1.化学品及び会社情報 | |||
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化学品の名称 | 2-エチルヘキシル=ニトラート(2-Ethylhexyl nitrate) | ||
製品コード | 23A5043 | ||
会社名 | ○○○○株式会社 | ||
住所 | 東京都△△区△△町△丁目△△番地 | ||
電話番号 | 03-1234-5678 | ||
FAX番号 | 03-1234-5678 | ||
電子メールアドレス | 連絡先@検セ.or.jp | ||
緊急時の電話番号 | 03-1234-5678 | ||
推奨用途及び使用上の制限 | ディーゼル燃料のセタン値向上剤 | ||
2.危険有害性の要約 | ||||
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GHS分類 | ||||
分類実施日 | H24.1.31、政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7月版)を使用 | |||
環境に対する有害性はGHS改訂4版を使用 | ||||
物理化学的危険性 | 引火性液体 | 区分4 | ||
健康に対する有害性 | 眼に対する重篤な損傷/眼刺激性 | 区分2B | ||
注) 上記のGHS分類で区分の記載がない危険有害性項目については、政府向けガイダンス文書で規定された「分類対象外」、「区分外」または「分類できない」に該当する。なお、健康有害性については後述の11項に、環境有害性については12項に、「分類対象外」、「区分外」または「分類できない」の記述がある。 | ||||
GHSラベル要素 | ||||
絵表示 | − | |||
注意喚起語 | 警告 | |||
危険有害性情報 | 可燃性液体 | |||
眼刺激 | ||||
注意書き | ||||
安全対策 | 炎や高温のものから遠ざけること。 | |||
取扱後は手などをよく洗うこと。 | ||||
保護手袋、保護眼鏡、保護面を着用すること。 | ||||
応急措置 | 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 | |||
眼の刺激が続く場合:医師の診断、手当てを受けること。 | ||||
火災の場合には、火元への燃焼源を断ち、適切な消火剤を使用して消火すること。 | ||||
保管 | 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 | |||
廃棄 | 内容物、容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に委託すること。 | |||
3.組成及び成分情報 | |||
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単一製品・混合物の区別 | 単一製品 | ||
化学名又は一般名 | 2-エチルヘキシル=ニトラート | ||
別名 | 硝酸=2-エチルヘキシル 、2-エチル-1-ヘキサノール1-ニトラート、ニトロナール、2-ethylhexyl nitrate、nitric acid 2-ethylhexyl ester、Nitronal | ||
濃度又は濃度範囲 | 100% | ||
分子式 (分子量) | C8H17NO3 (175.26) | ||
化学特性 (示性式又は構造式) | |||
CAS番号 | 27247-96-7 | ||
官報公示整理番号(化審法) | (2)-3598 | ||
官報公示整理番号(安衛法) | 2-(7)-283、2-(7)-291 | ||
分類に寄与する不純物及び安定化添加物 | データなし。 | ||
4.応急措置 | |||
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吸入した場合 | 気分が悪いときは医師に連絡すること。 | ||
皮膚に付着した場合 | 多量の水と石けんで洗うこと。 | ||
皮膚刺激が生じた場合:医師の診断、手当てを受けること。 | |||
眼に入った場合 | 水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 | ||
眼の刺激が続く場合:医師の診断、手当てを受けること。 | |||
飲み込んだ場合 | 口をすすぐこと。気分が悪いときは医師に連絡すること。 | ||
予想される急性症状及び遅発性症状の最も重要な兆候及び症状 | データなし。 | ||
応急措置をする者の保護 | データなし。 | ||
医師に対する特別注意事項 | データなし。 | ||
5.火災時の措置 | |||
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消火剤 | 粉末消火薬剤、泡消火薬剤、二酸化炭素、砂 | ||
使ってはならない消火剤 | 棒状水 | ||
特有の危険有害性 | 当該製品は分子中にNを含有しているため火災時に刺激性もしくは有毒なヒューム(またはガス)を放出する。 | ||
当該製品は分子中にNを含有しているため燃焼ガスには、一酸化炭素などの他、窒素酸化物系のガスなどの有毒ガスが含まれるので、消火作業の際には、煙を吸入しないように注意する。 | |||
特有の消火方法 | 消火作業は、風上から行う。 | ||
周辺火災の場合に移動可能な容器は、速やかに安全な場所に移す。 | |||
火災発生場所の周辺に関係者以外の立入りを禁止する。 | |||
関係者以外は安全な場所に退去させる。 | |||
消火に粉末消火薬剤、泡消火薬剤、二酸化炭素、砂を使用すること。 | |||
消火を行う者の保護 | 消火作業では、適切な保護具(手袋、眼鏡、マスク等)を着用する。 | ||
6.漏出時の措置 | |||
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人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置 | 作業には、必ず保護具(手袋・眼鏡・マスクなど)を着用する。 | ||
多量の場合、人を安全な場所に退避させる。 | |||
必要に応じた換気を確保する。 | |||
環境に対する注意事項 | 漏出物を河川や下水に直接流してはいけない。 | ||
封じ込め及び浄化の方法及び機材 | 少量の場合、吸着剤(土・砂・ウエスなど)で吸着させ取り除いた後、残りをウエス、雑巾などでよく拭き取る。大量の水で洗い流す。 | ||
多量の場合、盛り土で囲って流出を防止し、安全な場所に導いてからドラムなどに回収する。 | |||
付近の着火源となるものを速やかに除くとともに消火剤を準備する。 | |||
床に漏れた状態で放置すると、滑り易くスリップ事故の原因となるため注意する。 | |||
漏出物の上をむやみに歩かない。 | |||
火花を発生しない安全な用具を使用する。 | |||
回収物の収納容器は、内容物の処分を行うまで密封しておく。 | |||
7.取扱い及び保管上の注意 | |||
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取扱い | |||
技術的対策 | 取扱い場所の近くに、洗眼及び身体洗浄のための設備を設置する。 | ||
安全取扱い注意事項 | 炎や高温のものから遠ざけること。 | ||
取扱後は手などをよく洗うこと。 | |||
保護手袋、保護眼鏡、保護面を着用すること。 | |||
火気厳禁 | |||
衛生対策 | 取扱い後は手などをよく洗うこと。 | ||
保管 | |||
安全な保管条件 | 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 | ||
火気厳禁 | |||
容器包装材料 | データなし。 | ||
8.ばく露防止及び保護措置 | |||
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管理濃度 | 未設定 | ||
許容濃度 | |||
日本産衛学会(2010年度版) | 未設定 | ||
ACGIH(2011年版) | 未設定 | ||
設備対策 | 蒸気またはヒュームやミストが発生する場合は、局所排気装置を設置する。 | ||
取扱い場所の近くに、洗眼及び身体洗浄のための設備を設置する。 | |||
機器類は防爆構造とし、設備は静電気対策を実施する。 | |||
保護具 | |||
呼吸器の保護具 | 必要に応じて、適切な呼吸器用保護具を着用すること。 | ||
手の保護具 | 保護手袋を着用すること。 | ||
眼の保護具 | 保護眼鏡、保護面を着用すること。 | ||
皮膚及び身体の保護具 | 保護手袋、保護眼鏡、保護面を着用すること。 | ||
9.物理的及び化学的性質 | |||
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物理的状態 | |||
形状 | 液体(IUCLID (2000)) | ||
色 | 黄色がかった(GESTIS(Access on May. 2011)) | ||
臭い | データなし。 | ||
臭いのしきい(閾)値 | データなし。 | ||
pH | データなし。 | ||
融点・凝固点 | <-50℃(IUCLID (2000)) | ||
沸点、初留点及び沸騰範囲 | 194℃(IUCLID (2000)) | ||
引火点 | 72℃(CC)(IUCLID (2000)) | ||
蒸発速度(酢酸ブチル=1) | データなし。 | ||
燃焼性(固体、気体) | データなし。 | ||
燃焼又は爆発範囲 | 下限: 0.25 % v/v in air (HPVIS (2006)) | ||
蒸気圧 | 0.263 mmHg(25℃)(SRC (Access on May 2011)) | ||
蒸気密度 | データなし。 | ||
密度 | 0.962 (20℃) g/cm3 (IUCLID (2000) ) | ||
溶解度 | 水:17.6 mg/L(SRC (Access on May 2011)) | ||
n-オクタノール/水分配係数 | 4.12(SRC (Access on May 2011)) | ||
自然発火温度 | 186-190℃(IUCLID (2000)) | ||
分解温度 | データなし。 | ||
粘度(粘性率) | データなし。 | ||
10.安定性及び反応性 | |||
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反応性 | 情報なし。 | ||
安定性 | 情報なし。 | ||
危険有害反応可能性 | データなし。 | ||
避けるべき条件 | データなし。 | ||
混触危険物質 | データなし。 | ||
危険有害な分解生成物 | データなし。 | ||
11.有害性情報 | |||
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急性毒性 | |||
経口 | ラットのLD50値は>9600 mg/kg bw(USEPA/HPV (2003))である。GHS分類:区分外 | ||
経皮 | ラットのLD50値は>4800 mg/kg bw(USEPA/HPV (2003))である。GHS分類:区分外(国連分類基準:区分5又は区分外) | ||
吸入:ガス | GHSの定義における液体である。GHS分類:分類対象外 | ||
吸入:蒸気 | データなし。GHS分類:分類できない | ||
吸入:粉じん及びミスト | ラットのLC50値は>14 mg/L/4h(IUCLID (2000))である。なお、毒性値(14 mg/L)が飽和蒸気圧濃度(2 mg/L)を超えているので、ミストによる試験とみなした。なお、ラットLC50値は>4.6 mg/L/1h(>2.3 mg/L/4h)(OECD TG 403; GLP)との報告もあり、vapourによる試験であると記載されているが(IUCLID (2000))、飽和蒸気圧濃度(2 mg/L)を超えた濃度であり、試験条件が不明であるため物質の状態は特定できない。GHS分類:区分外 | ||
皮膚腐食性及び刺激性 | ウサギの皮膚に4時間適用した試験(OECD TG 404; GLP)において、適用後24時間まで皮膚反応は認められず、48〜124時間に1または2匹で軽微〜軽度の紅斑が観察されたが148時間後には消失し、刺激性なし。(not irritating)との評価結果(IUCLID (2000))がある。GHS分類:区分外 | ||
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性 | ウサギを用いた試験(OECD TG 405; GLP)で軽度の刺激性(slightly irritating)との評価結果(IUCLID (2000))がある。なお、ウサギの眼に試験物質0.1 mLを滴下した別の試験では刺激性なし。(not irritating)との報告もある(IUCLID (2000))。GHS分類:区分2B | ||
呼吸器感作性 | データなし。GHS分類:分類できない | ||
皮膚感作性 | モルモットのマキシマイゼーション試験(OECD TG 406; GLP)において、陽性率が15%(3/20)、反応が不明瞭な個体を含めても25%(5/20)と判定基準の30%未満であった(IUCLID (2000))との報告がある。さらに、モルモットの別のマキシマイゼーション試験ではいずれの試験動物も感作性反応を示さなかった(陽性率0%)と報告されている(IUCLID (2000))。GHS分類:区分外 | ||
生殖細胞変異原性 | in vivo試験のデータがなく、分類できない。なお、in vitro試験としてはエームス試験およびヒトの末梢血リンパ球を使用した染色体異常試験において、いずれも陰性(IUCLID (2000))の報告がある。GHS分類:分類できない | ||
発がん性 | データなし。GHS分類:分類できない | ||
生殖毒性 | ラットに経口投与による生殖発生毒性スクリーニング(OECD TG 421; GLP)において、親動物に流涎、体重増加抑制などの一般毒性が現れたが、交尾能に影響はなく、妊娠動物の黄体数、着床数、同腹仔数なども対照群と比べ差異は見られなかった(USEPA/HPV (2006))。したがって、親動物の性機能および生殖能には悪影響がなかったと判断されるが、妊娠末期の胎仔検査のデータはなく、仔の発生に及ぼす影響についてはデータ不十分である。なお、高用量群(500 mg/kg/day)の母動物の1匹は仔が全て死亡または着床痕であり、もう1匹は矮小同腹仔で分娩後3日までに仔の全例が死亡したと記載されている(USEPA/HPV (2006))が、高用量のみの所見であり、投与との関連を否定できないものの、用量依存性も明確ではなく、胎児毒性の十分な根拠とはならない。GHS分類:分類できない | ||
特定標的臓器毒性(単回ばく露) | ラットに9600 mg/kgを経口投与により10匹中3匹が死亡したが、その他の症状および剖検による変化は観察されなかった(USEPA/HPV (2006))とあるが、データ不足である。吸入投与では雌ラットに4.6 mg/Lの蒸気による1時間のばく露(4時間換算値:2.3 mg/L)の結果、死亡はなく症状も観察されなかった(IUCLID (2000))とあるが、雌のみの結果で詳細不明である。また、ウサギに経皮投与により死亡も症状も観察されなかった(USEPA/HPV (2006))とあるが、詳細不明である。GHS分類:分類できない | ||
特定標的臓器毒性(反復ばく露) | ラットの28日間反復経口投与試験において、500 mg/kg/dayまたは100 mg/kg/day以上の用量で体重および摂餌量の減少、血液および血液生化学検査値の変化、尿検査指標の変化、肝臓および腎臓の重量増加、主な組織学的変化として、雄の腎臓で近位尿細管上皮の硝子滴出現と尿細管変性が観察された(USEPA/HPV (2006))。また、ラットに14日間の吸入ばく露により、14 ppm以上で肝重量増加、腎臓の近位尿細管細胞で好酸性封入体が認められた(USEPA/HPV (2006))。 経口では最高用量500 mg/kg/day(90日換算値:155.5 mg/kg/day)がガイダンス値の上限(100 mg/kg/day)を超えているので区分外に相当するが、吸入の場合は最高濃度420 ppm(90日換算値:0.468 mg/L)がガイダンス値範囲内のため分類できない。さらに、経皮ではウサギの21日間経皮投与試験の最高用量500 mg/kg/day(90日換算値:117 mg/kg/day)は、ガイダンス値の上限(100 mg/kg/day)を超えており、全身性の毒性影響が全く認められなかった(USEPA/HPV (2006))との報告により区分外相当となる。 しかしながら、経口及び吸入による腎臓所見は雄ラット特有の変化でヒトには当てはまらないとされているので、分類の根拠としなかった。 以上より、経口および経皮では区分外、吸入では「分類できない」となることから、特定標的臓器毒性(反復暴露)の分類は「分類できない」とした。GHS分類:分類できない | ||
吸引性呼吸器有害性 | データなし。GHS分類:分類できない | ||
12.環境影響情報 | |||
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生態毒性 | |||
水生環境有害性(急性) | データ不足。GHS分類:分類できない | ||
水生環境有害性(長期間) | データなし。GHS分類:分類できない | ||
オゾン層への有害性 | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。GHS分類:分類できない | ||
13.廃棄上の注意 | |||
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残余廃棄物 | 廃棄の前に、可能な限り無害化、安定化及び中和等の処理を行って危険有害性のレベルを低い状態にする。 | ||
内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に委託すること。 | |||
汚染容器及び包装 | 容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 | ||
空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 | |||
14.輸送上の注意 | ||||
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該当の有無は製品によっても異なる場合がある。法規に則った試験の情報に基づく修正の必要がある。 | ||||
国際規制 | 海上輸送はIMOの規則に、航空輸送はICAO/IATAの規則に従う。 | |||
国連番号 | 特定できず | |||
国内規制 | ||||
海上規制情報 | 船舶安全法の規定に従う。 | |||
航空規制情報 | 該当しない。 | |||
陸上規制情報 | 消防法の規定に従う。 | |||
特別安全対策 | 移送時にイエローカードの保持が必要。 | |||
食品や飼料と一緒に輸送してはならない。 | ||||
輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 | ||||
重量物を上積みしない。 | ||||
15.適用法令 | ||||
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法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。 | ||||
消防法 | 第4類引火性液体、第三石油類非水溶性液体 | |||
船舶安全法 | 有害性物質 | |||
16.その他の情報 | ||||
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参考文献 | 各データ毎に記載した。 | |||
<モデルSDSを利用するときの注意事項> 本モデルデータシートは作成年月日時点における情報に基づいて記載されておりますので、事業場においてSDSを作成するに当たっては、新たな危険有害性情報について確認することが必要です。さらに、本データシートはモデルですので、実際の製品等の性状に基づき追加修正する必要があります。また、特殊な条件下で使用するときは、その使用状況に応じた情報に基づく安全対策が必要となります。 |