1.化学品及び会社情報 | |||
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化学品の名称 | ジメチル 4,4'‐(オルト‐フェニレン)ビス(3‐チオアロファナート)(別名チオファネート‐メチル) | ||
化学品の英語名称 | Dimethyl N,N'-[1,2-phenylenebis(iminocarbonothioyl)]dicarbamate | ||
製品コード | R03-C-073-MHLW | ||
供給者の会社名 | ○○○○株式会社 | ||
住所 | 東京都△△区△△町△丁目△△番地 | ||
電話番号 | 03-1234-5678 | ||
ファクシミリ番号 | 03-1234-5678 | ||
電子メールアドレス | 連絡先@検セ.or.jp | ||
緊急連絡電話番号 | 03-1234-5678 | ||
推奨用途及び使用上の制限 | 農薬(殺菌剤) (NITE-CHRIPより引用) |
2.危険有害性の要約 | |||
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GHS分類 | |||
分類実施日 (物化危険性及び健康有害性) | R4.3.15、政府向けGHS分類ガイダンス(令和元年度改訂版(Ver2.0))を使用 ※一部、マニュアル(H18.2.10 版)/技術上の指針(H17.12.6版)(GHS 初版) | ||
物理化学的危険性 | - | ||
健康に対する有害性 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分4 | |
皮膚感作性 | 区分1 | ||
発がん性 | 区分2 | ||
特定標的臓器毒性 (反復ばく露) | 区分2(甲状腺) | ||
分類実施日 (環境有害性) | マニュアル(H18.2.10 版)/技術上の指針(H17.12.6版)(GHS 初版) | ||
環境に対する有害性 | 水生環境有害性 短期(急性) | 区分2 | |
水生環境有害性 長期(慢性) | 区分2 | ||
GHSラベル要素 | |||
絵表示 | |||
注意喚起語 | 警告 | ||
危険有害性情報 | 吸入すると有害 アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ 発がんのおそれの疑い 長期にわたる、又は反復ばく露による甲状腺の障害のおそれ 長期継続的影響により水生生物に毒性 | ||
注意書き | |||
安全対策 | 使用前に取扱説明書を入手すること。 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 屋外又は換気の良い場所でだけ使用すること。 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 環境への放出を避けること。 | ||
応急措置 | 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 気分が悪いときは医師に連絡すること。 皮膚に付着した場合:多量の水/石けん(鹸)で洗うこと。 皮膚刺激又は発しん(疹)が生じた場合:医師の診察/手当てを受けること。 特別な処置が必要である(このラベルの・・・を見よ)。 注) ”…”は、ラベルに解毒剤等中毒時の情報提供を受けるための連絡先などが記載されている場合のものです。ラベル作成時には、”…”を適切に置き換えてください。 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診察/手当てを受けること。 気分が悪いときは、医師の診察/手当てを受けること。 漏出物を回収すること。 | ||
保管 | 施錠して保管すること。 | ||
廃棄 | 内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して廃棄すること。 | ||
他の危険有害性 | 情報なし |
3.組成及び成分情報 | |||
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化学物質・混合物の区別 | 化学物質 | ||
化学名又は一般名 | ジメチル 4,4'‐(オルト‐フェニレン)ビス(3‐チオアロファナート) | ||
慣用名又は別名 | チオファネート‐メチル | ||
英語名 | Dimethyl N,N'-[1,2-phenylenebis(iminocarbonothioyl)]dicarbamate Thiophanate methyl | ||
濃度又は濃度範囲 | 情報なし | ||
分子式 (分子量) | C12H14N4O4S2 (342.39) | ||
化学特性 (示性式又は構造式) | |||
CAS番号 | 23564-05-8 | ||
官報公示整理番号(化審法) | 情報なし | ||
官報公示整理番号(安衛法) | 4-(13)-80 | ||
GHS分類に寄与する成分(不純物及び安定化添加物も含む) | 情報なし |
4.応急措置 | |||
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吸入した場合 | 空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 気分が悪いときは医師に連絡すること。 | ||
皮膚に付着した場合 | 多量の水/石けん(鹸)で洗うこと。 皮膚刺激又は発しん(疹)が生じた場合:医師の診察/手当てを受けること。 特別な処置が必要である(このラベルの・・・を見よ)。 注) ”…”は、ラベルに解毒剤等中毒時の情報提供を受けるための連絡先などが記載されている場合のものです。ラベル作成時には、”…”を適切に置き換えてください。 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 気分が悪いときは、医師の診察/手当てを受けること。 | ||
眼に入った場合 | 漏洩物に触れたときは、直ちに流水で眼を最低15分間洗浄する。 | ||
飲み込んだ場合 | 気分が悪いときは医師に連絡すること。 口をすすぐこと。 | ||
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状 | 吸入すると有害である。 長期または反復曝露により、アレルギー性皮膚反応や甲状腺に影響を与える恐れがある。また遺伝性疾患や発がんのおそれの疑いがある。 | ||
応急措置をする者の保護に必要な注意事項 | 適切な空気呼吸器、防護服を着用する。 | ||
医師に対する特別な注意事項 | 医師が暴露物質名を知り、防護のための注意を払うことを確認する。 |
5.火災時の措置 | |||
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適切な消火剤 | 小火災:粉末消火剤、二酸化炭素、散水または一般の泡消火剤。 大火災:散水、水噴霧または通常の泡消火剤。高圧放水を行って漏洩物を飛散させない。 | ||
使ってはならない消火剤 | 棒状注水 | ||
火災時の特有の危険有害性 | 火災時に刺激性、腐食性および/または毒性のガスを発生するおそれがある 。 めまいや窒息を引き起こす蒸気を発生するものがある。 | ||
特有の消火方法 | 安全にできるのであれば、火災の場所から損傷していない容器を移動する。 消火用水をせき止め、後で廃棄する。 消火後も大量の水を用いて容器を冷却する。 安全弁から音が発生したり、タンクが変色したときは直ちに避難する。 火災に巻き込まれたタンクから常に離れる。 | ||
消火を行う者の特別な保護具及び予防措置 | 消火作業の際は、適切な自給式の呼吸器用保護具を着用する。 防火服は、熱に対する防護はするが、化学物質に対しては限定的である。 |
6.漏出時の措置 | |||
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人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置 | 漏洩物に触れたり、その中を歩いたりしない。 アスベスト粉じんの吸入をしない。こぼれたものはプラスチックシートなどで覆い、広がりを最小限に抑える。専門家の監督下を除き清掃や廃棄は行なわない。 | ||
環境に対する注意事項 | 危険でなければ、漏れを止める。粉じんの発生を防止する。排水溝、下水溝、地下室や閉鎖場所への流入を防ぐ。 | ||
封じ込め及び浄化の方法及び機材 | 少量の乾燥固体の漏れの場合、漏洩物は清浄なシャベルを用いて、清浄な乾燥した容器に入れ、ゆる<覆いをして漏洩場所から移動する。 少量漏洩の場合、砂、その他の不燃性の吸収剤を用いて集め、容器に入れて後で廃棄する。 大量漏洩の場合、液体の漏洩物の前方にせきを作り、後で廃棄する。 こぽれた粉末は、プラスチックシートで覆い、あるいは飛散しないようにする。 | ||
二次災害の防止策 | 情報なし |
7.取扱い及び保管上の注意 | |||
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取扱い | |||
技術的対策 | 「8. ばく露防止及び保護措置」に記載の措置を行い、必要に応じて保護具を着用する。 | ||
安全取扱注意事項 | 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 屋外又は換気の良い場所でだけ使用すること。 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 使用前に取扱説明書を入手すること。 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 環境への放出を避けること。 | ||
接触回避 | 「10. 安全性及び反応性」を参照。 | ||
衛生対策 | 取扱い後は手をよく洗うこと。 この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 | ||
保管 | |||
安全な保管条件 | 施錠して保管すること。 | ||
安全な容器包装材料 | 情報なし |
8.ばく露防止及び保護措置 | ||||
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許容濃度等については日本産衛学会の「許容濃度の勧告」及びACGHIの「TLVs and BEIs」について記載しています。 | ||||
管理濃度 | 未設定 | |||
許容濃度等 | ||||
日本産衛学会(2021年版) | 第3種粉じん: その他の無機及び有機粉じん* 吸入性粉じん: 2 mg/m3 総粉じん: 8 mg/m3 * 多量の粉じんの吸入によるじん肺を予防する観点から、この値以下とすることが望ましいとされる濃度。 | |||
ACGIH(2022年版) | PNOS* TLV: 3 mg/m3 (Respirable particles) PNOS* TLV: 10 mg/m3 (Inhalable particles) * Particles (insoluble or poorly soluble) Not Otherwise Specified | |||
設備対策 | 取り扱いの場所の近くに、洗眼及び身体洗浄のための設備を設ける。 作業場では全体換気を行う。 設備は可能であれば密閉系とし局所排気装置を用いる。 | |||
保護具 | ||||
呼吸用保護具 | 作業者が粉塵に暴露される場合は呼吸保護具(防じんマスク等)の着用を検討する。 防じんマスクの選択については、以下の点に留意する。 -酸素濃度が18%未満の場所では使用しない。また、有害なガスが存在する場所においては防じんマスクを使用せず、その他の呼吸用保護具の利用を検討すること。 -防じんマスクは、日本工業規格(JIS T8151)に適合した、作業に適した性能及び構造のものを選ぶ。その際、取扱説明書等に記載されているデータを参考にする。 | |||
手の保護具 | 保護手袋を着用する。 | |||
眼の保護具 | 保護眼鏡を着用する。 | |||
皮膚及び身体の保護具 | 保護衣を着用する。 |
9.物理的及び化学的性質 | |||
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物理的状態 | |||
物理状態 | 固体 (20℃、1気圧) (GHS判定) | ||
色 | 無色〜淡褐色 | ||
臭い | かすかな二酸化硫黄臭 | ||
融点/凝固点 | 加熱分解する(GESTIS(2022)) 181.5〜182.5 ℃(Merck (14th, 2006)) | ||
沸点、初留点及び沸騰範囲 | データなし | ||
可燃性 | 可燃性(GESTIS(2022)) | ||
爆発下限界及び爆発上限界/可燃限界 | データなし | ||
引火点 | データなし | ||
自然発火点 | データなし | ||
分解温度 | 172 ℃(GESTIS(2022)、Pub Chem(2022)) | ||
pH | データなし | ||
動粘性率 | データなし | ||
溶解度 | 水にほとんど溶けない(GESTIS(2022)) 水: <1 mg/ mL(68°F)(PubChem(2022)) アセトン、メタノール、クロロホルム、アセトニトリルに可溶(PubChem(2022)) | ||
n-オクタノール/水分配係数 | Log Kow: 1.4(GESTIS(2022)、PubChem(2022)) | ||
蒸気圧 | 8 mmHg(7.13X10-25°C)(PubChem(2022)) <0.0000001 mmHg(68°F)(PubChem(2022)) | ||
密度及び/又は相対密度 | データなし | ||
相対ガス密度 | データなし | ||
粒子特性 | データなし |
10.安定性及び反応性 | |||
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反応性 | 「危険有害反応可能性」を参照。 | ||
化学的安定性 | 中性水溶液中で室温で安定。空気と日光に対し安定。室温の酸性溶液中で非常に安定。アルカリ性溶液中で不安定。配合製品は、50℃未満で2年以上安定。 | ||
危険有害反応可能性 | 可燃性固体。空気中で物質は非常に細かく分散された状態に(粉末、粉塵)発火源が存在する(炎、火花、静電放電など)と粉塵爆発の危険性があります。 | ||
避けるべき条件 | 熱、発火源 | ||
混触危険物質 | 情報なし | ||
危険有害な分解生成物 | 情報なし |
11.有害性情報 | ||||
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急性毒性 | ||||
経口 | ラットのLD50値 >5000 mg/kg(JMPR(1977),、6640-7500 mg/kg(EHC No. 64(1986))はいずれも区分に該当しないである。 | |||
経皮 | ラットのLD50値 >2000 mg/kg(JMPR(1977)、>10000 mg/kg(EHC No. 64(1986))はJIS分類基準の区分に該当しない(国連分類基準の区分5または区分に該当しない)に該当する。 | |||
吸入: ガス | GHS定義における固体である。 | |||
吸入: 蒸気 | データなし。 | |||
吸入: 粉じん及びミスト | ラットのLC50値が1.8 mg/L(JMPR(1998))に基づく。なお、飽和蒸気圧濃度は、1.28E-05 mg/Lであり、本試験は飽和蒸気圧以上で実施されたと推定される。 | |||
皮膚腐食性及び皮膚刺激性 | ウサギを用い0.5gを4時間適用した試験で、72時間まで観察したが刺激性なし(JMPR(1977)との報告に基づき区分に該当しないとした。尚、ウサギを用い1gを21日間適用した試験で、回復性のあるわずかな紅斑が見られた(JMPR(1993))との報告もある。 | |||
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性 | ウサギを用いた試験で適用後洗浄しない動物の4/6匹と洗浄した3匹で角膜に発赤が観察されたが、1匹を除いて24時間後には回復した。残りの1匹は48時間後には回復した(JMPR(1977))との報告に基づき区分に該当しないとした。 | |||
呼吸器感作性 | データなし。 | |||
皮膚感作性 | Maximization testで陽性(sensitizing)(JMPR(1977))の報告があり、EUの分類もR43としていることより区分1とした。尚、Buehler testで陰性(not sensitizing)(JMPR(1977))との試験報告もある。 | |||
生殖細胞変異原性 | 生殖細胞を用いるin vivo経世代変異原性試験(マウスを用いる腹腔内投与による優性致死試験)で陰性、生殖細胞を用いるin vivo変異原性試験(マウスの腹腔内投与による精母細胞を用いる染色体異常試験)、および体細胞を用いるin vivo変異原性試験(マウスの腹腔内投与による骨髄を用いる染色体異常試験)で陰性(JMPR(1977))の報告に基づき区分に該当しないとした。なお、in vivo変異原性試験:Ames試験結果は陰性および陽性、CHO細胞を用いる染色体異常試験は陰性、V79細胞を用いる遺伝子突然変異試験は陰性の結果(いずれもJMPR(1977))である。 | |||
発がん性 | 【分類根拠】 (1)、(2)よりラットに甲状腺腫瘍、マウスに肝臓腫瘍の発生増加が認められたが、ラットで腫瘍の発生増加が見られた用量は最大耐量(MTD)を超えていること、マウスに発生増加した腫瘍は良性腫瘍であることから限定的な発がん性の証拠であり、区分1Bに分類するには不十分と判断し、区分2とした。新たな知見に基づき、分類結果を変更した。旧分類からEUでGHS区分が変更されたため、発がん性項目のみ見直した(2021年)。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた混餌投与による2年間発がん性試験では、雄の最高用量(6000 ppm)でのみ甲状腺濾胞細胞腺腫の有意な増加が認められた(12/60例)が最大耐量を超えていた。また、この投与用量で甲状腺濾胞細胞腺癌も認められた(3/60例)が統計学的に有意でなかった。雄の中用量(1200 ppm)及び高用量(6000 ppm)でびまん性甲状腺濾胞細胞過形成/肥大が、また高用量で限局性甲状腺濾胞細胞過形成が認められた(いずれも統計学的に有意)。雌では、中用量(1200 ppm)及び高用量(6000 ppm)でびまん性甲状腺濾胞細胞過形成/肥大の有意な増加がみられた。(EU RAC Opinion (2019)、EFSA (2016)、UK HSE (2021)。 (2)マウスを用いた混餌投与による2年間発がん性試験では、雌雄の中用量(3000 ppm)及び高用量(7000 ppm)で肝細胞腺腫の有意な増加(それぞれ24/50例、18/50例)が認められ、この用量は最大耐量を下まわった(EU RAC Opinion (2019)、EFSA (2016)、UK HSE (2021))。 (3)国内外の評価機関による既存分類結果として、EUはCarc. 2に (CLP分類結果 (Accessed Jan. 2022))、DFGがCategory 3Aに(List of MAK and BAT values 2020 (Accessed Oct. 2021))それぞれ分類している。 | |||
生殖毒性 | ラットを用いた2世代試験においてF0、F1の高用量群に甲状腺、肝臓に異常が見られたが、F1a,F2a,F2bの機能検査で用量依存性の異常もなく、生殖毒性は認められなかった。ラットを用いた3世代試験において交尾、妊娠期間、妊娠率、F0、F1b、F2bの解剖において用量に依存した影響なく、F3bの仔に外見、臓器重量、病理学低指数、骨格に用量依存性の影響はなかった。妊娠ラット、及びマウスを用いて器官形成期に経口投与した試験において着床数、着床後の喪失、胎児仔体重、性比、生存胎児仔数、胎児仔奇形、発達異常に用量依存性の影響はなかった(いずれもJMPR(1977))。妊娠ウサギを用いて器官形成期に経口投与した試験において胎児仔に肋骨の数的異常、骨盤、椎骨の不完全な、非対称骨化等の骨変以外に影響は認められていない(JMPR(1977))。ラットによる経世代試験で生殖毒性は認められなく、ラット、マウス、ウサギで発生毒性は認められなかったことより区分に該当しないとした。 | |||
特定標的臓器毒性 (単回ばく露) | マウスを用いた湿潤粉体のエアロゾルの吸入試験で流涙、流涎の報告(HSDB(2002))が有るが、データ不足により分類できない。 | |||
特定標的臓器毒性 (反復ばく露) | イヌを使用した24ヶ月の経口投与(カプセル)において50、250mg/kgで甲状腺重量の増加が見られたが病理検査では異常がなかった(HCE No.64(1986))。マウスを用いた6ヶ月の混餌投与試験では区分2のガイダンス値を大きく超える投与群(240mg/kg/day)で肝臓に異常が見られた。ラットを用いた6ヶ月の混餌投与試験で区分2のガイダンス値を超える投与群(400mg/kg/day)で甲状腺に異常が見られた。イヌを使用した3ヶ月の経口投与(カプセル)試験で50mg/kg/dayを含めてすべての投与群に甲状腺濾胞細胞の肥大が見られた。イヌを用いた1年間の経口投与(カプセル)試験で40mg/kg/dayに病理検査で甲状腺濾胞細胞の肥大が見られた(JMPR(1977))との報告がある。イヌの3ヶ月、1年間試験で区分2のガイダンス値内で甲状腺濾胞細胞肥大が認められたことより、区分2(甲状腺)とした。 | |||
誤えん有害性* | データなし。 | |||
* JIS Z7252の改訂により吸引性呼吸器有害性から項目名が変更となった。 |
12.環境影響情報 | |||
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生態毒性 | |||
水生環境有害性 短期(急性) | 甲殻類(オオミジンコ)での48h-EC50=5.4mg/L(AQUIRE 2008)であることから、区分2とした。 | ||
水生環境有害性 長期(慢性) | 急性毒性区分2であり、急速分解性が無い(推定値:SRC: BioWin V4.10)ことから、区分2とした。 | ||
残留性・分解性 | 情報なし | ||
生態蓄積性 | 情報なし | ||
土壌中の移動性 | 情報なし | ||
オゾン層への有害性 | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていない。 |
13.廃棄上の注意 | |||
---|---|---|---|
化学品(残余廃棄物)、当該化学品が付着している汚染容器及び包装の安全で、かつ、環境上望ましい廃棄、又はリサイクルに関する情報 | 廃棄においては、関連法規ならびに地方自治体の基準に従うこと。 都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。 廃棄物の処理を委託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。 | ||
容器は洗浄してリサイクルするか、関連法規制並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 |
14.輸送上の注意 | ||||
---|---|---|---|---|
本物質のGHS分類結果に基づく国際規制の分類等は、以下の通りと推定されるが、該否は製品によって異なる場合がある。輸送危険物の分類は、容器等級を含め、荷送人が責任をもって判断することとされているため、輸送の際には、個々の貨物について、製品の状態、形状等も考慮し、輸送モード (航空、船舶) を規制する法規に沿って事業者が判断する必要がある。 | ||||
国際規制 | ||||
国連番号 | 3077 | |||
品名(国連輸送名) | 環境有害性物質(固体)、n.o.s. | |||
国連分類 | 9 | |||
副次危険 | - | |||
容器等級 | - | |||
海洋汚染物質 | 該当する | |||
MARPOL73/78附属書U及びIBCコードによるばら積み輸送される液体物質 | 該当しない | |||
国内規制 | ||||
海上規制情報 | 船舶安全法の規定に従う。 | |||
航空規制情報 | 航空法の規定に従う。 | |||
陸上規制情報 | 該当しない | |||
特別な安全上の対策 | 該当しない | |||
その他 (一般的) 注意 | 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 重量物を上積みしない。 | |||
緊急時応急措置指針番号* | 171 | |||
* 北米緊急時応急措置指針に基づく。米国運輸省が中心となって発行した「2020 Emengency Response Guidebook (ERG 2020)」(一般社団法人日本化学工業協会によって和訳されている(発行元:日本規格協会)に掲載されている。 |
15.適用法令 | ||||
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法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。 | ||||
労働安全衛生法 | 該当しない | |||
化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) | 該当しない | |||
毒物及び劇物取締法 | 該当しない | |||
船舶安全法 | 有害性物質(危規則第3条危険物告示別表第1) | |||
航空法 | 有害性物質(施行規則第194条危険物告示別表第1) その他の有害物件 |
16.その他の情報 | ||||
---|---|---|---|---|
参考文献 | ||||
9項、11項については各データ毎に記載。その他の各項については以下を参照。 ・NITE化学物質総合情報提供システム(NITE-CHRIP) ・International Chemical Safety Cards (ICSC) ・Hazardous Substances Data Bank (HSDB) ・GESTIS Substance database (GESTIS) ・ERG 2020版 緊急時応急措置指針−容器イエローカードへの適用 ・一般社団法人日本化学工業協会 編「GHS対応ガイドライン ラベル及び表示・安全デ−タシ−ト作成指針」 |