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安全データシート
(JIS Z7253:2019準拠)
4- (2, 4, 4-トリメチルペンタン-2-イル) フェノール
作成日 2003年05月06日
改訂日 2018年03月16日
改訂日 2022年03月15日
1.化学品及び会社情報
化学品の名称4- (2, 4, 4-トリメチルペンタン-2-イル) フェノール
化学品の英語名称4-(2,4,4-Trimethylpentan-2-yl)phenol
製品コードR03-C-046-MHLW
供給者の会社名○○○○株式会社
住所東京都△△区△△町△丁目△△番地
電話番号03-1234-5678
ファクシミリ番号03-1234-5678
電子メールアドレス連絡先@検セ.or.jp
緊急連絡電話番号03-1234-5678
推奨用途及び使用上の制限油溶性フェノール樹脂・界面活性剤原料 (NITE-CHRIPより引用)

2.危険有害性の要約
GHS分類
分類実施日
(物化危険性及び健康有害性)
R4.3.15、政府向けGHS分類ガイダンス(令和元年度改訂版(Ver2.0))を使用 ※一部、ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
物理化学的危険性-
健康に対する有害性急性毒性(経皮)区分4
眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性区分1
生殖毒性区分2
特定標的臓器毒性
(反復ばく露)
区分2(腎臓)
分類実施日
(環境有害性)
ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
環境に対する有害性水生環境有害性 短期(急性)区分1
水生環境有害性 長期(慢性)区分1
GHSラベル要素
絵表示感嘆符腐食性健康有害性環境
注意喚起語危険
危険有害性情報重篤な眼の損傷
生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い
長期にわたる、又は反復ばく露による腎臓の障害のおそれ
長期継続的影響により水生生物に非常に強い毒性
注意書き
 安全対策使用前に取扱説明書を入手すること。
全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
環境への放出を避けること。
保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
 応急措置皮膚に付着した場合:多量の水/石けん(鹸)で洗うこと。
眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診察/手当てを受けること。
直ちに医師に連絡すること。
気分が悪いときは医師に連絡すること。
気分が悪いときは、医師の診察/手当てを受けること。
特別な処置が必要である(このラベルの・・・を見よ)。
注) ”…”は、ラベルに解毒剤等中毒時の情報提供を受けるための連絡先などが記載されている場合のものです。ラベル作成時には、”…”を適切に置き換えてください。
汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。
漏出物を回収すること。
 保管施錠して保管すること。
 廃棄内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して廃棄すること。
他の危険有害性情報なし

3.組成及び成分情報
化学物質・混合物の区別化学物質
化学名又は一般名4- (2, 4, 4-トリメチルペンタン-2-イル) フェノール
慣用名又は別名4−tert−オクチルフェノール
p−オクチルフェノール
英語名4-(2,4,4-Trimethylpentan-2-yl)phenol
4-tert-Octylphenol
p-octylphenol
濃度又は濃度範囲情報なし
分子式 (分子量)C14H22O (206.33)
化学特性 (示性式又は構造式)構造式
CAS番号140-66-9
官報公示整理番号(化審法)3-503
官報公示整理番号(安衛法)情報なし
GHS分類に寄与する成分(不純物及び安定化添加物も含む)情報なし

4.応急措置
吸入した場合ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診察/手当てを受けること。
気分が悪いときは、医師の診察/手当てを受けること。
皮膚に付着した場合多量の水/石けん(鹸)で洗うこと。
気分が悪いときは医師に連絡すること。
特別な処置が必要である(このラベルの・・・を見よ)。
注) ”…”は、ラベルに解毒剤等中毒時の情報提供を受けるための連絡先などが記載されている場合のものです。ラベル作成時には、”…”を適切に置き換えてください。
汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。
眼に入った場合水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
直ちに医師に連絡すること。
飲み込んだ場合情報なし
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状情報なし
応急措置をする者の保護に必要な注意事項情報なし
医師に対する特別な注意事項情報なし

5.火災時の措置
適切な消火剤小火災:粉末消火剤、二酸化炭素、散水
大火災:粉末消火剤、二酸化炭素、耐アルコール泡消火剤、散水
使ってはならない消火剤棒状注水
火災時の特有の危険有害性可燃性。
火災の場合、有害物質(一酸化炭素)が放出される可能性がある。
特有の消火方法安全にできるのであれば、火災の場所から損傷していない容器を移動する。
消火水をせき止め、後で廃棄する。
消火活動は、有効に行える最も遠い距離から、無人ホース保持具やモニター付きノズルを用いて消火する。
容器内に水を入れてはいけない。
消火後も大量の水を用いて容器を冷却する。
安全弁から音が発生したり、タンクが変色したときは直ちに避難する。
火災に巻き込まれたタンクから常に離れる。
消火を行う者の特別な保護具及び予防措置消火作業の際は、適切な自給式の呼吸器用保護具を着用する。
防火服は、熱に対する防護はするが、化学物質に対しては限定的である。

6.漏出時の措置
人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置適切な呼吸器用保護具を着用する。
保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
耐薬品用保護衣を着用する(火災の危険性がない時)。
すべての着火源をすぐ近くから取り除く(現場での喫煙、火花や火炎の禁止)。
適切な防護衣を着けていないときは、破損した容器あるいは漏洩物に触れてはいけない。
流出や漏れている場所から、全ての方向に適切な距離をとる。
必要により、風下に適切な隔離距離をとる。
環境に対する注意事項環境汚染を引き起こすおそれがある。
漏出物を地面や河川や下水に直接流してはいけない。
封じ込め及び浄化の方法及び機材危険でなければ、漏れを止める。
排水溝、下水溝、地下室や狭い場所への流入を防ぐ。
乾燥した土、砂や不燃性物質で吸収し、あるいは覆って容器に移す。
容器内に水をいれてはいけない。
二次災害の防止策情報なし

7.取扱い及び保管上の注意
取扱い
技術的対策「8. ばく露防止及び保護措置」に記載の措置を行い、必要に応じて保護具を着用する。
安全取扱注意事項使用前に取扱説明書を入手すること。
全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
環境への放出を避けること。
接触回避「10. 安全性及び反応性」を参照。
衛生対策取扱い後は手をよく洗うこと。
保管
安全な保管条件施錠して保管すること。
乾燥した換気の良いところで保管すること。
容器を密閉しておくこと。
安全な容器包装材料消防法及び国連危険物輸送勧告モデル規則で規定されている容器を使用する。

8.ばく露防止及び保護措置
許容濃度等については日本産衛学会の「許容濃度の勧告」及びACGHIの「TLVs and BEIs」について記載しています。
管理濃度未設定
許容濃度等
日本産衛学会(2021年版)第3種粉じん: その他の無機及び有機粉じん*
吸入性粉じん: 2 mg/m3
総粉じん: 8 mg/m3
* 多量の粉じんの吸入によるじん肺を予防する観点から、この値以下とすることが望ましいとされる濃度。
ACGIH(2022年版)PNOS* TLV: 3 mg/m3 (Respirable particles)
PNOS* TLV: 10 mg/m3 (Inhalable particles)
* Particles (insoluble or poorly soluble) Not Otherwise Specified
設備対策取り扱いの場所の近くに、洗眼及び身体洗浄のための設備を設ける。
作業場では全体換気を行う。
設備は可能であれば密閉系とし局所排気装置を用いる。
保護具
呼吸用保護具作業者が粉塵に暴露される場合は呼吸保護具(防じんマスク等)の着用を検討する。
防じんマスクの選択については、以下の点に留意する。
-酸素濃度が18%未満の場所では使用しない。また、有害なガスが存在する場所においては防じんマスクを使用せず、その他の呼吸用保護具の利用を検討すること。
-防じんマスクは、日本工業規格(JIS T8151)に適合した、作業に適した性能及び構造のものを選ぶ。その際、取扱説明書等に記載されているデータを参考にする。
手の保護具保護手袋を着用する。
眼の保護具保護眼鏡を着用する。
皮膚及び身体の保護具必要に応じて、保護衣を着用する。

9.物理的及び化学的性質
物理的状態
物理状態固体 (20℃、1気圧) (GHS判定)
白色
臭いフェノール臭
融点/凝固点85 ℃(GESTIS(2022))
84.5 ℃(PubChem(2022))
沸点、初留点及び沸騰範囲175 ℃(40 hPa)(GESTIS(2022))
279 ℃(GESTIS(2022))
282.30 ℃(760.00mmHg(推定))(PubChem(2022))
可燃性可燃性(GESTIS(2022))
爆発下限界及び爆発上限界/可燃限界データなし
引火点147 ℃(GESTIS(2022))
自然発火点410 ℃(GESTIS(2022))
分解温度データなし
pHデータなし
動粘性率データなし
溶解度水: 7 mg/l(20℃)(GESTIS(2022))
水: 5.113 mg / L(25℃(推定))(PubChem(2022))
水: 4.821 mg / L(25℃(推定))(PubChem(2022))
n-オクタノール/水分配係数Log Kow: 4.8(22℃)(GESTIS(2022))
Log Kow: 5.25(推定)(PubChem(2022))
蒸気圧4.8X10-4 mm Hg(25℃)(PubChem(2022))
密度及び/又は相対密度0.89 g / Ml(90℃)(PubChem(2022))
相対ガス密度データなし
粒子特性データなし

10.安定性及び反応性
反応性「危険有害反応可能性」を参照。
化学的安定性推奨される保管条件下で安定。
危険有害反応可能性可燃性。この物質については、粉塵爆発の可能性に関する手掛かりは示されていない。しかしながら、渦巻いた状態で細かく分散した可燃性固体は、常に粉塵爆発の対象と見なされなければならない。加熱して分解すると刺激性の煙を生じる。
避けるべき条件
混触危険物質情報なし
危険有害な分解生成物情報なし

11.有害性情報
急性毒性
経口ラットのLD50値として、> 2,000 mg/kg (SIDS (2005)) との報告に基づき、区分に該当しないとした。なお、旧分類が使用した4,600 mg/kg (環境省リスク評価第2巻 (2003)) との情報は、元資料がList 3のRTECSであり、原典が入手不能で詳細が確認できないため不採用とした。
経皮ウサギのLD50値として、1,880 mg/kg (SIDS (2005)) の報告に基づき、区分4とした。
吸入: ガスGHSの定義における固体である。
吸入: 蒸気GHSの定義における固体である。
吸入: 粉じん及びミストデータ不足のため分類できない。なお、ラットに純度89%の本物質エアロゾルを1時間吸入ばく露した試験で、LC100値は116 mg/L (4時間換算値: 29 mg/L) 以下であったとの報告がある (SIDS (2005))。
皮膚腐食性及び皮膚刺激性ヒトにおいて軽度の皮膚刺激性との記載がある (SIDS (2005))。ウサギを用いた皮膚刺激性試験 (OECD TG 404準拠) では、軽度の皮膚刺激性との報告 (SIDS (2005)) がある。よって、区分に該当しない (国連分類基準の区分3) とした。なお、EU CLP分類において本物質はSkin Irrit. 2に分類されている (ECHA CL Inventory (Access on June 2017))。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性【分類根拠】
(1)、(2)より、区分1とした。AICIS IMAP(2018)にて眼刺激性知見が公表されたため、旧分類から眼刺激性項目のみ見直した(2021年)。

【根拠データ】
(1)ウサギ(n = 1)を用いた眼刺激性試験(OECD TG 405、GLP、24時間観察)において、角膜混濁、虹彩炎及び重度の結膜刺激を生じたとの報告があるが、症状が不可逆的との情報はない(AICIS IMAP (2018)、SIAR (1995)、REACH登録情報 (Accessed Dec. 2021))。
(2)異性体混合物を用いた、ウサギ(n = 6)による眼刺激性試験(OECD TG 405、21日観察)において、24時間後に全例で角膜混濁、虹彩炎、結膜発赤、結膜浮腫がみられ、結膜浮腫を除く刺激性影響は、21日以内に完全に回復しなかった(角膜混濁スコア:1.3/1.3/1.3/1.3/1.3/2、虹彩炎スコア:1/1/1/1/1/1、結膜発赤スコア:1.7/2/2.7/2.7/3/3、結膜浮腫スコア:1.7/1.7/2.7/2.3/2.3/2.3)との報告がある(AICIS IMAP (2018)、REACH登録情報 (Accessed Dec. 2021))。
呼吸器感作性データ不足のため分類できない。
皮膚感作性モルモットを用いた感作性試験 (OECD TG 406準拠) において、本物質は陰性との報告 (SIDS (2005)) があるが、一試験の結果であり陽性対照の反応率等詳細が不明であることから、分類できないとした。
生殖細胞変異原性データ不足のため分類できない。すなわち、in vivoデータはなく、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞の染色体異常試験で陰性である (厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on June 2017)、SIDS (2005))。
発がん性データ不足のため分類できない。
生殖毒性ラットを用いた強制経口投与による生殖発生毒性スクリーニング試験において、500 mg/kg/dayで受胎率及び着床率の低下、妊娠期間の延長、発育遅延がみられたが、この用量は母動物死亡率が54% (13/24例) と著しく高く、生殖発生影響は二次的影響と考えられる (SIDS (2005))。また、ラットを用いた混餌投与による2世代試験で、児動物に腟開口及び包皮分離発現日齢のわずかな遅延がみられたとの報告 (環境省リスク評価第2巻 (2003))、及び新生児ラットの生後1日〜5日に強制経口投与した試験で、体重の低下に伴うと考えられる性成熟の遅延や雄性生殖器官重量の変化がみられたとの報告 (環境省リスク評価第2巻 (2003)) があるが、軽微な影響で分類根拠とし難い。一方、妊娠ラットの妊娠初期 (妊娠0〜8日) に経口投与した発生毒性試験で、母動物毒性 (体重増加抑制、摂餌量減少) がみられる用量 (31.3 mg/kg/day以上) で着床後胚/胎児死亡の増加がみられたとの報告がある (Catalog of Teratogenic Agents, 11th ed.: (原著確認) Harazono, A. and Ema, M. (2001): Toxicol. Lett., 119, 79-84)。したがって、母動物毒性量での胚/胎児死亡の増加を基に区分2とした。
特定標的臓器毒性 (単回ばく露)データ不足のため分類できない。旧分類はラットの急性経口毒性試験で軽度の鎮静作用、運動失調が認められたとのIUCLID (2000) の情報を根拠として、区分3 (麻酔作用) としていたが、IUCLIDは入手できず詳細不明であるため採用しなかった。他に根拠となる情報がないため、分類できないとした。なお、ECHA登録情報 (Access on July 2017) に、ラットの単回経口投与試験において、区分2超の3,160 mg/kg以上の用量で、投与30分後に立毛、うずくまり姿勢、軽度の鎮静と運動失調、下痢、利尿、腹臥位、体温低下、チアノーゼ、努力呼吸、よろめき歩行、振戦がみられ、生存例の剖検では小腸の充血、胃粘膜の腫脹、肝臓、胃、脾臓の腹膜への癒着が認められたとの記載がある。
特定標的臓器毒性 (反復ばく露)ヒトに関する情報はない。実験動物については、ラットを用いた強制経口投与による28日間反復経口投与毒性試験において、区分2のガイダンス値の範囲内である70 mg/kg/day (90日換算値: 21.8 mg/kg/day) 以上で流涎、A/G比の低下、300 mg/kg/day (90日換算値: 93.3 mg/kg/day) で体重増加抑制、ナトリウム増加、尿素窒素・トリグリセライドの増加、尿量増加、尿比重低下、尿中電解質の変化、腎臓・肝臓重量増加、腎臓の尿細管上皮再生性変化等がみられている (厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on June 2017)、環境省リスク評価第2巻 (2003)、SIDS (2005))。また、ラットを用いた強制経口投与による29日間反復経口投与毒性試験において、区分2のガイダンス値の範囲である150 mg/kg/day (90日換算値: 46.7 mg/kg/day) 以上で腎臓の近位尿細管における有糸分裂像を伴う好塩基性上皮、250 mg/kg/day (90日換算値:77.8 mg/kg/day) で腎臓・肝臓重量増加、小葉中心性肝細胞腫大 (被験物質代謝と関連した適応反応) の報告がある (SIDS (2005))。
  以上、腎臓、肝臓に影響がみられているが肝臓については被験物質代謝と関連した適応反応と考えられていることから、標的臓器としなかった。したがって、区分2 (腎臓) とした。
  肝臓の所見について適応反応としたことから分類が変更となった。
誤えん有害性*データ不足のため分類できない。
* JIS Z7252の改訂により吸引性呼吸器有害性から項目名が変更となった。

12.環境影響情報
生態毒性
水生環境有害性 短期(急性)甲殻類(アミ)96時間LC50 = 0.0479 mg/L(環境省環境リスク評価(第2巻):2003)であることから、区分1とした。
水生環境有害性 長期(慢性)急速分解性がなく(難分解性、BODによる分解率:0%(化審法DB:1978))、魚類(ニジマス)の 60日間NOEL = 0.0061 mg/L(OECD SIDS:1995)であることから、区分1とした。
残留性・分解性化審法分解度試験:難分解性(化学物質安全性点検結果等(分解性・蓄積性))
生態蓄積性化審法濃縮度試験:低濃縮性(化学物質安全性点検結果等(分解性・蓄積性))
土壌中の移動性情報なし
オゾン層への有害性当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていない。

13.廃棄上の注意
化学品(残余廃棄物)、当該化学品が付着している汚染容器及び包装の安全で、かつ、環境上望ましい廃棄、又はリサイクルに関する情報廃棄においては、関連法規ならびに地方自治体の基準に従うこと。
都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。
廃棄物の処理を委託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。
容器は洗浄してリサイクルするか、関連法規制並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。
空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。

14.輸送上の注意
本物質のGHS分類結果に基づく国際規制の分類等は、以下の通りと推定されるが、該否は製品によって異なる場合がある。輸送危険物の分類は、容器等級を含め、荷送人が責任をもって判断することとされているため、輸送の際には、個々の貨物について、製品の状態、形状等も考慮し、輸送モード (航空、船舶) を規制する法規に沿って事業者が判断する必要がある。
国際規制
国連番号3077
品名(国連輸送名)環境有害性物質(固体)、n.o.s.
国連分類9
副次危険-
容器等級V
海洋汚染物質該当する
MARPOL73/78附属書U及びIBCコードによるばら積み輸送される液体物質該当しない
国内規制
海上規制情報船舶安全法の規定に従う。
航空規制情報航空法の規定に従う。
陸上規制情報道路法、消防法の規定に従う。
特別な安全上の対策道路法、消防法の規定によるイエローカード携行の対象物
その他 (一般的) 注意輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。
重量物を上積みしない。
緊急時応急措置指針番号*171
* 北米緊急時応急措置指針に基づく。米国運輸省が中心となって発行した「2020 Emengency Response Guidebook (ERG 2020)」(一般社団法人日本化学工業協会によって和訳されている(発行元:日本規格協会)に掲載されている。

15.適用法令
法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。
労働安全衛生法変異原性が認められた既存化学物質(法第57条の5、労働基準局長通達)
化審法優先評価化学物質(法第2条第5項)
化学物質排出把握管理促進法(PRTR法)第一種指定化学物質(法第2条第2項、施行令第1条別表第1)
毒物及び劇物取締法該当しない
消防法指定可燃物 可燃性固体類(法第9条の4、危険物令第1条の12・別表第4)
水質汚濁防止法指定物質(法第2条第4項、施行令第3条の3)
船舶安全法有害性物質(危規則第3条危険物告示別表第1)
航空法有害性物質(施行規則第194条危険物告示別表第1)

16.その他の情報
参考文献
9項、11項については各データ毎に記載。その他の各項については以下を参照。
・NITE化学物質総合情報提供システム(NITE-CHRIP)
・International Chemical Safety Cards (ICSC)
・Hazardous Substances Data Bank (HSDB)
・GESTIS Substance database (GESTIS)
・ERG 2020版 緊急時応急措置指針−容器イエローカードへの適用
・一般社団法人日本化学工業協会 編「GHS対応ガイドライン ラベル及び表示・安全デ−タシ−ト作成指針」