1.化学品及び会社情報 | |||
---|---|---|---|
化学品の名称 | 5-エトキシ-3-トリクロロメチル-1,2,4-チアジアゾール | ||
化学品の英語名称 | 5-ethoxy-3-trichloromethyl-1,2,4-thiadiazole | ||
製品コード | R03-C-063-MHLW | ||
供給者の会社名 | ○○○○株式会社 | ||
住所 | 東京都△△区△△町△丁目△△番地 | ||
電話番号 | 03-1234-5678 | ||
ファクシミリ番号 | 03-1234-5678 | ||
電子メールアドレス | 連絡先@検セ.or.jp | ||
緊急連絡電話番号 | 03-1234-5678 | ||
推奨用途及び使用上の制限 | 農薬(殺菌剤) (NITE-CHRIPより引用) |
2.危険有害性の要約 | |||
---|---|---|---|
GHS分類 | |||
分類実施日 (物化危険性及び健康有害性) | R4.3.15、政府向けGHS分類ガイダンス(令和元年度改訂版(Ver2.0))を使用 ※一部、マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版) | ||
物理化学的危険性 | - | ||
健康に対する有害性 | 急性毒性(経口) | 区分4 | |
急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分3 | ||
皮膚感作性 | 区分1B | ||
発がん性 | 区分2 | ||
特定標的臓器毒性 (単回ばく露) | 区分2(神経系) | ||
特定標的臓器毒性 (反復ばく露) | 区分2(肝臓) | ||
分類実施日 (環境有害性) | マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版) | ||
環境に対する有害性 | 水生環境有害性 短期(急性) | 区分1 | |
水生環境有害性 長期(慢性) | 区分1 | ||
GHSラベル要素 | |||
絵表示 | |||
注意喚起語 | 危険 | ||
危険有害性情報 | 飲み込むと有害 吸入すると有毒 アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ 発がんのおそれの疑い 神経系の障害のおそれ 長期にわたる、又は反復ばく露による肝臓の障害のおそれ 長期継続的影響により水生生物に非常に強い毒性 | ||
注意書き | |||
安全対策 | 使用前に取扱説明書を入手すること。 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 取扱い後は手をよく洗うこと。 この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 屋外又は換気の良い場所でだけ使用すること。 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 環境への放出を避けること。 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 | ||
応急措置 | 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 皮膚に付着した場合:多量の水/石けん(鹸)で洗うこと。 皮膚刺激又は発しん(疹)が生じた場合:医師の診察/手当てを受けること。 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師に連絡すること。 ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診察/手当てを受けること。 気分が悪いときは、医師の診察/手当てを受けること。 特別な処置が必要である(このラベルの・・・を見よ)。 注) ”…”は、ラベルに解毒剤等中毒時の情報提供を受けるための連絡先などが記載されている場合のものです。ラベル作成時には、”…”を適切に置き換えてください。 口をすすぐこと。 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 漏出物を回収すること。 | ||
保管 | 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 施錠して保管すること。 | ||
廃棄 | 内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して廃棄すること。 | ||
他の危険有害性 | 情報なし |
3.組成及び成分情報 | |||
---|---|---|---|
化学物質・混合物の区別 | 化学物質 | ||
化学名又は一般名 | 5-エトキシ-3-トリクロロメチル-1,2,4-チアジアゾール | ||
慣用名又は別名 | エクロメゾ−ル | ||
英語名 | 5-ethoxy-3-trichloromethyl-1,2,4-thiadiazole Echlomezole Etridiazole | ||
濃度又は濃度範囲 | 情報なし | ||
分子式 (分子量) | C5H5Cl3N2OS (247.53) | ||
化学特性 (示性式又は構造式) | |||
CAS番号 | 2593-15-9 | ||
官報公示整理番号(化審法) | 情報なし | ||
官報公示整理番号(安衛法) | 8-(7)-83 | ||
GHS分類に寄与する成分(不純物及び安定化添加物も含む) | 情報なし |
4.応急措置 | |||
---|---|---|---|
吸入した場合 | 空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 特別な処置が必要である(このラベルの・・・を見よ)。 注) ”…”は、ラベルに解毒剤等中毒時の情報提供を受けるための連絡先などが記載されている場合のものです。ラベル作成時には、”…”を適切に置き換えてください。 気分が悪いときは、医師の診察/手当てを受けること。 | ||
皮膚に付着した場合 | 多量の水/石けん(鹸)で洗うこと。 皮膚刺激又は発しん(疹)が生じた場合:医師の診察/手当てを受けること。 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 | ||
眼に入った場合 | 眼の刺激が持続する場合は、医師の診断、手当てを受けること。 水で数分間注意深く洗うこと。 | ||
飲み込んだ場合 | 気分が悪いときは医師に連絡すること。 口をすすぐこと。 | ||
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状 | 短期曝露の影響:神経系に影響を与える恐れがある 長期または反復曝露の影響:反復または長期の接触により、皮膚感作を引き起こすことがある。 肝臓への影響や発がん性が疑われる。 | ||
応急措置をする者の保護に必要な注意事項 | 適切な空気呼吸器、防護服を着用する。 | ||
医師に対する特別な注意事項 | 医師が暴露物質名を知り、防護のための注意を払うことを確認する。 |
5.火災時の措置 | |||
---|---|---|---|
適切な消火剤 | 泡消火剤、粉末消火剤、炭酸ガス、乾燥砂類。 | ||
使ってはならない消火剤 | 棒状注水、水噴霧 | ||
火災時の特有の危険有害性 | 可燃性。加熱して分解すると、塩化水素、硫黄酸化物、窒素酸化物の非常に有毒なガスを放出する。消火水が汚染を引き起こすおそれがある。 | ||
特有の消火方法 | 消火後も、大量の水を用いて十分に容器を冷却する。 容器内に水を入れてはいけない。 周辺火災の場合、移動可能な容器は速やかに安全な場所に移す。 危険でなければ火災区域から容器を移動する。 移動不可能な場合、容器及び周囲に散水して冷却する。 | ||
消火を行う者の特別な保護具及び予防措置 | 消火作業の際は、適切な自給式の呼吸器用保護具を着用する。 |
6.漏出時の措置 | |||
---|---|---|---|
人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置 | 直ちに、全ての方向に適切な距離を漏洩区域として隔離する。 関係者以外の立入りを禁止する。 風上に留まる。 密閉された場所に立入る前に換気する。 作業者は適切な保護具を着用し、眼、皮膚への接触や吸入を避ける。 漏洩しても火災が発生していない場合、密閉性の高い、不浸透性の保護衣を着用する。 低地から離れる。 適切な防護衣を着けていないときは破損した容器あるいは漏洩物に触れてはいけない。 密閉された場所は換気する。 全ての着火原を取り除く。 近傍での喫煙、火花や火炎の禁止。 | ||
環境に対する注意事項 | 環境への放出を避けること。 排水溝、下水溝、地下室あるいは閉鎖場所への流入を防ぐ。 | ||
封じ込め及び浄化の方法及び機材 | 漏洩物を掃き集めて空容器に回収し、後で廃棄処理する。 漏出物を取扱うとき用いる全ての設備は接地する。 危険でなければ漏れを止める。 すべての発火源を速やかに取除く(近傍での喫煙、火花や火炎の禁止)。 容器内に水を入れてはいけない。 | ||
二次災害の防止策 | 情報なし |
7.取扱い及び保管上の注意 | |||
---|---|---|---|
取扱い | |||
技術的対策 | 「8. ばく露防止及び保護措置」に記載の措置を行い、必要に応じて保護具を着用する。 | ||
安全取扱注意事項 | 使用前に取扱説明書を入手すること。 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 屋外又は換気の良い場所でだけ使用すること。 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 環境への放出を避けること。 | ||
接触回避 | 「10. 安全性及び反応性」を参照。 | ||
衛生対策 | 取扱い後は手をよく洗うこと。 この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 | ||
保管 | |||
安全な保管条件 | 酸化剤から離して保管する。 特に技術的対策は必要としない。 施錠して保管すること。 容器を密閉して冷乾所にて保存すること。 | ||
安全な容器包装材料 | 消防法で規定されている容器を使用する。 |
8.ばく露防止及び保護措置 | ||||
---|---|---|---|---|
許容濃度等については日本産衛学会の「許容濃度の勧告」及びACGHIの「TLVs and BEIs」について記載しています。 | ||||
管理濃度 | 未設定 | |||
許容濃度等 | ||||
日本産衛学会(2021年版) | 未設定 | |||
ACGIH(2022年版) | 未設定 | |||
設備対策 | 取り扱いの場所の近くに、洗眼及び身体洗浄のための設備を設ける。 作業場では全体換気を行う。 設備は可能であれば密閉系とし局所排気装置を用いる。 | |||
保護具 | ||||
呼吸用保護具 | 状況に応じた適切な呼吸用保護具を着用する。 防毒マスクの選択については、以下の点に留意する。 -防毒マスクは、日本工業規格(JIS T8152)に適合した、作業に適した性能及び構造のものを選ぶ。その際、取扱説明書等に記載されているデータを参考にする。 -濃度及び物質に対応した吸収缶を使用する -作業者が粉塵に暴露される環境で防毒マスクを使用する場合には、防じん機能付き吸収缶を使用する -酸素濃度が18%未満の場所では使用しない。 | |||
手の保護具 | 保護手袋を着用する。 | |||
眼の保護具 | 保護眼鏡を着用する。 | |||
皮膚及び身体の保護具 | 保護衣を着用する。 |
9.物理的及び化学的性質 | |||
---|---|---|---|
物理的状態 | |||
物理状態 | 液体 (20℃、1気圧) (GHS判定) | ||
色 | 淡黄色 | ||
臭い | かすかな臭い | ||
融点/凝固点 | 19.9 ℃(GESTIS(2022)) 22 ℃(PubChem(2022)) | ||
沸点、初留点及び沸騰範囲 | 95 ℃(1.3hPa)(GESTIS(2022)) 188.0 ℃(PubChem(2022)) | ||
可燃性 | 可燃性(GESTIS(2022)) | ||
爆発下限界及び爆発上限界/可燃限界 | データなし | ||
引火点 | 154.5 ℃(Open cup)(GESTIS(2022)、PubChem(2022)) | ||
自然発火点 | データなし | ||
分解温度 | データなし | ||
pH | データなし | ||
動粘性率 | データなし | ||
溶解度 | 水: 117 mg/l(25℃)(GESTIS(2022)) アセトン、エーテル、エタノール、キシレン、四塩化炭素に可溶(PubChem(2022)) | ||
n-オクタノール/水分配係数 | Log Kow: 2.55(GESTIS(2022)) Log Kow: 3.37(PubChem(2022)) | ||
蒸気圧 | 1.47 Pa(25℃)(GESTIS(2022)) 1430 mPa(25℃)(PubChem(2022)) | ||
密度及び/又は相対密度 | 1.503 g/cm3(25℃)(GESTIS(2022)) 1.479 (25℃)(PubChem(2022)) | ||
相対ガス密度 | 8.55 (同じ温度と圧力での乾燥空気に対する密度の比率)(GESTIS(2022)) | ||
粒子特性 | 該当しない |
10.安定性及び反応性 | |||
---|---|---|---|
反応性 | 「危険有害反応可能性」を参照。 | ||
化学的安定性 | 通常の条件下で3年間安定。165℃まで熱に対し安定。紫外線や酸素によって劣化しない。 | ||
危険有害反応可能性 | 可燃性。加熱して分解すると、塩化水素、硫黄酸化物、窒素酸化物の非常に有毒なガスを放出する。 | ||
避けるべき条件 | 熱、 | ||
混触危険物質 | 情報なし | ||
危険有害な分解生成物 | 塩化水素、硫黄酸化物、窒素酸化物 |
11.有害性情報 | ||||
---|---|---|---|---|
急性毒性 | ||||
経口 | ラット経口投与でのLD50=1077mg/kg(農薬登録申請資料(1987))に基づき、区分4とした。 | |||
経皮 | ラット経皮投与でのLD50>5000mg/kg(農薬登録申請資料(1985))に基づき、区分に該当しないとした。 | |||
吸入: ガス | GHSの定義による液体であるためガスでの吸入は考えられず、分類対象外とした。 | |||
吸入: 蒸気 | データなし。 | |||
吸入: 粉じん及びミスト | ラット吸入暴露でのLC50=0.8mg/L(農薬登録申請資料(1991))に基づき、区分3とした。 | |||
皮膚腐食性及び皮膚刺激性 | ウサギでの皮膚刺激性試験において、Draize score1.7の刺激性が見られたが、72時間での観察で回復傾向である(農薬登録申請資料(1987))ことから、区分3とした。 | |||
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性 | データなし。 | |||
呼吸器感作性 | データなし。 | |||
皮膚感作性 | 【分類根拠】 (1)より、区分1Bとした。なお、新たな知見に基づき、分類結果を変更した。ECHA RAC Opinion (2013)にて感作性知見が公表されたため、旧分類から皮膚感作性項目を見直した(2021年)。 【根拠データ】 (1)モルモット(n=20)を用いたMaximisation試験(OECD TG 406、GLP、皮内投与:20%溶液)において、50%溶液及び原液で惹起したところ、全例で陽性反応がみられた。1%、5%、10%及び20%で再惹起したところ、それぞれ1例、5例、16例及び20例で陽性反応がみられたとの報告がある(ECHA RAC Opinion (2013)、CLH Report (2012))。 【参考データ等】 (2)本物質の製造工場で医学的検査を実施した結果、検査を受けた作業者のうち5人に長引く発疹(数週間〜数ヵ月)がみられ、臨床的に4型皮膚感作によるものとされた(CLH Report (2012))。 (3)本物質の製造工場で医学的調査を実施した結果、回答者の42%が乾燥皮膚や湿疹の経験があると訴えた一方、対照群では17%であった。同一工場で3年後に実施された再調査では、乾燥皮膚や湿疹を訴えた回答者はなかった(CLH Report (2012))。 (4)EUではSkin Sens. 1に分類されている(CLP分類結果 (Accessed Jan. 2022))。 | |||
生殖細胞変異原性 | マウスでのin vivo小核試験およびラットでのin vivo染色体異常試験で陰性であった(農薬登録申請資料(1985、1987))ことから、区分に該当しないとした。なお、in vitro変異原性試験のin vitro染色体異常試験(農薬登録申請資料(1985))、および細菌での復帰変異試験は弱い陽性(農薬登録申請資料(1987))であった。 | |||
発がん性 | 【分類根拠】 (1)でラットに肝臓、甲状腺および精巣に腫瘍の発生増加がみられたが肝臓の悪性腫瘍の増加は雌のみ、甲状腺の悪性腫瘍の増加は雄のみであり、精巣腫瘍は良性腫瘍のみであったこと、(2)のマウスの肝臓腫瘍の発生増加は最大耐量(MTD)を超える用量であったことから、区分1Bに分類するには不十分と判断し、区分2とした。新たな知見に基づき分類結果を変更した。旧分類からEUでGHS区分が変更されたため、発がん性項目のみ見直した(2021年)。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた2年間混餌投与による慢性毒性/発がん性併合試験(OECD TG453、GLP)では、100〜1,280 ppm(5〜63 mg/kg/day(雄)、6〜84 mg/kg/day(雌))の投与において、肝臓(肝細胞腺腫及び/又は肝細胞がん、胆管がん(雌))、甲状腺(ろ胞上皮細胞腺腫及び/又はがん)及び精巣(間細胞腫)に腫瘍の発生増加が認められ、雄で甲状腺腫瘍が中用量(640 ppm)以上でみられた以外は高用量群で認められたと報告されている(CLH Report (2012)、ECHA RAC Opinion (2013))。 (2)マウスを用いた18ヵ月間混餌投与による発がん性試験(OECD TG451、GLP)において、50〜2000 ppm(7.5〜263.3 mg/kg/day(雄)、9.1〜312.1 mg/kg/day(雌))の投与において、中用量(900/1300 ppm(184.7mg/kg/day(雄)、221.7 mg/kg/day(雌))以上で雌雄ともに肝臓腫瘍(肝細胞腺腫、肝細胞がん)の発生増加が認められた。ただし、中用量以上では死亡率の顕著な増加が認められたと報告されている(CLH Report (2012)、ECHA RAC Opinion (2013))。 (3)EUは(1)より、ラットの腫瘍の発生増加が肝臓、甲状腺及び精巣で認められると示した。ただし、肝臓腫瘍は雄より雌の方が発生しやすく、雄ラットの肝臓腫瘍は良性が多い、甲状腺腫瘍は逆に雄の中及び高用量群で顕著に増加したが、雌の腫瘍誘発反応は弱く良性が多いと分析した。(2)のマウスについて、中用量以上では高死亡率がみられたことから最大耐用量(MTD)を超えているとみられ、腫瘍性病変は分類に用いるのは妥当ではないと報告した(ECHA RAC Opinion (2013))。 (4)EUは(1)〜(3)より、ラットでは感受性が高い腫瘍型が雌雄で異なること、マウスの試験では腫瘍性病変はMTDを超える用量でみられたことから、本物質の発がん活性をCarc. 1Bに分類するには不十分であり、Carc. 2に分類した(ECHA RAC Opinion (2013))。 | |||
生殖毒性 | ラット3世代繁殖性試験、ラットおよびマウス催奇形性試験において、生殖能や仔動物への影響がないとのデータ(農薬登録申請資料(1987))に基づき、区分に該当しないとした。 | |||
特定標的臓器毒性 (単回ばく露) | 動物試験において、振顫、立毛、静居、衰弱、痙攣等が見られたとのデータ(農薬登録申請資料(1985))があり、神経系が標的と考えられた。これらの影響は区分2に相当するガイダンス値の範囲でみられたことから、区分2(神経系)とした。 | |||
特定標的臓器毒性 (反復ばく露) | 動物試験において、肝重量増加、肝臓組織の病変とのデータがある(農薬登録申請資料(1987))ことから、肝臓が標的と考えられた。これらの影響は区分2に相当するガイダンス値の用量でみられたことから、区分2(肝臓)とした。 | |||
誤えん有害性* | データなし。 | |||
* JIS Z7252の改訂により吸引性呼吸器有害性から項目名が変更となった。 |
12.環境影響情報 | |||
---|---|---|---|
生態毒性 | |||
水生環境有害性 短期(急性) | 藻類(緑藻)の72時間EC50=0.39mg/L(農薬登録申請資料、2004)から、区分1とした。 | ||
水生環境有害性 長期(慢性) | 急性毒性が区分1、生物蓄積性が低いと推定されるものの(log Kow=3.37(PHYSPROP Database、2005))、急速分解性がないと推定される(BIOWIN)ことから、区分1とした。 | ||
残留性・分解性 | 情報なし | ||
生態蓄積性 | 情報なし | ||
土壌中の移動性 | 情報なし | ||
オゾン層への有害性 | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていない。 |
13.廃棄上の注意 | |||
---|---|---|---|
化学品(残余廃棄物)、当該化学品が付着している汚染容器及び包装の安全で、かつ、環境上望ましい廃棄、又はリサイクルに関する情報 | 廃棄においては、関連法規ならびに地方自治体の基準に従うこと。 都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。 廃棄物の処理を委託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。 | ||
容器は洗浄してリサイクルするか、関連法規制並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 |
14.輸送上の注意 | ||||
---|---|---|---|---|
本物質のGHS分類結果に基づく国際規制の分類等は、以下の通りと推定されるが、該否は製品によって異なる場合がある。輸送危険物の分類は、容器等級を含め、荷送人が責任をもって判断することとされているため、輸送の際には、個々の貨物について、製品の状態、形状等も考慮し、輸送モード (航空、船舶) を規制する法規に沿って事業者が判断する必要がある。 | ||||
国際規制 | ||||
国連番号 | 2810 | |||
品名(国連輸送名) | 毒性液体(有機物)、n.o.s. | |||
国連分類 | 6.1 | |||
副次危険 | - | |||
容器等級 | V | |||
海洋汚染物質 | 該当する | |||
MARPOL73/78附属書U及びIBCコードによるばら積み輸送される液体物質 | 該当しない | |||
国内規制 | ||||
海上規制情報 | 該当しない | |||
航空規制情報 | 該当しない | |||
陸上規制情報 | 道路法、消防法の規定に従う。 | |||
特別な安全上の対策 | 道路法、消防法の規定によるイエローカード携行の対象物 | |||
その他 (一般的) 注意 | 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 重量物を上積みしない。 | |||
緊急時応急措置指針番号* | 153 | |||
* 北米緊急時応急措置指針に基づく。米国運輸省が中心となって発行した「2020 Emengency Response Guidebook (ERG 2020)」(一般社団法人日本化学工業協会によって和訳されている(発行元:日本規格協会)に掲載されている。 |
15.適用法令 | ||||
---|---|---|---|---|
法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。 | ||||
労働安全衛生法 | 該当しない | |||
化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) | 第二種指定化学物質(法第2条第3項、施行令第2条別表第2) (令和4年度までの対象) | |||
毒物及び劇物取締法 | 該当しない | |||
消防法 | 第4類 引火性液体 第三石油類 非水溶性(法第2条第7項危険物別表第1・第4類) |
16.その他の情報 | ||||
---|---|---|---|---|
参考文献 | ||||
9項、11項については各データ毎に記載。その他の各項については以下を参照。 ・NITE化学物質総合情報提供システム(NITE-CHRIP) ・International Chemical Safety Cards (ICSC) ・Hazardous Substances Data Bank (HSDB) ・GESTIS Substance database (GESTIS) ・ERG 2020版 緊急時応急措置指針−容器イエローカードへの適用 ・一般社団法人日本化学工業協会 編「GHS対応ガイドライン ラベル及び表示・安全デ−タシ−ト作成指針」 |