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安全データシート
臭化カドミウム
作成日 2008年10月23日
改訂日 2019年3月15日
1.化学品等及び会社情報
化学品等の名称臭化カドミウム
製品コードH30-C-055-MHLW
会社名○○○○株式会社
住所東京都△△区△△町△丁目△△番地
電話番号03-1234-5678
ファックス番号03-1234-5678
電子メールアドレス連絡先@検セ.or.jp
緊急連絡電話番号03-1234-5678
推奨用途及び使用上の制限試薬

2.危険有害性の要約
GHS分類
分類実施日
(物化危険性及び健康有害性)
H31.3.15、政府向けGHS分類ガイダンス (H25年度改訂版 (ver1.1):JIS Z7252:2014準拠) を使用
GHS改訂4版を使用
物理化学的危険性-
健康に対する有害性急性毒性(経口)区分4
生殖細胞変異原性区分1B
発がん性区分1A
特定標的臓器毒性
(単回ばく露)
区分2(呼吸器系)
特定標的臓器毒性
(反復ばく露)
区分1(腎臓)
分類実施日
(環境有害性)
環境に対する有害性はH18年度、GHS分類マニュアル(H18.2.10版)を使用
環境に対する有害性-
注) 上記のGHS分類で区分の記載がない危険有害性項目については、政府向けガイダンス文書で規定された「分類対象外」、「区分外」又は「分類できない」に該当する。なお、これらに該当する場合は後述の11項に記載した。
GHSラベル要素
絵表示感嘆符健康有害性
注意喚起語危険
危険有害性情報飲み込むと有害
遺伝性疾患のおそれ
発がんのおそれ
呼吸器系の障害のおそれ
長期にわたる又は反復ばく露による腎臓の障害
注意書き
 安全対策取扱い後は...よく洗うこと。
この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
使用前に取扱説明書を入手すること。
全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
 応急措置飲み込んだ場合:気分が悪い時は医師に連絡すること。
口をすすぐこと。
ばく露またはばく露の懸念がある場合:医師の診断/手当を受けること。
ばく露またはばく露の懸念がある場合:医師に連絡すること。
気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。
 保管施錠して保管すること。
 廃棄内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して廃棄すること。
他の危険有害性-

3.組成及び成分情報
単一製品・混合物の区別単一製品
化学名又は一般名臭化カドミウム(II)
別名臭化カドミウム
Cadmium bromide (CdBr2)
Cadmium dibromide
濃度又は濃度範囲100%
分子式 (分子量)Br2Cd (272.22)
化学特性 (示性式又は
構造式)
構造式
CAS番号7789-42-6
官報公示整理番号
(化審法)
1-102
官報公示整理番号
(安衛法)
情報なし
分類に寄与する不純物及び
安定化添加物
-

4.応急措置「2.危険有害性の要約」における応急措置も確認すること。
吸入した場合気分が悪い時は、医師に連絡すること。
皮膚に付着した場合気分が悪い時は、医師に連絡すること。
皮膚刺激が生じた場合、医師の診断、手当てを受けること。
多量の水と石鹸で洗うこと。
眼に入った場合眼の刺激が持続する場合は、医師の診断、手当てを受けること。
水で数分間注意深く洗うこと。
気分が悪い時は、医師に連絡すること。
飲み込んだ場合口をすすぐこと。
気分が悪い時は、医師に連絡すること。
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状データなし
応急措置をする者の保護データなし
医師に対する特別な注意事項データなし

5.火災時の措置
消火剤水噴霧、泡消火剤、粉末消火剤、炭酸ガス、乾燥砂類
使ってはならない消火剤棒状放水
特有の危険有害性火災によって刺激性、腐食性及び/又は毒性のガスを発生するおそれがある。
不燃性であり、それ自身は燃えないが、加熱されると分解して、腐食性及び/又は毒性の煙霧を発生するおそれがある。
特有の消火方法危険でなければ火災区域から容器を移動する。
消火後も、大量の水を用いて十分に容器を冷却する。
消火を行う者の保護消火作業の際は、適切な空気呼吸器、化学用保護衣を着用する。

6.漏出時の措置
人体に対する注意事項、保護具及び
緊急措置
情報なし
環境に対する注意事項情報なし
封じ込め及び浄化の方法及び機材情報なし

7.取扱い及び保管上の注意
取扱い
技術的対策『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。
安全取扱い注意事項使用前に使用説明書を入手すること。
すべての安全注意を読み理解するまで取扱わないこと。
この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
取扱い後はよく手を洗うこと。
飲み込まないこと。
粉じん、ヒューム、スプレーを吸入しないこと。
接触回避情報なし
衛生対策情報なし
保管
安全な保管条件情報なし
安全な容器包装材料データなし

8.ばく露防止及び保護措置
管理濃度カドミウムとして0.05 mg/m3
許容濃度
日本産衛学会(0.05)許容濃度: 0.05 mg/m3、カドミウムとして
ACGIH(2019年度版)TLV-TWA: 0.002 mg/m3、レスピラブル粒子、カドミウムとして
設備対策この物質を貯蔵ないし取扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを設置すること。
特別な換気要求事項はない。
適切な呼吸器保護具を着用すること。
保護具
呼吸用保護具情報なし
手の保護具適切な保護手袋を着用すること。
眼の保護具適切な眼の保護具を着用すること。
皮膚及び身体の保護具適切な保護衣を着用すること。

9.物理的及び化学的性質
物理的状態
形状固体
データなし
臭いデータなし
臭いのしきい(閾)値情報なし
pHデータなし
融点・凝固点566℃ : NITE総合検索 (Access on Sep. 2008)
沸点、初留点及び沸騰範囲963℃ : NITE総合検索 (Access on Sep. 2008)
引火点データなし
蒸発速度(酢酸ブチル=1)データなし
燃焼性(固体、気体)不燃性 : HSDB (2005)
燃焼又は爆発範囲データなし
蒸気圧データなし
蒸気密度データなし
比重(相対密度)5.192g/cm3 : NITE総合検索 (Access on Sep. 2008)
溶解度水 : 570g/L (10℃) : NITE総合検索 (Access on Sep. 2008)
n-オクタノール/水分配係数データなし
自然発火温度データなし
分解温度データなし
粘度(粘性率)データなし

10.安定性及び反応性
反応性「危険有害反応可能性」を参照。
化学的安定性情報なし
危険有害反応可能性データなし
避けるべき条件データなし
混触危険物質データなし
危険有害な分解生成物データなし

11.有害性情報
急性毒性
経口ラットのLD50=322mg/kg(RTECS, 2004)に従って、区分4とした。
経皮データなし。
吸入:ガスGHSの定義における固体。
吸入:蒸気データなし。
吸入:粉じん及びミストデータなし。
皮膚腐食性及び皮膚刺激性HSDB(2005)にヒトで皮膚刺激性を示すとの記載があるが、データ不足のため分類できない。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性HSDB(2005)にヒトで眼刺激性を示すとの記載があるが、データ不足のため分類できない。
呼吸器感作性データなし。
皮膚感作性データなし。
生殖細胞変異原性【分類根拠】
本物質自体の利用可能なin vivoデータが得られなかったため、カドミウム化合物全般(カドミウムイオンCd2+として)の情報を対象とした。
(1)、(2)より、水溶性の塩化カドミウムでは生殖細胞及び体細胞で陽性の報告が得られている。本物質も水溶性であることから、塩化カドミウムと同様の有害性があるとし区分1Bとした。カドミウム全般の知見ならびに本物質の水溶性を考慮し、区分を変更した。

【根拠データ】
(1)カドミウム(主に塩化カドミウム)投与後に、マウスの精母細胞とハムスターの卵母細胞に染色体異常、及びマウスの精子細胞における遺伝子発現の変化が生じたとの報告がある(ATSDR(2012)、IARC 58(1993))。
(2)塩化カドミウムをマウスに投与した結果、末梢血における用量依存的な小核誘発性、姉妹染色分体交換、染色体異常の頻度の増加が認められたとの報告、また、ラットに、一本鎖DNA切断の増加が認められたとの報告がある(EU-RAR(2007)、DFGOT vol. 22(2006)、NICNAS IMAP(Accessed Dec. 2018))。

【参考データ等】
(3)カドミウム(化合物は非特定)に職業的にばく露された作業者の末梢血リンパ球において小核頻度と姉妹染色分体交換頻度の増加が示されたとの報告や中国のカドミウム汚染地域の住民から採取したヒトリンパ球において小核頻度の増加、染色体異常の頻度と重度の異常例の割合の増加が示されたとの報告があるものの、相反知見も報告されている(ATSDR(2012))。
(4)In vivoでは、カドミウム(主に塩化カドミウム)を投与した優性致死試験は陰性であった(ATSDR(2012)、IARC 58(1993)、DFGOT vol. 22(2006))。
(5)In vitroでは、細菌を用いた復帰突然変異試験、哺乳類培養(CHO)細胞を用いた染色体異常および姉妹染色分体交換試験で陽性の報告がある(NICNAS IMAP(Accessed Jan. 2019))。
(6)本物質の水溶解度は、1,150 g/L(25℃)(HSDB(2012))である。
発がん性IARC58(1993)、NTP RoC(11th, 2005)、産衛学会勧告(2005)のカドミウム化合物としての分類(それぞれGroup 1、Known to be human carcinogens、1)は区分1A、IRIS(1992)、ACGIH-TLV(2005)のカドミウム化合物としての分類(それぞれB1、A2)は区分1Bに該当するが、より厳しい分類を採用して区分1Aとした。
生殖毒性SITTIG(4th, 2002)にはヒトで催奇形性や生殖能への影響が疑われるとの記載があるが、データ不足のため分類できない。
特定標的臓器毒性(単回ばく露)Priority 2文書のHSDB(2005)、HSFS(2001)、SITTIG(4th, 2002)に、ヒトの呼吸器系に影響(気道刺激性や肺水腫など)を与えるとの記載があり、区分2(呼吸器系)とした。
特定標的臓器毒性(反復ばく露)Priority 1文書のACGIH-TLV(2005)ではカドミウム化合物には腎臓への影響があるとしており、Priority 2文書のHSFS(2001)およびSITTIG(4th, 2002)にも本物質による腎臓への影響の記載があることから、区分1(腎臓)とした。なお、本物質のヒトへの影響として、Priority 2文書のHSFS(2001)およびSITTIG(4th, 2002)では血液、肺などへの影響の記載があるが、裏付けとなるデータが見つからなかった。
吸引性呼吸器有害性データなし。

12.環境影響情報
生態毒性
水生環境有害性(急性)データ不足のため分類できない。
水生環境有害性(長期間)データ不足のため分類できない。
オゾン層への有害性-

13.廃棄上の注意
残余廃棄物特別管理産業廃棄物に該当する。
特別管理産業廃棄物処理基準に従って処理を行うか、特別管理産業廃棄物の許可業者に運搬又は処分を委託する。
汚染容器及び包装容器は洗浄してリサイクルするか、関連法規制ならびに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。
空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。

14.輸送上の注意
該当の有無は製品によっても異なる場合がある。法規に則った試験の情報と、12項の環境影響情報とに基づいて、修正が必要な場合がある。
国際規制
国連番号2570
国連品名CADMIUM COMPOUND
国連危険有害性クラス6.1
副次危険該当しない
容器等級I
海洋汚染物質該当しない
MARPOL73/78附属書K及び
IBCコードによるばら積み
輸送される液体物質
該当しない
国内規制
海上規制情報船舶安全法の規定に従う。
航空規制情報航空法の規定に従う。
陸上規制情報道路法、毒物及び劇物取締法の規定に従う。
特別な安全上の対策道路法、毒物及び劇物取締法の規定によるイエローカード携行の対象物
その他 (一般的) 注意化学品を扱う場合の一般的な注意として、輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。
重量物を上積みしない。
緊急時応急措置指針番号*154
* 北米緊急時応急措置指針に基づく。米国運輸省が中心となって発行した「2008 Emergency Response Guidebook (ERG 2008)」(一般社団法人日本化学工業協会によって和訳されている(発行元:日本規格協会)に掲載されている。

15.適用法令
法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。
労働安全衛生法特定化学物質(第二類物質)
名称等を表示し、又は通知すべき危険物及び有害物(法第57条、施行令第17条別表第3第1号並びに施行令第18条及び第18条の2別表第9)
作業環境評価基準(法第65条)
労働基準法疾病化学物質(法第75条第2項、施行規則第35条別表第1の2第4号1)
化学物質排出把握管理促進法 (PRTR法)特定第一種指定化学物質(法第2条第2項、施行令第1条別表第1、施行令第4条)
毒物及び劇物取締法劇物(指定令第2条)
水質汚濁防止法有害物質(法第2条、施行令第2条)
土壌汚染対策法第2種特定有害物質(法第2条、施行令第1条)
水道法水質基準(法第4条第2項)
下水道法水質基準物質(法第12条の2第2項、施行令第9条の4)
廃棄物の処理及び清掃に関する法律特別管理産業廃棄物(法第2条第5項、施行令第2条の4)

16.その他の情報
参考文献各データ毎に記載した。
[注意] 本SDSはJIS Z7253:2012 に準拠して作成しています。