1.化学物質等及び会社情報 | |||
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化学物質等の名称 | クロロ酢酸メチル、(Methyl chloroacetate) | ||
製品コード | 21A3580 | ||
会社名 | ○○○○株式会社 | ||
住所 | 東京都△△区△△町△丁目△△番地 | ||
電話番号 | 03-1234-5678 | ||
緊急時の電話番号 | 03-1234-5678 | ||
FAX番号 | 03-1234-5678 | ||
メールアドレス | |||
推奨用途及び使用上の制限 | |||
2.危険有害性の要約 | |||
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GHS分類 | |||
分類実施日 | H22.3.16、政府向けGHS分類ガイダンス(H21.3版)を使用 |
物理化学的危険性 | 火薬類 | 分類対象外 |
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可燃性・引火性ガス | 分類対象外 | |
可燃性・引火性エアゾール | 分類対象外 | |
支燃性・酸化性ガス類 | 分類対象外 | |
高圧ガス | 分類対象外 | |
引火性液体 | 区分3 | |
可燃性固体 | 分類対象外 | |
自己反応性化学品 | 分類対象外 | |
自然発火性液体 | 区分外 | |
自然発火性固体 | 分類対象外 | |
自己発熱性化学品 | 分類できない | |
水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | |
酸化性液体 | 分類対象外 | |
酸化性固体 | 分類対象外 | |
有機過酸化物 | 分類対象外 | |
金属腐食性物質 | 分類できない | |
健康に対する有害性 | 急性毒性(経口) | 区分3 |
急性毒性(経皮) | 区分2 | |
急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | |
急性毒性(吸入:蒸気) | 区分2 | |
急性毒性(吸入:粉じん) | 分類対象外 | |
急性毒性(吸入:ミスト) | 分類できない | |
皮膚腐食性・刺激性 | 区分1 | |
眼に対する重篤な損傷・眼刺激性 | 区分1 | |
呼吸器感作性 | 分類できない | |
皮膚感作性 | 区分1 | |
生殖細胞変異原性 | 区分外 | |
発がん性 | 分類できない | |
生殖毒性 | 分類できない | |
特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露) | 区分2(全身毒性)、区分3(気道刺激性) | |
特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露) | 分類できない | |
吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | |
環境に対する有害性 | 水生環境急性有害性 | 区分2 |
水生環境慢性有害性 | 区分2 |
ラベル要素 | |||
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絵表示又はシンボル | |||
注意喚起語 | 危険 | ||
危険有害性情報 | 引火性の液体および蒸気 | ||
飲み込むと有毒 | |||
皮膚に接触すると生命に危険 | |||
吸入すると生命に危険 | |||
重篤な皮膚の薬傷・眼の損傷 | |||
重篤な眼の損傷 | |||
アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ | |||
全身毒性の障害のおそれ | |||
呼吸器への刺激のおそれ | |||
水生生物に毒性 | |||
長期的影響により水生生物に毒性 | |||
注意書き | |||
【安全対策】 | |||
熱、火花、裸火、高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 | |||
容器を密閉しておくこと。 | |||
静電気的に敏感な物質を積みなおす場合、容器を接地すること、アースをとること。 | |||
防爆型の電気機器、換気装置、照明機器等を使用すること。 | |||
火花を発生させない工具を使用すること。 | |||
静電気放電に対する予防措置を講ずること。 | |||
取扱い後はよく手を洗うこと。 | |||
この製品を使用する時に、飲食または喫煙をしないこと。 | |||
眼、皮膚、または衣類に付けないこと。 | |||
ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。 | |||
屋外または換気の良い場所でのみ使用すること。 | |||
呼吸用保護具を着用すること。 | |||
適切な保護手袋、保護衣、保護眼鏡、保護面を着用すること。 | |||
汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 | |||
環境への放出を避けること。 | |||
【応急措置】 | |||
皮膚または髪に付着した場合、直ちに、汚染された衣類をすべて脱ぐこと、取り除くこと。皮膚を流水、シャワーで洗うこと。 | |||
火災の場合には適切な消火方法をとること。 | |||
飲み込んだ場合、直ちに医師に連絡すること。 | |||
飲み込んだ場合、口をすすぐこと。 | |||
皮膚に付着した場合、多量の水と石鹸でやさしく洗うこと。 | |||
皮膚に付着した場合、直ちに医師に連絡すること。 | |||
直ちに、汚染された衣類をすべて脱ぐこと、取り除くこと。 | |||
汚染された衣類を再使用する場合には洗濯すること。 | |||
吸入した場合、空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 | |||
吸入した場合、直ちに医師に連絡すること。 | |||
飲み込んだ場合、口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。 | |||
皮膚(または髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類をすべて脱ぐこと、取り除くこと。皮膚を流水、シャワーで洗うこと。 | |||
皮膚に付着した場合、眼に入った場合、飲み込んだ場合、吸入した場合は、直ちに医師に連絡すること。 | |||
眼に入った場合、水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 | |||
皮膚に付着した場合、皮膚刺激または発疹が生じた場合は、医師の診断、手当てを受けること。 | |||
ばく露した時、または気分が悪い時は、医師に連絡すること。 | |||
漏出物を回収すること。 | |||
【保管】 | |||
換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 | |||
換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 | |||
施錠して保管すること。 | |||
【廃棄】 | |||
内容物、容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に業務委託すること。 | |||
国・地域情報 | |||
3.組成及び成分情報 | |||
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化学物質 | |||
化学名又は一般名 | クロロ酢酸メチル | ||
別名 | 2‐クロロ酢酸メチル、(Methyl 2-chloroacetate)、クロロエタン酸メチル、(Methyl chloroethanoate)、(Chloroacetic acid methyl ester)、(Methyl monochloroacetate)、(Methyl alpha-chloroacetate) | ||
分子式 (分子量) | C3H5ClO2(108.52) | ||
化学特性 (示性式又は構造式) | |||
CAS番号 | 96-34-4 | ||
官報公示整理番号(化審法・安衛法) | (2)-1149 | ||
分類に寄与する不純物及び安定化添加物 | データなし | ||
濃度又は濃度範囲 | 100% | ||
4.応急措置 | |||
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吸入した場合 | 空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 | ||
直ちに医師に連絡すること。 | |||
皮膚に付着した場合 | 直ちに、汚染された衣類をすべて脱ぐこと、取り除くこと。 皮膚を流水、シャワーで洗うこと。 | ||
多量の水と石鹸でやさしく洗うこと。 | |||
汚染された衣類を再使用する場合には洗濯すること。 | |||
直ちに医師に連絡すること。 | |||
目に入った場合 | 水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 | ||
直ちに医師に連絡すること。 | |||
飲み込んだ場合 | 口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。 | ||
直ちに医師に連絡すること。 | |||
予想される急性症状及び遅発性症状 | 吸入:咳、息切れ、咽頭痛。 | ||
皮膚:発赤、痛み、皮膚熱傷。 | |||
眼:発赤、痛み、かすみ眼。 | |||
経口摂取 : 腹痛、吐き気、嘔吐、下痢。 | |||
最も重要な兆候及び症状 | 眼を重度に刺激し、気道に対しても刺激性を示す。 | ||
応急措置をする者の保護 | データなし | ||
医師に対する特別注意事項 | データなし | ||
5.火災時の措置 | |||
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消火剤 | 泡消火剤、粉末消火剤、炭酸ガス、乾燥砂類 | ||
使ってはならない消火剤 | 棒状放水、水噴霧 | ||
特有の危険有害性 | 極めて燃え易く、熱、火花、火炎で容易に発火する。 | ||
消火後再び発火するおそれがある。 | |||
火災時に刺激性、腐食性及び毒性のガスを発生するおそれがある。 | |||
特有の消火方法 | 危険でなければ火災区域から容器を移動する。 | ||
容器が熱に晒されているときは、移動させない。 | |||
安全に対処できるならば着火源を除去すること。 | |||
消火を行う者の保護 | 適切な空気呼吸器、防護服(耐熱性)を着用する。 | ||
6.漏出時の措置 | |||
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人体に対する注意事項、保護具および緊急措置 | 全ての着火源を取り除く。 | ||
直ちに、全ての方向に適切な距離を漏洩区域として隔離する。 | |||
関係者以外の立入りを禁止する。 | |||
密閉された場所に立入る前に換気する。 | |||
環境に対する注意事項 | 環境中に放出してはならない。 | ||
回収・中和 | 不活性材料(例えば、乾燥砂又は土等)で流出物を吸収して、化学品廃棄容器に入れる。 | ||
封じ込め及び浄化方法・機材 | 危険でなければ漏れを止める。 | ||
二次災害の防止策 | すべての発火源を速やかに取除く(近傍での喫煙、火花や火炎の禁止)。 | ||
排水溝、下水溝、地下室あるいは閉鎖場所への流入を防ぐ。 | |||
7.取扱い及び保管上の注意 | |||
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取扱い | |||
技術的対策 | 『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。 | ||
局所排気・全体換気 | 『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の局所排気、全体換気を行う。 | ||
安全取扱い注意事項 | 熱、火花、裸火、高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 | ||
取扱い後はよく手を洗うこと。 | |||
この製品を使用する時に、飲食または喫煙をしないこと。 | |||
眼、皮膚、または衣類に付けないこと。 | |||
屋外または換気の良い場所でのみ使用すること。 | |||
汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 | |||
ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。 | |||
皮膚と接触しないこと。 | |||
飲み込まないこと。 | |||
眼に入れないこと。 | |||
接触回避 | 『10.安定性及び反応性』を参照。 | ||
保管 | |||
技術的対策 | 消防法の規制に従う。 | ||
混触危険物質 | 『10.安定性及び反応性』を参照。 | ||
保管条件 | 容器を密閉して冷乾所にて保存すること。 | ||
熱、火花、裸火、高温のもののような着火源から離して保管すること。−禁煙。 | |||
容器包装材料 | データなし | ||
8.ばく露防止及び保護措置 | |||
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管理濃度 | 未設定 (2009年度) | ||
許容濃度 (ばく露限界値、生物学的ばく露指標) | |||
日本産衛学会 | 未設定 (2009年度) | ||
ACGIH | 未設定 (2009年度) | ||
設備対策 | この物質を貯蔵ないし取扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを設置すること。 | ||
作業場には防爆タイプの全体換気装置、局所排気装置を設置すること。 | |||
保護具 | |||
呼吸器の保護具 | 適切な呼吸器保護具を着用すること。 | ||
手の保護具 | 適切な保護手袋を着用すること。 | ||
眼の保護具 | 適切な眼の保護具を着用すること。 | ||
皮膚及び身体の保護具 | 適切な保護衣を着用すること。 | ||
衛生対策 | 取扱い後はよく手を洗うこと。 | ||
9.物理的及び化学的性質 | |||
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物理的状態 | |||
形状 | 液体 | ||
色 | 無色 | ||
臭い | 刺激臭 | ||
pH | データなし | ||
融点・凝固点 | -33 ℃ : Merck (14th, 2006) | ||
沸点、初留点及び沸騰範囲 | 130〜132 ℃ : Merck (14th, 2006) | ||
引火点 | 52 ℃ (c.c.) : IUCLID (2000) | ||
自然発火温度 | 465 ℃ : NFPA (13th, 2006) | ||
燃焼性(固体、ガス) | データなし | ||
爆発範囲 | 7.5〜18.5 % (Vol.%) : ICSC (2004) | ||
蒸気圧 | 7.63 mmHg (25 ℃) : HSDB (2003) | ||
蒸気密度 | 3.8 (air=1) : NFPA (13th, 2006) | ||
蒸発速度(酢酸ブチル=1) | データなし | ||
比重(密度) | 1.23 g/cm3 : Chapman (Ver. 17:1, 2009) | ||
溶解度 | 水に不溶 : Merck (14th, 2006) | ||
アルコール、エーテルに可溶 : Merck (14th, 2006) | |||
オクタノール・水分配係数 | log Pow = 0.76 (calculated) : ICSC (2004) | ||
分解温度 | データなし | ||
粘度 | データなし | ||
粉じん爆発下限濃度 | データなし | ||
最小発火エネルギー | データなし | ||
体積抵抗率(導電率) | データなし | ||
10.安定性及び反応性 | |||
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安定性 | 法規制に従った保管及び取扱においては安定と考えられる | ||
危険有害反応可能性 | 燃焼すると分解し、腐食性のヒューム(塩化水素など)を生じる。還元剤、酸化剤と反応する。57℃以上では、蒸気/空気の爆発性混合気体を生じることがある。 | ||
避けるべき条件 | 57℃以上、燃焼 | ||
混触危険物質 | 還元剤、酸化剤 | ||
危険有害な分解生成物 | 塩化水素 | ||
11.有害性情報 | |||
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急性毒性 | |||
経口 | ラットのLD50値107 mg/kgおよび140 mg/kg (DFGOT Vol.9 (1998)) に基づき、区分3とした。 | ||
経皮 | ラットについては、LD50値137 mg/kg (DFGOT Vol.9 (1998))および470 mg/kg (DFGOT Vol.9 (1998))に より感受性の高い区分2となる。ウサギについては、LD50値318 mg/kg (DFGOT Vol.9 (1998))により区分3となる。両動物種のうち危険性の高いラットのデータに基づき区分2とした。 | ||
吸入 | 吸入(ガス): | GHS定義における液体である。 | |
吸入(蒸気): | ラットのLC50値約 300 ppm(DFGOT Vol.9 (1998))および210-315 ppm(OECD TG 403: GLP)(IUCLID (2000))に基づき、区分2とした。なお、毒性値が飽和蒸気圧濃度(10039 ppm)の90%以下のため、気体の基準値を適用した。 | ||
吸入(粉じん・ミスト): | データなし | ||
皮膚腐食性・刺激性 | ウサギに0.5 mL (約300 mg/kg)を閉塞適用した試験で浮腫と腐食性が認められ、2〜8時間で全例が死亡した(DFGOT Vol.9 (1998))。用量を下げて125 mg/kgを24時間閉塞適用した場合も重度の皮膚損傷と腐食が現れた(DFGOT Vol.9 (1998))。さらに、別にウサギを用いた試験(FDA guidelines)では、壊死を伴う重度の紅斑と浮腫を示し、皮膚一次刺激指数が6.6〜6.8との報告(BUA 150 (1994))もある。以上のように複数の試験で不可逆的な損傷が認められていることから、区分1とした。 | ||
眼に対する重篤な損傷・刺激性 | ウサギの結膜嚢に適用した試験で、重度の刺激性(severe irritation )及び不可逆的な角膜損傷(血管新生、剥離、瘢痕)と虹彩炎が観察され(DFGOT Vol.9 (1998))、ウサギを用いた別の試験(FDA guidelines)では、72時間後の最大刺激指数64で重度の粘膜刺激物との結果(BUA 150 (1994))により、区分1とした。なお、EU分類はXi; R41(EU-Annex I (Access on Aug. 2009)である。 | ||
呼吸器感作性又は皮膚感作性 | 呼吸器感作性:データなし | ||
皮膚感作性:モルモットのマキシマイゼーション試験で対照群の陽性率は0 %(0/10)に対し、陽性率65 %(13/20)と陽性の結果(DFGOT vol.9 (1998))を示したことに基づき、区分1とした。なお、ヒトでも事故によるばく露後にパッチテストで強い陽性反応を示した28歳男性の事例(DFGOT vol.9 (1998))が報告されている。 | |||
生殖細胞変異原性 | マウスに経口投与による骨髄細胞を用いた小核試験(体細胞in vivo 変異原性試験)で陰性(DFGOT Vol.9 (1998))に基づき、区分外とした。なお、in vitro試験としてはAmes 試験で陰性結果(DFGOT Vol.9 (1998))の報告がある。 | ||
発がん性 | データ不足。マウスに8週間腹腔内投与後、16週間の追跡期間を経た後に観察した試験で肺腫瘍の発生増加が認められなかった(DFGOT Vol.9 (1998))との報告がある。 | ||
生殖毒性 | データなし | ||
特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露) | ラットの急性経口毒性試験において、呼吸困難、不活動、鈍麻、うずくまり、体位異常、平衡障害、下痢、被毛の乱れなどの症状、死亡例の剖検では肝臓、脾臓、腎臓の暗色化、心臓の拡張と充血、出血性腐食性胃炎などが観察された(BUA 150 (1994))。ラットの急性吸入毒性試験では、呼吸、協調運動および反射の障害、身づくろい増加、鼻腔痂皮形成、チアノーゼなどの外に、腹臥位や平衡障害などの非特異的症状を示し、死亡例の剖検所見は肺と消化管の変化であった(BUA 150 (1994))。ラットおよびウサギの経皮投与試験では紅斑や浮腫の皮膚症状に加え、死亡例の剖検で血管の充血を伴う小腸の発赤、肝臓の暗色化などが示された(BUA 150 (1994))。生存例の剖検所見では経口および経皮投与で異常はなかったが、吸入ばく露では肺の肥大と色調変化が認められた(BUA 150 (1994))。以上の毒性影響は、LD50値(経口:107〜140 mg/kg、経皮:136〜318 mg/kg、吸入:0.945〜1.418 mg/L)を考慮に入れると、ガイダンス値の区分1相当の用量以上で発現し、標的臓器の特定が困難なため区分1(全身毒性)となるが、リスト2のデータであることから区分2(全身毒性)とした。また、210 ppmまたはそれ以上のばく露で呼吸器に重度の刺激性との記載(DFGOT Vol.9 (1998))があることから区分3(気道刺激性)とした。 | ||
特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露) | ラットに28日間蒸気による吸入ばく露した試験において、高用量群の100 mL/m3(0.45 mg/L:90日補正0.14 mg/L)でうずくまり、不規則呼吸、歩行失調、体重増加抑制、肺の相対重量増加などが観察された(DFGOT Vol.9 (1998))が、これらの影響にはある程度の回復性があり、剖検および組織学的検査では変化が認められていない(BUA 150 (1994))ことから、重大な毒性影響とは見なせない。また、設定された用量が低く、全てガイダンス値範囲内にあるため、この試験の結果のみではデータ不足であり、分類できないとした。 | ||
吸引性呼吸器有害性 | データなし | ||
12.環境影響情報 | |||
---|---|---|---|
水生環境急性有害性 | 魚類 (ゼブラフィッシュ) での96時間LC50 = 1.13mg/L (IUCLID, 2000; BUA 150, 1994) であることから、区分2とした。 | ||
水生環境慢性有害性 | 急性毒性区分2であり、急速分解性がない (4週間でのBOD分解度=32, 29, 75%、(既存点検, 1989)) ことから、区分2とした。 | ||
13.廃棄上の注意 | |||
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残余廃棄物 | 廃棄の前に、可能な限り無害化、安定化及び中和等の処理を行って危険有害性のレベルを低い状態にする。 | ||
廃棄においては、関連法規並びに地方自治体の基準に従うこと。 | |||
汚染容器及び包装 | 容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 | ||
空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 | |||
14.輸送上の注意 | |||
---|---|---|---|
国際規制 | |||
海上規制情報 | IMOの規定に従う。 | ||
UN No. | 2295 | ||
Proper Shipping Name. | METHYLCHLOROACETATE | ||
Class | 6.1 | ||
Sub Risk | 3 | ||
Packing Group | J | ||
Marine Pollutant | Not Applicable | ||
航空規制情報 | ICAO・IATAの規定に従う。 | ||
UN No. | 2295 | ||
Proper Shipping Name. | Methylchloroacetate | ||
積載情報 | forbidden | ||
国内規制 | |||
陸上規制情報 | 消防法の規定に従う。 | ||
海上規制情報 | 船舶安全法の規定に従う。 | ||
国連番号 | 2295 | ||
品名 | クロロ酢酸メチル | ||
クラス | 6.1 | ||
副次危険 | 3 | ||
容器等級 | J | ||
海洋汚染物質 | 非該当 | ||
航空規制情報 | 航空法の規定に従う。 | ||
国連番号 | 2295 | ||
品名 | クロロ酢酸メチル | ||
積載情報 | 輸送禁止 | ||
特別安全対策 | 移送時にイエローカードの保持が必要。 | ||
食品や飼料と一緒に輸送してはならない。 | |||
輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 | |||
重量物を上積みしない。 | |||
緊急時応急措置指針番号 | 155 | ||
15.適用法令 | |||
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労働安全衛生法 | 危険物・引火性の物(施行令別表第1第4号) | ||
消防法 | 第4類引火性液体、第二石油類非水溶性液体(法第2条第7項危険物別表第1・第4類) | ||
船舶安全法 | 毒物類・毒物(危規則第3条危険物告示別表第1) | ||
航空法 | 輸送禁止(施行規則第194条) | ||
港則法 | 危険物・毒物類(法第21条2、則第12条、昭和54告示547別表二ハ) | ||
16.その他の情報 | |||
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参考文献 | 各データ毎に記載した。 |