1.化学物質等及び会社情報 | |||
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化学物質等の名称 | デカヒドロナフタレン、(Decahydronaphthalene) | ||
製品コード | 21A3763 | ||
会社名 | ○○○○株式会社 | ||
住所 | 東京都△△区△△町△丁目△△番地 | ||
電話番号 | 03-1234-5678 | ||
緊急時の電話番号 | 03-1234-5678 | ||
FAX番号 | 03-1234-5678 | ||
メールアドレス | |||
推奨用途及び使用上の制限 | ナフタレン、脂肪、樹脂、油、ワックスの溶媒であり、ラッカー、靴墨、フロアーワックスでテレピンの代わりに使用される。自動車燃料及び潤滑油に添加され、ストーブの特許燃料として使用される。 | ||
2.危険有害性の要約 | |||
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GHS分類 | |||
分類実施日 | H22.3.16、政府向けGHS分類ガイダンス(H21.3版)を使用 |
物理化学的危険性 | 火薬類 | 分類対象外 |
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引火性・可燃性ガス | 分類対象外 | |
引火性エアゾール | 分類対象外 | |
酸化性ガス類 | 分類対象外 | |
高圧ガス | 分類対象外 | |
引火性液体 | 区分3 | |
可燃性固体 | 分類対象外 | |
自己反応性化学品 | 分類対象外 | |
自然発火性液体 | 区分外 | |
自然発火性固体 | 分類対象外 | |
自己発熱性化学品 | 分類できない | |
水反応可燃性物質 | 分類対象外 | |
酸化性液体 | 分類対象外 | |
酸化性固体 | 分類対象外 | |
有機過酸化物 | 分類対象外 | |
金属腐食性物質 | 分類できない | |
健康に対する有害性 | 急性毒性(経口) | 区分外 |
急性毒性(経皮) | 区分外 | |
急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | |
急性毒性(吸入:蒸気) | 区分2 | |
急性毒性(吸入:粉じん) | 分類対象外 | |
急性毒性(吸入:ミスト) | 分類できない | |
皮膚腐食性・刺激性 | 区分1 | |
眼に対する重篤な損傷性・刺激性 | 区分外 | |
呼吸器感作性 | 分類できない | |
皮膚感作性 | 区分外 | |
生殖細胞変異原性 | 区分外 | |
発がん性 | 分類できない | |
生殖毒性 | 分類できない | |
特定標的臓器毒性(単回ばく露) | 区分3(気道刺激性) | |
特定標的臓器毒性(反復ばく露) | 区分1(肝臓、呼吸器) | |
吸引性呼吸器有害性 | 区分1 | |
環境に対する有害性 | 水生環境急性有害性 | 分類できない |
水生環境慢性有害性 | 分類できない |
ラベル要素 | |||
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絵表示又はシンボル | |||
注意喚起語 | 危険 | ||
危険有害性情報 | 引火性液体および蒸気 | ||
吸入すると生命に危険 | |||
重篤な皮膚の薬傷・眼の損傷 | |||
呼吸器への刺激のおそれ | |||
長期にわたるまたは反復ばく露による肝臓、呼吸器臓器の障害 | |||
飲み込んで気道に侵入すると生命に危険のおそれ | |||
注意書き | |||
【安全対策】 | |||
熱、火花、裸火、高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 | |||
容器を密閉しておくこと。 | |||
容器を接地すること、アースをとること。 | |||
防爆型の電気機器、換気装置、照明機器を使用すること。 | |||
火花を発生させない工具を使用すること。 | |||
静電気放電に対する予防措置を講ずること。 | |||
適切な保護手袋、保護衣、保護眼鏡、保護面を着用すること。 | |||
屋外または換気の良い場所でのみ使用すること。 | |||
適切な呼吸用保護具を着用すること。 | |||
ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。 | |||
取扱後は手をよく洗うこと。 | |||
この製品を使用する時に、飲食または喫煙をしないこと。 | |||
【応急措置】 | |||
皮膚(または髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類をすべて脱ぐこと、取り除くこと。皮膚を流水、シャワーで洗うこと。 | |||
火災の場合:適切な消火方法を使用すること。 | |||
吸入した場合、ただちに医師に連絡すること。 | |||
飲み込んだ場合:口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。 | |||
汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 | |||
飲み込んだ場合、皮膚(または髪)に付着した場合、吸入した場合、眼に入った場合は、ただちに医師に連絡すること。 | |||
眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 | |||
吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 | |||
吸入した場合、気分が悪い時は医師に連絡すること。 | |||
気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。 | |||
【保管】 | |||
換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 | |||
換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 | |||
施錠して保管すること。 | |||
【廃棄】 | |||
内容物、容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に委託すること。 | |||
国・地域情報 | |||
3.組成及び成分情報 | |||
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化学物質 | |||
化学名又は一般名 | デカヒドロナフタレン | ||
別名 | デカリン、(Decalin) 、(1,2,3,4,4a,5,6,7,8,8a-Decahydronaphtalene)、ビシクロ[4.4.0]デカン、(Bicyclo[4.4.0]decane)、ナフタン、 (Naphthane) | ||
分子式 (分子量) | C10H18(138.254) | ||
化学特性 (示性式又は構造式) | |||
CAS番号 | 91-17-8 | ||
官報公示整理番号(化審法・安衛法) | (4)-575 | ||
分類に寄与する不純物及び安定化添加物 | データなし | ||
濃度又は濃度範囲 | 100% | ||
4.応急措置 | |||
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吸入した場合 | 空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息さること。 | ||
ただちに医師に連絡すること。 | |||
気分が悪い時は、医師に連絡すること。 | |||
皮膚に付着した場合 | 直ちに汚染された衣類をすべて脱ぐこと、取り除くこと。皮膚を流水、シャワーで洗うこと。 | ||
汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 | |||
ただちに医師に連絡すること。 | |||
目に入った場合 | 水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 | ||
ただちに医師に連絡すること。 | |||
飲み込んだ場合 | 口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。 | ||
直ちに医師に連絡すること。 | |||
予想される急性症状及び遅発性症状 | 吸入 : 咳、咽頭痛、頭痛、めまい、吐き気、嘔吐。 | ||
皮膚 : 発赤、痛み、皮膚熱傷。 | |||
眼 : 発赤、痛み、重度の熱傷。 | |||
経口摂取 : 吐き気、嘔吐、腹痛。 他の症状については「吸入」参照。 | |||
最も重要な兆候及び症状 | データなし | ||
応急措置をする者の保護 | データなし | ||
医師に対する特別注意事項 | データなし | ||
5.火災時の措置 | |||
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消火剤 | 泡消火剤、粉末消火剤、炭酸ガス、乾燥砂類 | ||
使ってはならない消火剤 | 棒状放水、水噴霧 | ||
特有の危険有害性 | 加熱により容器が爆発するおそれがある。 | ||
極めて燃え易い、熱、火花、火炎で容易に発火する。 | |||
消火後再び発火するおそれがある。 | |||
火災時に刺激性、腐食性及び毒性のガスを発生するおそれがある。 | |||
特有の消火方法 | 危険でなければ火災区域から容器を移動する。 | ||
容器が熱に晒されているときは、移さない。 | |||
安全に対処できるならば着火源を除去すること。 | |||
消火を行う者の保護 | 適切な空気呼吸器、防護服(耐熱性)を着用する。 | ||
6.漏出時の措置 | |||
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人体に対する注意事項、保護具および緊急措置 | 全ての着火源を取り除く。 | ||
直ちに、全ての方向に適切な距離を漏洩区域として隔離する。 | |||
関係者以外の立入りを禁止する。 | |||
密閉された場所に立入る前に換気する。 | |||
環境に対する注意事項 | 環境中に放出してはならない。 | ||
回収・中和 | 不活性材料(例えば、乾燥砂又は土等)で流出物を吸収して、化学品廃棄容器に入れる。 | ||
封じ込め及び浄化方法・機材 | 危険でなければ漏れを止める。 | ||
二次災害の防止策 | すべての発火源を速やかに取除く(近傍での喫煙、火花や火炎の禁止)。 | ||
排水溝、下水溝、地下室あるいは閉鎖場所への流入を防ぐ。 | |||
7.取扱い及び保管上の注意 | |||
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取扱い | |||
技術的対策 | 『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。 | ||
局所排気・全体換気 | 『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の局所排気、全体換気を行う。 | ||
安全取扱い注意事項 | 熱、火花、裸火、高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 | ||
容器を密閉しておくこと。 | |||
容器を接地すること、アースをとること。 | |||
防爆型の電気機器、換気装置、照明機器を使用すること。 | |||
火花を発生させない工具を使用すること。 | |||
静電気放電に対する予防措置を講ずること。 | |||
適切な保護手袋、保護衣、保護眼鏡、保護面を着用すること。 | |||
屋外または換気の良い場所でのみ使用すること。 | |||
適切な呼吸用保護具を着用すること。 | |||
ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。 | |||
取扱後は手をよく洗うこと。 | |||
この製品を使用する時に、飲食または喫煙をしないこと。 | |||
接触回避 | 『10.安定性及び反応性』を参照。 | ||
保管 | |||
技術的対策 | 消防法の規定に従う。 | ||
混触危険物質 | 『10.安定性及び反応性』を参照。 | ||
保管条件 | 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 | ||
換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 | |||
施錠して保管すること。 | |||
容器包装材料 | データなし | ||
8.ばく露防止及び保護措置 | |||
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管理濃度 | 未設定(2009年度) | ||
許容濃度 (ばく露限界値、生物学的ばく露指標) | |||
日本産衛学会 | 未設定(2009年度) | ||
ACGIH | 未設定(2009年度) | ||
設備対策 | この物質を貯蔵ないし取扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを設置すること。 | ||
ばく露を防止するため、装置の密閉化又は防爆タイプの局所排気装置を設置すること。 | |||
保護具 | |||
呼吸器の保護具 | 適切な呼吸器保護具を着用すること。 | ||
手の保護具 | 適切な保護手袋を着用すること。 | ||
眼の保護具 | 適切な眼の保護具を着用すること。 | ||
皮膚及び身体の保護具 | 適切な保護衣を着用すること。 | ||
衛生対策 | 取扱い後はよく手を洗うこと。 | ||
9.物理的及び化学的性質 | |||
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物理的状態 | |||
形状 | 液体 | ||
色 | 無色透明 | ||
臭い | 少しメタノール様臭 | ||
pH | データなし | ||
融点・凝固点 | -40 ℃ : ICSC (2004) /データなし | ||
沸点、初留点及び沸騰範囲 | 185-195 ℃ : ICSC (2004) | ||
引火点 | 58 ℃ : Merck (14th, 2006) | ||
自然発火温度 | 262 ℃ : Merck (14th, 2006) | ||
燃焼性(固体、ガス) | データなし | ||
爆発範囲 | 0.7-4.9 % : NFPA (13th, 2006) | ||
蒸気圧 | 2.3 mmHg (25 ℃ exp) : Howard (1997) | ||
蒸気密度 | 4.8 (Air=1) : ICSC (2004) | ||
蒸発速度(酢酸ブチル=1) | データなし | ||
比重(密度) | 0.87-0.90 : ICSC (2004)、(0.88 g/cm3 (20 ℃) : GESTIS (Access on Oct. 2009)) | ||
溶解度 | 8.89E-001 mg/L (25 ℃ exp) : Howard (1997) | ||
アルコール、メタノール、エーテル、クロロホルムに易溶。プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ほとんどのケトン、エステルに混和 : Merck (14th, 2006) | |||
オクタノール・水分配係数 | logPow=4.2 (est) : Howard (1997) | ||
分解温度 | データなし | ||
粘度 | 1.649 mPa・s (25.6 ℃) : Renzo (1986) | ||
粉じん爆発下限濃度 | データなし | ||
最小発火エネルギー | データなし | ||
体積抵抗率(導電率) | データなし | ||
10.安定性及び反応性 | |||
---|---|---|---|
安定性 | 法規制に従った保管及び取扱においては安定と考えられる | ||
危険有害反応可能性 | 爆発性過酸化物を生成することがある。燃焼すると、有毒な気体を生成する。酸化剤と反応する。 | ||
避けるべき条件 | 燃焼 | ||
混触危険物質 | 酸化剤 | ||
危険有害な分解生成物 | 有毒な気体 | ||
11.有害性情報 | |||
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急性毒性 | |||
経口 | ラットLD50値は4170 mg/kg (PATTY (5th, 2001))に基づき、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5)とした。 | ||
経皮 | ウサギLD50値は5900 mg/kg (PATTY (5th, 2001))に基づき、区分外とした。 | ||
吸入 | 吸入(ガス): | GHS定義における液体である。 | |
吸入(蒸気): | ラットLC50値(4h)は、500 ppmV (PATTY (5th, 2001))及び710 ppmV(NTP TR 513 (2005))の報告があり、それぞれ区分2及び区分3に該当するが、より危険性の高い方を採用し、区分2とした。なお、LC50値が飽和蒸気圧濃度(3026 ppm)の90%より低いので、分類には気体の基準値を適用した。 | ||
吸入(粉じん、ミスト): | データなし。 | ||
皮膚腐食性・刺激性 | ウサギの皮膚に4時間適用した試験(OECD TG 404)において、強い刺激性と壊死を認め、皮膚一次刺激指数 7.5/8.0で腐食性(corrosive)との結果(BUA 218 (1998))に基づき、区分1とした。 | ||
眼に対する重篤な損傷・刺激性 | ウサギを用いた試験(OECD TG 405)において、角膜及び虹彩に刺激性を認めず、結膜に対し著しい充血と浮腫が見られたが、6〜8日後には完全に消失し、眼刺激指数 3.5/110で刺激性なし(not irritating)との結果(BUA 218 (1998))に基づき区分外とした。なお、別に本物質はウサギの眼に滴下し何ら刺激性を示さなかった(HSDB (2004))との記載もある。 | ||
呼吸器感作性又は皮膚感作性 | 呼吸器感作性:データなし。 | ||
皮膚感作性:モルモットを用いたマキシマイゼーション試験(OECD TG 406)において、陽性率 0%で感作性なし(not-sensitizing)の結果(BUA 218 (1998))に基づき、区分外とした。 | |||
生殖細胞変異原性 | マウスに13週間吸入ばく露による末梢血を用いた小核試験(体細胞in vivo変異原性試験)の陰性結果があり、チャイニーズハムスター肺由来の線維芽細胞株を用いたin vitro染色体異常試験も陰性の結果が得られていることから、区分外とした。なお、in vitro試験では、サルモネラを用いた突然変異試験で陰性(厚労省報告 (Access on Dec. 2009)、NTP DB (Access on Dec. 2009))、マウスリンパ腫を用いた遺伝子突然変異試験で陰性の結果(BUA 218 (1998))が得られている。 [上述のマウス小核試験で雄のみ弱陽性の結果は、専門家により統計学的に有意ながらコントロールの2倍程度の増加であり、雌での陰性結果を考え合わせると生物学的意義はないものと判断された。] | ||
発がん性 | ラットおよびマウスに2年間吸入ばく露した試験(NTP TR 513 (2005))において、両動物種とも対照群との間に生存率の差はなく、唯一腫瘍発生率に有意な増加が認められたのは雄ラット腎臓の尿細管腺腫と副腎の褐色細胞腫であったが、これらの腫瘍の発生には雄ラット特有のα2μグロブリン腎症との関連が示唆されており、ヒトには当てはまらない可能性がある。その他の所見としては、雌マウスにおける肝細胞と子宮の腫瘍の僅かな増加であったが、発がん性を評価するにはデータ不足であり、したがって「分類できない」とした。 | ||
生殖毒性 | マウスの妊娠6〜13日目に経口投与し自然分娩させた試験において、母動物の死亡がみられる用量で新生仔の体重、成長、3日目生存率などを含む仔の発生指標に影響は見られなかった(NTP TR 513 (2005))が、親動物の性機能、生殖能に及ぼす影響に関してはデータがなく「分類できない」とした。 | ||
特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露) | 本物質の蒸気は呼吸器を刺激し(BUA 269 (2006))、また、本物質を吸うことにより鼻と咽喉を刺激する可能性がある(HSFS (2002))との記載により、区分3(気道刺激性)とした。なお、用量など試験条件や結果の詳細は不明であるが、モルモットの蒸気ばく露、またはウサギの眼に滴下により白内障を生じたとの記述(PATTY (5th, 2001)、HSDB (2004))がある。 | ||
特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露) | マウスに吸入ばく露した試験において、0.14〜2.26 mg/L(蒸気:6h/日)を14週間ばく露で雄の肝臓における小葉中心性巨細胞の発生頻度が増加し(NTP TR 513 (2005))、0.028〜0.283 mg/Lを90日間または0.287〜1.435 mg/L(24h/日)を30日間ばく露では雌の肝細胞空胞化の発生頻度が増加した(NTP TR 513 (2005)、BUA 218 (1998))ことが報告され、いずれも発現濃度がガイダンス値範囲区分1に相当していることから区分1(肝臓)とした。また、ラットおよびマウスに吸入ばく露した試験では、0.287〜1.435 mg/L(6h/日)を30日間ばく露で、気管上皮のヒアリン硝子滴形成、細胞の喪失または増殖、浸出液、気管・気管支上皮の2型肺胞上皮細胞の発生頻度増加など気管、気管支、肺胞において用量依存的な病理組織学的変化が生じ、さらにモルモットに同一濃度を同一期間吸入ばく露した結果として、多病巣性肺炎を伴った肺胞への刺激、浸出液を伴った肺胞壁の肥厚が記載されており(NTP TR 513 (2005)、BUA 218 (1998))、いずれも発現濃度がガイダンス値範囲区分1に相当していることから区分1(呼吸器)とした。以上より、分類は区分1(肝臓、呼吸器)となる。なお、ラットを用いた各試験で雄の腎臓でα2μグロブリン濃度増加とヒアリン硝子滴蓄積を伴う腎尿細管の変性が認められている(NTP TR 513 (2005)が、この所見は一般に雄ラット特有のα2μグロブリン腎症であり、ヒトに当てはまらないとされているので、分類の根拠としなかった。また、ヒトで高濃度の過剰ばく露により、しびれ、嘔気、頭痛、嘔吐を起こす(PATTY (5th, 2001))と述べられている。 | ||
吸引性呼吸器有害性 | 当該物質は炭化水素であり、動粘性率は、1.9 mm2/s (約25 ℃)で、肺に吸い込んで化学性肺炎を起こす危険がある(ICSC (2004))ことが知られているため、区分1とした。 | ||
12.環境影響情報 | |||
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水生環境急性有害性 | データなし | ||
水生環境慢性有害性 | データなし | ||
13.廃棄上の注意 | |||
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残余廃棄物 | 廃棄の前に、可能な限り無害化、安定化及び中和等の処理を行って危険有害性のレベルを低い状態にする。 | ||
廃棄においては、関連法規並びに地方自治体の基準に従うこと。 | |||
汚染容器及び包装 | 容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 | ||
空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 | |||
14.輸送上の注意 | |||
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国際規制 | |||
海上規制情報 | IMOの規定に従う。 | ||
UN No. | 1147 | ||
Proper Shipping Name. | DECAHYDRONAPHTHALENES | ||
Class | 3 | ||
Packing Group | L | ||
Marine Pollutant | Not Applicable | ||
航空規制情報 | ICAO・IATAの規定に従う。 | ||
UN No. | 1147 | ||
Proper Shipping Name. | Decahydronaphthalenes | ||
Class | 3 | ||
Packing Group | L | ||
国内規制 | |||
陸上規制情報 | 消防法の規定に従う。 | ||
海上規制情報 | 船舶安全法の規定に従う。 | ||
国連番号 | 1147 | ||
品名 | デカヒドロナフタレン | ||
クラス | 3 | ||
容器等級 | L | ||
海洋汚染物質 | 非該当 | ||
航空規制情報 | 航空法の規定に従う。 | ||
国連番号 | 1147 | ||
品名 | デカヒドロナフタレン | ||
クラス | 3 | ||
等級 | 3 | ||
特別安全対策 | 移送時にイエローカードの保持が必要。 | ||
食品や飼料と一緒に輸送してはならない。 | |||
輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 | |||
重量物を上積みしない。 | |||
緊急時応急措置指針番号 | 130 | ||
15.適用法令 | |||
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労働安全衛生法 | 危険物・引火性の物(施行令別表第1第4号) | ||
海洋汚染防止法 | 有害液体物質(Y類物質)(施行令別表第1) デカヒドロナフタレン | ||
消防法 | 第4類引火性液体、第二石油類非水溶性液体(法第2条第7項危険物別表第1・第4類) | ||
船舶安全法 | 引火性液体類(危規則第3条危険物告示別表第1) デカヒドロナフタレン | ||
航空法 | 引火性液体(施行規則第194条危険物告示別表第1) デカヒドロナフタレン | ||
港則法 | 危険物・引火性液体類(法第21条2、則第12条、昭和54告示547別表二ホ) デカヒドロナフタレン(cis,trans混合物) | ||
16.その他の情報 | |||
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参考文献 | 各データ毎に記載した。 |