| 1.化学物質等及び会社情報 | |||
|---|---|---|---|
| 化学物質等の名称 | ジチオりん酸O,O‐ジメチル‐S‐[(4‐オキソ‐1,2,3‐ベンゾトリアジン‐3(4H)‐イル)メチル]、(アジンホスメチル)、(O,O-Dimethyl S-[(4-oxo-1,2,3-benzotriazin-3(4H)-yl)methyl] phosphorodithioate)、(Azinphos-methyl)) | ||
| 製品コード | 21B3038 | ||
| 会社名 | ○○○○株式会社 | ||
| 住所 | 東京都△△区△△町△丁目△△番地 | ||
| 電話番号 | 03-1234-5678 | ||
| 緊急時の電話番号 | 03-1234-5678 | ||
| FAX番号 | 03-1234-5678 | ||
| メールアドレス | |||
| 推奨用途及び使用上の制限 | 農薬(殺虫剤) | ||
| 2.危険有害性の要約 | |||
|---|---|---|---|
| GHS分類 | |||
| 分類実施日 | H22.2.19、政府向けGHS分類ガイダンス(H21.3版)を使用 | ||
| 物理化学的危険性 | 火薬類 | 分類できない | |
|---|---|---|---|
| 可燃性・引火性ガス | 分類対象外 | ||
| 可燃性・引火性エアゾール | 分類対象外 | ||
| 支燃性・酸化性ガス類 | 分類対象外 | ||
| 高圧ガス | 分類対象外 | ||
| 引火性液体 | 分類対象外 | ||
| 可燃性固体 | 分類できない | ||
| 自己反応性化学品 | 分類できない | ||
| 自然発火性液体 | 分類対象外 | ||
| 自然発火性固体 | 分類できない | ||
| 自己発熱性化学品 | 分類できない | ||
| 水反応可燃性化学品 | 区分外 | ||
| 酸化性液体 | 分類対象外 | ||
| 酸化性固体 | 分類できない | ||
| 有機過酸化物 | 分類対象外 | ||
| 金属腐食性物質 | 分類できない | ||
| 健康に対する有害性 | 急性毒性(経口) | 区分2 | |
| 急性毒性(経皮) | 区分2 | ||
| 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | ||
| 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | ||
| 急性毒性(吸入:粉じん) | 区分2 | ||
| 急性毒性(吸入:ミスト) | 分類対象外 | ||
| 皮膚腐食性・刺激性 | 区分外 | ||
| 眼に対する重篤な損傷・眼刺激性 | 区分2B | ||
| 呼吸器感作性 | 分類できない | ||
| 皮膚感作性 | 区分1 | ||
| 生殖細胞変異原性 | 区分外 | ||
| 発がん性 | 区分外 | ||
| 生殖毒性 | 区分2 | ||
| 特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露) | 区分1(神経系) | ||
| 特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露) | 区分1(神経系) | ||
| 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | ||
| 環境に対する有害性 | |||
| 分類実施日 | 急性毒性:H22.2.19、政府向けGHS分類ガイダンス(H21.3版)を使用 | ||
| 慢性毒性:H18.3.31、GHS分類マニュアル(H18.2.10)を使用 | |||
| 水生環境急性有害性 | 区分1 | ||
| 水生環境慢性有害性 | 区分1 | ||
| ラベル要素 | |||
|---|---|---|---|
| 絵表示又はシンボル | ![]() ![]() ![]() | ||
| 注意喚起語 | 危険 | ||
| 危険有害性情報 | 飲み込むと生命に危険 | ||
| 皮膚に接触すると生命に危険 | |||
| 吸入すると生命に危険 | |||
| 眼刺激 | |||
| アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ | |||
| 生殖能または胎児への悪影響のおそれの疑い | |||
| 神経系の障害 | |||
| 長期にわたる、または、反復ばく露により神経系の障害 | |||
| 水生生物に非常に強い毒性 | |||
| 長期的影響により水生生物に非常に強い毒性 | |||
| 注意書き | |||
| 【安全対策】 | |||
| 取扱い後はよく手を洗うこと。 | |||
| この製品を使用する時に、飲食または喫煙をしないこと。 | |||
| 眼、皮膚、または衣類に付けないこと。 | |||
| 適切な保護手袋、保護衣を着用すること。 | |||
| 粉じん、ヒューム、蒸気、スプレーを吸入しないこと。 | |||
| 屋外または換気の良い場所でのみ使用すること。 | |||
| 呼吸用保護具を着用すること。 | |||
| 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 | |||
| 使用前に取扱説明書を入手すること。 | |||
| すべての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 | |||
| 適切な個人用保護具を使用すること。 | |||
| 環境への放出を避けること。 | |||
| 【応急措置】 | |||
| 飲み込んだ場合、直ちに医師に連絡すること。 | |||
| 飲み込んだ場合、口をすすぐこと。 | |||
| 皮膚に付着した場合、多量の水と石鹸でやさしく洗うこと。 | |||
| 皮膚に付着した場合、直ちに医師に連絡すること。 | |||
| 直ちに、汚染された衣類をすべて脱ぐこと、取り除くこと。 | |||
| 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯すること。 | |||
| 吸入した場合、空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 | |||
| 吸入した場合、直ちに医師に連絡すること。 | |||
| 眼に入った場合、水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 | |||
| 眼に入った場合、眼の刺激が続く場合は、医師の診断、手当てを受けること。 | |||
| 皮膚に付着した場合、多量の水と石鹸で洗うこと。 | |||
| 皮膚に付着した場合、皮膚刺激または発疹が生じた場合は、医師の診断、手当てを受けること。 | |||
| ばく露またはばく露の懸念がある場合、医師の診断、手当てを受けること。 | |||
| ばく露した場合、医師に連絡すること。 | |||
| 気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。 | |||
| 漏出物を回収すること。 | |||
| 【保管】 | |||
| 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 | |||
| 施錠して保管すること。 | |||
| 【廃棄】 | |||
| 内容物、容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に業務委託すること。 | |||
| 国・地域情報 | |||
| 3.組成及び成分情報 | |||
|---|---|---|---|
| 化学物質 | |||
| 化学名又は一般名 | ジチオりん酸O,O‐ジメチル‐S‐[(4‐オキソ‐1,2,3‐ベンゾトリアジン‐3(4H)‐イル)メチル] | ||
| 別名 | ジチオりん酸 S‐(3,4‐ジヒドロ‐4‐オキソ‐1,2,3‐ベンゾトリアジン‐3‐イルメチル) O,O‐ジメチル、(S-(3,4-Dihydro-4-oxo-1,2,3-benzotriazin-3-ylmethyl) O,O-dimethyl phosphorodithioate)、 | ||
| 分子式 (分子量) | C10H12N3O3PS2(317.33) | ||
| 化学特性 (示性式又は構造式) | ![]() | ||
| CAS番号 | 86-50-0 | ||
| 官報公示整理番号(化審法・安衛法) | 化審法: 安衛法: | ||
| 分類に寄与する不純物及び安定化添加物 | データなし | ||
| 濃度又は濃度範囲 | 100% | ||
| 4.応急措置 | |||
|---|---|---|---|
| 吸入した場合 | 空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 | ||
| 直ちに医師に連絡すること。 | |||
| 皮膚に付着した場合 | 多量の水と石鹸でやさしく洗うこと。 | ||
| 直ちに、汚染された衣類をすべて脱ぐこと、取り除くこと。 | |||
| 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯すること。 | |||
| 皮膚刺激または発疹が生じた場合は、医師の診断、手当てを受けること。 | |||
| 眼に入った場合 | 水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 | ||
| 眼の刺激が続く場合は、医師の診断、手当てを受けること。 | |||
| 飲み込んだ場合 | 直ちに医師に連絡すること。 | ||
| 口をすすぐこと。 | |||
| 予想される急性症状及び遅発性症状 | 吸入 : 頭痛、縮瞳、筋痙攣、流涎、発汗、吐き気、めまい、喘鳴、息苦しさ、痙攣、意識喪失。 | ||
| 皮膚 : 頭痛、縮瞳、筋痙攣、流涎、発汗、吐き気、めまい、喘鳴、息苦しさ、痙攣、意識喪失。 | |||
| 眼 : かすみ眼。 | |||
| 経口摂取 : 胃痙攣、嘔吐、下痢、眼のかすみ、頭痛、縮瞳、筋痙攣、流涎、発汗、吐き気、めまい、喘鳴、息苦しさ、痙攣、意識喪失。 | |||
| 最も重要な兆候及び症状 | 神経系に影響を与え、痙攣、呼吸不全を生じることがある。コリンエステラーゼ阻害。ばく露すると、意識喪失を生じる、あるいは死に至ることがある。 | ||
| 応急措置をする者の保護 | データなし | ||
| 医師に対する特別注意事項 | ばく露の程度によっては、定期検診を勧める。 急性中毒の症状は30分から1〜2 時間経過するまで現われない。 この物質により中毒を起こした場合は、特別の処置が必要である。指示のもとに適切な手段をとれるようにしておく。 | ||
| 5.火災時の措置 | |||
|---|---|---|---|
| 消火剤 | 水噴霧、泡消火剤、粉末消火剤、炭酸ガス、乾燥砂類 | ||
| 使ってはならない消火剤 | 棒状放水 | ||
| 特有の危険有害性 | 熱、火花及び火炎で発火するおそれがある。 | ||
| 激しく加熱すると燃焼する。 | |||
| 火災時に刺激性、腐食性及び毒性のガスを発生するおそれがある。 | |||
| 特有の消火方法 | 危険でなければ火災区域から容器を移動する。 | ||
| 安全に対処できるならば着火源を除去すること。 | |||
| 消火を行う者の保護 | 適切な空気呼吸器、防護服(耐熱性)を着用する。 | ||
| 6.漏出時の措置 | |||
|---|---|---|---|
| 人体に対する注意事項、保護具および緊急措置 | 全ての着火源を取り除く。 | ||
| 直ちに、全ての方向に適切な距離を漏洩区域として隔離する。 | |||
| 関係者以外の立入りを禁止する。 | |||
| 密閉された場所に立入る前に換気する。 | |||
| 環境に対する注意事項 | 環境中に放出してはならない。 | ||
| 回収・中和 | 漏洩物を掃き集めて空容器に回収し、後で廃棄処理する。 | ||
| 封じ込め及び浄化方法・機材 | 水で湿らせ、空気中のダストを減らし分散を防ぐ。 | ||
| 二次災害の防止策 | すべての発火源を速やかに取除く(近傍での喫煙、火花や火炎の禁止)。 | ||
| プラスチックシートで覆いをし、散乱を防ぐ。 | |||
| 7.取扱い及び保管上の注意 | |||
|---|---|---|---|
| 取扱い | |||
| 技術的対策 | 『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。 | ||
| 局所排気・全体換気 | 『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の局所排気、全体換気を行う。 | ||
| 安全取扱い注意事項 | 取扱い後はよく手を洗うこと。 | ||
| この製品を使用する時に、飲食または喫煙をしないこと。 | |||
| 眼、皮膚、または衣類に付けないこと。 | |||
| 粉じん、ヒューム、、蒸気、スプレーを吸入しないこと。 | |||
| 屋外または換気の良い場所でのみ使用すること。 | |||
| 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 | |||
| 使用前に取扱説明書を入手すること。 | |||
| すべての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 | |||
| 飲み込まないこと。 | |||
| 接触回避 | データなし | ||
| 保管 | |||
| 技術的対策 | 特別に技術的対策は必要としない。 | ||
| 混触危険物質 | データなし | ||
| 保管条件 | 容器を密閉して冷乾所にて保存すること。 | ||
| 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 | |||
| 施錠して保管すること。 | |||
| 容器包装材料 | データなし | ||
| 8.ばく露防止及び保護措置 | |||
|---|---|---|---|
| 管理濃度 | 未設定 | ||
| 許容濃度 (ばく露限界値、生物学的ばく露指標) | |||
| 日本産衛学会 | 未設定 (2009年版) | ||
| ACGIH | TWA 0.2mg/m3(インハラブル粒子および蒸気として) (2009年版) | ||
| 設備対策 | この物質を貯蔵ないし取扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを設置すること。 | ||
| ばく露を防止するため、装置の密閉化又は局所排気装置を設置すること。 | |||
| 保護具 | |||
| 呼吸器の保護具 | 適切な呼吸器保護具を着用すること。 | ||
| 手の保護具 | 適切な保護手袋を着用すること。 | ||
| 眼の保護具 | 適切な眼の保護具を着用すること。 | ||
| 皮膚及び身体の保護具 | 適切な保護衣を着用すること。 | ||
| 衛生対策 | 取扱い後はよく手を洗うこと。 | ||
| 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 | |||
| 9.物理的及び化学的性質 | |||
|---|---|---|---|
| 物理的状態 | |||
| 形状 | 固体 | ||
| 色 | 無色 | ||
| 臭い | データなし | ||
| pH | データなし | ||
| 融点・凝固点 | 73〜74℃ : Merck (14th、2006) | ||
| 沸点、初留点及び沸騰範囲 | データなし | ||
| 引火点 | データなし | ||
| 自然発火温度 | データなし | ||
| 燃焼性(固体、ガス) | データなし | ||
| 爆発範囲 | データなし | ||
| 蒸気圧 | 0.001mPa (25℃) : PM (13th, 2003) | ||
| 蒸気密度 | データなし | ||
| 蒸発速度(酢酸ブチル=1) | データなし | ||
| 比重(密度) | 1.44 (20℃,4℃) : Merck (14th、2006) 1.4 g/cm3 : ICSC (1998) | ||
| 溶解度 | 28mg/L (20℃) : PM (13th, 2003) | ||
| メタノール、エタノール、プロピレングリコール、キシレン他有機溶媒 : 可溶 : Merck (14th、2006) | |||
| オクタノール・水分配係数 | log P = 2.75 : PHYSPROP Database (2005) | ||
| 分解温度 | データなし | ||
| 粘度 | データなし | ||
| 粉じん爆発下限濃度 | データなし | ||
| 最小発火エネルギー | データなし | ||
| 体積抵抗率(導電率) | データなし | ||
| 10.安定性及び反応性 | |||
|---|---|---|---|
| 安定性 | 法規制に従った保管及び取扱においては安定と考えられる | ||
| 危険有害反応可能性 | 200℃以上での加熱や燃焼により分解し、有毒で腐食性のヒューム(窒素酸化物、リン酸化物、イオウ酸化物)を生じる。 | ||
| 避けるべき条件 | 200℃以上 | ||
| 混触危険物質 | データなし | ||
| 危険有害な分解生成物 | 窒素酸化物、リン酸化物、イオウ酸化物 | ||
| 11.有害性情報 | |||
|---|---|---|---|
| 急性毒性 | |||
| 経口 | ラットのLD50値が31件(4.4、4.6、5.6、7.4、11、12.2、13、19.5 mg/kg〔ACGIH (2002)〕、 4.4、4.6、6.4、6.4、6.7、7.1、9.1、9.7、9.7、10、11、12.8、15.6、16、16.75、17.25、19、19、24、25、25.4、26、 mg/kg〔JMPR 818 (1991)〕、16 mg/kg〔EHC 63(1986)])あり、4件が区分1、27件が区分2に該当している。したがって最も該当数の多い区分2とした。 | ||
| 経皮 | ラットのLD50値が8件(155、170、220、220mg/kg〔ACGIH (2002)〕、 90、225、2500、5000 mg/kg〔JMPR 818 (1991)〕)あり、3件が区分2、3件が区分3、2件が区分外に該当している。したがって区分2と3が同数であることから、危険性の高い区分2とした。 | ||
| 吸入 | 吸入(ガス): | GHSの定義における固体である、 | |
| 吸入(蒸気): | データなし | ||
| 吸入(粉じん): | ラットの4時間のLC50値(0.107 mg/L、0.155 mg/L〔PATTY (5th, 2001)〕、0.132 mg/L、0.155 mg/L〔JMPR 818 (1991)、0.132 mg/L、0.152 mg/L〔ACGIH (2002)〕)に基づき区分2とした。なお、融点73-74℃〔Merck (14th、2006)〕より、常温で固体であることから試験は粉じんで実施されたと推定した。 | ||
| 皮膚腐食性・刺激性 | ウサギを用いた2試験において、刺激性なし〔ACGIH (2002)、JMPR 818 (1991)〕との結果に基づき区分外とした。 | ||
| 眼に対する重篤な損傷・刺激性 | ウサギを用いた試験で、「Caused no significant reaction.」(JMPR 818 (1991))または「slightly irritating」(IUCLID (2000))と記載されていることに基づき区分2Bに分類した。 | ||
| 呼吸器感作性又は皮膚感作性 | 呼吸器感作性:データなし | ||
| 皮膚感作性:モルモットを用いた試験が2種の試験法により実施され、Maximization法で陽性率95%〔JMPR 818 (1991)〕、Buehler法では陽性率約50%〔JMPR 818 (1991)〕であり、両試験法とも感作性示したことに基づき、区分1とした。なお、EU分類ではT、 R43に分類されている。 | |||
| 生殖細胞変異原性 | マウスの腹腔内〔JMPR 255 (1973)〕または経口投与〔JMPR 818 (1991)〕による優性致死試験(生殖細胞in vivo経世代変異原性試験)、およびマウスの腹腔内投与による骨髄細胞を用いた小核試験(体細胞in vivo変異原性試験)〔ACGIH (2002)〕でいずれも陰性結果に基づき区分外とした。なお、in vitro変異原性試験として、Ames試験で陰性〔ACGIH (2002)〕、CHO細胞を用いた染色体異常試験で陽性〔JMPR 818 (1991)〕、SCEアッセイで陰性〔JMPR 818 (1991)〕などの報告がある。 | ||
| 発がん性 | ACGIHでA4に分類されている〔ACGIH(2002)〕ことに基づき区分外とした。なお、Osborne-MendelラットおよびB6C3F1マウスを用いた80週間の経口ばく露による発がん性試験において、ラット雄では甲状腺と膵臓ランゲルハンス島の腫瘍発生により証拠不十分ながら発がん性が示唆されたが、ラット雌およびマウスの雌雄では発がん性の証拠は認められていない〔NTP TR 69 (1978)〕。 | ||
| 生殖毒性 | ウサギの器官形成期に経口投与による試験で、母獣に振戦、運動失調、コリンエステラーゼ阻害などの一般毒性影響が認められる用量で、着床前胚喪失の有意な増加・着床後胚喪失の増加・胎仔生存率の有意な減少などが認められた〔ACGIH (2002)〕ことに基づき、区分2とした。なお、ラットの経口投与による二世代試験でも、母獣の死亡率増加や体重減少などの一般毒性影響が認められる用量で胎仔の生存率の減少〔ACGIH(2002)〕などが報告されている。 | ||
| 特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露) | ヒトではアジンホスメチルの濃縮液を手にこぼし、視覚障害、頭痛、胸部ひっ迫、腹部痙攣などの有機リン中毒の症状を呈した症例報告がある(ACGIH (2002))。さらに、ラットに経口投与により、3〜6 mg/kg以上でコリンエステラーゼ活性の阻害と神経行動学的影響の増強が見られ、6〜12 mg/kgでは高い死亡率が見られたと報告されている(ACGIH (2002))ことから、区分1(神経系)とした。 | ||
| 特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露) | ラットに13〜16週間の経口ばく露により、3〜6 mg/kg/day以上の用量で流涎、流涙、筋の振戦、束収縮などコリン作動性の反応または症状とともに、赤血球および脳のコリンエステラーゼ活性の顕著な阻害が見られ、動物の死亡も発生している(PATTY (5th, 2001)、ACGIH (2002)、JMPR 111 (1968))。一方、果樹園でのアジンホスメチル散布者が主に経皮吸収により血液コリンエステラーゼ活性の阻害を示した事実が複数報告されている(ACGIH(2002))。以上の結果より、ラットの経口ばく露試験ではガイダンス値範囲区分1に相当する用量でコリン作動性症状や死亡を伴うコリンエステラーゼ活性の阻害が見られたこと、かつ、果樹園での作業におけるばく露によりヒトで血液コリンエステラーゼ活性の阻害を示した複数の報告に基づき区分1(神経系)とした。 | ||
| 吸引性呼吸器有害性 | データなし | ||
| 12.環境影響情報 | |||
|---|---|---|---|
| 水生環境急性有害性 | 甲殻類(ミシッドシュリンプ)での96時間LC50 = 0.00029mg/L(ECETOC TR91, 2003)であることから、区分1とした。 | ||
| 水生環境慢性有害性 | 急性毒性が区分1、生物蓄積性が低いと推定されるものの(log Kow=2.75(PHYSPROP Database、2005))、急速分解性がないと推定される(BIOWIN)ことから、区分1とした。 | ||
| 13.廃棄上の注意 | |||
|---|---|---|---|
| 残余廃棄物 | 廃棄の前に、可能な限り無害化、安定化及び中和等の処理を行って危険有害性のレベルを低い状態にする。 | ||
| 廃棄においては、関連法規並びに地方自治体の基準に従うこと。 | |||
| 汚染容器及び包装 | 容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 | ||
| 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 | |||
| 14.輸送上の注意 | |||
|---|---|---|---|
| 国際規制 | |||
| 海上規制情報 | IMOの規定に従う。 | ||
| UN No. | 2783 | ||
| Proper Shipping Name. | ORGANOPHOSPHORUS PESTICIDE, SOLID, TOXIC | ||
| Class | 6.1 | ||
| Packing Group | K | ||
| Marine Pollutant | P | ||
| 航空規制情報 | ICAO・IATAの規定に従う。 | ||
| UN No. | 2783 | ||
| Proper Shipping Name. | Organophosphorus pesticide, solid, toxic | ||
| Class | 6.1 | ||
| Packing Group | K | ||
| 国内規制 | |||
| 陸上規制情報 | 該当しない | ||
| 海上規制情報 | 船舶安全法の規定に従う。 | ||
| 国連番号 | 2783 | ||
| 品名 | 有機リン系殺虫殺菌剤類(固体)(毒性のもの) | ||
| クラス | 6.1 | ||
| 容器等級 | K | ||
| 海洋汚染物質 | P | ||
| 航空規制情報 | 航空法の規定に従う。 | ||
| 国連番号 | 2783 | ||
| 品名 | 殺虫殺菌剤(有機リン系)(固体)(毒性のもの) | ||
| クラス | 6.1 | ||
| 等級 | 2 | ||
| 特別安全対策 | 移送時にイエローカードの保持が必要。 | ||
| 食品や飼料と一緒に輸送してはならない。 | |||
| 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 | |||
| 重量物を上積みしない。 | |||
| 緊急時応急措置指針番号 | 152 | ||
| 15.適用法令 | |||
|---|---|---|---|
| 労働安全衛生法 | 名称等を表示すべき危険有害物(法第57条、施行令第18条別表第9) 名称等を通知すべき危険有害物(法第57条の2、施行令第18条の2別表第9) リスクアセスメントを実施すべき危険有害物(法第57条の3) | ||
| 船舶安全法 | 毒物類・毒物(危規則第3条危険物告示別表第1) | ||
| 航空法 | 毒物類・毒物(施行規則第194条危険物告示別表第1) | ||
| 16.その他の情報 | |||
|---|---|---|---|
| 参考文献 | 各データ毎に記載した。 | ||