1.化学品等及び会社情報 | |||
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化学品の名称 | 3-クロロ-N-(3-クロロ-5-トリフルオロメチル-2-ピリジル)-α,α,α-トリフルオロ-2,6-ジニトロ-p-トルイジン (別名: フルアジナム) (Fluazinam) | ||
製品コード | R02-B-121 | ||
会社名 | ○○○○株式会社 | ||
住所 | 東京都△△区△△町△丁目△△番地 | ||
電話番号 | 03-1234-5678 | ||
ファックス番号 | 03-1234-5678 | ||
電子メールアドレス | 連絡先@検セ.or.jp | ||
緊急連絡電話番号 | 03-1234-5678 | ||
推奨用途及び使用上の制限 | 農薬 (殺菌剤) (NITE-CHRIPより引用) |
2.危険有害性の要約 | |||
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GHS分類 | |||
分類実施日 (物化危険性及び健康有害性) | R3.3.12、政府向けGHS分類ガイダンス (令和元年度改訂版 (ver2.0)) を使用 | ||
JIS Z7252:2019準拠 (GHS改訂6版を使用) | |||
物理化学的危険性 | - | ||
健康に対する有害性 | 急性毒性 (吸入: 粉じん、ミスト) | 区分4 | |
眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 | ||
皮膚感作性 | 区分1B | ||
発がん性 | 区分2 | ||
生殖毒性 | 区分1B | ||
特定標的臓器毒性 (単回ばく露) | 区分1 (呼吸器) 区分3 (麻酔作用) | ||
特定標的臓器毒性 (反復ばく露) | 区分1 (肝臓、血液系) | ||
分類実施日 (環境有害性) | 平成18年度、GHS分類マニュアル(H18.2.10版) | ||
環境に対する有害性 | 水生環境有害性 (急性) | 区分1 | |
水生環境有害性 (長期間) | 区分1 | ||
GHSラベル要素 | |||
絵表示 | |||
注意喚起語 | 危険 | ||
危険有害性情報 | アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ 重篤な眼の損傷 吸入すると有害 眠気又はめまいのおそれ 発がんのおそれの疑い 生殖能又は胎児への悪影響のおそれ 呼吸器の障害 長期にわたる、又は反復ばく露による肝臓、血液系の障害 水生生物に非常に強い毒性 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 | ||
注意書き | |||
安全対策 | 使用前に取扱説明書を入手すること。 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 容器を密閉しておくこと。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 取扱後はよく手を洗うこと。 この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 屋外又は換気の良い場所でだけ使用すること。 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 環境への放出を避けること。 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 | ||
応急措置 | ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師に連絡すること。 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 特別な処置が必要である(このラベルの・・・を見よ)。 注) ”…”は、ラベルに解毒剤等中毒時の情報提供を受けるための連絡先などが記載されている場合のものです。ラベル作成時には、”…”を適切に置き換えてください。 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 皮膚に付着した場合:多量の水/石けん(鹸)で洗うこと。 皮膚刺激又は発しん(疹)が生じた場合:医師の診察/手当てを受けること。 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 直ちに医師に連絡すること。 漏出物を回収すること。 | ||
保管 | 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 施錠して保管すること。 | ||
廃棄 | 内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して廃棄すること。 | ||
他の危険有害性 | 情報なし |
3.組成及び成分情報 | |||
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単一製品・混合物の区別 | 単一製品 | ||
化学名又は一般名 | 3-クロロ-N-(3-クロロ-5-トリフルオロメチル-2-ピリジル)-α,α,α-トリフルオロ-2,6-ジニトロ-p-トルイジン | ||
別名 | フルアジナム | ||
3-クロロ-N-(3-クロロ-2,6-ジニトロ-4-トリフルオロメチルフェニル)-5-トリフルオロメチル-2-ピリジンアミン | |||
濃度又は濃度範囲 | 情報なし | ||
分子式 (分子量) | C13H4Cl2F6N4O4 (465.09) | ||
化学特性 (示性式又は構造式) | |||
CAS番号 | 79622-59-6 | ||
官報公示整理番号 (化審法) | 情報なし | ||
官報公示整理番号 (安衛法) | 情報なし | ||
分類に寄与する不純物及び安定化添加物 | 情報なし |
4.応急措置 | |||
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吸入した場合 | 空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 医師に連絡すること。 | ||
皮膚に付着した場合 | 多量の水/石けん(鹸)で洗うこと。 皮膚刺激又は発しん(疹)が生じた場合:医師の診察/手当てを受けること。 | ||
眼に入った場合 | 水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 直ちに医師に連絡すること。 | ||
飲み込んだ場合 | 医師に連絡すること。 口をすすぐ。コップ1杯の水を飲ませる。 | ||
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状 | 情報なし | ||
応急措置をする者の保護 | 情報なし | ||
医師に対する特別な注意事項 | 情報なし |
5.火災時の措置 | |||
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適切な消火剤 | 小火災: 粉末消火剤、二酸化炭素、散水 大火災: 水の散布、噴霧、一般の泡消火剤 | ||
使ってはならない消火剤 | 情報なし | ||
特有の危険有害性 | 情報なし | ||
特有の消火方法 | 情報なし | ||
消火を行う者の保護 | 情報なし |
6.漏出時の措置 | |||
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人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置 | 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 状況に応じた適切な呼吸用保護具を使用すること。 | ||
環境に対する注意事項 | 周辺環境に影響がある可能性があるため、製品の環境中への流出を避ける。 | ||
封じ込め及び浄化の方法及び機材 | 飛散した物を掃き集めるか、真空掃除機で吸引する等できるだけ飛散発じんしないようにして、空容器等に回収する。 排水溝、下水溝、地下室あるいは閉鎖場所への流入を防ぐ。 |
7.取扱い及び保管上の注意 | |||
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取扱い | |||
技術的対策 | 「8. ばく露防止及び保護措置」に記載の措置を行い、必要に応じて保護具を着用する。 | ||
安全取扱い注意事項 | 使用前に取扱説明書を入手すること。 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 容器を密閉しておくこと。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 屋外又は換気の良い場所でだけ使用すること。 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 環境への放出を避けること。 粉じんを発生させないようにする。 | ||
接触回避 | 「10. 安全性及び反応性」を参照。 | ||
衛生対策 | この製品を使用する時に、飲食又は喫煙しないこと。 取扱い後はよく手を洗うこと。 | ||
保管 | |||
安全な保管条件 | 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 施錠して保管すること。 | ||
安全な容器包装材料 | 国連危険物輸送勧告で規定された容器を使用する。 |
8.ばく露防止及び保護措置 | ||||
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許容濃度については日本産衛学会の「許容濃度の勧告」及びACGIHの「TLVs and BEIs」について記載しています。 | ||||
管理濃度 | 未設定 | |||
許容濃度 | ||||
日本産衛学会 (2020年度版) | 第3種粉じん: その他の無機及び有機粉じん* 吸入性粉じん: 2 mg/m3 総粉じん: 8 mg/m3 * 多量の粉じんの吸入によるじん肺を予防する観点から、この値以下とすることが望ましいとされる濃度。 | |||
ACGIH (2020年版) | PNOS* TLV: 3 mg/m3 (Respirable particles) PNOS* TLV: 10 mg/m3 (Inhalable particles) * Particles (insoluble or poorly soluble) Not Otherwise Specified | |||
設備対策 | 粉じんが発生する作業所においては、必ず密閉された装置、機器又は局所排気装置を使用する。 | |||
保護具 | ||||
呼吸用保護具 | 状況に応じた適切な呼吸用保護具を使用すること。 | |||
手の保護具 | 保護手袋を着用する。 | |||
眼の保護具 | 保護眼鏡や保護面を着用する。 | |||
皮膚及び身体の保護具 | 保護衣を着用する。 |
9.物理的及び化学的性質 | |||
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物理的状態 | |||
物理状態 | 固体 (20℃、1気圧) (GHS判定) | ||
色 | 黄色 | ||
臭い | 無臭 | ||
融点/凝固点 | 117℃ (農薬抄録 (2012)) | ||
沸点、初留点及び沸騰範囲 | 測定できず。150℃で不安定 (農薬抄録 (2012)) | ||
可燃性 | データなし | ||
爆発下限界及び爆発上限界/可燃限界 | 該当しない | ||
引火点 | 該当しない | ||
自然発火点 | 該当しない | ||
分解温度 | 177℃ (空気中) (農薬抄録 (2012)) | ||
pH | データなし | ||
動粘性率 | 該当しない | ||
溶解度 | 水: 0.157 mg/L (pH 7.0) (25℃) (農薬抄録 (2012)) n-ヘキサン、トルエン、ジクロロメタン、アセトン、オクタノール、酢酸エチル、エチルエーテル、メタノールに可溶 (農薬抄録 (2012)) | ||
n-オクタノール/水分配係数 | log Pow = 4.03 (25℃) (農薬抄録 (2012)) | ||
蒸気圧 | 2.3E-005 Pa (25℃) (農薬抄録 (2012)) | ||
密度及び/又は相対密度 | 1.757 g/mL (20℃) (農薬抄録 (2012)) | ||
相対ガス密度 | 該当しない | ||
粒子特性 | データなし |
10.安定性及び反応性 | |||
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反応性 | 情報なし | ||
化学的安定性 | 情報なし | ||
危険有害反応可能性 | 情報なし | ||
避けるべき条件 | 情報なし | ||
混触危険物質 | 情報なし | ||
危険有害な分解生成物 | 情報なし |
11.有害性情報 | |||
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急性毒性 | |||
経口 | 【分類根拠】 (1)〜(3) より、区分に該当しないとした。 【根拠データ】 (1) ラットのLD50: 雌: 4,100 mg/kg、雄: 4,500 mg/kg (食安委 農薬評価書 (2019)、農薬抄録 (2012)) (2) ラットのLD50: ? 4,100 mg/kg (EU CLP CLH (2012)、EU EFSA (2008)) (3) ラットのLD50: > 5,000 mg/kg (食安委 農薬評価書 (2019)、農薬抄録 (2012)) | ||
経皮 | 【分類根拠】 (1) より、区分に該当しないとした。 【根拠データ】 (1) ラットのLD50: > 2,000 mg/kg (食安委 農薬評価書 (2019)、EU CLP CLH (2012)、EU EFSA (2008)、農薬抄録 (2012)) | ||
吸入: ガス | 【分類根拠】 GHSの定義における固体であり、区分に該当しない。 | ||
吸入: 蒸気 | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 | ||
吸入: 粉じん及びミスト | 【分類根拠】 (1) より、1.1 mg/Lで10例中2例の死亡 (雄の2/5例) が認められていることから、区分4とした。 なお、(2) は区分2の範囲内だが、全身ばく露により経口及び経皮の影響が考えられ、溶媒として本物質が完全に溶解するPEG 400を用いていることからダストエアロゾルのばく露として適切でないと考えられる。また、(1) がより新しいTGで実施されていることから、(2) を参考データとし、(1) のデータを基に分類した。 新たな情報源の使用により、旧分類から分類結果を変更した。 【根拠データ】 (1) ラットのLC50 (鼻部ばく露、4時間): > 1.1 mg/L (1.1 mg/Lで10例中2例死亡 (雄: 2/5例)) (食安委 農薬評価書 (2019)、EU CLP CLH (2012)、EU EFSA (2008)、農薬抄録 (2012)) 【参考データ等】 (2) ラットのLC50 (全身ばく露、4時間): 雄: 0.463 mg/L、雌: 0.476 mg/L (溶媒としてPEG400を使用) (食安委 農薬評価書 (2019)、CLH Report (2011)、農薬抄録 (2012)) | ||
皮膚腐食性及び皮膚刺激性 | 【分類根拠】 (1)〜(3) より、区分に該当しないとした。 【根拠データ】 (1) EPA OPP 81-5に準拠したウサギを用いた4時間閉塞適用による皮膚刺激性試験で、ごく軽度から明らかな紅斑がみられたが、14日までには消失した。適用24/48/72時間後の平均スコアは0.8であった (RAC Background Document (2012)、農薬抄録 (2012))。 (2) ウサギを用いた皮膚刺激性試験で、軽微から軽度の刺激性を示した (食安委 農薬評価書 (2019)、EU EFSA (2008))。 (3) ウサギを用いた皮膚刺激性試験で、正常皮膚では皮膚反応はみられなかった (農薬抄録 (2012)) | ||
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性 | 【分類根拠】 (1)、(2) より、区分1とした。21日まで角膜混濁等の症状が持続したことから、分類結果を変更した。 【根拠データ】 (1) 本物質のウサギ (n=6) を用いた眼刺激性試験で、スコア1以上3未満の角膜混濁が全例にみられ、適用21日後まで持続した。虹彩への影響は4/6例にみられ、そのうち1例では適用21日後まで持続した。結膜への影響は全例にみられ、そのうち1例では適用21日後まで持続した (EU CLP CLH (2012)、RAC Background Document (2012)、農薬抄録 (2012))。 (2) ウサギを用いた眼刺激性試験で、強い刺激性を示した (食安委 農薬評価書 (2019)、EU EFSA (2008))。 【参考データ等】 (3) EU-CLP分類でEye Dam. 1 (H318) に分類されている (EU CLP分類 (Access on December 2020))。 | ||
呼吸器感作性 | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 | ||
皮膚感作性 | 【分類根拠】 (1)、(2) より、区分1Bとした。細区分可能なデータ (2) が確認できたため、細区分をおこなった。 【根拠データ】 (1) モルモットを用いた皮膚感作性試験 (マキシマイゼーション法及びビューラー法) で、純度によりその程度は異なるが、陽性反応を示し、感作性を有すると判断された (食安委 農薬評価書 (2019)、EU EFSA (2008)、農薬抄録 (2012))。 (2) モルモットを用いた皮膚感作性試験 (ビューラー法、適用濃度 50%) で、陽性反応 (陽性率 85%) を示し、感作性を有すると判断された (農薬抄録 (2012))。 【参考データ等】 (3) 本物質のモルモットを用いた皮膚感作性試験 (マキシマイゼーション法、皮内投与 10%) で、惹起24時間後の5/10例 (陽性率 50%)、48時間後の2/10例 (陽性率 20%) に皮膚反応がみられ、陽性と報告されている (EU CLP CLH (2012)、農薬抄録 (2012))。 (4) 本物質のモルモットを用いた皮膚感作性試験 (マキシマイゼーション法) で、皮膚反応がみられなかった (EU CLP CLH (2012))。 (5) 本物質のモルモットを用いた皮膚感作性試験 ビューラー法、適用濃度 50%) で、本物質で惹起を行った9/20例と対照群の1/10例に皮膚反応がみられ、陽性 (陽性率 35%) であったが、再惹起の結果、最終的な陽性率は5%と報告されている (EU CLP CLH (2012)、農薬抄録 (2012))。 (6) モルモットを用いた皮膚感作性試験 (ビューラー法、適用濃度 100%) で、陰性であった (農薬抄録 (2012))。 (7) EU-CLP分類でSkin Sens. 1A (H317) に分類されている (EU CLP分類 (Access on December 2020))。 | ||
生殖細胞変異原性 | 【分類根拠】 (1)、(2) より、区分に該当しないとした。 【根拠データ】 (1) in vivoでは、経口投与したマウス又はチャイニーズハムスターの骨髄細胞を用いた小核試験において陰性の報告がある (食安委 農薬評価書 (2019))。 (2) in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞を用いる染色体異常試験、遺伝子突然変異試験、不定期DNA合成試験において陰性の報告がある (同上)。 | ||
発がん性 | 【分類根拠】 (1)〜(3) より区分2とした。新たな情報源を用いて検討し分類結果を変更した。 【根拠データ】 (1) 国内外の分類機関による既存分類では、EPAでS (Suggestive Evidence Of Carcinogenicity, But Not Sufficient To Assess Human Carcinogenic Potential) (EPA Annual Cancer Report 2019 (Access on November 2020):2001年分類) に分類されている。 (2) 雌雄のラットに本物質を2年間混餌投与した慢性毒性/発がん性併合試験において、雄で甲状腺ろ胞上皮細胞腺腫及びろ胞上皮細胞腺がんの増加傾向、ろ胞上皮細胞腫瘍の合計発生頻度の有意な増加が認められた。雌では投与に関連した腫瘍性病変の増加は認められなかった (食安委 農薬評価書 (2019))。 (3) 雌雄のマウスに本物質を2年間混餌投与した2つの発がん性試験において、いずれ試験でも雄で肝細胞腺腫の発生頻度、並びに肝細胞腺腫及び腺がんの合計発生頻度の有意な増加が認められた。雌では投与に関連した腫瘍性病変の増加は認められなかった (食安委 農薬評価書 (2019))。 | ||
生殖毒性 | 【分類根拠】 (1)〜(3) より、母動物毒性がみられる用量であるが、胎児に重篤な毒性がみられることから区分1Bとした。なお、新たな情報源に基づき旧分類から分類結果を変更した。 【根拠データ】 (1) 雌ラットの妊娠6〜15日に強制経口投与 (媒体: コーン油) した発生毒性試験において、母動物毒性 (泌尿生殖器の汚染、体重増加抑制、摂餌量減少) がみられる用量 (250 mg/kg/day) で胎児に小型胎児、上顎裂、変形口蓋等の外表異常の発生頻度が増加が認められた (食安委 農薬評価書 (2019))。 (2) 雌ラットの妊娠6〜19日に強制経口投与 (媒体: 0.5%CMC-Na水溶液) した発生毒性試験において、母動物毒性 (体重増加抑制、摂餌量減少、肝絶対重量増加) がみられる用量 (50 mg/kg/day以上) で胎児に影響がみられ、50 mg/kg/dayで胎児の低体重及び骨格変異(仙椎前椎体数27、頭蓋骨及び椎弓の不完全骨化及び胸骨分節の未骨化)、300 mg/kg/dayで生存胎児数減少及び着床後胚死亡率の上昇が認められた。催奇形性は認められていない (食安委 農薬評価書 (2019))。 (3) 雌ウサギの妊娠6〜19日に強制経口投与 (媒体: 1%CMC-Na水溶液) した発生毒性試験において、母動物毒性 (4 mg/kg/day以上で流産、肝細胞肥大、肺水腫又は胸水貯留、7 mg/kg/day以上で摂餌量減少、12 mg/kg/dayで体重増加抑制) がみられる用量で胎児毒性 (4 mg/kg/day以上で着床後胚死亡率の上昇、7 mg/kg/day以上で有意差のない中手骨及び指骨の不完全骨化の増加、12 mg/kg/dayで全胎児死亡、有意差のない頭頂骨の異常及び胸骨分節の癒合) が認められた (食安委 農薬評価書 (2019))。 【参考データ等】 (4) ラットを用いた混餌投与による2世代繁殖試験において、親動物毒性として、体重増加抑制、肝絶対及び比重量増加等がみられ、児動物に体重増加抑制が認められたが、繁殖能に対する影響は認められなかった (食安委 農薬評価書 (2019))。 (5) 雌ラットの妊娠6日から授乳20日まで強制経口投与した発達神経毒性試験において、発達神経毒性は認められなかった (食安委 農薬評価書 (2019))。 (6) EU CLP分類ではRepr.2に分類されている (EU CLP分類 (Access on December 2020))。 |
特定標的臓器毒性 (単回ばく露) | 【分類根拠】 本物質のヒトでの急性ばく露影響に関する報告はない。実験動物では、(1)、(2) より、区分1 (呼吸器)、(3) より、区分3 (麻酔作用) とした。なお、新たな情報源の使用により、旧分類から分類結果を変更した。 【根拠データ】 (1) ラットの4時間吸入ばく露試験 (全身ばく露) において、雄: 0.304 mg/L、雌: 0.561 mg/L (いずれも区分1の範囲) で自発運動低下、被毛及び鼻吻の汚れ、呼吸数減少、眼球白濁、低体重等がみられた。また、死亡動物の肉眼的病理検査では、鼻汁、肺の充血及び出血、胃内ガス貯留などがみられ、死因は主に呼吸器系の障害と推定された (食安委 農薬評価書 (2019))。 (2) ラットの4時間吸入ばく露試験 (鼻部ばく露) において、1.1 mg/L (区分2の範囲) で被毛及び鼻吻部の汚れ、呼吸困難、ラッセル音、黄〜赤色目脂、眼瞼閉鎖、透明鼻汁、糞尿排泄減少がみられた (食安委 農薬評価書 (2019)) (3) ラットの単回経口投与試験において、2,500 mg/kg (区分2超) 以上で立毛、円背位、異常歩行、嗜眠、四肢蒼白及び下痢、3,200 mg/kg (区分2超) の雄で運動失調、3,200 mg/kg (区分2超) 以上で呼吸数減少及び眼瞼下垂、4,000 mg/kg (区分2超) の雄で振戦、雌で伏臥位及び運動失調、5,000 mg/kg (区分2超) の雄で伏臥位がみられた (食安委 農薬評価書 (2019))。 【参考データ等】 (4) ラットの単回経口投与試験において、5,000 mg/kg (区分2超) で立毛、下痢がみられた (食安委 農薬評価書 (2019))。 (5) ラットの単回経口投与試験において、5,000 mg/kg (区分2超) で運動能低下、円背位、立毛等がみられた (食安委 農薬評価書 (2019))。 (6) イヌの単回経口投与試験において、5,000 mg/kg (区分2超) で、嘔吐、腎皮質淡色化、腎表面に浮腫、肝淡色化がみられた (食安委 農薬評価書 (2019))。 |
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特定標的臓器毒性 (反復ばく露) | 【分類根拠】 (1)〜(7) より、区分1 (肝臓、血液系) とした。新たな情報を用いて検討した結果、旧分類から分類結果を変更した。 【根拠データ】 (1) ラットを用いた90日間混餌投与試験の結果、500 ppm (雄/雌: 38/44 mg/kg/day、区分2の範囲) の雌雄で慢性盲腸炎、雄で軽度の貧血、小葉中心性肝細胞肥大、肝類洞の慢性炎症、雌で肺及び子宮の重量増加がみられた (食安委 農薬評価書 (2019))。 (2) イヌを用いた90日間経口投与試験の結果、100 mg/kg/day (区分2の範囲) の雌雄で眼の脈絡膜壁板の灰色色斑、肝重量増加並びに肝胆管増生、雌でALP増加がみられた (食安委 農薬評価書 (2019))。 (3) ラットを用いた混餌投与による2年間慢性毒性試験の結果、100 ppm (雄/雌: 3.9/4.9 mg/kg/day、区分1の範囲) の雌で軽度の貧血 (ヘマトクリット値、ヘモグロビン、MCHC、赤血球数の減少) がみられた (食安委 農薬評価書 (2019))。 (4) ラットを用いた混餌投与による2年間慢性毒性/発がん性併合試験の結果、100 ppm (雄/雌: 3.82/4.87 mg/kg/day、区分1の範囲) の雌雄で軽度の貧血 (赤血球容積比、ヘモグロビン、赤血球数、MCHC及びMCVの減少)、雌で胆管周囲炎、小葉中心性類洞拡張、膵外分泌腺萎縮が、1,000 ppm (雄/雌: 40/53 mg/kg/day、区分2の範囲) の雌雄で総コレステロール増加、好酸性肝細胞巣、小葉中心性肝細胞淡明化及び空胞化 (脂肪)、胆管過形成、胆管周囲炎、肺炎、肺胞上皮の立方上皮化生、雄で小葉中心性類洞拡張、膵外分泌腺萎縮、精巣萎縮及び精子肉芽腫、雌で脱毛 (試験終了時)、小葉中心性肝細胞壊死、リンパ節洞組織球症、膵腺房細胞空胞化 (脂肪) がみられた (食安委 農薬評価書 (2019))。 (5) マウスを用いた混餌投与による2年間慢性毒性/発がん性併合試験の結果、非腫瘍性病変として100 ppm (雄/雌: 10.7/11.7 mg/kg/day、区分2の範囲) 以上の雌雄で肝褐色色素沈着大食細胞が、1,000 ppm (雄/雌: 107/117 mg/kg/day、区分2超) の雌雄で肝肉芽腫形成、中枢神経系白質空胞化、雄で 好塩基性及び好酸性肝細胞巣増加がみられた。当該試験でみられた中枢神経系白質空胞化について、中枢神経毒性確認試験を行った結果、本物質そのものに中枢神経系白質空胞化を誘発する作用は確認されず、原体混在物 (未同定) が空胞化の主たる原因であることが示唆された (食安委 農薬評価書 (2019))。 (6) イヌを用いた1年間慢性毒性試験の結果、10 mg/kg/day (区分1の範囲) 以上の雌雄で白血球数及び好中球数の増加、雌で鼻乾、骨髄球/赤芽球比増加が、50 mg/kg/day (区分2の範囲) の雌雄で流涎、鼻乾、赤血球容積比、ヘモグロビン及び赤血球数の減少、ALP増加、肝重量増加、中枢神経系白質空胞化、雄で総コレステロール増加がみられた (食安委 農薬評価書 (2019))。 (7) ラットを用いた21日間経皮毒性試験の結果、10 mg/kg/day (90日換算: 2.3 mg/kg/day、区分1の範囲) 以上の雄でAST及び総コレステロール増加、小葉中心性肝細胞肥大、雌で潰瘍を伴う皮膚炎ががみられた (食安委 農薬評価書 (2019))。 |
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誤えん有害性* | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 | |||
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* JIS Z7252の改訂により吸引性呼吸器有害性から項目名が変更となった。本有害性項目の内容に変更はない。 |
12.環境影響情報 | |||
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生態毒性 | |||
水生環境有害性 (急性) | 魚類 (コイ) の96時間LC50 = 0.15 mg/L (農薬登録申請資料 (1982)) から、区分1とした。 | ||
水生環境有害性 (長期間) | 急性毒性が区分1、生物蓄積性が低いと推定されるものの (log Kow = 3.56 (PHYSPROP Database (2005)))、急速分解性がないと推定される (BIOWIN) ことから、区分1とした。 | ||
オゾン層への有害性 | - |
13.廃棄上の注意 | |||
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残余廃棄物 | 廃棄においては、関連法規並びに地方自治体の基準に従うこと。 都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。 廃棄物の処理を委託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。 | ||
汚染容器及び包装 | 容器は洗浄してリサイクルするか、関連法規制並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 |
14.輸送上の注意 | ||||
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本物質のGHS分類結果に基づく国際規制の分類等は、以下の通りと推定されるが、該否は製品によって異なる場合がある。輸送危険物の分類は、容器等級を含め、荷送人が責任をもって判断することとされているため、輸送の際には、個々の貨物について、製品の状態、形状等も考慮し、輸送モード (航空、船舶) を規制する法規に沿って事業者が判断する必要がある。 | ||||
国際規制 | ||||
国連番号 | 3077 | |||
国連品名 | ENVIRONMENTALLY HAZARDOUS SUBSTANCE, SOLID, N.O.S. | |||
国連危険有害性クラス | 9 | |||
副次危険 | - | |||
容器等級 | III | |||
海洋汚染物質 | 該当する | |||
MARPOL73/78附属書K及びIBCコードによるばら積み輸送される液体物質 | - | |||
国内規制 | ||||
海上規制情報 | 船舶安全法の規定に従う。 | |||
航空規制情報 | 航空法の規定に従う。 | |||
陸上規制情報 | - | |||
特別な安全上の対策 | - | |||
その他 (一般的) 注意 | 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 重量物を上積みしない。 | |||
緊急時応急措置指針番号* | 171 | |||
* 北米緊急時応急措置指針に基づく。米国運輸省が中心となって発行した「2016 Emengency Response Guidebook (ERG 2016)」(一般社団法人日本化学工業協会によって和訳されている(発行元:日本規格協会)に掲載されている。 |
15.適用法令 | ||||
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法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。 | ||||
労働安全衛生法 | - | |||
化学物質排出把握管理促進法 (PRTR法) | 第1種指定化学物質(法第2条第2項、施行令第1条別表第1)【95 3−クロロ−N−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−2−ピリジル)−アルファ,アルファ,アルファ−トリフルオロ−2,6−ジニトロ−パラ−トルイジン】 | |||
毒物及び劇物取締法 | - | |||
航空法 | 有害性物質(施行規則第194条危険物告示別表第1)【【国連番号】3077 環境有害物質(固体)】 | |||
船舶安全法 | 有害性物質(危規則第3条危険物告示別表第1)【【国連番号】3077 環境有害物質(固体)】 | |||
水道法 | 有害物質(法第4条第2項)、水質基準(平15省令101号)【12 フッ素及びその化合物】 | |||
下水道法 | 水質基準物質(法第12条の2第2項、施行令第9条の4)【26 ふっ素及びその化合物】 | |||
水質汚濁防止法 | 有害物質(法第2条、施行令第2条、排水基準を定める省令第1条)【25 ふっ素及びその化合物】 | |||
土壌汚染対策法 | 特定有害物質(法第2条第1項、施行令第1条)【22 ふっ素及びその化合物】 |
16.その他の情報 | ||||
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参考文献 | ||||
9項、11項については各データ毎に記載。その他の各項については以下を参照。 NITE化学物質総合情報提供システム (NITE-CHRIP) International Chemical Safety Cards (ICSC) Hazardous Substances Data Bank (HSDB) GESTIS Substance database (GESTIS) ERG 2016版 緊急時応急措置指針−容器イエローカードへの適用 |