化学品の名称 | N−(1,3−ベンゾチアゾール−2−イルスルファニル)−tert−ブチルアミン | ||
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化学品の英語名称 | N-(1,3-Benzothiazol-2-ylsulfanyl)-tert-butylamine | ||
製品コード | R05-B-019-JNIOSH | ||
供給者の会社名 | ○○○○株式会社 | ||
住所 | 東京都△△区△△町△丁目△△番地 | ||
電話番号 | 03-1234-5678 | ||
ファクシミリ番号 | 03-1234-5678 | ||
電子メールアドレス | 連絡先@検セ.or.jp | ||
緊急連絡電話番号 | 03-1234-5678 | ||
推奨用途及び使用上の制限 | ゴムの加硫促進剤,スルフェンアミド系加硫促進剤 (NITE-CHRIPより引用) |
2.危険有害性の要約 | |||
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GHS分類 | |||
分類実施日 (物化危険性及び健康有害性) | R6.3.29、政府向けGHS分類ガイダンス(令和3年度改訂版(Ver2.1))を使用 | ||
物理化学的危険性 | - | ||
健康に対する有害性 | 皮膚感作性 | 区分1 | |
特定標的臓器毒性 (反復ばく露) | 区分2(肝臓、腎臓) | ||
分類実施日 (環境有害性) | H19.3.30、マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版) | ||
環境に対する有害性 | 水生環境有害性 短期(急性) | 区分1 | |
水生環境有害性 長期(慢性) | 区分1 | ||
GHSラベル要素 | |||
絵表示 | |||
注意喚起語 | 警告 | ||
危険有害性情報 | アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ 長期にわたる、又は反復ばく露による肝臓、腎臓の障害のおそれ 水生生物に非常に強い毒性 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 | ||
注意書き | |||
安全対策 | 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 環境への放出を避けること。 | ||
応急措置 | 皮膚に付着した場合:多量の水/石けんで洗うこと。 皮膚刺激又は発しん(疹)が生じた場合:医師の診察/手当てを受けること。 特別な処置が必要である(このラベルの・・・を見よ)。 注) ”…”は、ラベルに解毒剤等中毒時の情報提供を受けるための連絡先などが記載されている場合のものです。ラベル作成時には、”…”を適切に置き換えてください。 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 気分が悪いときは、医師の診察/手当てを受けること。 漏出物を回収すること。 | ||
保管 | - | ||
廃棄 | 内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して廃棄すること。 | ||
他の危険有害性 | - |
3.組成及び成分情報 | |||
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化学物質・混合物の区別 | 化学物質 | ||
化学名又は一般名 | N−(1,3−ベンゾチアゾール−2−イルスルファニル)−tert−ブチルアミン | ||
慣用名又は別名 | n−(t−ブチル)−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド N−(ter−ブチル)−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド N−(tert−ブチル)−1,3−ベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド N−(tert−ブチル)−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド N−(tert−ブチル)−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド | ||
英語名 | N-(1,3-Benzothiazol-2-ylsulfanyl)-tert-butylamine | ||
濃度又は濃度範囲 | 情報なし | ||
分子式 (分子量) | C11H14N2S2 (238) | ||
化学特性 (示性式又は構造式) | |||
CAS番号 | 95-31-8 | ||
官報公示整理番号(化審法) | 5-3417 | ||
官報公示整理番号(安衛法) | 情報なし | ||
GHS分類に寄与する成分(不純物及び安定化添加物も含む) | 情報なし |
4.応急措置 | |||
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吸入した場合 | 新鮮な空気のある場所に移動させる。呼吸困難な場合は酸素吸入をさせる。呼吸が止まっている場合は、人工呼吸を行う。医師に連絡すること。 以上、ERG参照。 | ||
皮膚に付着した場合 | 汚染された衣服を脱がせる。直ちに皮膚に付着した部分を多量の流水/石けんで少なくとも20分間洗浄する。皮膚刺激または発しん(疹)が生じた場合は医師に連絡すること。 以上、GHS分類結果、ERG参照。 | ||
眼に入った場合 | 直ちに流水で少なくとも20分間洗浄する。医師に連絡すること。 以上、ERG参照。 | ||
飲み込んだ場合 | 医師に連絡すること。 以上、ERG参照。 | ||
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状 | 情報なし | ||
応急措置をする者の保護に必要な注意事項 | 情報なし | ||
医師に対する特別な注意事項 | 情報なし |
5.火災時の措置 | |||
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適切な消火剤 | 水噴霧、粉末消火薬剤、二酸化炭素、泡消火薬剤。大規模火災には水噴霧、泡消火薬剤。 以上、ERG参照。 | ||
使ってはならない消火剤 | 情報なし | ||
火災時の特有の危険有害性 | 火災の場合、有害物質(亜硝酸ガス;窒素酸化物、硫黄酸化物、一酸化炭素、二酸化炭素)が放出される可能性がある。 | ||
特有の消火方法 | 可能であれば、容器を危険区域外に持ち出す。 以上、ERG参照。 | ||
消火を行う者の特別な保護具及び予防措置 | 消火作業の際は、適切な自給式の呼吸器用保護具、眼や皮膚を保護する防護服 (耐熱性) を着用する。 |
6.漏出時の措置 | |||
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人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置 | 保護具を着用する。 | ||
環境に対する注意事項 | 化学品を扱う場合の一般的な注意として、周辺環境に影響がある可能性があるため、製品の環境中への流出を避ける。 | ||
封じ込め及び浄化の方法及び機材 | すべての着火源を取り除く(現場での喫煙、火花や火炎の禁止)。 こぼれた物質を密閉式容器内に掃き入れる。 残留分を注意深く集め、安全な場所に移す。 粉塵の拡散を防ぐ。 この物質を環境中に放出してはならない。 | ||
二次災害の防止策 | 付近の着火源となるものを速やかに除くとともに消火剤を準備する。 火花を発生しない安全な用具を使用する。 |
7.取扱い及び保管上の注意 | |||
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取扱い | |||
技術的対策 | 「8. ばく露防止及び保護措置」に記載の措置を行い、必要に応じて保護具を着用する。 | ||
安全取扱注意事項 | 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 以上、GHS分類結果参照。 | ||
接触回避 | 「10. 安全性及び反応性」を参照。 | ||
衛生対策 | 粉じんの吸入を避けること。 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 以上、GHS分類結果参照。 | ||
保管 | |||
安全な保管条件 | 情報なし | ||
安全な容器包装材料 | 国連輸送法規で規定されている容器を使用する。 |
8.ばく露防止及び保護措置 | ||||
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許容濃度等については日本産衛学会の「許容濃度の勧告」及びACGHIの「TLVs and BEIs」について記載しています。 | ||||
管理濃度 | - | |||
濃度基準値 | ||||
八時間濃度基準値 | - | |||
短時間濃度基準値 | - | |||
許容濃度等 | ||||
日本産衛学会(2023年版) | - | |||
ACGIH(2023年版) | - | |||
設備対策 | 情報なし | |||
保護具 | ||||
呼吸用保護具 | 緊急時(例:意図しない物質の放出)には、呼吸保護具を着用する。 作業者が粉じんにばく露される場合は呼吸保護具(防じんマスク等)の着用を検討する。 防じんマスクの選択については、以下の点に留意する。 -酸素濃度が18%未満の場所では使用しない。また、有害なガスが存在する場所においては防じんマスクを使用せず、その他の呼吸用保護具の利用を検討すること。 -防じんマスクは、国家検定合格品であることを確認し、作業に適した性能及び構造のものを選ぶ。その際、取扱説明書等に記載されているデータを参考にする。 | |||
手の保護具 | 適切な不浸透性の保護手袋を着用する。 保護手袋の選択については、厚生労働省「皮膚障害等防止用保護具の選定マニュアル」を参照のこと。 | |||
眼の保護具 | 保護眼鏡を着用する。 | |||
皮膚及び身体の保護具 | 保護衣を着用する。 |
9.物理的及び化学的性質 | |||
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物理的状態 | |||
物理状態 | 固体 | ||
色 | クリーム色 | ||
臭い | わずかな臭い | ||
融点/凝固点 | 105 ℃(GESTIS(2023)) 107.5〜109 ℃(SAX(2000)) >104 ℃(HSDB in PubChem(2023)) | ||
沸点、初留点及び沸騰範囲 | データなし | ||
可燃性 | 可燃性、低引火性(GESTIS(2023)) | ||
爆発下限界及び爆発上限界/可燃限界 | データなし | ||
引火点 | 125 ℃(GESTIS(2023)) | ||
自然発火点 | データなし | ||
分解温度 | データなし | ||
pH | データなし | ||
動粘性率 | データなし | ||
溶解度 | 水: (実用上、不溶)(GESTIS(2023)) ほとんどの有機溶剤: (可溶)(HSDB in PubChem(2023)) | ||
n-オクタノール/水分配係数 | データなし | ||
蒸気圧 | データなし | ||
密度及び/又は相対密度 | 1.29 g/cm3(20℃)(GESTIS(2023)、HSDB in PubChem(2023)) | ||
相対ガス密度 | データなし | ||
粒子特性 | データなし |
10.安定性及び反応性 | |||
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反応性 | 「危険有害反応可能性」を参照。 | ||
化学的安定性 | 情報なし | ||
危険有害反応可能性 | 情報なし | ||
避けるべき条件 | 火気、加熱、高温 | ||
混触危険物質 | 情報なし | ||
危険有害な分解生成物 | 情報なし |
11.有害性情報 | ||||
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急性毒性 | ||||
経口 | 【分類根拠】 (1)、(2)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ラットのLD50:> 5,000 mg/kg(NITE 初期リスク評価書 (2005)) (2)ラットのLD50:> 6,310 mg/kg(Patty 6th. (2012)、REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023)) | |||
経皮 | 【分類根拠】 (1)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ウサギのLD50:> 7,940 mg/kg(NITE 初期リスク評価書 (2005)、Patty 6th. (2012)、REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023)) | |||
吸入: ガス | 【分類根拠】 GHSの定義における固体であり、区分に該当しない。 | |||
吸入: 蒸気 | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 | |||
吸入: 粉じん及びミスト | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 | |||
皮膚腐食性及び皮膚刺激性 | 【分類根拠】 (1)、(2)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ウサギ(n= 6)を用いた皮膚刺激性試験(24時間適用)において、皮膚刺激性はみられなかった(ドレイズスコア: 0.1/8.0)との報告がある(NITE 初期リスク評価書 (2005)、REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023))。 (2)本物質はウサギの皮膚や眼に軽度の刺激性の兆候を示すが、皮膚や眼の刺激性物質ではないとの報告がある(OECD SIDS SIAP (2003))。 | |||
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性 | 【分類根拠】 (1)、(2)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ウサギ(n= 6)を用いた眼刺激性試験において、軽微な刺激性がある(平均刺激性スコア:2.5/110)との報告がある(NITE初期リスク評価書 (2005)、REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023))。 (2)本物質はウサギの皮膚や眼に軽度の刺激性の兆候を示すが、皮膚や眼の刺激性物質ではないとの報告がある(OECD SIDS SIAP (2003))。 | |||
呼吸器感作性 | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 | |||
皮膚感作性 | 【分類根拠】 (1)、(2)より、区分1とした。 【根拠データ】 (1)ボランティア54人を対象とした本物質(60%ワセリン混合物)の皮膚感作性試験において、感作期に刺激性影響はみられなかったが、惹起後に45人中13人に陽性反応 (紅斑、丘疹、硬結、潰瘍形成) がみられたとの報告がある(NITE 初期リスク評価書 (2005)、Patty 6th. (2012)、REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023))。 (2)本物質の分解生成物である2-メルカプトベンゾチアゾール(CAS登録番号: 149-30-4))のアレルギー患者を対象に、交差アレルギー反応を調べた結果、14人中13人に本物質の1%ワセリン溶液に対する陽性反応がみられたとの報告がある(NITE 初期リスク評価書 (2005))。 【参考データ等】 (3)モルモットを用いたビューラー試験において、本物質25%エタノール溶液の適用で感作性反応があったとの報告があるが、詳細は不明であるとしている(NITE 初期リスク評価書 (2005))。 (4)本物質の加水分解生成物の2-メルカプトベンゾチアゾールは、強い皮膚感作性物質である。(OECD SIAP (2003))。 (5)ウサギに本物質の 0.01、0.1、1、10 及び 100%のクロロホルム溶液を適用した試験では感作性なしとの報告があるが、詳細は不明である(NITE 初期リスク評価書 (2005))。 (6)モルモット(n=19)を用いたビューラー試験(OECD TG406、GLP)において、本物質25%エタノール溶液の適用で感作性反応がみられなかったとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023)、Patty 6th. (2012))。 | |||
生殖細胞変異原性 | 【分類根拠】 (1)、(2)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)In vivoでは、マウスを用いた単回腹腔内投与による小核試験(OECD TG474、GLP)で、2,000 mg/kgまでの用量で陰性の報告がある(REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023)、OECD SIAP (2003)、Canada CMP draft Assessment (2021))。 (2)In vitroでは、細菌を用いた復帰突然変異試験(OECD TG471、GLP)で代謝活性化の有無にかかわらず陰性、マウスリンパ腫細胞を用いた2つの遺伝子突然変異試験で陽性(+S9)、CHL/IU細胞を用いた染色体異常試験(OECD TG473、GLP)で陽性(構造異常)、CHO細胞を用いた染色体異常試験で代謝活性化の有無にかかわらず陰性の報告がある(NITE初期リスク評価書 (2005)、OECD SIAP (2003)、厚労省 既存点検結果 (Accessed Nov. 2023)、Canada CMP draft Assessment (2021))。 | |||
発がん性 | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 【参考データ等】 (1)本物質自体のデータはないが、Canada CMPでは本物質の構造関連物質である2-メルカプトベンゾチアゾール(MBT、CAS登録番号:149-30-4)によるリードアクロスが可能と判断し、MBTのラット及びマウスの2年間強制経口投与による発がん性試験(ラット雄:0.375 及び750 mg/kg/day、ラット雌:0.188 及び375 mg/kg/day、マウス雌/雄:0.375 及び750 mg/kg/day)をもとに、MBTの発がん作用の証拠が認められない又は発がん性の証拠があいまいであったと評価している(Canada CMP draft Assessment (2021)、NTP (1988))。 | |||
生殖毒性 | 【分類根拠】 (1)、(2)より、発生影響はみられていないが、生殖影響に関する毒性情報がなく、データ不足のため分類できない。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた強制経口投与による反復投与毒性・生殖発生スクリーニング併合試験(OECD TG422、GLP)において、親動物に明瞭な一般毒性影響(体重増加抑制、摂餌量減少等)がみられる1,000 mg/kg/dayまで、生殖発生指標に有意差のある所見はみられなかったとの報告がある。1,000 mg/kg/dayで受胎率の低下傾向(69.2%、対照群:83.3%)も対照群と比較して有意な低下ではないとの報告がある(厚労省 既存点検結果 (Accessed Nov. 2023)、NITE 初期リスク評価書 (2005)、OECD SIAP (2003)、Canada CMP draft Assessment Document (2021)、REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023))。 (2)妊娠ラットを用いた強制経口投与(妊娠6〜15日)による発生毒性試験において、最高用量の500 mg/kg/dayまで母動物、胎児ともに影響はみられなかったとの報告がある(NITE 初期リスク評価書 (2005)、OECD SIAP (2003)、Canada CMP draft Assessment (2021)、REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023)、Patty 6th. (2022))。 | |||
特定標的臓器毒性 (単回ばく露) | 【分類根拠】 (1)、(2)より、経口及び経皮経路では区分に該当しない。ただし、吸入経路での分類に十分な情報がなく、データ不足のため分類できない。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた単回経口投与試験において、6,310 mg/kg (区分に該当しない範囲)で死亡例は見られず、7,940 mg/kg (区分に該当しない範囲)で5例中3例の死亡例がみられたとの報告がある。また、症状としては摂餌量の減少、自発運動の低下、虚脱、衰弱がみられた。死亡例の剖検では、肺のうっ血、肝臓の変色、急性胃腸炎がみられたが、生存例では異常は見られなかったとの報告がある(NITE 初期リスク評価書 (2005)、REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023))。 (2)ウサギを用いた単回経皮投与試験において、7,940 mg/kgで半閉塞適用した結果、死亡例はみられず、一般状態及び剖検に異常はみられなかったとの報告がある(NITE 初期リスク評価書 (2005)、REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023))。 | |||
特定標的臓器毒性 (反復ばく露) | 【分類根拠】 (1)、(2)より、区分2(肝臓、腎臓)とした。(2)でみられた血液系への影響は対照群でもみられていることから、標的臓器として採用していない。なお、用いる知見を精査し分類結果を見直した(2023年度)。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた強制経口投与(投与期間:雄:交配前14日間を含む計42日間、雌:交配14日前から交配・妊娠期間を経て哺育3日まで)による反復投与毒性・生殖発生スクリーニング併合試験(OECD TG422、GLP)において、40 mg/kg/day(90日換算:約18.7 mg/kg/day、区分2の範囲)以上の腎臓の好酸性小体の増加(雄)、200 mg/kg/day(90日換算:約93.3 mg/kg/day、区分2の範囲)以上で小葉中心性肝細胞肥大、近位尿細管の空胞変性及び腎臓相対重量増加(雌)、総ビリルビンの増加(雄)、脾臓における褐色色素(ベルリンブルー陽性:ヘモジデリン)沈着(雄)がみられたとの報告がある(厚労省 既存点検結果 (Accessed Nov. 2023)、OECD SIAP (2003)、NITE 初期リスク評価書 (2005)、Canada CMP draft Assessment Document (2021))。 (2)ラットを用いた4週間吸入ばく露試験(6時間/日、5日/週)において、0.172 mg/L(90日換算:0.038 mg/L、区分2の範囲)で血清AST活性の増加、0.524 mg/L(90日換算:0.116 mg/L、区分2の範囲)で肝臓の限局性又は多発性の巣状壊死(20例中3例)がみられ、うち2例は急性炎症性細胞浸潤を伴っていた。腸間膜リンパ節に褐色色素や赤血球を貪食した類洞マクロファージの出現頻度の増加がみられたが、この所見は対照群でも見られており、偶発性変化の可能性を排除できないとの報告がある(NITE 初期リスク評価書 (2005)、OECD SIAP (2003))。 | |||
誤えん有害性* | 【分類根拠】 GHSの定義における固体であり、区分に該当しない。 | |||
* JIS Z7252の改訂により吸引性呼吸器有害性から項目名が変更となった。 |
12.環境影響情報 | |||
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生態毒性 | |||
水生環境有害性 短期(急性) | 藻類(セレナストラム)の72時間ErC50=0.071mg/L(SIDS、2004)から、区分1とした。 | ||
水生環境有害性 長期(慢性) | 急性毒性が区分1、生物蓄積性が低いものの(分解生成物のBCF(2-メルカプトベンゾチアゾールのBCF<8、ジ(ベンゾチアゾリル-2)ジスルフィドのBCF=51、tert-ブチルアミンのBCF=16、ベンゾチアゾールのBCF=7.5)より類推(既存化学物質安全性点検データ))、急速分解性がない(BODによる分解度:0%(既存化学物質安全性点検データ))ことから、区分1とした。 | ||
残留性・分解性 | 化審法分解度試験:難分解性(化学物質安全性点検結果等(分解性・蓄積性)) | ||
生態蓄積性 | 化審法濃縮度試験:低濃縮性(化学物質安全性点検結果等(分解性・蓄積性)) | ||
土壌中の移動性 | 情報なし | ||
オゾン層への有害性 | 当該物質はモントリオール議定書の附属書A〜C及びEに列記されていない。 |
13.廃棄上の注意 | |||
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化学品(残余廃棄物)、当該化学品が付着している汚染容器及び包装の安全で、かつ、環境上望ましい廃棄、又はリサイクルに関する情報 | 廃棄においては、関連法規ならびに地方自治体の基準に従うこと。 都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。 廃棄物の処理を委託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。 | ||
容器は洗浄してリサイクルするか、関連法規制並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 |
14.輸送上の注意 | ||||
---|---|---|---|---|
該当の有無は製品によっても異なる場合がある。法規に則った試験の情報と、12項の環境影響情報とに基づいて、修正が必要な場合がある。 | ||||
国際規制 | ||||
国連番号 | 3077 | |||
品名(国連輸送名) | 環境有害性物質(固体)、n.o.s. | |||
国連分類 | 9 | |||
副次危険 | - | |||
容器等級 | V | |||
海洋汚染物質 | 該当 | |||
MARPOL73/78附属書U及びIBCコードによるばら積み輸送される液体物質 | 該当しない | |||
国内規制 | ||||
海上規制情報 | 船舶安全法の規定に従う。 | |||
航空規制情報 | 航空法の規定に従う。 | |||
陸上規制情報 | 道路法の規定に従う。 | |||
特別な安全上の対策 | 道路法の規定によるイエローカード携行の対象物 | |||
その他 (一般的) 注意 | 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 重量物を上積みしない。 | |||
緊急時応急措置指針番号* | 171 | |||
* 北米緊急時応急措置指針に基づく。米国運輸省が中心となって発行した「2020 Emengency Response Guidebook (ERG 2020)」(一般社団法人日本化学工業協会によって和訳されている(発行元:日本規格協会)に掲載されている。 |
15.適用法令 | ||||
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法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。 | ||||
労働安全衛生法 | 名称等を表示すべき危険物及び有害物(法第57条第1項、施行令第18条、労働安全衛生規則別表第2)(令和7年4月1日以降) 名称等を通知すべき危険物及び有害物(法第57条の2、施行令第18条の2、労働安全衛生規則別表第2)(令和7年4月1日以降) 危険性又は有害性等を調査すべき物(法第57条の3)(令和7年4月1日以降) 作業場内表示義務(法第101条の4)(令和7年4月1日以降) 皮膚等障害化学物質(労働安全衛生規則第594条の2) | |||
化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) | 第二種指定化学物質(法第2条第3項、施行令第2条別表第2) | |||
毒物及び劇物取締法 | - | |||
船舶安全法 | 有害性物質(危規則第3条危険物告示別表第1) | |||
航空法 | 有害性物質(施行規則第194条危険物告示別表第1) |
16.その他の情報 | ||||
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参考文献 | ||||
9項、11項については各データ毎に記載。その他の各項については以下を参照。 ・NITE化学物質総合情報提供システム(NITE-CHRIP) ・International Chemical Safety Cards (ICSC) ・Hazardous Substances Data Bank (HSDB) ・GESTIS Substance database (GESTIS) ・ERG 2020版 緊急時応急措置指針−容器イエローカードへの適用 ・一般社団法人日本化学工業協会 編「GHS対応ガイドライン ラベル及び表示・安全デ−タシ−ト作成指針」 ・厚生労働省「皮膚障害等防止用保護具の選定マニュアル第1版」 | ||||
修正履歴 | ||||
R6.3.29: ・危険有害性の分類について物理化学的危険性、健康に対する有害性を見直した。 ・SDS全般について表記の見直し・改訂をした。 |