1.化学品及び会社情報 | |||
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化学品の名称 | ブタン-2-オン=オキシム | ||
化学品の英語名称 | 2-Butanone oxime | ||
製品コード | R04-C-007-JNIOSH | ||
供給者の会社名 | ○○○○株式会社 | ||
住所 | 東京都△△区△△町△丁目△△番地 | ||
電話番号 | 03-1234-5678 | ||
ファクシミリ番号 | 03-1234-5678 | ||
電子メールアドレス | 連絡先@検セ.or.jp | ||
緊急連絡電話番号 | 03-1234-5678 | ||
推奨用途及び使用上の制限 | 塗料皮張り防止剤 (NITE-CHRIPより引用) |
2.危険有害性の要約 | |||
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GHS分類 | |||
分類実施日 (物化危険性及び健康有害性) | R5.3.31、政府向けGHS分類ガイダンス(令和3年度改訂版(Ver2.1))を使用 ※一部、ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版) | ||
物理化学的危険性 | 引火性液体 | 区分3 | |
健康に対する有害性 | 急性毒性(経口) | 区分4 | |
急性毒性(経皮) | 区分4 | ||
眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 | ||
皮膚感作性 | 区分1 | ||
発がん性 | 区分1B | ||
特定標的臓器毒性 (単回ばく露) | 区分3(麻酔作用) | ||
特定標的臓器毒性 (反復ばく露) | 区分1(造血系) | ||
分類実施日 (環境有害性) | ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版) | ||
環境に対する有害性 | 水生環境有害性 短期(急性) | 区分3 | |
水生環境有害性 長期(慢性) | 区分3 | ||
GHSラベル要素 | |||
絵表示 | |||
注意喚起語 | 危険 | ||
危険有害性情報 | 引火性液体及び蒸気 飲み込んだ場合や皮膚に接触した場合は有害 重篤な眼の損傷 アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ 発がんのおそれ 眠気またはめまいのおそれ 長期にわたる、又は反復ばく露による造血系の障害 水生生物に有害 長期継続的影響により水生生物に有害 | ||
注意書き | |||
安全対策 | 熱、高温のもの、火花、裸火及び他の着火源から遠ざけること。禁煙。 容器を密閉しておくこと。 容器を接地しアースをとること。 防爆型の電気機器/換気装置/照明機器を使用すること。 火花を発生させない工具を使用すること。 静電気放電に対する措置を講ずること。 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 取扱い後は手をよく洗うこと。 この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 使用前に取扱説明書を入手すること。 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 屋外又は換気の良い場所でだけ使用すること。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 環境への放出を避けること。 | ||
応急措置 | 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと。皮膚を水【又はシャワー】で洗うこと。 火災の場合:消火するために適切な消火剤を使用すること。 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 口をすすぐこと。 皮膚に付着した場合:多量の水/石けん(鹸)で洗うこと。 特別な処置が必要である(このラベルの・・・を見よ)。 注) ”…”は、ラベルに解毒剤等中毒時の情報提供を受けるための連絡先などが記載されている場合のものです。ラベル作成時には、”…”を適切に置き換えてください。 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 直ちに医師に連絡すること。 皮膚刺激又は発しん(疹)が生じた場合:医師の診察/手当てを受けること。 ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診察/手当てを受けること。 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 気分が悪いときは、医師の診察/手当てを受けること。 | ||
保管 | 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 施錠して保管すること。 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 | ||
廃棄 | 内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して廃棄すること。 | ||
他の危険有害性 | 情報なし |
3.組成及び成分情報 | |||
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化学物質・混合物の区別 | 化学物質 | ||
化学名又は一般名 | ブタン-2-オン=オキシム | ||
慣用名又は別名 | メチルエチルケトンオキシム | ||
英語名 | 2-Butanone oxime methylethyl ketone oxime | ||
濃度又は濃度範囲 | 情報なし | ||
分子式 (分子量) | C4H9NO (87.12) | ||
化学特性 (示性式又は構造式) | |||
CAS番号 | 96-29-7 | ||
官報公示整理番号(化審法) | 2-546 | ||
官報公示整理番号(安衛法) | 情報なし | ||
GHS分類に寄与する成分(不純物及び安定化添加物も含む) | 情報なし |
4.応急措置 | |||
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吸入した場合 | 新鮮な空気のある場所に移動し、呼吸しやすい姿勢で休息させる。呼吸困難な場合は酸素吸入をさせる。医師の診察/手当てを受けること。 以上、GESTIS参照。 | ||
皮膚に付着した場合 | 汚染された衣服を脱がせる。皮膚に付着した部分を石鹸と多量の水で10分以上洗浄する。医師の診察を受けること。 以上、GESTIS参照。 | ||
眼に入った場合 | 迅速に流水で10分間洗浄する。コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外し、洗浄を続けること。医師の診察/手当てを受けること。 以上、GESTIS、GHS分類結果参照。 | ||
飲み込んだ場合 | 口をすすぐ。負傷者に意識がある場合は、コップ1杯の水(約200ml)を飲ませる。医師の診察/手当てを受けること。 以上、GESTIS参照。 | ||
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状 | 吸入:おそらく最初は全身への影響があるが、気道への刺激および肺への損傷も予想される(濃度に依存)。 皮膚:主に長時間または覆われた状態で接触した場合に生じる局所的な刺激。 眼:灼熱感、流涙、強い痛みの可能性、瞼と結膜の充血、化学熱傷による角膜の混濁の可能性。 経口摂取:胃腸の炎症。 吸収:唇と耳介部分から始まるチアノーゼ、貧血、脾臓と肝臓への二次的影響。 以上、GESTIS参照。 | ||
応急措置をする者の保護に必要な注意事項 | 情報なし | ||
医師に対する特別な注意事項 | 情報なし |
5.火災時の措置 | |||
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適切な消火剤 | 水噴霧、粉末消火薬剤、耐アルコール泡消火薬剤、二酸化炭素。 以上、GESTIS参照。 | ||
使ってはならない消火剤 | 棒状注水 以上、GESTIS参照。 | ||
火災時の特有の危険有害性 | 火災の場合、有害物質(亜硝酸ガス、一酸化炭素、二酸化炭素)が放出される可能性がある。 以上、GESTIS参照。 | ||
特有の消火方法 | 周囲の容器を水スプレーで冷却する。可能であれば、容器を危険区域外に持ち出す。加熱により圧力が上昇し破裂する恐れがある。着火源となるものを遮断する。 以上、GESTIS参照。 | ||
消火を行う者の特別な保護具及び予防措置 | 消火作業の際は、適切な自給式の呼吸器用保護具、眼や皮膚を保護する防護服 (耐熱性) を着用する。 |
6.漏出時の措置 | |||
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人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置 | 周囲に注意喚起し、避難させる。漏出区域に入るときは保護具を着用すること。 以上、GESTIS参照。 | ||
環境に対する注意事項 | 水域に対する危険性は低い。非常に多量に水、排水、下水、または地中に入った場合は、自治体に連絡する。 以上、GESTIS参照。 | ||
封じ込め及び浄化の方法及び機材 | こぼれた液体を吸収剤(例:珪藻土、バーミキュライト、砂)で吸収し、規則に従って廃棄する。火花の出ない器具を使用する。その後、換気し、漏出した場所を洗浄する。 以上、GESTIS参照。 | ||
二次災害の防止策 | 付近の着火源となるものを速やかに除くとともに消火剤を準備する。 火花を発生しない安全な用具を使用する。 |
7.取扱い及び保管上の注意 | |||
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取扱い | |||
技術的対策 | 「8. ばく露防止及び保護措置」に記載の措置を行い、必要に応じて保護具を着用する。 | ||
安全取扱注意事項 | 容器を開けたままにしない。使用前に取扱説明書を入手する。すべての安全注意を読み理解するまで取り扱わない。使用時は十分な換気をすること。 機器類は防爆構造とし、設備は静電気対策を実施する。 周辺での高温物、スパーク、火気の使用を禁止する。 容器にアースを取り、静電気放電に対する予防措置を講ずること。 爆発性混合気の形成を防止する。 その他の着火源(断熱圧縮,迷走電流,電磁波,イオン放射,衝撃波,超音波等)を排除する。 火花を発生しない工具を使用する。 | ||
接触回避 | 「10. 安全性及び反応性」を参照。 | ||
衛生対策 | 皮膚や衣類への接触を避ける。蒸気やミストの吸入を避ける。休憩前や作業終了時には石鹸と水で皮膚を洗う。汚染された作業衣は作業場から出さないこと。使用するときには飲食、喫煙をしないこと。 以上、GESTIS、GHS分類結果参照。 | ||
保管 | |||
安全な保管条件 | 施錠して保管する。容器を密閉して涼しくて乾燥した換気の良い場所に保管する。 以上、GESTIS、GHS分類結果参照。 | ||
安全な容器包装材料 | 消防法及び国連輸送法規で規定されている容器を使用する。 |
8.ばく露防止及び保護措置 | ||||
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許容濃度等については日本産衛学会の「許容濃度の勧告」及びACGHIの「TLVs and BEIs」について記載しています。 | ||||
管理濃度 | 未設定 | |||
許容濃度等 | ||||
日本産衛学会(2022年版) | 未設定 | |||
ACGIH(2022年版) | 未設定 | |||
設備対策 | 可能であれば作業場所は隔離し、適切な局所排気装置等を設置する。取り扱い場所の近くに洗眼及び身体洗浄のための設備を設ける。 以上、GESTIS参照。 | |||
保護具 | ||||
呼吸用保護具 | 緊急時(例:意図しない物質の放出、ばく露限界値を超える場合)には、呼吸保護具を着用する。 状況に応じた適切な呼吸用保護具を使用する。 防毒マスクの選択については、以下の点に留意する。 -防毒マスクは、日本工業規格(JIS T8152)に適合した、作業に適した性能及び構造のものを選ぶ。その際、取扱説明書等に記載されているデータを参考にする。 -濃度に対応した・・・用吸収缶を使用する 注) ”…”は、物質に対応した吸収缶を記載します。SDS作成時には、”…”を適切に置き換えてください。 -作業者が粉じんにばく露される環境で防毒マスクを使用する場合には、防じん機能付き吸収缶を使用する -酸素濃度が18%未満の場所では使用しない。 以上、GESTIS参照。 | |||
手の保護具 | 保護手袋を着用する。ブチルゴム、ニトリルゴム、フッ素ゴムが適している。天然ゴム、クロロプレン、PVCは適さない。 以上、GESTIS参照。 | |||
眼の保護具 | 化学用安全ゴーグルを着用する。蒸気やエアロゾルが発生する場合は全面マスクを着用する。 以上、GESTIS参照。 | |||
皮膚及び身体の保護具 | 必要に応じて、保護衣または化学防護服を着用する。 以上、GESTIS参照。 |
9.物理的及び化学的性質 | |||
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物理的状態 | |||
物理状態 | 液体 (20℃、1気圧) (GHS判定) | ||
色 | 無色 | ||
臭い | データなし | ||
融点/凝固点 | ー29.5 ℃(GESTIS(2022)) | ||
沸点、初留点及び沸騰範囲 | 152 ℃(GESTIS(2022)) | ||
可燃性 | 可燃性(GESTIS(2023)) | ||
爆発下限界及び爆発上限界/可燃限界 | 1.9〜12.3 vol.%(GESTIS(2022)) | ||
引火点 | 61.97 ℃(Closed cup)(GESTIS(2022)) | ||
自然発火点 | 315 ℃(GESTIS(2022)) | ||
分解温度 | データなし | ||
pH | 6.5(GESTIS(2022)) | ||
動粘性率 | データなし | ||
溶解度 | 水: 114 g/L(20℃)(GESTIS(2022)) | ||
n-オクタノール/水分配係数 | データなし | ||
蒸気圧 | 1.41 hPa(20℃)(GESTIS(2022)) | ||
密度及び/又は相対密度 | 0.92 g/cm3(20℃)(GESTIS(2022)) | ||
相対ガス密度 | 3.01 (GESTIS(2022)) | ||
粒子特性 | 該当しない |
10.安定性及び反応性 | |||
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反応性 | 「危険有害反応可能性」を参照。 | ||
化学的安定性 | 加熱すると分解する。 | ||
危険有害反応可能性 | 特に不純物が存在する場合、加熱または蒸留で爆発する危険性がある。引火点以上に加熱すると爆発性混合気を生成する。(GESTIS) | ||
避けるべき条件 | 加熱、高温、裸火、静電気、火花。 | ||
混触危険物質 | 酸類および酸素に富む物質 | ||
危険有害な分解生成物 | 窒素酸化物、一酸化炭素 |
11.有害性情報 | ||||
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急性毒性 | ||||
経口 | 【分類根拠】 (1)〜(4)より、有害性の高い区分を採用し、区分4とした。旧分類からEUで急性毒性(経口)のGHS区分が変更されたことに伴い、急性毒性項目のみ見直したが、分類結果に変更はない(2022年)。 【根拠データ】 (1)ラット(雄)のLD50:930 mg/kg(SIAP (2003)、DFG MAK (1994)、CLH Report (2017)、REACH登録情報 (Accessed July 2022)) (2)ラット(雌)のLD50:1,620 mg/kg(SIAP (2003)、DFG MAK (1994)、CLH Report (2017)、REACH登録情報 (Accessed July 2022)) (3)ラット(雄)のLD50:2,326 mg/kg(AICIS IMAP (2013)、SIAP (2003)、DFG MAK (1994)、REACH登録情報 (Accessed July 2022)) (4)ラットのLD50:> 900 mg/kg(AICIS IMAP (2013)、SIAP (2003)、CLH Report (2017)、REACH登録情報 (Accessed July 2022)) (5)ラットのLD50:2,528 mg/kg(CLH Report (2017)、REACH登録情報 (Accessed July 2022)) 【参考データ等】 (6)本物質はEU CLHにおいて、区分3に分類されている。 (7)(6)の分類はウサギを用いた2〜4日間の発生毒性試験の用量設定予備試験において、160 mg/kg < LD50 < 320 mg/kg であったことから、LD50は240 mg/kg付近と推定されたことによるものである。(ECHA RAC Opinion (2018)) | |||
経皮 | ウサギの試験においてLD0=1000 mg/kg、LD100=1800 mg/kgの結果から(SIDS(J), Access on 10. 2008)LD50値が区分4の範囲内にあると考えられることにより区分4とした。 | |||
吸入: ガス | GHS定義における液体である。 | |||
吸入: 蒸気 | データなし。 | |||
吸入: 粉じん及びミスト | ラットLC50=20 mg/L/4h(IUCLID, 2000:Federal register USA(1986)51, 220, 41430-41432)より区分外とした。 | |||
皮膚腐食性及び皮膚刺激性 | 【分類根拠】 (1)〜(3)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)24時間、前腕に曝露したヒトでは刺激性はみられなかったとの報告がある(DFG MAK (1994))。 (2)ウサギを用いた皮膚刺激性試験(GLP、半閉塞、4時間適用)において、皮膚刺激性はみられなかったとの報告がある(ECHA RAC Opinion (2018)、CLH Report (2017)、EU REACH CoRAP (2014)、AICIS IMAP (2013)、REACH登録情報 (Accessed July 2022))。 (3)ウサギ(n=6)を用いた皮膚刺激性試験(GLP、閉塞、24時間適用、72時間観察)において、72時間の皮膚刺激(紅斑、浮腫)の皮膚一次刺激指数(PDII)は1.5であったとの報告がある(ECHA RAC Opinion (2018)、CLH Report (2017)、EU REACH CoRAP (2014)、AICIS IMAP (2013)、REACH登録情報 (Accessed July 2022))。 【参考データ等】 (4)EUでは、Skin Irrit. 2に分類されている(CLP分類結果 (Accessed July 2022))。 | |||
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性 | 【分類根拠】 (1)より、区分1とした。なお、新たな知見に基づき、分類結果を変更した(2022年度)。 【根拠データ】 (1)ウサギ(n=6)を用いた眼刺激性試験(GLP、原液、72時間観察)において、24、48及び72時間後の観察で角膜混濁、虹彩炎及び結膜充血が6/6例全例に、結膜の壊死が2/6例にみられ、影響は非可逆的であったとの報告がある(ECHA RAC Opinion (2018)、CLH Report (2017)、AICIS IMAP (2013)、EU REACH CoRAP (2014)、REACH登録情報 (Accessed July 2022))。 | |||
呼吸器感作性 | データなし。 | |||
皮膚感作性 | モルモットのmaximization test(OECDガイドライン406)において皮膚感作性を示している(IUCLID, 2000)。また、EU分類においてXi; R43に分類されている。以上のことから区分1とした。 | |||
生殖細胞変異原性 | マウスの経口投与による骨髄細胞および末梢血液を用いた小核試験(NTP DB Access on 9. 2008)、ラットの経口投与による骨髄細胞を用いた染色体異常試験(IUCLID(2000)(以上体細胞in vivo変異原性試験)で陰性結果に基づき区分外とした。なお、in vitro変異原性試験として、CHL細胞を用いた染色体異常試験(厚生労働省報告 access on 9. 2008; NTP TOX-51)、エームス試験(厚生労働省報告 access on 9. 2008)、マウスリンパ腫試験(Access on 10. 2008)の報告があるが、概ね陰性の結果である。 | |||
発がん性 | 【分類根拠】 (1)よりEUおよびDFGの分類に従い区分1Bとした。新たな知見に基づき分類結果を変更した。旧分類からEUでGHS区分が変更されたため、発がん性項目を見直した(2022年度)。 【根拠データ】 (1)国内外の評価機関による既存分類結果として、EUでCarc. 1Bに(CLP分類結果 (Accessed July 2022))、DFGでCategory 2に(List of MAK and BAT values 2020 (Accessed July 2022))それぞれ分類されている。なおEUの分類は、(2)、(3)より2種の動物種で肝臓に良性及び悪性腫瘍がみられることからCarc. 1Bとされているが、乳腺では不十分な証拠に限られるため複数部位への影響は不明確であること、雌での証拠は不十分であること、作用機序として利用可能な変異原性試験結果からは本物質は遺伝毒性を有さないという十分な証拠があり非遺伝毒性発がん物質と考えられること、肝臓への発がん作用機序は確立されておらずヒトへの外挿可能性を積極的に支持する情報はないことも併せて言及されている(ECHA RAC Opinion (2018))。 (2)ラットを用いた26ヵ月間吸入ばく露による慢性毒性/発がん性併合試験(OECD TG453、GLP)において、雄では中用量(75 ppm)以上で肝細胞腺腫発生率の用量依存的な増加、高用量(374 ppm)で肝臓がん(雄)、乳腺の線維腺腫の発生率の有意な増加がみられた。雌では高用量(374 ppm)で肝臓腺腫発生率増加、乳腺の線維腺腫の発生率増加がみられたが、統計的に有意な変化ではなかったと報告されている(EU CLP CLH (2018)、EU REACH CoRAP (2014)、DFG MAK (1994)、AICIS IMAP (2014))。 (3)マウスを用いた18ヵ月間吸入ばく露による慢性毒性/発がん性併合試験(OECD TG453、GLP)において、雄では中用量(75 ppm)以上で肝臓腺腫発生率の増加傾向、高用量で肝臓がん発生率の有意な増加がみられた。雌では高用量(374 ppm)で肝臓腺腫発生率の増加傾向がみられたが、統計的に有意な変化ではなかったと報告されている(EU CLP CLH (2018)、EU REACH CoRAP (2014)、DFG MAK (1994)、AICIS IMAP (2014))。 | |||
生殖毒性 | ラットに経口投与によるOECD予備生殖毒性スクリーニング試験において、高用量群(100 mg/kg)の分娩率が低値を示したが、交尾能、受胎能および性周期に影響は見られず、仔動物の出生および発育にも影響は認められなかった(厚生省報告、access on 9. 2008)。また、ラットの二世代にわたる経口投与においても、生殖および出生に関して影響が見られなかった(SIDS(J)Access on 10. 2008))。一方、ラットおよびウサギの器官形成期に経口投与した試験では、催奇形性を含め発生に及ぼす影響は認められなかった(IUCLID(2000))。以上のように試験物質によるばく露の結果、親動物の性機能および生殖能、および仔動物の発生に悪影響がなかったたことから区分外とした。 | |||
特定標的臓器毒性 (単回ばく露) | 【分類根拠】 (1)〜(3)より、区分3(麻酔作用)とした。なお、旧分類からEUで単回のGHS区分が変更されたことに伴い、分類を見直した(2022年度)。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた急性神経毒性試験において、300 mg/kg(区分1の範囲)で一過性の失調性歩行、空中正向反射低下が、900 mg/kg(区分2の範囲)で自発運動の減少がみられたとの報告がある(ECHA RAC Opinion (2018))。 (2)ラットを用いた単回吸入、蒸気ばく露試験(4時間)において、4.83 mg/L(区分1の範囲)で一過性の強い麻酔作用がみられたとの報告がある(ECHA RAC Opinion (2018))。 (3)ウサギを用いた単回経皮投与試験において、18 mg/kg(区分1の範囲)で一過性の麻酔作用がみられたとの報告がある(ECHA RAC Opinion (2018))。 【参考データ等】 (4)EUでは、区分1(呼吸器)、区分3(麻酔作用)に分類されている(CLP分類結果 (Accessed July 2022))。 (5)(4)の区分1(呼吸器)はラットとマウスを用いた複数の反復吸入ばく露試験において、鼻腔嗅上皮に変性、再生などの変化がみられ、マウスでは5回ばく露で0.108 mg/Lで影響がみられたことによるものである(ECHA RAC Opinion (2018))。 | |||
特定標的臓器毒性 (反復ばく露) | ラットに反復経口ばく露により、28日間 20 mg/kg/day(90日補正:6.2 mg/kg/day)以上で、赤血球数、ヘマトクリット値およびヘモグロビン濃度の減少、肝臓におけるクッパー細胞肥大とヘモジデリン貪食、脾臓におけるうっ血、髄外造血亢進、ヘモジデリン顆粒増加など(厚生省報告(access on 9, 2008))、また、13週間 50〜65 mg/kg/day以上で、脾臓の造血細胞の増殖。骨髄の造血細胞の増殖、肝臓クッパー細胞の赤血球貪食とヘモジデリン色素沈着、腎尿細管のヘモジデリン色素沈着など(NTP TOX-51(1999))がそれぞれ報告されている。ラットに吸入ばく露した場合にも血液指標への影響を含め同様な影響が示され(IUCLID(2000))、マウスにおいても経口あるいは吸入により反復ばく露した試験で軽度ながら血液指標への影響が見られている(NTP TOX-51(1999)、IUCLID(2000))。以上のように反復ばく露の結果として造血系への影響が特徴的であり、ガイダンス値に関して経口では区分1、吸入では区分2に相当する範囲で発現していることから、区分1(造血系)とした。 | |||
誤えん有害性* | データなし。 | |||
* JIS Z7252の改訂により吸引性呼吸器有害性から項目名が変更となった。 |
12.環境影響情報 | |||
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生態毒性 | |||
水生環境有害性 短期(急性) | 藻類(ムレミカヅキモ)72時間ErC50 = 16 mg(MOE既存点検結果, 1997、MOE初期評価, 2016)であることから、区分3とした。 | ||
水生環境有害性 長期(慢性) | 慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BODによる分解度:24.7%(METI既存点検結果, 1978))、甲殻類(オオミジンコ)の21日間NOEC ≧ 100 mg/L(MOE既存点検結果, 1997)から、区分に該当しないとなる。 慢性毒性データが得られていない栄養段階(藻類、魚類)に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく、藻類(ムレミカヅキモ)の72h ErC50 = 16 mg/L(MOE既存点検結果, 1997、MOE初期評価, 2016)から、区分3となる。 以上の結果を比較し、区分3とした。慢性毒性の分類方法の変更及び新たな情報の使用により、旧分類から分類結果が変更となった。 | ||
残留性・分解性 | 化審法分解度試験:難分解性(化学物質安全性点検結果等(分解性・蓄積性)) | ||
生態蓄積性 | 化審法分解度試験:低濃縮性(化学物質安全性点検結果等(分解性・蓄積性)) | ||
土壌中の移動性 | 情報なし | ||
オゾン層への有害性 | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていない。 |
13.廃棄上の注意 | |||
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化学品(残余廃棄物)、当該化学品が付着している汚染容器及び包装の安全で、かつ、環境上望ましい廃棄、又はリサイクルに関する情報 | 廃棄においては、関連法規ならびに地方自治体の基準に従うこと。 都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。 廃棄物の処理を委託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。 | ||
容器は洗浄してリサイクルするか、関連法規制並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 |
14.輸送上の注意 | ||||
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本物質のGHS分類結果に基づく国際規制の分類等は、以下の通りと推定されるが、該否は製品によって異なる場合がある。輸送危険物の分類は、容器等級を含め、荷送人が責任をもって判断することとされているため、輸送の際には、個々の貨物について、製品の状態、形状等も考慮し、輸送モード (航空、船舶) を規制する法規に沿って事業者が判断する必要がある。 | ||||
国際規制 | ||||
国連番号 | 1993 | |||
品名(国連輸送名) | その他の引火性液体、N.O.S | |||
国連分類 | 3 | |||
副次危険 | - | |||
容器等級 | T | |||
海洋汚染物質 | 該当しない | |||
MARPOL73/78附属書U及びIBCコードによるばら積み輸送される液体物質 | 該当しない | |||
国内規制 | ||||
海上規制情報 | 船舶安全法の規定に従う。 | |||
航空規制情報 | 航空法の規定に従う。 | |||
陸上規制情報 | 道路法、消防法の規定に従う。 | |||
特別な安全上の対策 | 道路法、消防法の規定によるイエローカード携行の対象物 | |||
その他 (一般的) 注意 | 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 重量物を上積みしない。 | |||
緊急時応急措置指針番号* | 127 | |||
* 北米緊急時応急措置指針に基づく。米国運輸省が中心となって発行した「2020 Emengency Response Guidebook (ERG 2020)」(一般社団法人日本化学工業協会によって和訳されている(発行元:日本規格協会)に掲載されている。 |
15.適用法令 | ||||
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法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。 | ||||
労働安全衛生法 | 労働安全衛生法に基づくラベル表示・SDS交付の義務化候補物質リスト(令和4年) 危険物・引火性の物(施行令別表第1第4号) | |||
化審法 | 優先評価化学物質(法第2条第5項) | |||
化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) | 該当しない | |||
毒物及び劇物取締法 | 該当しない | |||
消防法 | 第4類 引火性液体 第二石油類 水溶性(法第2条第7項危険物別表第1・第4類) | |||
船舶安全法 | 引火性液体類(危規則第3条危険物告示別表第1) | |||
航空法 | 引火性液体(施行規則第194条危険物告示別表第1) | |||
道路法 | 車両の通行の制限(施行令第19条の13、(独)日本高速道路保有・債務返済機構公示第12号・別表第2) |
16.その他の情報 | ||||
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参考文献 | ||||
9項、11項については各データ毎に記載。その他の各項については以下を参照。 ・NITE化学物質総合情報提供システム(NITE-CHRIP) ・International Chemical Safety Cards (ICSC) ・Hazardous Substances Data Bank (HSDB) ・GESTIS Substance database (GESTIS) ・ERG 2020版 緊急時応急措置指針−容器イエローカードへの適用 ・一般社団法人日本化学工業協会 編「GHS対応ガイドライン ラベル及び表示・安全デ−タシ−ト作成指針」 R5.3.31: 急性毒性(経口)項目、皮膚腐食性/刺激性項目、眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性項目、発がん性項目、特定標的臓器毒性(単回ばく露)項目を見直した。 |