1.化学品及び会社情報 | |||
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化学品の名称 | ピラクロストロビン | ||
化学品の英語名称 | Pyraclostrobin | ||
製品コード | R04-C-048-JNIOSH | ||
供給者の会社名 | ○○○○株式会社 | ||
住所 | 東京都△△区△△町△丁目△△番地 | ||
電話番号 | 03-1234-5678 | ||
ファクシミリ番号 | 03-1234-5678 | ||
電子メールアドレス | 連絡先@検セ.or.jp | ||
緊急連絡電話番号 | 03-1234-5678 | ||
推奨用途及び使用上の制限 | 農薬(ストロビルリン系殺菌剤) (NITE-CHRIPより引用) |
2.危険有害性の要約 | |||
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GHS分類 | |||
分類実施日 (物化危険性及び健康有害性) | R5.3.31、政府向けGHS分類ガイダンス(令和3年度改訂版(Ver2.1))を使用 ※一部、マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版) | ||
物理化学的危険性 | - | ||
健康に対する有害性 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分3 | |
皮膚腐食性/刺激性 | 区分3 | ||
生殖毒性 | 区分2 | ||
特定標的臓器毒性 (単回ばく露) | 区分3(気道刺激性) | ||
特定標的臓器毒性 (反復ばく露) | 区分2(血液系、十二指腸、肝臓) | ||
分類実施日 (環境有害性) | マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版) | ||
環境に対する有害性 | 水生環境有害性 短期(急性) | 区分1 | |
水生環境有害性 長期(慢性) | 区分1 | ||
GHSラベル要素 | |||
絵表示 | |||
注意喚起語 | 危険 | ||
危険有害性情報 | 吸入すると有毒 生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い 呼吸器への刺激のおそれ 長期にわたる、又は反復ばく露による血液系、十二指腸、肝臓の障害のおそれ 水生生物に非常に強い毒性 長期継続的影響により水生生物に非常に強い毒性 | ||
注意書き | |||
安全対策 | 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 屋外又は換気の良い場所でだけ使用すること。 使用前に取扱説明書を入手すること。 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 環境への放出を避けること。 | ||
応急措置 | 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 医師に連絡すること。 特別な処置が必要である(このラベルの・・・を見よ)。 注) ”…”は、ラベルに解毒剤等中毒時の情報提供を受けるための連絡先などが記載されている場合のものです。ラベル作成時には、”…”を適切に置き換えてください。 ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診察/手当てを受けること。 気分が悪いときは医師に連絡すること。 気分が悪いときは、医師の診察/手当てを受けること。 漏出物を回収すること。 | ||
保管 | 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 施錠して保管すること。 | ||
廃棄 | 内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して廃棄すること。 | ||
他の危険有害性 | 情報なし |
3.組成及び成分情報 | |||
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化学物質・混合物の区別 | 化学物質 | ||
化学名又は一般名 | ピラクロストロビン | ||
慣用名又は別名 | 情報なし | ||
英語名 | Pyraclostrobin | ||
濃度又は濃度範囲 | 情報なし | ||
分子式 (分子量) | C19H18ClN3O4 (387.82) | ||
化学特性 (示性式又は構造式) | |||
CAS番号 | 175013-18-0 | ||
官報公示整理番号(化審法) | 情報なし | ||
官報公示整理番号(安衛法) | 8-(2)-2073 | ||
GHS分類に寄与する成分(不純物及び安定化添加物も含む) | 情報なし |
4.応急措置 | |||
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吸入した場合 | 新鮮な空気のある場所に移動させる。呼吸困難な場合は酸素吸入をさせる。呼吸が止まっている場合は人工呼吸を行う。被災者が物質を摂取または吸入した場合は、口移しで蘇生術は行わない。医師の診察/手当てを受けること。 以上、ERG参照。 | ||
皮膚に付着した場合 | 汚染された衣服を脱がせる。皮膚に付着した部分を直ちに流水で少なくとも20分間洗浄する。医師の診察/手当てを受けること。 以上、ERG参照。 | ||
眼に入った場合 | 直ちに流水で少なくとも20分間洗浄する。医師の診察/手当てを受けること。 以上、ERG参照。 | ||
飲み込んだ場合 | 気分が悪い時は、医師の診察/手当てを受けること。 以上、GHS分類結果参照。 | ||
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状 | 情報なし | ||
応急措置をする者の保護に必要な注意事項 | 情報なし | ||
医師に対する特別な注意事項 | 情報なし |
5.火災時の措置 | |||
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適切な消火剤 | 水噴霧、粉末消火薬剤、耐アルコール泡消火薬剤、二酸化炭素 以上、GESTIS参照。 | ||
使ってはならない消火剤 | 棒状注水 以上、GESTIS参照。 | ||
火災時の特有の危険有害性 | 火災の場合、有害物質(亜硝酸ガス;硝酸酸化物、塩化水素、一酸化炭素、二酸化炭素)が放出される可能性がある。 以上、GESTIS参照。 | ||
特有の消火方法 | 周囲の容器を水スプレーで冷却する。可能であれば、容器を危険区域外に持ち出す。着火源となるものを遮断する。 以上、GESTIS参照。 | ||
消火を行う者の特別な保護具及び予防措置 | 消火作業の際は、適切な自給式の呼吸器用保護具、眼や皮膚を保護する防護服 (耐熱性) を着用する。 |
6.漏出時の措置 | |||
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人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置 | 周囲に注意喚起し、避難させる。漏出区域に入るときは保護具を着用すること。 以上、GESTIS参照。 | ||
環境に対する注意事項 | 水域に対する危険性がある。水、排水、下水、または地中への浸透を防ぐ。多量の場合は、自治体に連絡する。 以上、GESTIS参照。 | ||
封じ込め及び浄化の方法及び機材 | 粉じんが発生しないように回収する。その後、換気し漏出個所を洗浄する。 以上、GESTIS参照。 | ||
二次災害の防止策 | 情報なし |
7.取扱い及び保管上の注意 | |||
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取扱い | |||
技術的対策 | 「8. ばく露防止及び保護措置」に記載の措置を行い、必要に応じて保護具を着用する。 | ||
安全取扱注意事項 | 容器を開けたままにしない。こぼさないようにする。接触を避ける。粉じんの発生を避ける。使用前に取扱説明書を入手する。すべての安全注意を読み理解するまで取り扱わない。使用時は十分な換気をすること。 以上、GESTIS、GHS分類結果参照。 | ||
接触回避 | 「10. 安全性及び反応性」を参照。 | ||
衛生対策 | 皮膚への接触を避ける。接触した場合は洗浄する。粉じんの吸入を避ける。休憩前や作業終了時には石鹸と水で皮膚を洗い、洗浄後は脂肪分の多いスキンケア製品を塗布する。使用するときには飲食、飲酒、喫煙をしないこと。 以上、GESTIS参照。 | ||
保管 | |||
安全な保管条件 | 施錠して保管するか、権限のある者のみが管理する。容器を密閉して涼しくて乾燥した換気の良い場所に保管すること。 以上、GESTIS、GHS分類結果参照。 | ||
安全な容器包装材料 | 毒劇法及び国連輸送法規で規定されている容器を使用する。 |
8.ばく露防止及び保護措置 | ||||
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許容濃度等については日本産衛学会の「許容濃度の勧告」及びACGHIの「TLVs and BEIs」について記載しています。 | ||||
管理濃度 | 未設定 | |||
許容濃度等 | ||||
日本産衛学会(2022年版) | 第3種粉じん: その他の無機及び有機粉じん* 吸入性粉じん: 2 mg/m3 総粉じん: 8 mg/m3 * 多量の粉じんの吸入によるじん肺を予防する観点から、この値以下とすることが望ましいとされる濃度。 | |||
ACGIH(2022年版) | PNOS* TLV: 3 mg/m3 (Respirable particles) PNOS* TLV: 10 mg/m3 (Inhalable particles) * Particles (insoluble or poorly soluble) Not Otherwise Specified | |||
設備対策 | 作業場所には適切な局所排気装置等を設置する。取り扱い場所の近くに洗浄のための設備を設ける。床に排水溝を設けないこと。 以上、GESTIS参照。 | |||
保護具 | ||||
呼吸用保護具 | 緊急時(例:意図しない物質の放出)には、呼吸保護具を着用する。 作業者が粉じんにばく露される場合は呼吸保護具(防じんマスク等)の着用を検討する。 防じんマスクの選択については、以下の点に留意する。 -酸素濃度が18%未満の場所では使用しない。また、有害なガスが存在する場所においては防じんマスクを使用せず、その他の呼吸用保護具の利用を検討すること。 -防じんマスクは、日本工業規格(JIS T8151)に適合した、作業に適した性能及び構造のものを選ぶ。その際、取扱説明書等に記載されているデータを参考にする。 以上、GESTIS参照。 | |||
手の保護具 | 保護手袋を着用する。クロロプレン、ニトリルゴム、ブチルゴムが適している。 以上、GESTIS参照。 | |||
眼の保護具 | サイドガード付きの保護眼鏡を着用する。。 以上、GESTIS参照。 | |||
皮膚及び身体の保護具 | 必要に応じて適切な保護衣または化学防護服を着用する。 以上、GESTIS参照。 |
9.物理的及び化学的性質 | |||
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物理的状態 | |||
物理状態 | 固体 (20℃、1気圧) (GHS判定) | ||
色 | 白色または薄いベージュ | ||
臭い | 無臭 | ||
融点/凝固点 | 63.7〜65.2 ℃(GESTIS(2022)) | ||
沸点、初留点及び沸騰範囲 | データなし | ||
可燃性 | データなし | ||
爆発下限界及び爆発上限界/可燃限界 | データなし | ||
引火点 | 132 ℃ (Closed cup)(GESTIS(2022)) | ||
自然発火点 | データなし | ||
分解温度 | 155 ℃(GESTIS(2022)) | ||
pH | データなし | ||
動粘性率 | データなし | ||
溶解度 | 水: 1.9 mg/L(20℃)(GESTIS(2022)) | ||
n-オクタノール/水分配係数 | log Kow: 3.99(GESTIS(2022)) | ||
蒸気圧 | 1.285 g/cm3(20℃)(GESTIS(2022)) | ||
密度及び/又は相対密度 | データなし | ||
相対ガス密度 | データなし | ||
粒子特性 | データなし |
10.安定性及び反応性 | |||
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反応性 | 「危険有害反応可能性」を参照。 | ||
化学的安定性 | 情報なし | ||
危険有害反応可能性 | 火災の場合、有害物質が放出される可能性があります。亜硝酸ガス(一酸化窒素)、塩化水素、一酸化炭素 | ||
避けるべき条件 | 情報なし | ||
混触危険物質 | 酸化剤 | ||
危険有害な分解生成物 | 亜硝酸ガス(一酸化窒素)、塩化水素、一酸化炭素 |
11.有害性情報 | ||||
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急性毒性 | ||||
経口 | 【分類根拠】 (1)より、区分に該当しない。旧分類からEUで急性毒性(経口)のGHS区分が変更されたことに伴い、本項目のみ見直したが、分類結果に変更はない(2022年度)。 【根拠データ】 (1)ラットのLD50:> 5,000 mg/kg(GLP)(食安委 農薬評価書 (2016)、CLH Report (2021)、JMPR (2003)、 EPA OPP HHRA (2019)、 HSDB in PubChem(Accessed Oct. 2022)) 【参考データ等】 (2)マウスのLD50:< 450 mg/kg(小核試験の用量設定予試験)(CLH Report (2021)) (3)EU CLPでは(2)より、区分4に分類されている。 (4)マウスのLD50:> 5,000 mg/kg(食安委 農薬評価書 (2016)) | |||
経皮 | ラットを用いた経皮投与試験でLD50 >2000 mg/kgであり、死亡例がない(農薬登録申請資料)ことに基づき、区分外とした。 | |||
吸入: ガス | GHSの定義による固体である。 | |||
吸入: 蒸気 | データなし。 | |||
吸入: 粉じん及びミスト | ラットを用いた吸入試験で、吸入可能粒径とするために溶媒に溶かして実施した結果、LC50 = 0.58 mg/Lであった(農薬登録申請資料)ことに基づき、区分3とした。 | |||
皮膚腐食性及び皮膚刺激性 | ウサギを用いた皮膚刺激試験の結果、紅斑又は浮腫の評点の平均値は紅斑が1.8、浮腫が0.4であったとの記載(農薬登録申請資料)に基づき、技術指針に従い区分3とした。 | |||
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性 | ウサギを用いた眼刺激性試験において、適用24〜72時間における角膜・虹彩の平均評点はいずれも0.0で、結膜評点は発赤1.7、同浮腫0.6で、8日には完全に可逆的であるとの記載(農薬登録申請資料)に基づき、技術指針に従い区分外とした。 | |||
呼吸器感作性 | データなし。 | |||
皮膚感作性 | モルモットを用いた皮膚感作性試験で陰性であるとの記載(農薬登録申請資料)に基づき、区分外とした。 | |||
生殖細胞変異原性 | ヒト経世代疫学、経世代変異原性試験、生殖細胞in vivo変異原性試験の結果が無く、体細胞in vivo変異原性試験(マウス赤血球を用いた小核試験)で陰性であったとの記載(農薬登録申請資料)に基づき、区分外とした。 | |||
発がん性 | ラットおよびマウスを用いた発がん性試験で、投与に関連した腫瘍の発生がなかったとの記載(農薬登録申請資料)に基づき、区分外とした。 | |||
生殖毒性 | 【分類根拠】 (1)より、ウサギを用いた発生毒性試験について、母動物毒性がみられる用量で全胚吸収雌の増加、胎児に着床後胚死亡率の増加及び生存胎児数の減少がみられ、(2)より、中用量では着床後胚死亡率の増加と共に心臓の中隔欠損が、高用量では骨格奇形の発生増加がみられたとする最新の評価結果が得られた。動物種1種について、母動物毒性用量で着床後胚死亡の増加と奇形誘発の結果が示されたことから、区分2とした。なお、EUでGHS区分が提案されたため、生殖毒性項目を検討して見直した(2022年度)。 【根拠データ】 (1)ウサギを用いた強制経口投与による発生毒性試験(5〜20 mg/kg/day)において、母動物に摂餌量減少及び体重減少/体重増加抑制がみられる中用量(10 mg/kg/day)以上で妊娠子宮重量減少と全胚吸収雌の増加がみられ、胎児には中用量で着床後胚死亡率の増加傾向、高用量(20 mg/kg/day)では着床後胚死亡率の有意増加及び生存胎児数の減少がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2016)、農薬抄録 (2014))。なお、母動物の体重及び摂餌量影響は低用量(5 mg/kg/day)からみられたとの報告もある(JMPR (2003))が、最新の解析では統計的有意差はみられていないとの報告がある(CLH Report (2021))。 (2)(1)のウサギの発生毒性試験結果について、EUのCLP分類提案者らは胎児の奇形影響について綿密な統計解析を行い、中用量では着床後胚死亡率の増加と共に心臓の中隔欠損が妊娠雌3腹からの3胎児にみられ、高用量群でこの奇形がみられない理由は着床後胚死亡の高度増加によりマスクされたためと説明し投与の影響と示唆した。さらに、高用量群では骨格奇形(腰椎骨の欠損と奇形)の明らかな発生増加(2つとも対照群との間に有意差はないが、ヒストリカルコントロールの上限を超えている。腰椎骨欠損の増加にはCochrane Armitageの傾向検定で有意な正の傾向がみられた)がみられるとの報告がある(CLH Report (2021))。 【参考データ等】 (3)ラットを用いた強制経口投与による発生毒性試験(10〜50 mg/kg/day)において、母動物に体重増加抑制及び摂餌量減少がみられる高用量(50 mg/kg/day)群で内臓変異(腎盂拡張)、骨格変異及び仮骨遅延(頚肋(痕跡頚肋骨)、胸骨分節骨化不全)がみられたが、奇形の発生増加はみられなかったとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2016)、JMPR (2003)、農薬抄録 (2014)、CLH Report (2021))。 (4)ラットを用いた混餌投与による二世代生殖毒性試験(25〜300 ppm)において、P及びF1雌雄親動物に体重増加抑制及び摂餌量減少がみられる高用量(300 ppm)で、F1及びF2雌雄児動物に低体重、F1雌に膣開口遅延がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2016)、JMPR (2003)、農薬抄録 (2014)、CLH Report (2021))。 (5)ラットを用いた混餌投与による一世代生殖毒性試験(GLP、)において、雌雄親動物には低用量(200 ppm)から摂餌量減少及び体重増加抑制(雄のみ)、中用量(400 ppm)以上で貧血、体重増加抑制(雌)等がみられたが、児動物には全投与群で低体重がみられたのみであったとの報告がある(CLH Report (2021))。 (6)ウサギを用いた強制経口投与による発生毒性試験の追加試験(1〜5 mg/kg/day)において、母動物毒性(体重及び摂餌量の低下)がみられた最高用量(5 mg/kg/day)まで胎児に影響はみられなかったとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2016)、JMPR (2003)、農薬抄録 (2014)、CLH Report (2021))。 (7)EUではRepr. 2への分類が提案されている(CLH Report (2021))。 | |||
特定標的臓器毒性 (単回ばく露) | 【分類根拠】 (1)、(2)より、ヒト知見において気道刺激の影響がみられ、(3)より、動物知見において呼吸器への影響がみられたことから、区分3(気道刺激性)とした。なお、(3)より、動物知見において区分1〜2の範囲で影響がみられているが、死戦期特有の症状であると考えられるため、神経系を標的臓器として採用せず分類を変更した。旧分類から新たにEUでGHS分類が行われ、標特定的臓器毒性(単回ばく露)に区分が付与されたため、本項目のみ見直した(2022年度)。 【根拠データ】 (1)労働者27人が農薬散布用飛行機からのドリフトによる本物質のばく露を受けた。27人中26人が上気道の痛み、或いは刺激を訴えた(CLH Report (2021))。 (2)(1)以外に農薬の空中散布による本物質ばく露症例(3件、計5例)で、頭痛、眼の痛み(一部は結膜炎と関連した痛み)、及びめまいが症状として報告されている(CLH Report(2021))。 (3)ラットを用いた単回吸入ばく露試験(液体エアロゾル(溶媒:アセトン)、4時間)において、1.07 mg/L(区分2の範囲)で全例死亡し、LC50は0.31〜1.07 mg/L(区分1〜区分2の範囲)の間とされた。症状として呼吸の不整、亢進及び間欠性、血様鼻汁、閉眼、無気力、逃避、立毛、被毛汚れがみられた(食安委 農薬評価書 (2016)、農薬抄録 (2014)、JMPR (2003)、CLH Report (2021))。 【参考データ等】 (4)EU CLPでは区分3(気道刺激性)と分類されている。 | |||
特定標的臓器毒性 (反復ばく露) | ラット、マウス、イヌに共通した重要な毒性症状は貧血である。ラットにおいて、区分2のガイダンス値範囲内の投与量(34.7 mg/kg以上)で、十二指腸粘膜過形成、肝びまん性脂肪化の減少、肝細胞肥大、脾臓の組織球症、洞拡張の増加、髄外造血亢進が見られたとの記載(農薬登録申請資料)に基づき、区分2(血液系、十二指腸、肝臓)とした。 | |||
誤えん有害性* | データなし。 | |||
* JIS Z7252の改訂により吸引性呼吸器有害性から項目名が変更となった。 |
12.環境影響情報 | |||
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生態毒性 | |||
水生環境有害性 短期(急性) | 魚類(コイ)の96時間LC50=0.019mg/L(農薬登録申請資料、2003)から、区分1とした。 | ||
水生環境有害性 長期(慢性) | 急性毒性が区分1、生物蓄積性が低いものの(BCF=494(農薬登録申請資料、1999))、急速分解性が不明であることから、区分1とした。 | ||
残留性・分解性 | 情報なし | ||
生態蓄積性 | 情報なし | ||
土壌中の移動性 | 情報なし | ||
オゾン層への有害性 | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていない。 |
13.廃棄上の注意 | |||
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化学品(残余廃棄物)、当該化学品が付着している汚染容器及び包装の安全で、かつ、環境上望ましい廃棄、又はリサイクルに関する情報 | 廃棄においては、関連法規ならびに地方自治体の基準に従うこと。 都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。 廃棄物の処理を委託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。 | ||
容器は洗浄してリサイクルするか、関連法規制並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 |
14.輸送上の注意 | ||||
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本物質のGHS分類結果に基づく国際規制の分類等は、以下の通りと推定されるが、該否は製品によって異なる場合がある。輸送危険物の分類は、容器等級を含め、荷送人が責任をもって判断することとされているため、輸送の際には、個々の貨物について、製品の状態、形状等も考慮し、輸送モード (航空、船舶) を規制する法規に沿って事業者が判断する必要がある。 | ||||
国際規制 | ||||
国連番号 | 2811 | |||
品名(国連輸送名) | その他の毒物(有機物)(固体)、n.o.s | |||
国連分類 | 6.1 | |||
副次危険 | - | |||
容器等級 | V | |||
海洋汚染物質 | 該当 | |||
MARPOL73/78附属書U及びIBCコードによるばら積み輸送される液体物質 | 該当しない | |||
国内規制 | ||||
海上規制情報 | 船舶安全法の規定に従う。 | |||
航空規制情報 | 航空法の規定に従う。 | |||
陸上規制情報 | 道路法、毒物及び劇物取締法の規定に従う。 | |||
特別な安全上の対策 | 道路法、毒物及び劇物取締法の規定によるイエローカード携行の対象物 | |||
その他 (一般的) 注意 | 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 重量物を上積みしない。 | |||
緊急時応急措置指針番号* | 153 | |||
* 北米緊急時応急措置指針に基づく。米国運輸省が中心となって発行した「2020 Emengency Response Guidebook (ERG 2020)」(一般社団法人日本化学工業協会によって和訳されている(発行元:日本規格協会)に掲載されている。 |
15.適用法令 | ||||
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法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。 | ||||
労働安全衛生法 | 労働安全衛生法に基づくラベル表示・SDS交付の義務化候補物質リスト(令和4年) | |||
化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) | 該当しない | |||
毒物及び劇物取締法 | 劇物(指定令第2条) | |||
船舶安全法 | 毒物類(危規則第3条危険物告示別表第1) | |||
航空法 | 毒物類(施行規則第194条危険物告示別表第1) | |||
港則法 | その他の危険物・毒物類(毒物)(法第20条第2項、規則第12条、危険物の種類を定める告示別表) | |||
道路法 | 車両の通行の制限(施行令第19条の13、(独)日本高速道路保有・債務返済機構公示第12号・別表第2) |
16.その他の情報 | ||||
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参考文献 | ||||
9項、11項については各データ毎に記載。その他の各項については以下を参照。 ・NITE化学物質総合情報提供システム(NITE-CHRIP) ・International Chemical Safety Cards (ICSC) ・Hazardous Substances Data Bank (HSDB) ・GESTIS Substance database (GESTIS) ・ERG 2020版 緊急時応急措置指針−容器イエローカードへの適用 ・一般社団法人日本化学工業協会 編「GHS対応ガイドライン ラベル及び表示・安全デ−タシ−ト作成指針」 R5.3.31: 急性毒性(経口)項目、生殖毒性項目、特定標的臓器毒性(単回)項目を見直した。 |