化学品の名称 | N−メチロールアクリルアマイド | ||
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化学品の英語名称 | N-Methylolacrylamide | ||
製品コード | R05-C-005-JNIOSH | ||
供給者の会社名 | ○○○○株式会社 | ||
住所 | 東京都△△区△△町△丁目△△番地 | ||
電話番号 | 03-1234-5678 | ||
ファクシミリ番号 | 03-1234-5678 | ||
電子メールアドレス | 連絡先@検セ.or.jp | ||
緊急連絡電話番号 | 03-1234-5678 | ||
推奨用途及び使用上の制限 | 繊維・皮革・樹脂改質剤,塗料・接着剤原料 (NITE-CHRIPより引用) |
2.危険有害性の要約 | |||
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GHS分類 | |||
分類実施日 (物化危険性及び健康有害性) | H23.3.31、ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009) | ||
物理化学的危険性 | - | ||
健康に対する有害性 | 急性毒性(経口) | 区分4 | |
眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2 | ||
生殖細胞変異原性 | 区分1B | ||
発がん性 | 区分1B | ||
生殖毒性 | 区分1B | ||
特定標的臓器毒性 (単回ばく露) | 区分2(神経系) | ||
特定標的臓器毒性 (反復ばく露) | 区分1(神経系) | ||
分類実施日 (環境有害性) | H23.3.31、ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009) | ||
環境に対する有害性 | - | ||
GHSラベル要素 | |||
絵表示 | |||
注意喚起語 | 危険 | ||
危険有害性情報 | 飲み込むと有害 強い眼刺激 遺伝性疾患のおそれ 発がんのおそれ 生殖能又は胎児への悪影響のおそれ 神経系の障害のおそれ 長期にわたる、又は反復ばく露による神経系の障害 | ||
注意書き | |||
安全対策 | 取扱い後は手をよく洗うこと。 この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 使用前に取扱説明書を入手すること。 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 | ||
応急措置 | 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 口をすすぐこと。 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 眼の刺激が続く場合:医師の診察/手当てを受けること。 ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診察/手当てを受けること。 ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師に連絡すること。 気分が悪いときは、医師の診察/手当てを受けること。 | ||
保管 | 施錠して保管すること。 | ||
廃棄 | 内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して廃棄すること。 | ||
他の危険有害性 | - |
3.組成及び成分情報 | |||
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化学物質・混合物の区別 | 化学物質 | ||
化学名又は一般名 | N−メチロールアクリルアマイド | ||
慣用名又は別名 | N−ヒドロキシメチルアクリルアミド N−ヒドロキシメチル−2−プロペナミド N−(ヒドロキシメチル)アクリルアミド | ||
英語名 | N-Methylolacrylamide Monomethylolacrylamide | ||
濃度又は濃度範囲 | 情報なし | ||
分子式 (分子量) | C4H7NO2 (101) | ||
化学特性 (示性式又は構造式) | |||
CAS番号 | 924-42-5 | ||
官報公示整理番号(化審法) | 2-1022 | ||
官報公示整理番号(安衛法) | 情報なし | ||
GHS分類に寄与する成分(不純物及び安定化添加物も含む) | 情報なし |
4.応急措置 | |||
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吸入した場合 | 新鮮な空気のある場所に移動させる。呼吸困難な場合は酸素吸入をさせる。できるだけ早く、グルココルチコイド吸入用スプレーで繰り返し深呼吸させる。呼吸が止まっている場合は、口鼻蘇生法を行う。それが不可能な場合は、口対口蘇生法を行う。医師の診察/手当てを受けること。 以上、GESTIS参照。 | ||
皮膚に付着した場合 | 汚染された衣服を脱がせる。皮膚に付着した部分を流水と石けんで少なくとも10〜20分間洗浄する。医師の診察/手当を受けること。 以上、GESTIS参照。 | ||
眼に入った場合 | 流水で10分間洗浄する。できればコンタクトレンズを外す。その後も洗浄を続けること。医師の診察/手当てを受けること。 以上、GHS分類結果、GESTIS、ICSC参照。 | ||
飲み込んだ場合 | 口をすすぐ。意識があればコップ一杯の水(約200mL)か活性炭懸濁水を飲ませる。嘔吐させないこと。医師の診察/手当てを受けること。 以上、GESTIS、ICSC参照。 | ||
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状 | 吸入:咳、咽頭痛。 皮膚:発赤。 眼:充血、結膜炎。 経口摂取:腹痛、吐気、嘔吐、喉や胃の炎症。 以上、GESTIS、ICSC参照。 | ||
応急措置をする者の保護に必要な注意事項 | 情報なし | ||
医師に対する特別な注意事項 | 情報なし |
5.火災時の措置 | |||
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適切な消火剤 | 水噴霧、粉末消火薬剤、二酸化炭素、耐アルコール泡消火薬剤。 以上、GESTIS参照。 | ||
使ってはならない消火剤 | 棒状注水 以上、GESTIS参照。 | ||
火災時の特有の危険有害性 | 火災の場合、有害物質(亜硝酸ガス、一酸化炭素、二酸化炭素)が放出される可能性がある。 以上、GESTIS参照。 | ||
特有の消火方法 | 可能であれば、容器を危険区域外に持ち出す。着火源となるものを遮断する。 以上、GESTIS参照。 | ||
消火を行う者の特別な保護具及び予防措置 | 消火作業の際は、適切な自給式の呼吸器用保護具、眼や皮膚を保護する防護服 (耐熱性) を着用する。 |
6.漏出時の措置 | |||
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人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置 | 保護具を着用する。 以上、GESTIS参照。 | ||
環境に対する注意事項 | 水域に対する危険性は大きい。地面や河川、下水への流出を避ける。少量でも流出した場合は、自治体に連絡する。 以上、GESTIS参照。 | ||
封じ込め及び浄化の方法及び機材 | すべての着火源を取り除く(現場での喫煙、火花や火炎の禁止)。 こぼれた物質を密閉式容器内に掃き入れる。 残留分を注意深く集め、安全な場所に移す。 粉塵の拡散を防ぐ。 この物質を環境中に放出してはならない。 | ||
二次災害の防止策 | 情報なし |
7.取扱い及び保管上の注意 | |||
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取扱い | |||
技術的対策 | 「8. ばく露防止及び保護措置」に記載の措置を行い、必要に応じて保護具を着用する。 | ||
安全取扱注意事項 | 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 使用前に取扱説明書を入手すること。 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 容器を開けたままにしない。接触を避ける。補給または移送には排気装置付きの漏れ防止装置を使用すること。 以上、GHS分類結果、GESTIS参照。 | ||
接触回避 | 「10. 安全性及び反応性」を参照。 | ||
衛生対策 | 皮膚への接触を避ける。接触した場合は洗浄する。蒸気またはミストの吸入を避ける。衣服との接触を避ける。汚染された衣類は交換し、注意深く洗うこと。休憩前に着替えが必要になる場合がある。休憩前や作業終了時には石鹸と水で皮膚を洗い、洗浄後は脂肪分の多いスキンケア製品を塗布する。使用するときには飲食、喫煙をしないこと。 以上、GESTIS参照。 | ||
保管 | |||
安全な保管条件 | 施錠して保管するか、権限のある者のみが管理する。容器を密閉し、涼しくて乾燥した換気の良い場所に保管すること。光を避けること。酸から離しておく。 以上、GESTIS、ICSC参照。 | ||
安全な容器包装材料 | 破損や漏れの無い密閉可能な容器を使用する。 |
8.ばく露防止及び保護措置 | ||||
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許容濃度等については日本産衛学会の「許容濃度の勧告」及びACGHIの「TLVs and BEIs」について記載しています。 | ||||
管理濃度 | - | |||
濃度基準値 | ||||
八時間濃度基準値 | - | |||
短時間濃度基準値 | - | |||
許容濃度等 | ||||
日本産衛学会(2023年版) | - | |||
ACGIH(2023年版) | - | |||
設備対策 | 作業場所には適切な換気設備を設置する。排出された空気は作業場所に戻さない。取り扱い場所の近くに洗浄のための設備を設けること。多量の物質を取り扱う場合は、緊急用シャワーが必要である。床に排水溝を設けないこと。 以上、GESTIS参照。 | |||
保護具 | ||||
呼吸用保護具 | 緊急時(例:意図しない物質の放出)には、呼吸保護具を着用する。 作業者が粉じんにばく露される場合は呼吸保護具(防じんマスク等)の着用を検討する。 防じんマスクの選択については、以下の点に留意する。 -酸素濃度が18%未満の場所では使用しない。また、有害なガスが存在する場所においては防じんマスクを使用せず、その他の呼吸用保護具の利用を検討すること。 -防じんマスクは、国家検定合格品であることを確認し、作業に適した性能及び構造のものを選ぶ。その際、取扱説明書等に記載されているデータを参考にする。 | |||
手の保護具 | 必要に応じて保護手袋を着用する。48%水溶液の場合、クロロプレン、ニトリルゴム、ブチルゴム、フッ素ゴム、PVCが適している。天然ゴムは適さない。 以上、GESTIS参照。 | |||
眼の保護具 | 必要に応じてサイドガード付きの保護眼鏡を着用する。 以上、GESTIS参照。 | |||
皮膚及び身体の保護具 | 必要に応じて適切な保護衣または化学防護服を着用する。 以上、GESTIS参照。 |
9.物理的及び化学的性質 | |||
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物理的状態 | |||
物理状態 | 固体 | ||
色 | 白色 | ||
臭い | データなし | ||
融点/凝固点 | 75 ℃(ICSC(2021)) | ||
沸点、初留点及び沸騰範囲 | 277 ℃(ICSC(2021)) | ||
可燃性 | 可燃性(ICSC(2021)) | ||
爆発下限界及び爆発上限界/可燃限界 | データなし | ||
引火点 | データなし | ||
自然発火点 | データなし | ||
分解温度 | データなし | ||
pH | データなし | ||
動粘性率 | データなし | ||
溶解度 | 水: 188 g/100 ml(20℃)(ICSC(2021)) | ||
n-オクタノール/水分配係数 | データなし | ||
蒸気圧 | 0.03 Pa(25℃)(ほとんどない)(ICSC(2021)) | ||
密度及び/又は相対密度 | データなし | ||
相対ガス密度 | データなし | ||
粒子特性 | データなし |
10.安定性及び反応性 | |||
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反応性 | 「危険有害反応可能性」を参照。 | ||
化学的安定性 | 加熱や酸の影響下で、重合することがある。 | ||
危険有害反応可能性 | 燃焼すると、分解する。 窒素酸化物などの有毒なフュームを生じる。 | ||
避けるべき条件 | 酸から離しておく | ||
混触危険物質 | 酸 | ||
危険有害な分解生成物 | 燃焼すると、分解する。 窒素酸化物などの有毒なフュームを生じる。 |
11.有害性情報 | ||||
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急性毒性 | ||||
経口 | ラットLD50値;563 mg/kg bw(NTP TR352(1989))に基づき区分4とした。 | |||
経皮 | ウサギLD50値:約16000 mg/kg bw(NTP TR352(1989))に基づき区分に該当しない。 | |||
吸入: ガス | GHSの定義による固体である。 | |||
吸入: 蒸気 | データなし。 | |||
吸入: 粉じん及びミスト | ラットLC50値として>0.319 mg/L/6h(= 0.478 mg/L/4h)(IUCLID(2000))が得られているが、このデータのみでは区分を特定できないので分類できない。なお、試験濃度(0.319 mg/L)が飽和蒸気圧濃度(0.001 mg/L)より高いので粉塵とみなした。 | |||
皮膚腐食性及び皮膚刺激性 | ウサギの皮膚に2000-16000 mg/kgを24時間適用した試験で、軽度の刺激性〜明確な刺激性(mild to marked irritation)との結果(NTP TR352(1989))が得られているが、極めて高い用量の4時間以上の適用であり、通常の試験方法では、より軽度の刺激性が示唆されるためJIS分類基準の区分に該当しない(国連分類基準の区分3)。 | |||
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性 | ウサギを用いた試験で、軽度の刺激性〜明確な刺激性(mild to marked irritation)との結果(NTP TR352(1989))に基づき区分2とした。なお、ウサギの結膜嚢に3 mgを適用した別の試験では軽度の刺激性(slightly irritating)が報告されている(IUCLID(2000))。 | |||
呼吸器感作性 | データなし。 | |||
皮膚感作性 | データなし。 | |||
生殖細胞変異原性 | 【分類根拠】 (1)〜(3)より、相反知見はあるものの、マウス優性致試験およびマウス小核試験の陽性結果より、区分1Bとした。なお、新たな知見に基づき、分類結果を見直した(2023年度)。 【根拠データ】 (1)In vivoでは、マウスを用いた13週間飲水投与による優性致死試験において2件の陽性報告がある一方、腹腔内投与による試験は陰性であった(EU CLP CLH (2018))。 (2)In vivoでは、腹腔内投与によるマウス小核試験で1件の陽性報告があるものの、ラットを含む強制経口投与、飲水投与および腹腔内投与による多くの小核試験で陰性であった(IARC 130 (2022))。 (3)In vitroでは、細菌を用いた復帰突然変異試験で陰性、ほ乳類培養細胞を用いた遺伝子変異試験及び染色体異常試験で陽性の報告がある(IARC 130 (2022)、EU CLP CLH (2018))。 【参考データ等】 (4)EUではMuta. 1Bに分類されている(CLP分類結果 (Accessed July 2023))。 | |||
発がん性 | 【分類根拠】 (1)より、動物種1種(マウス)であるが適正な試験で雌雄両性に悪性を含む腫瘍(雄雌の細気管支-肺胞上皮腺腫とがんの合計)の発生増加が認められたことから、動物実験において発がん性の十分な証拠があると判断し、区分1Bとした。新たな評価に基づき、分類結果を変更した。旧分類からEUでGHS区分が変更されたため、発がん性項目のみ見直した(2021年)。 【根拠データ】 (1)マウスを用いた2年間経口投与試験において、25 mg/kg/day及び50 mg/kg/dayの投与で、ハーダー腺(雄雌の腺腫)、肝臓(雄の肝細胞腺腫とがんの合計、雌の肝細胞腺腫)、肺(雄雌の細気管支-肺胞上皮腺腫とがんの合計)及び卵巣(雌の良性顆粒膜細胞腫)の腫瘍の発生頻度が増加したと報告されている(NTP TR352 (1989)、IARC 60 (1994)、CLH report (2017))。 (2)(1)より、NTP及びEUはマウスに対する発がん性の明らかな証拠、IARCはマウスに対する限定的な証拠と結論付けている(NTP TR352 (1989)、IARC 60 (1994)、CLH report (2017))。 (3)国内外の評価機関による既存分類結果として、IARCは(1)より実験動物により限定的な証拠があるもののヒトでの知見がないためGroup 3に (IARC 60 (1994))、EUは(1)に加え、構造類似体であるアクリルアミド(CAS番号 79-06-1)がCarc. 1Bに分類されていることから、本物質をCarc. 1Bに(CLP分類結果 (Accessed Jan. 2022))に分類している。 【参考データ等】 (4)ラットを用いた2年間経口投与試験において、12 mg/kg/dayまでの投与で発がん性の影響はみられなかったとの報告がある(NTP TR352 (1989)、IARC 60 (1994)、CLH report (2017))。 | |||
生殖毒性 | 継続交配による生殖評価(RACB)のプロトコールに従いマウスの二世代にわたり経口投与した生殖試験において、F0世代では明確な全身毒性はなく、F0およびF1世代のマウスで1腹当り仔数の減少、出産間隔の延長、着床後胚損失率の増加が見られ、試験物質のばく露が中等度の生殖毒性を生じさせたと述べられている(NTP RACB 90017 abstract(1993))。また、本物質には優性致死作用があり、F0世代の生殖毒性は全て優性致死作用に関連している可能性があると記述されている(NTP RACB 90017 abstract(1993))。以上より、親動物が一般毒性を示さない用量で生殖への影響が認められたことから、区1Bとした。 | |||
特定標的臓器毒性 (単回ばく露) | ラットおよびマウスで本物質がアクリルアミドによる場合と同種の末梢神経障害を引き起こした報告(IARC 60(1994))があり、また、マウスに経口投与後、LD50値の範囲(350-510 mg/kg)で運動失調、疼痛・正向反射の消失、死亡前に軽度の強直性間代性痙攣が観察された(IUCLID(2000))ことから、区分2(神経系)とした。なお、吸入および経皮投与ではガイダンス値範囲に相当する用量での悪影響は記載されていない(IUCLID(2000))。 | |||
特定標的臓器毒性 (反復ばく露) | 【分類根拠】 (1)〜(3)より、区分1(神経系)とした。新たな情報源も利用し分類結果を見直した(2023年度)。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた13週間強制経口投与(5日/週)において、雄の12.5 mg/kg/day(90日換算:9.0 mg/kg/day:区分1)以上で前後肢の握力低下が、雌雄とも50 mg/kg/day(90日換算:36 mg/kg/day:区分2)以上で後肢の運動失調から麻痺への進行がみられた。25 mg/kg/day(90日換算:18 mg/kg/day:区分2)以上では脊髄及び/又は末梢神経における軸索線維及びミエリン髄鞘の変性が25 mg/kg/day以上の動物に認められた(NTP TR 352 (1989)、EU CLP CLH (2018)、AICIS IMAP (2016))。 (2)本物質37%(アクリルアミド(AA)1.5%及びホルムアルデヒド0.9%)を含む製品に経皮及び吸入経路を介して約2ヵ月間ばく露された作業者を対象とした健康調査では、ヘモグロビン(Hb)付加体レベルの増加と末梢神経症状発症率との間に用量相関性がみられた(EU CLP CLH (2018) 、AICIS IMAP (2016))。 (3)本物質(NMA:26〜29%)とAA(最大1.5%)にばく露したトンネル工事作業者24人を対象とした症状観察と神経生理学的検査が実施され、軽度の末梢神経症状がみられた。また、腓腹神経(感覚神経線維)に遅延性の軸索障害を疑う所見がみられた。(EU CLP CLH (2018))。 【参考データ等】 (4)マウスを用いた13週間強制経口投与(5日/週)において、雌雄とも区分2超の200mg/kg/day(90日換算:144 mg/kg/day)で全例が死亡した。これら死亡例では病理組織学的検査で肝細胞壊死及び胸腺リンパ球壊死が認められた。神経毒性評価検査では、雌雄とも25 mg/kg/day(90日換算:18 mg/kg/day:区分2)以上で前後肢の握力の減少、より高用量ではロータロッド成績の低下、過剰な驚愕反応が認められた。(NTP TR 352 (1989) 、EU CLP CLH (2018)、AICIS IMAP (2016))。 (5)ラットの2年間強制経口投与試験(5日/週、103週間)では、最高用量(12 mg/kg/day)まで非腫瘍性病変はみられなかった(NTP TR 352 (1989))。 | |||
誤えん有害性* | データなし。 | |||
* JIS Z7252の改訂により吸引性呼吸器有害性から項目名が変更となった。 |
12.環境影響情報 | |||
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生態毒性 | |||
水生環境有害性 短期(急性) | 魚類(ニジマス)での96時間 LC50 = 356 mg/L(IUCLID, 2000)であることから、区分に該当しない。 | ||
水生環境有害性 長期(慢性) | 急性毒性は区分に該当しないであり、難水溶性で無い(水溶解度 = 653 g/L(PHYSPROP Database, 2011))であることから、区分に該当しない。 | ||
残留性・分解性 | 化審法分解度試験:良分解性(化学物質安全性点検結果等(分解性・蓄積性)) | ||
生態蓄積性 | 情報なし | ||
土壌中の移動性 | 情報なし | ||
オゾン層への有害性 | 当該物質はモントリオール議定書の附属書A〜C及びEに列記されていない。 |
13.廃棄上の注意 | |||
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化学品(残余廃棄物)、当該化学品が付着している汚染容器及び包装の安全で、かつ、環境上望ましい廃棄、又はリサイクルに関する情報 | 廃棄においては、関連法規ならびに地方自治体の基準に従うこと。 都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。 廃棄物の処理を委託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。 | ||
容器は洗浄してリサイクルするか、関連法規制並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 |
14.輸送上の注意 | ||||
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該当の有無は製品によっても異なる場合がある。法規に則った試験の情報と、12項の環境影響情報とに基づいて、修正が必要な場合がある。 | ||||
国際規制 | ||||
国連番号 | - | |||
品名(国連輸送名) | - | |||
国連分類 | - | |||
副次危険 | - | |||
容器等級 | - | |||
海洋汚染物質 | 該当しない | |||
MARPOL73/78附属書U及びIBCコードによるばら積み輸送される液体物質 | 該当しない | |||
国内規制 | ||||
海上規制情報 | 該当しない | |||
航空規制情報 | 該当しない | |||
陸上規制情報 | 該当しない | |||
特別な安全上の対策 | 該当しない | |||
その他 (一般的) 注意 | 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 重量物を上積みしない。 | |||
緊急時応急措置指針番号* | 該当しない | |||
* 北米緊急時応急措置指針に基づく。米国運輸省が中心となって発行した「2020 Emengency Response Guidebook (ERG 2020)」(一般社団法人日本化学工業協会によって和訳されている(発行元:日本規格協会)に掲載されている。 |
15.適用法令 | ||||
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法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。 | ||||
労働安全衛生法 | 名称等を表示すべき危険物及び有害物(法第57条第1項、施行令第18条、施行令別表第9)(令和7年3月31日まで) 名称等を表示すべき危険物及び有害物(法第57条第1項、施行令第18条、労働安全衛生規則別表第2)(令和7年4月1日以降) 名称等を通知すべき危険物及び有害物(法第57条の2、施行令第18条の2、施行令別表第9)(令和7年3月31日まで) 名称等を通知すべき危険物及び有害物(法第57条の2、施行令第18条の2、労働安全衛生規則別表第2)(令和7年4月1日以降) 危険性又は有害性等を調査すべき物(法第57条の3) 作業場内表示義務(法第101条の4) がん原性物質(作業記録等の30年保存対象物質)(労働安全衛生規則第577条の2) | |||
化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) | - | |||
毒物及び劇物取締法 | - |
16.その他の情報 | ||||
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参考文献 | ||||
9項、11項については各データ毎に記載。その他の各項については以下を参照。 ・NITE化学物質総合情報提供システム(NITE-CHRIP) ・International Chemical Safety Cards (ICSC) ・Hazardous Substances Data Bank (HSDB) ・GESTIS Substance database (GESTIS) ・ERG 2020版 緊急時応急措置指針−容器イエローカードへの適用 ・一般社団法人日本化学工業協会 編「GHS対応ガイドライン ラベル及び表示・安全デ−タシ−ト作成指針」 | ||||
修正履歴 | ||||
R6.3.29: ・危険有害性の分類について「生殖細胞変異原性(区分に該当しない→区分1B)、特定標的臓器毒性(反復ばく露)(区分2(神経系)→区分1(神経系))」のみ見直した。 ・SDS全般について表記の見直し・改訂をした。 |