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安全データシート
(JIS Z7253:2019準拠)
2−メトキシエチル=アクリラート
作成日 2011年1月31日
改訂日 2012年3月30日
改訂日 2022年3月15日
改訂日 2024年3月29日
化学品の名称2−メトキシエチル=アクリラート
化学品の英語名称2-methoxyethyl acrylate
製品コードR05-C-015-JNIOSH
供給者の会社名○○○○株式会社
住所東京都△△区△△町△丁目△△番地
電話番号03-1234-5678
ファクシミリ番号03-1234-5678
電子メールアドレス連絡先@検セ.or.jp
緊急連絡電話番号03-1234-5678
推奨用途及び使用上の制限アクリルゴム改質剤,繊維処理剤 (NITE-CHRIPより引用)

2.危険有害性の要約
GHS分類
分類実施日
(物化危険性及び健康有害性)
R6.3.29、政府向けGHS分類ガイダンス(令和3年度改訂版 (Ver2.1))を使用  ※一部、ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)、ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
物理化学的危険性引火性液体区分4
健康に対する有害性急性毒性(経口)区分4
急性毒性(経皮)区分3
急性毒性(吸入:蒸気)区分3
皮膚腐食性/刺激性区分1
眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性区分1
皮膚感作性区分1
生殖毒性区分1B
分類実施日
(環境有害性)
H23.3.31、ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
環境に対する有害性-
GHSラベル要素
絵表示どくろ腐食性健康有害性
注意喚起語危険
危険有害性情報可燃性液体
飲み込むと有害
皮膚に接触した場合や吸入した場合は有毒
重篤な皮膚の薬傷及び眼の損傷
アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ
生殖能又は胎児への悪影響のおそれ
注意書き
 安全対策熱、高温のもの、火花、裸火および他の着火源から遠ざけること。禁煙。
保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。
屋外又は換気の良い場所でだけ使用すること。
粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
取扱い後は手をよく洗うこと。
この製品を使用する時に、飲食または喫煙をしないこと。
汚染された作業衣は作業場から出さないこと。
使用前に取扱説明書を入手すること。
全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
 応急措置皮膚に付着した場合:多量の水/石けんで洗うこと。
気分が悪いときは医師に連絡すること。
特別な処置が必要である(このラベルの・・・を見よ)。
注) ”…”は、ラベルに解毒剤等中毒時の情報提供を受けるための連絡先などが記載されている場合のものです。ラベル作成時には、”…”を適切に置き換えてください。
汚染された衣類を直ちに全て脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。
吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
飲み込んだ場合:口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。
皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと。皮膚を水【又はシャワー】で洗うこと。
汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。
直ちに医師に連絡すること。
眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
皮膚刺激又は発しん(疹)が生じた場合:医師の診察/手当てを受けること。
汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。
ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診察/手当てを受けること。
 保管施錠して保管すること。
換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。
 廃棄内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して廃棄すること。
他の危険有害性-

3.組成及び成分情報
化学物質・混合物の区別化学物質
化学名又は一般名2−メトキシエチル=アクリラート
慣用名又は別名2−メトキシエチルアクリレート
英語名2-methoxyethyl acrylate
Methoxyethyl acrylate; 2-Methoxyethyl acrylate; 2-Propenioc acid, 2-methoxyethyl ester; 2-Propenoic acid, 2-methoxyethyl ester
濃度又は濃度範囲情報なし
分子式 (分子量)C6H10O3 (130)
化学特性 (示性式又は構造式)構造式
CAS番号3121-61-7
官報公示整理番号(化審法)2-1004
官報公示整理番号(安衛法)情報なし
GHS分類に寄与する成分(不純物及び安定化添加物も含む)情報なし

4.応急措置
吸入した場合直ちに新鮮な空気のある場所に移動させ、深呼吸させる。呼吸困難な場合は酸素吸入をさせる。呼吸が止まっている場合は、人工呼吸を行う。被害者が物質を摂取または吸入した場合は、口対口蘇生を行わない。症状(喘鳴、咳、息切れ、口、喉、胸の灼熱感など)が現れた場合は、医師の診察/手当てを受けること。
以上、PubChem、ERG参照。
皮膚に付着した場合汚染された衣服を脱がせる。直ちに皮膚に付着した部分を水と石けんで丁寧に洗浄する。発赤や炎症などの症状が現れた場合は、すぐに医師の診察/手当を受けること。
以上、PubChem参照。
眼に入った場合水または生理食塩水で20〜30分間洗浄する。コンタクトレンズは外す。その後も洗浄を続けること。直ちに医師の診察/手当を受けること。。
以上、GHS分類結果、PubChem参照。
飲み込んだ場合口をすすぐ。嘔吐させない。意識がある場合は、コップ1〜2杯の水を飲ませて化学物質を薄める。直ちに医師の診察/手当てを受けること。
以上、GHS分類結果、PubChem参照。
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状吸入:粘膜の刺激。
皮膚:刺激、炎症。
以上、PubChem参照。
応急措置をする者の保護に必要な注意事項情報なし
医師に対する特別な注意事項情報なし

5.火災時の措置
適切な消火剤水噴霧、粉末消火薬剤、泡消火薬剤、二酸化炭素。
以上、GESTIS参照。
使ってはならない消火剤棒状注水
以上、GESTIS参照。
火災時の特有の危険有害性火災の場合、有害物質(一酸化炭素、二酸化炭素)が放出される可能性がある。
以上、GESTIS参照。
特有の消火方法周囲の容器を水スプレーで冷却する。可能であれば、容器を危険区域外に持ち出す。加熱により圧力が上昇し破裂する恐れがある。着火源となるものを遮断する。バックファイヤーに注意する。
以上、GESTIS参照。
消火を行う者の特別な保護具及び予防措置消火作業の際は、適切な自給式の呼吸器用保護具、眼や皮膚を保護する防護服 (耐熱性) を着用する。

6.漏出時の措置
人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置保護具を着用する。
以上、GESTIS参照。
環境に対する注意事項水域に対する危険性は大きい。地面や河川、下水への流出を避ける。少量でも流出した場合は、自治体に連絡する。
以上、GESTIS参照。
封じ込め及び浄化の方法及び機材すべての着火源を取り除く(現場での喫煙、火花や火炎の禁止)。
危険でなければ漏れを止める。
少量の場合、ウエス、雑巾等でよく拭き取り適切な廃棄容器に回収する。
大量の場合、盛土等で囲って流出を防止する。
排水溝、下水溝、地下室あるいは閉鎖場所への流入を防ぐ。
二次災害の防止策付近の着火源となるものを速やかに除くとともに消火剤を準備する。
火花を発生しない安全な用具を使用する。

7.取扱い及び保管上の注意
取扱い
技術的対策「8. ばく露防止及び保護措置」に記載の措置を行い、必要に応じて保護具を着用する。
安全取扱注意事項保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
使用前に取扱説明書を入手すること。
全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
容器を開けたままにしない。飛沫を避ける。接触を避ける。補給または移送には排気装置付きの漏れ防止装置を使用すること。圧縮空気で輸送してはならない。床への浸透を避ける(鉄製パンの使用)。
機器類は防爆構造とし、設備は静電気対策を実施する。
周辺での高温物、スパーク、火気の使用を禁止する。
静電気放電に対する予防措置を講ずること。
以上、GHS分類結果、GESTIS、日化協発行ガイドライン参照。
接触回避「10. 安全性及び反応性」を参照。
衛生対策皮膚や眼への接触を避ける。接触した場合は洗浄する。蒸気またはミストの吸入を避ける。休憩前や作業終了時には石鹸と水で皮膚を洗い、洗浄後は脂肪分の多いスキンケア製品を塗布する。衣服との接触を避ける。汚染された衣類は交換し、注意深く洗うこと。休憩前に着替えが必要になる場合がある。使用するときには飲食、喫煙をしないこと。
以上、GESTIS参照。
保管
安全な保管条件施錠して保管する。容器を密閉し、涼しくて乾燥した換気の良い場所で保管すること。光および熱を避けること。
以上、GHS分類結果、GESTIS参照。
安全な容器包装材料消防法及び国連輸送法規で規定されている容器を使用する。

8.ばく露防止及び保護措置
許容濃度等については日本産衛学会の「許容濃度の勧告」及びACGHIの「TLVs and BEIs」について記載しています。
管理濃度-
濃度基準値
八時間濃度基準値-
短時間濃度基準値-
許容濃度等
日本産衛学会(2023年版)-
ACGIH(2023年版)-
設備対策作業場所には適切な換気設備を設置する。排出された空気は作業場所に戻さない。取り扱い場所の近くに洗眼及び身体洗浄のための設備を設けること。多量の物質を取り扱う場合は、緊急用シャワーが必要である。床に排水溝を設けないこと。
以上、GESTIS参照。
保護具
呼吸用保護具必要に応じて状況に応じた適切な呼吸用保護具を使用する。
防毒マスクの選択については、以下の点に留意する。
-防毒マスクは、電動ファン又は面体が国家検定合格品であることを確認し、作業に適した性能及び構造のものを選ぶ。その際、取扱説明書等に記載されているデータを参考にする。
-濃度に対応した・・・用吸収缶を使用する
注) ”…”の吸収缶は国家検定合格品または日本産業規格(JIS T8152)に適合した物質に対応した吸収缶を記載します。SDS作成時には、”…”を適切に置き換えてください。
-作業者が粉じんにばく露される環境で防毒マスクを使用する場合には、防じん機能付き吸収缶を使用する
-酸素濃度が18%未満の場所では使用しない。
手の保護具適切な不浸透性の保護手袋を着用する。
保護手袋の選択については、厚生労働省「皮膚障害等防止用保護具の選定マニュアル」を参照のこと。
眼の保護具化学用安全ゴーグルを着用する。顔面が危険な場合は、顔面保護シールドを着用する。蒸気やエアロゾルが発生する場合は、フルフェイスマスクを着用する。
以上、GESTIS参照。
皮膚及び身体の保護具適切な保護衣または化学防護服を着用する。耐火性/帯電防止性のある保護衣を着用する。
以上、GESTIS参照。

9.物理的及び化学的性質
物理的状態
物理状態液体
無色〜黄色っぽい
臭いデータなし
融点/凝固点-45 ℃(GESTIS(2023))
沸点、初留点及び沸騰範囲164 ℃(GESTIS(2023))
可燃性引火性液体(GESTIS(2023))
爆発下限界及び爆発上限界/可燃限界データなし
引火点59 ℃(密閉式)(GESTIS(2023))
82.2℃ (開放式)(Sax(11th, 2004))
自然発火点データなし
分解温度データなし
pHデータなし
動粘性率1.340 mm2/s(20℃)(GESTIS(2023))
0.987 mm2/s(40℃)(GESTIS(2023))
溶解度水: 144 g/l(20℃)(GESTIS(2023))
n-オクタノール/水分配係数log Kow: 0.9(GESTIS(2023))
蒸気圧2,81 hPa(25℃)(GESTIS(2023))
密度及び/又は相対密度1012 g/cm3(20℃)(GESTIS(2023))
相対ガス密度データなし
粒子特性データなし

10.安定性及び反応性
反応性「危険有害反応可能性」を参照。
化学的安定性引火点を超えて加熱されると蒸気は空気と爆発性混合物を生成する可能性がある。重合の恐れがある。
危険有害反応可能性引火点を超えて加熱されると蒸気は空気と爆発性混合物を生成する可能性がある。重合の恐れがある。
避けるべき条件火気、加熱、高温、静電気、火花、爆発性混合気の形成
混触危険物質強酸化剤、硝酸アンモニウム、有機過酸化物および自己反応性物質
危険有害な分解生成物情報なし

11.有害性情報
急性毒性
経口【分類根拠】
(1)、(2)より、区分4とした。旧分類から新たにEUでGHS分類が行われ、急性毒性(経口、吸入:蒸気)に区分が付与されたため、急性毒性項目のみ見直したが、分類結果に変更はない(2021年)。

【根拠データ】
(1)ラットのLD50:401 mg/kg(OECD TG 401)(CLP Report (2017))
(2)ラット(雄)のLD50:818 mg/kg(OECD TG 401)(CLP Report (2017))

【参考データ等】
(3)本物質はEU CLHにおいて、区分4に分類されている。
経皮【分類根拠】
(1)より、区分3とした。なお、新たな知見に基づき分類結果を変更した。旧分類から新たにEUでGHS分類が行われ、急性毒性(経口、吸入:蒸気)に区分が付与されたため、急性毒性項目のみ見直した(2021年)。

【根拠データ】
(1)ラットのLD50:252.5 mg/kg(OECD TG 402)(REACH登録情報 (Accessed Dec. 2021))
吸入: ガス【分類根拠】
GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。
吸入: 蒸気【分類根拠】
(1)より区分3とした。なお、ばく露濃度は飽和蒸気圧濃度の90%(2,496 ppm)より低いため、蒸気と判断し、ppmVを単位とする基準値より判断した。なお、新たな知見に基づき分類結果を変更した。旧分類から新たにEUでGHS分類が行われ、急性毒性(経口、吸入:蒸気)に区分が付与されたため、急性毒性項目のみ見直した(2021年)。

【根拠データ】
(1)ラット(雄)のLC50(4時間):2.7 mg/L(507 ppmV)(OECD TG 403)(CLP Report (2017))

【参考データ等】
(2)本物質はEU CLHにおいて、区分3に分類されている。
吸入: 粉じん及びミスト【分類根拠】
データ不足のため分類できない。旧分類から新たにEUでGHS分類が行われ、急性毒性(経口、吸入:蒸気)に区分が付与されたため、急性毒性項目のみ見直した(2021年)。
皮膚腐食性及び皮膚刺激性【分類根拠】
(1)より、区分1とした。なお、新たな知見に基づき、分類結果を見直した(2023年度)。

【根拠データ】
(1)ウサギ(n=6)を用いた皮膚刺激性試験(4時間適用、48時間観察)において、適用4時間後には皮膚刺激性はみられなかったが、48時間後に壊死がみられたとの報告がある(ECHA RAC (Background Doc.) (2018))。

【参考データ等】
(2)ウサギ(n=6)を用いた皮膚刺激性試験(24時間適用、72時間観察)において、皮膚刺激性がみられた(紅斑・痂皮スコア:3.1、浮腫スコア:2.8)との報告がある(ECHA RAC (Background Doc.) (2018))。
(3)EUではSkin Corr. 1Cに分類されている(CLP分類結果 (Accessed Sep. 2023))。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性【分類根拠】
(1)〜(3)より、区分1とした。なお、新たな知見に基づき、分類結果を見直した(2023年度)。

【根拠データ】
(1)皮膚腐食性/刺激性で区分1Cである。
(2)ウサギ(n=6)を用いた眼刺激性試験において、3例において角膜損傷がみられたとの報告がある(ECHA RAC (Background Doc.) (2018))。
(3)ウサギ(n=6)を用いた眼刺激性試験において、角膜および結膜に重度の傷害がみられ、7日以内に回復しなかった(角膜混濁スコア:1.7、虹彩炎スコア:0.2、結膜発赤スコア:2.7、結膜浮腫スコア:3.9)との報告がある(ECHA RAC (Background Doc.) (2018))。
呼吸器感作性データなし。
皮膚感作性【分類根拠】
(1)より、区分1とした。なお、新たな知見に基づき、分類結果を見直した(2023年度)。

【根拠データ】
(1)マウス(n=4)を用いた局所リンパ節試験(LLNA)(OECD TG 429、GLP)において、25、50、100%溶液に対し刺激指数(SI値)は9.20、12.84、11.55(>3で区分1)であったとの報告がある(ECHA RAC (Background Doc.) (2018)、AICIS Evaluation Statement (2022))。

【参考データ等】
(2)EUではSkin Sens. 1に分類されている(CLP分類結果 (Accessed Sep. 2023))。
生殖細胞変異原性In vivo 試験のデータがなく分類できない。なお、in vitro 試験では、Ames試験で陰性(NTP DB(Accessed Nov. 2010))の報告がある。
発がん性データなし。
生殖毒性【分類根拠】
(1)より、親動物に軽微な影響がみられた低用量から、親動物に生殖影響(交尾成立遅延、妊娠期間延長)と精巣毒性、児動物に生存児数及び生存率の低下がみられたことから、区分1Bとした。なお、新たな知見に基づき、分類結果を見直した(2023年度)。

【根拠データ】
(1)ラットを用いた強制経口投与による反復投与毒性・生殖発生スクリーニング併合試験(OECD TG422、GLP、40〜250/150 mg/kg/day)において、親動物に極軽微な影響(胸腺の組織変化(萎縮・出血・アポトーシス))がみられた低用量(40 mg/kg/day)から、生殖影響(交尾成立までの時間の増加、妊娠期間の延長)と精巣毒性(精子形成サイクルの障害、生殖細胞の壊死・肥大)がみられ、児動物には生存胎児数の減少及び生存率の低下がみられたとの報告がある。親動物に明瞭な全身毒性(雌:死亡(1/10例)、血液影響(ヘモグロビン・血小板数減少、PT延長等)、雌雄:体重増加抑制/体重低下)がみられた中用量(100 mg/kg/day)及び雄3/10例が死亡した高用量(250/150 mg/kg/day)群では、より顕著な精巣毒性とともに生殖影響(受胎率の低下、黄体数及び着床数減少)と児動物の全児死亡がみられたとの報告がある(EU CLP CLH (2018)、AICIS Evaluation Statement (2022))。

【参考データ等】
(2)EUではRepr. 1Bに分類されている(CLP分類結果(Accessed Sep. 2023))。
特定標的臓器毒性 (単回ばく露)データなし。
特定標的臓器毒性 (反復ばく露)データなし。
誤えん有害性*データなし。
* JIS Z7252の改訂により吸引性呼吸器有害性から項目名が変更となった。

12.環境影響情報
生態毒性
水生環境有害性 短期(急性)データなし。
水生環境有害性 長期(慢性)データなし。
残留性・分解性化審法分解度試験:良分解性(化学物質安全性点検結果等(分解性・蓄積性))
生態蓄積性情報なし
土壌中の移動性情報なし
オゾン層への有害性当該物質はモントリオール議定書の附属書A〜C及びEに列記されていない。

13.廃棄上の注意
化学品(残余廃棄物)、当該化学品が付着している汚染容器及び包装の安全で、かつ、環境上望ましい廃棄、又はリサイクルに関する情報廃棄においては、関連法規ならびに地方自治体の基準に従うこと。
都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。
廃棄物の処理を委託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。
容器は洗浄してリサイクルするか、関連法規制並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。
空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。

14.輸送上の注意
該当の有無は製品によっても異なる場合がある。法規に則った試験の情報と、12項の環境影響情報とに基づいて、修正が必要な場合がある。
国際規制
国連番号2810
品名(国連輸送名)その他の毒物(有機物)(液体)、n.o.s.
国連分類6.1
副次危険-
容器等級試験結果によってT〜Vを決定する。
海洋汚染物質該当しない
MARPOL73/78附属書U及びIBCコードによるばら積み輸送される液体物質該当しない
国内規制
海上規制情報船舶安全法の規定に従う。
航空規制情報航空法の規定に従う。
陸上規制情報道路法、消防法の規定に従う。
特別な安全上の対策道路法、消防法の規定によるイエローカード携行の対象物
その他 (一般的) 注意輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。
重量物を上積みしない。
緊急時応急措置指針番号*153
* 北米緊急時応急措置指針に基づく。米国運輸省が中心となって発行した「2020 Emengency Response Guidebook (ERG 2020)」(一般社団法人日本化学工業協会によって和訳されている(発行元:日本規格協会)に掲載されている。

15.適用法令
法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。
労働安全衛生法名称等を表示すべき危険物及び有害物(法第57条第1項、施行令第18条、労働安全衛生規則別表第2)(令和8年4月1日以降)
名称等を通知すべき危険物及び有害物(法第57条の2、施行令第18条の2、労働安全衛生規則別表第2)(令和8年4月1日以降)
危険性又は有害性等を調査すべき物(法第57条の3)(令和8年4月1日以降)
危険物・引火性の物(施行令別表第1第4号)
作業場内表示義務(法第101条の4)(令和8年4月1日以降)
皮膚等障害化学物質(労働安全衛生規則第594条の2)
化学物質排出把握管理促進法(PRTR法)-
毒物及び劇物取締法-
消防法第4類 引火性液体 第二石油類 水溶性(法第2条第7項危険物別表第1・第4類)
船舶安全法毒物類(危規則第3条危険物告示別表第1)
航空法毒物類(施行規則第194条危険物告示別表第1)
港則法その他の危険物・毒物類(毒物)(法第20条第2項、規則第12条、危険物の種類を定める告示別表)
道路法車両の通行の制限(施行令第19条の13、(独)日本高速道路保有・債務返済機構公示第12号・別表第2)

16.その他の情報
参考文献
9項、11項については各データ毎に記載。その他の各項については以下を参照。
・NITE化学物質総合情報提供システム(NITE-CHRIP)
・International Chemical Safety Cards (ICSC)
・Hazardous Substances Data Bank (HSDB)
・GESTIS Substance database (GESTIS)
・ERG 2020版 緊急時応急措置指針−容器イエローカードへの適用
・一般社団法人日本化学工業協会 編「GHS対応ガイドライン ラベル及び表示・安全デ−タシ−ト作成指針」
・厚生労働省「皮膚障害等防止用保護具の選定マニュアル第1版」
修正履歴
R6.3.29:
・危険有害性の分類について「皮膚腐食性/刺激性(区分2→区分1)、眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性(区分2A→区分1)、皮膚感作性(分類できない→区分1)、生殖毒性(分類できない→区分1B)」のみ見直した。
・SDS全般について表記の見直し・改訂をした。