化学品の名称 | 2-メチルプロパン-2-ペルオキソール | ||
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化学品の英語名称 | tert-Butyl-hydroperoxide | ||
製品コード | R05-C-020-JNIOSH | ||
供給者の会社名 | ○○○○株式会社 | ||
住所 | 東京都△△区△△町△丁目△△番地 | ||
電話番号 | 03-1234-5678 | ||
ファクシミリ番号 | 03-1234-5678 | ||
電子メールアドレス | 連絡先@検セ.or.jp | ||
緊急連絡電話番号 | 03-1234-5678 | ||
推奨用途及び使用上の制限 | 樹脂製造用重合剤,硬化剤 (NITE-CHRIPより引用) |
2.危険有害性の要約 | |||
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GHS分類 | |||
分類実施日 (物化危険性及び健康有害性) | R6.3.29、政府向けGHS分類ガイダンス(令和3年度改訂版 (Ver2.1))を使用 ※一部、ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) | ||
物理化学的危険性 | 引火性液体 | 区分2 | |
有機過酸化物 | タイプC | ||
健康に対する有害性 | 急性毒性(経口) | 区分4 | |
急性毒性(経皮) | 区分3 | ||
急性毒性(吸入:蒸気) | 区分2 | ||
皮膚腐食性/刺激性 | 区分1 | ||
眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 | ||
皮膚感作性 | 区分1 | ||
生殖細胞変異原性 | 区分2 | ||
発がん性 | 区分1B | ||
特定標的臓器毒性 (単回ばく露) | 区分1(呼吸器)、区分2(神経系)、区分3(麻酔作用) | ||
分類実施日 (環境有害性) | H30.3.30、ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) | ||
環境に対する有害性 | 水生環境有害性 短期(急性) | 区分2 | |
水生環境有害性 長期(慢性) | 区分2 | ||
GHSラベル要素 | |||
絵表示 |
注意喚起語 | 危険 | ||
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危険有害性情報 | 引火性の高い液体及び蒸気 熱すると火災のおそれ 飲み込むと有害 皮膚に接触すると有毒 吸入すると生命に危険 重篤な皮膚の薬傷及び眼の損傷 アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ 遺伝性疾患のおそれの疑い 発がんのおそれ 呼吸器の障害 神経系の障害のおそれ 眠気またはめまいのおそれ 水生生物に毒性 長期継続的影響によって水生生物に毒性 | ||
注意書き | |||
安全対策 | 熱、高温のもの、火花、裸火及び他の着火源から遠ざけること。禁煙。 容器を密閉しておくこと。 容器を接地しアースをとること。 防爆型の電気機器/換気装置/照明機器を使用すること。 火花を発生させない工具を使用すること。 静電気放電に対する措置を講ずること。 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 他の容器に移し替えないこと。 涼しいところに置くこと。 取扱い後は手をよく洗うこと。 この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 屋外又は換気の良い場所でだけ使用すること。 【換気が不十分な場合】呼吸用保護具を着用すること。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 使用前に取扱説明書を入手すること。 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 環境への放出を避けること。 | ||
応急措置 | 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと。皮膚を水【又はシャワー】で洗うこと。 火災の場合:消火するために適切な消火剤を使用すること。 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 口をすすぐこと。 皮膚に付着した場合:多量の水/石けんで洗うこと。 特別な処置が必要である(このラベルの・・・を見よ)。 注) ”…”は、ラベルに解毒剤等中毒時の情報提供を受けるための連絡先などが記載されている場合のものです。ラベル作成時には、”…”を適切に置き換えてください。 汚染された衣類を直ちに全て脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 直ちに医師に連絡すること。 特別な処置が緊急に必要である(このラベルの・・・を見よ)。 飲み込んだ場合:口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 皮膚刺激又は発しん(疹)が生じた場合:医師の診察/手当てを受けること。 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診察/手当てを受けること。 ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師に連絡すること。 漏出物を回収すること。 | ||
保管 | 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 日光から遮断すること。 ・・・℃以下の温度で保管すること。 注)”…”は、製造業者、供給者が指定する温度を記入してください。 隔離して保管すること。 施錠して保管すること。 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 | ||
廃棄 | 内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して廃棄すること。 | ||
他の危険有害性 | - |
3.組成及び成分情報 | |||
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化学物質・混合物の区別 | 化学物質 | ||
化学名又は一般名 | 2-メチルプロパン-2-ペルオキソール | ||
慣用名又は別名 | tert−ブチルヒドロペルオキシド t−ブチルハイドロパ−オキサイド | ||
英語名 | tert-Butyl-hydroperoxide | ||
濃度又は濃度範囲 | 情報なし | ||
分子式 (分子量) | C4H10O2 (90) | ||
化学特性 (示性式又は構造式) | |||
CAS番号 | 75-91-2 | ||
官報公示整理番号(化審法) | 2-224 | ||
官報公示整理番号(安衛法) | 情報なし | ||
GHS分類に寄与する成分(不純物及び安定化添加物も含む) | 情報なし |
4.応急措置 | |||
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吸入した場合 | 新鮮な空気のある場所に移動させる。呼吸困難な場合は酸素吸入をさせる。できるだけ早く、グルココルチコイド吸入用スプレーで繰り返し深呼吸させる。直ちに医師の診察/手当てを受けること。 以上、GHS分類結果、GESTIS参照。 | ||
皮膚に付着した場合 | 直ちに汚染された衣服を脱がせる。すぐに多量の流水かシャワーで少なくとも10分間洗う。その後、石けんと水で十分に洗う。医師の診察を受けること。 以上、GHS分類結果、GESTIS、ICSC参照。 | ||
眼に入った場合 | 失明の恐れがある。できるだけ早く多量の流水で10分間洗浄する。コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。直ちに医師の診察/手当てを受けること。それまで生理食塩水または水で洗浄を続けること。 以上、GHS分類結果、GESTIS、ICSC参照。 | ||
飲み込んだ場合 | 口をすすぐ。コップ1杯の水を少しずつ飲ませる。食用油、ひまし油、牛乳またはアルコールは使用しない。嘔吐させないこと。医師の診察/手当てを受けること。 以上、GESTIS参照。 | ||
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状 | 吸入:灼熱感、咳、息苦しさ、症、鼻や喉の粘膜への化学火傷、呼吸困難、声門浮腫および/または肺水腫(潜伏期間後)、肺炎。 皮膚:痛み、発赤、水疱、重度の刺激(充血、その後蒼白)、その後の壊死を伴う肥厚の可能性。 眼:充血、痛み、深刻な前眼部の損傷(角膜の濃い混濁、その後の強い血管新生、前眼房での滲出液の形成)。 経口摂取:胃けいれん、 灼熱感、脱力感、嘔吐(吐血)、粘膜腐食、穿孔の危険性(食道、胃)、 心血管反応(虚脱、呼吸停止)。 吸収:アシドーシス、溶血、メトヘモグロビンの形成(チアノーゼおよび一般的な低酸素状態による)、けいれん、凝固障害、肝臓および腎臓の機能障害。 以上、GESTIS、ICSC参照。 | ||
応急措置をする者の保護に必要な注意事項 | 情報なし | ||
医師に対する特別な注意事項 | 情報なし |
5.火災時の措置 | |||
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適切な消火剤 | 水噴霧、粉末消火薬剤、耐アルコール泡消火薬剤、砂。二酸化炭素は実験室レベルでのみでの使用が推奨される。 以上、GESTIS参照。 | ||
使ってはならない消火剤 | 棒状注水 以上、GESTIS参照。 | ||
火災時の特有の危険有害性 | 火災の場合、有害物質(一酸化炭素、二酸化炭素)が放出される可能性がある。 | ||
特有の消火方法 | 周囲の容器を水スプレーで冷却する。可能であれば、容器を危険区域外に持ち出す。加熱により圧力が上昇し破裂する恐れがある。着火源となるものを遮断する。バックファイヤーに注意する。防爆機器を使用する。 大規模火災の場合は、危険エリアの周囲を広範囲に囲いそのエリアを遮断するか、必要に応じて避難する。あるいは燃え尽きるまで放置する。 以上、GESTIS参照。 | ||
消火を行う者の特別な保護具及び予防措置 | 消火作業の際は、適切な自給式の呼吸器用保護具、眼や皮膚を保護する防護服 (耐熱性) を着用する。 |
6.漏出時の措置 | |||
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人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置 | 保護具を着用する。 以上、GESTIS参照。 | ||
環境に対する注意事項 | 水域に対する危険性は大きい。地面や河川、下水への流出を避ける。少量でも流出した場合は、自治体に連絡する。 以上、GESTIS参照。 | ||
封じ込め及び浄化の方法及び機材 | すべての着火源を取り除く(現場での喫煙、火花や火炎の禁止)。 危険でなければ漏れを止める。 少量の場合、ウエス、雑巾等でよく拭き取り適切な廃棄容器に回収する。 大量の場合、盛土等で囲って流出を防止する。 排水溝、下水溝、地下室あるいは閉鎖場所への流入を防ぐ。 | ||
二次災害の防止策 | 付近の着火源となるものを速やかに除くとともに消火剤を準備する。 火花を発生しない安全な用具を使用する。 |
7.取扱い及び保管上の注意 | |||
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取扱い | |||
技術的対策 | 「8. ばく露防止及び保護措置」に記載の措置を行い、必要に応じて保護具を着用する。 周囲を十分な強度を有する防護壁などで囲むか、または防爆式の構造とするとともに、常時労働者が就業する場所から十分な距離をおくこと。 できるかぎり遠隔操作による自動制御方式を採用し、かつ、制御室は、有機過酸化物による爆発のおそれがある化学設備から十分な距離をおくか、またはその周囲を十分な強度を有する防護壁で囲むこと。 異常が生じた場合に自動的に作動する緊急冷却装置、緊急排出装置、反応急停止装置などの安全装置を設けること。 | ||
安全取扱注意事項 | 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 容器を開けたままにしない。他の容器に移し替えない。涼しいところに置くこと。飛沫を避ける。接触を避ける。補給または移送には排気装置付きの漏れ防止装置を使用すること。圧縮空気で輸送してはならない。過度の圧力をかけない。床への浸透を避ける(鉄製パンの使用)。 機器類は防爆構造とし、設備は静電気対策を実施する。 周辺での高温物、スパーク、火気の使用を禁止する。禁煙。 静電気放電に対する予防措置を講ずること。 金属片、強酸、有機物などの有機過酸化物と反応し、またはその分解を促進するような異物が混入しないようにすること。 取り扱う器具や容器は、木製、プラスチック製などの軟質性のものを用いるとともに、その使用にあたっては、摩擦や衝撃をあたえないこと。 器具や容器は、専用のものとし、かつ、常に清浄に保つこと。 できるかぎり不活性な炭化水素系の溶媒、ジメチルフタレート、ジブチルフタレートなどの可塑剤、水などで希釈して取り扱うこと。 事業場内における停滞量は、必要最小限にとどめること。 金属片、強酸、有機物などの有機過酸化物と反応し、またはその分解を促進するような異物が混入しないようにすること。 取り扱う器具や容器は、木製、プラスチック製などの軟質性のものを用いるとともに、その使用にあたっては、摩擦や衝撃をあたえないこと。 器具や容器は、専用のものとし、かつ、常に清浄に保つこと。 できるかぎり不活性な炭化水素系の溶媒、ジメチルフタレート、ジブチルフタレートなどの可塑剤、水などで希釈して取り扱うこと。 事業場内における停滞量は、必要最小限にとどめること。 取り扱う場所は、水洗による掃除をしやすい構造とするとともに、常に清浄に保つこと。 以上、GHS分類結果、GESTIS、日化協発行ガイドライン、有機過酸化物通達参照。 | ||
接触回避 | 「10. 安全性及び反応性」を参照。 | ||
衛生対策 | 皮膚や眼への接触を避ける。接触した場合は洗浄する。蒸気またはミストの吸入を避ける。休憩前や作業終了時には石鹸と水で皮膚を洗い、洗浄後は脂肪分の多いスキンケア製品を塗布する。衣服との接触を避ける。汚染された衣類は交換し、注意深く洗うこと。休憩前に着替えが必要になる場合がある。使用するときには飲食、喫煙をしないこと。 以上、GESTIS参照。 | ||
保管 | |||
安全な保管条件 | 施錠して保管する。容器を密閉し、乾燥した換気の良い場所に保管すること。アルミニウム製の棚のみを使用する。推奨保管温度: 2 〜 8℃。光および熱を避けること。可燃性物質および還元剤から離しておく。 貯蔵する場所は、冷暗所とすること。 貯蔵する容器は、転倒または落下しないように保持すること。 貯蔵設備の周囲は、十分な強度を有する防護壁などで囲むこと。 できるかぎり、専用の貯蔵設備に貯蔵すること。 以上、GHS分類結果、GESTIS、ICSC、有機過酸化物通達参照 | ||
安全な容器包装材料 | 国連輸送法規、消防法で規定されている容器を使用する。 |
8.ばく露防止及び保護措置 | ||||
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許容濃度等については日本産衛学会の「許容濃度の勧告」及びACGHIの「TLVs and BEIs」について記載しています。 | ||||
管理濃度 | - | |||
濃度基準値 | ||||
八時間濃度基準値 | - | |||
短時間濃度基準値 | - | |||
許容濃度等 | ||||
日本産衛学会(2023年版) | - | |||
ACGIH(2023年版) | TLV-TWA: 0.1 ppm(Skin) | |||
設備対策 | 作業場所には換気設備を設置する。取り扱い場所の近くに洗眼及び身体洗浄のための設備を設け、標識を付ける。多量の物質を取り扱う場合は、緊急用シャワーが必要である。床に排水溝を設けないこと。 以上、GESTIS参照。 | |||
保護具 | ||||
呼吸用保護具 | 必要に応じて状況に応じた適切な呼吸用保護具を使用する。 防毒マスクの選択については、以下の点に留意する。 −防毒マスクは、電動ファン又は面体が国家検定合格品であることを確認し、作業に適した性能及び構造のものを選ぶ。その際、取扱説明書等に記載されているデータを参考にする。 −濃度に対応した・・・用吸収缶を使用する 注) ”…”の吸収缶は国家検定合格品又は日本産業規格(JIS T8152)に適合した物質に対応した吸収缶を記載します。SDS作成時には、”…”を適切に置き換えてください。 −作業者が粉じんにばく露される環境で防毒マスクを使用する場合には、防じん機能付き吸収缶を使用する −酸素濃度が18%未満の場所では使用しない。 | |||
手の保護具 | 適切な不浸透性の保護手袋を着用する。 保護手袋の選択については、厚生労働省「皮膚障害等防止用保護具の選定マニュアル」を参照のこと。 | |||
眼の保護具 | 化学用安全ゴーグルを着用する。顔面が危険な場合は、顔面保護シールドを着用する。蒸気やエアロゾルが発生する場合は、フルフェイスマスクを着用する。 以上、GESTIS参照。 | |||
皮膚及び身体の保護具 | 十分な長さのエプロンと長靴、または化学防護服を着用する。防護服は使用後に毎回脆化していないか検査すること。耐火性/帯電防止性のある保護衣を着用する。 以上、GESTIS参照。 |
9.物理的及び化学的性質 | |||
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物理的状態 | |||
物理状態 | 液体 | ||
色 | 無色 | ||
臭い | 無臭〜刺激臭 | ||
融点/凝固点 | -8 ℃(GESTIS(2023)) 6 ℃(HSDB in PubChem(2023)) | ||
沸点、初留点及び沸騰範囲 | 89 ℃(分解)(HSDB in PubChem(2023)) 35 ℃(20mmHg)(HSDB in PubChem(2023)) 加熱により分解する。(GESTIS(2023)) | ||
可燃性 | 引火性(GESTIS(2023)) | ||
爆発下限界及び爆発上限界/可燃限界 | データなし | ||
引火点 | 26 ℃(純物質)(GESTIS(2023)) <27 ℃(密閉式)(HSDB in PubChem(2023)) 43 ℃(70%水溶液)(ICSC(1999)) | ||
自然発火点 | 238 ℃(ICSC(1999)、HSDB in PubChem (2023)) | ||
分解温度 | 89 ℃(ICSC(1999)、HSDB in PubChem (2023)) | ||
pH | 4.3 (70%水溶液)(GESTIS(2023)) | ||
動粘性率 | データなし | ||
溶解度 | 水: (混和)(ICSC(1999)) 水: >=100 mg/mL(72°F)(HSDB in PubChem(2023)) エタノール、エチルエーテル、四塩化炭素、クロロホルム:(可溶)(HSDB in PubChem(2023)) | ||
n-オクタノール/水分配係数 | log Kow: 1.3(ICSC(1999)、HSDB in PubChem (2023)) | ||
蒸気圧 | 26.7 hPa(35℃)(GESTIS(2023)) 3.07 kPa(20℃、計算値)(ICSC(1999)) 5.46 mmHg(25℃)(HSDB in PubChem (2023)) | ||
密度及び/又は相対密度 | 0.896 g/cm3(20℃)(GESTIS(2023)、HSDB in PubChem (2023)) | ||
相対ガス密度 | 3.1 (空気=1)(ICSC(1999)) 2.07 (空気=1)(HSDB in PubChem (2023)) | ||
粒子特性 | データなし |
10.安定性及び反応性 | |||
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反応性 | 「危険有害反応可能性」を参照。 | ||
化学的安定性 | 強酸化剤、可燃性物質、還元性物質、金属化合物およびイオウ化合物と激しく反応する。 | ||
危険有害反応可能性 | 引火点を超えて加熱されると蒸気は空気と爆発性混合物を生成する可能性がある。 加熱により分解し、刺激性の煙とフュームを発生する。 | ||
避けるべき条件 | 加熱、高温、火気、衝撃、摩擦 | ||
混触危険物質 | 強酸化剤、還元剤、可燃性物質、金属化合物、イオウ化合物 | ||
危険有害な分解生成物 | 情報なし |
11.有害性情報 | ||||
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急性毒性 | ||||
経口 | ラットのLD50値として、560 mg/kg (SIDS (2002)) との報告に基づき、区分4とした。 | |||
経皮 | ウサギのLD50値として628 mg/kg (SIDS (2002)) との報告、及びラットのLD50値として470 mg/kg (PATTY (6th, 2012)) との報告に基づき、区分3とした。 | |||
吸入: ガス | GHSの定義における液体である。 | |||
吸入: 蒸気 | ラットの4時間吸入ばく露試験のLC50値として1.8 mg/L (488 ppm) (PATTY (6th, 2012)) との報告に基づき、区分2とした。なお、LC50値が飽和蒸気圧濃度 (7,206 ppm) の90%より低いため、ミストがほとんど混在しないものとして、ppmを単位とする基準値を適用した。新たな情報源の使用により、旧分類から区分を変更した。 | |||
吸入: 粉じん及びミスト | データ不足のため分類できない。 | |||
皮膚腐食性及び皮膚刺激性 | ウサギを用いた皮膚刺激性試験において、3件の試験のいずれにおいても腐食性又は壊死を伴う重度の刺激性がみられたとの報告 (EU-RAR (2006)) から、区分1とした。 | |||
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性 | 本物質の皮膚腐食性/刺激性が区分1であることから、区分1とした。なお、ウサギによる眼刺激性試験において、複数の試験で重度の刺激性を示す結果が報告されている (EU-RAR (2006))。 | |||
呼吸器感作性 | データ不足のため分類できない。 | |||
皮膚感作性 | モルモットによる皮膚感作性試験 (OECD TG 406準拠) において、10匹のうち6匹に中等度から重度の紅斑の陽性反応がみられたとの記述 (EU-RAR (2006)) から、区分1とした。今回の調査で入手した情報をもとに区分を見直した。 | |||
生殖細胞変異原性 | In vivoでは、マウスの優性致死試験で陽性、マウスの骨髄細胞を用いた小核試験、ラットの骨髄細胞を用いた染色体異常試験で陰性、ラットの肝臓細胞を用いたコメットアッセイ、ラットの肝臓、胃を用いたDNA付加体形成試験、ラットの精巣及び精巣上体精子を用いたDNA損傷試験で陽性である (EU-RAR (2006))。In vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞のマウスリンフォーマ試験、染色体異常試験、姉妹染色分体交換試験でいずれも陽性である (EU-RAR (2006)、DFGOT vol. 3 (1992)、NTP DB (Access on June 2017))。マウス優性致死試験での陽性は腹腔内投与による局所影響と推察され、本物質が非変異原性物質に代謝されることを考慮すると、吸収された本物質が生殖細胞に到達することは考え難い (EU-RAR (2006))。以上より、ガイダンスに従い区分2とした。 | |||
発がん性 | 【分類根拠】 (1)、(2)より、吸入ばく露により、ラットの雌雄に悪性の鼻腔腫瘍の誘発がみられたため、区分1Bとした。なお、新たな知見に基づき、分類結果を見直した(2023年度)。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた2年間吸入ばく露(蒸気、4〜60 ppm:6時間/日、5日/週)による発がん性試験(OECD TG451、GLP)において、高用量(60 ppm)群では鼻腔上皮がんが雄の9/50例及び雌の5/50例に、鼻腔の軟骨腫が雌1/50例に認められた。鼻腔腫瘍の発生頻度には有意な正の傾向がみられ、対照群との比較では60 ppm群のみで統計的に有意な増加が認められた。15 ppm以上では鼻腔に非腫瘍性病変(扁平/移行/呼吸/嗅上皮の変性、再生、壊死など)がみられた。(REACH登録情報 (Accessed Oct. 2023))。 (2)マウスに本物質の16.6%溶液(ベンゼン)を45週間経皮投与(6日/週)した結果、投与部位皮膚に潰瘍、びらん、毛包の過形成を生じたが、皮膚腫瘍は認められなかった。イニシエーターの4-ニトロキノリン-1-オキシド(4NQO)を20回投与(3回/週)後に本物質を同様に投与した場合、皮膚腫瘍が悪性腫瘍9/38例、良性腫瘍4/38例に認められた(4NQO単独投与では良性腫瘍が1/50例のみ)。本物質は重度の皮膚刺激性の存在下において4NQOでイニシエートされた皮膚腫瘍の発生を増加させた(REACH登録情報 (Accessed Oct. 2023)、ACGIH (2018)、EU-RAR (2006))。 【参考データ等】 (3)代謝物のtert-ブチルアルコール(CAS登録番号:75-65-0)について、EPAでS(Suggestive evidence of carcinogenic potential)に(IRIS (2021))、GHS政府分類では区分2に分類されている(2022年度GHS分類結果)。 | |||
生殖毒性 | ラットに交配2週間前から妊娠21日ないし22日まで最大30 mg/kg/day を強制経口投与した試験では、親動物の生殖影響も児動物への影響も認められなかった (環境省リスク評価第7巻:暫定的有害性評価シート (2009)、SIDS (2002))。また、妊娠ラットを用いた強制経口投与 (妊娠6〜15日) による発生毒性試験では、母動物にわずかな体重増加抑制がみられる50 mg/kg/day の用量で胎児には影響はみられなかった (環境省リスク評価第7巻:暫定的有害性評価シート (2009)、SIDS (2002))。以上、ラットでの試験結果からは生殖影響も発生影響もみられておらず、区分に該当しない可能性も考えられるが、生殖への影響を調べた最初の試験では、親動物への一般毒性影響が認められておらず、生殖影響評価試験として投与量が不十分であった可能性を否定できない。したがって、この結果のみで本物質は生殖毒性を生じないとは結論し難く、データ不足のため分類できないとした。 | |||
特定標的臓器毒性 (単回ばく露) | 本物質のヒトでの単回ばく露の情報はない。実験動物ではラットの単回経口投与試験において、区分2相当の420 mg/kg以上で鎮静、皮膚の蒼白化、立ち直り反射喪失、流涙、体温低下、血尿がみられたとの報告がある (EU-RAR (2006))。また、ラットとマウスを用いた4時間吸入ばく露試験で不規則呼吸と、死亡例の剖検では肺の充血と肺表面の出血が認められ、LC50値はラットで1.845 mg/L (500 ppm)、マウスで1.292 mg/L (350 ppm) であったとの報告がある。この試験では影響がみられた用量の詳細な記載はないが、LC50値付近の区分1範囲の用量でみられたと考えられる (EU-RAR (2006))。更にマウスを用いた知覚刺激試験で、本物質の30分の吸入ばく露で呼吸数低下と無呼吸が認められ、RD50値は20.9 ppm (0.0771 mg/L) であったとの報告がある (EU-RAR (2006))。経皮経路では、ウサギの単回経皮ばく露試験において、区分2範囲の1,997 mg/kgでチアノーゼ、運動失調、嗜眠、緩徐・努力呼吸、鼻汁、うっ血、虚脱、眼振、鼻孔からの赤色分泌物、痙攣が認められ、生存例では筋無緊張症を生じたとの報告がある (EU-RAR (2006))。以上の情報から、本物質は神経系と呼吸器を標的臓器とし、また麻酔作用を有すると考えられる。肺と神経系への影響が各々、区分1及び区分2 相当の用量で認められていることから、区分1 (呼吸器)、区分2 (神経系)、区分3 (麻酔作用) とした。呼吸器への影響に関して、新たな情報源としてList 1の資料であるEU-RARを使用したため、呼吸器の区分を区分1に変更した。なお、旧分類は「メトヘモグロビン血症もしくはカルボキシヘモグロビン」との記述 (RTECS (2006)) を根拠として血液系も標的臓器としていたが、RTECS (Access on September 2017) には該当する記述はなく、他に血液系への影響の根拠となる情報も得られなかったため、不採用とした。したがって旧分類から区分が変更となった。 | |||
特定標的臓器毒性 (反復ばく露) | ヒトに関する情報はない。 実験動物については、ラットを用いた強制経口投与による45日間反復経口投与毒性試験において、10 mg/kg/day (90日換算: 5 mg/kg/day) 以上の雄でビリルビンの増加、雄ラット特有の尿細管腎炎、30 mg/kg/day (90日換算: 15 mg/kg/day) の雄で網状赤血球数の減少がみられたが、雌では影響はみられなかったとの報告がある (環境省リスク評価第7巻:暫定的有害性評価シート (2009)、SIDS (2002))。 以上のように分類に十分な情報は得られていない。 評価書の内容を再確認した結果、旧分類から分類が変更となった。 | |||
誤えん有害性* | データ不足のため分類できない。 | |||
* JIS Z7252の改訂により吸引性呼吸器有害性から項目名が変更となった。 |
12.環境影響情報 | |||
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生態毒性 | |||
水生環境有害性 短期(急性) | 藻類(Pseudokirchneriella subcapitata)72時間EC50(速度法) = 1.1 mg/L(環境省生態影響試験:2017)であることから、区分2とした。 | ||
水生環境有害性 長期(慢性) | 慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(難分解性、BODによる分解度:0%(化審法DB:2000))、藻類 (Pseudokirchneriella subcapitata)の72時間NOEC(速度法)= 0.14 mg/L(環境省生態影響試験:2017)であることから、区分2となる。 慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(難分解性、BODによる分解度:0%(化審法DB:2000))、甲殻類(オオミジンコ)48時間EC50(遊泳阻害)= 14 mg/L(環境省生態影響試験:2017)であることから、区分3となる。 以上の結果から、区分2とした。 | ||
残留性・分解性 | 化審法分解度試験:難分解性(化学物質安全性点検結果等(分解性・蓄積性)) | ||
生態蓄積性 | 化審法濃縮度試験:低濃縮性(化学物質安全性点検結果等(分解性・蓄積性)) | ||
土壌中の移動性 | 情報なし | ||
オゾン層への有害性 | 当該物質はモントリオール議定書の附属書A〜C及びEに列記されていない。 |
13.廃棄上の注意 | |||
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化学品(残余廃棄物)、当該化学品が付着している汚染容器及び包装の安全で、かつ、環境上望ましい廃棄、又はリサイクルに関する情報 | 廃棄においては、関連法規ならびに地方自治体の基準に従うこと。 都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。 廃棄物の処理を委託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。 | ||
容器は洗浄してリサイクルするか、関連法規制並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 |
14.輸送上の注意 | ||||
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該当の有無は製品によっても異なる場合がある。法規に則った試験の情報と、12項の環境影響情報とに基づいて、修正が必要な場合がある。 | ||||
国際規制 | ||||
国連番号 | 3103 | |||
品名(国連輸送名) | 有機過酸化物C(液体) | |||
国連分類 | 5.2 | |||
副次危険 | - | |||
容器等級 | - | |||
海洋汚染物質 | 該当 | |||
MARPOL73/78附属書U及びIBCコードによるばら積み輸送される液体物質 | 該当しない | |||
国内規制 | ||||
海上規制情報 | 船舶安全法の規定に従う。 | |||
航空規制情報 | 航空法の規定に従う。 | |||
陸上規制情報 | 道路法、消防法の規定に従う。 | |||
特別な安全上の対策 | 道路法、消防法の規定によるイエローカード携行の対象物 | |||
その他 (一般的) 注意 | 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 重量物を上積みしない。 | |||
緊急時応急措置指針番号* | 146 | |||
* 北米緊急時応急措置指針に基づく。米国運輸省が中心となって発行した「2020 Emengency Response Guidebook (ERG 2020)」(一般社団法人日本化学工業協会によって和訳されている(発行元:日本規格協会)に掲載されている。 |
15.適用法令 | ||||
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法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。 | ||||
労働安全衛生法 | 名称等を表示すべき危険物及び有害物(法第57条第1項、施行令第18条、労働安全衛生規則別表第2)(令和7年4月1日以降) 名称等を通知すべき危険物及び有害物(法第57条の2、施行令第18条の2、労働安全衛生規則別表第2)(令和7年4月1日以降) 危険性又は有害性等を調査すべき物(法第57条の3)(令和7年4月1日以降) 皮膚等障害化学物質(労働安全衛生規則第594条の2) 作業場内表示義務(法第101条の4)(令和7年4月1日以降) 危険物・爆発性の物(施行令別表第1第1号) 変異原性が認められた既存化学物質(法第57条の5、労働基準局長通達) | |||
化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) | 第二種指定化学物質(法第2条第3項、施行令第2条別表第2) | |||
毒物及び劇物取締法 | - | |||
消防法 | 第5類 自己反応性物質(法第2条第7項危険物別表第1・第5類)【有機過酸化物】 | |||
大気汚染防止法 | 有害大気汚染物質に該当する可能性がある物質(中央環境審議会第9次答申) | |||
船舶安全法 | 酸化性物質類・有機過酸化物(危規則第3条危険物告示別表第1) | |||
航空法 | 酸化性物質類・有機過酸化物(施行規則第194条危険物告示別表第1) | |||
港則法 | その他の危険物・酸化性物質類(有機過酸化物)(法第20条第2項、規則第12条、危険物の種類を定める告示別表) | |||
道路法 | 車両の通行の制限(施行令第19条の13、(独)日本高速道路保有・債務返済機構公示第12号・別表第2) |
16.その他の情報 | ||||
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参考文献 | ||||
9項、11項については各データ毎に記載。その他の各項については以下を参照。 ・NITE化学物質総合情報提供システム(NITE-CHRIP) ・International Chemical Safety Cards (ICSC) ・Hazardous Substances Data Bank (HSDB) ・GESTIS Substance database (GESTIS) ・ERG 2020版 緊急時応急措置指針−容器イエローカードへの適用 ・一般社団法人日本化学工業協会 編「GHS対応ガイドライン ラベル及び表示・安全デ−タシ−ト作成指針」 ・厚生労働省「皮膚障害等防止用保護具の選定マニュアル第1版」 | ||||
修正履歴 | ||||
R6.3.29: ・危険有害性の分類について「発がん性(分類できない→区分1B)」のみ見直した。 ・SDS全般について表記の見直し・改訂をした。 |