安全データシート
1,1-ジメチルヒドラジン
作成日 2003年5月6日
改訂日 2012年3月30日
改訂日 2019年3月15日
1.化学品等及び会社情報
化学品等の名称1,1-ジメチルヒドラジン
製品コードH30-C-070-MHLW
会社名○○○○株式会社
住所東京都△△区△△町△丁目△△番地
電話番号03-1234-5678
ファックス番号03-1234-5678
電子メールアドレス連絡先@検セ.or.jp
緊急連絡電話番号03-1234-5678
推奨用途及び使用上の制限合成繊維・合成樹脂の安定剤,医薬・農薬の原料,ミサイル推進薬,界面活性剤

2.危険有害性の要約
GHS分類
分類実施日
(物化危険性及び健康有害性)
H31.3.15、政府向けGHS分類ガイダンス (H25年度改訂版 (ver1.1):JIS Z7252:2014準拠) を使用
GHS改訂4版を使用
物理化学的危険性引火性液体区分2
自己反応性化学品タイプG
健康に対する有害性急性毒性(経口)区分3
急性毒性(経皮)区分4
急性毒性(吸入:蒸気)区分2
皮膚腐食性及び皮膚刺激性区分2
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性区分2
生殖細胞変異原性区分2
発がん性区分2
特定標的臓器毒性
(単回ばく露)
区分1(神経系、呼吸器)
特定標的臓器毒性
(反復ばく露)
区分1(肝臓、血液系、神経系、呼吸器系)
分類実施日
(環境有害性)
環境に対する有害性はH18年度、GHS分類マニュアル(H18.2.10版)を使用
環境に対する有害性水生環境有害性(急性)区分2
水生環境有害性(長期間)区分2
注) 上記のGHS分類で区分の記載がない危険有害性項目については、政府向けガイダンス文書で規定された「分類対象外」、「区分外」又は「分類できない」に該当する。なお、これらに該当する場合は後述の11項に記載した。
GHSラベル要素
絵表示炎どくろ健康有害性環境
注意喚起語危険
危険有害性情報引火性の高い液体及び蒸気
飲み込むと有毒
皮膚に接触すると有害
吸入すると生命に危険
皮膚刺激
強い眼刺激
遺伝性疾患のおそれの疑い
発がんのおそれの疑い
神経系、呼吸器の障害
長期にわたる又は反復ばく露による肝臓、血液系、神経系、呼吸器系の障害
水生生物に毒性
長期継続的影響により水生生物に毒性
注意書き
 安全対策熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。
容器を密閉しておくこと。
容器を接地すること/アースをとること。
防爆型の電気機器/換気装置/照明機器/...機器を使用すること。
火災を発生させない工具を使用すること。
静電気放電に対する予防措置を講ずること。
保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
取扱い後は...よく洗うこと。
この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。
【換気が不十分な場合】呼吸用保護具を着用すること。
使用前に取扱説明書を入手すること。
全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
環境への放出を避けること。
 応急措置皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。
火災の場合:消火するために...を使用すること。
飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。
特別な処置が必要である (このラベルの...を見よ)。注) ”…”は、ラベルに解毒剤等中毒時の情報提供を受けるための連絡先などが記載されている場合のものです。ラベル作成時には、”…”を適切に置き換えてください。
口をすすぐこと。
皮膚に付着した場合:多量の水と石けん(鹸)で洗うこと。
気分が悪いときは、医師に連絡すること。
汚染された衣服を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。
吸入した場合:空気の新鮮な場所に移動し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
特別な処置が緊急に必要である (このラベルの...を見よ)。注) ”…”は、ラベルに解毒剤等中毒時の情報提供を受けるための連絡先などが記載されている場合のものです。ラベル作成時には、”…”を適切に置き換えてください。
皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。
眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。
ばく露またはばく露の懸念がある場合:医師の診断/手当を受けること。
気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。
漏出物を回収すること。
 保管換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。
施錠して保管すること。
換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。
 廃棄内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して廃棄すること。
他の危険有害性-

3.組成及び成分情報
単一製品・混合物の区別単一製品
化学名又は一般名1,1−ジメチルヒドラジン
別名1,1−ジメチルヒドラジン
1,1-Dimethylhydrazine
ジマジン
ジメチルヒドラジン
非対称ジメチルヒドラジン
N,N−ジメチルヒドラジン
UDMH
Dimethylhydrazine
Hydrazine, 1,1-dimethyl-
N,N-Dimethylhydrazine
UDMH
Unsymmetrical dimethylhydrazine
濃度又は濃度範囲100%
分子式 (分子量)C2H8N2 (60.1)
化学特性 (示性式又は
構造式)
構造式
CAS番号57-14-7
官報公示整理番号
(化審法)
2-200
官報公示整理番号
(安衛法)
情報なし
分類に寄与する不純物及び
安定化添加物
-

4.応急措置「2.危険有害性の要約」における応急措置も確認すること。
吸入した場合気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。
空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息さること。
皮膚に付着した場合水と石鹸で洗うこと。
皮膚刺激が生じた場合、医師の診断、手当てを受けること。
皮膚(または髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類をすべて脱ぐこと、取り除くこと。
汚染された衣類を再使用す場合には洗濯をすること。
眼に入った場合水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
眼の刺激が持続する場合は、医師の診断、手当てを受けること。
飲み込んだ場合口をすすぐこと。
気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状吸入 : 咳、咽頭痛、灼熱感、吐き気、頭痛、嘔吐、息苦しさ、痙攣。
皮膚 : 吸収される可能性がある。 発赤、痛み(「吸入」参照)。
眼 : 発赤、痛み。
経口摂取 : 咽頭痛(「吸入」参照)。
応急措置をする者の保護許容濃度を超えても、臭気として十分に感じないので注意すること。
医師に対する特別な注意事項医師または医師が認定した者による適切な吸入療法の迅速な施行を検討する。

5.火災時の措置
消火剤水噴霧、泡消火剤、乾燥砂類
使ってはならない消火剤データなし。
特有の危険有害性爆発のおそれ:加熱すると火災や爆発のおそれ。
熱、衝撃、摩擦及び不純物の混入により爆発するおそれがある。
火災時に刺激性、腐食性及び毒性のガスを発生するおそれがある。
特有の消火方法退避最優先:炎がヒドラジンの誘導体に達したら爆発の危険があるので、消火活動をせず、ただちに安全な距離まで退避する。
安全に対処できるならば着火源を除去すること。
消火活動は、有効に行える最も遠い距離から、無人ホース保持具やモニター付きノズルを用いて消火する。
消火を行う者の保護退避最優先:炎がヒドラジンの誘導体に達したら爆発の危険があるので、消火活動をせず、ただちに安全な距離まで退避する。

6.漏出時の措置
人体に対する注意事項、保護具及び
緊急措置
情報なし
環境に対する注意事項情報なし
封じ込め及び浄化の方法及び機材情報なし

7.取扱い及び保管上の注意
取扱い
技術的対策消防法・毒劇法の規定に従う。
安全取扱い注意事項熱、火花、裸火、高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。
容器を密閉しておくこと。
容器を接地すること、アースをとること。
防爆型の電気機器、換気装置、照明機器を使用すること。
火花を発生させない工具を使用すること。
静電気放電に対する予防措置を講ずること。
適切な保護手袋、保護衣、保護眼鏡、保護面を着用すること。
取扱後は手をよく洗うこと。
この製品を使用する時に、飲食または喫煙をしないこと。
ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。
屋外または換気の良い場所でのみ使用すること。
適切な呼吸用保護具を着用すること。
取扱後は眼をよく洗うこと。
使用前に取扱説明書を入手すること。
全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
適切な個人用保護具を使用すること。
接触回避情報なし
衛生対策情報なし
保管
安全な保管条件情報なし
安全な容器包装材料データなし。

8.ばく露防止及び保護措置
管理濃度0.01 ppm
許容濃度
日本産衛学会(2019年度版)許容濃度: 200 ppm、1100 mg/m3
ACGIH(2019年度版)TLV-TWA: 350 ppm、TLV-STEL: 450 ppm
設備対策この物質を貯蔵ないし取扱う作業場には,適切な洗眼器と安全シャワーを設置すること。
ばく露を防止するため、作業場には適切な全体換気装置、局所排気装置を設置すること。
適切な呼吸器保護具を着用すること。
保護具
呼吸用保護具情報なし
手の保護具適切な保護手袋を着用すること。
眼の保護具適切な眼の保護具を着用すること。
皮膚及び身体の保護具適切な保護衣を着用すること。

9.物理的及び化学的性質
物理的状態
形状液体 : Sax(11th, 2004)
無色の液体 : ICSC(2008)
臭いアンモニア臭 : Sax(11th, 2004)
臭いのしきい(閾)値情報なし
pH強塩基 : ICSC(2008)
Strongly Alkaline : HSDB(2010)
融点・凝固点-58 ℃ : ICSC(2004)
-58℃ ℃ : Merck(14th,2006)
-58℃ ℃ : HSDB(2010)
-57 ℃ : Weiss(2nd, 1986)
沸点、初留点及び沸騰範囲64 ℃ : ICSC(2008)
引火点-15℃ : ICSC(2008)
蒸発速度(酢酸ブチル=1)データなし
燃焼性(固体、気体)データなし
燃焼又は爆発範囲2-95vol% : ICSC(2008)
蒸気圧157 mmHg (25℃) : Howard(1997)
蒸気密度2.07(空気=1) : ホンメル(1996)
比重(相対密度)0.8(水=1) : ICSC(2008)
溶解度水: 1.00×10+006 mg/L : Howard(1997)
アルコール、エーテル、ジメチルホルムアミド、炭化水素と混和 : Merck(14th,2006)
n-オクタノール/水分配係数-1.19 : HSDB(2010)
自然発火温度249℃ : ICSC(2008)
分解温度データなし
粘度(粘性率)0.6 mPa・s : ICSC(2008)

10.安定性及び反応性
反応性「危険有害反応可能性」を参照。
化学的安定性情報なし
危険有害反応可能性蒸気は空気より重い。地面あるいは床に沿って移動することがある。遠距離引火の可能性がある。 燃焼すると、窒素酸化物を含む有毒なヒュームを生じる。強還元剤であり、酸化剤と激しく反応する。強塩基であり、酸と激しく反応し、腐食性を示す。酸素と反応し火災や爆発の危険をもたらす。プラスチックを侵す。
避けるべき条件燃焼
混触危険物質酸化剤、酸素
危険有害な分解生成物窒素酸化物を含む有毒なヒューム

11.有害性情報
急性毒性
経口ラットLD50値は122 mg/kg bw(NITE初期リスク評価書(2008)、PATTY(5th, 2001))、250 mg/kg bw(PATTY(5th, 2001))および360 mg/kg bw(PATTY(5th, 2001))であるとの報告があり、区分3が2件、区分4が1件であることから該当する区分の多い区分3とした。
経皮ウサギLD50値は1060 mg/kg bw(NITE初期リスク評価書(2008)、ACGIH-TLV(1993)、PATTY(5th, 2001))であるとの報告に基づき区分4とした。
吸入:ガスGHSの定義における液体である。
吸入:蒸気ラットLC50値は0.620 mg/L/4h(252 ppm/4h)(環境省リスク評価第8巻(2010)、NITE初期リスク評価書(2008)、ASTDR(1997)、PATTY(5th, 2001))であるとの報告に基づき区分2とした。なお、0.620 mg/Lは飽和蒸気圧濃度(507.8mg/L)の90%より低いので「ミストがほとんど混在しない蒸気」として気体の基準値を適用した。
吸入:粉じん及びミストデータなし。
皮膚腐食性及び皮膚刺激性ヒトへの影響として、眼、皮膚及び気道を刺激する。眼に入ったり、皮膚に付くと発赤、痛みを生じるとの報告(環境省リスク評価第8巻(2010))、ウサギとモルモットを用いた皮膚刺激性試験で、少量適用するとわずかに紅斑がみられる(PATTY(5th, 2001))。ことから区分2とした。なお、EUリスク警句でR34とされている(EC-JRC(ESIS)(Access on Dec. 2010))。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性ヒトへの影響として、眼、皮膚及び気道を刺激する。眼に入ったり、皮膚に付くと発赤、痛みを生じるとの報告(環境省リスク評価第8巻(2010))、ウサギを用いた眼刺激性試験で、軽度の結膜炎やわずかな紅斑がみられ、それらは5日以内に消失した(PATTY(5th, 2001))。げっ歯類を用いた眼刺激性試験の結果の記述に「永続性の眼の損傷はみられなかったとの記載(PATTY(5th, 2001))に基づき区分2とした。
呼吸器感作性データなし。
皮膚感作性データなし。
生殖細胞変異原性マウス肝臓を用いた小核試験ならびにマウス脾臓を用いた小核試験(体細胞in vivo変異原性試験)の陽性(NITE初期リスク評価書(2008)、IARC 71(1999))報告に基づき、区分2とした。なお、マウス精子を用いた小核試験(同時に実施された骨髄小核試験は陰性で整合性がとれていない)、マウス肺を用いたDNA鎖損傷、切断試験及びラット肝臓を用いたDNA結合試験(体細胞in vivo遺伝毒性試験)で陽性、in vitro試験のエームステスト(NITE初期リスク評価書(2008))、チャイニーズハムスターCHL細胞及びCHO細胞を用いた染色体異常試験(NITE初期リスク評価書 Ver.1.0, No.217(2008)、IARC 71(1999))、マウスリンパ腫L5178Y細胞及びチャイニーズハムスターV79細胞を用いた遺伝子突然変異試験(NITE初期リスク評価書(2008)、IARC 71(1999))で陽性と報告されている。
発がん性発がん性分類はIARCでグループ2B(IARC 71(1999))、NTPでRAHC(NTP RoC(11th, 2004))、ACGIHでA3(ACGIH-TLV(2010))、EPAでB2(EPA RED(2009))、EUでカテゴリー 2、及び日本産業衛生学会で2B(産衛学会勧告(2010))に分類されていることに基づき区分2とした。なお、マウス、ラット、ハムスターに飲水投与した結果、マウスにおいて顕著な生存期間の短縮とともに、血管、肺、腎臓、肝臓の腫瘍及び肺がん、ラットでは肝臓腫瘍、ハムスターでは血管及び盲腸腫瘍の増加が報告されている(NITE初期リスク評価書(2008))。また、マウス、ラットに6か月間吸入暴露した試験では、本物質に0.12%混入している発がん物質のジメチルニトロソアミンが腫瘍発生に関連している可能性があるが、マウスで血管肉腫及びクッパー細胞肉腫の増加、ラットで肺腺腫、扁平上皮がん、膵島細胞がん、線維性組織球腫、色素嫌性腺腫の増加がそれぞれ報告されている(NITE初期リスク評価書(2008))。
生殖毒性妊娠ラットの器官形成期に腹腔内投与した発生毒性試験において、最高用量(60 mg/kg/日)で母動物の体重増加抑制、胎児体重減少と吸収胚増加が見られたが催奇形性はなかった(NITE初期リスク評価書(2008))と報告されている。また、雄マウスに腹腔内投与後の精子の形態に及ぼす影響について、異常が増加したとの報告の一方、異常が見られなかったとする報告もあり、相反する結果となっている(NITE初期リスク評価書(2008))。生殖・発生毒性に関して、その他には直接本物質ばく露によるデータはなく、母動物が体重増加抑制を示した高用量でのみ吸収胚増加が認められたが、腹腔内投与のデータであることから「分類できない」とした。
特定標的臓器毒性(単回ばく露)ヒトへの影響として、濃度不明であるが吸入暴露により呼吸器に対する作用、吐き気、嘔吐、神経学的影響、肺水腫が認められ(PATTY(5th, 2001))、大量の経皮暴露により昏睡し中枢神経系への影響がある(ASTDR(1997))と報告されている。これに基づき区分1(神経系、呼吸器)とした。なお、動物に対する急性暴露による主な症状は嘔吐、痙攣などの神経系への影響であり、肉眼的病理検査では過血糖症や痙攣の二次的な影響と考えられる肺の浮腫や出血が認められた(NITE初期リスク評価書 Ver.1.0, No.217(2008))と報告されている。
特定標的臓器毒性(反復ばく露)本物質のばく露を受けた労働者の調査例で、血清ALT活性の上昇、肝臓の脂肪変性等の肝臓への影響が報告され(環境省リスク評価第8巻(平成22年))、また、ロケット液体燃料充填作業中にばく露を受けた従業員に肝臓への影響が認められ、46名に血清ALT上昇、この中の26名の肝臓生検により6名に脂肪変性が認められたと(NITE初期リスク評価書(2008))報告されているなど、ヒトでの複数の事例報告に基づき区分1(肝臓)とした。一方、ラット、マウスおよびイヌに反復吸入ばく露した験において、マウスまたはラットでは75 ppm(蒸気)を6〜7週間ばく露(90日換算値:約0.09 mg/L)により、振戦、嗜眠、呼吸困難の症状、イヌに25 ppm(蒸気)を13週間のばく露(90日換算値:約0.06 mg/L)で肺胞出血、肺気腫の症状がそれぞれみられ(環境省リスク評価第8巻(平成22年))、用量はガイダンス値区分1に相当することから、区分1(神経系、呼吸器系)とした。さらに、イヌに5 ppmを26週間のばく露で軽度の貧血、脾臓のヘモジデリン沈着の所見(環境省リスク評価第8巻(平成22年))があり、ヒトで長期または反復ばく露すると、血液に影響を与え、貧血を起こすことがあるとの記載(環境省リスク評価第8巻(平成22年))により、区分1(血液)とした。以上より、分類結果は区分1(肝臓、神経系、呼吸器系、血液)となる。
吸引性呼吸器有害性データなし。

12.環境影響情報
生態毒性
水生環境有害性(急性)甲殻類(オオミジンコ)での48時間EC50=1.3mg/L(環境省生態影響試験、2009)であることから、区分2とした。
水生環境有害性(長期間)急性毒性区分2であり、急速分解性がない(BODによる分解度:0%(既存点検, 2000))ことから、区分2とした。
オゾン層への有害性当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。

13.廃棄上の注意
残余廃棄物廃棄においては、関連法規ならびに地方自治体の基準に従うこと。
都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。
廃棄物の処理を委託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。
汚染容器及び包装容器は洗浄してリサイクルするか、関連法規制ならびに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。
空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。

14.輸送上の注意
該当の有無は製品によっても異なる場合がある。法規に則った試験の情報と、12項の環境影響情報とに基づいて、修正が必要な場合がある。
国際規制
国連番号1163
国連品名DIMETHYLHYDRAZINE, UNSYMMETRICAL
国連危険有害性クラス6.1
副次危険該当しない
容器等級I
海洋汚染物質該当しない
MARPOL73/78附属書U及び
IBCコードによるばら積み
輸送される液体物質
該当しない
国内規制
海上規制情報船舶安全法の規定に従う。
航空規制情報航空法の規定に従う。
陸上規制情報道路法、消防法、毒物及び劇物取締法の規定に従う。
特別な安全上の対策道路法、消防法、毒物及び劇物取締法の規定によるイエローカード携行の対象物
その他 (一般的) 注意化学品を扱う場合の一般的な注意として、輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。
重量物を上積みしない。
緊急時応急措置指針番号*131
* 北米緊急時応急措置指針に基づく。米国運輸省が中心となって発行した「2008 Emergency Response Guidebook (ERG 2008)」(一般社団法人日本化学工業協会によって和訳されている(発行元:日本規格協会)に掲載されている。

15.適用法令
法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。
労働安全衛生法特定化学物質(第二類物質)
名称等を表示し、又は通知すべき危険物及び有害物(法第57条、施行令第17条別表第3第1号並びに施行令第18条及び第18条の2別表第9)
強い変異原性が認められた化学物質
作業環境評価基準(法第65条)
化学物質排出把握管理促進法 (PRTR法)第一種指定化学物質(法第2条第2項、施行令第1条別表第1)
毒物及び劇物取締法毒物(指定令第1条)
消防法第5類自己反応性物質、ヒドラジンの誘導体(法第2条第7項危険物別表第1・第5類)
大気汚染防止法有害大気汚染物質(中央環境審議会第9次答申)

16.その他の情報
参考文献各データ毎に記載した。
[注意] 本SDSはJIS Z7253:2012 に準拠して作成しています。