1.化学品等及び会社情報 | |||
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化学品等の名称 | 2−アミノエタノール | ||
製品コード | H26-B-007(製品コードなし) | ||
会社名 | ○○○○株式会社 | ||
住所 | 東京都△△区△△町△丁目△△番地 | ||
電話番号 | 03-1234-5678 | ||
ファックス番号 | 03-1234-5678 | ||
電子メールアドレス | 連絡先@検セ.or.jp | ||
緊急連絡電話番号 | 03-1234-5678 | ||
推奨用途及び使用上の制限 | 本物質の主な用途は、合成洗剤(中和剤としてまた起泡安定剤原料として)、乳化剤、化粧品(クリーム類)、靴墨、つや出し、ワックス、農薬、有機合成(医薬品、農薬、ゴム薬、界面活性剤など)、切削油、潤滑油などの添加剤、防虫添加剤、繊維の柔軟剤原、ガス精製(アンモニア、メタノールなどの合成原料ガスより炭酸ガス、硫化水素の除去)、有機溶剤、pH調節剤、中和剤 |
2.危険有害性の要約 | ||||
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GHS分類 | ||||
分類実施日 | H25.8.22、政府向けGHS分類ガイダンス(H25.7版)を使用 | |||
GHS改訂4版を使用 | ||||
物理化学的危険性 | 引火性液体 | 区分4 | ||
健康に対する有害性 | 急性毒性(経皮) | 区分4 | ||
皮膚腐食性及び皮膚刺激性 | 区分1A | |||
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性 | 区分1 | |||
皮膚感作性 | 区分1 | |||
特定標的臓器毒性 (単回ばく露) | 区分1 (中枢神経系、呼吸器、肝臓)、区分3 (麻酔作用) | |||
特定標的臓器毒性 (反復ばく露) | 区分1 (中枢神経系)、区分2 (呼吸器) | |||
分類実施日 | 環境に対する有害性はH18.3.31、GHS分類マニュアル(H18.2.10 版)を使用 | |||
環境に対する有害性 | 水生環境有害性 (急性) | 区分2 | ||
注) 上記のGHS分類で区分の記載がない危険有害性項目については、政府向けガイダンス文書で規定された「分類対象外」、「区分外」または「分類できない」に該当する。なお、健康有害性については後述の11項に、「分類対象外」、「区分外」または「分類できない」の記述がある。 | ||||
GHSラベル要素 | ||||
絵表示 | ||||
注意喚起語 | 危険 | |||
危険有害性情報 | 引火性液体 皮膚に接触すると有害 重篤な皮膚の薬傷及び眼の損傷 アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ 重篤な眼の損傷 眠気又はめまいのおそれ 中枢神経系、呼吸器、肝臓の障害 長期にわたる、又は反復ばく露による中枢神経系の障害 長期にわたる、又は反復ばく露による呼吸器の障害のおそれ 水生生物に毒性 | |||
注意書き | ||||
安全対策 | 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 取扱後はよく手を洗うこと。 この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 環境への放出を避けること。 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 | |||
応急措置 | 飲み込んだ場合:口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。 皮膚に付着した場合:多量の水と石けん(鹸)で洗うこと。 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師に連絡すること。 直ちに医師に連絡すること。 気分が悪い時は医師に連絡すること。 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 特別な処置が必要である(このラベルの・・・を見よ)。 皮膚刺激又は発しん(疹)が生じた場合:医師の診断、手当てを受けること。 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 火災の場合:消火するために適切な消火剤を使用すること。 | |||
保管 | 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 施錠して保管すること。 | |||
廃棄 | 内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して廃棄すること。 | |||
他の危険有害性 | 情報なし |
3.組成及び成分情報 | |||
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単一製品・混合物の区別 | 単一製品 | ||
化学名又は一般名 | 2−アミノエタノール(2-Aminoethanol) | ||
別名 | エタノールアミン(Ethanolamine) 、モノエタノールアミン(Monoethanolamine) 、 グリシノール(Glycinol) | ||
濃度又は濃度範囲 | 99%以上 | ||
分子式 (分子量) | H2N-CH2-CH2-OH (61.08) | ||
化学特性 (示性式又は構造式) | |||
CAS番号 | 141-43-5 | ||
官報公示整理番号(化審法) | (2)-301 | ||
官報公示整理番号(安衛法) | (2)-301 | ||
分類に寄与する不純物及び安定化添加物 | 情報なし |
4.応急措置 | |||
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吸入した場合 | 被災者を新鮮な空気のある場所に移動し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 直ちに医師に連絡すること。 医師の手当、診断を受けること。 気分が悪い時は、医師の手当て、診断を受けること。 | ||
皮膚に付着した場合 | 直ちに、汚染された衣類をすべて脱ぐこと、又は取り去ること。 直ちに医師に連絡すること。 皮膚を速やかに洗浄すること。 多量の水と石鹸で洗うこと。 皮膚を流水又はシャワーで洗うこと。 皮膚刺激又は発疹が生じた場合は、医師の診断、手当てを受けること。 医師の手当、診断を受けること。 気分が悪い時は、医師の手当て、診断を受けること。 汚染された衣類を再使用する前に洗濯すること。 | ||
眼に入った場合 | 直ちに医師に連絡すること。 水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 医師の手当、診断を受けること。 気分が悪い時は、医師の手当て、診断を受けること。 | ||
飲み込んだ場合 | 直ちに医師に連絡すること。 口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。 医師の手当、診断を受けること。 気分が悪い時は、医師の手当て、診断を受けること。 | ||
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状 | 吸入:咳、頭痛、息切れ、咽頭痛。 皮膚に付着:発赤、痛み、皮膚熱傷 眼に付着:発赤、痛み、重度の熱傷。 経口摂取:腹痛、灼熱感、ショック又は虚脱。 | ||
応急措置をする者の保護 | 被災者を救助する場合は、送気マスク又は空気呼吸器を着用し、活動する。 | ||
医師に対する特別な注意事項 | 喘息や肺水腫の症状は2〜時間経過するまで現れない場合が多く、安静を保たないと悪化する。したがって、安静と経過観察が不可欠である。 |
5.火災時の措置 | |||
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消火剤 | 小火災:二酸化炭素、粉末消火剤、散水 大火災:散水、噴霧水、通常の泡消火剤 | ||
使ってはならない消火剤 | 棒状注水 | ||
特有の危険有害性 | 火災によって刺激性、毒性、又は腐食性のガスを発生するおそれがある。 可燃性物質:燃えるが、容易に発火しない。 加熱により容器が爆発するおそれがある。 | ||
特有の消火方法 | 危険でなければ火災区域から容器を移動する。 移動不可能な場合、容器及び周囲に散水して冷却する。 | ||
消火を行う者の保護 | 消火作業の際は、適切な空気呼吸器と化学用保護衣を着用すること。 |
6.漏出時の措置 | |||
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人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置 | 直ちに、全ての方向に適切な距離を漏洩区域として隔離する。 関係者以外の立入りを禁止する。 作業者は適切な保護具(「8.ばく露防止及び保護措置」の項を参照)を着用し、眼、皮膚への接触やガスの吸入を避ける。 適切な防護衣を着けていないときは破損した容器あるいは漏洩物に触れてはいけない。 風上に留まる。 低地から離れる。 | ||
環境に対する注意事項 | 河川等に排出され、環境へ影響を起こさないように注意する。 環境中に放出してはならない。 | ||
封じ込め及び浄化の方法及び機材 | 乾燥土、砂や不燃材料で吸収し、あるいは覆って密閉できる空容器に回収する。後で廃棄処理する。 危険でなければ漏れを止める。 プラスチックシートで覆いし、散乱を防ぐ。 すべての発火源を速やかに取除く(近傍での喫煙、火花や火炎の禁止)。 |
7.取扱い及び保管上の注意 | |||
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取扱い | |||
技術的対策 | 『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。 | ||
安全取扱い注意事項 | 使用前に取扱説明書を入手すること。 すべての安全注意を読み理解するまで取扱わないこと。 火気注意。 接触、吸入又は飲み込まないこと。 眼に入れないこと。 ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。 取扱い後はよく手を洗うこと。 屋外又は換気の良い区域でのみ使用すること。 | ||
接触回避 | 「10.安定性及び反応性」を参照。 | ||
保管 | |||
安全な保管条件 | 炎及び熱表面から離して保管すること。 冷所、換気の良い場所で保管すること。 酸化剤から離して保管する。 施錠して保管すること。 容器を密閉して換気の良い冷所で保管すること。 技術的対策: 保管場所は延焼のおそれのない外壁、柱、床を不燃材料で作ること。 保管場所は屋根を不燃材料で作るとともに、金属板その他の軽量な不燃材料でふき、かつ天井を設けないこと。 保管場所の床は、床面に水が浸入し、又は浸透しない構造とすること。 保管場所の床は、危険物が浸透しない構造とするとともに、適切な傾斜をつけ、かつ、適切なためますを設けること。 保管場所には危険物を貯蔵し、又は取り扱うために必要な採光、照明及び換気の設備を設ける。 | ||
安全な容器包装材料 | 消防法及び国連輸送法規で規定されている容器を使用する。 |
8.ばく露防止及び保護措置 | |||
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管理濃度 | 未設定 | ||
許容濃度 | |||
日本産衛学会(2014年度版) | 3ppm 7.5mg/m3 | ||
ACGIH(2014年版) | TLV-TWA (3 ppm) TLV-STEL (6 ppm) | ||
設備対策 | この物質を貯蔵ないし取扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを設置すること。 空気中の濃度をばく露限度以下に保つために排気用の換気を行なうこと。 高熱工程でミストが発生するときは、空気汚染物質を管理濃度以下に保つために換気装置を設置する。 | ||
保護具 | |||
呼吸用保護具 | 換気が十分でない場合には、指定された呼吸用の保護具を着用すること。 適切な呼吸器保護具を着用すること。 | ||
手の保護具 | 適切な保護手袋を着用すること。 二トリルゴム及び塩ビは適切な保護材料ではない。ネオプレンが推奨される。 飛沫を浴びる可能性のある時は、全身の化学用保護衣(耐酸スーツ等)を着用する。 | ||
眼の保護具 | 適切な眼の保護具を着用すること。 化学飛沫用のゴーグル及び適切な顔面保護具を着用すること。 安全眼鏡を着用すること。撥ね飛び又は噴霧によって眼及び顔面接触が起こりうる時は、包括的な化学スプラッシュゴーグル、及び顔面シールドを着用すること | ||
皮膚及び身体の保護具 | 適切な顔面用の保護具を着用すること。 一切の接触を防止するにはネオプレン製の、手袋、エプロン、ブーツ、又は全体スーツ等の不浸透性の防具を適宜着用すること。 しぶきの可能性がある場合は、全面耐薬品性防護服(例えば、酸スーツ)及びブーツが必要である。 取扱い後はよく手を洗うこと。 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 |
9.物理的及び化学的性質 | |||
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物理的状態 | |||
形状 | 液体:ICSC(2004) | ||
色 | 無色 :ICSC(2004) | ||
臭い | 特徴的な臭気 | ||
臭いのしきい(閾)値 | |||
pH | 9.4(25%水溶液) :Merck(13th,2001) | ||
融点・凝固点 | 10℃(融点):ICSC(2014)、 10.3℃: HSDB(2014) | ||
沸点、初留点及び沸騰範囲 | 171℃(沸点):ICSC(2014) | ||
引火点 | 85℃(密閉式) :ICSC(2014)、 86℃(密閉式): HSDB(2014) | ||
蒸発速度(酢酸ブチル=1) | 情報なし | ||
燃焼性(固体、気体) | 該当しない | ||
燃焼又は爆発範囲 | 下限 5.5vol%、上限 17vol%: ICSC(2004) | ||
蒸気圧 | 53Pa(20℃) : ICSC(2004) | ||
蒸気密度 | 2.11(空気=1)(計算値) | ||
比重(相対密度) | 1.018(20℃/4℃) :HSDB(2005) | ||
溶解度 | 易溶(水):ICSC(2004), メタノール、エタノール、クロロホルム、グリセリンと混和:ICSC(2004) | ||
n-オクタノール/水分配係数 | log Pow = -1.31 | ||
自然発火温度 | 410℃ :ICSC(2014) | ||
分解温度 | データなし | ||
粘度(粘性率) | 18.95mPa・s(25℃) :Merck(13th,2001) |
10.安定性及び反応性 | |||
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反応性 | 情報なし | ||
化学的安定性 | 加熱すると分解する。 | ||
危険有害反応可能性 | 硝酸セルロースと反応する。 強酸化剤、強酸と激しく反応する。 | ||
避けるべき条件 | 加熱 | ||
混触危険物質 | 強酸化剤、強酸。 | ||
危険有害な分解生成物 | 窒素酸化物などの有害で刺激性のガス。 |
11.有害性情報 | |||
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急性毒性 | |||
経口 | ラットのLD50値として、1,720 mg/kg (PATTY (6th, 2012)、環境省リスク評価第9巻 (2011)、厚生労働省委託がん原性試験結果 (Access on May 2014))、3,320 mg/kg (PATTY (6th, 2012))、ACGIH (7th, 2001))、10,200 mg/kg、20,000 mg/kg、1,515-3,320 mg/kg (DFGOT vol. 12 (1999))、500-20,000 mg/kg (NITE初期リスク評価書 (2008)) との6件の報告がある。分類ガイダンスに基づき、最も多くのデータが該当する区分外とした。(1件が区分4、3件が区分外 (うち1件が国連分類基準の区分5) に該当する。また、2件は複数データの集約であるため該当数に含めなかった。) 新たな情報 (PATTY (6th, 2012)、環境省リスク評価第9巻 (2011)、厚生労働省委託がん原性試験結果 (Access on May 2014)、PATTY (6th, 2012)、DFGOT vol. 12 (1999)、NITE初期リスク評価書 (2008)) を追加し、ガイダンスの改訂により、最も多くのデータが該当する区分外とした。 | ||
経皮 | ウサギのLD50値として、1,000 mg/kg (ACGIH (7th, 2001))、1,018 mg/kg (PATTY (6th, 2012)、環境省リスク評価第9巻 (2011))、1,025 mg/kg (DFGOT vol. 12 (1999)) との3件の報告がある。分類ガイダンスに基づき、最も多くのデータが該当する区分4とした。(1件が区分3、2件が区分4に該当する。) 新たな情報 (PATTY (6th, 2012)、環境省リスク評価第9巻 (2011)、DFGOT vol. 12 (1999)) を追加し、ガイダンスの改訂に基づき、最も多くのデータが該当する区分4とした。 | ||
吸入:ガス | GHSの定義における液体である。 | ||
吸入:蒸気 | データ不足のため分類できない。なお、飽和蒸気をラットに8時間ばく露 (4時間換算値:739 ppm) した結果、中毒症状がみられなかったとの報告 (DFGOT vol. 12 (1999)) がある。 | ||
吸入:粉じん及びミスト | データ不足のため分類できない。 | ||
皮膚腐食性及び皮膚刺激性 | ウサギの皮膚に原液を1分間又は5分間適用後洗浄した試験において、適用1日後に皮膚に出血と適用時間に依存した発赤、壊死がみられ、8 日以後は、鱗屑の形成がみられた (NITE初期リスク評価書 (2008))。また、別のウサギの皮膚に原液を適用した2試験及びウサギの耳介に適用した1試験においていずれも適用部位に壊死が認められた (NITE初期リスク評価書 (2008))。また、ヒトのボランティアに1.5 時間半閉塞経皮適用した試験で、発赤、浮腫が認められたとの報告がある (NITE初期リスク評価書 (2008))。以上の結果から区分1Aとした。なお、本物質はEU DSD分類において「C; R34」、EU CLP分類において「H314 Skin corr. 1B」に分類されている。 | ||
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性 | ウサギを用いた眼刺激性試験において、原液投与により瞬膜から結膜、眼瞼の縁にかけての重度の化学火傷や、角膜混濁、重度の浮腫が認められ、8日後に回復しなかった (NITE初期リスク評価書 (2008))。また、別のウサギを用いた2件の眼刺激性試験においても重度の刺激性が認められている (NITE初期リスク評価書 (2008))。以上の結果から、区分1とした。なお、ヒトの眼に 30 %の水溶液を一滴点眼した試験で、一時的な刺激性と充血が認められたとの報告がある (NITE初期リスク評価書 (2008))。 | ||
呼吸器感作性 | 金属用腐食防止剤として使われている 本物質1mg/m3以上に吸入ばく露された作業者に、上部呼吸器の炎症、慢性の気管支炎がみられた (NITE初期リスク評価書 (2008)) との報告がある。また、本物質を含むヘアケア製品によって喘息発作を起こした14人に対しエアロゾル吸入誘発試験 (濃度不明) を実施した結果、全員が咳、鼻水、鼻詰まり、喘息様呼吸を示したとの記載がある (BUA 202 (1996))。しかし、BUA 202 (1996) では職業ばく露においてみられる症状がモノエタノールアミン単独に由来するとは明らかにはされていないと結論している。以上から、上記のヒトデータは本物質単一のばく露と発生症状の間の関連性を決定するための条件と結果が不足しているヒト事例であり、分類に用いるには不十分なデータと判断した。 | ||
皮膚感作性 | モルモットを用いた皮膚感作性試験において、中程度の感作性 (4/5匹) がみられたとの報告がある (NITE初期リスク評価書 (2008))。また、疫学情報では本物質を含む水溶性オイルを使用している施盤工作業者に対するパッチテストで強い陽性結果がみられた (NITE初期リスク評価書 (2008))。また、金属用腐食防止剤として使われている本物質の蒸気に1-3 年間ばく露された104人の作業者 (男性 64人、女性 40人) に、アレルギー性皮膚疾患、湿疹が認められたとの報告がある (NITE初期リスク評価書 (2008))。 以上の結果から区分1とした。 | ||
生殖細胞変異原性 | ガイダンスの改訂により「区分外」が選択できなくなったため、「分類できない」とした。すなわち、in vivoでは、マウスの小核試験で陰性 (初期リスク評価書 (2008)、環境省リスク評価第9巻 (2011)、DFGOT vo.12 (1999))、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞の染色体異常試験、姉妹染色分体交換試験で陰性 (初期リスク評価書 (2008)、環境省リスク評価第9巻 (2011)、DFGOT vo.12 (1999)、PATTY (6th, 2012)、NTP DB (Access on July 2014)) である。In vitro遺伝子突然変異試験のデータはない。 | ||
発がん性 | 国際機関等による発がん性分類はない。なお、F344ラット雌雄の2年間飲水投与発がん性試験 (0、800、2,400 or 7,200 ppm (w/w)) 及び B6D2F1マウス雌雄の2年間飲水投与発がん性試験 (0、800、2,000 or 5,000 ppm (w/w)) でいずれも発がん性は認められなかった (厚生労働省委託がん原性試験結果 (Access on May 2014))。その他のデータはない。したがって、データ不足のため分類できない。 | ||
生殖毒性 | ラットを用いた経口経路での催奇形性試験 において母動物毒性 (体重増加抑制) がみられる用量 (450 mg/kg bw/day) においても、胎児、新生児に異常はみられていない。妊娠マウスに妊娠6-15日に強制経口投与し分娩させた試験では、母動物毒性 (16%が死亡し、活動低下、円背姿勢、努力性呼吸又は頻呼吸、喘鳴、稀に振戦、立毛、腟からの血性分泌物などがみられ、出産3日後の体重の有意な減少) がみられる用量 (850 mg/kg bw/day) において、出産率の有意な低下がみられたが同腹児数、児の生存率、出生時体重及び体重増加に影響はみられていない (環境省リスク評価第9巻 (2011))。 なお、このほかにMankes (1986) によるラットを用いた経口経路での催奇形性試験において母動物毒性がみられない用量において胚/胎児毒性 (吸収胚又は胎児死亡、低体重)、変異や奇形 (胸骨の変異、腎症/水尿管症) の増加がみられたとの報告があるが、GLPのもとで実施した他の試験結果との間に大きな差があり、その原因として、安全性評価を意図した実験計画でないこと、1 群の動物数が10匹と少ないこと、奇形分類が一般的でないこと、通常の発達段階の腎臓所見も異常としていることなどが指摘されている (環境省リスク評価第9巻 (2011))。したがって、この報告はGHS分類に用いなかった。 以上のように、催奇形性は認められていないが、生殖能に関する情報が得られていないため分類できないとした。 | ||
特定標的臓器毒性(単回ばく露) | ヒトにおいては、吸入ばく露で、咳、頭痛、息切れ、咽頭痛、嘔吐、脱力感、眩暈、上腕のしびれ、胸の痛み、1 mg/m3以上の吸入ばく露で上部呼吸器の炎症、慢性の気管支炎、急性肝障害から慢性肝炎の報告がある (NITE初期リスク評価書 (2008)、環境省リスク評価第9巻 (2011)、DEFGOT vol.12 (1999))、また、経口摂取では腹痛、灼熱感、ショック・虚脱、中枢神経系に影響を与え、意識低下を引き起こす (環境省リスク評価第9巻 (2011))。 実験動物では、経口経路で、無気力、運動減少、よろめき歩行、間代性及び強直性痙攣、呼吸困難、腹臥位、運動神経麻痺、過度の緊張、鎮静、筋の震え、遅発性死亡の報告があり、剖検結果では肝実質細胞壊死の報告がある (NITE初期リスク評価書 (2008)、BUA 202 (1996))。これらの症状はガイダンス値の区分2又は3に相当する範囲でみられた。さらに、本物質は呼吸器刺激性物質であり、神経毒性物質であるとの記載 (PATTY (6th, 2012)) がある。 以上より、実験動物においては症状はガイダンス値の区分2又は3に相当する範囲でみられているが、ヒトへの影響を重視し、区分1 (中枢神経系、呼吸器、肝臓)、区分3 (麻酔作用) とした。 | ||
特定標的臓器毒性(反復ばく露) | ヒトでは分類に利用可能なデータはなかった。実験動物については、ラットの13週間混餌投与試験 (NITE初期リスク評価書 (2008)、環境省リスク評価第9巻 (2011)、ACGIH (7th, 2001)、DFGOT vol. 12 (1999)、PATTY (6th, 2012))、ラット及びマウスの13週間及び104週間飲水投与試験 (厚労省委託がん原性試験 (Access on May 2014)) において、いずれも区分2をはるかに超える用量で、主に腎臓への影響 (重量増加、血中尿素窒素増加、尿タンパク陽性、腎乳頭変性/壊死) がみられたに過ぎず、経口経路では区分外相当と考えられた。 吸入経路ではラット、モルモット、イヌに本物質蒸気を濃度及びばく露期間を可変させ、いずれも24時間/日吸入ばく露した試験 (NITE初期リスク評価書 (2008)、ACGIH (7th, 2001)、DFGOT (vol. 12, 1999)、環境省環境リスク評価第9巻 (2011)、PATTY (6th, 2012)、記述内容は原著 (Weeks, M. H. et al. (1960)) で確認した) において、ラット及びイヌでは12-15 mg/m3を40日間、又は60日間ばく露 (ガイダンス値換算: 0.021-0.04 mg/L/6 hr) で活動性低下が、ラット、モルモット、イヌに29-64 mg/m3を90日間ばく露 (ガイダンス値換算: 0.12-0.26 mg/L/6 hr) で嗜眠がみられ、中枢神経系への影響が区分1の範囲で認められた。また、高濃度ばく露群ではラットへの162 mg/m3の30日間ばく露、並びにモルモットへの184 mg/m3の24日間ばく露で、死亡例が多発 (ラットで83% (37/45例)、モルモットで75% (23/30例)) し、死亡例を含む病理学的検査で消化管、肝臓、腎臓、肺、骨髄、精巣に肉眼ないし組織変化が認められたが、これらは死後変化を含む所見の可能性がある、又は全身的に疲弊した状況でみられる消耗性変化の可能性が考えられ、標的臓器の対象外とした。 | ||
一方、イヌでは250 mg/m3の30日間ばく露で、3例中1例が死亡したが、他の2例は生存し、生存例 (死亡例も同様の病理組織変化を示した) の病理組織所見より、標的臓器は肝臓 (肝臓中心静脈のうっ血、肝実質細胞の細胞質の空胞化及び混濁腫張など)、脾臓 (白脾髄領域のリンパ球減少、赤脾髄領域の赤血球減少など)、腎臓 (曲尿細管上皮細胞の混濁腫張、尿細管の硝子滴増加)、呼吸器 (鼻甲介の粘膜の糜爛、肺のうっ血、限局性の肺胞出血など)、精巣 (精子形成低下) との記述であった (Weeks, M. H. et al. (1960))。また、一般症状観察において、イヌでは64 mg/m3の90日間ばく露(ガイダンス値換算: 0.26 mg/L/6 hr) で浅速呼吸、250 mg/m3の30日間ばく露(ガイダンス値換算: 0.33 mg/L/6 hr) で喘ぎ呼吸が観察され、上記のとおり剖検で呼吸器に広範な異常所見が認められていることと併せて、区分2 (呼吸器) を選択するのが妥当であると考えた。なお、全動物種ともに低濃度から皮膚に傷害がみられ、高濃度群では筋層にまで達する壊死、潰瘍が認められたが、本物質の腐食性による影響と考えられた (NITE初期リスク評価書 (2008)、ACGIH (7th, 2001)、DFGOT (vol. 12, 1999)、環境省環境リスク評価第9巻 (2011)、PATTY (6th, 2012))。 以上、実験動物を用いた吸入ばく露試験の結果から、区分1 (中枢神経系)、区分2 (呼吸器) に分類した。なお、高濃度ばく露したイヌで認められた肝臓、脾臓、腎臓、精巣は生存例で認められた所見であったが、雄のみ2例の所見と例数が少ないことから、標的臓器とするには証拠が不十分と考え、標的臓器に含めないこととした。これらの判断と情報源が異なるため、旧分類とは異なる分類結果となった。 | |||
吸引性呼吸器有害性 | データ不足のため、分類できない。 |
12.環境影響情報 | |||
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生態毒性 | |||
水生環境有害性(急性) | 藻類(セレナストラム)の72時間ErC50 = 2.5mg/L から、区分2とした。 | ||
水生環境有害性(長期間) | 急速分解性があり(BODによる分解度:83%)、かつ生物蓄積性が低いと推定される(log Kow = -1.31 54) )ことから、区分外とした。 | ||
オゾン層への有害性 | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていない。 |
13.廃棄上の注意 | |||
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残余廃棄物 | 廃棄においては、関連法規ならびに地方自治体の基準に従うこと。 都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。 廃棄物の処理を依託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。 | ||
汚染容器及び包装 | 容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規ならびに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 |
14.輸送上の注意 | ||||
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該当の有無は製品によっても異なる場合がある。法規に則った試験の情報と、分類実施中の12項の環境影響情報とに、基づく修正の必要がある。 | ||||
国際規制 | ||||
国連番号 | 2491 | |||
国連品名 | ETHANOLAMINE | |||
国連危険有害性クラス | 8 | |||
副次危険 | - | |||
容器等級 | III | |||
海洋汚染物質 | 該当しない | |||
MARPOL73/78附属書K及びIBCコードによるばら積み輸送される液体物質 | 該当しない | |||
国内規制 | ||||
海上規制情報 | ICAO/IATAの規定に従う。 船舶安全法の規定に従う。 | |||
航空規制情報 | 航空法の規定に従う。 | |||
陸上規制情報 | 消防法の規制に従う。 | |||
特別安全対策 | 危険物は当該危険物が転落し、又は危険物を収納した運搬容器が落下し、転倒もしくは破損しないように積載すること。 危険物又は危険物を収納した容器が著しく摩擦又は動揺を起こさないように運搬すること。 危険物の運搬中危険物が著しく漏れる等災害が発生するおそれがある場合には、災害を防止するための応急措置を講ずると共に、もよりの消防機関その他の関係機関に通報すること。 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 食品や飼料と一緒に輸送してはならない。 他の危険物や燃えやすい危険物に上積みしない。 他の危険物のそばに積載しない。 重量物を上積みしない。 移送時にイエローカードの保持が必要。 | |||
緊急時応急措置指針番号 | 153 |
15.適用法令 | ||||
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法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。 | ||||
化審法 | 優先評価化学物質 | |||
労働安全衛生法 | 名称等を表示すべき危険有害物(法第57条、施行令第18条別表第9) 名称等を通知すべき危険有害物(法第57条の2、施行令第18条の2別表第9) リスクアセスメントを実施すべき危険有害物(法第57条の3) | |||
化学物質排出把握管理促進法 | 第1種指定化学物質 | |||
毒物及び劇物取締法 | 劇物 | |||
消防法 | 第4類引火性液体、第三石油類水溶性液体 | |||
航空法 | 腐食性物質 | |||
船舶安全法 | 腐食性物質 |
16.その他の情報 | ||||
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参考文献 | 各データ毎に記載した。 | |||
<モデルSDSを利用するときの注意事項> 本安全モデルデータシートは作成年月日時点における情報に基づいて記載されておりますので、事業場においてSDSを作成するに当たっては、新たな危険有害性情報について確認することが必要です。さらに、本安全データシートはモデルですので、実際の製品等の性状に基づき追加修正する必要があります。また、特殊な条件下で使用するときは、その使用状況に応じた情報に基づく安全対策が必要となります。 |