安全データシート
o-アニシジン
作成日 2002年3月12日
改訂日 2010年3月31日
改訂日 2019年3月15日
1.化学品等及び会社情報
化学品等の名称o-アニシジン 
製品コードH30-C-045-MHLW
会社名○○○○株式会社
住所東京都△△区△△町△丁目△△番地
電話番号03-1234-5678
ファックス番号03-1234-5678
電子メールアドレス連絡先@検セ.or.jp
緊急連絡電話番号03-1234-5678
推奨用途及び使用上の制限染料中間体

2.危険有害性の要約
GHS分類
分類実施日
(物化危険性及び健康有害性)
H31.3.15、政府向けGHS分類ガイダンス (H25年度改訂版 (ver1.1):JIS Z7252:2014準拠) を使用
GHS改訂4版を使用
物理化学的危険性-
健康に対する有害性急性毒性(経口)区分4
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性区分2B
皮膚感作性区分1
生殖細胞変異原性区分2
発がん性区分2
特定標的臓器毒性
(単回ばく露)
区分2(血液、中枢神経)
特定標的臓器毒性
(反復ばく露)
区分2(血液)
分類実施日
(環境有害性)
環境に対する有害性はH18年度、GHS分類マニュアル(H18.2.10版)を使用
環境に対する有害性水生環境有害性(急性)区分2
注) 上記のGHS分類で区分の記載がない危険有害性項目については、政府向けガイダンス文書で規定された「分類対象外」、「区分外」又は「分類できない」に該当する。なお、これらに該当する場合は後述の11項に記載した。
GHSラベル要素
絵表示感嘆符健康有害性
注意喚起語警告
危険有害性情報飲み込むと有害
眼刺激
アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ
遺伝性疾患のおそれの疑い
発がんのおそれの疑い
血液、中枢神経の障害のおそれ
長期にわたる又は反復ばく露による血液の障害のおそれ
水生生物に毒性
注意書き
 安全対策取扱い後は...よく洗うこと。
この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。
汚染された作業衣は作業場から出さないこと。
保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
使用前に取扱説明書を入手すること。
全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
環境への放出を避けること。
 応急措置飲み込んだ場合:気分が悪い時は医師に連絡すること。
口をすすぐこと。
眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。
皮膚に付着した場合:多量の水と石けん(鹸)で洗うこと。
皮膚刺激または発しん(疹)が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。
特別な処置が必要である (このラベルの...を見よ)。注) ”…”は、ラベルに解毒剤等中毒時の情報提供を受けるための連絡先などが記載されている場合のものです。ラベル作成時には、”…”を適切に置き換えてください。
汚染された衣服を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。
ばく露またはばく露の懸念がある場合:医師の診断/手当を受けること。
ばく露またはばく露の懸念がある場合:医師に連絡すること。
気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。
 保管施錠して保管すること。
 廃棄内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して廃棄すること。
他の危険有害性-

3.組成及び成分情報
単一製品・混合物の区別単一製品
化学名又は一般名2−メトキシアニリン
別名o−メトキシアニリン
o-Methoxyaniline
2−アミノアニソール
2−メトキシアニリン[別名:o−アニシジン]
2−メトキシベンゼナミン
o−アニシジン
o−アミノアニソール
1-Amino-2-methoxybenzene
2-methoxyaniline [synonym:o-anisidine]
Benzenamine, 2-methoxy-
o-Anisidine
ortho-Anisidine
濃度又は濃度範囲100%
分子式 (分子量)C7H9NO (123.15)
化学特性 (示性式又は
構造式)
構造式
CAS番号90-04-0
官報公示整理番号
(化審法)
3-682
官報公示整理番号
(安衛法)
情報なし
分類に寄与する不純物及び
安定化添加物
-

4.応急措置「2.危険有害性の要約」における応急措置も確認すること。
吸入した場合気分が悪い時は、医師に連絡すること。
皮膚に付着した場合水と石鹸で洗うこと。
皮膚刺激が生じた場合、医師に連絡すること。
眼に入った場合水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
眼の刺激が続く場合は、医師に連絡すること。
飲み込んだ場合口をすすぐこと。
気分が悪い時は、医師に連絡すること。
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状吸入:紫色(チアノ−ゼ)の唇や爪、紫色(チアノ−ゼ)の皮膚、痙攣、めまい、頭痛、吐き気、意識喪失。
皮膚:紫色(チアノ−ゼ)の唇や爪、紫色(チアノ−ゼ)の皮膚、痙攣、めまい、頭痛、吐き気、意識喪失。
眼:データなし
経口摂取 : 紫色(チアノ−ゼ)の唇や爪、紫色(チアノ−ゼ)の皮膚、痙攣、めまい、頭痛、吐き気、意識喪失。
応急措置をする者の保護データなし
医師に対する特別な注意事項影響は遅れて現われることがある。ばく露の程度によっては、定期検診が必要である。

5.火災時の措置
消火剤泡消火剤、粉末消火剤、炭酸ガス、乾燥砂類
使ってはならない消火剤棒状放水、水噴霧
特有の危険有害性熱、火花及び火炎で発火するおそれがある。
激しく加熱すると燃焼する。
火災時に刺激性、腐食性及び毒性のガスを発生するおそれがある。
特有の消火方法危険でなければ火災区域から容器を移動する。
容器が熱に晒されているときは、移動させない。
安全に対処できるならば着火源を除去すること。
消火を行う者の保護適切な空気呼吸器、防護服(耐熱性)を着用する。

6.漏出時の措置
人体に対する注意事項、保護具及び
緊急措置
情報なし
環境に対する注意事項情報なし
封じ込め及び浄化の方法及び機材情報なし

7.取扱い及び保管上の注意
取扱い
技術的対策『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。
安全取扱い注意事項取扱い後はよく手を洗うこと。
この製品を使用する時に、飲食または喫煙をしないこと。
使用前に取扱説明書を入手すること。
すべての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。
飲み込まないこと。
眼に入れないこと。
接触回避情報なし
衛生対策情報なし
保管
安全な保管条件情報なし
安全な容器包装材料データなし

8.ばく露防止及び保護措置
管理濃度未設定
許容濃度
日本産衛学会(0.5)許容濃度: 0.1 ppm、0.5 mg/m3、経皮吸収
ACGIH(2019年度版)TLV-TWA: 0.5 mg/m3、Skin
設備対策この物質を貯蔵ないし取扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを設置すること。
ばく露を防止するため、装置の密閉化又は局所排気装置を設置すること。
適切な呼吸器保護具を着用すること。
保護具
呼吸用保護具情報なし
手の保護具適切な保護手袋を着用すること。
眼の保護具適切な眼の保護具を着用すること。
皮膚及び身体の保護具適切な保護衣を着用すること。

9.物理的及び化学的性質
物理的状態
形状液体
赤色〜黄色
臭いアミン臭
臭いのしきい(閾)値情報なし
pHデータなし
融点・凝固点5℃ : ICSC (1999)
沸点、初留点及び沸騰範囲213℃ : ICSC (1999)
引火点118℃ (開放式) : ICSC (1999)
蒸発速度(酢酸ブチル=1)データなし
燃焼性(固体、気体)データなし
燃焼又は爆発範囲爆発物でない : IUCLID (2000)
蒸気圧0.08mmHg (25℃) : Howard (1997)
蒸気密度4.25 : Verschueren (4th, 2003)
比重(相対密度)1.1 (水=1) : ICSC (1999)
1.098 g/mL : Lange (16th, 2005)
溶解度水 : 1.3g/100g : HSDB (2005)
アセトン、ベンゼン、エーテル、エタノール : 可溶 : PATTY (5th, 2001)
n-オクタノール/水分配係数log P=1.18 : PHYSPROP Database (2005)
自然発火温度415℃ : ICSC (1999)
分解温度データなし
粘度(粘性率)データなし

10.安定性及び反応性
反応性「危険有害反応可能性」を参照。
化学的安定性情報なし
危険有害反応可能性燃焼すると分解し、有毒なヒューム(窒素酸化物)を生じる。酸、酸無水物、酸塩化物、クロロギ酸塩、強酸化剤と反応する。
避けるべき条件燃焼
混触危険物質酸、酸無水物、酸塩化物、クロロギ酸塩、強酸化剤
危険有害な分解生成物窒素酸化物

11.有害性情報
急性毒性
経口ラットLD50 = 2000 mg/kg(ACGIH(2001))、1890 mg/kg(EU-RAR(2002)、1150 mg/kg(環境省リスク評価第4巻(2005))に基づき区分4とした。
経皮ラットにおいて2000 mg/kgで死亡例を認めなかったこと(EU-RAR(2002))に基づき区分外とした。
吸入:ガスGHSの定義における液体である。
吸入:蒸気データなし。
吸入:粉じん及びミストエアロゾルとして、ラットLC50>3.87 mg/L(EU-RAR(2002))。区分を特定できないので「分類できない」とした。
皮膚腐食性及び皮膚刺激性【分類根拠】
(1)より、区分外とした。

【根拠データ】
(1)ウサギを用いた皮膚刺激性試験(OECD TG404、GLP準拠、n=3)で本物質原体を4時間半閉塞適用したところ、72時間後の紅斑スコア:1(2/3)、0.7(1/3)、浮腫スコア:0が得られ、72時間以内で完全に回復したとの報告がある(DFGOT vol.10(1998)、EU-RAR(2002)、NICNAS IMAP(Accessed Dec. 2018)、REACH登録情報(Accessed Dec. 2018))。

【参考データ等】
(2)ウサギを用いた皮膚刺激性試験(n=5)で本物質原体を5日間開放適用したところ、5日後に刺激による影響は見られなかったとの報告がある(REACH登録情報(Accessed Dec. 2018))。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性ウサギの眼刺激性試験(OECD TG404)において結膜の浮腫と発赤、虹彩炎、角膜炎が観察されているが、適用後7日以内に全て消失との記述(EU-RAR(2002))に基づき区分2Bとした。
呼吸器感作性データなし。
皮膚感作性【分類根拠】
(1)、(2)より、区分1とした。新たな情報源を用いることにより旧分類から区分を変更した。

【根拠データ】
(1)マウスを用いたLLNA試験(OECD TG429、GLP準拠、n=4/群)で本物質25、50、100%溶液(DMSO)を適用したところ、SI値:2.26(25%)、3.43(50%)、1.27(100%)が得られ用量反応関係は見られないものの、最高用量群では1/4例が死亡しており毒性発現量での結果であり、一方で中用量群ではSI値が3を超えていることから、感作性ありと判断できるとの報告がある(REACH登録情報(Accessed Dec. 2018))。
(2)モルモットを用いたMaximization試験において、本物質を0.5及び2.5 mg/kg/week投与したところ、弱い感作性を示したとの報告がある(EU-RAR(2002)、REACH登録情報(Accessed Dec. 2018))。

【参考データ等】
(3)本物質は、平成8年労働省告示第33号(平成25年厚生労働省告示第316号により改正)において、労働基準法施行規則別表第一の二第四号1の厚生労働大臣が指定する単体たる化学物質及び化合物(合金を含む。)に「アニシジン」として指定されており、本物質にさらされる業務による、特定の症状又は障害を主たる症状又は障害とする疾病(頭痛、めまい、嘔吐等の自覚症状、皮膚障害、溶血性貧血又はメトヘモグロビン血)が、業務上の疾病として定められている。
(4)本物質は、平成15年厚生労働省労働基準局長通知基発第0811001号において、労働安全衛生規則第594条に規定する皮膚障害防止用保護具の備付けが必要な皮膚に障害を与える物のうち「アニシジン」として指定されている。
生殖細胞変異原性マウスの骨髄細胞を用いた小核試験・ラットの肝細胞を用いた小核試験(体細胞in vivo変異原性試験)において陰性(DFGOT vol.10(1998))であるが、BigBlueマウス系を用いたトランスジェニックマウス変異原性試験における陽性結果(EU-RAR(2002))に基づき、区分2とした。なお、一部のin vivo DNA合成または付加体試験、宿主経由試験でも陽性結果(DFGOT vol.10(1998))があり、Ames試験・CHO細胞やヒトリンパ球を用いた染色体異常試験(in vitro変異原性試験)では+S9の有無にかかわらず陽性、陰性両方の試験結果の報告がなされている。また、EU分類では、MutaCat.3;R68に分類されている。
発がん性IARCで2B(IARC73(1999))に分類されていることに基づき区分2とした。ACGIHではA3(ACGIH(2001))に分類されている。なお、ラットおよびマウスに2年間混餌した試験において、ラットでは膀胱と腎盂の移行上皮癌の有意な発生増加、マウスでは膀胱の移行上皮癌と移行上皮乳頭腫の有意な発生増加がそれぞれ報告されている(IARC27(1990))。
生殖毒性データなし。
特定標的臓器毒性(単回ばく露)ラットに用量690 mg/kg以上の経口投与後、メトヘモグロビン増加(EU-RAR(2002))が観察され、また別のラットの経口投与による試験(DFGOT vol.10(1998)、EU-RAR(2002))では、うずくまり、よろめき、自発運動低下、眩暈などの中枢症状が用量1250〜2000 mg/kgで認められている。さらに、呼吸障害、反射神経損傷等の中枢症状が用量3.87 mg/Lの吸入ばく露でも軽度ながら見られる(DFGOT vol.10(1998))、以上より区分2(血液、中枢神経系)とした。
特定標的臓器毒性(反復ばく露)ラットの経口投与による4週間の試験において、溶血性貧血が80 mg/kg(90日補正:24.8 mg/kg)以上で認められている(EU-RAR(2002)、DFGOT vol.10(1998))ことに基づき区分2(血液)とした。なお、ヒトへの影響としてオルト・アニシジン(0.4ml/m3)に1日3.5時間、6ヶ月間のばく露を受けた労働者に貧血症状は現れなかったものの、スルホヘモグロビンとメトヘモグロビンの増加、さらには赤血球内においてハインツ小体が認められた(DFGOT vol.10(1998))との報告があるが、1例報告であることからヒトのデータは分類に採用しなかった。
吸引性呼吸器有害性データなし。

12.環境影響情報
生態毒性
水生環境有害性(急性)甲殻類(オオミジンコ)での48時間EC50=6800μg/L(環境省リスク評価第2巻, 2003)であることから、区分2とした。
水生環境有害性(長期間)急速分解性があり(TOCによる分解度:92.9、72.3%(既存点検, 1977))、かつ生物蓄積性が低いと推定される(log Kow=1.18(PHYSPROP Database、2009))ことから、区分外とした。
オゾン層への有害性当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。

13.廃棄上の注意
残余廃棄物廃棄においては、関連法規ならびに地方自治体の基準に従うこと。
都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。
廃棄物の処理を委託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。
汚染容器及び包装容器は洗浄してリサイクルするか、関連法規制ならびに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。
空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。

14.輸送上の注意
該当の有無は製品によっても異なる場合がある。法規に則った試験の情報と、12項の環境影響情報とに基づいて、修正が必要な場合がある。
国際規制
国連番号2431
国連品名ANISIDINES
国連危険有害性クラス6.1
副次危険該当しない
容器等級III
海洋汚染物質該当しない
MARPOL73/78附属書U及び
IBCコードによるばら積み
輸送される液体物質
該当しない
国内規制
海上規制情報船舶安全法の規定に従う。
航空規制情報航空法の規定に従う。
陸上規制情報道路法、消防法の規定に従う。
特別な安全上の対策道路法、消防法の規定によるイエローカード携行の対象物
その他 (一般的) 注意化学品を扱う場合の一般的な注意として、輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。
重量物を上積みしない。
緊急時応急措置指針番号*153
* 北米緊急時応急措置指針に基づく。米国運輸省が中心となって発行した「2008 Emergency Response Guidebook (ERG 2008)」(一般社団法人日本化学工業協会によって和訳されている(発行元:日本規格協会)に掲載されている。

15.適用法令
法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。
労働安全衛生法名称等を表示し、又は通知すべき危険物及び有害物(法第57条、施行令第17条別表第3第1号並びに施行令第18条及び第18条の2別表第9)
強い変異原性が認められた化学物質
労働基準法疾病化学物質(法第75条第2項、施行規則第35条別表第1の2第4号1)
化学物質排出把握管理促進法 (PRTR法)第一種指定化学物質(法第2条第2項、施行令第1条別表第1)
消防法第4類引火性液体、第三石油類非水溶性液体(法第2条第7項危険物別表第1)
大気汚染防止法有害大気汚染物質(中央環境審議会第9次答申)

16.その他の情報
参考文献各データ毎に記載した。
[注意] 本SDSはJIS Z7253:2012 に準拠して作成しています。