1.化学品等及び会社情報 | |||
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化学品等の名称 | p-(トリクロロメチル)クロロベンゼン(別名:p‐クロロベンゾトリクロリド) | ||
製品コード | H30-B-034-MHLW | ||
会社名 | ○○○○株式会社 | ||
住所 | 東京都△△区△△町△丁目△△番地 | ||
電話番号 | 03-1234-5678 | ||
ファックス番号 | 03-1234-5678 | ||
電子メールアドレス | 連絡先@検セ.or.jp | ||
緊急連絡電話番号 | 03-1234-5678 | ||
推奨用途及び使用上の制限 | 染料・顔料・医薬中間体 |
2.危険有害性の要約 | ||||
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GHS分類 | ||||
分類実施日 (物化危険性及び健康有害性) | H31.3.15、政府向けGHS分類ガイダンス (H25年度改訂版 (ver1.1):JIS Z7252:2014準拠) を使用 | |||
GHS改訂4版を使用 | ||||
物理化学的危険性 | - | |||
健康に対する有害性 | 急性毒性(経口) | 区分4 | ||
急性毒性(経皮) | 区分4 | |||
急性毒性(吸入:粉じん及びミスト) | 区分4 | |||
皮膚腐食性及び皮膚刺激性 | 区分2 | |||
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性 | 区分2A | |||
皮膚感作性 | 区分1 | |||
発がん性 | 区分1B | |||
特定標的臓器毒性 (単回ばく露) | 区分2(呼吸器)、区分3(麻酔作用) | |||
特定標的臓器毒性 (反復ばく露) | 区分1(呼吸器、生殖器官(男性))、区分2(血液系、肝臓) | |||
分類実施日 (環境有害性) | 環境に対する有害性はH18年度、GHS分類マニュアル(H18.2.10版)を使用 | |||
環境に対する有害性 | 水生環境有害性(急性) | 区分3 | ||
水生環境有害性(長期間) | 区分3 | |||
注) 上記のGHS分類で区分の記載がない危険有害性項目については、政府向けガイダンス文書で規定された「分類対象外」、「区分外」又は「分類できない」に該当する。なお、これらに該当する場合は後述の11項に記載した。 | ||||
GHSラベル要素 | ||||
絵表示 | ||||
注意喚起語 | 危険 | |||
危険有害性情報 | 飲み込むと有害 皮膚に接触すると有害 吸入すると有害 皮膚刺激 強い眼刺激 アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ 発がんのおそれ 呼吸器の障害のおそれ 眠気またはめまいのおそれ 長期にわたる又は反復ばく露による呼吸器、生殖器官(男性)の障害 長期にわたる又は反復ばく露による血液系、肝臓の障害のおそれ 水生生物に有害 長期継続的影響により水生生物に有害 | |||
注意書き | ||||
安全対策 | 取扱い後は...よく洗うこと。 この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 使用前に取扱説明書を入手すること。 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 環境への放出を避けること。 | |||
応急措置 | 飲み込んだ場合:気分が悪い時は医師に連絡すること。 口をすすぐこと。 皮膚に付着した場合:多量の水と石けん(鹸)で洗うこと。 気分が悪いときは、医師に連絡すること。 特別な処置が必要である (このラベルの...を見よ)。注) ”…”は、ラベルに解毒剤等中毒時の情報提供を受けるための連絡先などが記載されている場合のものです。ラベル作成時には、”…”を適切に置き換えてください。 汚染された衣服を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移動し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 皮膚刺激または発しん(疹)が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 ばく露またはばく露の懸念がある場合:医師の診断/手当を受けること。 ばく露またはばく露の懸念がある場合:医師に連絡すること。 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 | |||
保管 | 施錠して保管すること。 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 | |||
廃棄 | 内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して廃棄すること。 | |||
他の危険有害性 | - |
3.組成及び成分情報 | |||
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単一製品・混合物の区別 | 単一製品 | ||
化学名又は一般名 | p−(トリクロロメチル)クロロベンゼン | ||
別名 | p-Chlorobenzotrichloride p−クロロベンゾトリクロライド p−クロロベンゾトリクロリド | ||
濃度又は濃度範囲 | |||
分子式 (分子量) | C7H4Cl4 (229.92) | ||
化学特性 (示性式又は 構造式) | |||
CAS番号 | 5216-25-1 | ||
官報公示整理番号 (化審法) | 3-89 3-93 | ||
官報公示整理番号 (安衛法) | 情報なし | ||
分類に寄与する不純物及び 安定化添加物 | - |
4.応急措置 | 「2.危険有害性の要約」における応急措置も確認すること。 | ||
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吸入した場合 | ばく露またはばく露の懸念がある場合:医師に連絡すること。 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 | ||
皮膚に付着した場合 | 多量の水と石けん(鹸)で洗うこと。 気分が悪いときは、医師に連絡すること。 汚染された衣服を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 皮膚刺激または発しん(疹)が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 | ||
眼に入った場合 | 水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 | ||
飲み込んだ場合 | 気分が悪い時は医師に連絡すること。 口をすすぐこと。 | ||
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状 | 情報なし | ||
応急措置をする者の保護 | 情報なし | ||
医師に対する特別な注意事項 | 情報なし |
5.火災時の措置 | |||
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消火剤 | 情報なし | ||
使ってはならない消火剤 | 情報なし | ||
特有の危険有害性 | 情報なし | ||
特有の消火方法 | 情報なし | ||
消火を行う者の保護 | 情報なし |
6.漏出時の措置 | |||
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人体に対する注意事項、保護具及び 緊急措置 | 関係者以外の立ち入りを禁止する。 作業者は適切な保護具(自給式呼吸器付気密化学保護衣等)を着用し、眼、皮膚への接触や吸入を避ける。 | ||
環境に対する注意事項 | 周辺環境に影響がある可能性があるため、製品の環境中への流出を避ける。 | ||
封じ込め及び浄化の方法及び機材 | すべての着火源を取り除く(現場での喫煙、火花や火炎の禁止)。 危険でなければ漏れを止める。 少量の場合、ウエス、雑巾等でよく拭き取り適切な廃棄容器に回収する。 大量の場合、盛土等で囲って流出を防止する。 排水溝、下水溝、地下室あるいは閉鎖場所への流入を防ぐ。 |
7.取扱い及び保管上の注意 | |||
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取扱い | |||
技術的対策 | 「8. ばく露防止及び保護措置」に記載の措置を行い、必要に応じて保護具を着用する。 | ||
安全取扱い注意事項 | 情報なし | ||
接触回避 | 「10. 安全性及び反応性」を参照。 | ||
衛生対策 | 作業中は飲食、喫煙をしない。 食事前に手を洗う。 | ||
保管 | |||
安全な保管条件 | 情報なし | ||
安全な容器包装材料 | 消防法で規定されている容器を使用する。 |
8.ばく露防止及び保護措置 | |||
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管理濃度 | 未設定 | ||
許容濃度 | |||
日本産衛学会(2019年度版) | 未設定 | ||
ACGIH(2019年度版) | 未設定 | ||
設備対策 | この物質を貯蔵ないし取扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを設置すること。 ばく露を防止するため、装置の密閉化又は防爆タイプの局所排気装置を設置すること。 | ||
保護具 | |||
呼吸用保護具 | 必要に応じて保護マスクや呼吸用保護具を着用する。 | ||
手の保護具 | 必要に応じて、取扱う化学物質に適した、耐劣化性、耐透過性の保護手袋を着用する。 | ||
眼の保護具 | 眼に入る恐れがある場合、保護眼鏡やゴーグルを着用する。 | ||
皮膚及び身体の保護具 | 必要に応じて保護衣、保護エプロン等を着用する。 |
9.物理的及び化学的性質 | |||
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物理的状態 | |||
形状 | 液体 | ||
色 | 無色 | ||
臭い | 情報なし | ||
臭いのしきい(閾)値 | 情報なし | ||
pH | 情報なし | ||
融点・凝固点 | 5.8 ℃(GESTIS (Accessed 2018)(2018)) | ||
沸点、初留点及び沸騰範囲 | 245 ℃(GESTIS (Accessed 2018)(2018)) | ||
引火点 | 113 ℃(GESTIS (Accessed 2018)(2018)) | ||
蒸発速度(酢酸ブチル=1) | 情報なし | ||
燃焼性(固体、気体) | 情報なし | ||
燃焼又は爆発範囲 | 情報なし | ||
蒸気圧 | 4 Pa(20 ℃)(GESTIS (Accessed 2018)(2018)) | ||
蒸気密度 | 7.9(GESTIS (Accessed 2018)(2018)) | ||
比重(相対密度) | 1.495(g/m3 25℃)(GESTIS (Accessed 2018)(2018)) | ||
溶解度 | 水: (20 ℃、分解)(GESTIS (Accessed 2018)(2018)) | ||
n-オクタノール/水分配係数 | 情報なし | ||
自然発火温度 | 505 ℃(GESTIS (Accessed 2018)(2018)) | ||
分解温度 | 情報なし | ||
粘度(粘性率) | 情報なし |
10.安定性及び反応性 | |||
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反応性 | 「危険有害反応可能性」を参照。 | ||
化学的安定性 | 情報なし | ||
危険有害反応可能性 | 情報なし | ||
避けるべき条件 | 情報なし | ||
混触危険物質 | 情報なし | ||
危険有害な分解生成物 | 情報なし |
11.有害性情報 | |||
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急性毒性 | |||
経口 | 【分類根拠】 (1)〜(5)より、区分4とした。 【根拠データ】 (1)ラットのLD50:652 mg/kg(雄)(DFGOT vol. 10(1998)) (2)ラットのLD50:581 mg/kg(雌)(DFGOT vol. 10(1998)) (3)ラットのLD50:685 mg/kg(DFGOT vol. 10(1998)) (4)ラットのLD50:1,350 mg/kg(DFGOT vol. 10(1998)) (5)ラットのLD50:572 mg/kg(雌、雄)(REACH登録情報(Accessed Dec. 2018)) | ||
経皮 | 【分類根拠】 (1)より、区分4とした。 【根拠データ】 (1)ラットのLD50:1,900 mg/kg(DFGOT vol. 10(1998)) | ||
吸入:ガス | 【分類根拠】 GHSの定義における液体である。 | ||
吸入:蒸気 | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 | ||
吸入:粉じん及びミスト | 【分類根拠】 (1)より、区分4とした。新しい情報源の利用により、区分を変更した。なお、(1)の試験濃度1.48 mg/L(158 ppm)は飽和蒸気圧濃度(39.6 ppm)よりも高いため、ミストの基準値を適用した。 【根拠データ】 (1)ラットの4時間吸入によるLC50:1.48 mg/L(REACH登録情報(Accessed Dec. 2018))。 【参考データ等】 (2)ラットの吸入LC50:0.125 mg/L(ばく露時間不明)(DFGOT vol. 10(1998))。 | ||
皮膚腐食性及び皮膚刺激性 | 【分類根拠】 (2)は区分外(国連分類基準の区分3)に該当する。(1)はパッチ除去後72時間後の情報は不明だが重度の刺激性があると判断されており、区分2が妥当と考えられる。(1)、(2)共に信頼性の高いデータであることから、有害性の強い区分2を採用した。 【根拠データ】 (1)ウサギを用いた皮膚刺激性試験(OECD TG 404、GLP準拠、n=3)で4時間半閉塞適用したところ、パッチ除去後14日後の紅斑スコアは1.0、浮腫スコアは0.43であったことが報告されているがパッチ除去後72時間後までのスコアは報告されていない。試験報告書では、本物質は重度の刺激性を有すると判断されている(REACH登録情報(Accessed Dec. 2018))。 (2)ウサギを用いた皮膚刺激性試験(OECD TG 404、GLP準拠、n=3)で4時間閉塞適用したところ、パッチ除去後の24時間、48時間、72時間で紅斑及び浮腫スコアが1前後であったが、15日後でも紅斑スコア1、浮腫スコア0であることが報告されている(REACH登録情報(Accessed Dec. 2018))。 【参考データ等】 (3)EU CLPではSkin Irrit. 2に分類されている。 | ||
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性 | 【分類根拠】 (1)より7日間の観察期間内に刺激性が回復しなかったこと、並びに(2)に基づき、区分2Aとした。なお、(3)のデータもあるが、適用後72時間までの刺激性データが示されておらず、区分判断に用いなかった。 【根拠データ】 (1)ウサギを用いた眼刺激性試験(16 CFR 1500.4(OECD TG405相当)、n=6)において、本物質0.1 mLを適用後24、48及び72時間の平均スコア計算値は、角膜混濁:1、虹彩炎:0、結膜発赤:2、結膜浮腫:2となり、8日後にも結膜浮腫が4/6例で見られたとの報告がある(REACH登録情報(Accessed Dec. 2018)、DFGOT vol. 10(1989))。 (2)ウサギを用いた眼刺激性試験において、本物質は結膜に軽度の刺激性を有するとの報告がある(DFGOT vol. 10(1989))。 【参考データ等】 (3)ウサギを用いた眼刺激性試験(OECD TG 405、GLP準拠、n=3)において、7日後には全例で刺激性が見られなかったとの報告があるが、適用72時間後までのスコアは示されていない(REACH登録情報(Accessed Dec. 2018))。 | ||
呼吸器感作性 | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 | ||
皮膚感作性 | 【分類根拠】 (1)より、区分1とした。(2)はDFGOTでも指摘されている通り、試験の詳細が不明なため、分類には用いなかった。新たな情報源の利用により区分を変更した。 【根拠データ】 (1)マウスを用いたLLNA試験(OECD TG429、GLP準拠、n=5/群)の結果、本物質1〜10%溶液(アセトン/オリーブ油が4:1)を適用した結果、1、5、10%溶液それぞれでIS値は7.2、15.9、19.5と3を上回ったが、EC3値は算出できなかったとの報告がある(REACH登録情報(Accessed Dec. 2018))。 【参考データ等】 (2)実験動物(動物種不明)の皮膚に本物質1%溶液を10回塗布し、感作後に1%溶液塗布で惹起した結果、中等度の陽性反応が60%で見られ、試験実施者は皮膚感作性ありと結論付けたとの報告がある(DFGOT vol. 10(1989))。 | ||
生殖細胞変異原性 | 【分類根拠】 In vivoのデータがなく、データ不足のため分類できない。 【根拠データ】 (1)In vitroでは、細菌を用いた2件の復帰突然変異試験で陽性の結果が得られている(DFGOT vol. 10(1989)、安衛法変異原性試験結果(Accessed Dec. 2018))。 (2)哺乳類培養細胞を用いた遺伝子(hprt)突然変異試験で陽性の結果が得られている(DFGOT vol. 10(1989))。 (3)哺乳類培養細胞を用いた2件の染色体異常試験で陽性の結果が得られている(DFGOT vol. 10(1989)、安衛法変異原性試験結果(Accessed Dec. 2018))。 | ||
発がん性 | 【分類根拠】 発がん性に関して、利用可能なヒトを対象とした報告はない。 (1)、(2)より、1種のみだが経口および経皮の2経路で多臓器に悪性腫瘍の発生が認められ、かつ投与期間が通常の2年間(104週間)よりも短い期間で腫瘍発生を生じたことも踏まえ、区分1Bとした。 【根拠データ】 (1)雌マウスに本物質0.05〜2 μLを2回/週で17.5週間強制経口投与し、14ヵ月後に腫瘍発生を調べた結果、0.05 μL以上の全投与群で前胃腫瘍(扁平上皮がん、上皮内がん、多発性乳頭腫)および肺腫瘍(腺がん、腺腫)の増加、0.8 μL以上で悪性リンパ腫・胸腺腫の増加、2 μLで皮膚がん(扁平上皮がん、肉腫、腺がん)、乳がん、唾液腺がんの増加が認められた。また、担腫瘍動物の発生率に用量依存性が認められた(DFGOT vol. 10(1998)、REACH登録情報(Accessed Dec. 2018))。 (2)雌マウスにベンゼンに溶解した本物質5 μLを2回/週で30週間経皮適用し、試験開始9ヵ月後に腫瘍発生を調べた結果、投与群の82%(18/22例)に腫瘍発生がみられ、悪性腫瘍16例、良性腫瘍2例と悪性腫瘍が大部分を占めた。部位別には転移性を含めた皮膚腫瘍、肺、食道、胃などに腫瘍発生が認められた(DFGOT vol. 10(1998))。 【参考データ等】 (3)EU CLPではCarc. 1Bに分類されている。その他の国内外の分類機関による既存分類はない。 | ||
生殖毒性 | 【分類根拠】 (1)から精巣および精子への有害影響が示されるが、受精能に関するデータはない。また、(2)の吸入ばく露による発生毒性試験では、母動物毒性が明らかな用量で胎児への発生影響が生じているが、いずれも軽微な影響(胎児の体重低値、骨格変異、骨化遅延)に限定されたため、ガイダンスに従い分類根拠としない。以上、既知見からは区分を付与すべき明確な根拠は得られず、分類できないとした。なお、(3)のようにEUではRepr. 2に分類されているが、分類根拠は明らかではない。 【根拠データ】 (1)ラットの90日間経口投与試験およびラットの30日間吸入ばく露試験試験において、精巣や精子への影響(精巣萎縮・精巣のサイズ減少・精子無形性症)がみられた(DFGOT vol. 10(1989))。 (2)妊娠ラットの妊娠6〜19日に最高25 mg/m3で吸入ばく露した結果、25 mg/m3 の投与では母動物に体重増加抑制、摂餌量減少がみられたが、胎児には胎児体重の減少、頸肋、および胸骨の不完全骨化がみられただけであった(DFGOT vol. 10(1989))。 【参考データ等】 (3)EU CLPではRepr. 2に分類されている。 | ||
特定標的臓器毒性(単回ばく露) | 【分類根拠】 (1)より区分2(呼吸器)、(2)より区分3(麻酔作用)に分類できる。よって、区分2(呼吸器)、区分3(麻酔作用)とした。新たな情報源の利用により区分を変更した。 【根拠データ】 (1)ラットに4時間吸入ばく露した単回投与試験において、0.99〜2.32 mg/L(区分2の範囲相当)で、眼と皮膚への刺激性に加え、肺および上気道への著しい傷害影響がみられたとの報告がある(REACH登録情報(Accessed Dec. 2018))。 (2)ラットに経口投与した単回投与試験(OECD TG 401)において、365 〜1,230 mg/kg(区分2の範囲)で、鎮静、活動性低下、立毛、円背姿勢、低体温、流涎がみられたとの報告がある(REACH登録情報(Accessed Dec. 2018))。 | ||
特定標的臓器毒性(反復ばく露) | 【分類根拠】 (1)より区分1(呼吸器、生殖器(男性))、(2)より区分2(血液系、肝臓、生殖器(男性))に分類できる。よって、区分1(呼吸器、生殖器(男性))、区分2(血液系、肝臓)とした。データを見直した結果、標的臓器を一部追加するとともに区分を変更した。なお(3)より中枢神経抑制を示唆する症状がみられたとの報告があるが、90日試験である(2)では認められていないことから、中枢神経系は標的臓器とはしなかった。 【根拠データ】 (1)ラットに3.98〜94.5 mg/m3を30日間吸入(蒸気と推定)(6時間/日、5日/週)ばく露した試験において、3.98 mg/m3(90日換算:0.00095 mg/L、区分1の範囲)で呼吸器の組織変化(嗅上皮の萎縮、呼吸上皮の潰瘍、扁平上皮化生、及び過形成)が、94.5 mg/m3(90日換算:0.032 mg/L、区分1の範囲)で精巣萎縮がみられたとの報告がある(DFGOT vol.10(1989))。なお、試験濃度範囲の3.98〜94.5 mg/m3(0.4〜10.1 pm)は本物質の飽和蒸気圧濃度(39.6 ppm)の90%未満であり、試験空気はミストを含まない蒸気と考え、分類区分は蒸気の基準を適用した。 (2)ラットに12.5〜25 mg/kg/dayを90日間強制経口(7日間/週)投与した試験において、12.5及び25 mg/kg/day(区分2の範囲)で血液影響(白血球数およびリンパ球数の減少(雌雄)、赤血球数およびヘマトクリット値の減少(雄))、雄性生殖器への影響(精巣の小型化、精管の萎縮、精子無形性症)、肝臓への影響(肝細胞の変性巣(雌))がみられたとの報告がある(DFGOT vol. 10(1989))。 【参考データ等】 (3)(2)の用量設定のためのラットに2週間強制経口投与した試験において、25 mg/kg/day(90日換算:3.89 mg/kg/day、区分1の範囲)で体重増加抑制、消化管障害、呼吸困難等に加え、中枢神経抑制を示唆する症状(振戦、運動失調)がみられたとの報告がある(DFGOT vol. 10(1989))。 (4)ラットに本物質0.1〜9.67 mg/m3で4ヵ月間吸入ばく露した試験で、0.1 mg/m3から肺の刺激症状、9.67 mg/m3で死亡例の発現、肺・肝臓・脳の傷害がみられたとの報告があるが、記述が不十分の上に対照群の設定がなく、影響は疑わしいとされている(DFGOT vol. 10(1989))。 (5)上記と同じ原著者による報告で、モルモットを用いた4ヵ月間吸入ばく露試験において、1.72 mg/m3でタンパク尿、ヘモグロビンおよび白血球数の一過性減少がみられた(DFGOT vol. 10(1998))。 | ||
吸引性呼吸器有害性 | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
12.環境影響情報 | |||
---|---|---|---|
生態毒性 | |||
水生環境有害性(急性) | 魚類(ゼブラフィッシュ)の96-hLC50が26.5mg/L(IUCLID, 2000)であることから区分急性3とした。 | ||
水生環境有害性(長期間) | 急性区分3であり、急速分解性が無い(BIOWIN, 2007)、logPow=4.54(SRC, 2005)ことから、区分慢性3とした。 | ||
オゾン層への有害性 | - |
13.廃棄上の注意 | |||
---|---|---|---|
残余廃棄物 | 廃棄においては、関連法規ならびに地方自治体の基準に従うこと。 都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。 廃棄物の処理を委託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。 | ||
汚染容器及び包装 | 容器は洗浄してリサイクルするか、関連法規制ならびに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 |
14.輸送上の注意 | ||||
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該当の有無は製品によっても異なる場合がある。法規に則った試験の情報と、12項の環境影響情報とに基づいて、修正が必要な場合がある。 | ||||
国際規制 | ||||
国連番号 | 該当しない | |||
国連品名 | 該当しない | |||
国連危険有害性クラス | 該当しない | |||
副次危険 | 該当しない | |||
容器等級 | 該当しない | |||
海洋汚染物質 | 該当しない | |||
MARPOL73/78附属書K及び IBCコードによるばら積み 輸送される液体物質 | 該当しない | |||
国内規制 | ||||
海上規制情報 | 該当しない | |||
航空規制情報 | 該当しない | |||
陸上規制情報 | 消防法の規定に従う。 | |||
特別な安全上の対策 | 消防法の規定によるイエローカード携行の対象物 | |||
その他 (一般的) 注意 | 化学品を扱う場合の一般的な注意として、輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 重量物を上積みしない。 | |||
緊急時応急措置指針番号* | 該当しない | |||
* 北米緊急時応急措置指針に基づく。米国運輸省が中心となって発行した「2008 Emergency Response Guidebook (ERG 2008)」(一般社団法人日本化学工業協会によって和訳されている(発行元:日本規格協会)に掲載されている。 |
15.適用法令 | ||||
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法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。 | ||||
労働安全衛生法 | 強い変異原性が認められた化学物質 | |||
消防法 | 危険物第四類引火性液体第三石油類 |
16.その他の情報 | ||||
---|---|---|---|---|
参考文献 | 各データ毎に記載した。 | |||
[注意] 本SDSはJIS Z7253:2012 に準拠して作成しています。 |