化学品の名称 | 1,1,2,2-テトラクロロ-1,2-ジフルオロエタン | ||
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化学品の英語名称 | 1,1,2,2-Tetrachloro-1,2-difluoroethane | ||
製品コード | R05-B-001-JNIOSH | ||
供給者の会社名 | ○○○○株式会社 | ||
住所 | 東京都△△区△△町△丁目△△番地 | ||
電話番号 | 03-1234-5678 | ||
ファクシミリ番号 | 03-1234-5678 | ||
電子メールアドレス | 連絡先@検セ.or.jp | ||
緊急連絡電話番号 | 03-1234-5678 | ||
推奨用途及び使用上の制限 |
2.危険有害性の要約 | |||
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GHS分類 | |||
分類実施日 (物化危険性及び健康有害性) | R6.3.29、政府向けGHS分類ガイダンス(令和3年度改訂版(Ver2.1))を使用 | ||
物理化学的危険性 | - | ||
健康に対する有害性 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 区分4 | |
特定標的臓器毒性 (単回ばく露) | 区分3(麻酔作用、気道刺激性) | ||
分類実施日 (環境有害性) | R5.3.31、ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) | ||
環境に対する有害性 | オゾン層への有害性 | 区分1 | |
GHSラベル要素 | |||
絵表示 | |||
注意喚起語 | 警告 | ||
危険有害性情報 | 吸入すると有害 呼吸器への刺激のおそれ 眠気またはめまいのおそれ オゾン層を破壊し、健康及び環境に有害 | ||
注意書き | |||
安全対策 | 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 屋外又は換気の良い場所でだけ使用すること。 | ||
応急措置 | 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 気分が悪いときは医師に連絡すること。 | ||
保管 | 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 施錠して保管すること。 | ||
廃棄 | 回収またはリサイクルに関する情報について製造者または供給者に問い合わせる。 内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して廃棄すること。 | ||
他の危険有害性 | - |
3.組成及び成分情報 | |||
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化学物質・混合物の区別 | 化学物質 | ||
化学名又は一般名 | 1,1,2,2−テトラクロロ−1,2−ジフルオロエタン | ||
慣用名又は別名 | CFC-112 R112 | ||
英語名 | 1,1,2,2-Tetrachloro-1,2-difluoroethane 1,2-Difluoro-1,1,2,2-tetrachloroethane | ||
濃度又は濃度範囲 | 情報なし | ||
分子式 (分子量) | C2Cl4F2 (204) | ||
化学特性 (示性式又は構造式) | |||
CAS番号 | 76-12-0 | ||
官報公示整理番号(化審法) | 2-96 | ||
官報公示整理番号(安衛法) | 情報なし | ||
GHS分類に寄与する成分(不純物及び安定化添加物も含む) | 情報なし |
4.応急措置 | |||
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吸入した場合 | 新鮮な空気のある場所に移動させる。呼吸困難な場合は酸素吸入をさせる。できるだけ早く、グルココルチコイド吸入用スプレーで繰り返し深呼吸させる。心停止(反応がなく呼吸が正常でない)の場合は、直ちに胸骨圧迫を行う。AED(自動体外式除細動器)があれば使用する。医師の診察/手当てを受けること。 以上、GESTIS参照。 | ||
皮膚に付着した場合 | 汚染された衣服を脱がせる。皮膚に付着した部分を水と石けんで丁寧に洗浄する。皮膚刺激または発しん(疹)が生じた場合は医師の診察/手当を受けること。 以上、GHS分類結果、GESTIS参照。 | ||
眼に入った場合 | 多量の流水で10分間洗浄する。できればコンタクトレンズを外す。医師の診察/手当てを受けること。 以上、GESTIS、ICSC参照。 | ||
飲み込んだ場合 | 口をすすぐ。水を少しずつ飲ませる。嘔吐させないこと。医師の診察/手当てを受けること。 以上、GESTIS参照。 | ||
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状 | 吸入:咳、咽頭痛、息苦しさ、息切れ、不整脈、錯乱、嗜眠、意識喪失、高濃度ばく露後の肺出血。 皮膚:発赤、刺激。 眼:充血、結膜炎、弱い刺激。 経口摂取:粘膜の炎症、嘔吐、下痢、チアノーゼ。 吸収:中枢神経(集中力の欠如、意識の混濁、ナルコーシス) および心血管系 (不整脈) への影響。 以上、GESTIS、ICSC参照。 | ||
応急措置をする者の保護に必要な注意事項 | 情報なし | ||
医師に対する特別な注意事項 | 情報なし |
5.火災時の措置 | |||
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適切な消火剤 | 不燃性。周辺の火災に応じた適切な消火剤を使用する。 以上、GESTIS参照。 | ||
使ってはならない消火剤 | 情報なし | ||
火災時の特有の危険有害性 | 火災の場合、有害物質(塩化水素、フッ化水素)が放出される可能性がある。 以上、GESTIS参照。 | ||
特有の消火方法 | 周囲の容器を水スプレーで冷却する。可能であれば、容器を危険区域外に持ち出す。 以上、GESTIS参照。 | ||
消火を行う者の特別な保護具及び予防措置 | 消火作業の際は、適切な自給式の呼吸器用保護具、眼や皮膚を保護する防護服 (耐熱性) を着用する。 |
6.漏出時の措置 | |||
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人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置 | 粉じんマスクを着用する。 以上、GESTIS参照。 | ||
環境に対する注意事項 | 化学品を扱う場合の一般的な注意として、周辺環境に影響がある可能性があるため、製品の環境中への流出を避ける。 | ||
封じ込め及び浄化の方法及び機材 | すべての着火源を取り除く(現場での喫煙、火花や火炎の禁止)。 こぼれた物質を密閉式容器内に掃き入れる。 残留分を注意深く集め、安全な場所に移す。 粉塵の拡散を防ぐ。 この物質を環境中に放出してはならない。 | ||
二次災害の防止策 | 火花を発生しない安全な用具を使用する。 |
7.取扱い及び保管上の注意 | |||
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取扱い | |||
技術的対策 | 「8. ばく露防止及び保護措置」に記載の措置を行い、必要に応じて保護具を着用する。 | ||
安全取扱注意事項 | 容器を開けたままにしない。漏出を避ける。粉じんの発生を避ける。使用する場合は十分な換気を確保すること。 以上、GESTIS参照。 | ||
接触回避 | 「10. 安全性及び反応性」を参照。 | ||
衛生対策 | 粉じんの吸入を避ける。休憩前や作業終了時には石鹸と水で皮膚を洗い、洗浄後は脂肪分の多いスキンケア製品を塗布する。 以上、GHS分類結果、GESTIS参照。 | ||
保管 | |||
安全な保管条件 | 施錠して保管する。容器を密閉し、涼しくて換気の良い場所に保管すること。熱および光を避けること。 以上、GHS分類結果、GESTIS参照。 | ||
安全な容器包装材料 | 破損や漏れの無い密閉可能な容器を使用する。 |
8.ばく露防止及び保護措置 | ||||
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許容濃度等については日本産衛学会の「許容濃度の勧告」及びACGHIの「TLVs and BEIs」について記載しています。 | ||||
管理濃度 | - | |||
濃度基準値 | ||||
八時間濃度基準値 | - | |||
短時間濃度基準値 | - | |||
許容濃度等 | ||||
日本産衛学会(2023年版) | - | |||
ACGIH(2023年版) | TLV-TWA: 50 ppm | |||
設備対策 | 作業場所には換気設備を設置する。蒸気/空気の混合物は空気より重いので床面での十分な換気も必要である。取り扱い場所の近くに洗浄のための設備を設けること。 以上、GESTIS参照。 | |||
保護具 | ||||
呼吸用保護具 | 緊急時(例:意図しない物質の放出)には、呼吸保護具を着用する。 作業者が粉じんにばく露される場合は呼吸保護具(防じんマスク等)の着用を検討する。 防じんマスクの選択については、以下の点に留意する。 -酸素濃度が18%未満の場所では使用しない。また、有害なガスが存在する場所においては防じんマスクを使用せず、その他の呼吸用保護具の利用を検討すること。 -防じんマスクは、国家検定合格品であることを確認し、作業に適した性能及び構造のものを選ぶ。その際、取扱説明書等に記載されているデータを参考にする。 | |||
手の保護具 | 必要に応じて保護手袋を着用する。 以上、GESTIS参照。 | |||
眼の保護具 | 必要に応じてサイドガード付きの保護眼鏡を着用する。 以上、GESTIS参照。 | |||
皮膚及び身体の保護具 | 必要に応じてエプロンまたは白衣を着用する。 以上、GESTIS参照。 |
9.物理的及び化学的性質 | |||
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物理的状態 | |||
物理状態 | 固体 | ||
色 | 無色〜白色 | ||
臭い | 特徴的な臭い | ||
融点/凝固点 | 26.54 ℃(CRC(2018)) 26 ℃(ICSC(2003)) 24.65 ℃(SAX(2000)) | ||
沸点、初留点及び沸騰範囲 | 92.83 ℃(CRC(2018)) 93 ℃(GESTIS(2023)) 92.8 ℃(SAX(2000)) | ||
可燃性 | 不燃性(ICSC(2003)) | ||
爆発下限界及び爆発上限界/可燃限界 | データなし | ||
引火点 | データなし | ||
自然発火点 | データなし | ||
分解温度 | データなし | ||
pH | データなし | ||
動粘性率 | 121 cP(25℃、液体)(HSDB in PubChem(2023)) | ||
溶解度 | 水: 120 mg/L(25℃)(HSDB in PubChem(2023)) 水: 0.12 g/100mL(ICSC(2003)) エタノール、エチルエーテル、クロロホルム: (可溶)(PubChem(2023)) | ||
n-オクタノール/水分配係数 | log Kow: 3.41(Howard(1997)) log Kow: 3.41(推定値)(HSDB in PubChem(2023)) | ||
蒸気圧 | 2.20×104 mmHg(25℃)(Howard(1997)) 5.3 kPa(25℃)(ICSC(2003)) 67.3/220 hPa(25℃/50℃)(GESTIS(2023)) | ||
密度及び/又は相対密度 | 1.5951 g/cm3(20℃)(CRC(2018)) 1.65 g/cm3(ICSC(2003)) 1.6447 g/cm3(25℃)(Lewis(2001)) | ||
相対ガス密度 | 7.0 (空気=1)(ICSC(2003)) 7.03 (空気=1)(HSDB in PubChem(2023)) | ||
粒子特性 | データなし |
10.安定性及び反応性 | |||
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反応性 | 「危険有害反応可能性」を参照。 | ||
化学的安定性 | 高温面または炎と接触すると分解する。 塩化水素、フッ化水素およびホスゲンなどの有毒なヒュームを生じる。 アルカリ金属、粉末アルミニウム、マグネシウムおよび亜鉛と反応する。 粉じん爆発の危険性なし。 | ||
危険有害反応可能性 | 高温面または炎と接触すると、分解する。 塩化水素、フッ化水素およびホスゲンなどの有毒なヒュームを生じる。 | ||
避けるべき条件 | 高温、火気。 | ||
混触危険物質 | カリウム、ベリリウム、粉末アルミニウム、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、ナトリウムなどの化学的に活性な金属。酸。 | ||
危険有害な分解生成物 | 情報なし |
11.有害性情報 | ||||
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急性毒性 | ||||
経口 | 【分類根拠】 (1)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ラット(雄)のLD50:> 25,000 mg/kg(ACGIH (2008)、DFG MAK (2007)) | |||
経皮 | 【分類根拠】 (1)より区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ウサギのLD50:> 7,500 mg/kg(ACGIH (2008)、DFG MAK (2007)) | |||
吸入: ガス | 【分類根拠】 GHSの定義における固体であり、区分に該当しない。 | |||
吸入: 蒸気 | 【分類根拠】 (1)〜(3)より、区分4とした。なお、ばく露濃度が飽和蒸気圧濃度 (66,337 ppm) の90%よりも低いため、ミストがほとんど混在しないものとしてppmVを単位とする基準値を適用した。新たな知見に基づき、分類結果を変更した(2023年度)。 【根拠データ】 (1)ラットのLC50(4時間):> 10,000 - < 15,000 ppm(DFG MAK (2007)) (2)ラットのLCLo(4時間):15,000 ppm(ACGIH (2008)、Patty 6th. (2012)) (3)ラットのLC100(4時間):20,000 ppm(DFG MAK (2007)) | |||
吸入: 粉じん及びミスト | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 | |||
皮膚腐食性及び皮膚刺激性 | 【分類根拠】 (1)〜(3)より、区分に該当しない(国連分類基準の区分3)。なお、新たな知見に基づき、分類結果を変更した(2023年度)。 【根拠データ】 (1)モルモット(n=10匹)を用いた皮膚刺激性試験(24時間観察)において、軽度の刺激性がみられたとの報告がある(DFG MAK (2007))。 (2)ウサギを用いた皮膚刺激性試験(開放、24時間観察)において、軽度の刺激性がみられたとの報告がある(DFG MAK (2007)、ACGIH (2008)、EHC 113 (1990)、REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023))。 (3)ウサギを用いた皮膚刺激性試験において、軽微な一過性の発赤がみられたとの報告がある(ACGIH (2008)、REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023))。 | |||
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性 | 【分類根拠】 (1)より、区分に該当しない。なお、新たな知見に基づき、分類結果を変更した(2023年度)。 【根拠データ】 (1)ウサギ(n=3)を用いた眼刺激性試験において、適用24及び48時間後に軽度の結膜刺激がみられたとの報告がある(DFG MAK (2007)、ACGIH (2008)、REACH登録情報 (Accessed Nov 2023))。 | |||
呼吸器感作性 | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 | |||
皮膚感作性 | 【分類根拠】 (1)、(2)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)モルモットを用いた試験において週3回の適用を3週間行ったところ、感作性の皮膚刺激はみられなかったとの報告がある(DFG MAK (2007))。 (2)モルモットを用いた試験において軽度の皮膚刺激性はみられたが、感作性はみられなかったとの報告がある(ACGIH (2008)、Patty 6th (2012)、REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023)、EHC 113 (1990))。 | |||
生殖細胞変異原性 | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 【根拠データ】 (1)In vivoでは、ラット又はマウスを用いた腹腔内投与による2つの優性致死試験(ラット:交配前8週間、マウス:単回、投与量:いずれも200及び1,000 mg/kgの2用量)で、陰性の報告がある(ラット:ACGIH (2008)、REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023)、マウス:DFG MAK (2007)、EHC 133 (1990))。 | |||
発がん性 | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。なお、新たな知見に基づき、分類結果を見直した(2023年度)。 【参考データ等】 (1)新生児マウスを用いた2つの皮下投与試験(うち1つは本物質10%溶液を生後1、7、14及び21日の計4回、総量として0.6 mL投与、他の1試験は投与条件不明)では1年間後に腫瘍の有無を調べたが、発がん性の証拠はない(ACGIH (2008)、DFG MAK (2007))。 (2)構造関連物質の1,1,2-トリクロロ-1,2,2-トリフルオロエタン(別名:CFC-113) (CAS登録番号:76-13-1)については、ラットを用いた2年間吸入ばく露による発がん性試験で、20,000 ppmまで陰性の報告がある(DFG MAK (2007))。 | |||
生殖毒性 | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 | |||
特定標的臓器毒性 (単回ばく露) | 【分類根拠】 (1)〜(3)より気道刺激が、(3)より麻酔作用がみられることから、区分3(麻酔作用、気道刺激性)とした。なお、新たな情報源を利用し分類結果を見直した(2023年度)。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた単回吸入ばく露試験(蒸気、4時間)において、5,000 ppm(41.7 mg/L、区分に該当しない範囲)以上の全てのばく露群で興奮、非協調性運動、呼吸促拍、振戦、痙攣がみられたが、5,000 ppmでは1時間以内、10,000 ppmでは24時間以内に全例で全ての症状は回復した。15,000 ppm以上で死亡例が生じ、15,000 ppmではばく露中に3/4例が死亡した。死亡例では肺の浮腫及び肺と肝臓の充血、1匹に胸腺の充血がみられた。20,000 ppmでは80分以内に4/4例死亡し、3例に肺の浮腫、うち1例に肺と肝臓の充血がみられたとの報告がある(DFG MAK (2007)、ACGIH (2008)、 Patty 6th. (2012)、REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023))。 (2)ラットを用いた単回吸入ばく露試験(18時間)で5,000 ppm(4時間換算:10,106 ppm)以上で死亡例が生じ、肺に腫脹及び出血がみられた。これらの死亡は肺刺激に起因するもので、CFC(クロロフルオロカーボン)の過剰ばく露でよくみられる典型的な中枢神経抑制ではないとの報告がある(DFG MAK (2007)、ACGIH (2008)、 Patty 6th. (2012))。 (3)本物質は高濃度の吸入ばく露試験で中枢神経系抑制と気道刺激を生じたとの報告がある(ACGIH (2008))。 | |||
特定標的臓器毒性 (反復ばく露) | 【分類根拠】 (1)〜(3)より、本物質の主要なばく露経路である吸入経路において、区分2超の用量範囲で肝臓に影響がみられているが、区分2までの用量範囲での試験データがなく、データ不足のため分類できない。 【根拠データ】 (1)モルモットを用いた6ヵ月間吸入ばく露試験(蒸気、7時間/日、5日/週)において、500 ppm(ガイダンス換算:4.17 mg/L、区分に該当しない範囲)で肝臓への影響(脂肪変性、壊死、再生性変化)がみられたとの報告がある(ACGIH (2008)、REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023))。 (2)ラットを用いた6ヵ月間吸入ばく露試験(蒸気、7時間/日、5日/週)において、1,000 ppm(ガイダンス換算:8.34 mg/L、区分に該当しない範囲)で細気管支の刺激性影響のみがみられたとの報告がある(ACGIH (2008)、REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023))。 (3)ラット、マウス、モルモットを用いた31日間吸入ばく露(蒸気、6時間/日、7日/週)において、1,000 ppm(ガイダンス換算:8.34 mg/L、区分に該当しない範囲)において、ラットの肝臓(重量増加、脂肪増加、細胞肥大、細胞質空胞化等)と肺(肺炎)に軽度の変化がみられたが、マウス及びモルモットには有害影響はみられなかったとの報告がある(ACGIH (2008)、DFG MAK (2007)、REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023))。 【参考データ等】 (4)本物質などフルオロカーボン噴霧剤を含むエアゾールスプレーは溶剤中毒の一発生源であり、毎日の使用により長期間ばく露するといくつかの臓器の障害を生じるおそれがあるとの報告がある。臨床的な疾患には心不整脈、骨髄抑制、脳変性、肝臓・腎臓・末梢神経系障害などが含まれる(ACGIH (2008)、REACH登録情報 (Accessed Nov. 2023))。 | |||
誤えん有害性* | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 | |||
* JIS Z7252の改訂により吸引性呼吸器有害性から項目名が変更となった。 |
12.環境影響情報 | |||
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生態毒性 | |||
水生環境有害性 短期(急性) | データなし。 | ||
水生環境有害性 長期(慢性) | データなし。 | ||
残留性・分解性 | 化審法分解度試験:難分解性(化学物質安全性点検結果等(分解性・蓄積性)) | ||
生態蓄積性 | 化審法濃縮度試験:低濃縮性(化学物質安全性点検結果等(分解性・蓄積性)) | ||
土壌中の移動性 | 情報なし | ||
オゾン層への有害性 | モントリオール議定書の附属書Bに列記された物質である。 |
13.廃棄上の注意 | |||
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化学品(残余廃棄物)、当該化学品が付着している汚染容器及び包装の安全で、かつ、環境上望ましい廃棄、又はリサイクルに関する情報 | 廃棄においては、関連法規ならびに地方自治体の基準に従うこと。 都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。 廃棄物の処理を委託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。 | ||
容器は洗浄してリサイクルするか、関連法規制並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 |
14.輸送上の注意 | ||||
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該当の有無は製品によっても異なる場合がある。法規に則った試験の情報と、12項の環境影響情報とに基づいて、修正が必要な場合がある。 | ||||
国際規制 | ||||
国連番号 | - | |||
品名(国連輸送名) | - | |||
国連分類 | - | |||
副次危険 | - | |||
容器等級 | - | |||
海洋汚染物質 | 該当しない | |||
MARPOL73/78附属書U及びIBCコードによるばら積み輸送される液体物質 | 該当しない | |||
国内規制 | ||||
海上規制情報 | 該当しない | |||
航空規制情報 | 該当しない | |||
陸上規制情報 | 該当しない | |||
特別な安全上の対策 | 該当しない | |||
その他 (一般的) 注意 | 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 重量物を上積みしない。 | |||
緊急時応急措置指針番号* | 該当しない | |||
* 北米緊急時応急措置指針に基づく。米国運輸省が中心となって発行した「2020 Emengency Response Guidebook (ERG 2020)」(一般社団法人日本化学工業協会によって和訳されている(発行元:日本規格協会)に掲載されている。 |
15.適用法令 | ||||
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法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。 | ||||
労働安全衛生法 | 名称等を表示すべき危険物及び有害物(法第57条第1項、施行令第18条、施行令別表第9)(令和7年3月31日まで) 名称等を表示すべき危険物及び有害物(法第57条第1項、施行令第18条、労働安全衛生規則別表第2)(令和7年4月1日以降) 名称等を通知すべき危険物及び有害物(法第57条の2、施行令第18条の2、施行令別表第9)(令和7年3月31日まで) 名称等を通知すべき危険物及び有害物(法第57条の2、施行令第18条の2、労働安全衛生規則別表第2)(令和7年4月1日以降) 危険性又は有害性等を調査すべき物(法第57条の3) 作業場内表示義務(法第101条の4) | |||
化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) | - | |||
毒物及び劇物取締法 | - | |||
オゾン層保護法 | 特定物質(法第2条、施行令第1条・別表第1) |
16.その他の情報 | ||||
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参考文献 | ||||
9項、11項については各データ毎に記載。その他の各項については以下を参照。 ・NITE化学物質総合情報提供システム(NITE-CHRIP) ・International Chemical Safety Cards (ICSC) ・Hazardous Substances Data Bank (HSDB) ・GESTIS Substance database (GESTIS) ・ERG 2020版 緊急時応急措置指針−容器イエローカードへの適用 ・一般社団法人日本化学工業協会 編「GHS対応ガイドライン ラベル及び表示・安全デ−タシ−ト作成指針」 | ||||
修正履歴 | ||||
R6.3.29: ・危険有害性の分類について物理化学的危険性、健康に対する有害性を見直した。 ・SDS全般について表記の見直し・改訂をした。 |