| 1.化学物質等及び会社情報 | |||
|---|---|---|---|
| 化学物質等の名称 | シクロスポリン、(Cyclosporine) | ||
| 製品コード | 21A3733 | ||
| 会社名 | ○○○○株式会社 | ||
| 住所 | 東京都△△区△△町△丁目△△番地 | ||
| 電話番号 | 03-1234-5678 | ||
| 緊急時の電話番号 | 03-1234-5678 | ||
| FAX番号 | 03-1234-5678 | ||
| メールアドレス | |||
| 推奨用途及び使用上の制限 | シクロスポリン(CAS No.79217-60-0)は、真菌Tolypocladium polysporum等からの代謝産物で、免疫抑制活性をもつ環状オリゴペプチド、シクロスポリンは主要構成成分であるシクロスポリンA(CAS No.59865-13-3)からZまで同定されている。 | ||
| 2.危険有害性の要約 | |||
|---|---|---|---|
| GHS分類 | |||
| 分類実施日 | H22.3.16、政府向けGHS分類ガイダンス(H21.3版)を使用 | ||
| 物理化学的危険性 | 火薬類 | 分類対象外 |
|---|---|---|
| 引火性・可燃性ガス | 分類対象外 | |
| 引火性エアゾール | 分類対象外 | |
| 酸化性ガス類 | 分類対象外 | |
| 高圧ガス | 分類対象外 | |
| 引火性液体 | 分類対象外 | |
| 可燃性固体 | 分類できない | |
| 自己反応性化学品 | 分類対象外 | |
| 自然発火性液体 | 分類対象外 | |
| 自然発火性固体 | 分類できない | |
| 自己発熱性化学品 | 分類できない | |
| 水反応可燃性物質 | 分類対象外 | |
| 酸化性液体 | 分類対象外 | |
| 酸化性固体 | 分類対象外 | |
| 有機過酸化物 | 分類対象外 | |
| 金属腐食性物質 | 分類できない | |
| 健康に対する有害性 | 急性毒性(経口) | 区分4 |
| 急性毒性(経皮) | 分類できない | |
| 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | |
| 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | |
| 急性毒性(吸入:粉じん) | 分類できない | |
| 急性毒性(吸入:ミスト) | 分類対象外 | |
| 皮膚腐食性・刺激性 | 分類できない | |
| 眼に対する重篤な損傷性・刺激性 | 分類できない | |
| 呼吸器感作性 | 分類できない | |
| 皮膚感作性 | 分類できない | |
| 生殖細胞変異原性 | 区分外 | |
| 発がん性 | 区分1A | |
| 生殖毒性 | 区分1A授乳に対するまたは授乳を介した影響 | |
| 特定標的臓器毒性(単回ばく露) | 区分1(免疫系) | |
| 特定標的臓器毒性(反復ばく露) | 区分1(腎臓、肝臓、中枢神経系、免疫系、全身毒性) | |
| 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | |
| 環境に対する有害性 | 水生環境急性有害性 | 分類できない |
| 水生環境慢性有害性 | 分類できない |
| ラベル要素 | |||
|---|---|---|---|
| 絵表示又はシンボル | ![]() ![]() | ||
| 注意喚起語 | 危険 | ||
| 危険有害性情報 | 飲み込むと有害 | ||
| 発がんのおそれ | |||
| 生殖能または胎児への悪影響のおそれ | |||
| 授乳中に子に害を及ぼすおそれ | |||
| 免疫系の障害 | |||
| 長期にわたるまたは反復ばく露による腎臓、肝臓、中枢神経系、免疫系の障害、全身毒性 | |||
| 注意書き | |||
| 【安全対策】 | |||
| 取扱後は手をよく洗うこと。 | |||
| この製品を使用する時に、飲食または喫煙をしないこと。 | |||
| 使用前に取扱説明書を入手すること。 | |||
| 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 | |||
| 適切な個人用保護具を使用すること。 | |||
| 妊娠中、授乳期中は接触を避けること。 | |||
| 粉じん、ヒューム、蒸気、スプレーを吸入しないこと。 | |||
| 【応急措置】 | |||
| 飲み込んだ場合:気分が悪い時は医師に連絡すること。 | |||
| 飲み込んだ場合:口をすすぐこと。 | |||
| ばく露またはばく露の懸念がある場合:医師の診断、手当てを受けること。 | |||
| ばく露した場合:医師に連絡すること。 | |||
| 気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。 | |||
| 【保管】 | |||
| 施錠して保管すること。 | |||
| 【廃棄】 | |||
| 内容物、容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に委託すること。 | |||
| 国・地域情報 | |||
| 4.応急措置 | |||
|---|---|---|---|
| 吸入した場合 | 気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。 | ||
| 皮膚に付着した場合 | 水と石鹸で洗うこと。 | ||
| 皮膚刺激が生じた場合、医師の診断、手当てを受けること。 | |||
| 目に入った場合 | 水で数分間注意深く洗うこと。 | ||
| 眼の刺激が持続する場合は、医師の診断、手当てを受けること。 | |||
| 飲み込んだ場合 | 気分が悪い時は医師に連絡すること。 | ||
| 口をすすぐこと。 | |||
| 予想される急性症状及び遅発性症状 | 吸入 : データなし | ||
| 皮膚 : データなし | |||
| 眼 : データなし | |||
| 経口摂取 : データなし | |||
| 最も重要な兆候及び症状 | データなし | ||
| 応急措置をする者の保護 | データなし | ||
| 医師に対する特別注意事項 | データなし | ||
| 5.火災時の措置 | |||
|---|---|---|---|
| 消火剤 | 水噴霧、泡消火剤、粉末消火剤、炭酸ガス、乾燥砂類 | ||
| 使ってはならない消火剤 | 棒状放水 | ||
| 特有の危険有害性 | 熱、火花及び火炎で発火するおそれがある。 | ||
| 激しく加熱すると燃焼する。 | |||
| 火災時に刺激性、腐食性及び毒性のガスを発生するおそれがある。 | |||
| 特有の消火方法 | 危険でなければ火災区域から容器を移動する。 | ||
| 安全に対処できるならば着火源を除去すること。 | |||
| 消火を行う者の保護 | 適切な空気呼吸器、防護服(耐熱性)を着用する。 | ||
| 6.漏出時の措置 | |||
|---|---|---|---|
| 人体に対する注意事項、保護具および緊急措置 | 全ての着火源を取り除く。 | ||
| 直ちに、全ての方向に適切な距離を漏洩区域として隔離する。 | |||
| 関係者以外の立入りを禁止する。 | |||
| 密閉された場所に立入る前に換気する。 | |||
| 環境に対する注意事項 | 環境中に放出してはならない。 | ||
| 回収・中和 | 漏洩物を掃き集めて空容器に回収し、後で廃棄処理する。 | ||
| 封じ込め及び浄化方法・機材 | 水で湿らせ、空気中のダストを減らし分散を防ぐ。 | ||
| 二次災害の防止策 | すべての発火源を速やかに取除く(近傍での喫煙、火花や火炎の禁止)。 | ||
| プラスチックシートで覆いをし、散乱を防ぐ。 | |||
| 7.取扱い及び保管上の注意 | |||
|---|---|---|---|
| 取扱い | |||
| 技術的対策 | 『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。 | ||
| 局所排気・全体換気 | 『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の局所排気、全体換気を行う。 | ||
| 安全取扱い注意事項 | 取扱後は手をよく洗うこと。 | ||
| この製品を使用する時に、飲食または喫煙をしないこと。 | |||
| 使用前に取扱説明書を入手すること。 | |||
| 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 | |||
| 適切な個人用保護具を使用すること。 | |||
| 妊娠中、授乳期中は接触を避けること。 | |||
| 粉じん、ヒューム、蒸気、スプレーを吸入しないこと。 | |||
| 接触回避 | 『10.安定性及び反応性』を参照。 | ||
| 保管 | |||
| 技術的対策 | 特別に技術的対策は必要としない。 | ||
| 混触危険物質 | 『10.安定性及び反応性』を参照。 | ||
| 保管条件 | 施錠して保管すること。 | ||
| 容器包装材料 | データなし | ||
| 8.ばく露防止及び保護措置 | |||
|---|---|---|---|
| 管理濃度 | 未設定(2009年度) | ||
| 許容濃度 (ばく露限界値、生物学的ばく露指標) | |||
| 日本産衛学会 | 未設定(2009年度) | ||
| ACGIH | 未設定(2009年度) | ||
| 設備対策 | この物質を貯蔵ないし取扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを設置すること。 | ||
| ばく露を防止するため、装置の密閉化又は局所排気装置を設置すること。 | |||
| 保護具 | |||
| 呼吸器の保護具 | 適切な呼吸器保護具を着用すること。 | ||
| 手の保護具 | 適切な保護手袋を着用すること。 | ||
| 眼の保護具 | 適切な眼の保護具を着用すること。 | ||
| 皮膚及び身体の保護具 | 適切な保護衣を着用すること。 | ||
| 衛生対策 | 取扱い後はよく手を洗うこと。 | ||
| 9.物理的及び化学的性質 | |||
|---|---|---|---|
| 物理的状態 | |||
| 形状 | 固体 | ||
| 色 | 白色 | ||
| 臭い | データなし | ||
| pH | データなし | ||
| 融点・凝固点 | 132 - 136 ℃ : Chapman (2009) /データなし | ||
| 沸点、初留点及び沸騰範囲 | データなし | ||
| 引火点 | データなし | ||
| 自然発火温度 | データなし | ||
| 燃焼性(固体、ガス) | データなし | ||
| 爆発範囲 | データなし | ||
| 蒸気圧 | データなし | ||
| 蒸気密度 | データなし | ||
| 蒸発速度(酢酸ブチル=1) | データなし | ||
| 比重(密度) | データなし、(データなし) | ||
| 溶解度 | 水に微溶 : Chapman (2009) | ||
| メタノール、ジエチルエーテル、クロロホルムに可溶、ヘキサンに難溶 : Chapman (2009) | |||
| オクタノール・水分配係数 | データなし | ||
| 分解温度 | データなし | ||
| 粘度 | データなし | ||
| 粉じん爆発下限濃度 | データなし | ||
| 最小発火エネルギー | データなし | ||
| 体積抵抗率(導電率) | データなし | ||
| 10.安定性及び反応性 | |||
|---|---|---|---|
| 安定性 | 法規制に従った保管及び取扱においては安定と考えられる | ||
| 危険有害反応可能性 | 30 ℃以下の溶液に安定; 光、低温、酸化に感受性 | ||
| 避けるべき条件 | データなし | ||
| 混触危険物質 | データなし | ||
| 危険有害な分解生成物 | データなし | ||
| 11.有害性情報 | |||
|---|---|---|---|
| 急性毒性 | |||
| 経口 | ラットLD50値は1500 mg/kg (IARC 50 (1990))であるとの報告に基づき、区分4とした。 〔分類対象のシクロスポリン混合物は主要成分としてシクロスポリンAを含み、得られたデータの多くはシクロスポリンAに関するものである。したがって、以下の分類も主としてシクロスポリンAのデータを使用した。〕 | ||
| 経皮 | データなし。 | ||
| 吸入 | 吸入(ガス): | GHSの定義における固体である。 | |
| 吸入(蒸気): | データなし。 | ||
| 吸入(粉じん、ミスト): | データなし。 | ||
| 皮膚腐食性・刺激性 | データなし。 | ||
| 眼に対する重篤な損傷・刺激性 | データなし。 | ||
| 呼吸器感作性又は皮膚感作性 | 呼吸器感作性:データなし。 | ||
| 皮膚感作性:データなし。 | |||
| 生殖細胞変異原性 | マウスを用いた優性致死試験、マウス又はハムスターの骨髄細胞を用いた染色体異常試験及び小核試験において、いずれも陰性の結果が報告されている(IARC 50 (1990))ことから区分外とした。なお、マウスを用いた不定期DNA合成試験で陰性(IARC 50 (1990))、In vitro試験ではAmes試験及びハムスター V79細胞を用いたHPRT突然変異試験(IARC 50 (1990))で陰性の報告がある。 | ||
| 発がん性 | IARCでGroup 1に分類(IARC vol.100A (2008)、IARC vol.50 (1990))及びNTPでKに分類(NTP ROC 11th (2004))されていることから、区分1Aとした。 なお、当該薬剤(シクロスポリン)のみを投与された臓器移植受容者に発生した腫瘍に関する症例報告は数多く公表され、その大部分はリンパ腫であり、部位は通常消化管であるが、他の部位にも悪性腫瘍も見られている(IARC 50 (1990))。一方、実験動物ではマウス及びラットにそれぞれ8週及び95-105週間混餌投与した試験において、高用量群で死亡率は増加したものの、腫瘍発生頻度の明らかな増加は見出されていない(IARC 50 (1990))。 | ||
| 生殖毒性 | 当該物質は妊娠女性に投与により、早産、出生児の成長遅延をもたらしたものの、児に対しては大きなリスクはなく催奇形物質とは考え難いとの報告(HSDB (2009)、Birth Defects (3rd, 2000))がある一方、出生児に足の骨奇形、尿道下裂、弯指が報告されている(Birth Defects (3rd, 2000))。ラット及びウサギを用いた試験では、奇形は認められてない(IARC vol.50 (1990))が、母動物が毒性を示す用量で胚吸収及び胎仔死亡率の増加、胎仔及び出生仔の成長遅延が認められ、マウスでは催奇形性を示した(Birth Defects (3rd, 2000))ことが報告されている。以上より、本物質はヒトの生殖に対する悪影響の証拠が得られており、ヒトに対し生殖毒性があると考えられるため区分1Aとした。また、「本物質は母乳中に検出される」(IARC vol.50 (1990))との記載があり、加えて、母乳中へ移行するとの報告があり、授乳婦に投与中は授乳を避けさせるとの記載(医療用医薬品集 (2010))もあり、授乳に対するまたは授乳を介した影響に関する追加区分とした。 | ||
| 特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露) | 本剤は主として臓器移植で拒絶反応の抑制に使用される強力な免疫抑制剤であるとの記述(医療用医薬品集 (2010))に基づき、区分1(免疫系)とした。 | ||
| 特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露) | 本物質は免疫抑制剤であり、重大な副作用として、腎機能障害が高頻度にみられ、主な発現機序は用量依存的な腎血管収縮作用によると考えられるとの記述、肝障害(肝酵素およびビリルビンの上昇、黄疸)が現れることがあるとの記述、可逆性後白質脳症症候群、高血圧性脳症等の中枢神経系障害が現れることがあるとのそれぞれの記述(医療用医薬品集 (2010))に基づき、区分1(腎臓、肝臓、中枢神経系)とした。さらに、本物質投与による重大な副作用として、細菌あるいはウイルスによる肺炎、敗血症、尿路感染症、単純疱疹、帯状疱疹等の重篤な感染症併発の可能性と強力な免疫抑制下では急激に重症化することがあるとの記述、急性膵炎、血栓性微小血管障害、横紋筋融解症が現れることがあるとの記述、また、過度の免疫抑制による悪性腫瘍発現の可能性が高まることがあるとのそれぞれの記述(医療用医薬品集 (2010))があり、これらの副作用の多くは免疫系の関与が考えられ、また重篤な全身性疾患が含まれているため区分1(免疫系、全身毒性)とした。以上より分類は区分1(腎臓、肝臓、中枢神経系、免疫系、全身毒性)となる。 | ||
| 吸引性呼吸器有害性 | データなし。 | ||
| 12.環境影響情報 | |||
|---|---|---|---|
| 水生環境急性有害性 | データなし | ||
| 水生環境慢性有害性 | データなし | ||
| 13.廃棄上の注意 | |||
|---|---|---|---|
| 残余廃棄物 | 廃棄の前に、可能な限り無害化、安定化及び中和等の処理を行って危険有害性のレベルを低い状態にする。 | ||
| 廃棄においては、関連法規並びに地方自治体の基準に従うこと。 | |||
| 汚染容器及び包装 | 容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 | ||
| 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 | |||
| 14.輸送上の注意 | |||
|---|---|---|---|
| 国際規制 | |||
| 海上規制情報 | 該当しない | ||
| 航空規制情報 | 該当しない | ||
| 国内規制 | |||
| 陸上規制情報 | 該当しない | ||
| 海上規制情報 | 該当しない | ||
| 航空規制情報 | 該当しない | ||
| 特別安全対策 | 移送時にイエローカードの保持が必要。 | ||
| 食品や飼料と一緒に輸送してはならない。 | |||
| 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 | |||
| 重量物を上積みしない。 | |||
| 緊急時応急措置指針番号 | |||
| 15.適用法令 | |||
|---|---|---|---|
| 16.その他の情報 | |||
|---|---|---|---|
| 参考文献 | 各データ毎に記載した。 | ||