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安全データシート
フェナントレン
作成日 2008年9月8日
改定日 2014年3月31日
1.化学品等及び会社情報
化学品等の名称フェナントレン (Phenanthrene)
製品コードH25-B-021(20B0548)
会社名○○○○株式会社
住所東京都△△区△△町△丁目△△番地
電話番号03-1234-5678
ファックス番号03-1234-5678
電子メールアドレス連絡先@検セ.or.jp
緊急連絡電話番号03-1234-5678
推奨用途及び使用上の制限染料

2.危険有害性の要約
GHS分類
分類実施日H25.8.22、政府向けGHS分類ガイダンス(H25.7版)を使用
GHS改訂4版を使用
物理化学的危険性
健康に対する有害性急性毒性(経口)区分4
皮膚感作性区分1(光感作性)
分類実施日2008/09/08
環境に対する有害性水生環境有害性 (急性)区分1
水生環境有害性 (長期間)区分1
注) 上記のGHS分類で区分の記載がない危険有害性項目については、政府向けガイダンス文書で規定された「分類対象外」、「区分外」または「分類できない」に該当する。なお、健康有害性については後述の11項に、「分類対象外」、「区分外」または「分類できない」の記述がある。
GHSラベル要素
絵表示感嘆符環境
注意喚起語警告
危険有害性情報飲み込むと有害
アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ
水生生物に非常に強い毒性
長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性
注意書き
安全対策粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。
取扱後はよく手を洗うこと。
この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
汚染された作業衣は作業場から出さないこと。
環境への放出を避けること。
保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
応急措置飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。
皮膚に付着した場合:多量の水と石けん(鹸)で洗うこと。
特別な処置が必要である(このラベルの・・・を見よ)。
口をすすぐこと。
皮膚刺激又は発しん(疹)が生じた場合:医師の診断、手当てを受けること。
汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。
漏出物を回収すること。
保管情報なし
廃棄内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して廃棄すること。
他の危険有害性情報なし

3.組成及び成分情報
単一製品・混合物の区別単一製品
化学名又は一般名フェナントレン
別名-
濃度又は濃度範囲100%
分子式 (分子量)C14H10 (178.23)
化学特性 (示性式又は構造式)構造式
CAS番号85-01-8
官報公示整理番号(化審法)(4)-635
官報公示整理番号(安衛法)既存
分類に寄与する不純物及び安定化添加物情報なし

4.応急措置
吸入した場合医師の手当、診断を受けること。
皮膚に付着した場合多量の水と石鹸で洗うこと。
皮膚刺激又は発疹が生じた場合は、医師の診断、手当てを受けること。
汚染された衣類を再使用する前に洗濯すること。
眼に入った場合眼の刺激が持続する場合は、医師の診断、手当てを受けること。
水で数分間注意深く洗うこと。
飲み込んだ場合口をすすぐこと。
気分が悪い時は、医師の手当て、診断を受けること。
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状情報なし
応急措置をする者の保護情報なし
医師に対する特別な注意事項情報なし

5.火災時の措置
消火剤水噴霧、泡消火剤、粉末消火剤、炭酸ガス、乾燥砂類
使ってはならない消火剤棒状放水
特有の危険有害性火災時に刺激性、腐食性及び毒性のガスを発生するおそれがある。
消火水は汚染を引き起こすおそれがある。
特有の消火方法移動不可能な場合、容器及び周囲に散水して冷却する。
危険でなければ火災区域から容器を移動する。
消火後も、大量の水を用いて十分に容器を冷却する。
消火を行う者の保護消火作業の際は、空気呼吸器を含め適切な防護服(耐熱性)を着用する。

6.漏出時の措置
人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置作業者は適切な保護具(『8.ばく露防止措置及び保護措置』の項を参照)を着用し、眼、皮膚への接触や吸入を避ける。
全ての着火源を取り除く。
漏洩物に触れたり、その中を歩いたりしない。
直ちに、全ての方向に適切な距離を漏洩区域として隔離する。
関係者以外の立入りを禁止する。
環境に対する注意事項環境中に放出してはならない。
封じ込め及び浄化の方法及び機材回収・中和:漏洩物を掃き集めて密閉できる空容器に回収し、後で廃棄処理する。

7.取扱い及び保管上の注意
取扱い
技術的対策『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。
局所排気・全体換気:『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の局所排気、全体換気を行う。
安全取扱い注意事項この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
取扱い後はよく手を洗うこと。
飲み込みを避けること。
皮膚との接触を避けること。
粉じん、蒸気、スプレーを吸入しないこと。
汚染された作業衣は作業場から出さないこと。
環境への放出を避けること。
接触回避情報なし
衛生対策この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
汚染された作業衣は作業場から出さないこと。
取扱い後はよく手を洗うこと。
保管
安全な保管条件容器を密閉して冷乾所にて保存すること。
安全な容器包装材料消防法で規定されている容器を使用する。

8.ばく露防止及び保護措置
管理濃度未設定
許容濃度
日本産衛学会(2013年度版)未設定
ACGIH(2013年版)未設定
設備対策この物質を貯蔵ないし取扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを設置すること。
作業場には全体換気装置、局所排気装置を設置すること。
保護具
呼吸用保護具適切な呼吸器保護具を着用すること。
手の保護具適切な保護手袋を着用すること。
眼の保護具適切な眼の保護具を着用すること。
皮膚及び身体の保護具適切な保護衣を着用すること。

9.物理的及び化学的性質
物理的状態
形状固体(結晶)
無色
臭い情報なし
臭いのしきい(閾)値情報なし
pH情報なし
融点・凝固点100℃ :Merck (14th, 2006)
沸点、初留点及び沸騰範囲340℃ :HSDB(2013)
引火点171℃ (開放式) :HSDB(2013)
蒸発速度(酢酸ブチル=1)情報なし
燃焼性(固体、気体)情報なし
燃焼又は爆発範囲情報なし
蒸気圧1.21X10-4 mm Hg (25℃):HSDB(2013)
蒸気密度6.15 (Air = 1)(沸点):HSDB(2013)
比重(相対密度)1.179 (25℃):HSDB(2013)
溶解度水:1.15 mg/L at 25 ℃:HSDB(2013)
有機:有機溶液に可溶:HSDB(2013)
n-オクタノール/水分配係数logPow=4.46 :HSDB(2013)
自然発火温度情報なし
分解温度情報なし
粘度(粘性率)情報なし

10.安定性及び反応性
反応性法規制に従った保管及び取扱においては安定と考えられる。
化学的安定性法規制に従った保管及び取扱においては安定と考えられる。
危険有害反応可能性情報なし
避けるべき条件情報なし
混触危険物質情報なし
危険有害な分解生成物情報なし

11.有害性情報
急性毒性
経口ラットを用いた経口投与試験のLD50 = 700 mg/kg (環境リスク評価第4巻 (2005))、及びマウスを用いた経口投与試験のLD50 = 700 mg/kg、1,000 mg/kg (EHC 202 (1998)) に基づき、区分4とした。
経皮データ不足のため分類できない。
吸入:ガスGHSの定義における固体である。
吸入:蒸気GHSの定義における固体である。
吸入:粉じん及びミストデータ不足のため分類できない。
皮膚腐食性及び皮膚刺激性データ不足のため分類できない。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性データ不足のため分類できない。
呼吸器感作性呼吸器感作性: データ不足のため分類できない。
皮膚感作性皮膚感作性: EHC 202 (1998) の動物 (種不明) を用いた皮膚感作性試験の結果の記述に「フェナントレンによる接触感作性は観察されなかった」とあるが、PATTY (6th, 2012) には、「フェナントレンは弱いアレルゲンであり、ヒトの皮膚に対し光感作性である」とあることから、光感作性があるものと判断して区分1 (光感作性) とした。
生殖細胞変異原性データ不足のため分類できない。すなわち、in vivoでは、チャイニーズハムスターの骨髄細胞を用いる染色体異常試験及び小核試験で陰性である (環境省リスク評価第4巻 (2005))。一方、in vitroでは、細菌復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞又はヒト由来培養細胞を用いる遺伝子突然変異試験、哺乳類培養細胞を用いる染色体異常試験の多くが陰性だが、陽性の結果が混在している (環境省リスク評価第4巻 (2005)、IRIS (1990))。分類ガイダンスの改訂により区分を変更した。 
発がん性EPAでD (IRIS (1990))、IARC (2010) で3に分類されていることから、分類できないとした。分類ガイダンスの改訂により区分を変更した。 
生殖毒性データ不足のため分類できない。
特定標的臓器毒性(単回ばく露)データ不足のため分類できない。
特定標的臓器毒性(反復ばく露)データ不足のため分類できない。
吸引性呼吸器有害性データ不足のため分類できない。

12.環境影響情報
生態毒性
水生環境有害性(急性)藻類(セレナストラム)の72時間ErC50=0.64mg/L(環境省生態影響試験、1997)から、区分1とした。
水生環境有害性(長期間)急性毒性が区分1、急速分解性がなく(BODによる分解度:54%(既存化学物質安全性点検データ))、生物蓄積性があると推定される(log Kow=4.46(PHYSPROP Database、2005))ことから、区分1とした。
オゾン層への有害性当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていない。

13.廃棄上の注意
残余廃棄物廃棄の前に、可能な限り無害化、安定化及び中和等の処理を行って危険有害性のレベルを低い状態にする。
廃棄においては、関連法規並びに地方自治体の基準に従うこと。
汚染容器及び包装容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。
空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。

14.輸送上の注意
該当の有無は製品によっても異なる場合がある。法規に則った試験の情報と、分類実施中の12項の環境影響情報とに、基づく修正の必要がある。
国際規制
国連番号3077
国連品名ENVIRONMENTALLY HAZARDOUS SUBSTANCE, SOLID, N.O.S.
国連危険有害性クラス9
副次危険
容器等級L
海洋汚染物質該当する
MARPOL73/78付属書K及びIBCコードによるばら積み輸送される液体物質該当しない
国内規制
海上規制情報船舶安全法の規定に従う。
航空規制情報航空法の規定に従う。
陸上規制情報該当しない
特別安全対策食品や飼料と一緒に輸送してはならない。輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。重量物を上積みしない。移送時にイエローカードの保持が必要。
緊急時応急措置指針番号171

15.適用法令
法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。
消防法指定可燃物、可燃性固体類
航空法有害性物質
船舶安全法有害性物質

16.その他の情報
参考文献各データ毎に記載した。
<モデルSDSを利用するときの注意事項>
本安全モデルデータシートは作成年月日時点における情報に基づいて記載されておりますので、事業場においてSDSを作成するに当たっては、新たな危険有害性情報について確認することが必要です。さらに、本安全データシートはモデルですので、実際の製品等の性状に基づき追加修正する必要があります。また、特殊な条件下で使用するときは、その使用状況に応じた情報に基づく安全対策が必要となります。