1.化学品及び会社情報 | |||
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化学品の名称 | ジオクチルビス[(1−オキソドデシル)オキシ]スズ(別名ジオクチルスズジラウレート) | ||
化学品の英語名称 | Dioctylbis[(1-oxododecyl)oxy]stannane | ||
製品コード | R04-A-036-JNIOSH | ||
供給者の会社名 | ○○○○株式会社 | ||
住所 | 東京都△△区△△町△丁目△△番地 | ||
電話番号 | 03-1234-5678 | ||
ファクシミリ番号 | 03-1234-5678 | ||
電子メールアドレス | 連絡先@検セ.or.jp | ||
緊急連絡電話番号 | 03-1234-5678 | ||
推奨用途及び使用上の制限 | 塩ビ用安定剤,シリコーン用触媒 (NITE-CHRIPより引用) |
2.危険有害性の要約 | |||
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GHS分類 | |||
分類実施日 (物化危険性及び健康有害性) | R5.3.31、政府向けGHS分類ガイダンス(令和3年度改訂版(Ver2.1))を使用 | ||
物理化学的危険性 | - | ||
健康に対する有害性 | 生殖毒性 | 区分1B | |
特定標的臓器毒性 (反復ばく露) | 区分1(免疫系) | ||
分類実施日 (環境有害性) | - | ||
環境に対する有害性 | - | ||
GHSラベル要素 | |||
絵表示 | |||
注意喚起語 | 危険 | ||
危険有害性情報 | 生殖能又は胎児への悪影響のおそれ 長期にわたる、又は反復ばく露による免疫系の障害 | ||
注意書き | |||
安全対策 | 使用前に取扱説明書を入手すること。 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 取扱い後は手をよく洗うこと。 この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 | ||
応急措置 | ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診察/手当てを受けること。 気分が悪いときは、医師の診察/手当てを受けること。 | ||
保管 | 施錠して保管すること。 | ||
廃棄 | 内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して廃棄すること。 | ||
他の危険有害性 | 情報なし |
3.組成及び成分情報 | |||
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化学物質・混合物の区別 | 化学物質 | ||
化学名又は一般名 | ジオクチルビス[(1−オキソドデシル)オキシ]スズ | ||
慣用名又は別名 | ジオクチルスズジラウレート | ||
英語名 | Dioctylbis[(1-oxododecyl)oxy]stannane Dioctyltin dilaurate | ||
濃度又は濃度範囲 | 情報なし | ||
分子式 (分子量) | C40H80O4Sn (743.77) | ||
化学特性 (示性式又は構造式) | |||
CAS番号 | 3648-18-8 | ||
官報公示整理番号(化審法) | 3-3424、2-2252 | ||
官報公示整理番号(安衛法) | 情報なし | ||
GHS分類に寄与する成分(不純物及び安定化添加物も含む) | 情報なし |
4.応急措置 | |||
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吸入した場合 | 新鮮な空気のある場所に移動させる。呼吸困難な場合は酸素吸入をさせる。呼吸が止まっている場合は人工呼吸を行う。被災者が物質を摂取または吸入した場合は、口移しで蘇生術は行わない。医師の診察/手当てを受けること。 以上、ERG参照。 | ||
皮膚に付着した場合 | 汚染された衣服を脱がせる。皮膚に付着した部分を直ちに流水で少なくとも20分間洗浄する。医師の診察/手当てを受けること。 以上、ERG参照。 | ||
眼に入った場合 | 直ちに流水で少なくとも20分間洗浄する。コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外し、洗浄を続ける。医師の診察/手当てを受けること。 以上、ERG、GHS分類結果参照。 | ||
飲み込んだ場合 | 気分が悪いときは医師の診察/手当てを受けること。 以上、GHS分類結果参照 | ||
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状 | 情報なし | ||
応急措置をする者の保護に必要な注意事項 | 情報なし | ||
医師に対する特別な注意事項 | 情報なし |
5.火災時の措置 | |||
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適切な消火剤 | 水噴霧、粉末消火薬剤、二酸化炭素。大規模火災には粉末消火薬剤、耐アルコール泡消火薬剤、水噴霧。 以上、ERG参照。 | ||
使ってはならない消火剤 | 情報なし | ||
火災時の特有の危険有害性 | 火災の場合、爆発性のある空気混合物が放出される可能性がある。 以上、ERG参照。 | ||
特有の消火方法 | 情報なし | ||
消火を行う者の特別な保護具及び予防措置 | 消火作業の際は、適切な自給式の呼吸器用保護具、眼や皮膚を保護する防護服 (耐熱性) を着用する。 |
6.漏出時の措置 | |||
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人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置 | 周囲に注意喚起し、避難させる。漏出区域に入るときは保護具を着用すること。 | ||
環境に対する注意事項 | 化学品を扱う場合の一般的な注意として、周辺環境に影響がある可能性があるため、製品の環境中への流出を避ける。 | ||
封じ込め及び浄化の方法及び機材 | 危険でなければ漏れを止める。 | ||
二次災害の防止策 | 情報なし |
7.取扱い及び保管上の注意 | |||
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取扱い | |||
技術的対策 | 「8. ばく露防止及び保護措置」に記載の措置を行い、必要に応じて保護具を着用する。 | ||
安全取扱注意事項 | 使用前に取扱説明書を入手する。すべての安全注意を読み理解するまで取り扱わない。 機器類は防爆構造とし、設備は静電気対策を実施する。 周辺での高温物、スパーク、火気の使用を禁止する。 静電気放電に対する予防措置を講ずること。 以上、GHS分類結果参照。 | ||
接触回避 | 「10. 安全性及び反応性」を参照。 | ||
衛生対策 | 取り扱い後は手をよく洗うこと。蒸気やミストの吸入を避ける。使用するときには飲食、喫煙をしないこと。 以上、GHS分類結果参照。 | ||
保管 | |||
安全な保管条件 | 施錠して保管すること。 以上、GHS分類結果参照。 | ||
安全な容器包装材料 | 消防法及び国連輸送法規で規定されている容器を使用する。 |
8.ばく露防止及び保護措置 | ||||
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許容濃度等については日本産衛学会の「許容濃度の勧告」及びACGHIの「TLVs and BEIs」について記載しています。 | ||||
管理濃度 | 未設定 | |||
許容濃度等 | ||||
日本産衛学会(2022年版) | 未設定 | |||
ACGIH(2022年版) | TLV-TWA: 0.1 mg/m3 TLV-STEL: 0.2 mg/m3(Skin (Tin organic compounds, as Sn)) | |||
設備対策 | 情報なし | |||
保護具 | ||||
呼吸用保護具 | 呼吸用保護具を使用する。 防毒マスクの選択については、以下の点に留意する。 -防毒マスクは、日本工業規格(JIS T8152)に適合した、作業に適した性能及び構造のものを選ぶ。その際、取扱説明書等に記載されているデータを参考にする。 -濃度に対応した・・・用吸収缶を使用する 注) ”…”は、物質に対応した吸収缶を記載します。SDS作成時には、”…”を適切に置き換えてください。 -作業者が粉じんにばく露される環境で防毒マスクを使用する場合には、防じん機能付き吸収缶を使用する -酸素濃度が18%未満の場所では使用しない。 以上、GHS分類結果参照。 | |||
手の保護具 | 保護手袋を着用する。 以上、GHS分類結果参照。 | |||
眼の保護具 | 保護眼鏡を着用する。 以上、GHS分類結果参照。 | |||
皮膚及び身体の保護具 | 保護衣を着用する。 以上、GHS分類結果参照。 |
9.物理的及び化学的性質 | |||
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物理的状態 | |||
物理状態 | 液体(GHS判定) | ||
色 | 黄色がかった | ||
臭い | 微かな臭い | ||
融点/凝固点 | ca.20 ℃(GESTIS(2022)) | ||
沸点、初留点及び沸騰範囲 | データなし | ||
可燃性 | 可燃性は低い(GESTIS(2023)) | ||
爆発下限界及び爆発上限界/可燃限界 | データなし | ||
引火点 | >100 ℃(GESTIS(2022)) | ||
自然発火点 | データなし | ||
分解温度 | データなし | ||
pH | データなし | ||
動粘性率 | データなし | ||
溶解度 | 水: (事実上、不可溶)(GESTIS(2022)) | ||
n-オクタノール/水分配係数 | データなし | ||
蒸気圧 | データなし | ||
密度及び/又は相対密度 | 1.02 g/cm3(20℃)(GESTIS(2022)) | ||
相対ガス密度 | データなし | ||
粒子特性 | データなし |
10.安定性及び反応性 | |||
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反応性 | 「危険有害反応可能性」を参照。 | ||
化学的安定性 | 通常の取り扱いでは安定である。(ECHA Registered Ubstance Factsheet) | ||
危険有害反応可能性 | 分解するまで加熱すると、刺激性の煙とガスが発生する。 | ||
避けるべき条件 | 高温、直射日光。(ECHA) | ||
混触危険物質 | 強酸、強塩基、強酸化剤。(ECHA) | ||
危険有害な分解生成物 | 情報なし |
11.有害性情報 | ||||
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急性毒性 | ||||
経口 | 【分類根拠】 (1)、(2)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ラット(雌)のLD50:> 2,000 mg/kg(OECD TG 423、GLP)(CLH Report (2017)、AICIS IMAP (2018), REACH登録情報 (Accessed Jan. 2023)) (2)ラット(雄)のLD50:6,450 mg/kg(AICIS IMAP (2018)、REACH登録情報 (Accessed Jan. 2023)、 MOE 初期評価 (2018)) | |||
経皮 | 【分類根拠】 (1)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ラットのLD50:> 2,000 mg/kg(OECD TG 402、GLP)(AICIS IMAP (2018)、REACH登録情報 (Accessed Jan. 2023)) | |||
吸入: ガス | 【分類根拠】 GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。 | |||
吸入: 蒸気 | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 | |||
吸入: 粉じん及びミスト | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 | |||
皮膚腐食性及び皮膚刺激性 | 【分類根拠】 (1)、(2)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)In vitro 皮膚刺激性試験(OECD TG 439、GLP)において、細胞生存率R=101.8%(区分に該当しない範囲)との報告がある(REACH登録情報 (Accessed Jan. 2023))。 (2)EpiSkinを用いたin vitro 皮膚腐食性試験(OECD TG 431)において、T=3分 細胞生存率R=87.1%、T=60分 細胞生存率R=87.1%、T=240分 細胞生存率R=83.5%(非腐食性を示す知見)との報告がある(REACH登録情報 (Accessed Jan. 2023))。 | |||
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性 | 【分類根拠】 (1)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ウサギ(n=2)を用いた眼刺激性試験(OECD TG 405、GLP、72時間観察)において、みられた影響は72時間以内に回復した(角膜混濁スコア:0/0、虹彩炎スコア:0/0、結膜発赤スコア:0.7/0.3、結膜浮腫スコア:0.3/0.3)との報告がある(REACH登録情報 (Accessed Jan. 2023))。 | |||
呼吸器感作性 | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 | |||
皮膚感作性 | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 | |||
生殖細胞変異原性 | 【分類根拠】 本物質自体のデータはないが、(1)〜(4)から、構造類似物質のジオクチルスズジクロリド(DOTC、CAS登録番号:3542-36-7)の毒性情報が利用可能と考えられ、本物質も区分に該当しないとした。 【根拠データ】 (1)本物質(DOTL)と構造類縁物質のジオクチルスズジクロリド(DOTC、CAS登録番号:3542-36-7)はともに低pH下で加水分解され、生成量に差はあるがジスタンノキサン二量体 (ClOct2SnOSnOct2Cl)を生成する。経口投与下では胃内の低pH下で加水分解され、共通の分解物を生じ、同様の体内動態のプロフィルを示すと考えられる(NICNAS IMAP (2018)、EU CLP CLH (2018))。 (2)(1)より、DOTCからDOTL(本物質)へのREAD ACROSSアプローチが経口投与による全身的な毒性エンドポイントに限定的に適用可能と考えられる(EU CLP CLH (2018))。 (3)DOTCについて、in vivoでは、ラットの骨髄細胞を用いた小核試験(OECD TG474、単回強制経口投与、最大2,000 mg/kg)、チャイニーズハムスターの骨髄細胞を用いた姉妹染色分体交換試験(単回強制経口投与、最大5,000 mg/kg)、及びラットの肝臓と胸腺に対する14C-標識体を用いたDNA結合試験で、いずれも陰性の結果であった。また、ラットに最大3.5 mg/kgを単回強制経口投与したが、肝臓と胸腺のDNA付加体形成は認められなかった(SIAR (2006)、NICNAS IMAP (2018)、MOE 初期評価 (2018)、ATSDR (2005))。 (4)DOTCについてin vitroでは細菌を用いた復帰突然変異試験で代謝活性系の有無にかかわらず陰性の2報告、チャイニーズハムスターV79細胞(HGPRT遺伝子座)を用いた遺伝子突然変異試験(OECD TG476、GLP)で代謝活性系の有無にかかわらず陰性の2報告がある。一方、マウスリンフォーマ試験で陽性(S9-)の報告がある(SIAR (2006)、NICNAS IMAP (2018)、MOE 初期評価 (2018))。 | |||
発がん性 | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 | |||
生殖毒性 | 【分類根拠】 本物質自体のデータはないが、(1)〜(3)より、構造類似物質のDOTCと共通した代謝物を生成することから毒性情報が利用可能と考えられることからリードアクロスの適用し、区分1Bとした。 【根拠データ】 (1)本物質(DOTL)とDOTC(ジクロロジオクチルスズ、CAS番号:3542-36-7)はともに低pH下で加水分解され、生成量に差はあるがジスタンノキサン二量体 (ClOct2SnOSnOct2Cl)を生成する。経口投与下では胃内の低pH下で加水分解され、共通の分解物を生じ、同様の体内動態のプロフィルを示すと考えられる(AICIS IMAP (2018)、EU CLP CLH (2018))。 (2)(1)より、DOTCからDOTL(本物質)へのリードアクロスアプローチが経口投与による全身的な毒性エンドポイントに限定的に適用可能と考えられる(EU CLP CLH (2018))。 (3)DOTCの本項は区分1Bに分類された(政府GHS分類結果(令和4年度))。 【参考データ等】 (4)EUではRepr. 1Bに分類されている(EU CLP分類結果(Accessed 2022))。 (5)有機アルキルスズ化合物として、本物質の類縁物質であるジブチルスズ=ジラウラート(DBTL:CAS番号 77-58-7)の本項分類は区分1Bである(政府GHS分類結果 (2022))。 (6)DOTCの構造類縁物質のジブチルスズジクロリド(DBTC:CAS番号 683-18-1)も区分1Bに分類されている(EU CLP分類結果(Accessed 2022))。 | |||
特定標的臓器毒性 (単回ばく露) | 【分類根拠】 (1)、(2)より、経口及び経皮経路では区分に該当しない。ただし、吸入経路での毒性情報がなくデータ不足のため分類できない。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた単回経口投与試験(OECD TG 423、GLP)において、2,000 mg/kg(区分2の範囲)投与後に死亡例も毒性症状もみられなかったとの報告がある(AICIS IMAP (2018)、REACH登録情報 (Accessed Jan. 2023))。 (2)ラットを用いた単回経皮投与試験(OECD TG 402、GLP)において、2,000 mg/kg(区分2の範囲)投与後に死亡例も毒性症状もみられなかったとの報告がある(AICIS IMAP (2018)、REACH登録情報 (Accessed Jan. 2023))。 【参考データ等】 (3)本物質の構造関連物質であるDOTC(ジオクチルスズジクロリド、CASRN: 3542-36-7)を被験物質とした、ラットを用いた単回吸入ばく露試験(粉じん、4時間)において、ばく露終了後に呼吸困難、振戦、側臥位/腹臥位、被毛粗剛がみられ、死亡例の剖検では肺の出血、臓器のうっ血がみられた。また、LC50は0.439 mg/L(区分1の範囲)であったとの報告がある(CLH Report (2017)、AICIS IMAP (2018)、SIAR (2006))。 (4)本物質の構造関連物質であるDOTC(ジオクチルスズジクロリド、CASRN: 3542-36-7)を被験物質とした、ラットを用いた単回吸入ばく露試験(粉じん、1時間)において、鼻孔に白色物質の沈着、呼吸異常(不規則呼吸/速呼吸)、鼻・眼の周囲に分泌物付着がみられた。また、LC50(1時間値)は0.39 mg/L(区分1の範囲)であったとの報告がある(CLH Report (2017)、AICIS IMAP (2018)、SIAR (2006))。 | |||
特定標的臓器毒性 (反復ばく露) | 【分類根拠】 ヒト、実験動物とも本物質自体のデータはないが、(1)〜(3)より、構造類似物質のDOTC(ジオクチルスズジクロリド、CASRN:3542-36-7)の毒性情報が利用可能と考え、本物質も区分1(免疫系)と判断した。 【根拠データ】 (1)本物質(DOTL)とDOTCはともに低pH下で加水分解され、生成量に差はあるがジスタンノキサン二量体 (ClOct2SnOSnOct2Cl)を生成する。経口投与下では胃内の低pH下で加水分解され、共通の分解物を生じ、同様の体内動態のプロフィルを示すと考えられる(AICIS IMAP (2018)、CLH Report (2017))。 (2)(1)より、DOTCからDOTL(本物質)へのREAD ACROSSアプローチが経口投与による全身的な毒性エンドポイントに限定的に適用可能と考えられる(CLH Report (2017))。 (3)DOTCの本項は区分1(免疫系)に分類された(令和4年度GHS分類結果)。 【参考データ等】 (4)本物質はEU CLHにおいて、区分1(免疫系)に分類されている。 | |||
誤えん有害性* | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 | |||
* JIS Z7252の改訂により吸引性呼吸器有害性から項目名が変更となった。 |
12.環境影響情報 | |||
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生態毒性 | |||
水生環境有害性 短期(急性) | - | ||
水生環境有害性 長期(慢性) | - | ||
残留性・分解性 | 情報なし | ||
生態蓄積性 | 情報なし | ||
土壌中の移動性 | 情報なし | ||
オゾン層への有害性 | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていない。 |
13.廃棄上の注意 | |||
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化学品(残余廃棄物)、当該化学品が付着している汚染容器及び包装の安全で、かつ、環境上望ましい廃棄、又はリサイクルに関する情報 | 廃棄においては、関連法規ならびに地方自治体の基準に従うこと。 都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。 廃棄物の処理を委託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。 | ||
容器は洗浄してリサイクルするか、関連法規制並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 |
14.輸送上の注意 | ||||
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本物質のGHS分類結果に基づく国際規制の分類等は、以下の通りと推定されるが、該否は製品によって異なる場合がある。輸送危険物の分類は、容器等級を含め、荷送人が責任をもって判断することとされているため、輸送の際には、個々の貨物について、製品の状態、形状等も考慮し、輸送モード (航空、船舶) を規制する法規に沿って事業者が判断する必要がある。 | ||||
国際規制 | ||||
国連番号 | - | |||
品名(国連輸送名) | - | |||
国連分類 | - | |||
副次危険 | - | |||
容器等級 | - | |||
海洋汚染物質 | 該当しない | |||
MARPOL73/78附属書U及びIBCコードによるばら積み輸送される液体物質 | 該当しない | |||
国内規制 | ||||
海上規制情報 | 該当しない | |||
航空規制情報 | 該当しない | |||
陸上規制情報 | 消防法の規定に従う。 | |||
特別な安全上の対策 | 消防法の規定によるイエローカード携行の対象物 | |||
その他 (一般的) 注意 | 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 重量物を上積みしない。 | |||
緊急時応急措置指針番号* | 該当しない | |||
* 北米緊急時応急措置指針に基づく。米国運輸省が中心となって発行した「2020 Emengency Response Guidebook (ERG 2020)」(一般社団法人日本化学工業協会によって和訳されている(発行元:日本規格協会)に掲載されている。 |
15.適用法令 | ||||
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法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。 | ||||
労働安全衛生法 | 名称等を表示すべき危険物及び有害物(法第57条第1項、施行令第18条第1号、第2号別表第9) 名称等を通知すべき危険物及び有害物(法第57条の2、施行令第18条の2第1号、第2号別表第9)、リスクアセスメント対象物(法第57の3) 作業場内表示義務(法第101条の4) | |||
化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) | 第一種指定化学物質(法第2条第2項、施行令第1条別表第1) | |||
毒物及び劇物取締法 | 該当しない | |||
消防法 | 第4類 引火性液体 第三石油類 非水溶性(法第2条第7項危険物別表第1・第4類) | |||
大気汚染防止法 | 有害大気汚染物質に該当する可能性がある物質(中央環境審議会第9次答申) |
16.その他の情報 | ||||
---|---|---|---|---|
参考文献 | ||||
9項、11項については各データ毎に記載。その他の各項については以下を参照。 ・NITE化学物質総合情報提供システム(NITE-CHRIP) ・International Chemical Safety Cards (ICSC) ・Hazardous Substances Data Bank (HSDB) ・GESTIS Substance database (GESTIS) ・ERG 2020版 緊急時応急措置指針−容器イエローカードへの適用 ・一般社団法人日本化学工業協会 編「GHS対応ガイドライン ラベル及び表示・安全デ−タシ−ト作成指針」 |