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安全データシート
N‐(tert‐ブチル)‐2‐ベンゾチアゾールスルフェンアミド
作成日 2008年11月04日
改訂日
1.化学物質等及び会社情報
化学物質等の名称N‐(tert‐ブチル)‐2‐ベンゾチアゾールスルフェンアミド (N-(tert-Butyl)-2-benzothiazolesulfenamide)
製品コード20B0478
会社名○○○○株式会社
住所東京都△△区△△町△丁目△△番地
電話番号03-1234-5678
緊急時の電話番号03-1234-5678
FAX番号03-1234-5678
メールアドレス    
推奨用途及び使用上の制限スルフェンアミド加硫促進剤(ゴム)
 

2.危険有害性の要約
GHS分類
分類実施日H18.8.22 (環境に対する有害性についてはH18.3.31)、GHS分類マニュアル(H18.2.10 版)を使用
物理化学的危険性火薬類 分類対象外
 可燃性・引火性ガス 分類対象外
 可燃性・引火性エアゾール 分類対象外
 支燃性・酸化性ガス類 分類対象外
 高圧ガス 分類対象外
 引火性液体 分類対象外
 可燃性固体 分類できない
 自己反応性化学品 分類対象外
 自然発火性液体 分類対象外
 自然発火性固体 分類できない
 自己発熱性化学品 分類できない
 水反応可燃性化学品 分類対象外
 酸化性液体 分類対象外
 酸化性固体 分類対象外
 有機過酸化物 分類対象外
 金属腐食性物質 分類できない
健康に対する有害性急性毒性(経口) 区分外
 急性毒性(経皮) 区分外
 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
 急性毒性(吸入:粉じん) 分類できない
 急性毒性(吸入:ミスト) 分類できない
 皮膚腐食性・刺激性 区分外
 眼に対する重篤な損傷・眼刺激性 区分外
 呼吸器感作性 分類できない
 皮膚感作性 区分1
 生殖細胞変異原性 区分外
 発がん性 分類できない
 生殖毒性 区分外
 特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露) 分類できない
 特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露) 区分2(腎臓 血液系 肝臓 )
 吸引性呼吸器有害性 分類できない
環境に対する有害性水生環境急性有害性 区分1
 水生環境慢性有害性 区分1
ラベル要素
絵表示又はシンボル感嘆符環境健康有害性
注意喚起語警告
危険有害性情報アレルギー性皮膚反応を引き起こすおそれ
 長期又は反復ばく露による肝臓、血液系、腎臓の障害のおそれ
 水生生物に非常に強い毒性
 長期的影響により水生生物に非常に強い毒性
注意書き
 【安全対策】
 適切な保護手袋を着用すること。
 粉じん、ヒューム、蒸気、スプレーを吸入しないこと。
 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。
 環境への放出を避けること。
 【応急措置】
 皮膚に付着した場合、多量の水と石鹸で洗うこと。
 皮膚に付着した場合、皮膚刺激又は発疹が生じた場合は、医師の診断、手当てを受けること。
 汚染された衣類を再使用する前に洗濯すること。
 気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。
 漏出物は回収すること。
 【保管】
 データなし
 【廃棄】
 内容物、容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に業務委託すること。
国・地域情報
 

3.組成及び成分情報
化学物質
化学名又は一般名N‐(tert‐ブチル)‐2‐ベンゾチアゾールスルフェンアミド
別名N‐tert‐ブチルベンゾチアゾール‐2‐スルフェンアミド (N-tert-butylbenzothiazole-2-sulphenamide)、ノッセラーNS (Nocceler NS)、サントキュアNS (SantocureNS)
分子式(分子量)C11H14N2S2 (238.367)
化学特性(示性式又は構造式)示性式又は構造式:20B0478
CAS番号:95-31-8
官報公示整理番号(化審法・安衛法)(5)-3417
分類に寄与する不純物及び安定化添加物データなし
濃度又は濃度範囲100%
 

4.応急措置
吸入した場合気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。
皮膚に付着した場合多量の水と石鹸で洗うこと。
 皮膚刺激又は発疹が生じた場合は、医師の診断、手当てを受けること。
 汚染された衣類を再使用する前に洗濯すること。
目に入った場合水で数分間注意深く洗うこと。
 眼の刺激が持続する場合は、医師の診断、手当てを受けること。
飲み込んだ場合口をすすぐこと。
 気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。
予想される急性症状及び遅発性症状データなし
最も重要な兆候及び症状データなし
応急措置をする者の保護データなし
医師に対する特別注意事項データなし
 

5.火災時の措置
消火剤水噴霧、泡消火剤、粉末消火剤、炭酸ガス、乾燥砂類
使ってはならない消火剤棒状放水
特有の危険有害性火災時に刺激性、腐食性及び毒性のガスを発生するおそれがある。
 熱、火花及び火炎で発火するおそれがある。
特有の消火方法移動不可能な場合、容器及び周囲に散水して冷却する。
 危険でなければ火災区域から容器を移動する。
 消火後も、大量の水を用いて十分に容器を冷却する。
消火を行う者の保護消火作業の際は、空気呼吸器を含め適切な防護服(耐熱性)を着用する。
 

6.漏出時の措置
人体に対する注意事項、保護具および緊急措置作業者は適切な保護具(『8.ばく露防止措置及び保護措置』の項を参照)を着用し、眼、皮膚への接触や吸入を避ける。
 漏洩物に触れたり、その中を歩いたりしない。
 直ちに、全ての方向に適切な距離を漏洩区域として隔離する。
 関係者以外の立入りを禁止する。
 密閉された場所に立入る前に換気する。
環境に対する注意事項環境中に放出してはならない。
回収・中和漏洩物を掃き集めて密閉できる空容器に回収し、後で廃棄処理する。
封じ込め及び浄化方法・機材水で湿らせ、空気中のダストを減らし分散を防ぐ。
二次災害の防止策すべての発火源を速やかに取除く(近傍での喫煙、火花や火炎の禁止)。
 プラスチックシートで覆いをし、散乱を防ぐ。
 

7.取扱い及び保管上の注意
取扱い
技術的対策『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。
局所排気・全体換気『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の局所排気、全体換気を行う。
安全取扱い注意事項すべての安全注意を読み理解するまで取扱わないこと。
 使用前に使用説明書を入手すること。
 この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
 排気用の換気を行うこと。
 取扱い後はよく手を洗うこと。
 飲み込みを避けること。
 皮膚との接触を避けること。
 粉じん、蒸気、スプレーを吸入しないこと。
 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。
 環境への放出を避けること。
接触回避データなし
保管
技術的対策特別に技術的対策は必要としない。
混触危険物質データなし
保管条件冷所、換気の良い場所で保管すること。
 容器を密閉して保管すること。
容器包装材料データなし
 

8.ばく露防止及び保護措置
管理濃度未設定
許容濃度(ばく露限界値、生物学的ばく露指標)
日本産衛学会(2007年版)未設定
ACGIH(2007年版)未設定
設備対策この物質を貯蔵ないし取扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを設置すること。
 作業場には全体換気装置、局所排気装置を設置すること。
保護具
呼吸器の保護具適切な呼吸器保護具を着用すること。
手の保護具適切な保護手袋を着用すること。
眼の保護具適切な眼の保護具を着用すること。
皮膚及び身体の保護具適切な保護衣を着用すること。
衛生対策取扱い後はよく手を洗うこと。
 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。
 

9.物理的及び化学的性質
物理的状態
形状固体
データなし
臭いデータなし
pHデータなし
融点・凝固点108℃ : Lide (84th, 2003)
沸点、初留点及び沸騰範囲データなし
引火点データなし
自然発火温度データなし
燃焼性(固体、ガス)データなし
爆発範囲データなし
蒸気圧1.03E-06mmHg (25℃) (実測値) : NITE総合検索 (Access on Nov. 2008)
蒸気密度データなし
蒸発速度(酢酸ブチル=1)データなし
比重(密度)1.29 (25/4℃) : NITE総合検索 (Access on Nov. 2008)
溶解度水 : 0.3mg/L : NITE総合検索 (Access on Nov. 2008)
 クロロホルム、ベンゼンに易溶。メチルアルコール、アセトン、トルエンなどの有機溶媒に可溶。 : NITE化学物質(ハザード)評価シート (2001-18)
オクタノール・水分配係数Log Pow=4.38 (実測値) : NITE総合検索 (Access on Nov. 2008)
分解温度データなし
粘度データなし
粉じん爆発下限濃度データなし
最小発火エネルギーデータなし
体積抵抗率(導電率)データなし
 

10.安定性及び反応性
安定性法規制に従った保管及び取扱においては安定と考えられる
危険有害反応可能性データなし
避けるべき条件データなし
混触危険物質データなし
危険有害な分解生成物データなし
 

11.有害性情報
急性毒性 
経口ラットを用いた経口投与試験の LD50>2,000 mg/kg (SIDS (2004))、>6,310 mg/kg (CERIハザードデータ集 2001-18 (2002)) のうち、小さい値である LD50>2,000 mg/kg がOECDTG423に準拠したものであり、死亡、毒性症状がともに見られなかったことから、区分外とした。
経皮ウサギを用いた経皮投与試験のLD50>7,940 mg/kg (SIDS (2004)) に基づき、区分外とした。
吸入吸入(ガス):GHSの定義による固体であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。
 吸入(蒸気):データなし
 吸入(粉じん):データなし
皮膚腐食性・刺激性SIDS (2004) のDraize法によるウサギを用いた皮膚刺激性試験の結果の記述に、「弱い(slight)刺激性を示したが、本物質は皮膚刺激性を示さないと結論する」とあり、CERI・NITE有害性評価書 No.22 (2005) の結果の記述にも「皮膚刺激性はなし」とあることから、区分外とした。
眼に対する重篤な損傷・刺激性SIDS (2004) ウサギを用いた眼刺激性試験の結果の記述に「軽度の刺激性を示したが、本物質は眼刺激性を有さないと結論する」とあることから、区分外とした。
呼吸器感作性又は皮膚感作性呼吸器感作性:データなし 
皮膚感作性:  CERI・NITE有害性評価書 No.22 (2005) のヒト疫学事例に皮膚感作性を示す報告が3例あり、SIDS (2005) のモルモットを用いたBuehler法による試験の結果の記述に「皮膚感作性を示した」とあることから、区分1とした。
生殖細胞変異原性NITE初期リスク評価書 No.22 (2005)、CERIハザードデータ集2001-18 (1997)、CERI・NITE有害性評価書 No.22 (2005)、SIDS (2004)の記述から、経世代変異原性試験なし、生殖細胞in vivo変異原性試験なし、体細胞in vivo変異原性試験(小核試験)で陰性、であることから「区分外」とした。
発がん性データなし
生殖毒性NITE初期リスク評価書 No.22 (2005)、CERI・NITE有害性評価書 No.22 (2005)、SIDS (2004)の記述から、反復投与毒性/生殖毒性併合試験において親動物の生殖器官や、次世代への影響がみられていないことから、「区分外」とした。
特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露)データ不足のため、分類できない
特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露)実験動物については、「近位尿細管の空胞変性、溶血」(厚労省報告 (1997))、「肝臓での限局性または多発性の巣状壊死」(NITE初期リスク評価書 No.22 (2005))、「肝臓への組織病理学的変化が最高用量投与群でみられた」(SIDS (2003))等の記述があることから、腎臓、血液系、肝臓が標的臓器と考えられた。なお、実験動物に対する影響は、区分2に相当するガイダンス値の範囲でみられた。 以上より、分類は区分2(腎臓、血液系、肝臓)とした。
吸引性呼吸器有害性データなし
 

12.環境影響情報
水生環境急性有害性藻類(セレナストラム)の72時間ErC50=0.071mg/L(SIDS、2004)から、区分1とした。
水生環境慢性有害性急性毒性が区分1、生物蓄積性が低いものの(分解生成物のBCF(2-メルカプトベンゾチアゾールのBCF<8、ジ(ベンゾチアゾリル-2)ジスルフィドのBCF=51、tert-ブチルアミンのBCF=16、ベンゾチアゾールのBCF=7.5)より類推(既存化学物質安全性点検データ))、急速分解性がない(BODによる分解度:0%(既存化学物質安全性点検データ))ことから、区分1とした。
 

13.廃棄上の注意
残余廃棄物廃棄の前に、可能な限り無害化、安定化及び中和等の処理を行って危険有害性のレベルを低い状態にする。
 廃棄においては、関連法規並びに地方自治体の基準に従うこと。
汚染容器及び包装容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。
 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。
 

14.輸送上の注意
国際規制
海上規制情報該当しない
航空規制情報該当しない
UNNo.該当しない
国内規制
陸上規制情報該当しない
海上規制情報該当しない
航空規制情報該当しない
 
特別安全対策移送時にイエローカードの保持が必要。
 食品や飼料と一緒に輸送してはならない。
 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。
 重量物を上積みしない。
 

15.適用法令
化学物質排出把握管理促進法(PRTR法)第1種指定化学物質(法第2条第2項、施行令第1条別表第1)(政令番号:1-282)
 

16.その他の情報
参考文献各データ毎に記載した。