1.化学品及び会社情報 | |||
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化学品の名称 | 3-(2,2-ジメチルヒドラジノカルボニル)プロパン酸(別名:ダミノジット) | ||
化学品の英語名称 | Daminozide | ||
製品コード | R03-A-002-MHLW | ||
供給者の会社名 | ○○○○株式会社 | ||
住所 | 東京都△△区△△町△丁目△△番地 | ||
電話番号 | 03-1234-5678 | ||
ファックス番号 | 03-1234-5678 | ||
電子メールアドレス | 連絡先@検セ.or.jp | ||
緊急連絡電話番号 | 03-1234-5678 | ||
推奨用途及び使用上の制限 | 農薬(植物成長調整剤) (NITE-CHRIPより引用) |
2.危険有害性の要約 | |||
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GHS分類 | |||
分類実施日 (物化危険性及び健康有害性) | R4.3.15、政府向けGHS分類ガイダンス(令和元年度改訂版(Ver2.0))を使用 | ||
物理化学的危険性 | - | ||
健康に対する有害性 | 発がん性 | 区分2 | |
分類実施日 (環境有害性) | 未実施 | ||
環境に対する有害性 | - | ||
GHSラベル要素 | |||
絵表示 | |||
注意喚起語 | 警告 | ||
危険有害性情報 | 発がんのおそれの疑い | ||
注意書き | |||
安全対策 | 使用前に取扱説明書を入手すること。 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 | ||
応急措置 | ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診察/手当てを受けること。 | ||
保管 | 施錠して保管すること。 | ||
廃棄 | 内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して廃棄すること。 | ||
他の危険有害性 | 情報なし |
3.組成及び成分情報 | |||
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化学物質・混合物の区別 | 化学物質 | ||
化学名又は一般名 | 3-(2,2-ジメチルヒドラジノカルボニル)プロパン酸 | ||
慣用名又は別名 | ダミノジット | ||
英語名 | Daminozide 4-(2,2-dimethylhydrazinyl)-4-oxobutanoic acid | ||
濃度又は濃度範囲 | 情報なし | ||
分子式 (分子量) | C6H12N2O3 (160.17) | ||
化学特性 (示性式又は構造式) | |||
CAS番号 | 1596-84-5 | ||
官報公示整理番号(化審法) | 情報なし | ||
官報公示整理番号(安衛法) | 情報なし | ||
GHS分類に寄与する成分(不純物及び安定化添加物も含む) | 情報なし |
4.応急措置 | |||
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吸入した場合 | ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診察/手当てを受けること。 | ||
皮膚に付着した場合 | 情報なし | ||
眼に入った場合 | 情報なし | ||
飲み込んだ場合 | 情報なし | ||
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状 | 情報なし | ||
応急措置をする者の保護に必要な注意事項 | 情報なし | ||
医師に対する特別な注意事項 | 情報なし |
5.火災時の措置 | |||
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適切な消火剤 | 水噴霧、粉末消火剤、耐アルコール泡消火剤、二酸化炭素 | ||
使ってはならない消火剤 | 棒状注水 | ||
火災時の特有の危険有害性 | 可燃性。 火災の場合、有害物質(窒素酸化物、一酸化炭素)が放出される可能性がある。 | ||
特有の消火方法 | 安全にできるのであれば、危険区域から損傷していない容器を移動する。 発火源を遮断する。 | ||
消火を行う者の特別な保護具及び予防措置 | 自給式呼吸器、密閉型防護服を着用する。 |
6.漏出時の措置 | |||
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人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置 | 呼吸器用保護具を着用すること。 | ||
環境に対する注意事項 | 水源への影響は分類されていないが、地面や河川や下水への流出を避けること。 | ||
封じ込め及び浄化の方法及び機材 | 粉末の場合は、粉じんが飛散しないようにして取り除く。少量の場合、水で湿らせてから、適切な廃棄容器に回収し、水で湿らせた吸取紙で拭き取る。 汚染された衣類と吸取紙はビニール袋に密封し廃棄する。 汚染された区域は石鹸水で洗い流す。 | ||
二次災害の防止策 | 情報なし |
7.取扱い及び保管上の注意 | |||
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取扱い | |||
技術的対策 | 「8. ばく露防止及び保護措置」に記載の措置を行い、必要に応じて保護具を着用する。 | ||
安全取扱注意事項 | 使用前に取扱説明書を入手すること。 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 | ||
接触回避 | 「10. 安全性及び反応性」を参照。 | ||
衛生対策 | 取扱い後は手をよく洗うこと。 | ||
保管 | |||
安全な保管条件 | 施錠して保管すること。 | ||
安全な容器包装材料 | 情報なし |
8.ばく露防止及び保護措置 | ||||
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許容濃度等については日本産衛学会の「許容濃度の勧告」及びACGHIの「TLVs and BEIs」について記載しています。 | ||||
管理濃度 | 未設定 | |||
許容濃度等 | ||||
日本産衛学会(2021年版) | 未設定 | |||
ACGIH(2022年版) | 未設定 | |||
設備対策 | 取り扱いの場所の近くに、洗眼及び身体洗浄のための設備を設ける。 作業場では全体換気を行う。 設備は可能であれば密閉系とし局所排気装置を用いる。 | |||
保護具 | ||||
呼吸用保護具 | 作業者が粉塵に暴露される場合は呼吸保護具(防じんマスク等)の着用を検討する。 防じんマスクの選択については、以下の点に留意する。 -酸素濃度が18%未満の場所では使用しない。また、有害なガスが存在する場所においては防じんマスクを使用せず、その他の呼吸用保護具の利用を検討すること。 -防じんマスクは、日本工業規格(JIS T8151)に適合した、作業に適した性能及び構造のものを選ぶ。その際、取扱説明書等に記載されているデータを参考にする。 | |||
手の保護具 | 必要に応じて保護手袋を着用する。 | |||
眼の保護具 | 必要に応じて保護眼鏡を着用する。 | |||
皮膚及び身体の保護具 | 必要に応じて保護衣を着用する。 |
9.物理的及び化学的性質 | |||
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物理的状態 | |||
物理状態 | 固体 (20℃、1気圧) (GHS判定) | ||
色 | 白色 | ||
臭い | 無臭〜かすかなアミン臭 | ||
融点/凝固点 | 154〜155 ℃(GESTIS(2021)) 157〜164 ℃(Howard(2001)) 154.5 ℃(PubChem(2021)) | ||
沸点、初留点及び沸騰範囲 | データなし | ||
可燃性 | 可燃性(GESTIS(2021)) | ||
爆発下限界及び爆発上限界/可燃限界 | データなし | ||
引火点 | データなし | ||
自然発火点 | データなし | ||
分解温度 | データなし | ||
pH | 3.8(PubChem(2021)) | ||
動粘性率 | データなし | ||
溶解度 | 水: 100 g/L(25℃)(GESTIS(2021)) アセトン: 25 g/kg(PubChem(2021)) メタノール: 50 g/kg(PubChem(2021)) | ||
n-オクタノール/水分配係数 | Log Kow: -1.5(GESTIS(2021)、PubChem(2021)) | ||
蒸気圧 | 2.00X10-4 mmHg(23℃)(Howard(2001)、PubChem(2021)) | ||
密度及び/又は相対密度 | データなし | ||
相対ガス密度 | データなし | ||
粒子特性 | データなし |
10.安定性及び反応性 | |||
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反応性 | 「危険有害反応可能性」を参照。 | ||
化学的安定性 | 25℃で1年間安定。50℃で5か月安定。 pH 5、7、9では30日間重大な加水分解はない。 | ||
危険有害反応可能性 | 加熱すると酸とアルカリによって加水分解される。加熱して分解すると、窒素酸化物の有毒ガスを放出する。 | ||
避けるべき条件 | 熱、光 | ||
混触危険物質 | 強酸、強塩基 | ||
危険有害な分解生成物 | 有毒なガス(窒素酸化物) |
11.有害性情報 | ||||
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急性毒性 | ||||
経口 | 【分類根拠】 (1)、(2)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ラットのLD50:> 5,000 mg/kg(EPA Pesticides RED (1993)) (2)ラットのLD50:8,400 mg/kg(PubChem (Accessed Sep. 2021)) | |||
経皮 | 【分類根拠】 (1)、(2)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ウサギのLD50:> 5,000 mg/kg(PubChem (Accessed Sep. 2021)) (2)ウサギのLD50:> 16,000 mg/kg(EPA Pesticides RED (1993)) | |||
吸入: ガス | 【分類根拠】 GHSの定義における固体であり、区分に該当しない。 | |||
吸入: 蒸気 | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 | |||
吸入: 粉じん及びミスト | 【分類根拠】 (1)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ラットのLC50(1時間):> 20 mg/L(4時間換算:> 5 mg/L)(PubChem (Accessed Sep. 2021)) (2)ラットのLC50(4時間):> 2.1 mg/L(CLH Report (2018)) | |||
皮膚腐食性及び皮膚刺激性 | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 【参考データ等】 (1)本物質の85%製剤について、ウサギ(n = 6)を用いた皮膚刺激性試験(OECD TG 404、4時間適用、72時間観察)において、皮膚刺激性反応はみられなかった(紅斑・痂皮スコア:0/0/0/0/0/0、浮腫スコア:0/0/0/0/0/0)との報告がある(ECHA RAC Opinion (2020)、CLH Report (2018))。 | |||
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性 | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 【参考データ等】 (1)本物質の85%製剤について、ウサギ(n = 6)を用いた眼刺激性試験(OECD TG 405、7日観察)において、適用後24/48/72時間の結膜発赤及び結膜浮腫の平均スコアが2以上の動物が2/6例であり、みられた症状は7日以内に回復した(角膜混濁スコア:0/0/0/0/0/0、虹彩炎スコア:0/0.3/0/0/0/0、結膜発赤スコア:1/2/2/1.3/1.7/1.3、結膜浮腫スコア:1.7/2/2/1/1.7/1.3)との報告がある(ECHA RAC Opinion (2020)、CLH Report (2018))。 | |||
呼吸器感作性 | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 | |||
皮膚感作性 | 【分類根拠】 (1)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)マウス(n = 5/群)を用いた局所リンパ節試験(LLNA)(OECD TG 429)において、刺激指数(SI値)は0.58(5%)、0.80(10%)、1.28(25%)であったとの報告がある(ECHA RAC Opinion (2020)、CLH Report (2018))。 【参考データ等】 (2)本物質の85%製剤について、モルモット(n=20)を用いたBuehler試験(OECD TG 406、経皮投与:100%検体)において、皮膚反応はみられなかったとの報告がある(ECHA RAC Opinion (2020)、CLH Report (2018))。 | |||
生殖細胞変異原性 | 【分類根拠】 (1)〜(3)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)マウスの骨髄細胞を用いた小核試験(OECD TG 474)において陰性の報告がある(CLH Report (2018)、ECHA RAC (Background Doc.) (2010)、ECHA RAC Opinion (2020))。 (2)マウスの骨髄細胞を用いた染色体異常試験(OECD TG 475)及びマウスの優性致死試験(OECD TG 478)において陰性の報告がある(CLH Report (2018)、ECHA RAC (Background Doc.) (2010)、ECHA RAC Opinion (2020))。 (3)細菌を用いた複数の復帰突然変異試験(OECD TG 471)、ほ乳類培養細胞(マウスリンパ腫細胞)を用いた遺伝子突然変異試験(OECD TG 476)及び同CHO細胞を用いた染色体異常試験(OECD TG 473)で、いずれも陰性であったとの報告がある(CLH Report (2018)、ECHA RAC (Background Doc.) (2010)、ECHA RAC Opinion (2020))。 | |||
発がん性 | 【分類根拠】 (1)より、国内外の評価機関による既存分類結果に加え、(2)〜(4)の試験結果等を踏まえた(5)の欧州化学品庁リスク評価委員会(ECHA RAC)の見解、並びに(6)における本物質の主代謝物の発がん分類結果より総合的に判断し、区分2とした。 【根拠データ】 (1)国外の評価機関による既存分類結果として、EPAでは1991年以来グループB(Probable Human Carcinogen:区分1B)に分類している(EPA OPP Annual Cancer Report 2020 (Accessed Sep. 2021))。なお、EPAの1993年評価ではB2とされている(EPA Pesticides (1993))。 (2)ラットを用いた2年間混餌投与による慢性毒性/発がん性併合試験(OECD TG453、GLP)において、雌雄とも発がん性の明らかな証拠は認められなかった(CLH Report (2018)、ECHA RAC (Background Doc.) (2020))。 (3)マウスを用いた2年間混餌投与による発がん性併合試験(OECD TG453、GLP)において、雄の6,000 ppm及び雌の6,000及び10,000 ppm投与群に細気管支/肺胞腺腫と同がんの合計発生頻度の有意な増加がみられたとの報告がある(CLH Report (2018)、ECHA RAC (Background Doc.) (2020)、ECHA RAC Opinion (2020))。 (4)過去のNTP発がん性試験において、ラット及びマウスを用いた2年間混餌投与による発がん性試験では、低及び高用量(5,000及び10,000 ppm)投与群で雌ラットに子宮内膜の腺がん、子宮の平滑筋肉腫が認められた。雄マウスには高用量(10,000 ppm)投与群で肝細胞がんの統計的に有意な増加がみられたが、背景データの発生頻度を考慮すると投与との関連性は明らかでないと結論された(NTP TR83 (1978))。現在、NTP発がん性試験結果は、雄ラットで陰性、雌ラットで陽性、雄マウスで不明瞭、雌マウスで陰性と結論されている(CEBS (Accessed Sep. 2021))。 (5)ECHAのRACは、(2)〜(4)の3つの試験結果からの全体的な評価として、本物質の発がん性分類に関して妥当性がある腫瘍性病変は雌雄マウスの肺腫瘍と雌ラットの子宮の腫瘍に限られること、本物質は遺伝毒性を欠くこと、主代謝物の1,1-ジメチルヒドラジン (UDMH、CAS 57-14-7)が発がん物質として知られており、UDMHの発がん性も本物質の発がん性試験結果で十分にカバーされること、発がん性について得られた証拠の強さから、Category 2とするのが適切であると結論したとの報告がある(ECHA RAC Opinion (2020))。 (6)本物質の主代謝物である1,1-ジメチルヒドラジン (UDMH、CAS番号 57-14-7)は、IARCではグループ2B(IARC 71 (1999))、政府によるGHS分類結果(2010年分類)では区分2、EUではCarc. 1B(CLP分類結果 (Accessed Sep. 2021))にそれぞれ分類されている。 【参考データ等】 (7)EFSAの評価では、(1)、(2)について、投与した被験物質には不純物のUDMHが〜30 ppm(〜0.3%)含まれていたにもかかわらず、腫瘍性病変はみられなかったとの報告がある(EFSA (2004))。 | |||
生殖毒性 | 【分類根拠】 (1)〜(6)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた強制経口投与及び混餌投与による2世代生殖毒性試験(OECD TG 416)において、最高用量の1,200 mg/kg/dayでF0及びF1親動物に軟便・肛門周囲の被毛汚染・流涎がみられたが、親動物の生殖能・性機能、F1・F2児動物の発生・発達への有害影響はみられなかったとの報告がある(CLH Report (2018)、ECHA RAC (Background Doc.) (2020)、ECHA RAC Opinion (2020))。 (2)ラットを用いた強制経口投与及び混餌投与による2世代生殖毒性試験(OECD TG 416)において、最高用量の10,000 ppm(500 mg/kg/day相当)でF1雄親動物に体重の低値がみられたが、親動物の生殖能・性機能、F1・F2児動物の発生・発達への有害影響はみられなかったとの報告がある(CLH Report (2018)、ECHA RAC (Background Doc.) (2020)、ECHA RAC Opinion (2020))。 (3)雌ラットを用いた強制経口投与による発生毒性試験(OECD TG 414、妊娠6〜15日)では、母動物に体重増加抑制がみられる最大1,500 mg/kg/dayまで胎児に発生影響はみられなかったとの報告がある(CLH Report (2018)、ECHA RAC (Background Doc.) (2020)、ECHA RAC Opinion (2020))。 (4)雌ウサギを用いた強制経口投与による発生毒性試験(OECD TG 414、妊娠6〜28日)において、母動物の中用量500 mg/kg/dayで死亡7例、切迫と殺2例(合計9/24例:37.5%)、高用量の1,000 mg/kg/dayで死亡8例、切迫と殺6例(合計14/24例:58.3%)と高率で死亡例がみられ、これら2群では明瞭な症状(軟便/水様便・過呼吸・過敏症・痙攣)もみられたが、胎児への発生影響としては高用量群の生存胎児に体重の低値と骨化遅延がみられただけであったとの報告がある(CLH Report (2018)、ECHA RAC (Background Doc.) (2020)、ECHA RAC Opinion (2020))。 (5)ウサギを用いた強制経口投与による発生毒性試験(OECD TG 414、妊娠7〜19日)では、母動物に死亡例が生じない最高用量の300 mg/kg/dayまで母動物、胎児に影響はみられなかったとの報告がある(CLH Report (2018)、ECHA RAC (Background Doc.) (2020)、ECHA RAC Opinion (2020))。 (6)本物質はラットとウサギにおいて、何らかの母動物毒性を生じるが発生毒性は生じない。ラットを用いた生殖試験において、本物質は最高用量レベルで全身毒性を生じたが、生殖毒性は生じなかったとの報告がある(EPA Pesticides (1993))。 | |||
特定標的臓器毒性 (単回ばく露) | 【分類根拠】 (1)〜(4)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた単回経口投与試験(OECD TG 424)において、2,000 mg/kg(区分2の範囲)で自発運動の減少がみられたが、他の臨床症状、FOB観察項目に異常はみられなかったとの報告がある(CLH Report (2018))。 (2)ラットを用いた単回経口投与試験(OECD TG 401)において、5,000 mg/kg (区分に該当しない範囲)で影響はみられなかったとの報告がある(CLH Report (2018))。 (3)ウサギを用いた単回経皮投与試験(OECD TG 402)において、5,000 mg/kg (区分に該当しない範囲)で下痢、肛門周辺の汚れ、衰弱、排せつ物の減少がみられたとの報告がある(CLH Report (2018))。 (4)ラットを用いた単回吸入ばく露試験(OECD TG 403、4時間)において、2.1 mg/L(区分2の範囲)で鼻からの分泌液が散発的にみられたとの報告がある(CLH Report (2018))。 | |||
特定標的臓器毒性 (反復ばく露) | 【分類根拠】 (1)〜(5)より、経口及び経皮経路では区分に該当しない。ただし、吸入経路では毒性情報がなくデータ不足のため分類できない。なお、(6)より、胆管増生は重篤な変化ではないと判断されているため、肝臓を標的臓器としていない。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた強制経口投与による90日間反復経口投与試験(OECD TG 408)において、1,000 mg/kg/day(区分に該当しない範囲)で異常はみられなかったとの報告がある(CLH Report (2018))。 (2)イヌを用いた混餌投与による1年間慢性毒性試験において、7,500 ppm(199 mg/kg/day、区分に該当しない範囲)で嘔吐、軟便がみられたとの報告がある(CLH Report (2018)、EPA Pesticides RED (1993))。 (3)ラットを用いた混餌投与による2年間慢性毒性/がん原性併合試験(OECD TG 453)において、100 ppm(5 mg/kg/day、区分1の範囲)で胆管増生(雌)が、10,000 ppm(500 mg/kg/day、区分に該当しない範囲)で胆管増生(雄)がみられたとの報告がある(CLH Report (2018)、EPA Pesticides RED (1993))。 (4)マウスを用いた混餌投与による2年間慢性毒性/がん原性併合試験(OECD TG 451)において、3,000 ppm(450 mg/kg/day、区分に該当しない範囲)で血小板数の減少(雌)が、10,000 ppm(1,500 mg/kg/day、区分に該当しない範囲)で肝臓の炎症と色素の褐色化(雄)、赤血球数の減少(雌)がみられたとの報告がある(CLH Report (2018)、EPA Pesticides RED (1993))。 (5)ラットを用いた28日間反復経皮投与試験(OECD TG410)において、2,000 mg/kg/day(90日換算:622 mg/kg/day、区分に該当しない範囲)で影響はみられなかったとの報告がある(CLH Report (2018))。 (6)胆管増生は、ラットに通常的に発生する加齢性病変であるとの報告がある(CLH Report (2018))。 | |||
誤えん有害性* | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 | |||
* JIS Z7252の改訂により吸引性呼吸器有害性から項目名が変更となった。 |
12.環境影響情報 | |||
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生態毒性 | |||
水生環境有害性 短期(急性) | 情報なし | ||
水生環境有害性 長期(慢性) | 情報なし | ||
残留性・分解性 | 情報なし | ||
生態蓄積性 | 情報なし | ||
土壌中の移動性 | 情報なし | ||
オゾン層への有害性 | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていない。 |
13.廃棄上の注意 | |||
---|---|---|---|
化学品(残余廃棄物)、当該化学品が付着している汚染容器及び包装の安全で、かつ、環境上望ましい廃棄、又はリサイクルに関する情報 | 廃棄においては、関連法規ならびに地方自治体の基準に従うこと。 都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。 廃棄物の処理を委託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。 | ||
容器は洗浄してリサイクルするか、関連法規制並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 |
14.輸送上の注意 | ||||
---|---|---|---|---|
本物質のGHS分類結果に基づく国際規制の分類等は、以下の通りと推定されるが、該否は製品によって異なる場合がある。輸送危険物の分類は、容器等級を含め、荷送人が責任をもって判断することとされているため、輸送の際には、個々の貨物について、製品の状態、形状等も考慮し、輸送モード (航空、船舶) を規制する法規に沿って事業者が判断する必要がある。 | ||||
国際規制 | ||||
国連番号 | - | |||
品名(国連輸送名) | - | |||
国連分類 | - | |||
副次危険 | - | |||
容器等級 | - | |||
海洋汚染物質 | 該当しない | |||
MARPOL73/78附属書U及びIBCコードによるばら積み輸送される液体物質 | 該当しない | |||
国内規制 | ||||
海上規制情報 | 該当しない | |||
航空規制情報 | 該当しない | |||
陸上規制情報 | 該当しない | |||
特別な安全上の対策 | 該当しない | |||
その他 (一般的) 注意 | 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 重量物を上積みしない。 | |||
緊急時応急措置指針番号* | 該当しない | |||
* 北米緊急時応急措置指針に基づく。米国運輸省が中心となって発行した「2020 Emengency Response Guidebook (ERG 2020)」(一般社団法人日本化学工業協会によって和訳されている(発行元:日本規格協会)に掲載されている。 |
15.適用法令 | ||||
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法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。 | ||||
労働安全衛生法 | 該当しない | |||
化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) | 該当しない | |||
毒物及び劇物取締法 | 該当しない |
16.その他の情報 | ||||
---|---|---|---|---|
参考文献 | ||||
9項、11項については各データ毎に記載。その他の各項については以下を参照。 ・NITE化学物質総合情報提供システム(NITE-CHRIP) ・International Chemical Safety Cards (ICSC) ・Hazardous Substances Data Bank (HSDB) ・GESTIS Substance database (GESTIS) ・ERG 2020版 緊急時応急措置指針−容器イエローカードへの適用 ・一般社団法人日本化学工業協会 編「GHS対応ガイドライン ラベル及び表示・安全デ−タシ−ト作成指針」 |