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安全データシート
4‐アミノ‐1‐[(2R,5S)‐5‐(ヒドロキシメチル)オキソラン‐2‐イル]ピリミジン‐2‐オン
作成日 2010年3月31日
改訂日
1.化学物質等及び会社情報
化学物質等の名称4‐アミノ‐1‐[(2R,5S)‐5‐(ヒドロキシメチル)オキソラン‐2‐イル]ピリミジン‐2‐オン、(別名ザルシタビン)、(4-Amino-1-[(2R,5S)-5-(hydroxymethyl)oxolan-2-yl]pyrimidin-2-one)、(alias Zalcitabine)
製品コード21A3751
会社名○○○○株式会社
住所東京都△△区△△町△丁目△△番地
電話番号03-1234-5678
緊急時の電話番号03-1234-5678
FAX番号03-1234-5678
メールアドレス    
推奨用途及び使用上の制限ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染症に使用するため承認された最初の薬(1990年代初期に)の一つだったが、工業化され一般的に使用されるようになった。
 

2.危険有害性の要約
GHS分類
分類実施日H22.3.16、政府向けGHS分類ガイダンス(H21.3版)を使用
物理化学的危険性火薬類分類対象外
 引火性・可燃性ガス分類対象外
 引火性エアゾール分類対象外
 酸化性ガス類分類対象外
 高圧ガス分類対象外
 引火性液体分類対象外
 可燃性固体分類できない
 自己反応性化学品分類対象外
 自然発火性液体分類対象外
 自然発火性固体分類できない
 自己発熱性化学品分類できない
 水反応可燃性物質分類対象外
 酸化性液体分類対象外
 酸化性固体分類対象外
 有機過酸化物分類対象外
 金属腐食性物質分類できない
健康に対する有害性急性毒性(経口)分類できない
 急性毒性(経皮)分類できない
 急性毒性(吸入:ガス)分類対象外
 急性毒性(吸入:蒸気)分類できない
 急性毒性(吸入:粉じん)分類できない
 急性毒性(吸入:ミスト)分類対象外
 皮膚腐食性・刺激性分類できない
 眼に対する重篤な損傷性・刺激性分類できない
 呼吸器感作性分類できない
 皮膚感作性分類できない
 生殖細胞変異原性区分2
 発がん性区分2
 生殖毒性区分2授乳に対するまたは授乳を介した影響
 特定標的臓器毒性(単回ばく露)分類できない
 特定標的臓器毒性(反復ばく露)区分1(神経系、膵臓、肝臓、心臓、血液、全身毒性)
 吸引性呼吸器有害性分類できない
環境に対する有害性水生環境急性有害性分類できない
 水生環境慢性有害性分類できない
ラベル要素
絵表示又はシンボル健康有害性
注意喚起語危険
危険有害性情報遺伝疾患のおそれの疑い
 発がんのおそれの疑い
 生殖能または胎児への悪影響のおそれの疑い
 授乳中に子に害を及ぼすおそれ
 長期にわたるまたは反復ばく露による神経系、膵臓、肝臓、心臓、血液の障害、全身毒性
注意書き
 【安全対策】
 使用前に取扱説明書を入手すること。
 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
 適切な個人用保護具を使用すること。
 粉じん、ヒューム、蒸気、スプレーを吸入しないこと。
 妊娠中、授乳期中は接触を避けること。
 取扱後は手をよく洗うこと。
 この製品を使用する時に、飲食または喫煙をしないこと。
 【応急措置】
 ばく露またはばく露の懸念がある場合:医師の診断、手当てを受けること。
 気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。
 【保管】
 施錠して保管すること。
 【廃棄】
 内容物、容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に委託すること。
国・地域情報
 

3.組成及び成分情報
化学物質
化学名又は一般名4‐アミノ‐1‐[(2R,5S)‐5‐(ヒドロキシメチル)オキソラン‐2‐イル]ピリミジン‐2‐オン
別名2’,3’‐ジデオキシシチジン、(2',3'-Dideoxycytidine)、4‐アミノ‐1‐(2,3‐ジデオキシ‐β‐D‐リボフラノシル)ピリミジン‐2(1H)‐オン、(4-Amino-1-(2,3-dideoxy-beta-D-ribofuranosyl)pyrimidine-2(1H)-one))
分子式 (分子量)C9H13N3O3(211.221)
化学特性 (示性式又は構造式)構造式
CAS番号7481-89-2
官報公示整理番号(化審法・安衛法)化審法:−
安衛法:−
分類に寄与する不純物及び安定化添加物データなし
濃度又は濃度範囲100%
 

4.応急措置
吸入した場合気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。
皮膚に付着した場合水と石鹸で洗うこと。
 皮膚刺激が生じた場合、医師の診断、手当てを受けること。
目に入った場合水で数分間注意深く洗うこと。
 眼の刺激が持続する場合は、医師の診断、手当てを受けること。
飲み込んだ場合口をすすぐこと。
 気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。
予想される急性症状及び遅発性症状吸入 : データなし
 皮膚 : データなし
 眼 : データなし
 経口摂取 : データなし
最も重要な兆候及び症状データなし
応急措置をする者の保護データなし
医師に対する特別注意事項データなし
 

5.火災時の措置
消火剤水噴霧、泡消火剤、粉末消火剤、炭酸ガス、乾燥砂類
使ってはならない消火剤棒状放水
特有の危険有害性熱、火花及び火炎で発火するおそれがある。
 激しく加熱すると燃焼する。
 火災時に刺激性、腐食性及び毒性のガスを発生するおそれがある。
特有の消火方法危険でなければ火災区域から容器を移動する。
 安全に対処できるならば着火源を除去すること。
消火を行う者の保護適切な空気呼吸器、防護服(耐熱性)を着用する。
 

6.漏出時の措置
人体に対する注意事項、保護具および緊急措置全ての着火源を取り除く。
 直ちに、全ての方向に適切な距離を漏洩区域として隔離する。
 関係者以外の立入りを禁止する。
 密閉された場所に立入る前に換気する。
環境に対する注意事項環境中に放出してはならない。
回収・中和漏洩物を掃き集めて空容器に回収し、後で廃棄処理する。
封じ込め及び浄化方法・機材水で湿らせ、空気中のダストを減らし分散を防ぐ。
二次災害の防止策すべての発火源を速やかに取除く(近傍での喫煙、火花や火炎の禁止)。
 プラスチックシートで覆いをし、散乱を防ぐ。
 

7.取扱い及び保管上の注意
取扱い
技術的対策『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。
局所排気・全体換気『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の局所排気、全体換気を行う。
安全取扱い注意事項使用前に取扱説明書を入手すること。
 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
 適切な個人用保護具を使用すること。
 使用前に取扱説明書を入手すること。
 粉じん、ヒューム、蒸気、スプレーを吸入しないこと。
 妊娠中、授乳期中は接触を避けること。
 取扱後は手をよく洗うこと。
 この製品を使用する時に、飲食または喫煙をしないこと。
接触回避『10.安定性及び反応性』を参照。
保管
技術的対策特別に技術的対策は必要としない。
混触危険物質『10.安定性及び反応性』を参照。
保管条件施錠して保管すること。
容器包装材料データなし
 

8.ばく露防止及び保護措置
管理濃度未設定(2009年度)
許容濃度 (ばく露限界値、生物学的ばく露指標)
日本産衛学会未設定(2009年度)
ACGIH未設定(2009年度)
設備対策この物質を貯蔵ないし取扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを設置すること。
 ばく露を防止するため、装置の密閉化又は局所排気装置を設置すること。
保護具
呼吸器の保護具適切な呼吸器保護具を着用すること。
手の保護具適切な保護手袋を着用すること。
眼の保護具適切な眼の保護具を着用すること。
皮膚及び身体の保護具適切な保護衣を着用すること。
衛生対策取扱い後はよく手を洗うこと。
 

9.物理的及び化学的性質
物理的状態
形状固体
白色から灰色がかった白色
臭いデータなし
pHデータなし
融点・凝固点231-232 ℃ (214-217 ℃) : Chapman (2009) /データなし
沸点、初留点及び沸騰範囲データなし
引火点データなし
自然発火温度データなし
燃焼性(固体、ガス)データなし
爆発範囲データなし
蒸気圧0.000000058 mmHg (25 ℃ est) : HSDB (2004)
蒸気密度データなし
蒸発速度(酢酸ブチル=1)データなし
比重(密度)データなし、(データなし)
溶解度2.42E+004 mg/L (25 ℃ est) : Howard (1997)
 ジメチルスルホキシドに可溶 (90?100 mg/mL); エタノールに難溶 (5?7 mg/mL) メタノールに難溶 (8?10 mg/mL); アセトニトリル、クロロホルム、ブタノール、酢酸エチル、トルエンに不溶 : IARC vol.76 (2000)
オクタノール・水分配係数log Kow = -1.30 (exp) : Howard (1997)
分解温度データなし
粘度データなし
粉じん爆発下限濃度データなし
最小発火エネルギーデータなし
体積抵抗率(導電率)データなし
 

10.安定性及び反応性
安定性法規制に従った保管及び取扱においては安定と考えられる
危険有害反応可能性データなし
避けるべき条件データなし
混触危険物質データなし
危険有害な分解生成物データなし
 

11.有害性情報
急性毒性
経口データ不足により分類できない。なお、ラットで致死量は2 g/kg以上との報告(RTECS (2004))がある。
経皮データなし。
吸入吸入(ガス):GHS定義における固体である。
 吸入(蒸気):データなし。
 吸入(粉じん、ミスト):データなし。
皮膚腐食性・刺激性データなし。
眼に対する重篤な損傷・刺激性データなし。
呼吸器感作性又は皮膚感作性呼吸器感作性:データなし。
 皮膚感作性:データなし。
生殖細胞変異原性in vivo変異原性試験でマウス体細胞(骨髄及び末梢血)を用いた小核試験で陽性の報告(NTP DB (Access on Oct. 2009)、IARC 76 (2000))があることから、区分2とした。なお、in vitro試験については、ネズミチフス菌を用いた突然変異試験で弱陽性(NTP DB (Access on Oct. 2009))または陰性(IARC vol.76 (2000))、チャイニーズハムスター肺細胞およびマウスリンパ腫細胞を用いた遺伝子突然変異試験でいずれも陰性(IARC 76 (2000))、チャイニーズハムスター卵巣細胞およびヒトリンパ球を用いた染色体異常試験でいずれも陽性(NTP DB (Access on Oct. 2009)、(IARC 76 (2000))の結果がある。
発がん性IARCによりGroup 2B に分類 されている (IARC vol.76 (2000))ことから、区分2とした。なお、マウスの2つの系統B6C3F1およびNIH Swissを用い、6ヵ月間経口投与した試験において、投与に関連する死亡がB6C3F1系雄を除きNIH Swiss系雄と両系統の雌で明らかに増加し、対照群で発生が見られない胸腺リンパ腫が両系統の雌雄ともに投与群で高率に発生し、死亡は雌では胸腺リンパ腫、雄では貧血のような毒性に因ると報告されている(IARC 76 (2000))。また、ヒトでは本剤で治療されたHIV感染患者で非ホジキンリンパ腫の発症例の報告 (IARC vol.76 (2000))がある。
生殖毒性C57BL/6N系マウスの器官形成期に経口投与した発生毒性試験において、母動物が体重増加抑制を示した高用量群(2000 mg/kg/day)で同腹仔数の減少、同腹仔当り胚吸収率の増加が見られ(IARC 76 (2000))、さらに、1000 mg/kg/day以上の群で何らかの奇形を有する胎仔数、同腹仔に奇形胎仔を1匹以上含む母動物数、および1腹当りの奇形胎仔発生率の増加が報告されている(IARC 76 (2000))ことから、区分2とした。上述の奇形には開眼、小顎、曲尾、内反脚、口蓋裂などが含まれている。一方、授乳婦に投与する場合には、授乳を避けさせる〔動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている〕(医療用医薬品集 (2010))との記述に基づき、授乳に対するまたは授乳を介した影響に関する追加区分とした。
特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露)データなし。
特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露)本物質は抗ウイルス剤であり、医薬品添付文書に重大な副作用として、末梢神経障害、自殺企図、てんかん発作、痙攣、麻痺、急性精神障害などが現れることがあるとの記述、膵炎(出血性)が現れることがあるとの記述、重度の脂肪肝、重篤な肝障害が現れることがあるとの記述、心筋症、心不全が現れることがあるとの記述があり(医療用医薬品集 (2010))、それぞれの記述に基づき、区分1(神経系、膵臓、肝臓、心臓)とした。また、本剤投与を約17ヵ月間受けたCD4数が300以下のAIDS患者285人のうち14%に貧血と好中球減少が見られ(IARC 76 (2000))、また、本剤を単独またはジドブジンとの併用で投与された患者の3.1〜8.4%に貧血の発生に加え、白血球減少、好中球減少、血小板減少などの報告(HSDB (2004))もあることから、区分1(血液)とした。さらに本剤の重大な副作用として、乳酸アシドーシス、食道および口腔内の潰瘍、アナフィラキシー反応、くも膜下出血などの記載(医療用医薬品集 (2010))もあり、標的臓器の特定が困難な副作用も含まれるため区分1(全身毒性)とした。以上より分類は区分1(神経系、膵臓、肝臓、心臓、血液、全身毒性)となる。
吸引性呼吸器有害性データなし。
 

12.環境影響情報
水生環境急性有害性データなし
水生環境慢性有害性データなし
 

13.廃棄上の注意
残余廃棄物廃棄の前に、可能な限り無害化、安定化及び中和等の処理を行って危険有害性のレベルを低い状態にする。
 廃棄においては、関連法規並びに地方自治体の基準に従うこと。
汚染容器及び包装容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。
 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。
 

14.輸送上の注意
国際規制
海上規制情報該当しない
航空規制情報該当しない
国内規制
陸上規制情報該当しない
海上規制情報該当しない
航空規制情報該当しない
特別安全対策移送時にイエローカードの保持が必要。
 食品や飼料と一緒に輸送してはならない。
 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。
 重量物を上積みしない。
緊急時応急措置指針番号
 

15.適用法令
 
 

16.その他の情報
参考文献各データ毎に記載した。