化学品の英語名称 | 2,3,3,3-Tetrafluoroprop-1-ene | ||
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製品コード | R05-A-009-JNIOSH | ||
供給者の会社名 | ○○○○株式会社 | ||
住所 | 東京都△△区△△町△丁目△△番地 | ||
電話番号 | 03-1234-5678 | ||
ファクシミリ番号 | 03-1234-5678 | ||
電子メールアドレス | 連絡先@検セ.or.jp | ||
緊急連絡電話番号 | 03-1234-5678 | ||
推奨用途及び使用上の制限 |
2.危険有害性の要約 | |||
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GHS分類 | |||
分類実施日 (物化危険性及び健康有害性) | R6.3.29、政府向けGHS分類ガイダンス(令和3年度改訂版(Ver2.1))を使用 | ||
物理化学的危険性 | 可燃性ガス | 区分1 | |
高圧ガス | 低圧液化ガス | ||
健康に対する有害性 | 生殖毒性 | 区分2 | |
分類実施日 (環境有害性) | - | ||
環境に対する有害性 | - | ||
GHSラベル要素 | |||
絵表示 | |||
注意喚起語 | 危険 | ||
危険有害性情報 | 極めて可燃性の高いガス 生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い 高圧ガス:熱すると爆発のおそれ | ||
注意書き | |||
安全対策 | 熱、高温のもの、火花、裸火及び他の着火源から遠ざけること。禁煙。 使用前に取扱説明書を入手すること。 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 | ||
応急措置 | 漏えい(洩)ガス火災の場合:漏えいが安全に停止されない限り消火しないこと。 漏えいした場合、着火源を除去すること。 ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診察/手当てを受けること。 | ||
保管 | 換気の良い場所で保管すること。 施錠して保管すること。 日光から遮断すること。 | ||
廃棄 | 内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して廃棄すること。 | ||
他の危険有害性 | - |
3.組成及び成分情報 | |||
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化学物質・混合物の区別 | 化学物質 | ||
化学名又は一般名 | 2,3,3,3−テトラフルオロプロパ−1−エン | ||
慣用名又は別名 | R 1234yf HFO-1234yf | ||
英語名 | 2,3,3,3-Tetrafluoroprop-1-ene | ||
濃度又は濃度範囲 | 情報なし | ||
分子式 (分子量) | - (-) | ||
化学特性 (示性式又は構造式) | |||
CAS番号 | 754-12-1 | ||
官報公示整理番号(化審法) | 2-4136 | ||
官報公示整理番号(安衛法) | 2-(13)-258 | ||
GHS分類に寄与する成分(不純物及び安定化添加物も含む) | 情報なし |
4.応急措置 | |||
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吸入した場合 | 新鮮な空気のある場所で安静にさせる。医師の診察/手当てを受けること。 以上、GHS分類結果、ICSC参照。 | ||
皮膚に付着した場合 | 凍傷の場合:多量の水で洗い流す。衣服は脱がせない。医師に連絡すること。 以上、ICSC参照 | ||
眼に入った場合 | 凍傷の場合:多量の水で洗い流す。直ちに医師に連絡すること。 以上、ICSC参照 | ||
飲み込んだ場合 | - | ||
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状 | 吸入:めまい、頭痛、傾眠、窒息。 皮膚:液体に触れた場合に凍傷。 眼:液体に触れた場合に凍傷。 以上、ICSC参照。 | ||
応急措置をする者の保護に必要な注意事項 | 情報なし | ||
医師に対する特別な注意事項 | 情報なし |
5.火災時の措置 | |||
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適切な消火剤 | 水噴霧、粉末消火薬剤、二酸化炭素、耐アルコール泡消火薬剤。 以上、GESTIS、ICSC参照。 | ||
使ってはならない消火剤 | 棒状注水 以上、GESTIS参照。 | ||
火災時の特有の危険有害性 | 火災の場合、有害物質(フッ化水素、一酸化炭素、二酸化炭素)が放出される可能性がある。 以上、GESTIS参照。 | ||
特有の消火方法 | 周囲の容器を水スプレーで冷却する。可能であれば、容器を危険区域外に持ち出す。加熱により圧力が上昇し破裂する恐れがある。着火源となるものを遮断する。ガスの流れを遮断できる場合にのみ消化を行う。ガスの蓄積やバックファイヤーによる爆発の危険性がある。制御された方法で燃え尽きさせることも可能。液体に触れた場合には凍傷に注意する。防爆機器を使用する。 以上、GESTIS参照。 | ||
消火を行う者の特別な保護具及び予防措置 | 消火作業の際は、適切な自給式の呼吸器用保護具、眼や皮膚を保護する防護服 (耐熱性) を着用する。 |
6.漏出時の措置 | |||
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人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置 | 保護具を着用する。 以上、ICSC参照。 | ||
環境に対する注意事項 | 水域に対する危険性は低い。非常に多量に水、排水、下水、または地中に入った場合は、自治体に連絡する。 以上、GESTIS参照。 | ||
封じ込め及び浄化の方法及び機材 | 危険でなければ漏れを止める。 散水や水噴霧等により拡散させ、ガスを吸収する措置を取る。 ガスが拡散するまでその場所を隔離する。 すべての発火源を速やかに取除く(近傍での喫煙、火花や火炎の禁止)。 排水溝、下水溝、地下室あるいは閉鎖場所への流入を防ぐ。 | ||
二次災害の防止策 | 付近の着火源となるものを速やかに除くとともに消火剤を準備する。 火花を発生しない安全な用具を使用する。 |
7.取扱い及び保管上の注意 | |||
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取扱い | |||
技術的対策 | 「8. ばく露防止及び保護措置」に記載の措置を行い、必要に応じて保護具を着用する。 | ||
安全取扱注意事項 | 熱、高温のもの、火花、裸火及び他の着火源から遠ざけること。禁煙。 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 使用前に取扱説明書を入手すること。 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 作業場所にガスボンベを保管しない。ガスボンベに機械的ダメージを与えない。ガスボンベの運搬には必ず専用台車または他の適切な装置を使用する。人と一緒にエレベーターで運搬しない。ボンベ交換の際は、必ず充填済みボンベと空ボンベの漏れ止めを点検すること。ボンベの転倒を防止する。圧力の上昇を避けるためにバルブはゆっくりと開き、無理に開けない。使用後は毎回バルブを閉じる。水やその他の液体がガス容器に逆流しないようにする。ガスをある容器から別の容器に移し替えしない。容器内の圧力を上げるために炎や電気ヒーターを使用しない。 以上、GHS分類結果、GESTIS参照。 | ||
接触回避 | 「10. 安全性及び反応性」を参照。 | ||
衛生対策 | ガスの吸入を避ける。汚染された衣類は直ちに交換し、着火源から離れた場所で乾燥すること。使用するときには喫煙をしないこと。 以上、GESTIS参照。 | ||
保管 | |||
安全な保管条件 | 施錠して保管する。容器を密閉して50℃以下の換気の良い場所に保管すること。容器を直立させて保管し、転倒を防止する。バルブ保護ケージを設けるか、バルブ保護キャップを装着する。保管されているボンベを定期的に点検し、漏れがないか、また、正しい保管状態を保つ。容器は火災の危険のない場所で、熱及び発火源から離して保管する。日光に当たらないようにする。可燃性物質、酸化性ガス、その他酸化剤から離しておく。 以上、GHS分類結果、GESTIS参照。 | ||
安全な容器包装材料 | 国連輸送法規、高圧ガス保安法で規定されている容器を使用する。 |
8.ばく露防止及び保護措置 | ||||
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許容濃度等については日本産衛学会の「許容濃度の勧告」及びACGHIの「TLVs and BEIs」について記載しています。 | ||||
管理濃度 | - | |||
濃度基準値 | ||||
八時間濃度基準値 | - | |||
短時間濃度基準値 | - | |||
許容濃度等 | ||||
日本産衛学会(2023年版) | - | |||
ACGIH(2023年版) | - | |||
設備対策 | 作業場所には換気設備を設置する。警報を発するガス検知器を設置する。 以上、GESTIS参照。 | |||
保護具 | ||||
呼吸用保護具 | 必要に応じて状況に応じた適切な呼吸用保護具を使用する。 防毒マスクの選択については、以下の点に留意する。 -防毒マスクは、電動ファン又は面体が国家検定合格品であることを確認し、作業に適した性能及び構造のものを選ぶ。その際、取扱説明書等に記載されているデータを参考にする。 -濃度に対応した・・・用吸収缶を使用する 注) ”…”の吸収缶は国家検定合格品または日本産業規格(JIS T8152)に適合した物質に対応した吸収缶を記載します。SDS作成時には、”…”を適切に置き換えてください。 -作業者が粉じんにばく露される環境で防毒マスクを使用する場合には、防じん機能付き吸収缶を使用する -酸素濃度が18%未満の場所では使用しない。 | |||
手の保護具 | 必要に応じてガスボンベを取り扱う際は、作業手袋を着用する。 以上、GESTIS参照。 | |||
眼の保護具 | 必要に応じてサイドガード付きの安全ゴーグルを着用する。 以上、GESTIS参照。 | |||
皮膚及び身体の保護具 | 必要に応じて耐火性/帯電防止性のある保護衣を着用する。ガスボンベを取り扱う場合は、安全長靴を使用すること。 以上、GESTIS参照。 |
9.物理的及び化学的性質 | |||
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物理的状態 | |||
物理状態 | 気体 | ||
色 | 無色 | ||
臭い | わずかな臭い | ||
融点/凝固点 | データなし | ||
沸点、初留点及び沸騰範囲 | -29 ℃(GESTIS(2023)) -29.4 ℃(ICSC(2014)) | ||
可燃性 | 高引火性ガス(GESTIS(2023)) | ||
爆発下限界及び爆発上限界/可燃限界 | データなし | ||
引火点 | データなし | ||
自然発火点 | 405 ℃(GESTIS(2023)、ICSC(2014)) | ||
分解温度 | データなし | ||
pH | データなし | ||
動粘性率 | データなし | ||
溶解度 | 水: 198.2 mg/L(24℃)(GESTIS(2023)) 水: 0.2 g/L(24℃)(ICSC(2014)) | ||
n-オクタノール/水分配係数 | log Kow: 2.15(GESTIS(2023)、ICSC(2014)) | ||
蒸気圧 | 6067/14203 hPa(21.1℃/54.4℃)(GESTIS(2023)) 600 kPa(21.1℃)(ICSC(2014)) | ||
密度及び/又は相対密度 | 1.1 g/cm3(25℃ (液化ガス))(GESTIS(2023)) 0.0376 g/cm3(25℃ (ガス))(GESTIS(2023)) | ||
相対ガス密度 | 4 (空気=1)(GESTIS(2023)、ICSC(2014)) | ||
粒子特性 | データなし |
10.安定性及び反応性 | |||
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反応性 | 「危険有害反応可能性」を参照。 | ||
化学的安定性 | 情報なし | ||
危険有害反応可能性 | 高温面または炎と接触すると分解する。 フッ化水素などの有毒なフュームを生じる。 | ||
避けるべき条件 | 高温、火気 | ||
混触危険物質 | 情報なし | ||
危険有害な分解生成物 | フッ化水素 |
11.有害性情報 | ||||
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急性毒性 | ||||
経口 | 【分類結果】 本物質はGHSの定義におけるガスであるため、経口摂取は想定されず、区分に該当しない。 | |||
経皮 | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 | |||
吸入: ガス | 【分類根拠】 (1)、(2)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ラットのLC50(4時間):> 20,000 ppm(EU REACH CoRAP (2021)、AICIS Evaluation Statement (2022)、REACH登録情報 (Accessed Sep. 2023)) (2)ラットのLC50(4時間):> 400,000 ppm(OECD TG403、GLP)(EU REACH CoRAP (2021)、REACH登録情報 (Accessed Sep. 2023)) | |||
吸入: 蒸気 | 【分類根拠】 GHSの定義におけるガスであり、区分に該当しない。 | |||
吸入: 粉じん及びミスト | 【分類根拠】 GHSの定義におけるガスであり、区分に該当しない。 | |||
皮膚腐食性及び皮膚刺激性 | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 【参考データ等】 (1)本物質は常温、常圧でガスであるため、一般的な皮膚腐食性/刺激性に関する試験データはない(EU REACH CoRAP (2021))。 | |||
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性 | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 【参考データ等】 (1)本物質は常温、常圧でガスであるため、一般的な眼の重篤な損傷性/眼刺激性に関する試験データはない(EU REACH CoRAP (2021))。 | |||
呼吸器感作性 | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 | |||
皮膚感作性 | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 | |||
生殖細胞変異原性 | 【分類根拠】 (1)〜(4)より、一部のin vitro試験のS9存在下でみられた陽性知見は、in vivoの肝臓を用いたUDS試験およびコメット試験では確認されず、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)In vivoでは、ラット及びマウスの骨髄細胞を用いた3日間吸入ばく露(ラット:最大1,700 ppm、6時間/日)、又は単回ばく露(マウス:最大200,000 ppm、4時間)による2つの小核試験(OECD TG474、GLP)では、いずれも陰性の結果であった(EU REACH CoRAP (2021)、REACH登録情報 (Assessed Sep. 2023)、AICIS Evaluation Statement (2022)、DFG MAK (2016))。 (2)ラットの骨髄細胞及び肝臓と肺細胞を用いた3日間吸入ばく露による小核試験/アルカリコメットアッセイ併合試験(OECD TG474/TG489、GLP:3日間(6時間/日、3日目は2時間/日))において、最大50,000 ppmまで小核試験、コメットアッセイとも陰性であった(EU REACH CoRAP (2021)、REACH登録情報 (Assessed Sep. 2023)、AICIS Evaluation Statement (2022)、DFG MAK (2016))。 (3)ラットの骨髄細胞(小核試験)及び肝臓細胞(不定期DNA合成試験(UDS))を用いた28日間吸入ばく露による小核試験/UDS併合試験(OECD TG474/486、GLP、最大50,000 ppm、28日間(6時間/日、5日/週))において、最大50,000 ppmまで、小核試験、UDS試験ともに陰性であった(EU REACH CoRAP (2021)、REACH登録情報 (Assessed Sep. 2023)、AICIS Evaluation Statement (2022))。 (4)In vitroでは、細菌復帰突然変異試験(OECD TG471、GLP)の2試験うちの1試験(ネズミチフス菌TA100及び大腸菌WP2uvrA株)、及びマウスリンパ腫L5178Y細胞(TK遺伝子座)を用いた遺伝子変異試験では、陽性(+S9)又は陰性(-S9)の結果であった。その他、もう1つの細菌を用いた復帰突然変異試験、及びヒトリンパ球を用いた2つの染色体異常試験(OECD TG473、GLP)では代謝活性化系の有無に関わらず陰性の結果であった(EU REACH CoRAP (2021)、REACH登録情報 (Assessed Sep. 2023)、AICIS Evaluation Statement (2022)、DFG MAK (2016))。 | |||
発がん性 | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 | |||
生殖毒性 | 【分類根拠】 (1)より、親動物に一般毒性影響がみられる用量で発生影響がみられ、(2)より、母動物毒性のみられない用量で軽微な発生影響がみられていることから、区分2とした。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた吸入ばく露による2世代生殖毒性試験(OECD TG416、GLP、5,000〜50,000 ppm)において、親動物に体重/摂餌量低値がみられる中用量(15,000 ppm)以上で、F1雌児動物では膣開口開始の遅延がみられたとの報告がある(EU REACH CoRAP (2021))。 (2)妊娠ラットを用いた吸入ばく露による発生毒性試験(OECD TG414、GLP、5,000〜50,000 ppm)において、母動物毒性がみられない中用量(15,000 ppm)以上で小さな胎児(体重が対照群平均の75%未満)の発生頻度が有意に増加したとの報告がある(EU REACH CoRAP (2021))。 【参考データ】 (3)妊娠ウサギを用いた吸入ばく露による発生毒性試験(OECD TG414、GLP、2,500〜7,500 ppm)において、母動物には最低用量(2,500 ppm)から心臓の亜急性炎症がみられ、高用量2群(5,000、7,500 ppm)では死亡又は切迫と殺例の増加(4/24及び7/24例)、腎尿細管壊死、最高用量(7,500 ppm)では心臓の病変がみられたとの報告がある。また、高用量2群の胎児には内臓奇形(心臓、大血管)の発生頻度増加がみられたとの報告がある(EU REACH CoRAP (2021)、AICIS Evaluation Statement (2022)、DFG MAK (2016)、REACH登録情報 (Accessed Sep. 2023))。 | |||
特定標的臓器毒性 (単回ばく露) | 【分類根拠】 (1)より、吸入経路では区分に該当しない。ただし、経皮経路での分類に十分な情報がなく、データ不足のため分類できない。なお、(2)より、ガスであることから経口経路でのばく露は想定されない。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた2つの単回吸入ばく露試験(OECD TG403、ガス、4時間)、並びにマウス及びウサギを用いた単回吸入ばく露試験(ガス、4時間)は、いずれも区分に該当しない範囲の濃度(400,000 ppm、20,000 ppm)で実施されており、重大な影響はみられていないとの報告がある(EU REACH CoRAP (2021)、AICIS Evaluation Statement (2022)、REACH登録情報 (Accessed Sep. 2023))。 (2)本物質はGHSの定義におけるガスである。 | |||
特定標的臓器毒性 (反復ばく露) | 【分類根拠】 (2)より、区分2の範囲でみられた影響はマーカーの変化のみであり、心臓及び骨格筋にみられた形態学的変化は、90日換算用量より、区分に該当しない範囲での影響である。また、(1)、(3)、(4)より、本物質の主たるばく露経路である吸入ばく露試験において有害影響がみられていないことから、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた2週、4週、13週間吸入ばく露試験(OECD TG412、GLP、6時間/日、5日/週)において、50,000 ppm(233000 mg/m3、ガイダンス換算:7,778 ppm(2週間試験)、15,556 ppm(4週間試験)、50,000 ppm(13週間試験)、区分に該当しない範囲)まで本物質ばく露による影響はみられず、NOAECは50,000 ppm以上であったとの報告がある(EU REACH CoRAP (2021)、AICIS IMAP (2022)、DFG MAK (2016)、REACH登録情報 (Accessed Sep. 2023))。 (2)ウサギを用いた4週間吸入ばく露試験(OECD TG412、GLP、6時間/日、7日/週)において、雄に1,000 ppm(ガイダンス換算:311 ppm、区分に該当しない範囲)以上、雌に1,500 ppm(ガイダンス換算:467 ppm、区分に該当しない範囲)以上で心筋炎、雌雄に1,500 ppm以上で骨格筋の壊死、雄に1,000 ppm以上、雌に500 ppm(ガイダンス換算:156 ppm、区分2の範囲)以上で骨格筋の壊死に関連したマーカー(ミオグロビン、総クレアチニンキナーゼ(total CK)、アイソザイムのCK-MMなど)の上昇がみられたとの報告がある(EU REACH CoRAP (2021)、AICIS IMAP (2022)、DFG MAK (2016)、REACH登録情報 (Accessed Sep. 2023))。 (3)ミニブタを用いた2週及び4週間吸入ばく露試験(OECD TG412相当、GLP(4週のみ)、6時間/日、7日/週)において、10,000 ppm(ガイダンス換算:1,556 ppm(2週間試験)、3,111 ppm(4週間試験)、区分に該当しない範囲)で心臓毒性、骨格筋毒性を含めて、有害影響はみられなかったとの報告がある(EU REACH CoRAP (2021)、AICIS IMAP (2022)、DFG MAK (2016)、REACH登録情報 (Accessed Sep. 2023))。 (4)イヌを用いた吸入ばく露によるアドレナリンに対する心感作性試験(GLP)において、120,000 ppm(区分に該当しない範囲)まで心電図への影響はみられず、心感作性に対するNOAECは120,000 ppm以上と報告されている(DFG MAK (2012)、AICIS Evaluation Statement (2022)、REACH登録情報 (Accessed Sep. 2023))。 【参考データ等】 (5)ヒトの心毒性の評価に対して、ウサギの心臓は構造的にも、機能的にも大型の哺乳類(ブタ、ヒトなど)と異なり、ウサギの心臓は交感神経緊張が優勢であるのに対し、ヒト、ブタでは迷走神経支配が優勢であること、ウサギの交感神経の緊張が高まると心房/心室の不整脈が起こりやすくなることから、モデル動物としてはウサギよりも(ミニ)ブタの方が適切であるとの指摘がなされた。しかし、この説で心毒性(不整脈)発生の有無は説明できるとしても、(2)のウサギの心筋炎がヒトでは生じにくいということは説明できないとして、EU当局はウサギの有害影響のヒトへの外挿可能性は依然否定できないとの判断を示している(EU REACH CoRAP (2021))。 | |||
誤えん有害性* | 【分類根拠】 GHSの定義におけるガスであり、区分に該当しない。 | |||
* JIS Z7252の改訂により吸引性呼吸器有害性から項目名が変更となった。 |
12.環境影響情報 | |||
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生態毒性 | |||
水生環境有害性 短期(急性) | データなし。 | ||
水生環境有害性 長期(慢性) | データなし。 | ||
残留性・分解性 | 化審法分解度試験:難分解性(化学物質安全性点検結果等(分解性・蓄積性)) | ||
生態蓄積性 | 化審法濃縮度試験:低濃縮性 LogPow = 2(化学物質安全性点検結果等(分解性・蓄積性)) | ||
土壌中の移動性 | 情報なし | ||
オゾン層への有害性 | 当該物質はモントリオール議定書の附属書A〜C及びEに列記されていない。 |
13.廃棄上の注意 | |||
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化学品(残余廃棄物)、当該化学品が付着している汚染容器及び包装の安全で、かつ、環境上望ましい廃棄、又はリサイクルに関する情報 | 廃棄においては、関連法規ならびに地方自治体の基準に従うこと。 都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。 廃棄物の処理を委託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。 | ||
容器は洗浄してリサイクルするか、関連法規制並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 |
14.輸送上の注意 | ||||
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該当の有無は製品によっても異なる場合がある。法規に則った試験の情報と、12項の環境影響情報とに基づいて、修正が必要な場合がある。 | ||||
国際規制 | ||||
国連番号 | 3161 | |||
品名(国連輸送名) | その他の液化ガス(引火性のもの)、n.o.s. | |||
国連分類 | 2.1 | |||
副次危険 | - | |||
容器等級 | - | |||
海洋汚染物質 | 該当しない | |||
MARPOL73/78附属書U及びIBCコードによるばら積み輸送される液体物質 | 該当しない | |||
国内規制 | ||||
海上規制情報 | 船舶安全法の規定に従う。 | |||
航空規制情報 | 航空法の規定に従う。 | |||
陸上規制情報 | 道路法の規定に従う。 | |||
特別な安全上の対策 | 道路法、高圧ガス保安法の規定によるイエローカード携行の対象物 | |||
その他 (一般的) 注意 | 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 重量物を上積みしない。 | |||
緊急時応急措置指針番号* | 115 | |||
* 北米緊急時応急措置指針に基づく。米国運輸省が中心となって発行した「2020 Emengency Response Guidebook (ERG 2020)」(一般社団法人日本化学工業協会によって和訳されている(発行元:日本規格協会)に掲載されている。 |
15.適用法令 | ||||
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法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。 | ||||
労働安全衛生法 | 危険物・可燃性のガス(施行令別表第1第5号)【水素、アセチレン、エチレン、メタン、エタン、プロパン、ブタンその他の物】 | |||
化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) | - | |||
毒物及び劇物取締法 | - | |||
船舶安全法 | 高圧ガス(危規則第3条危険物告示別表第1)【引火性高圧ガス】 | |||
航空法 | 高圧ガス(施行規則第194条危険物告示別表第1)【引火性高圧ガス】 | |||
港則法 | その他の危険物・高圧ガス(法第20条第2項、規則第12条、危険物の種類を定める告示別表)【引火性高圧ガス】 | |||
道路法 | 車両の通行の制限(施行令第19条の13、(独)日本高速道路保有・債務返済機構公示第12号・別表第2) | |||
高圧ガス保安法 | 液化ガス(法第2条3) 不活性ガス(一般高圧ガス保安規則第2条4)【特定不活性ガス】 |
16.その他の情報 | ||||
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参考文献 | ||||
9項、11項については各データ毎に記載。その他の各項については以下を参照。 ・NITE化学物質総合情報提供システム(NITE-CHRIP) ・International Chemical Safety Cards (ICSC) ・Hazardous Substances Data Bank (HSDB) ・GESTIS Substance database (GESTIS) ・ERG 2020版 緊急時応急措置指針−容器イエローカードへの適用 ・一般社団法人日本化学工業協会 編「GHS対応ガイドライン ラベル及び表示・安全デ−タシ−ト作成指針」 |