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安全データシート
(JIS Z7253:2019準拠)
ジチオりん酸O-エチル-S,S-ジフェニル
作成日 2008年11月04日
改訂日 2019年3月15日
1.化学品等及び会社情報
化学品等の名称ジチオりん酸O-エチル-S,S-ジフェニル
製品コードH30-C-096-MHLW
会社名○○○○株式会社
住所東京都△△区△△町△丁目△△番地
電話番号03-1234-5678
ファックス番号03-1234-5678
電子メールアドレス連絡先@検セ.or.jp
緊急連絡電話番号03-1234-5678
推奨用途及び使用上の制限農薬(殺菌剤)

2.危険有害性の要約
GHS分類
分類実施日
(物化危険性及び健康有害性)
H31.3.15、政府向けGHS分類ガイダンス (H25年度改訂版 (ver1.1):JIS Z7252:2014準拠) を使用
GHS改訂4版を使用
物理化学的危険性-
健康に対する有害性急性毒性(経口)区分3
急性毒性(経皮)区分3
急性毒性(吸入:粉じん及びミスト)区分3
皮膚腐食性及び皮膚刺激性区分3
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性区分2B
特定標的臓器毒性
(単回ばく露)
区分2(神経系)、区分3(麻酔作用)
特定標的臓器毒性
(反復ばく露)
区分1(肝臓、腎臓、副腎)、区分2(血液系)
分類実施日
(環境有害性)
環境に対する有害性はH18年度、GHS分類マニュアル(H18.2.10版)を使用
環境に対する有害性水生環境有害性(急性)区分1
水生環境有害性(長期間)区分1
注) 上記のGHS分類で区分の記載がない危険有害性項目については、政府向けガイダンス文書で規定された「分類対象外」、「区分外」又は「分類できない」に該当する。なお、これらに該当する場合は後述の11項に記載した。
GHSラベル要素
絵表示どくろ健康有害性環境
注意喚起語危険
危険有害性情報飲み込むと有毒
皮膚に接触すると有毒
吸入すると有毒
軽度の皮膚刺激
眼刺激
神経系の障害のおそれ
眠気またはめまいのおそれ
長期にわたる又は反復ばく露による肝臓、腎臓、副腎の障害
長期にわたる又は反復ばく露による血液系の障害のおそれ
水生生物に非常に強い毒性
長期継続的影響により水生生物に非常に強い毒性
注意書き
 安全対策取扱い後は...よく洗うこと。
この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。
屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。
粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
環境への放出を避けること。
 応急措置飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。
特別な処置が必要である (このラベルの...を見よ)。注) ”…”は、ラベルに解毒剤等中毒時の情報提供を受けるための連絡先などが記載されている場合のものです。ラベル作成時には、”…”を適切に置き換えてください。
口をすすぐこと。
皮膚に付着した場合:多量の水と石けん(鹸)で洗うこと。
気分が悪いときは、医師に連絡すること。
汚染された衣服を直ちに全て脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。
吸入した場合:空気の新鮮な場所に移動し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。
眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。
ばく露またはばく露の懸念がある場合:医師に連絡すること。
気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。
漏出物を回収すること。
 保管施錠して保管すること。
換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。
 廃棄内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して廃棄すること。
他の危険有害性-

3.組成及び成分情報
単一製品・混合物の区別単一製品
化学名又は一般名ジチオリン酸O−エチル−S,S−ジフェニル
別名eDDp
O−エチル−S,S−ジフェニルジチオホスファート;ジチオリン酸O−エチル−S,S−ジフェニル
O-Ethyl S,S-diphenyl phosphorodithioate
Phosphorodithioic acid, O-ethyl S,S-diphenyl ester
濃度又は濃度範囲100%
分子式 (分子量)C14H15O2PS2 (310.37)
化学特性 (示性式又は
構造式)
構造式
CAS番号17109-49-8
官報公示整理番号
(化審法)
情報なし
官報公示整理番号
(安衛法)
情報なし
分類に寄与する不純物及び
安定化添加物
-

4.応急措置「2.危険有害性の要約」における応急措置も確認すること。
吸入した場合気分が悪い時は、医師に連絡すること。
医師に連絡すること。
空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
皮膚に付着した場合直ちに、汚染された衣類をすべて脱ぐこと、又は取り去ること。
多量の水と石鹸で洗うこと。
汚染された衣類を再使用する前に洗濯すること。
気分が悪い時は、医師に連絡すること。
皮膚刺激が生じた場合、医師の診断、手当てを受けること。
眼に入った場合水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
眼の刺激が持続する場合は、医師の診断、手当てを受けること。
気分が悪い時は、医師に連絡すること。
飲み込んだ場合口をすすぐこと。
気分が悪い時は、医師に連絡すること。
直ちに、医師に連絡すること。
急性症状及び遅発性症状の最も重要な
徴候症状
データなし
応急措置をする者の保護被災者が(有害)物質を飲み込んだり、吸入したときは口対口法を用いてはいけない;逆流防止のバルブがついたポケットマスクや他の適当な医療用呼吸器を用いて人工呼吸を行う。
医師に対する特別な注意事項データなし

5.火災時の措置
消火剤泡消火剤、粉末消火剤、炭酸ガス、乾燥砂類
使ってはならない消火剤水噴霧、棒状放水
特有の危険有害性火災によって刺激性、腐食性及び/又は毒性のガスを発生するおそれがある。
熱、火花及び火炎で発火するおそれがある。
激しく加熱すると燃焼する。
特有の消火方法危険でなければ火災区域から容器を移動する。
消火後も、大量の水を用いて十分に容器を冷却する。
消火を行う者の保護消火作業の際は、適切な空気呼吸器、化学用保護衣を着用する。

6.漏出時の措置
人体に対する注意事項、保護具及び
緊急措置
情報なし
環境に対する注意事項情報なし
封じ込め及び浄化の方法及び機材情報なし

7.取扱い及び保管上の注意
取扱い
技術的対策『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。
安全取扱い注意事項飲み込まないこと。
この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
取扱い後はよく手を洗うこと。
皮膚との接触を避けること。
ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。
屋外または換気の良い場所でのみ使用すること。
眼に入れないこと。
接触回避情報なし
衛生対策情報なし
保管
安全な保管条件情報なし
安全な容器包装材料データなし

8.ばく露防止及び保護措置
管理濃度未設定
許容濃度
日本産衛学会(2019年度版)未設定
ACGIH(2019年度版)未設定
設備対策この物質を貯蔵ないし取扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを設置すること。
空気中の濃度を制御するには、一般適正換気で十分である。
適切な呼吸器保護具を着用すること。
保護具
呼吸用保護具情報なし
手の保護具適切な保護手袋を着用すること。
眼の保護具適切な眼の保護具を着用すること。
皮膚及び身体の保護具適切な保護衣を着用すること。

9.物理的及び化学的性質
物理的状態
形状液体
データなし
臭いデータなし
臭いのしきい(閾)値情報なし
pHデータなし
融点・凝固点-25℃ : NITE総合検索 (Access on Sep. 2008)
沸点、初留点及び沸騰範囲154℃ (0.01mmHg) : NITE総合検索 (Access on Sep. 2008)
引火点115℃ (DIN51755 technical grade) : NITE総合検索 (Access on Sep. 2008)
蒸発速度(酢酸ブチル=1)データなし
燃焼性(固体、気体)データなし
燃焼又は爆発範囲データなし
蒸気圧2.4×10-07mmHg (20℃) : NITE総合検索 (Access on Sep. 2008)
蒸気密度データなし
比重(相対密度)1.23g/cm3 (20℃,4℃) : NITE総合検索 (Access on Sep. 2008)
溶解度水 : 56mg/L (20℃) : HSDB (2006)
n-オクタノール/水分配係数log Kow=3.48 : PHYSPROP Database (2005)
自然発火温度データなし
分解温度データなし
粘度(粘性率)データなし

10.安定性及び反応性
反応性「危険有害反応可能性」を参照。
化学的安定性情報なし
危険有害反応可能性データなし
避けるべき条件データなし
混触危険物質データなし
危険有害な分解生成物データなし

11.有害性情報
急性毒性
経口ラットを用いた経口投与試験の LD50 100 mg/kg(HSDB(2006)、RTECS(2006))に基づき、区分3とした。
経皮ラットを用いた経皮投与試験の LD50 615 mg/kg(RTECS(2006))に基づき、区分3とした。
吸入:ガスGHSの定義による液体であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。
吸入:蒸気データなし。
吸入:粉じん及びミストラットを用いた吸入暴露試験(蒸気)のLC50 0.65 mg/L(4時間適用)(HSDB(2006))が得られた。飽和蒸気圧2.70×10^(-7)mmHg(25℃)[換算値36.0μPa(25℃)](HSDB(2006))における飽和蒸気圧濃度は3.6×10^(-4)ppmである。今回得られたLC50は、飽和蒸気圧濃度の90%より高い濃度であるため、「ミスト」として、区分3とした。
皮膚腐食性及び皮膚刺激性HSDB(2006)のウサギを用いた皮膚刺激性試験(適用時間不明)の結果に「軽微(Slightly)な刺激性を示した」という記述があることから、軽度の刺激性を有すると判断し、区分3とした。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性HSDB(2006)のウサギを用いた眼刺激性試験において「刺激性なし(not irritating)」との記述があり、区分外と考えられる。しかし、皮膚刺激性において区分3と判断したことから、眼刺激性についても軽度の刺激性を有すると判断できるため、区分2Bとした。
呼吸器感作性データなし。
皮膚感作性データなし。
生殖細胞変異原性データなし。
発がん性データなし。
生殖毒性データなし。
特定標的臓器毒性(単回ばく露)実験動物については、「嗜眠、痙攣」(RTECS(1998))等の記述があることから、神経系に影響があり、麻酔作用を有すると考えられた。なお、実験動物に対する影響は、ガイダンス値から判断すると区分1相当であるが、Priority 2のデータであり、「GHSによる健康有害性分類にかかる技術上の指針」の判断基準1bB を満たさないため、区分2とした。
以上より、分類は区分2(神経系)、区分3(麻酔作用)とした。
特定標的臓器毒性(反復ばく露)実験動物については、「肝細胞の肥大、リン脂質の沈着が観察された。更に、副腎肥大・色素沈着もみられた。」、「RBC値・ヘモグロビン・ヘマトクリット値の減少、SGOT・SGTP・SAPの減少、肝細胞の肥大・脂肪変性、腎炎、腎臓・副腎の肥大がみられている。」(JMPR(1976))等の記述があることから、肝臓、腎臓、副腎、血液系が標的臓器と考えられた。なお、実験動物に対する影響は、肝臓、腎臓、副腎については区分1、血液系については区分2に相当するガイダンス値の範囲でみられた。
以上より、分類は区分1(肝臓、腎臓、副腎)、区分2(血液系)とした。
吸引性呼吸器有害性データなし。

12.環境影響情報
生態毒性
水生環境有害性(急性)甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50=0.021ppm(農薬登録申請資料、2004)から、区分1とした。
水生環境有害性(長期間)急性毒性が区分1、生物蓄積性が低いと推定されるものの(log Kow=3.48(PHYSPROP Database、2005))、急速分解性がないと推定される(BIOWIN)ことから、区分1とした。
オゾン層への有害性-

13.廃棄上の注意
残余廃棄物廃棄においては、関連法規ならびに地方自治体の基準に従うこと。
都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。
廃棄物の処理を委託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。
汚染容器及び包装容器は洗浄してリサイクルするか、関連法規制ならびに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。
空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。

14.輸送上の注意
該当の有無は製品によっても異なる場合がある。法規に則った試験の情報と、12項の環境影響情報とに基づいて、修正が必要な場合がある。
国際規制
国連番号2783/2784/3017/3018
国連品名ORGANOPHOSPHORUS PESTICIDE, SOLID, TOXIC/ORGANOPHOSPHORUS PESTICIDE, LIQUID, FLAMMABLE, TOXIC, flash point less than 23 °C/ORGANOPHOSPHORUS PESTICIDE, LIQUID, TOXIC, FLAMMABLE, flash point not less than 23 °C/ORGANOPHOSPHORUS PESTICIDE, LIQUID, TOXIC
国連危険有害性クラス6.1/3/6.1/6.1
副次危険該当しない
容器等級I/I/I/I
海洋汚染物質該当しない
MARPOL73/78附属書K及び
IBCコードによるばら積み
輸送される液体物質
該当しない
国内規制
海上規制情報船舶安全法の規定に従う。
航空規制情報航空法の規定に従う。
陸上規制情報道路法、消防法、毒物及び劇物取締法の規定に従う。
特別な安全上の対策道路法、消防法、毒物及び劇物取締法の規定によるイエローカード携行の対象物
その他 (一般的) 注意化学品を扱う場合の一般的な注意として、輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。
重量物を上積みしない。
緊急時応急措置指針番号*131
* 北米緊急時応急措置指針に基づく。米国運輸省が中心となって発行した「2008 Emergency Response Guidebook (ERG 2008)」(一般社団法人日本化学工業協会によって和訳されている(発行元:日本規格協会)に掲載されている。

15.適用法令
法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。
労働基準法疾病化学物質(法第75条第2項、施行規則第35条別表第1の2第4号1)
化学物質排出把握管理促進法 (PRTR法)第一種指定化学物質(法第2条第2項、施行令第1条別表第1)
毒物及び劇物取締法劇物(指定令第2条)
消防法第4類危険物第3石油類

16.その他の情報
参考文献各データ毎に記載した。
[注意] 本SDSはJIS Z7253:2012 に準拠して作成しています。