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安全データシート
イソ酪酸イソブチル
作成日 2013/2/15
1.化学品及び会社情報
化学品の名称イソ酪酸イソブチル
(Isobutyric acid isobutyl)
製品コード24A6038
会社名○○○○株式会社
住所東京都△△区△△町△丁目△△番地
電話番号03-1234-5678
FAX番号03-1234-5678
電子メールアドレス連絡先@検セ.or.jp
緊急時の電話番号03-1234-5678
推奨用途及び使用上の制限マスキング用香料,果実・バター・洋酒系食品香料,塗料用溶剤,防虫剤
 

2.危険有害性の要約
GHS分類
分類実施日平成24年。政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7版)を使用
GHS改訂4版を使用
物理化学的危険性引火性液体区分3
健康に対する有害性特定標的臓器毒性(単回ばく露)区分3(麻酔作用)
環境に対する有害性水生環境有害性 (急性)分類実施中
水生環境有害性 (長期間)分類実施中
オゾン層への有害性分類実施中
注) 上記のGHS分類で区分の記載がない危険有害性項目については、政府向けガイダンス文書で規定された「分類対象外」、「区分外」または「分類できない」に該当する。なお、健康有害性については後述の11項に、「分類対象外」、「区分外」または「分類できない」の記述がある。
GHSラベル要素
絵表示炎感嘆符
注意喚起語警告
危険有害性情報引火性液体及び蒸気
眠気又はめまいのおそれ
注意書き
安全対策熱、火花、裸火、高温のもののような着火源から遠ざけること。-禁煙。
容器を密閉しておくこと。
容器を接地すること、アースをとること。
防爆型の電気機器、換気装置、照明機器を使用すること。
火花を発生させない工具を使用すること。
静電気放電に対する予防措置を講ずること。
粉じん、煙、ガス、ミスト、蒸気、スプレーの吸入を避けること。
屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。
保護手袋、保護眼鏡、保護面を着用すること。
応急措置吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
  気分が悪いときは医師に連絡すること。
皮膚(又は髪)に付着した場合:汚染された衣類を直ちに全て脱ぐこと。皮膚を流水、シャワーで洗うこと。
火災の場合には、火元への燃焼源を断ち、適切な消火剤を使用して消火すること。
保管換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。
容器を密閉しておくこと。
施錠して保管すること。
廃棄内容物、容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に委託すること。
他の危険有害性

3.組成及び成分情報
単一製品・混合物の区別単一製品
化学名又は一般名イソ酪酸イソブチル
別名2-メチルプロピオン酸イソブチル、2-メチルプロパン酸2-メチルプロピル、イソブチル=イソブチラート、2-Methylpropionic acid isobutyl ester、2-Methylpropanoic acid 2-methylpropyl ester、Isobutyl isobutyrate
濃度又は濃度範囲98.5445% (w/w)(平均値)
分子式 (分子量)C8H16O2(144.21)
化学特性 (示性式又は構造式)構造式
CAS番号97-85-8
官報公示整理番号(化審法)(2)-779
官報公示整理番号(安衛法)(2)-779
分類に寄与する不純物及び安定化添加物不純物:イソブチルアルコール < 0.2%
水 < 0.05% (w/w)
その他の不純物 = 計 約 1%

4.応急措置
吸入した場合空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
気分が悪いときは医師に連絡すること。
皮膚に付着した場合汚染された衣類を直ちに全て脱ぐこと。
多量の水と石けんで洗うこと。
皮膚刺激が生じた場合:医師の診断、手当てを受けること。
眼に入った場合水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
飲み込んだ場合気分が悪いときは医師に連絡すること。口をすすぐこと。
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状データなし。
応急措置をする者の保護データなし。
医師に対する特別な注意事項データなし。

5.火災時の措置
消火剤粉末消火薬剤、泡消火薬剤、二酸化炭素、砂
使ってはならない消火剤棒状水
特有の危険有害性燃焼ガスには、一酸化炭素などの有毒ガスが含まれるので、消火作業の際には、煙の吸入を避ける。
特有の消火方法消火作業は、風上から行う。
周辺火災の場合に移動可能な容器は、速やかに安全な場所に移す。
火災発生場所の周辺に関係者以外の立入りを禁止する。
関係者以外は安全な場所に退去させる。
消火するために粉末消火薬剤、泡消火薬剤、二酸化炭素、砂を使用すること。
消火を行う者の保護消火作業では、適切な保護具(手袋、眼鏡、マスク等)を着用する。

6.漏出時の措置
人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置作業には、必ず保護具(手袋・眼鏡・マスクなど)を着用する。
多量の場合、人を安全な場所に退避させる。
必要に応じた換気を確保する。
環境に対する注意事項漏出物を河川や下水に直接流してはいけない。
封じ込め及び浄化の方法及び機材少量の場合、吸着剤(土・砂・ウエスなど)で吸着させ取り除いた後、残りをウエス、雑巾などでよく拭き取る。大量の水で洗い流す。
多量の場合、盛り土で囲って流出を防止し、安全な場所に導いてからドラムなどに回収する。
付近の着火源となるものを速やかに除くとともに消火剤を準備する。
床に漏れた状態で放置すると、滑り易くスリップ事故の原因となるため注意する。
漏出物の上をむやみに歩かない。
火花を発生しない安全な用具を使用する。
回収物の収納容器は、内容物の処分を行うまで密封しておく。

7.取扱い及び保管上の注意
取扱い
技術的対策取扱い場所の近くに、洗眼及び身体洗浄のための設備を設置する。
安全取扱い注意事項火気厳禁
熱、火花、裸火、高温のもののような着火源から遠ざけること。-禁煙。
容器を密閉しておくこと。
容器を接地すること、アースをとること。
防爆型の電気機器、換気装置、照明機器を使用すること。
火花を発生させない工具を使用すること。
静電気放電に対する予防措置を講ずること。
粉じん、煙、ガス、ミスト、蒸気、スプレーの吸入を避けること。
屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。
保護手袋、保護眼鏡、保護面を着用すること。
接触回避データなし。
衛生対策取扱い後は手などをよく洗うこと。
保管
安全な保管条件火気厳禁
換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。
容器を密閉しておくこと。
施錠して保管すること。
安全な容器包装材料データなし。

8.ばく露防止及び保護措置
管理濃度未設定
許容濃度
日本産衛学会(2012年度版)未設定
ACGIH(2012年版)未設定
設備対策蒸気またはヒュームやミストが発生する場合は、局所排気装置を設置する。
取扱い場所の近くに、洗眼及び身体洗浄のための設備を設置する。
容器を接地すること、アースをとること。
防爆型の電気機器、換気装置、照明機器を使用すること。
火花を発生させない工具を使用すること。
静電気放電に対する予防措置を講ずること。
保護具
呼吸用保護具必要に応じて、適切な呼吸用保護具を着用すること。
手の保護具保護手袋を着用すること。
眼の保護具保護眼鏡、保護面を着用すること。
皮膚及び身体の保護具必要に応じて、適切な保護衣を着用すること。

9.物理的及び化学的性質
物理的状態
形状液体(Merck (14th, 2006))
無色(HSDB (2003))
臭い果実のようなにおい.(ホンメル (1996))
臭いのしきい(閾)値データなし。
pHデータなし。
融点・凝固点-81℃(Merck (14th, 2006))
沸点、初留点及び沸騰範囲147℃(Merck (14th, 2006))
引火点37℃(CC)(GESTIS (Access on June. 2012))
蒸発速度(酢酸ブチル=1)データなし。
燃焼性(固体、気体)データなし。
燃焼又は爆発範囲1-8% (0.96-7.59%)(CRC (91st, 2010))
蒸気圧4.33 mmHg(25℃)(HSDB (2003))
蒸気密度4.97 (空気=1)(HSDB (2003))
比重(相対密度)0.875(0℃/4℃)(Merck (14th, 2006))
溶解度水:5 g /kg (20℃)(CRC (91st, 2010))
エタノール、ジエチルエーテルに混和、アセトンに易溶、クロロホルムに可溶。(CRC (91st, 2010))
n-オクタノール/水分配係数2.68(25℃、計算値)(SIDS (2005))
自然発火温度432℃(CRC (91st, 2010))
分解温度データなし。
粘度(粘性率)1.02mPa・s(20℃)(Ullmanns(E) (6th, 2003))

10.安定性及び反応性
反応性可燃性液体。酸素に富む物質(酸化剤)と接触または混合するとき、反応する。
化学的安定性加熱分解し、刺激性の煙とガスを発生
危険有害反応可能性情報なし。
避けるべき条件加熱、酸化剤
混触危険物質酸化剤
危険有害な分解生成物刺激性の煙とガス

11.有害性情報
急性毒性
経口ラットのLD50値は >6400 mg/kg(SIDS (2005))との報告に基づき、区分外とした。GHS分類:区分外
なお、健康有害性については、代謝産物である、イソブチルアルコール(CAS番号 78-83-1)、2-メチルプロピオン酸(CAS番号 79-31-2)も参照のこと。
経皮ウサギのLD50値は >10 mL/kg(8542 mg/kg)(SIDS (2005))との報告に基づき、区分外とした。GHS分類:区分外
吸入:ガスGHSの定義における固体である。GHS分類:分類対象外
吸入:蒸気ラットに6時間ばく露した試験において、飽和蒸気圧濃度(5697 ppm = 32 mg/L)の90%より低い658 ppmで3匹中死亡なし(SIDS (2005))との結果から、LC50は658 ppm(4時間換算値 806 ppm)以上と推定されるが、区分を特定できないので分類できない。また、飽和蒸気圧濃度(5697 ppm = 32 mg/L)の90%を超える31.94 mg/L(4時間換算値 39 mg/L)では3匹中2匹が死亡した(SIDS (2005))との結果から、区分外の可能性もあるが、確かなLC50値が得られていないため「分類できない」とした。GHS分類:分類できない
吸入:粉じん及びミストデータなし。GHS分類:分類できない
皮膚腐食性及び刺激性モルモットの皮膚に本物質原液を24時間閉塞適用した試験において、軽度の刺激性(slight irritant)との報告(SIDS (2005))に基づき、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分3に相当)とした。GHS分類:区分外
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性データなし。GHS分類:分類できない
呼吸器感作性データなし。GHS分類:分類できない
皮膚感作性データなし。GHS分類:分類できない
生殖細胞変異原性in vivo試験のデータがなく分類できない。なお、in vitro試験としては、エームス試験で陰性(SIDS (2005))が報告されている。GHS分類:分類できない
発がん性データなし。GHS分類:分類できない
生殖毒性データなし。なお、関連物質のイソブチルアルコールについては、ラットに吸入ばく露による二世代生殖試験および妊娠ラットおよび妊娠ウサギの器官形成期に吸入ばく露による発生毒性試験において、生殖毒性および発生毒性の証拠となる所見は得られていない(SIDS (2005))。GHS分類:分類できない
特定標的臓器毒性(単回ばく露)ラットに12800 mg/kgを経口投与により脱力および運動失調が観察され(SIDS (2005))、また、ラットに5423 ppm/6h(4時間換算:6651 ppm = 39 mg/L)を吸入ばく露により虚脱および嗜眠が観察された(SIDS (2005))ことから、区分3(麻酔作用)とした。GHS分類:区分3(麻酔作用)
特定標的臓器毒性(反復ばく露)ラットを用いた18週間反復経口投与試験において投与の影響は認められず、NOAELはガイダンス値範囲を超える1000 mg/kg/dayとの報告(SIDS (2005))により経口経路では区分外となるが、他経路(吸入、経皮)についてはデータがなく影響も不明のため、特定標的臓器毒性(反復ばく露)としては、分類できないとした。GHS分類:分類できない
吸引性呼吸器有害性データなし。GHS分類:分類できない

12.環境影響情報
生態毒性
水生環境有害性(急性)分類実施中
水生環境有害性(長期間)分類実施中
オゾン層への有害性分類実施中

13.廃棄上の注意
残余廃棄物廃棄の前に、可能な限り無害化、安定化及び中和等の処理を行って危険有害性のレベルを低い状態にする。
内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に委託すること。
汚染容器及び包装容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。
空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。

14.輸送上の注意
該当の有無は製品によっても異なる場合がある。法規に則った試験の情報と、分類実施中の12項の環境影響情報とに、基づく修正の必要がある。
国際規制 海上輸送はIMOの規則に、航空輸送はICAO/IATAの規則に従う。
国連番号2528
国連品名イソ酪酸イソブチル
国連危険有害性クラス3
容器等級III
国内規制
海上規制情報船舶安全法の規定に従う。
航空規制情報航空法の規定に従う。
陸上規制情報消防法に従う。
特別安全対策移送時にイエローカードの保持が必要。
食品や飼料と一緒に輸送してはならない。
輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。
重量物を上積みしない。
緊急時応急措置指針番号130

15.適用法令
法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。
労働安全衛生法危険物・引火性の物
消防法第4類引火性液体、第二石油類非水溶性液体
船舶安全法引火性液体類
航空法引火性液体

16.その他の情報
参考文献各データ毎に記載した。
<モデルSDSを利用するときの注意事項>
本安全モデルデータシートは作成年月日時点における情報に基づいて記載されておりますので、事業場においてSDSを作成するに当たっては、 新たな危険有害性情報について確認することが必要です。さらに、本安全データシートはモデルですので、実際の製品等の性状に基づき追加修正する必要があります。 また、特殊な条件下で使用するときは、その使用状況に応じた情報に基づく安全対策が必要となります。