1.化学品及び会社情報 | |||
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化学品の名称 | エチレンオキシド(Ethylene oxide) | ||
製品コード | 23B5506 | ||
会社名 | ○○○○株式会社 | ||
住所 | 東京都△△区△△町△丁目△△番地 | ||
電話番号 | 03-1234-5678 | ||
FAX番号 | 03-1234-5678 | ||
電子メールアドレス | 連絡先@検セ.or.jp | ||
緊急時の電話番号 | 03-1234-5678 | ||
推奨用途及び使用上の制限 | 種々の有機化合物の誘導体(ポリオキシエチレン系界面活性剤、エチレングリコール、エタノールアミンなど)の合成反応に用いる。また、強力な殺菌剤として薫蒸消毒に用いられる。 | ||
2.危険有害性の要約 | ||||
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GHS分類 | ||||
分類実施日 | H24.3.1、政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7月版)を使用 | |||
環境に対する有害性はGHS改訂4版を使用 | ||||
物理化学的危険性 | 可燃性/引火性ガス | 区分1 | ||
高圧ガス | 低圧液化ガス | |||
健康に対する有害性 | 急性毒性(経口) | 区分3 | ||
急性毒性(吸入:ガス) | 区分3 | |||
皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 | |||
眼に対する重篤な損傷/眼刺激性 | 区分2A | |||
皮膚感作性 | 区分1 | |||
生殖細胞変異原性性 | 区分1B | |||
発がん性 | 区分1A | |||
生殖毒性 | 区分1B | |||
特定標的臓器毒性(単回ばく露) | 区分1(中枢神経系)、区分3(気道刺激性) | |||
特定標的臓器毒性(反復ばく露) | 区分1(神経系)、区分2(血液、腎臓、気道) | |||
環境に対する有害性 | 水生環境有害性 (急性) | 区分3 | ||
注) 上記のGHS分類で区分の記載がない危険有害性項目については、政府向けガイダンス文書で規定された「分類対象外」、「区分外」または「分類できない」に該当する。なお、健康有害性については後述の11項に、環境有害性については12項に、「分類対象外」、「区分外」または「分類できない」の記述がある。 | ||||
GHSラベル要素 | ||||
絵表示 | ||||
注意喚起語 | 危険 | |||
危険有害性情報 | 極めて可燃性又は引火性の高いガス | |||
高圧ガス:熱すると爆発のおそれ | ||||
飲み込むと有毒 | ||||
吸入すると有毒 | ||||
皮膚刺激 | ||||
強い眼刺激 | ||||
アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ | ||||
遺伝性疾患のおそれ | ||||
発がんのおそれ | ||||
生殖能又は胎児への悪影響のおそれ | ||||
臓器の障害(中枢神経系) | ||||
呼吸器への刺激のおそれ | ||||
長期にわたる、又は反復ばく露による臓器の障害(神経系) | ||||
長期にわたる、又は反復ばく露による臓器の障害のおそれ(血液、腎臓、気道) | ||||
水生生物に有害 | ||||
注意書き | ||||
安全対策 | 使用前に取扱説明書を入手すること。 | |||
すべての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 | ||||
熱、火花、裸火、高温のもののような着火源から遠ざけること。-禁煙。 | ||||
粉じん、煙、ガス、ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。 | ||||
取扱後は手などをよく洗うこと。 | ||||
この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。 | ||||
屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 | ||||
汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 | ||||
環境への放出を避けること。 | ||||
保護手袋、保護衣、保護眼鏡、保護面を着用すること。 | ||||
応急措置 | 漏えいガス火災の場合:漏えいが安全に停止されない限り消火しないこと。 | |||
安全に対処できるならば着火源を除去すること。 | ||||
吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 | ||||
皮膚に付着した場合:多量の水と石けんで洗うこと。 | ||||
汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 | ||||
眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 | ||||
飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。 | ||||
口をすすぐこと。 | ||||
医師に連絡すること。 | ||||
特別な処置が必要である。(このラベルの…を見よ。) | ||||
ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診断、手当てを受けること。 | ||||
保管 | 日光から遮断し、換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 | |||
施錠して保管すること。 | ||||
廃棄 | 内容物、容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に委託すること。 | |||
3.組成及び成分情報 | |||
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単一製品・混合物の区別 | 単一製品 | ||
化学名又は一般名 | エチレンオキシド | ||
別名 | 酸化エチレン、1,2-エポキシエタン、オキシラン、1,2-Epoxyethane、Oxirane | ||
濃度又は濃度範囲 | 100% | ||
分子式 (分子量) | C2H4O(44.05) | ||
化学特性 (示性式又は構造式) | |||
CAS番号 | 75-21-8 | ||
官報公示整理番号(化審法) | (2)-218 | ||
官報公示整理番号(安衛法) | 8-(4)-180 | ||
分類に寄与する不純物及び安定化添加物 | データなし。 | ||
4.応急措置 | |||
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吸入した場合 | 空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 | ||
医師に連絡すること。 | |||
特別な処置が必要である。(このラベルの…を見よ。) | |||
ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診断、手当てを受けること。 | |||
皮膚に付着した場合 | 多量の水と石けんで洗うこと。 | ||
医師に連絡すること。 | |||
特別な処置が必要である。(このラベルの…を見よ。) | |||
汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 | |||
凍傷の場合:多量の水で洗い流し、衣服は脱がせない。 | |||
ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診断、手当てを受けること。 | |||
眼に入った場合 | 水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 | ||
医師に連絡すること。 | |||
特別な処置が必要である。(このラベルの…を見よ。) | |||
ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診断、手当てを受けること。 | |||
飲み込んだ場合 | 直ちに医師に連絡すること。 | ||
特別な処置が必要である。(このラベルの…を見よ。) | |||
口をすすぐこと。 | |||
ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診断、手当てを受けること。 | |||
予想される急性症状及び遅発性症状の最も重要な兆候及び症状 | 吸入 :咳、嗜眠、頭痛、吐き気、咽頭痛、嘔吐、脱力感。 | ||
皮膚 : 液体に触れた場合:凍傷。皮膚の乾燥、発赤、痛み。 | |||
眼 :発赤、痛み、かすみ眼。 | |||
経口摂取 : データなし。 | |||
蒸気は眼、皮膚、気道を刺激する。水溶液は皮膚に水疱を引き起こすことがある。液体が急速に気化すると、凍傷を引き起こすことがある。 | |||
反復または長期の接触により、皮膚感作を引き起こすことがある。反復または長期の吸入により、喘息を引き起こすことがある。神経系に影響を与えることがある。人で発がん性を示す。人で遺伝性の遺伝子損傷を引き起こすことがある。 | |||
喘息の症状は 2〜3 時間経過するまで現われない場合が多く、安静を保たないと悪化する。したがって、安静と経過観察が不可欠である。 | |||
応急措置をする者の保護 | 被災者を救助する場合は、送気マスク又は空気呼吸器を着用し、活動する。 | ||
医師に対する特別注意事項 | 喘息の症状は 2〜3 時間経過するまで現われない場合が多く、安静を保たないと悪化する。したがって、安静と経過観察が不可欠である。 | ||
5.火災時の措置 | |||
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消火剤 | 粉末消火薬剤、水溶性液体用泡消火薬剤、水噴霧、二酸化炭素 | ||
使ってはならない消火剤 | 棒状水 | ||
特有の危険有害性 | 容易に発火するおそれがある。 | ||
加熱により容器が爆発するおそれがある。 | |||
破裂したボンベが飛翔するおそれがある。 | |||
極めて引火性/可燃性の高いガス | |||
燃焼ガスには、一酸化炭素などの有毒ガスが含まれるので、消火作業の際には、煙の吸入を避ける。 | |||
熱せられたり火災に巻き込まれると、爆発的に重合するおそれがある。 | |||
気体/空気の混合気体は爆発性である。加熱すると激しく分解し、火災と爆発の危険性がある。 | |||
特有の消火方法 | 漏えいガス火災の場合:漏えいが安全に停止されない限り消火しないこと。 | ||
供給源を遮断する。それが不可能でかつ周辺に危険が及ばなければ、燃え尽きるにまかせる。その他の場合は粉末消火薬剤、水溶性液体用泡消火薬剤、水噴霧、二酸化炭素を用いて消火する。 | |||
水を噴霧して圧力容器を冷却する。安全な場所から消火作業を行う。 | |||
ガスの滞留しない場所で風上より消火し、漏洩防止処置を施す。 | |||
漏洩部や安全装置に直接水をかけてはいけない。凍るおそれがある。 | |||
周辺火災の場合に移動可能な容器は、速やかに安全な場所に移す。 | |||
火災発生場所の周辺に関係者以外の立入りを禁止する。 | |||
関係者以外は安全な場所に退去させる。 | |||
損傷したボンベは専門家だけが扱うべきである。 | |||
消火活動は有効に行える最も遠い距離から、無人ホース保持具やモニター付きノズルを用いて消火する。 | |||
消火後も大量の水を用いて十分に容器を冷却する。 | |||
消火を行う者の保護 | 空気式呼吸器(SCBA)を着用する。 | ||
製造者より特に推奨された耐薬品用保護衣を着用する。(耐熱性がないおそれがある。) | |||
防火服は火災時に限られた防護をするに過ぎない。直接に触れるおそれがある漏洩時には効果がない。 | |||
6.漏出時の措置 | |||
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人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置 | 作業には、必ず保護具(手袋・保温用手袋・眼鏡・マスク・保護衣・呼吸用保護具など)を着用する。 | ||
多量の場合、人を安全な場所に退避させる。 | |||
必要に応じた換気を確保する。 | |||
環境に対する注意事項 | 漏出物を河川や下水に直接流してはいけない。 | ||
封じ込め及び浄化の方法及び機材 | 有害でなければ、火気、換気などに充分注意して蒸発、拡散させる。又は、散水して蒸発を促進させてもよい。 | ||
危険区域から立ち退く! | |||
専門家に相談する! | |||
換気。 | |||
液体に向けて水を噴射してはならない。 | |||
細かな噴霧水を用いてガスを除去する。 | |||
下水に流してはならない。 | |||
自給式呼吸器付気密化学保護衣。 | |||
付近の着火源となるものを速やかに除くとともに消火剤を準備する。 | |||
火花を発生しない安全な用具を使用する。 | |||
圧力容器が漏出しているときは、気体が液状で漏れるのを防ぐため、洩れ口を上にする。 | |||
漏洩物を取り扱うとき用いるすべての設備は接地する。 | |||
ガスが拡散するまで区域を立入禁止とする。 | |||
7.取扱い及び保管上の注意 | |||
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取扱い | |||
技術的対策 | 「8.ばく露防止及び保護措置」に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。 | ||
安全取扱い注意事項 | 使用前に取扱説明書を入手すること。 | ||
すべての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 | |||
熱、火花、裸火、高温のもののような着火源から遠ざけること。-禁煙。 | |||
粉じん、煙、ガス、ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。 | |||
作業環境管理を厳密に! | |||
あらゆる接触を避ける! | |||
取扱後は手などをよく洗うこと。 | |||
この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。 | |||
屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 | |||
汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 | |||
環境への放出を避けること。 | |||
保護手袋、保護衣、保護眼鏡、保護面を着用すること。 | |||
保温用手袋、呼吸用保護具の併用。 | |||
密閉系、換気、防爆型電気および照明設備。防爆用工具を使用する。 | |||
作業環境管理を厳密に! | |||
あらゆる接触を避ける! | |||
気体は空気より重く、地面あるいは床に沿って移動することがある。遠距離引火の可能性がある。 | |||
容器を開放すると、空気中でこの気体はきわめて急速に有害濃度に達する。 | |||
許容濃度を超えても、臭気として十分に感じないので注意すること。 | |||
この物質により喘息の症状を示した者は、以後この物質に接触しないこと。 | |||
衛生対策 | 取扱い後は手などをよく洗うこと。 | ||
保管 | |||
安全な保管条件 | 日光から遮断し、換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 | ||
施錠して保管すること。 | |||
耐火設備 | |||
着火源から離して保管すること。 | |||
酸化剤、酸素、爆発物、ハロゲン、圧縮空気、酸、塩基等から離して保管する。 | |||
容器は直射日光や火気を避け、40℃以下の温度で保管すること。 | |||
容器包装材料 | 高圧ガス保安法及び国連輸送法規で規定されている容器を使用する。 | ||
8.ばく露防止及び保護措置 | |||
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管理濃度 | 1ppm | ||
許容濃度 | |||
日本産衛学会(2010年度版) | 1ppm 1.8mg/m3 | ||
ACGIH(2011年版) | TWA:1ppm 1.8mg/m3 | ||
設備対策 | 防爆仕様の局所排気装置を設置する。 | ||
取扱い場所の近くに、洗眼及び身体洗浄のための設備を設置する。 | |||
空気中の濃度をばく露限度以下に保つために排気用の換気を行なうこと。 | |||
密閉された装置、機器又は局所排気を使用しなければ取扱ってはならない。 | |||
気中濃度を推奨された管理濃度以下に保つために、工程の密閉化、局所排気、その他の設備対策を使用する。 | |||
保護具 | |||
呼吸器の保護具 | 呼吸用保護具を着用する。 | ||
手の保護具 | 保護手袋、保温用手袋を着用すること。 | ||
眼の保護具 | 保護眼鏡、保護面を着用すること。 | ||
皮膚及び身体の保護具 | 保護手袋、保温用手袋、保護眼鏡、保護面、保護衣、呼吸用保護具を着用すること。 | ||
9.物理的及び化学的性質 | |||
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物理的状態 | |||
形状 | 気体(Merck (14th, 2006)) | ||
色 | 無色(Merck (14th, 2006)) | ||
臭い | エーテル様(EnviChem (Access on Sept. 2011)) | ||
臭いのしきい(閾)値 | データなし。 | ||
pH | データなし。 | ||
融点・凝固点 | -111℃(Merck (14th, 2006)) | ||
沸点、初留点及び沸騰範囲 | 10.7℃(Merck (14th, 2006)) | ||
引火点 | -20℃(NFPA (14th, 2010)) | ||
蒸発速度(酢酸ブチル=1) | データなし。 | ||
燃焼性(固体、気体) | データなし。 | ||
燃焼又は爆発範囲 | 上限:100%(ICSC (2001)) | ||
下限:3%(ICSC (2001)) | |||
蒸気圧 | 1310mmHg(25℃)(Howard (1997)) | ||
蒸気密度 | 1.52(EnviChem (Access on Sept. 2011)) | ||
比重(相対密度) | 0.882(Merck (14th, 2006)) | ||
溶解度 | 水:1000000 mg/L (exp) (25℃)(SRC Phys Prop (Access on Sept. 2011)) | ||
水、アルコール、エーテルに溶ける。(Merck (14th, 2006)) | |||
n-オクタノール/水分配係数 | logP=-0.30 (EnviChem (Access on Sept. 2011)) | ||
自然発火温度 | 428.9 ℃ (Sax (11th, 2004)) | ||
分解温度 | データなし。 | ||
粘度(粘性率) | データなし。 | ||
10.安定性及び反応性 | |||
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反応性 | 加熱により、酸、塩基、金属塩化物、金属酸化物の影響下、重合することがあり、火災や爆発の危険を伴う。空気のない状態で560℃以上に加熱すると分解し、火災や爆発の危険をもたらす。多くの化合物と激しく反応する。 | ||
安定性 | 引火性がきわめて高い。 | ||
危険有害反応可能性 | 鉄、スズ、アルミニウムの無水塩化物、酸、アルカリ、酸化鉄、酸化アルミニウム等により重合して発熱し、密閉容器では爆発することがある。 | ||
銀、銅、水銀、マグネシウムを含有する金属用具はガス中の不純物と反応して爆発性化合物を生成することがあるので、使用してはならない。 | |||
避けるべき条件 | 500℃以上に加熱。 | ||
銀、銅、水銀、マグネシウムを含有する金属用具。 | |||
混触危険物質 | 鉄、スズ、アルミニウムの無水塩化物、酸、アルカリ、酸化鉄、酸化アルミニウム。 | ||
危険有害な分解生成物 | 有害な蒸気、一酸化炭素。 | ||
11.有害性情報 | |||
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急性毒性 | |||
経口 | ラットのLD50値は72mg/kg (i環境省リスク評価第2巻 (2003)) および330 mg/kg (NTP TR 326 (1997)) は、それぞれ区分3および区分4に該当する。GHS分類:区分3 | ||
経皮 | データなし。GHS分類:分類できない | ||
吸入:ガス | ラットのLC50値として3件[4000 ppm/4h、1460 ppm/4h (以上、ACGIH (2001))、800 ppm/4h(環境省リスク評価第2巻(2003))]のうち、2件が区分3、1件が区分4に該当する。GHS分類:区分3 | ||
吸入:蒸気 | GHSの定義におけるガスである。GHS分類:分類対象外 | ||
吸入:粉じん及びミスト | GHSの定義におけるガスである。GHS分類:分類対象外 | ||
皮膚腐食性及び刺激性 | 当該物質の水溶液を用いて、ウサギ皮膚に10%と50%溶液を含ませた脱脂綿を1〜60分間貼付した刺激性試験で、炎症性浮腫を生じた(NITE初期リスク評価書 36 (2005))との報告がある。ヒトではばく露後1-5 時間で現れる浮腫と紅斑を特徴とし、その後小水疱を生じ、傷害の程度は接触時間と濃度に依存する。また、手術着などに付着したエチレンオキシド殺菌剤との接触による皮膚刺激性も報告されている(NITE初期リスク評価書 36 (2005))。なお、EU分類はXi: R36/37/38(EC-JRC (ESIS) (Access on Sept. 2011))である。GHS分類:区分2 | ||
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性 | ウサギの眼に当該物質0.1〜20%以上が溶解している生理食塩水を6時間にわたり反復適用した試験で、角膜上皮と粘膜の刺激性として、鬱血、腫張、虹彩炎、角膜混濁が濃度依存的に増強したとの報告(ACGIH (2001))、ヒトでの液体の当該物質によるばく露事故で眼に重度の熱傷を生じた、あるいは眼に入り直ちに大量の水で洗浄したが、1日だけ結膜に軽度の刺激が持続したとの報告(ECETOC 5 (1984))がある。以上より刺激性は軽度とは言えない。なお、EU分類はXi:R36/37/38(EC-JRC(ESIS) (Access on Sept. 2011))である。GHS分類:区分2A | ||
呼吸器感作性 | データなし。なお、エチレンオキシド暴露に起因した職業喘息の症例が報告されている(NITE初期リスク評価書 (2005))。GHS分類:分類できない | ||
皮膚感作性 | 本物質は触接アレルギー物質としてContact Dermatitis (4th, 2006)に掲載されている(Contact Dermatitis (4th, 2006))。および産衛学会で感作性物質として、「皮膚 第2群」に分類されている(産衛学会勧告(2010))。GHS分類:区分1 | ||
生殖細胞変異原性 | マウスに吸入ばく露による優性致死試験(生殖細胞in vivo 経世代変異原性試験)で、陽性の結果(NITE初期リスク評価書 36 (2005))がある。また、ラットの骨髄細胞を用いた染色体異常試験と小核試験(体細胞in vivo変異原性試験)でも陽性の報告(NITE初期リスク評価書 36 (2005))があり、ヒトでは当該物質の取扱作業者の末梢血リンパ球を用いた染色体異常試験、小核試験あるいは姉妹染色分体交換試験で陽性結果が報告されている(NITE初期リスク評価書 36 (2005))。なお、in vitro 試験では、エームス試験(NITE初期リスク評価書 36 (2005))、チャイニーハムスターV9細胞を用いた小核試験(IARC 60 (1994))、ヒト肺線維芽細胞を用いた染色体異常試験(IARC 60 (1994))でいずれも陽性(NITE初期リスク評価書 (2005))の報告がある。GHS分類:区分1B | ||
発がん性 | IARCによりグループ1 (IARC 97 (2008))、NTPによりでK(NTP ROC 12th (2011))、産衛学会により第1群(産衛誌52巻 (2010))に分類されている。なお、ラットの2年間の吸入ばく露試験で、皮下線維腫、腹膜中皮腫,膵臓線種、下垂体線種、脳腫瘍、単核球性白血病が観察され、単核球性白血病は雌雄で用量に依存して増加し、高、中濃度のばく露群の雄で有意であった。高、中濃度ばく露群の雄で精巣原発性の腹膜中皮腫、高濃度ばく露群の雄で皮下線維腫が増加した(ACGIH (2001))。マウスの2年間の吸入試験では、肺がんおよびハーダー腺腫が有意に増加した。さらに、雌では子宮がん、乳腺がん、造血系の悪性リンパ腫が増加を示した(NTP TR 326 (1987))。また、当該物質の取り扱い作業者の疫学調査で、白血病、胃がんの有意な増加や、職業ばく露を受けた労働者を対象とした多数の疫学研究で、造血系あるいはリンパ系腫瘍の増加が報告されている(環境省リスク評価 第2巻 (2003))。GHS分類:区分1A | ||
生殖毒性 | ラットまたはマウスの交配前から吸入ばく露による生殖発生毒性試験において、親動物の一般毒性が見られない用量(100〜150 ppm)で、同腹仔数の減少、着床数減少、胚吸収増加、出生仔数減少など生殖への悪影響が認められている(NTP TR 326 (1987)、NITE初期リスク評価書 36 (2005))。なお、マウスでは交配後1200 ppmのばく露により、出生仔に臍帯ヘルニア、眼球欠損(無眼球症)、胸裂、無心症、口蓋裂などを含む先天異常が報告されている(NITE初期リスク評価書 36 (2005))が、ラットおよびウサギの器官形成期のばく露では催奇形性を認めなかった(NITE初期リスク評価書 36 (2005))。また、ヒトでの疫学調査によれば、当該物質をばく露された妊婦は対照群の妊婦と比べ流産の比率が有意 に高かった(NITE初期リスク評価書 (2005)。GHS分類:区分1B | ||
特定標的臓器毒性(単回ばく露) | 吸入ばく露を受けたほとんどのヒトで神経系に対する急性影響として、吐き気、嘔吐、頭痛が現れ、低頻度ながら意識低下(昏睡)、興奮、不眠、脱力、下痢、腹部不快感が報告されている(EHC 55 (1985))。さらに、マウスに吸入ばく露した試験ではLD50(660 ppm)を超えるガイダンス値区分1相当の濃度で、呼吸困難、流涙、協調不能、半意識状態が観察されている。GHS分類:区分1(中枢神経系) また、気管や喉頭の炎症反応による重度の気道障害が本物質で滅菌されたチューブで気管内挿管を受けた17病院の患者で報告されている(EHC 55 (1985))。GHS分類:区分3(気道刺激性) | ||
特定標的臓器毒性(反復ばく露) | 滅菌装置からの漏洩により、断続的に2〜8 週間ばく露を受けた青年4人中3人で頭痛、脱力、手足の反射低下、協調運動障害などを伴う可逆性の末梢神経障害、1人で脳波異常などを伴う可逆性の急性脳症がみられた(環境省リスク評価 第2巻 (2003))。また、滅菌機の近くでエチレンオキシドに10年間ばく露されていた労働者に記憶力障害、集中力障害,感情障害が発生し、末梢神経のみでなく中枢神経にも毒性を有することを示す中毒事例が報告されている(産業医学32巻 (1990))。動物試験では、ラットに13週間吸入ばく露で後肢運動失調、後肢神経有髄線維の軸索変性(NITE初期リスク評価書 36 (2005))、マウスに10〜11週間の吸入ばく露で自発運動や正向反射の抑制に見られる筋神経系への影響(ACGIH (2001))が観察されている。GHS分類:区分1(神経系) また、ラットに100〜500 ppmを26週間の吸入ばく露で貧血、マウスに255〜600 ppmを10〜13週間の吸入ばく露で赤血球数、ヘモグロビン、ヘマトクリット、骨髄細胞密度、リンパ球数の減少が報告されている(NITE初期リスク評価書 36 (2005))こと、マウスに100〜600 ppmを14週間の吸入ばく露で腎尿細管の変性、600 ppmでは壊死の所見に加え、200 ppm以上で鼻炎、嗅上皮および呼吸上皮細胞の極性消失、上皮壊死、化膿性分泌物の蓄積を伴う炎症性細胞の遊出が気道鼻部において最も頻繁に見られたとの報告(NTP TR 326 (1987))があり、以上の影響はいずれもガイダンス値範囲の区分2に相当する。GHS分類:区分2(血液、腎臓、気道) | ||
吸引性呼吸器有害性 | GHSの定義におけるガスである。GHS分類:分類対象外 | ||
12.環境影響情報 | |||
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生態毒性 | |||
水生環境有害性(急性) | 魚類(ファットヘッドミノー)の96時間LC50 = 84mg/L (EHC 55, 1985他)から、区分3とした。GHS分類:区分3 | ||
水生環境有害性(長期間) | 信頼性のある慢性毒性データが得られていない。急速分解性があり(4週間でのBODによる分解度:107%(既存点検, 1995))、急性毒性区分3であるが、生物蓄積性が低い(BCF=<0.36〜0.88 (2 mg/L)、<3.7〜6.0 (0.2 mg/L)(既存点検, 1995))ことから、区分外とした。GHS分類:区分外 | ||
オゾン層への有害性 | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。GHS分類:分類できない | ||
13.廃棄上の注意 | |||
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残余廃棄物 | 廃棄の前に、可能な限り無害化、安定化及び中和等の処理を行って危険有害性のレベルを低い状態にする。 | ||
内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に委託すること。 | |||
汚染容器及び包装 | 容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 | ||
空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 | |||
14.輸送上の注意 | ||||
---|---|---|---|---|
該当の有無は製品によっても異なる場合がある。法規に則った試験の情報に基づく修正の必要がある。 | ||||
国際規制 | 海上輸送はIMOの規則に、航空輸送はICAO/IATAの規則に従う。 | |||
国連番号 | 1040 | |||
国連品名 | 酸化エチレン | |||
国連危険有害性クラス | 2.3 | |||
副次危険 | 2.1 | |||
海洋汚染物質 | 該当しない。 | |||
国内規制 | ||||
海上規制情報 | 船舶安全法の規定に従う。 | |||
航空規制情報 | 航空法の規定に従う。 | |||
陸上規制情報 | 高圧ガス保安法・毒劇法の規定に従う。 | |||
特別安全対策 | 移送時にイエローカードの保持が必要。 | |||
食品や飼料と一緒に輸送してはならない。 | ||||
輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 | ||||
重量物を上積みしない。 | ||||
緊急時応急措置指針番号 | 119P | |||
15.適用法令 | ||||
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法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。 | ||||
労働安全衛生法 | 特定化学物質第2類物質、特定第2類物質 | |||
作業環境評価基準 | ||||
危険物・引火性の物 | ||||
特定化学物質特別管理物質 | ||||
名称等を表示すべき危険有害物(法第57条、施行令第18条別表第9) 名称等を通知すべき危険有害物(法第57条の2、施行令第18条の2別表第9) リスクアセスメントを実施すべき危険有害物(法第57条の3) | ||||
毒物及び劇物取締法 | 劇物 | |||
化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) | 第1種指定化学物質、特定第1種指定化学物質 | |||
高圧ガス保安法 | 可燃性ガス | |||
毒性ガス | ||||
液化ガス | ||||
船舶安全法 | 高圧ガス | |||
航空法 | 輸送禁止 | |||
16.その他の情報 | ||||
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参考文献 | 各データ毎に記載した。 | |||
<モデルSDSを利用するときの注意事項> 本モデルデータシートは作成年月日時点における情報に基づいて記載されておりますので、事業場においてSDSを作成するに当たっては、新たな危険有害性情報について確認することが必要です。さらに、本データシートはモデルですので、実際の製品等の性状に基づき追加修正する必要があります。また、特殊な条件下で使用するときは、その使用状況に応じた情報に基づく安全対策が必要となります。 |