1.化学品及び会社情報 | |||
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化学品の名称 | トリナトリウム=2,2',2''-ニトリロトリアセタート (Trisodium 2,2',2''-nitrilotriacetate) | ||
製品コード | 24A6141 | ||
会社名 | ○○○○株式会社 | ||
住所 | 東京都△△区△△町△丁目△△番地 | ||
電話番号 | 03-1234-5678 | ||
FAX番号 | 03-1234-5678 | ||
電子メールアドレス | 連絡先@検セ.or.jp | ||
緊急時の電話番号 | 03-1234-5678 | ||
推奨用途及び使用上の制限 | キレート剤、ビルダー | ||
2.危険有害性の要約 | ||||
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GHS分類 | ||||
分類実施日 | 平成24年。政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7版)を使用 | |||
GHS改訂4版を使用 | ||||
健康に対する有害性 | 急性毒性(経口) | 区分4 | ||
眼に対する重篤な損傷/眼刺激性 | 区分2 | |||
発がん性 | 区分2 | |||
特定標的臓器毒性(単回ばく露) | 区分2(全身毒性) | |||
特定標的臓器毒性(反復ばく露) | 区分2(腎臓) | |||
環境に対する有害性 | 水生環境有害性 (急性) | 分類実施中 | ||
水生環境有害性 (長期間) | 分類実施中 | |||
オゾン層への有害性 | 分類実施中 | |||
注) 上記のGHS分類で区分の記載がない危険有害性項目については、政府向けガイダンス文書で規定された「分類対象外」、「区分外」または「分類できない」に該当する。なお、健康有害性については後述の11項に、「分類対象外」、「区分外」または「分類できない」の記述がある。 | ||||
GHSラベル要素 | ||||
絵表示 | ||||
注意喚起語 | 警告 | |||
危険有害性情報 | 飲み込むと有害 | |||
強い眼刺激 | ||||
発がんのおそれの疑い | ||||
臓器の障害のおそれ(全身毒性) | ||||
長期にわたる、又は反復ばく露による臓器の障害のおそれ(腎臓) | ||||
注意書き | ||||
安全対策 | 使用前に取扱説明書を入手すること。 | |||
全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 | ||||
粉じん、煙、ガス、ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。 | ||||
取扱後は手などをよく洗うこと。 | ||||
この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。 | ||||
保護手袋、保護衣、保護眼鏡、保護面を着用すること。 | ||||
応急措置 | 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 | |||
飲み込んだ場合:口をすすぐこと。 | ||||
ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診断、手当てを受けること。 | ||||
気分が悪いときは、医師の診断、手当てを受けること。 | ||||
保管 | 施錠して保管すること。 | |||
廃棄 | 内容物、容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に委託すること。 | |||
他の危険有害性 | ||||
3.組成及び成分情報 | |||
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単一製品・混合物の区別 | 単一製品 | ||
化学名又は一般名 | トリナトリウム=2,2',2''−ニトリロトリアセタート | ||
別名 | ニトリロ三酢酸三ナトリウム、ニトリロ三酢酸 三ナトリウム塩、トリナトリウム ニトリロ三酢酸、Trisodium nitrilotriacetate、Nitrilotriacetic acid trisodium salt、Trisodium nitrilotriacetic acid | ||
濃度又は濃度範囲 | 100% | ||
分子式 (分子量) | C6H6NNa3O6(257.08) | ||
化学特性 (示性式又は構造式) | |||
CAS番号 | 5064-31-3 | ||
官報公示整理番号(化審法) | (2)-1277 | ||
官報公示整理番号(安衛法) | (2)-1277 | ||
分類に寄与する不純物及び安定化添加物 | データなし。 | ||
4.応急措置 | |||
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吸入した場合 | 新鮮な空気、安静。半座位。必要な場合には人工呼吸。 | ||
ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診断、手当てを受けること。 | |||
気分が悪いときは、医師の診断、手当てを受けること。 | |||
皮膚に付着した場合 | 多量の水と石けんで洗うこと。 | ||
汚染された衣服を脱がせる。多量の水かシャワーで皮膚を洗い流す。 | |||
ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診断、手当てを受けること。 | |||
気分が悪いときは、医師の診断、手当てを受けること。 | |||
眼に入った場合 | 水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 | ||
ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診断、手当てを受けること。 | |||
気分が悪いときは、医師の診断、手当てを受けること。 | |||
飲み込んだ場合 | 口をすすぐ。吐かせない。多量の水を飲ませる。 | ||
ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診断、手当てを受けること。 | |||
気分が悪いときは、医師の診断、手当てを受けること。 | |||
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状 | 吸入 : 灼熱感、咽頭痛、咳、息苦しさ、息切れ。気道に対して腐食性を示す。 | ||
皮膚 : 発赤、皮膚熱傷、痛み。皮膚に対して腐食性を示す。 | |||
眼 :発赤、痛み、重度の熱傷。眼に対して腐食性を示す。 | |||
経口摂取 : 腹痛、灼熱感、ショックまたは虚脱。経口摂取すると、腐食性を示す。 | |||
長期または反復暴露の影響:人で発がん性を示す可能性がある。 | |||
応急措置をする者の保護 | データなし。 | ||
医師に対する特別な注意事項 | データなし。 | ||
5.火災時の措置 | |||
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消火剤 | 水噴霧、粉末消火薬剤 | ||
使ってはならない消火剤 | 情報なし。 | ||
特有の危険有害性 | 当該製品は分子中にNを含有しているため火災時に刺激性もしくは有毒なヒューム(またはガス)を放出する。 | ||
当該製品は分子中にNを含有しているため燃焼ガスには、一酸化炭素などの他、窒素酸化物系のガスなどの有毒ガスが含まれるので、消火作業の際には、煙を吸入しないように注意する。 | |||
特定の条件下で可燃性である。 | |||
空気中で粒子が細かく拡散して爆発性の混合気体を生じる。 | |||
特有の消火方法 | 消火作業は、風上から行う。 | ||
周辺火災の場合に移動可能な容器は、速やかに安全な場所に移す。 | |||
火災発生場所の周辺に関係者以外の立入りを禁止する。 | |||
関係者以外は安全な場所に退去させる。 | |||
周辺の火災時:適切な消火剤を使用する。 | |||
消火を行う者の保護 | 消火作業では、適切な保護具(手袋、眼鏡、マスク等)を着用する。 | ||
6.漏出時の措置 | |||
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人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置 | 作業には、必ず保護具(手袋・眼鏡・マスクなど)を着用する。 | ||
多量の場合、人を安全な場所に退避させる。 | |||
必要に応じた換気を確保する。 | |||
環境に対する注意事項 | 漏出物を河川や下水に直接流してはいけない。 | ||
封じ込め及び浄化の方法及び機材 | 少量の場合、吸着剤(土・砂など)で吸着させ取り除いた後、残りを大量の水で洗い流す。 | ||
多量の場合、人を安全な場所に退避させる。 | |||
盛り土で囲って流出を防止し、安全な場所に導いてからドラムなどのふた付きの容器内に回収する。 | |||
必要があれば希塩酸、希硫酸などで中和する。 | |||
中和の際は、発熱、発煙などに注意する。 | |||
粉末の場合は、電気掃除機(真空クリーナー)、ほうきなどを使用して回収する。 | |||
粉塵が飛散しないようにして取り除く。 | |||
湿らせてもよい場合は、粉塵を避けるために湿らせてから掃き入れる。 | |||
微粉末の場合は、機器類を防爆構造とし、設備は静電気対策を実施する。 | |||
この物質を環境中に放出してはならない。 | |||
付近の着火源となるものを速やかに除くとともに消火剤を準備する。 | |||
床に漏れた状態で放置すると、滑り易くスリップ事故の原因となるため注意する。 | |||
漏出物の上をむやみに歩かない。 | |||
火花を発生しない安全な用具を使用する。 | |||
7.取扱い及び保管上の注意 | |||
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取扱い | |||
技術的対策 | 取扱い場所の近くに、洗眼及び身体洗浄のための設備を設置する。 | ||
安全取扱い注意事項 | 使用前に取扱説明書を入手すること。 | ||
全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 | |||
粉じん、煙、ガス、ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。 | |||
取扱後は手などをよく洗うこと。 | |||
この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。 | |||
保護手袋、保護衣、保護眼鏡、保護面を着用すること。 | |||
裸火禁止。 | |||
粉塵の堆積を防ぐ;密閉系、粉塵防爆型電気および照明設備。 | |||
粉塵の拡散を防ぐ!作業環境管理を厳密に! | |||
局所排気または呼吸用保護具。 | |||
粉末や顆粒状で空気と混合すると、粉塵爆発の可能性がある。 | |||
20℃で気化したとき、空気中で有害濃度に達する速度は不明である。 | |||
燃焼すると分解し、窒素酸化物などの有毒で刺激性のフュームを生じる。水溶液は中程度の強さの塩基である。強酸化剤と反応する。 | |||
水生生物に対して毒性がある。 | |||
環境中に放出しないように強く勧告する。 | |||
接触回避 | 強酸化剤、強酸 | ||
衛生対策 | 取扱い後は手などをよく洗うこと。 | ||
保管 | |||
安全な保管条件 | 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 | ||
施錠して保管すること。 | |||
強酸化剤、強酸から離しておく。 | |||
密封。 | |||
窒素シールをして保管する。 | |||
安全な容器包装材料 | 鉄製の容器はさける。 | ||
8.ばく露防止及び保護措置 | |||
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管理濃度 | 未設定 | ||
許容濃度 | |||
日本産衛学会(2012年度版) | 未設定 | ||
ACGIH(2012年版) | 未設定 | ||
設備対策 | 蒸気、ヒューム、ミストまたは粉塵が発生する場合は、局所排気装置を設置する。 | ||
取扱い場所の近くに、洗眼及び身体洗浄のための設備を設置する。 | |||
機器類は防爆構造とし、設備は静電気対策を実施する。 | |||
保護具 | |||
呼吸用保護具 | 必要に応じて、適切な呼吸用保護具を着用すること。 | ||
手の保護具 | 保護手袋、保護衣(特別個人用保護具:自給式呼吸器付化学保護衣)を着用すること。 | ||
眼の保護具 | 保護眼鏡、保護面を着用すること。 | ||
皮膚及び身体の保護具 | 保護手袋、保護衣(特別個人用保護具:自給式呼吸器付化学保護衣)、保護眼鏡、保護面を着用すること。 | ||
9.物理的及び化学的性質 | |||
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物理的状態 | |||
形状 | 結晶性粉末(ICSC(J)2003)) | ||
色 | 白色(ICSC(J)2003)) | ||
臭い | データなし。 | ||
臭いのしきい(閾)値 | データなし。 | ||
pH | 11 (10g/L(23℃))(Verschueren(4th, 2001)) | ||
融点・凝固点 | 410℃(分解)(Verschueren(4th, 2001)) | ||
融点以下で分解する。(ICSC(J)2003)) | |||
沸点、初留点及び沸騰範囲 | データなし。 | ||
引火点 | >100℃(CC)(IUCLID(2000)) | ||
蒸発速度(酢酸ブチル=1) | データなし。 | ||
燃焼性(固体、気体) | データなし。 | ||
燃焼又は爆発範囲 | データなし。 | ||
蒸気圧 | 0.000000000808 mmHg(25℃)(SRC PhysProp(Access on Dec. 2012)) | ||
蒸気密度 | データなし。 | ||
比重(相対密度) | データなし。 | ||
溶解度 | 水:93 g/100 mL(20℃)(ICSC(J)2003)) | ||
n-オクタノール/水分配係数 | -2.62(ICSC(J)2003)) | ||
自然発火温度 | データなし。 | ||
分解温度 | 約200℃(結晶水の放出)(IUCLID(2000)) | ||
粘度(粘性率) | データなし。 | ||
10.安定性及び反応性 | |||
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反応性 | 強酸化剤と反応する。 | ||
化学的安定性 | 融点以下で分解する。 | ||
危険有害反応可能性 | 粉末や顆粒状で空気と混合すると、粉塵爆発の可能性がある。 | ||
避けるべき条件 | 情報なし。 | ||
混触危険物質 | 強酸化剤、強酸 | ||
危険有害な分解生成物 | 燃焼すると分解し、窒素酸化物などの有毒で刺激性のフュームを生じる。 | ||
11.有害性情報 | |||
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急性毒性 | |||
経口 | ラットLD50値は1100 mg/kg bw(環境省リスク評価第4巻(2005))であるとの報告に基づき区分4とした。 なお、健康有害性に関しては本物質のフリー体であるニトリロ三酢酸(CAS:139-13-9)も参照のこと。GHS分類:区分4 | ||
経皮 | データなし。GHS分類:分類できない | ||
吸入:ガス | GHSの定義における固体である。GHS分類:分類対象外 | ||
吸入:蒸気 | データなし。GHS分類:分類できない | ||
吸入:粉じん及びミスト | ラットのLC50値は >5 mg/L/4h(IUCLID (2000))に基づき区分外とした。なお、試験濃度は飽和蒸気圧濃度(1.12E-08 mg/L)より高いことから、粉塵の基準値を適用した。GHS分類:区分外 | ||
皮膚腐食性及び刺激性 | ウサギの皮膚に4時間の閉塞適用した試験(OECD TG 404, GLP)において、24、48、72時間後に皮膚反応は観察されず、刺激性なし(no irritating)との結果(IUCLID (2000))に基づき区分外とした。GHS分類:区分外 | ||
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性 | ウサギの眼に本物質粉末(純度70%)50 mgを適用した試験で、1および24時間後に、発赤、浮腫および角膜混濁がみられ、8日後もなお発赤が持続し、刺激性あり(irritatiing)との結果(IUCLID (2000))に基づき区分2とした。なお、本物質水溶液(30 %)を用いたウサギの試験(OECD TG 405, GLP)で、刺激性なし(not irritating)との報告がある(IUCLID (2000))。 GHS分類:区分2 | ||
呼吸器感作性 | データなし。GHS分類:分類できない | ||
皮膚感作性 | データなし。なお、ヒトでボランティア66人を対象とし、本物質20%含む液体洗剤の1%水溶液のパッチテストで、刺激性は極めて軽度であり、感作性も認めなかった。(環境省リスク評価第4巻(2005))との報告がある。GHS分類:分類できない | ||
生殖細胞変異原性 | 本物質を用いた試験では、マウス(腹腔内投与)による生殖細胞を用いた染色体異常試験(生殖細胞in vivo変異原性試験)で、染色体異数性の誘発を示したが、マウス(腹腔内投与)による骨髄細胞を用いた細胞遺伝学的試験(体細胞in vivo変異原性試験)で、小核および染色体異数性とも誘発は認められなかった(IARC 73 (1999))との報告がある。一方、本物質のフリー体(ニトリロ三酢酸)は、専門家の判断として、in vivo体細胞に対する変異原性の明確な証拠はないとしている。従って三ナトリウム塩である本物質も変異原性の明確な証拠はないとし専門家判断により区分外とした。なお、本物質を用いたin vitro試験では、エームス試験(NTP DB (1987)、IUCLID (2000))、マウスリンパ腫試験(NTP DB (1987))、チャイニーズハムスターのV79細胞を用いたHGPRT試験(IUCLID (2000))、CHO細胞またはヒトリンパ球を用いた染色体異常試験(IUCLID (2000))ではいずれも陰性であり、チャイニーズハムスターの胎児肺細胞を用いた小核試験(IUCLID (2000))で陽性が報告されている。GHS分類:区分外 | ||
発がん性 | 発がん性評価としてIARCによりグループ2B(IARC 73 (1999))、産衛学会により第2群B(産衛学会勧告(2012))に分類されていることに基づき区分2とした。なお、本物質の一水和物をラットに24ヵ月または18ヵ月(18ヵ月終了後6ヵ月経過観察)混餌投与、およびマウスに18ヵ月(18ヵ月終了後3ヵ月経過観察)混餌投与した試験において、両動物種とも高用量群で腎臓、尿管、膀胱に腫瘍が発生し、尿路に対する発がん性が認められた(NTP TR 6 (1977))と報告されている。GHS分類:区分2 | ||
生殖毒性 | ラットの二世代にわたり混餌投与した生殖試験(用量::0.1, 0.5%)において、0.5%群の親動物に僅かな摂餌量低下と成長の遅れ傾向が観察されたが、両世代で生殖能に影響はなく、奇形発生の増加もなく仔の発生に対する影響も観察されなかった(環境省リスク評価 第4巻 (2005)、ICCLID (2000))。一方、ウサギ、マウス、ラットの妊娠雌の器官形成期に経口投与した発生毒性試験では胚毒性および胎仔毒性は観察されず、奇形発生率の増加もなく、仔の発生に対する悪影響は認められなかった(環境省リスク評価 第4巻 (2005)、ICCLID (2000))。以上より、性機能・生殖能に対する悪影響並びに仔の発生に対する悪影響のいずれも見出されなかったことにより、区分外とした。GHS分類:区分外 | ||
特定標的臓器毒性(単回ばく露) | ラットの複数の急性経口毒性試験(LD50値:1740〜3900 mg/kg)で、呼吸困難、鈍麻の他、不平衡姿勢、よろめき、痙攣、強直性発作などの症状が観察されている(IUCLID (2000))。また、サルに経口投与(0.5、1、2.0 g/kg)により、死亡例は1 g/kg以上で発生し、運動活動性の低下に続き麻痺を示した後まもなく死亡した(IUCLID (2000))。ラットの吸入ばく露試験では、5 mg/L(4時間)で死亡は見られなかったが、流涎、活動低下、努力呼吸を示した(IUCLID (2000))。以上より、経口投与ではガイダンス値区分2に相当する用量範囲で死亡が発生しているが、標的臓器の特定が困難なため区分2(全身毒性)とした。GHS分類:区分2(全身毒性) | ||
特定標的臓器毒性(反復ばく露) | ラットに2年間混餌投与した試験(用量:0.03, 0.15, 0.5%)において、ガイダンス値範囲の区分2に相当する0.15%(75 mg/kg/day)以上の群で尿細管の水腫性変性からなる軽度のネフローゼが6ヶ月後の観察時からみられ、時間経過とともに発生率と病変が増強して有意差を示し、0.5%では重症であった(環境省リスク評価 第4巻 (2005))との報告に基づき、区分2(腎臓)とした。なお、腎臓の病変はラットの90日混餌投与試験では750 mg/kg/day群で軽度な尿細管の水症変性、萎縮及び拡張がみられ、2000 mg/kg/day 群で腎臓の腫大及び表面の凹凸、組織の検査では水腎症がみられ、高用量になるとより顕著となった(環境省リスク評価 第4巻 (2005))との記載がある。一方、ラットの28日間反復吸入ばく露試験(0.01, 0.21, 0.34 mg/L/6h/日)の結果、暴露期間中に最高濃度において呼吸困難が見られた他に投与に起因する毒性所見はなく、ウサギの90日間反復経皮投与試験(投与濃度:2.5%(50 mg/kg bw/day)でも、投与に起因する毒性所見はなかった(IUCLID(2000))と報告されている。GHS分類:区分2(腎臓) | ||
吸引性呼吸器有害性 | データなし。GHS分類:分類できない | ||
12.環境影響情報 | |||
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生態毒性 | |||
水生環境有害性(急性) | 分類実施中 | ||
水生環境有害性(長期間) | 分類実施中 | ||
オゾン層への有害性 | 分類実施中 | ||
13.廃棄上の注意 | |||
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残余廃棄物 | 廃棄の前に、可能な限り無害化、安定化及び中和等の処理を行って危険有害性のレベルを低い状態にする。 | ||
内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に委託すること。 | |||
汚染容器及び包装 | 容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 | ||
空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 | |||
14.輸送上の注意 | ||||
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該当の有無は製品によっても異なる場合がある。法規に則った試験の情報と、分類実施中の12項の環境影響情報とに、基づく修正の必要がある。 | ||||
国際規制 | 海上輸送はIMOの規則に、航空輸送はICAO/IATAの規則に従う。 | |||
国連番号 | 特定できない。 | |||
MARPOL73/78附属書K及びIBCコードによるばら積み輸送される液体物質 | 有害液体物質(Y類物質) | |||
国内規制 | ||||
海上規制情報 | 特定できない。 | |||
航空規制情報 | 特定できない。 | |||
陸上規制情報 | 該当しない。 | |||
特別安全対策 | 移送時にイエローカードの保持が必要。 | |||
食品や飼料と一緒に輸送してはならない。 | ||||
輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 | ||||
重量物を上積みしない。 | ||||
15.適用法令 | ||||
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法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。 | ||||
化審法 | 優先評価化学物質(法第2条第5項) | |||
海洋汚染防止法 | 有害液体物質(Y類物質) | |||
16.その他の情報 | ||||
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参考文献 | 各データ毎に記載した。 | |||
<モデルSDSを利用するときの注意事項> 本安全モデルデータシートは作成年月日時点における情報に基づいて記載されておりますので、事業場においてSDSを作成するに当たっては、 新たな危険有害性情報について確認することが必要です。さらに、本安全データシートはモデルですので、実際の製品等の性状に基づき追加修正する必要があります。 また、特殊な条件下で使用するときは、その使用状況に応じた情報に基づく安全対策が必要となります。 |