| 1.化学品等及び会社情報 | |||
|---|---|---|---|
| 化学品の名称 | オキシテトラサイクリン | ||
| 化学品の英語名称 | Oxytetracycline | ||
| 製品コード | R06-S26-JNIOSH | ||
| 供給者の会社名 | ○○○○株式会社 | ||
| 住所 | 東京都△△区△△町△丁目△△番地 | ||
| 電話番号 | 03-1234-5678 | ||
| ファクシミリ番号 | 03-1234-5678 | ||
| 電子メールアドレス | 連絡先@検セ.or.jp | ||
| 緊急連絡電話番号 | 03-1234-5678 | ||
| 推奨用途及び使用上の制限 | 農薬(殺菌剤)(NITE-CHRIPより引用) | ||
| 2.危険有害性の要約 | |||
|---|---|---|---|
| GHS分類 | |||
| 分類実施日 (物化危険性及び健康有害性) | 令和2年度(2020年度)、ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) | ||
| 物理化学的危険性 | - | ||
| 健康に対する有害性 | 皮膚感作性 | 区分1A | |
| 生殖毒性 | 区分1A、授乳に対するまたは授乳を介した影響に関する追加区分 | ||
| 特定標的臓器毒性 (単回ばく露) | 区分1(消化管) | ||
| 特定標的臓器毒性 (反復ばく露) | 区分1(血液系、肝臓、骨、歯) | ||
| 分類実施日 (環境有害性) | 令和2年度(2020年度)、ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) | ||
| 環境に対する有害性 | 水生環境有害性 (急性) | 区分1 | |
| 水生環境有害性 (長期間) | 区分1 | ||
| GHSラベル要素 | |||
|---|---|---|---|
| 絵表示 | ![]() ![]() ![]() | ||
| 注意喚起語 | 危険 | ||
| 危険有害性情報 | アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ 生殖能又は胎児への悪影響のおそれ 授乳中の子に害を及ぼすおそれ 消化管の障害 長期にわたる、又は反復ばく露による血液系、肝臓、骨、歯の障害 水生生物に非常に強い毒性 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 | ||
| 注意書き | |||
| 安全対策 | 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 使用前に取扱説明書を入手すること。 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 妊娠中及び授乳期中は接触を避けること。 取扱い後はよく手を洗うこと。 この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 環境への放出を避けること。 | ||
| 応急措置 | 皮膚に付着した場合:多量の水/石けん(鹸)で洗うこと。 皮膚刺激又は発しん(疹)が生じた場合:医師の診察/手当てを受けること。 特別な処置が必要である(このラベルの・・・を見よ)。 注) ”・・・”は、ラベルに解毒剤等中毒時の情報提供を受けるための連絡先などが記載されている場合のものです。ラベル作成時には、”・・・”を適切に置き換えてください。 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診察/手当てを受けること。 気分が悪いときは,医師の診察/手当てを受けること。 漏出物を回収すること。 | ||
| 保管 | 施錠して保管すること。 | ||
| 廃棄 | 内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して廃棄すること。 | ||
| 他の危険有害性 | 情報なし | ||
| 3.組成及び成分情報 | |||
|---|---|---|---|
| 化学物質・混合物の区別 | 化学物質 | ||
| 化学名又は一般名 | オキシテトラサイクリン | ||
| 慣用名又は別名 | - | ||
| 英語名 | Oxytetracycline | ||
| 濃度又は濃度範囲 | 情報なし | ||
| 分子式 (分子量) | C22H24N2O9 (460.4) | ||
| 化学特性 (示性式又は構造式) | ![]() | ||
| CAS番号 | 79-57-2 | ||
| 官報公示整理番号 (化審法) | 9-271 | ||
| 官報公示整理番号 (安衛法) | 7-(1)-483 | ||
| GHS分類に寄与する成分(不純物及び安定化添加物も含む) | - | ||
| 4.応急措置 | |||
|---|---|---|---|
| 吸入した場合 | 空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 症状が続く場合には、医師に連絡すること。 | ||
| 皮膚に付着した場合 | 皮膚刺激又は発しん(疹)が生じた場合:医師の診察/手当てを受けること。 多量の水/石けん(鹸)で洗うこと。 症状が続く場合には、医師に連絡すること。 | ||
| 眼に入った場合 | 水で15〜20分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。症状が続く場合には、医師に連絡すること。 | ||
| 飲み込んだ場合 | 水で口をすすぎ、直ちに医師の診断を受けること | ||
| 急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状 | 情報なし | ||
| 応急措置をする者の保護に必要な注意事項 | 救助者は、状況に応じて適切な眼、皮膚の保護具を着用する。 | ||
| 医師に対する特別な注意事項 | 情報なし | ||
| 5.火災時の措置 | |||
|---|---|---|---|
| 適切な消火剤 | 水噴霧、粉末消火剤、泡消火剤、二酸化炭素を使用する。 | ||
| 使ってはならない消火剤 | 火災が周辺に広がる恐れがあるため、直接の棒状注水を避ける。 | ||
| 特有の危険有害性 | 一般的な注意として、粉末状物質の場合は、ある条件下では粉じん爆発を起こす可能性がある。 | ||
| 特有の消火方法 | 火元への燃焼源を断ち、消火剤を使用して消火する。 延焼の恐れのないよう水スプレーで周囲のタンク、建物等の冷却をする。 消火活動は風上から行う。 火災場所の周辺には関係者以外の立ち入りを規制する。 危険でなければ火災区域から容器を移動する。 | ||
| 消火を行う者の特別な保護具及び予防措置 | 消火作業の際は、適切な自給式の呼吸器用保護具、眼や皮膚を保護する防護服(耐熱性)を着用する。 | ||
| 6.漏出時の措置 | |||
|---|---|---|---|
| 人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置 | 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 関係者以外の立ち入りを禁止する。 作業者は適切な保護具(「8.ばく露防止及び保護措置」の項を参照)を着用し、眼、皮膚への接触や吸入を避ける。 | ||
| 環境に対する注意事項 | 周辺環境に影響がある可能性があるため、製品の環境中への流出を避ける。 | ||
| 封じ込め及び浄化の方法及び機材 | 漏出物を回収すること。 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 飛散した物を掃き集めるか、真空掃除機で吸引する等できるだけ飛散発じんしないようにして、空容器等に回収する。 | ||
| 二次災害の防止策 | 情報なし | ||
| 7.取扱い及び保管上の注意 | |||
|---|---|---|---|
| 取扱い | |||
| 技術的対策 | 「8.ばく露防止及び保護措置」に記載の措置を行い、必要に応じて保護具を着用する。 | ||
| 安全取扱い注意事項 | 妊娠中及び授乳期中は接触を避けること。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 使用前に取扱説明書を入手すること。 粉じんを発生させないようにする。 | ||
| 接触回避 | 「10. 安全性及び反応性」を参照。 | ||
| 衛生対策 | この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 取扱い後はよく手を洗うこと。 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 | ||
| 保管 | |||
| 安全な保管条件 | 施錠して保管すること。 保管場所には危険・有害物を貯蔵し、又は取り扱うために必要な照明及び換気の設備を設ける。静電気放電に対する予防措置を講ずること。 | ||
| 安全な容器包装材料 | 国連輸送法規で規定されている容器を使用する。 | ||
| 8.ばく露防止及び保護措置 | ||||
|---|---|---|---|---|
| 許容濃度については日本産衛学会の「許容濃度の勧告」及びACGIHの「TLVs and BEIs」について記載しています。 | ||||
| 管理濃度 | - | |||
| 濃度基準値 | ||||
| 八時間濃度基準値 | - | |||
| 短時間濃度基準値 | - | |||
| 許容濃度 | ||||
| 日本産衛学会 (2024年度版) | - | |||
| ACGIH (2024年版) | - | |||
| 設備対策 | 粉じんが発生する作業所においては、必ず密閉された装置、機器または局所換気装置を使用する。 | |||
| 保護具 | ||||
| 呼吸用保護具 | 粉じんが発生する場合、必要に応じて保護マスクや呼吸用保護具を着用する。 | |||
| 手の保護具 | 手に接触する恐れがある場合、不浸透性の保護手袋を着用する。 厚生労働省「皮膚障害等防止用保護具の選定マニュアル」参照のこと。 | |||
| 眼の保護具 | 眼に入る恐れがある場合、保護眼鏡やゴーグルを着用する。 | |||
| 皮膚及び身体の保護具 | 必要に応じて不浸透性の保護衣、保護エプロン等を着用する。 | |||
| 9.物理的及び化学的性質 | |||
|---|---|---|---|
| 物理的状態 | |||
| 物理状態 | 固体 | ||
| 色 | 淡黄色から黄褐色 | ||
| 臭い | データなし | ||
| 融点/凝固点 | 184.5 ℃ (HSDB in PubChem (2024)) | ||
| 沸点、初留点及び沸騰範囲 | データなし | ||
| 可燃性 | データなし | ||
| 爆発下限界及び爆発上限界/可燃限界 | データなし | ||
| 引火点 | データなし | ||
| 自然発火点 | データなし | ||
| 分解温度 | データなし | ||
| pH | データなし | ||
| 動粘性率 | データなし | ||
| 溶解度 | 水:3.13×102 mg/L 25℃ (HSDB in PubChem (2024)) アルコール:わずかに溶ける (HSDB in PubChem (2024)) | ||
| n-オクタノール/水分配係数 | log Kow: -0.9 (HSDB in PubChem (2024)) | ||
| 蒸気圧 | データなし | ||
| 密度及び/又は相対密度 | 1.634 g/cm3 20℃ (HSDB in PubChem (2024)) | ||
| 相対ガス密度 | データなし | ||
| 粒子特性 | データなし | ||
| 10.安定性及び反応性 | |||
|---|---|---|---|
| 反応性 | 通常の取扱い条件下では安定である。 | ||
| 化学的安定性 | 通常の取扱い条件下では安定である。 | ||
| 危険有害反応可能性 | 通常の取扱い条件下では危険有害反応を起こさない。 | ||
| 避けるべき条件 | 直射日光を避け、冷暗所に保管する。 | ||
| 混触危険物質 | 情報なし | ||
| 危険有害な分解生成物 | 火災等の場合は、毒性の強い分解生成物が発生する可能性がある。 | ||
| 11.有害性情報 | ||||
|---|---|---|---|---|
| 急性毒性 | ||||
| 経口 | (1)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ラットのLD50:約 9,000 mg/kg(食安委 農薬評価書 (2016)) | |||
| 経皮 | (1)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ラットのLD50:> 5,000 mg/kg(食安委 農薬評価書 (2016)) | |||
| 吸入: ガス | GHSの定義における固体であり、区分に該当しない。 | |||
| 吸入: 蒸気 | データ不足のため分類できない。 | |||
| 吸入: 粉じん及びミスト | データ不足のため分類できない。 | |||
| 皮膚腐食性及び皮膚刺激性 | (1)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ウサギ(n=6)を用いた皮膚刺激性試験(GLP、半閉塞、4時間適用、3日観察)において眼刺激性はみられなかった(紅斑・痂皮スコア:0/0/0/0/0/0、浮腫スコア:0/0/0/0/0/0)との報告がある(農薬抄録 (2018))。 | |||
| 眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性 | (1)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ウサギ(n=9)を用いた眼刺激性試験(GLP、72時間観察)において洗眼群(3例)について、24/48/72h後の角膜混濁スコアの平均:0、虹彩炎スコアの平均:0、結膜発赤スコアの平均:0、結膜浮腫スコアの平均:0であり、非洗眼群(6例)について、24/48/72h後の角膜混濁スコアの平均:0.06、虹彩炎スコアの平均:0.06、結膜発赤スコアの平均:0.44、結膜浮腫スコアの平均:0.28であった。これらの影響は72時間以内に完全に回復したとの報告がある(農薬抄録 (2018))。 | |||
| 呼吸器感作性 | データ不足のため分類できない。 | |||
| 皮膚感作性 | (1)〜(3)より、区分1Aとした。 【根拠データ】 (1)本物質3%感作群10名及び陰性対照群31名に対するパッチテストにおいて、感作群の7名で強い反応が、2名で弱い反応が見られた。対照群の30名、感作群の1名では反応はみられなかったとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2016))。 (2)極めて稀であるが、過敏性反応として麻疹状の発疹、蕁麻疹、全身性皮膚炎など皮膚症状が生じ、血管浮腫及びアナフィラキシーに進行することがあり得る(EPA Pesticide RED (2006))。 (3)モルモット(n=20)を用いたMaximisation試験(GLP、皮内投与:0.5%溶液)において、惹起貼付除去24および48時間後のいずれの観察でも全例で紅斑がみられ、陽性率は100%(20/20例)であったとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2016)、農薬抄録 (2018))。 | |||
| 生殖細胞変異原性 | (1)〜(6)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)マウスを用いた小核試験で陽性の結果であったが、本物質は生体にとって問題となる遺伝毒性はないものと考えられた(食安委 農薬評価書 (2016))。 (2)マウスの骨髄細胞を用いた小核試験で陰性であった(食安委 農薬評価書 (2016))。 (3)細菌復帰突然変異試験で陰性であった(食安委 農薬評価書 (2016))。 (4)哺乳類のin vitro染色体異常試験で陰性であった(食安委 農薬評価書 (2016))。 (5)姉妹染色分体交換試験で陰性であった(食安委 農薬評価書 (2016))。 (6)マウスリンフォーマ細胞を用いた遺伝子変異試験で陽性(+S9)又は陰性(-S9)であった(食安委 農薬評価書 (2016))。 | |||
| 発がん性 | (1)の既存分類結果及び(2)〜(4)の試験結果より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)国内外の分類機関による発がん性の既存分類結果では、本物質のカルシウム塩(CAS:7179-50-2)に対し、EPAでグループD(Not Classifiable as to Human Carcinogenicity)に分類されている(EPA Annual Cancer Report (2018): 2016年分類)。 (2) 本物質塩酸塩(OTC-HCl:CAS番号 2058-46-0)を被験物質としたラットの103週間混餌投与による発がん性試験では、雄に副腎褐色細胞腫発生率の用量相関的な増加、雌に下垂体腺腫の発生率の増加がみられ、雄ラット、雌ラットとも発がん性の不確かな証拠とされた(NTP TR315 (1987))。しかし、雄では対照群の生存率が低いため副腎の良性腫瘍発生数の意義はないと考えられ、雌の下垂体腺腫については過形成の発生数が対照群より少ないことから、本物質は発がん性はないと考えられた(食品安全委員会評価書 (2016))。 (3) OTC-HClを被験物質とした別系統の雄ラットを用いた24か月間混餌投与による発がん性試験では、発がん性はみられなかった(食品安全委員会評価書 (2016))。 (4) OTC-HClを被験物質としたマウスの103週間混餌投与による発がん性試験では、雄マウス、雌マウスともに発がん性の証拠はなく、発がん性はないと考えられた(NTP TR315 (1987)、食品安全委員会評価書 (2016))。 | |||
| 生殖毒性 | (1)〜(3)より、区分1Aとし、授乳影響を追加した。 【根拠データ】 (1)母親が妊娠中にOTC 投与治療を受けることにより幼児の歯の褐色化が進む可能性がある。また、胎児や子どもの骨にOTC が沈着し、骨の成長が低下することがあるがOTC へのばく露期間が短いと短期間で回復するとの報告がある(EPA Pesticide RED (2006)、食安委 農薬評価書 (2016))。 (2)テトラサイクリン系抗生物質は胎盤通過性があり母乳中に排泄される。また、胎児又は乳児に歯の永久的着色、エナメル質低形成、骨格成長の阻害、光感作性反応、口腔・膣カンジダを生じるおそれがあり、妊婦(妊娠後期)での使用は避けるべきとの報告がある(HSDB (Accessed May 2020))。 (3)ラットを用いた強制経口投与による発生毒性試験(妊娠1〜21日)において、48〜480 mg/kg/dayで胎児に前肢の骨化の低下、胚吸収の増加がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書(2016))。 | |||
| 特定標的臓器毒性 (単回ばく露) | (1)より、区分1(消化管)とした。 【根拠データ】 (1)本剤を含むテトラサイクリン(TC)系抗生物質製剤は、いずれも様々な程度で消化管を刺激する。このような影響は経口投与後には共通して生じる。胃腸障害(上腹部の熱感及び苦痛、腹部不快感、吐き気、嘔吐及び下痢)の可能性がある。極めて稀であるが、過敏性反応として麻疹状の発疹、蕁麻疹、全身性皮膚炎など皮膚症状が生じ、血管浮腫及びアナフィラキシーに進行する可能性があるとの報告がある(EPA Pestticide RED (2006)、食安委 農薬評価書 (2016)、JECFA (1998)、HSDB (Accessed Aug. 2020))。 【参考データ等】 (2)本物質塩酸塩(OTC-HCl:CAS番号 2058-46-0)に関して、重大な副作用としてショック(血圧降下、顔面蒼白、脈拍異常など)、中枢神経症状(振戦、痙攣など)の記載がある(頻度は不明)。また、感作の可能性があり、その兆候(掻痒、発赤など)がみられた場合、投与を中止する旨の記載がある(昭和薬品化工株式会社オキシテトラコーン歯科挿入剤5mgのIF (2009))。 (3)ラットを用いた混餌投与による単回投与試験において、5,208 mg/kg以上(区分に該当しない範囲)で自発運動量減少が、6,250 mg/kg(区分該当しない範囲)で流涎、下痢、歩行失調、痙攣後死亡がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2016))。 (4)マウスを用いた混餌投与による単回投与試験において、9,000 mg/kg(区分に該当しない範囲)で自発運動量減少、流涎、下痢、歩行失調、間代性痙攣がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2016))。 | |||
| 特定標的臓器毒性 (反復ばく露) | (1)より、区分1(血液系、肝臓、骨・歯)とした。 【根拠データ】 (1)本物質を含むテトラサイクリン系抗生物質のヒトへの長期投与では、血液障害(白血球増多、異型リンパ球、顆粒球における毒性顆粒の形成、血小板減少性紫斑病、血液凝固不全)、肝障害、爪甲離床症・爪の色素沈着・7 歳以下の子どもで歯の褐色化の可能性がある。また、母親が妊娠中に投与治療を受けた子どもでは、歯の褐色化、成長の低下の可能性がある。ただし、OTC へのばく露期間が短いと容易に回復するとの報告がある(EPA Pesticide RED (2006)、食安委 農薬評価書 (2016)、JECFA (1990))。 【参考データ等】 (2)本剤を非経口的に2 g/day以上投与された患者の多くに肝毒性が生じるが、この影響は経口経路でも大量投与の場合のみ生じる可能性がある。妊婦の場合、特に重篤なTC誘発性肝障害を生じる可能性がある。黄疸、高窒素症、アシドーシス、不可逆性ショックをきたす可能性もあるとの報告がある(HSDB (Accessed Aug. 2020))。 (3)本物質塩酸塩(OTC-HCl:CAS番号 2058-46-0)を被験物質とした、ラットを用いた混餌投与による24ヵ月間経口投与試験において、3,000 ppm(150 mg/kg/day(本物質換算:139.1 mg/kg/day)、区分に該当しない範囲)で影響がみられなかったとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2016)、JECFA (1990))。 (4)本物質塩酸塩(OTC-HCl:CAS番号 2058-46-0)を被験物質とした、イヌを用いた混餌投与による12ヵ月経口投与試験において、10,000 ppm(250 mg/kg/day(本物質換算:232 mg/kg/day)、区分に該当しない範囲)で精細管の精上皮変性がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2016)、JECFA (1990))。 | |||
| 誤えん有害性* | データ不足のため分類できない。 | |||
| * JIS Z7252の改訂により吸引性呼吸器有害性から項目名が変更となった。 | ||||
| 12.環境影響情報 | |||
|---|---|---|---|
| 生態毒性 | |||
| 水生環境有害性 (急性) | 藻類(ムレミカヅキモ)72時間ErC50 = 0.111 mg/L(農薬抄録, 2018)であることから、区分1とした。 | ||
| 水生環境有害性 (長期間) | 慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BIOWIN)、藻類(デスモデスムス属)の72時間 NOErC = 50 mg/L(REACH登録情報, 2021)から、区分に該当しないとなる。慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BIOWIN)、甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50 = 0.843 mg/L(農薬抄録, 2018)から、区分1となる。 以上の結果を比較し、区分1とした。 | ||
| 残留性・分解性 | 情報なし | ||
| 生態蓄積性 | 情報なし | ||
| 土壌中の移動性 | 情報なし | ||
| オゾン層への有害性 | 当該物質はモントリオール議定書の附属書A〜C及びEに列記されていない。 | ||
| 13.廃棄上の注意 | |||
|---|---|---|---|
| 化学品(残余廃棄物)、当該化学品が付着している汚染容器及び包装の安全で、かつ、環境上望ましい廃棄、又はリサイクルに関する情報 | 廃棄においては、関連法規ならびに地方自治体の基準に従うこと。 都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。 廃棄物の処理を委託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。 容器は洗浄してリサイクルするか、関連法規制並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 | ||
| 14.輸送上の注意 | ||||
|---|---|---|---|---|
| 本物質のGHS分類結果に基づく国際規制の分類等は、以下の通りと推定されるが、該否は製品によって異なる場合がある。輸送危険物の分類は、容器等級を含め、荷送人が責任をもって判断することとされているため、輸送の際には、個々の貨物について、製品の状態、形状等も考慮し、輸送モード (航空、船舶) を規制する法規に沿って事業者が判断する必要がある。 | ||||
| 国際規制 | ||||
| 国連番号 | 3077 | |||
| 品名(国連輸送名) | 環境有害物質、固体、他に品名が明示されていないもの | |||
| 国連分類 | 9 | |||
| 副次危険 | - | |||
| 容器等級 | III | |||
| 海洋汚染物質 | 該当する | |||
| MARPOL73/78附属書U及びIBCコードによるばら積み輸送される液体物質 | 該当しない | |||
| 国内規制 | ||||
| 海上規制情報 | 船舶安全法の規定に従う。 | |||
| 航空規制情報 | 航空法の規定に従う。 | |||
| 陸上規制情報 | 該当しない | |||
| 特別な安全上の対策 | 該当しない | |||
| その他 (一般的) 注意 | 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 重量物を上積みしない。 | |||
| 緊急時応急措置指針番号* | 171 | |||
| * 北米緊急時応急措置指針に基づく。米国運輸省が中心となって発行した「2024 Emengency Response Guidebook」に掲載されている。 | ||||
| 15.適用法令 | ||||
|---|---|---|---|---|
| 法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。 | ||||
| 労働安全衛生法 | 皮膚等障害化学物質(労働安全衛生規則第594条の2) | |||
| 化学物質排出把握管理促進法 (PRTR法) | 第一種指定化学物質(法第2条第2項、施行令第1条別表第1)【244 (4S,4aR,5S,5aR,6S,12aS)−4−(ジメチルアミノ)−3,5,6,10,12,12a−ヘキサヒドロキシ−6−メチル−1,11−ジオキソ−1,4,4a,5,5a,6,11,12a−オクタヒドロテトラセン−2−カルボキサミド(別名オキシテトラサイクリン)】 | |||
| 毒物及び劇物取締法 | - | |||
| 船舶安全法 | 有害性物質(危規則第3条危険物告示別表第1) | |||
| 航空法 | 有害性物質(施行規則第194条危険物告示別表第1) | |||
| 16.その他の情報 | ||||
|---|---|---|---|---|
| 参考文献 | ||||
| 9項、11項については各データ毎に記載。その他の各項については以下を参照。 ・NITE化学物質総合情報提供システム(NITE-CHRIP) ・International Chemical Safety Cards (ICSC) ・Hazardous Substances Data Bank (HSDB) ・GESTIS Substance database (GESTIS) ・2024 Emengency Response Guidebook ・一般社団法人日本化学工業協会 編「GHS対応ガイドライン ラベル及び表示・安全デ−タシ−ト作成指針」 ・厚生労働省「皮膚障害等防止用保護具の選定マニュアル第1版」 | ||||