1.化学品等及び会社情報 | |||
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化学品等の名称 | クロロ酢酸 (Chloroacetic Acid) | ||
製品コード | H27-B-030 | ||
会社名 | ○○○○株式会社 | ||
住所 | 東京都△△区△△町△丁目△△番地 | ||
電話番号 | 03-1234-5678 | ||
ファックス番号 | 03-1234-5678 | ||
電子メールアドレス | 連絡先@検セ.or.jp | ||
緊急連絡電話番号 | 03-1234-5678 | ||
推奨用途及び使用上の制限 | カルボキシメチルセルロース原料、2,4-ジシクロフェノキシ酢酸原料、チオグリコール酸及び両性界面活性剤原料 (NITE初期リスク評価書) |
2.危険有害性の要約 | ||||
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GHS分類 | ||||
分類実施日 (物化危険性及び健康有害性) | H27.10.31、政府向けGHS分類ガイダンス (H25年度改定版 (ver1.1): JIS Z7252:2014準拠) を使用 | |||
GHS改訂4版を使用 | ||||
健康に対する有害性 | 急性毒性(経口) | 区分3 | ||
急性毒性(経皮) | 区分2 | |||
急性毒性 (吸入:粉塵、ミスト) | 区分2 | |||
皮膚腐食性/刺激性 | 区分1A | |||
眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 | |||
特定標的臓器毒性 (単回ばく露) | 区分1 (神経系、呼吸器、心血管系、血液系、肝臓、腎臓) | |||
特定標的臓器毒性 (反復ばく露) | 区分2 (心臓、肝臓、腎臓) | |||
分類実施日 (環境有害性) | 平成24年。政府向けGHS分類ガイダンス (H22.7版) を使用 GHS改訂4版を使用 | |||
環境に対する有害性 | 水生環境有害性 (急性) | 区分1 | ||
水生環境有害性 (長期間) | 区分1 | |||
注) 上記のGHS分類で区分の記載がない危険有害性項目については、政府向けガイダンス文書で規定された「分類対象外」、「区分外」または「分類できない」に該当する。なお、健康有害性については後述の11項に、「分類対象外」、「区分外」または「分類できない」の記述がある。 | ||||
GHSラベル要素 | ||||
絵表示 | ||||
注意喚起語 | 危険 | |||
危険有害性情報 | 飲み込むと有毒 皮膚に接触すると生命に危険 重篤な皮膚の薬傷及び眼の損傷 吸入すると生命に危険 神経系、呼吸器、心血管系、血液系、肝臓、腎臓の障害 長期にわたる、又は反復ばく露による心臓、肝臓、腎臓の障害のおそれ 水生生物に非常に強い毒性 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 | |||
注意書き | ||||
安全対策 | 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 眼、皮膚、衣類につけないこと。 取扱後はよく手を洗うこと。 この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 環境への放出を避けること。 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 【換気が不十分な場合】呼吸用保護具を着用すること。 | |||
応急措置 | 飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。 飲み込んだ場合:口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。 皮膚に付着した場合:多量の水と石けん(鹸)で洗うこと。 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師に連絡すること。 直ちに医師に連絡すること。 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 特別な処置が緊急に必要である。(このラベルの・・・を見よ) 特別な処置が必要である。(このラベルの・・・を見よ) 口をすすぐこと。 汚染された衣類を直ちに全て脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 漏出物を回収すること。 | |||
保管 | 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 施錠して保管すること。 | |||
廃棄 | 内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して廃棄すること。 | |||
他の危険有害性 | データなし |
3.組成及び成分情報 | |||
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単一製品・混合物の区別 | 単一製品 | ||
化学名又は一般名 | クロロ酢酸 | ||
別名 | モノクロロ酢酸 (Monochloroacetic acid)、クロロエタン酸 (Chloroethanoic acid)、2-クロロ酢酸 (2-Chloroacetic acid) | ||
濃度又は濃度範囲 | 100% | ||
分子式 (分子量) | C2H3ClO2 (94.5) | ||
化学特性 (示性式又は構造式) | |||
CAS番号 | 79-11-8 | ||
官報公示整理番号 (化審法) | 2-1145 | ||
官報公示整理番号 (安衛法) | データなし | ||
分類に寄与する不純物及び安定化添加物 | データなし |
4.応急措置 | |||
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吸入した場合 | 空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 直ちに医師に連絡すること。 特別な処置が緊急に必要である(このラベルの…を見よ)。 安静。半座位。人工呼吸が必要なことがある。 ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師に連絡すること。 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 気分が悪いときは、医師の診断、手当てを受けること。 | ||
皮膚に付着した場合 | 多量の水と石けんで洗うこと。 直ちに医師に連絡すること。 特別な処置が必要である(このラベルの…を見よ)。 汚染された衣服を直ちに全て脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師に連絡すること。 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 気分が悪いときは、医師の診断、手当てを受けること。 | ||
眼に入った場合 | 水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 直ちに医師に連絡すること。 特別な処置が必要である(このラベルの…を見よ)。 ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師に連絡すること。 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 気分が悪いときは、医師の診断、手当てを受けること。 | ||
飲み込んだ場合 | 直ちに医師に連絡すること。 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。 多量の水を飲ませる。 ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師に連絡すること。 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 気分が悪いときは、医師の診断、手当てを受けること。 | ||
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状 | 吸入 : 灼熱感、咳、咽頭痛、息苦しさ、嘔吐、痙攣、意識喪失。症状は遅れて現われることがある。 気道に対して腐食性を示す。エアロゾルを吸入すると、肺水腫を引き起こすことがある。 肺水腫の症状は 2〜3 時間経過するまで現われない場合が多く、安静を保たないと悪化する。したがって、安静と経過観察が不可欠である。 医師または医師が認定した者による適切な吸入療法の迅速な施行を検討する。 皮膚 : 発赤、痛み、皮膚熱傷。 皮膚に対して腐食性を示す。 吸収される可能性あり! 眼 : 発赤、痛み、重度の熱傷。 眼に対して腐食性を示す 経口摂取 : 腹痛、灼熱感、ショック/虚脱、痙攣、意識喪失。 短期暴露の影響:眼、皮膚、気道に対して腐食性を示す。エーロゾルを吸入すると、肺水腫を引き起こすことがある。心血管系、中枢神経系に影響を与え、心臓障害、痙攣、腎臓障害を生じることがある。高濃度の場合、死に至ることがある。これらの影響は遅れて現われることがある。医学的な経過観察が必要である。 | ||
応急措置をする者の保護 | 救助者は、状況に応じて適切な眼、皮膚の保護具を着用する。 | ||
医師に対する特別な注意事項 | 情報なし |
5.火災時の措置 | |||
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消火剤 | 粉末、水溶性液体用泡消火薬剤、水噴霧、二酸化炭素 | ||
使ってはならない消火剤 | 火災が周辺に広がる恐れがあるため、直接の棒状注水を避ける。 | ||
特有の危険有害性 | 可燃性である。 非常に強く加熱される場合(たとえば周辺火災または高温の表面により)、腐食性で爆発性の蒸気・空気混合気が生じる。 当該製品は分子中にハロゲン (Cl) を含有しているため火災時に刺激性もしくは有毒なヒューム(又はガス)を放出する。 当該製品は分子中にハロゲン (Cl) を含有しているため燃焼ガスには、一酸化炭素のほか、ハロゲン酸化物系のガス等の有毒ガスが含まれるので消火作業の際には、煙を吸入しないように注意する。 | ||
特有の消火方法 | 消火作業は、風上から行う。 周辺火災の場合に移動可能な容器は、速やかに安全な場所に移す。 火災発生場所の周辺に関係者以外の立入りを禁止する。 関係者以外は安全な場所に退去させる。 水を噴霧して容器類を冷却する。 | ||
消火を行う者の保護 | 消火作業の際は、適切な自給式の呼吸器用保護具、眼や皮膚を保護する防護服 (耐熱性) を着用する。 |
6.漏出時の措置 | |||
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人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置 | 作業には、必ず保護具 (手袋・眼鏡・マスクなど) を着用する。 多量の場合、人を安全な場所に退避させる。 必要に応じた換気を確保する。 | ||
環境に対する注意事項 | 漏出物を河川や下水に直接流してはいけない。 漏出物を回収すること。 | ||
封じ込め及び浄化の方法及び機材 | 少量の場合、吸着剤 (土・砂など) で吸着させ取り除いた後、残りを大量の水で洗い流す。 多量の場合、人を安全な場所に退避させる。 盛り土で囲って流出を防止し、安全な場所に導いてからドラムなどに回収する。 必要があれば消石灰、ソーダ灰などで中和する。 漏出したものをすくいとり、または掃き集めて紙袋またはドラムなどに回収する。 湿らせてもよい場合は、粉塵を避けるために湿らせてから掃き入れる。 粉末の場合は、電気掃除機 (真空クリーナー)、ほうきなどを使用して回収する。 粉塵が飛散しないようにして取り除く。 微粉末の場合は、機器類を防爆構造とし、設備は静電気対策を実施する。 残留分を注意深く集め、安全な場所に移す。 付近の着火源となるものを速やかに除くとともに消火剤を準備する。 床に漏れた状態で放置すると、滑り易くスリップ事故の原因となるため注意する。 漏出物の上をむやみに歩かない。 火花を発生しない安全な用具を使用する。 個人用保護具:自給式呼吸器付化学保護衣 回収物の収納容器は、内容物の処分を行うまで密封しておく。 |
7.取扱い及び保管上の注意 | |||
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取扱い | |||
技術的対策 | 「8.ばく露防止及び保護措置」に記載の措置を行い、必要に応じて保護具を着用する。 | ||
安全取扱い注意事項 | 粉じん、煙、ガス、ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。 眼、皮膚、衣類につけないこと。 取扱後は手などをよく洗うこと。 この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 環境への放出を避けること。 保護手袋、保護衣、保護眼鏡、保護面を着用すること。 呼吸用保護具を着用すること。 裸火禁止。高温の表面、火花または裸火により発火。 あらゆる接触を避ける! 換気、局所排気 顔面シールド、または粉末の場合には呼吸用保護具と眼用保護具の併用。 作業中は飲食、喫煙をしない。 20℃で気化したとき、空気中で有害濃度に達する速度は不明である。 燃焼すると分解し、塩化水素、ホスゲンを含む有毒なフュームを生じる。水溶液は中程度の強さの酸である。金属を侵す。 水生生物に対して毒性がある。 この粉塵が舞い上がるとき、腐食性で爆発性の粉慶・空気混合物が生じる。 非常に強く加熱される場合 (たとえば周辺火災または高温の表面により)、腐食性で爆発性の蒸気・空気混合気が生じる。 | ||
接触回避 | 過酸化水素、フリルアルコール、還元剤、塩基、強い酸化剤、炭酸塩、湿気、金属、硫化物 | ||
衛生対策 | 取扱後は手などをよく洗うこと。 この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。 | ||
保管 | |||
安全な保管条件 | 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 施錠して保管すること。 アルカリ性物質と一緒に保管しない。 食品や飼料から離しておく。 乾燥。 | ||
安全な容器包装材料 | 本品は、空気中の水分を吸収すると金属に対する腐食性が強くなるため、取扱時の材質に注意する。 SUS-316以上の材質か、ポリエチレン、FRPなどの樹脂系の材質を使用すること。 吸湿性があるので、アルミ箔をコートしたポリエチレン袋及び吸湿剤を使用すること。 |
8.ばく露防止及び保護措置 | |||
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管理濃度 | 未設定 | ||
許容濃度 | |||
日本産衛学会(2015年度版) | 未設定 | ||
ACGIH(2015年版) | TLV-TWA: 0.5 ppm (2 mg/m3) (IFV) (モノクロロ酢酸) | ||
設備対策 | 粉じんが発生する作業所においては、必ず密閉された装置、機器または局所換気装置を使用する。 取扱い場所の近くに、洗眼及び身体洗浄のための設備を設置する。 機器類は防爆構造とし、設備は静電気対策を実施する。 | ||
保護具 | |||
呼吸用保護具 | 粉じんが発生する場合、必要に応じて保護マスクや呼吸用保護具を着用する。 | ||
手の保護具 | 手に接触する恐れがある場合、保護手袋を着用する。 | ||
眼の保護具 | 眼に入る恐れがある場合、保護眼鏡やゴーグルを着用する。 | ||
皮膚及び身体の保護具 | 必要に応じて保護衣、保護エプロン等を着用する。 |
9.物理的及び化学的性質 | |||
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物理的状態 | |||
形状 | 潮解性結晶 (Merck (15th, 2013)) | ||
色 | 無色〜白色 (HSDB (2015)) | ||
臭い | 酢に類似した鋭い臭い (HSDB (2015)) | ||
臭いのしきい(閾)値 | 0.045 ppm (ACGIH (7th, 2006)) | ||
pH | < 1 (800g/L) (20℃) (GESTIS (2015)) | ||
融点・凝固点 | 61〜63℃(商用) (α、β、γ型があり、それぞれの融点は63℃、 55〜56℃、 50℃である。) (Merck (15th, 2013)) | ||
沸点、初留点及び沸騰範囲 | 189℃ (Merck (15th, 2013)) | ||
引火点 | 259°F (126 ℃) (密閉式) (NFPA (13th, 2002)) | ||
蒸発速度(酢酸ブチル=1) | データなし | ||
燃焼性(固体、気体) | データなし | ||
燃焼又は爆発範囲 | 下限: 8.0 vol% (NFPA (13th, 2015)) | ||
蒸気圧 | 0.065 mmHg (25 ℃) (HSDB (2015)) | ||
蒸気密度 | 3.26 (空気 = 1) (HSDB (2015)) | ||
比重(相対密度) | 1.58 (20℃/20℃) (Sax (12th, 2012)) | ||
溶解度 | 858,000 mg/L (25℃) (HSDB (2015)) エタノール、ジエチルエーテル、ベンゼン、クロロホルム: 可溶 四塩化炭素: ほとんど溶けない (HSDB (2015)) | ||
n-オクタノール/水分配係数 | log Pow: 0.34 (ICSC (2003)) | ||
自然発火温度 | 932°F以上 (500℃以上) (NFPA (13th, 2002)) | ||
分解温度 | データなし | ||
粘度(粘性率) | 2.16 mPa・sec (70℃) (HSDB (2015)) |
10.安定性及び反応性 | |||
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反応性 | 水に易溶。 | ||
化学的安定性 | 吸湿性を有する。 | ||
危険有害反応可能性 | 加熱すると分解する。 過酸化水素、フリルアルコールとの接触で爆発を生じる危険性がある。 還元剤、塩基、強い酸化剤、炭酸塩と危険な反応を生じる。 湿気と金属との反応で水素を、硫化物との反応で硫化水素を生じる。 この水溶液は強酸である。 広範な金属を腐食する。 アンモニアとアニリンと高い反応性を示す。 | ||
避けるべき条件 | 加熱 | ||
混触危険物質 | 過酸化水素、フリルアルコール、還元剤、塩基、強い酸化剤、炭酸塩、湿気、金属、硫化物 | ||
危険有害な分解生成物 | 加熱すると分解し、有毒なヒュームを生成 |
11.有害性情報 | |||
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急性毒性 | |||
経口 | GHS分類: 区分3 ラットのLD50値として、55〜580 mg/kgの範囲内で11件 (55〜165 mg/kg (IPCS, PIM 352)、55〜200 mg/kg (ECETOC TR081 (2001))、55〜580 mg/kg (ACGIH (7th, 2006))、90.4〜450 mg/kg (NITE初期リスク評価書 (2008))、55 mg/kg (EU-RAR (2005)、環境省リスク評価第3巻: 暫定的有害性評価シート (2004))、76.2 mg/kg (ACGIH (7th, 2006)、ECETOC JACC 038 (1999)、NTP TR396 (1992))、90.4 mg/kg (EU-RAR (2005)、SIDS (2004)、ECETOC JACC 038 (1999))、100〜300 mg/kg (SIDS (2004))、102 mg/kg (ECETOC JACC 038 (1999))、108 mg/kg (NTP TR396 (1992))、277.5 mg/kg (EU-RAR (2005)、SIDS (2004))) の報告がある。最も多くのデータ (7件) が該当する区分3とした。なお、4件のデータは複数データをまとめた値であるため該当数に含めずに分類した。 | ||
経皮 | GHS分類: 区分2 ラットのLD50値として、145 mg/kg (NITE初期リスク評価書 (2008)、ACGIH (7th, 2006))、305 mg/kg (EU-RAR (2005)、SIDS (2004)、ECETOC JACC 038 (1999)) との2件の報告がある。区分2及び区分3にそれぞれ1件づつ該当するので、ラットについては、LD50値の最小値が該当する区分2となる。ウサギのLD50値として、178 mg/kg (SIDS (2004))、230 mg/kg (IPCS, PIM 352)、250 mg/kg (EU-RAR (2005)、SIDS (2004)、ECETOC JACC 038 (1999)) との3件の報告がある。1件が区分2、2件が区分3に該当するので、ウサギについては、最も多くのデータが該当する区分3となる。ラットとウサギの区分を比較し、危険性の高いラットの区分を採用し、区分2とした。 | ||
吸入:ガス | GHS分類: 分類対象外 GHSの定義における固体である。 | ||
吸入:蒸気 | GHS分類: 分類対象外 GHSの定義における固体である。なお、ラットのLC50値 (1時間) として、> 66 ppm (4時間換算値: > 33 ppm) との報告 (初期リスク評価書 (2008)、EU-RAR (2005)、SIDS (2004)) があるが区分を特定できない。20℃における飽和蒸気圧濃度 (137 ppm) (EU-RAR (2005)) よりLC50値が低いため、ミストを含まないものとしてppmを単位とする基準値を適用した。 | ||
吸入:粉じん及びミスト | GHS分類: 区分2 ラットのLC50値 (4時間) として、0.18 mg/Lとの報告 (NITE初期リスク評価書 (2008)、ACGIH (7th, 2006)、EU-RAR (2005)、SIDS (2004)) に基づき、区分2とした。なお、20℃における飽和蒸気圧濃度 (0.53 mg/L) (EU-RAR (2005)) よりも低いが、試験はエアロゾルで行われたとの記載 (ACGIH (7th, 2006)) に基づき、ミストの基準値を適用した。 | ||
皮膚腐食性及び皮膚刺激性 | GHS分類: 区分1A 本物質は強酸性である (pH < 1 (800 g/L 20℃) (GESTIS (2015)))。ウサギを用いた皮膚刺激性試験において、500 mgを24時間の閉塞適用した結果、2匹が死亡し、重度の紅斑および浮腫がみられ皮膚一次刺激指数は7.66 (最大値8) であった (ECETOC JACC 38 (1999)) との報告や、本物質の75%溶液0.5 mLを適用した結果30秒後に壊死がみられたとの報告がある (SIDS (2009))。その他に、ラットやマウスを用いた試験において本物質適用による腐食性が報告されている (EU-RAR (2005)、NITE初期リスク評価書 (2008))。また、ヒトの接触事故により化学火傷を引き起こしたとの報告が複数ある (EU-RAR (2005)、NITE初期リスク評価書 (2008))。以上より、ウサギにおいて適用後30秒後に壊死がみられたことから区分1Aとした。なお、本物質はEU CLP分類において「Skin. Corr. 1B H314」に分類されている (ECHA CL Inventory (2015))。 | ||
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性 | GHS分類: 区分1 ウサギを用いた眼刺激性試験において、本物質100 mgを0.9%食塩水0.01 mLに溶解して適用した結果腐食性がみられたとの報告や、本物質の高濃度溶液を適用した結果腐食性がみられたとの報告がある (EU-RAR (2005)、NITE初期リスク評価書 (2008)、ECETOC JACC 38 (1999))。また、本物質は皮膚腐食性/刺激性の区分で区分1Aに分類されている。以上より区分1とした。 | ||
呼吸器感作性 | GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。 | ||
皮膚感作性 | GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。なお、ウサギを用いた皮膚感作性試験 (Open epicutaneous試験) で感作性なしとの報告 (EU-RAR (2005)、NITE初期リスク評価書 (2008)、ECETOC JACC 38 (1999)) があるが、ガイダンス従い分類に用いなかった。 | ||
生殖細胞変異原性 | GHS分類: 分類できない ガイダンスの改訂により区分外が選択できなくなったため、分類できないとした。すなわち、in vivoでは、マウス骨髄細胞の染色体異常試験で陽性及び陰性の結果 (初期リスク評価書 (2008)、ECETOC JACC 038 (1999))、マウスの肝臓、脾臓、十二指腸、胃のDNA損傷試験及びラットの肝臓のDNA損傷試験で陰性である (NITE初期リスク評価書 (2008)、EU-RAR (2005)、ECETOC JACC 038 (1999))。In vitroでは、哺乳類培養細胞のマウスリンフォーマ試験で陽性結果があるが、それ以外のデータ、すなわち、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞の染色体異常試験、姉妹染色分体交換試験、遺伝子突然変異試験 (HGPRT)、DNA損傷試験で陰性の結果である (初期リスク評価書 (2008)、SIDS (2004)、EU-RAR (2005)、ACGIH (7th, 2006)、ECETOC JACC 038 (1999)、NTP TR396 (1992))。なお、in vivoのマウス骨髄細胞染色体異常試験の陽性結果については、十分な評価ができないと記載されている (ECETOC JACC 038 (1999))。また、SIDS (2004)、EU-RAR (2005)、ECETOC JACC 038 (1999) ではいずれも本物質に変異原性はないと結論している。 | ||
発がん性 | GHS分類: 分類できない ヒトでの発がん性に関する情報はない。実験動物では、ラット、又はマウスに2年間強制経口投与した発がん性試験において、ラット、マウスの雌雄ともに対照群と比べ生存率の低下がみられる用量 (ラット: 30 mg/kg/day、マウス: 100 mg/kg/day) まで投与しても、腫瘍発生の増加はみられなかった (ACGIH (7th, 2006)、EU-RAR (2005)、NITEI初期リスク評価書 (2008)) との記述、並びにマウスに本物質を46.4 mg/kg/dayで21日間強制経口投与後、さらに17ヶ月間混餌投与 (149 ppm: 24.8 mg/kg/day相当) した試験でも腫瘍発生がみられなかった (ACGIH (7th, 2006)、NITE初期リスク評価書 (2008)) との記述がある。また、経皮経路では、雌マウスに本物質2 mg/動物を3回/週、63週間皮膚へ塗布した結果、皮膚の腫瘍は乳頭腫を含め発生しなかった (EU-RAR (2005)、ACGIH (7th, 2006)、NITE初期リスク評価書 (2008)) との記述、及び雌マウスに同0.5 mg/動物を1回/週、63週間皮下注射した結果、投与群では局所の肉腫が3/50例 (対照群: 1/50例) にみられたが、統計的に有意な増加ではなかった (EU-RAR (2005)、ACGIH (7th, 2006)、NITE初期リスク評価書 (2008)) との記述がある。すなわち、実験動物では経口及び経皮経路で発がん性を示す証拠はないが、吸入経路での発がん性に関する情報はない。ACGIHは本物質の発がん性分類をA4としている (ACGIH (7th, 2006)) が、他の国際機関による分類結果はない。 以上、区分外とするにはヒトで利用可能な情報がないことも含め、データが不足していると判断し、本項は分類ガイダンスに従い分類できないとした。 | ||
生殖毒性 | GHS分類: 分類できない ヒトの生殖影響に関する情報はない。 実験動物では、妊娠ラット (例数不明) の器官形成期 (妊娠6〜15日) に強制経口投与した結果、最高用量の140 mg/kg/dayで、母動物に体重増加抑制、胎児に心血管系の奇形 (主に左胸心 (levocardia)) がみられたと報告されている (ACGIH (7th, 2006)、EU RAR (2005)、NITE初期リスク評価書 (2008))。しかし、本報告は原著確認の結果、学会の講演要旨としての簡略な記述のため分類に用いるには不適切な試験結果と判断された。この他、妊娠ラット (10匹/群) の妊娠期間を通して飲水投与した発生毒性試験では、母動物、胎児ともに異常はみられていない (ACGIH (7th, 2006)、EU RAR (2005)、NITE初期リスク評価書 (2008)) との記述、並びにin vitroの胎児培養実験の結果、神経管欠損、心臓奇形など奇形発現頻度の増加がみられた (EU RAR (2005)、ACGIH (7th, 2006)) との記述がある。以上、本項はデータ不足のため、分類できないとした。 | ||
特定標的臓器毒性(単回ばく露) | GHS分類: 区分1 (神経系、呼吸器、心血管系、血液系、肝臓、腎臓) 本物質は、腐食性を有し、眼、皮膚、気道に激しい局所刺激症状を引き起こす。本物質による複数のばく露中毒例 (経口、吸入、経皮を含む) が報告されている。吸入ばく露で気道刺激性、肺水腫、経口ばく露では中等度〜重度の急性全身毒性、経皮ばく露では重度の急性全身毒性を示す (以上、ACGIH (7th, 2006))。中毒例のうち多くの事例は、経皮ばく露によるものであり、8件が死亡例、15件が生存例であるが、いずれも臨床症状ならびに (血液) 生化学的特徴は類似する。すなわち、急性症状としては、皮膚腐食性による火傷、皮膚傷害に始まり、全身毒性が現れる。全身毒性発症の早期には、嘔吐、下痢を呈し、その後、興奮、見当識障害、痙攣、昏睡などの中枢神経系障害、重度の代謝性アシドーシス、低カリウム血症、低カルシウム血症、ミオグロビン血症、白血球増加症、(血液) 凝固障害、高血糖、血圧低下、不整脈、頻脈を伴う心臓障害、心筋障害、心血管ショック、それに起因する腎不全 (12時間以内との記載あり)、腎尿細管壊死などを引き起こす (ECETOC TR081 (2001)、ECETOC JACC 038 (1999)、ACGIH (7th, 2006)、初期リスク評価書 (2008)、ACGIH (7th, 2006)、EU-RAR (2005)、環境省リスク評価第3巻: 暫定的有害性評価シート (2004))。 実験動物では、ラットの55〜580 mg/kgの経口投与で、呼吸数減少、間代性・強直性痙攣、ラット、マウス、ウサギの経口投与または経皮適用で、神経行動学的影響や前肢の麻痺など神経毒性影響が報告されている。ラット、マウス、ウサギの経皮適用で重度の毒性が認められ、40%溶液0.5 mLの経皮適用では、表皮及び内皮組織の膠原線維束の変性、急性全身影響として肝臓の肝細胞傷害、腎不全、糖新生障害、アンモニア代謝障害などを引き起こすとの報告がある (EU-RAR 52 (2005)、初期リスク評価書 (2008)、ACGIH (7th, 2006)、EU-RAR (2005)、SIDS (2004))。 以上より、本物質は中枢神経系及び末梢神経系、呼吸器、心血管系、血液系、肝臓、腎臓に影響を与え、区分1 (神経系、呼吸器、心血管系、血液系、肝臓、腎臓) とした。なお、中枢神経系及び末梢神経系をまとめ「神経系」、また、肝臓、腎臓への影響については、代謝や血液系などに起因した影響とも考えられるが、本物質投与により急性的に現れる臓器障害であり、区分対象とした。 新しい情報を追加し旧分類を見直した。 | ||
特定標的臓器毒性(反復ばく露) | GHS分類: 区分2 (心臓、肝臓、腎臓) ヒトに関する情報はない。 実験動物では、ラットを用いた13週間強制経口投与毒性試験において、60 mg/kg/day (90日換算: 43 mg/kg/day) 以上で心筋症、心筋症による死亡、血清BUN・ALT・ASTの増加、肝臓・腎臓の相対重量増加がみられた (NTP TR396 (1992)、初期リスク評価書 (2008)、ECETOC JACC 038 (1999)、EU-RAR (2005))。また、ラットを用いた90日間反復経口投与毒性試験 (飲水投与) において、19 mg/kg/dayで肝臓の絶対重量減少、肝臓門脈域の胆管増殖、浮腫、炎症性細胞増加が報告されている (初期リスク評価書 (2008)、ECETOC JACC 038 (1999)、EU-RAR (2005))。また、単回投与において腎尿細管壊死などがみられている。以上のように心臓、肝臓、腎臓に対する影響が区分2の範囲でみられた。 したがって、区分2 (心臓、肝臓、腎臓) とした。 | ||
吸引性呼吸器有害性 | GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。 |
12.環境影響情報 | |||
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生態毒性 | |||
水生環境有害性(急性) | GHS分類: 区分1 藻類 (セネデスムス) の72時間ErC50 = 0.033 mg/L (NITE初期リスク評価書 (2008)) であることから、区分1とした。 | ||
水生環境有害性(長期間) | GHS分類: 区分1 急速分解性があり (良分解性 (3週間でのBODによる分解度: 96%) (既存点検 (1976))、藻類 (セネデスムス)の72時間NOEC = 0.0058 mg/L (NITE初期リスク評価書 (2008)) であることから、区分1とした。 | ||
オゾン層への有害性 | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていない。 |
13.廃棄上の注意 | |||
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残余廃棄物 | 廃棄においては、関連法規制ならびに地方自治体の基準に従うこと。 都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、または地方公共団体が廃棄物処理を行っている場合はそこに委託して処理する。 | ||
汚染容器及び包装 | 容器は洗浄してリサイクルするか、関連法規制ならびに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 |
14.輸送上の注意 | ||||
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該当の有無は製品によっても異なる場合がある。法規に則った試験の情報と、12項の環境影響情報とに基づいて、修正が必要な場合がある。 | ||||
国際規制 | ||||
国連番号 | 1751 | |||
国連品名 | CHLOROACETICACID,SOLID | |||
国連危険有害性クラス | 6.1 | |||
副次危険 | 8 | |||
容器等級 | K | |||
海洋汚染物質 | 該当する | |||
MARPOL73/78附属書K及びIBCコードによるばら積み輸送される液体物質 | 該当する | |||
国内規制 | ||||
海上規制情報 | 船舶安全法に従う。 | |||
航空規制情報 | 航空法に従う。 | |||
陸上規制情報 | 消防法、道路法に従う。 | |||
特別安全対策 | 移送時にイエローカードの保持が必要。 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 重量物を上積みしない。 | |||
緊急時応急措置指針番号 | 153 |
15.適用法令 | ||||
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法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。 | ||||
労働安全衛生法 | 名称等を表示すべき危険有害物(法第57条、施行令第18条別表第9) 名称等を通知すべき危険有害物(法第57条の2、施行令第18条の2別表第9) リスクアセスメントを実施すべき危険有害物(法第57条の3) | |||
化審法 | 優先評価化学物質 旧第2種監視化学物質 | |||
水道法 | 有害物質 | |||
港則法 | その他の危険物・毒物類 | |||
航空法 | 毒物類・毒物 輸送禁止 | |||
道路法 | 車両の通行の制限 | |||
毒物及び劇物取締法 | 劇物 | |||
消防法 | 貯蔵等の届出を要する物質 | |||
船舶安全法 | 毒物類・毒物 | |||
大気汚染防止法 | 揮発性有機化合物 法第2条第4項 (平成14年度VOC排出に関する調査報告) 有害大気汚染物質に該当する可能性がある物質 | |||
海洋汚染防止法 | 有害液体物質 | |||
化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) | 第1種指定化学物質 | |||
外国為替及び外国貿易管理法 | 輸入貿易管理令第4条第1項第2号輸入承認品目「2の2号承認」 輸出貿易管理令別表第1の16の項 輸出貿易管理令別表第2 | |||
特定廃棄物輸出入規制法 (バーゼル法) | 廃棄物の有害成分・法第2条第1項第1号イに規定するもの |
16.その他の情報 | ||||
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参考文献 | 各データ毎に記載した。 | |||
[注意] 本SDSはJIS Z7253:2012 に準拠して作成しています。 |