腫瘍性病変、雌高用量群の体重増加抑制)がみられたが、F0親動物の繁殖指標(同腹児数、児生存率)は対照群より高く、受胎率に影響はみられなかった(NTP TR594(2018)、HSDB(2011))。 | |||
特定標的臓器毒性 (単回ばく露) | 【分類根拠】 (1)、(2)より、区分3(気道刺激性)とした。なお、(3)について、試験最高濃度の9,000 ppm(66.5 mg/L)は飽和蒸気圧(10,066 ppm)の90%(9,059 ppm)近傍の濃度で、試験空気はミストを含む蒸気と推定されるが、ミスト、蒸気のいずれの基準においても区分2超の濃度である。より低濃度での症状の有無は不明であるため、分類には利用しなかった。 【根拠データ】 (1)ヒトへのばく露により、接触部位(眼、皮膚、呼吸器)に刺激性を生じる可能性がある(NTP TR594(2018))。 (2)ヒトでは吸入ばく露後に咳、息ぎれ、胸痛など呼吸器症状の報告がある(NTP TR594(2018))。 【参考データ等】 (3)ラットの単回吸入ばく露試験では、最高9,000 ppmの4時間ばく露で症状として筋肉の攣縮、努力呼吸、流涎、四肢の運動失調、接触に対する被刺激性亢進を、剖検においては白色斑を有する暗色肺、及び胸腺に出血様の変化を認めたとの報告がある(NTP TR594(2018))。 | |||
特定標的臓器毒性 (反復ばく露) | 【分類根拠】 (1)、(3)より、ラットの吸入ばく露では区分2の範囲で肺(呼吸器)、肝臓、腎臓が標的候補と考えられた。同様に、(2)、(4)より、マウスの吸入ばく露では区分2の範囲では肺、肝臓が標的臓器と考えられた。一方、経口経路では、(5)、(6)より、ラットでは区分2の範囲で肝臓・腎臓・副腎が、マウスでは肝臓が標的臓器と考えられた。これらのうち、副腎は(1)、(3)のラットの吸入ばく露試験でも区分2超の高用量では影響がみられていることから、標的臓器に含めることとし、腎臓は(5)のデータより、雄ラット特異的なα2u-グロブリン腎症に基づく腎傷害の可能性が高いと判断されたため、標的臓器として採用しないこととした。よって区分2(呼吸器、肝臓、副腎)とした。 【根拠データ】 (1)ラットの14週間吸入ばく露試験において、区分2の範囲の125 ppm(ガイダンス値換算:0.72 mg/L)以上でALP活性の上昇(雄)、腎臓への影響(雄:重量増加、硝子滴沈着、慢性腎症)、区分2超の250 ppm(同1.44 mg/L)以上で、肝臓への影響(重量増加・小葉中心性肝細胞肥大(雄)、ALP活性上昇(雌))、ハーダー腺の変性、500〜2,000 ppmでは肝臓影響の明瞭化に加え、副腎皮質細胞質の空胞化などがみられた(NTP TR594(2018))。 (2)マウスの14週間吸入ばく露試験において、影響は区分2超の250 ppm(ガイダンス値換算:1.44 mg/L)以上でみられ、250〜2,000 ppmの用量範囲でラットと同様の肝臓・副腎への影響に加え、脾臓赤碑髄の変化(赤血球系造血細胞の増殖・巨核細胞の増殖)がみられた(NTP TR594(2018))。 (3)ラットの2年間吸入ばく露試験において、区分2の範囲の100 ppm(ガイダンス値換算:0.74 mg/L)以上で、肺(慢性炎症・線維化・出血)、肝臓(小葉中心性肝細胞肥大)、腎臓(雄:腎症の重篤化)への影響、区分2超の300〜1,000 ppmで肝臓影響の明瞭化、子宮内膜の過形成、副腎髄質の過形成などが認められた(NTP TR594(2018))。 (4)マウスの2年間吸入ばく露試験において、区分2の範囲の100及び200 ppm(ガイダンス値換算:0.74〜1.48 mg/L)で、肺(細気管支肺胞上皮過形成・細気管支周囲の線維化)、肝臓(小葉中心性肝細胞肥大、好酸性巣の増加、多核肝細胞の増加等)への影響がみられた(NTP TR594(2018))。 (5)経口経路ではラット、又はマウスを用いた14日間強制経口投与試験において、ラットでは区分1の範囲の50 mg/kg/day(90日換算:7.8 mg/kg/day)で、雄の腎臓に硝子滴沈着による腎症がみられたが、ELISA法による定量により腎臓内α2u-グロブリンの用量相関的な増加が示された。ラット、マウスとも区分2の範囲の400 mg/kg/day(90日換算:62.2 mg/kg/day)以上で、ラットでは肝細胞肥大と副腎の細胞質の空胞化が、マウスでは、肝細胞肥大、胆汁うっ滞及び軽度の肝障害が認められた(NTP(1992))。 (6)ラットの3ヵ月間強制経口投与試験において、区分2の範囲の10及び40 mg/kg/dayで、肝臓重量増加、ALP活性上昇、腎尿細管の変性(雄)がみられ、区分2超の高用量では肝臓、腎臓、血液影響などがみられた(HSDB(2011))。 | |||
誤えん有害性* | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 | |||
* JIS Z7252の改訂により吸引性呼吸器有害性から項目名が変更となった。 |
12.環境影響情報 | |||
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生態毒性 | |||
水生環境有害性 短期(急性) | 信頼性のある急性毒性データが得られていない。 | ||
水生環境有害性 長期(慢性) | データなし | ||
残留性・分解性 | 情報なし | ||
生態蓄積性 | 情報なし | ||
土壌中の移動性 | 情報なし | ||
オゾン層への有害性 | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていない。 |
13.廃棄上の注意 | |||
---|---|---|---|
化学品(残余廃棄物)、当該化学品が付着している汚染容器及び包装の安全で、かつ、環境上望ましい廃棄、又はリサイクルに関する情報 | 廃棄においては、関連法規ならびに地方自治体の基準に従うこと。 都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。 廃棄物の処理を委託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。 | ||
容器は洗浄してリサイクルするか、関連法規制並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 |
14.輸送上の注意 | ||||
---|---|---|---|---|
本物質のGHS分類結果に基づく国際規制の分類等は、以下の通りと推定されるが、該否は製品によって異なる場合がある。輸送危険物の分類は、容器等級を含め、荷送人が責任をもって判断することとされているため、輸送の際には、個々の貨物について、製品の状態、形状等も考慮し、輸送モード (航空、船舶) を規制する法規に沿って事業者が判断する必要がある。 | ||||
国際規制 | ||||
国連番号 | 2234 | |||
品名(国連輸送名) | クロロベンゾトリフルオライド | |||
国連分類 | 3 | |||
副次危険 | - | |||
容器等級 | V | |||
海洋汚染物質 | 該当しない | |||
MARPOL73/78附属書U及びIBCコードによるばら積み輸送される液体物質 | 該当しない | |||
国内規制 | ||||
海上規制情報 | 船舶安全法の規定に従う。 | |||
航空規制情報 | 航空法の規定に従う。 | |||
陸上規制情報 | 道路法、消防法の規定に従う。 | |||
特別な安全上の対策 | 道路法、消防法の規定によるイエローカード携行の対象物 | |||
その他 (一般的) 注意 | 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 重量物を上積みしない。 | |||
緊急時応急措置指針番号* | 130 | |||
* 北米緊急時応急措置指針に基づく。米国運輸省が中心となって発行した「2020 Emengency Response Guidebook (ERG 2020)」(一般社団法人日本化学工業協会によって和訳されている(発行元:日本規格協会)に掲載されている。 |
15.適用法令 | ||||
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法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。 | ||||
労働安全衛生法 | 危険物・引火性の物(施行令別表第1第4号) | |||
化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) | 該当しない | |||
毒物及び劇物取締法 | 該当しない | |||
消防法 | 第4類 引火性液体 第二石油類 非水溶性(法第2条第7項危険物別表第1・第4類) | |||
船舶安全法 | 引火性液体類(危規則第3条危険物告示別表第1) | |||
航空法 | 引火性液体(施行規則第194条危険物告示別表第1) | |||
道路法 | 車両の通行の制限(施行令第19条の13、(独)日本高速道路保有・債務返済機構公示第12号・別表第2) |
16.その他の情報 | ||||
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参考文献 | ||||
9項、11項については各データ毎に記載。その他の各項については以下を参照。 ・NITE化学物質総合情報提供システム(NITE-CHRIP) ・International Chemical Safety Cards (ICSC) ・Hazardous Substances Data Bank (HSDB) ・GESTIS Substance database (GESTIS) ・ERG 2020版 緊急時応急措置指針−容器イエローカードへの適用 ・一般社団法人日本化学工業協会 編「GHS対応ガイドライン ラベル及び表示・安全デ−タシ−ト作成指針」 |