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安全データシート
1,2‐ジクロロ‐3‐ニトロベンゼン
作成日 2008年10月28日
改訂日
1.化学物質等及び会社情報
化学物質等の名称2,3−ジクロロニトロベンゼン (2,3-Dichloronitrobenzene)
製品コード20B0401
会社名○○○○株式会社
住所東京都△△区△△町△丁目△△番地
電話番号03-1234-5678
緊急時の電話番号03-1234-5678
FAX番号03-1234-5678
メールアドレス    
推奨用途及び使用上の制限
 

2.危険有害性の要約
GHS分類
分類実施日H18.6.20 (環境に対する有害性についてはH18.3.31)、GHS分類マニュアル(H18.2.10 版)を使用
物理化学的危険性火薬類 分類できない
 可燃性・引火性ガス 分類対象外
 可燃性・引火性エアゾール 分類対象外
 支燃性・酸化性ガス類 分類対象外
 高圧ガス 分類対象外
 引火性液体 分類対象外
 可燃性固体 分類できない
 自己反応性化学品 分類できない
 自然発火性液体 分類対象外
 自然発火性固体 分類できない
 自己発熱性化学品 分類できない
 水反応可燃性化学品 分類対象外
 酸化性液体 分類対象外
 酸化性固体 分類できない
 有機過酸化物 分類対象外
 金属腐食性物質 分類できない
健康に対する有害性急性毒性(経口) 区分4
 急性毒性(経皮) 分類できない
 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
 急性毒性(吸入:粉じん) 分類できない
 急性毒性(吸入:ミスト) 分類対象外
 皮膚腐食性・刺激性 区分2
 眼に対する重篤な損傷・眼刺激性 分類できない
 呼吸器感作性 分類できない
 皮膚感作性 分類できない
 生殖細胞変異原性 分類できない
 発がん性 分類できない
 生殖毒性 区分外
 特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露) 区分1(神経系 )
 特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露) 区分2(血液 腎臓 肝臓 )
 吸引性呼吸器有害性 分類できない
環境に対する有害性水生環境急性有害性 区分2
 水生環境慢性有害性 区分2
ラベル要素
絵表示又はシンボル感嘆符環境健康有害性
注意喚起語危険
危険有害性情報飲み込むと有害
 皮膚刺激
 神経系の障害
 長期又は反復ばく露による肝臓、血液、腎臓の障害のおそれ
 水生生物に毒性
 長期的影響により水生生物に毒性
注意書き
 【安全対策】
 この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
 取扱い後はよく手を洗うこと。
 適切な保護手袋を着用すること。
 環境への放出を避けること。
 粉じん、ヒューム、蒸気、スプレーを吸入しないこと。
 【応急措置】
 飲み込んだ場合、口をすすぐこと。
 飲み込んだ場合、気分が悪い時は、医師に連絡すること。
 皮膚に付着した場合、多量の水と石鹸で洗うこと。
 汚染された衣類を再使用する前に洗濯すること。
 皮膚に付着した場合、汚染された衣類を脱ぐこと。
 皮膚に付着した場合、皮膚刺激が生じた場合、医師の診断、手当てを求めること。
 ばく露した場合、医師に連絡すること。
 気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。
 漏出物は回収すること。
 【保管】
 施錠して保管すること。
 【廃棄】
 内容物、容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に業務委託すること。
国・地域情報
 

3.組成及び成分情報
化学物質
化学名又は一般名1,2‐ジクロロ‐3‐ニトロベンゼン
別名1,2-ジクロロ-3-ニトロベンゼン (1,2-dichloro-3-nitrobenzene)
分子式(分子量)C6H3Cl2NO2 (192.00)
化学特性(示性式又は構造式)示性式又は構造式:20B0401
CAS番号:3209-22-1
官報公示整理番号(化審法・安衛法)(3)-455
分類に寄与する不純物及び安定化添加物データなし
濃度又は濃度範囲100%
 

4.応急措置
吸入した場合気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。
皮膚に付着した場合多量の水と石鹸で洗うこと。
 汚染された衣類を再使用する前に洗濯すること。
 汚染された衣類を脱ぐこと。
 皮膚刺激が生じた場合、医師の診断、手当てを受けること。
目に入った場合水で数分間注意深く洗うこと。
 眼の刺激が持続する場合は、医師の診断、手当てを受けること。
飲み込んだ場合口をすすぐこと。
 気分が悪い時は、医師に連絡すること。
予想される急性症状及び遅発性症状データなし
最も重要な兆候及び症状データなし
応急措置をする者の保護データなし
医師に対する特別注意事項データなし
 

5.火災時の措置
消火剤水噴霧、泡消火剤、粉末消火剤、炭酸ガス、乾燥砂類
使ってはならない消火剤棒状放水
特有の危険有害性火災によって刺激性、腐食性及び/又は毒性のガスを発生するおそれがある。
 激しく加熱すると燃焼する。
 粉じん又は煙霧は空気と爆発性混合気を形成するおそれがある。
特有の消火方法危険でなければ火災区域から容器を移動する。
 消火後も、大量の水を用いて十分に容器を冷却する。
 消火が不可能なら、周辺を防護してそのまま無くなるまで燃焼させる。
消火を行う者の保護消火作業の際は、適切な空気呼吸器、化学用保護衣を着用する。
 

6.漏出時の措置
人体に対する注意事項、保護具および緊急措置漏洩物に触れたり、その中を歩いたりしない。
 直ちに、全ての方向に適切な距離を漏洩区域として隔離する。
 関係者以外の立入りを禁止する。
 密閉された場所に立入る前に換気する。
 作業者は適切な保護具(『8.ばく露防止措置及び保護措置』の項を参照)を着用し、眼、皮膚への接触や吸入を避ける。
環境に対する注意事項環境への放出を避けること。
回収・中和漏洩物を掃き集めて空容器に回収し、後で廃棄処理する。
封じ込め及び浄化方法・機材水で湿らせ、空気中のダストを減らし分散を防ぐ。
二次災害の防止策プラスチックシートで覆いをし、散乱を防ぐ。
 

7.取扱い及び保管上の注意
取扱い
技術的対策『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。
局所排気・全体換気『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の局所排気、全体換気を行う。
安全取扱い注意事項取扱い後はよく手を洗うこと。
 この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
 周辺での高温物、スパーク、火気の使用を禁止する。
 眼、皮膚との接触を避けること。
 飲み込みを避けること。
 皮膚との接触を避けること。
 ミスト、ヒューム、蒸気、スプレーを吸入しないこと。
 接触、吸入又は飲み込まないこと。
接触回避『10.安定性及び反応性』を参照。
保管
技術的対策特別に技術的対策は必要としない。
混触危険物質『10.安定性及び反応性』を参照。
保管条件施錠して保管すること。
 強酸化剤から離しておくこと。
 強塩基から離しておくこと。
 熱、火花、裸火のような着火源から離して保管すること。−禁煙。
 冷所、換気の良い場所で保管すること。
 容器を密閉して保管すること。
容器包装材料データなし
 

8.ばく露防止及び保護措置
管理濃度未設定
許容濃度(ばく露限界値、生物学的ばく露指標)
日本産衛学会(2007年版)未設定
ACGIH(2007年版)未設定
設備対策この物質を貯蔵ないし取扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを設置すること。
 作業場には全体換気装置、局所排気装置を設置すること。
保護具
呼吸器の保護具適切な呼吸器保護具を着用すること。
手の保護具適切な保護手袋を着用すること。
眼の保護具適切な眼の保護具を着用すること。
皮膚及び身体の保護具適切な保護衣を着用すること。
衛生対策この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
 取扱い後はよく手を洗うこと。
 

9.物理的及び化学的性質
物理的状態
形状固体
無色
臭いデータなし
pHデータなし
融点・凝固点61℃ : ICSC (1999)
沸点、初留点及び沸騰範囲257 - 258℃ : NITE総合検索 (Access on Sep. 2008)
引火点123℃ : NITE総合検索 (Access on Sep. 2008)
自然発火温度データなし
燃焼性(固体、ガス)可燃性 : ICSC (1999)
爆発範囲データなし
蒸気圧0.00165mmHg (25℃) : NITE総合検索 (Access on Sep. 2008)
蒸気密度6.6 (空気=1) : NITE総合検索 (Access on Sep. 2008)
蒸発速度(酢酸ブチル=1)データなし
比重(密度)1.721g/cm3 (14/4℃) : NITE総合検索 (Access on Sep. 2008)
溶解度水 : 74.1mg/L : NITE総合検索 (Access on Sep. 2008)
オクタノール・水分配係数log Pow = 3.05 : NITE総合検索 (Access on Sep. 2008)
分解温度データなし
粘度データなし
粉じん爆発下限濃度データなし
最小発火エネルギーデータなし
体積抵抗率(導電率)データなし
 

10.安定性及び反応性
安定性法規制に従った保管及び取扱においては安定と考えられる
危険有害反応可能性遠距離引火の可能性がある。
 高温面や炎に触れると分解し、窒素酸化物、塩化水素などの有毒で腐食性のヒュームを生成する。
 強酸化剤、強塩基と反応する。
 鉄、亜鉛、アルミニウムなどの金属を侵す。
避けるべき条件高温面、炎、遠距離での裸火
混触危険物質強酸化剤、強塩基、鉄・亜鉛・アルミニウムなどの金属
危険有害な分解生成物窒素酸化物、塩化水素などの有毒で腐食性のヒューム
 

11.有害性情報
急性毒性 
経口ラットを用いた経口投与試験のLD50 381 mg/kg、512 mg/kg(厚労省報告 (1994))に基づき、低い方のLD50 381mg/kgから、区分4とした。
経皮データなし
吸入吸入(ガス):GHSの定義による固体であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。
 吸入(蒸気):データなし
 吸入(粉じん):データなし
皮膚腐食性・刺激性HSDB (2005)のウサギを用いた皮膚刺激性試験結果「軽微な脱脂作用があり、7から10日で麟片化して落ちる。24時間で重度の紅斑と浮腫が明らかである。刺激は徐々に消退し、傷害は深部には至らない。本物質は重度の皮膚刺激性があると判断された。」から、4時間適用試験結果ではないが、区分2とした。
眼に対する重篤な損傷・刺激性データなし
呼吸器感作性又は皮膚感作性呼吸器感作性:データなし  
皮膚感作性:  データなし
生殖細胞変異原性厚労省報告 (1994)、SIDS (2005) の記述から、経世代/生殖細胞/体細胞in vivo変異原性/遺伝毒性試験なく、in vitro変異原性の複数の指標で陽性結果が得られていないことから、分類できないとした。
発がん性データなし
生殖毒性SIDS (2005)、CERIハザードデータ集2000-42 (2001) の記述から、併合試験において親動物で一般毒性を示す用量で生殖、発生への影響がみられないことから区分外とした。
特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露)実験動物について、「自発運動の低下、眼瞼下垂、よろめき歩行、全身筋肉の弛緩および皮膚の蒼白化、呼吸の深大化が用量依存的にみられ、死亡動物は、症状が重度化し、呼吸が微弱となって投与後1〜2日に死亡した。」(厚労省報告 (1994))等の記述があることから、神経系が標的臓器と考えられた。なお、実験動物に対する影響は、区分1に相当するガイダンス値の範囲でみられた。 以上より、分類は区分1(神経系)とした。
特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露)実験動物について、「肝臓の肝細胞腫大および腎臓の尿細管上皮に硝子滴・尿細管上皮の空胞化を特徴とする変化が認められ、脾臓にヘモジデリン沈着の増加が認められた。尿タンパクや血清ナトリウム、タンパクおよび総コレステロール量の増加並びに尿素窒素量の減少が認められた。さらに、血色素濃度およびヘマトクリット値の減少並びに網状赤血球数の増加が認められ、溶血性貧血の所見を呈した。」(厚労省報告 (1994))等の記述があることから、肝臓、腎臓、血液が標的臓器と考えられた。なお、実験動物に対する影響は、区分2に相当するガイダンス値の範囲でみられた。 以上より、分類は区分2(肝臓、腎臓、血液)とした。
吸引性呼吸器有害性データなし
 

12.環境影響情報
水生環境急性有害性甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50=1.6mg/L(CERIハザードデータ集、2002)から、区分2とした。
水生環境慢性有害性急性毒性が区分2、生物蓄積性が低いものの(BCF=83(既存化学物質安全性点検データ))、急速分解性がない(BODによる分解度:4%(既存化学物質安全性点検データ))ことから、区分2とした。
 

13.廃棄上の注意
残余廃棄物廃棄の前に、可能な限り無害化、安定化及び中和等の処理を行って危険有害性のレベルを低い状態にする。
 廃棄においては、関連法規並びに地方自治体の基準に従うこと。
汚染容器及び包装容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。
 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。
 

14.輸送上の注意
国際規制
海上規制情報IMOの規制に従う。
航空規制情報ICAO/IATAの規制に従う。
UNNo.1578
ProperShippingName.Chloronitrobenzenes, solid
Class6.1
 (注意:物質純度に応じて、複数の国連番号あり)
国内規制
陸上規制情報該当しない
海上規制情報船舶安全法の規制に従う。
航空規制情報航空法の規制に従う。
 
特別安全対策移送時にイエローカードの保持が必要。
 食品や飼料と一緒に輸送してはならない。
 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。
 重量物を上積みしない。
緊急時応急措置指針番号152
 

15.適用法令
化学物質排出把握管理促進法(PRTR法)第1種指定化学物質(法第2条第2項、施行令第1条別表第1)(政令番号:1-127)
船舶安全法毒物類・毒物
航空法毒物類・毒物
港則法毒物類・毒物
 

16.その他の情報
参考文献各データ毎に記載した。