1.化学品及び会社情報 | |||
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化学品の名称 | (E)−N−(1−{N−[(6−クロロ−3−ピリジル)メチル]−N−メチルアミノ}エチリデン)カルバモニトリル(別名:アセタミプリド) | ||
化学品の英語名称 | (E)-N-(1-{N-[(6-Chloro-3-pyridyl)methyl]-N-methylamino}ethylidene)carbamonitrile | ||
製品コード | R03-S-003-MHLW | ||
供給者の会社名 | ○○○○株式会社 | ||
住所 | 東京都△△区△△町△丁目△△番地 | ||
電話番号 | 03-1234-5678 | ||
ファクシミリ番号 | 03-1234-5678 | ||
電子メールアドレス | 連絡先@検セ.or.jp | ||
緊急連絡電話番号 | 03-1234-5678 | ||
推奨用途及び使用上の制限 |
2.危険有害性の要約 | |||
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GHS分類 | |||
分類実施日 (物化危険性及び健康有害性) | ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) | ||
物理化学的危険性 | - | ||
健康に対する有害性 | 急性毒性(経口) | 区分3 | |
生殖毒性 | 区分2 | ||
特定標的臓器毒性 (単回ばく露) | 区分1(神経系) | ||
特定標的臓器毒性 (反復ばく露) | 区分2(肝臓) | ||
分類実施日 (環境有害性) | ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) | ||
環境に対する有害性 | 水生環境有害性 短期(急性) | 区分1 | |
水生環境有害性 長期(慢性) | 区分1 | ||
GHSラベル要素 | |||
絵表示 | |||
注意喚起語 | 危険 | ||
危険有害性情報 | 飲み込むと有毒 生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い 神経系の障害 長期にわたる、又は反復ばく露による肝臓の障害のおそれ 長期継続的影響により水生生物に非常に強い毒性 | ||
注意書き | |||
安全対策 | 使用前に取扱説明書を入手すること。 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 取扱い後は手をよく洗うこと。 この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 環境への放出を避けること。 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 | ||
応急措置 | 飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。 ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師に連絡すること。 ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診察/手当てを受けること。 気分が悪いときは、医師の診察/手当てを受けること。 特別な処置が必要である(このラベルの・・・を見よ)。 注) ”…”は、ラベルに解毒剤等中毒時の情報提供を受けるための連絡先などが記載されている場合のものです。ラベル作成時には、”…”を適切に置き換えてください。 口をすすぐこと。 漏出物を回収すること。 | ||
保管 | 施錠して保管すること。 | ||
廃棄 | 内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して廃棄すること。 | ||
他の危険有害性 | 情報なし |
3.組成及び成分情報 | |||
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化学物質・混合物の区別 | 化学物質 | ||
化学名又は一般名 | (E)−N−(1−{N−[(6−クロロ−3−ピリジル)メチル]−N−メチルアミノ}エチリデン)カルバモニトリル | ||
慣用名又は別名 | アセタミプリド | ||
英語名 | (E)-N-(1-{N-[(6-Chloro-3-pyridyl)methyl]-N-methylamino}ethylidene)carbamonitrile Acetamiprid | ||
濃度又は濃度範囲 | 情報なし | ||
分子式 (分子量) | C10H11ClN4 (222.67) | ||
化学特性 (示性式又は構造式) | |||
CAS番号 | 135410-20-7 | ||
官報公示整理番号(化審法) | 情報なし | ||
官報公示整理番号(安衛法) | 情報なし | ||
GHS分類に寄与する成分(不純物及び安定化添加物も含む) | 情報なし |
4.応急措置 | |||
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吸入した場合 | ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師に連絡すること。 ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診察/手当てを受けること。 気分が悪いときは、医師の診察/手当てを受けること。 特別な処置が必要である(このラベルの・・・を見よ)。 注) ”…”は、ラベルに解毒剤等中毒時の情報提供を受けるための連絡先などが記載されている場合のものです。ラベル作成時には、”…”を適切に置き換えてください。 | ||
皮膚に付着した場合 | 情報なし | ||
眼に入った場合 | 情報なし | ||
飲み込んだ場合 | 直ちに医師に連絡すること。 特別な処置が必要である(このラベルの・・・を見よ)。 注) ”…”は、ラベルに解毒剤等中毒時の情報提供を受けるための連絡先などが記載されている場合のものです。ラベル作成時には、”…”を適切に置き換えてください。 口をすすぐこと。 | ||
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状 | 情報なし | ||
応急措置をする者の保護に必要な注意事項 | 情報なし | ||
医師に対する特別な注意事項 | 情報なし |
5.火災時の措置 | |||
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適切な消火剤 | 小火災:粉末消火剤、二酸化炭素、散水 大火災:粉末消火剤、二酸化炭素、耐アルコール泡消火剤、散水 | ||
使ってはならない消火剤 | 棒状注水 | ||
火災時の特有の危険有害性 | 可燃性。 火災の場合、有害物質(窒素酸化物、塩化水素、一酸化炭素)が放出される可能性がある。 | ||
特有の消火方法 | 安全にできるのであれば、火災の場所から損傷していない容器を移動する。 消火水をせき止め、後で廃棄する。 消火活動は、有効に行える最も遠い距離から、無人ホース保持具やモニター付きノズルを用いて消火する。 容器内に水を入れてはいけない。 消火後も大量の水を用いて容器を冷却する。 安全弁から音が発生したり、タンクが変色したときは直ちに避難する。 火災に巻き込まれたタンクから常に離れる。 | ||
消火を行う者の特別な保護具及び予防措置 | 消火作業の際は、適切な自給式の呼吸器用保護具を着用する。 密閉型防護服を着用する。 防火服は、熱に対する防護はするが、化学物質に対しては限定的である。 |
6.漏出時の措置 | |||
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人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置 | 適切な呼吸器用保護具を着用する。 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 製造者により特に推奨された耐薬品用保護衣を着用する(火災の危険性がない時)。 すべての着火源をすぐ近くから取り除く(現場での喫煙、火花や火炎の禁止)。 適切な防護衣を着けていないときは、破損した容器あるいは漏洩物に触れてはいけない。 流出や漏れている場所から、全ての方向に適切な距離をとる。 必要により、風下に適切な隔離距離をとる。 | ||
環境に対する注意事項 | 環境汚染を引き起こすおそれがある。 漏出物を地面や河川や下水に直接流してはいけない。 | ||
封じ込め及び浄化の方法及び機材 | 危険でなければ、漏れを止める。 排水溝、下水溝、地下室や狭い場所への流入を防ぐ。 乾燥した土、砂や不燃性物質で吸収し、あるいは覆って容器に移す。 容器内に水をいれてはいけない。 | ||
二次災害の防止策 | 情報なし |
7.取扱い及び保管上の注意 | |||
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取扱い | |||
技術的対策 | 「8. ばく露防止及び保護措置」に記載の措置を行い、必要に応じて保護具を着用する。 | ||
安全取扱注意事項 | 使用前に取扱説明書を入手すること。 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 環境への放出を避けること。 | ||
接触回避 | 「10. 安全性及び反応性」を参照。 | ||
衛生対策 | 取扱い後は手をよく洗うこと。 この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 | ||
保管 | |||
安全な保管条件 | 施錠して保管すること。 | ||
安全な容器包装材料 | 情報なし |
8.ばく露防止及び保護措置 | ||||
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許容濃度等については日本産衛学会の「許容濃度の勧告」及びACGHIの「TLVs and BEIs」について記載しています。 | ||||
管理濃度 | 未設定 | |||
許容濃度等 | ||||
日本産衛学会(2021年版) | 未設定 | |||
ACGIH(2022年版) | TLV-TWA: 0.05 mg/m3(IFV ;Inhalable fraction and vapor) | |||
設備対策 | 取り扱いの場所の近くに、洗眼及び身体洗浄のための設備を設ける。 作業場では全体換気を行う。 設備は密閉系とし局所排気装置を用いる。 | |||
保護具 | ||||
呼吸用保護具 | 作業者が粉塵に暴露される場合は呼吸保護具(防じんマスク等)の着用を検討する。 防じんマスクの選択については、以下の点に留意する。 -酸素濃度が18%未満の場所では使用しない。また、有害なガスが存在する場所においては防じんマスクを使用せず、その他の呼吸用保護具の利用を検討すること。 -防じんマスクは、日本工業規格(JIS T8151)に適合した、作業に適した性能及び構造のものを選ぶ。その際、取扱説明書等に記載されているデータを参考にする。 | |||
手の保護具 | 保護手袋を着用する。 | |||
眼の保護具 | 保護眼鏡を着用する。 | |||
皮膚及び身体の保護具 | 保護衣を着用する。 |
9.物理的及び化学的性質 | |||
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物理的状態 | |||
物理状態 | 固体 (20℃、1気圧) (GHS判定) | ||
色 | 白色 | ||
臭い | 無臭 | ||
融点/凝固点 | 98.9 ℃(GESTIS(202)) | ||
沸点、初留点及び沸騰範囲 | データなし | ||
可燃性 | 可燃性(GESTIS(2022)) | ||
爆発下限界及び爆発上限界/可燃限界 | データなし | ||
引火点 | データなし | ||
自然発火点 | データなし | ||
分解温度 | データなし | ||
pH | データなし | ||
動粘性率 | データなし | ||
溶解度 | 水: 2.950 g/l(20℃)(GESTIS(2022)) 水: 4.25X10+3 mg/L(25℃)(PubChem(2022)) アセトン、メタノール、エタノール、ジクロロメタン、クロロホルム、アセトニトリル、テトラヒドロフランに可溶(PubChem(2022)) | ||
n-オクタノール/水分配係数 | Log Kow: 0.80(25℃)(PubChem(2022)) | ||
蒸気圧 | 4.36X10-5 mm Hg(25℃(推定))(PubChem(2022)) | ||
密度及び/又は相対密度 | 1.330 g/cm3(20℃)(GESTIS(2022)) | ||
相対ガス密度 | データなし | ||
粒子特性 | データなし |
10.安定性及び反応性 | |||
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反応性 | 「危険有害反応可能性」を参照。 | ||
化学的安定性 | 情報なし | ||
危険有害反応可能性 | 情報なし | ||
避けるべき条件 | 情報なし | ||
混触危険物質 | 情報なし | ||
危険有害な分解生成物 | 情報なし |
11.有害性情報 | ||||
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急性毒性 | ||||
経口 | 【分類根拠】 (1)〜(6)より、より有害性の高い区分を採用し、区分3とした。 【根拠データ】 (1)ラット(雄)のLD50:217 mg/kg(食安委 農薬評価書 (2014)、CLH Report (2018)) (2)ラット(雌)のLD50:146 mg/kg(食安委 農薬評価書 (2014)、CLH Report (2018)) (3)ラット(雄)のLD50:195 mg/kg(食安委 農薬評価書 (2014)、CLH Report (2018)) (4)ラット(雌)のLD50:140〜200 mg/kgの間(食安委 農薬評価書 (2014)、CLH Report (2018)) (5)ラット(雄)のLD50:417 mg/kg(CLH Report (2018)) (6)ラット(雌)のLD50:314 mg/kg(CLH Report (2018)) | |||
経皮 | 【分類根拠】 (1)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ラットのLD50:> 2,000 mg/kg(食安委 農薬評価書 (2014)、JMPR (2011)) | |||
吸入: ガス | 【分類根拠】 GHSの定義における固体であり、区分に該当しない。 | |||
吸入: 蒸気 | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 | |||
吸入: 粉じん及びミスト | 【分類根拠】 (1)、(2)からは区分を特定できず、データ不足のため分類できない。 【根拠データ】 (1)ラットのLC50(4時間):> 0.3 mg/L(食安委 農薬評価書 (2014)) (2)ラットのLC50(4時間):> 1.15 mg/L(食安委 農薬評価書 (2014)) | |||
皮膚腐食性及び皮膚刺激性 | 【分類根拠】 (1)、(2)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ウサギ(n=6)を用いた皮膚刺激性試験(GLP、4時間適用、72時間観察)において、全例で皮膚刺激性変化はみられなかったとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2014)、JMPR (2011)、農薬抄録 (2015))。 (2)ウサギ(n=9)を用いた皮膚刺激性試験(4時間適用、3日観察)において、全例で皮膚刺激性変化はみられなかったとの報告がある(農薬工業会:「農薬時代」第173号 (1993))。 | |||
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性 | 【分類根拠】 (1)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ウサギ(n=9)を用いた眼刺激性試験(GLP、72時間観察)において、非洗眼群で1〜48時間後に軽微な結膜発赤がみられたが、72時間後には消失した(非洗眼群6例の角膜混濁スコアの平均:0、虹彩炎スコアの平均:0、結膜発赤スコアの平均:0.2、結膜浮腫スコアの平均:0)との報告がある(食安委 農薬評価書 (2014)、JMPR (2011)、農薬抄録 (2015))。 | |||
呼吸器感作性 | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 | |||
皮膚感作性 | 【分類根拠】 (1)、(2)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)モルモット(n=20)を用いたMaximisation試験(GLP、皮内投与:2.5%溶液)において、惹起24、48時間後の陽性率はともに0%(0/20例)であったとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2014)、JMPR (2011)、農薬抄録 (2015))。 (2)モルモット(n=10)を用いたMaximisation試験(GLP、皮内投与:1%溶液)において、惹起24、48時間後の陽性率はともに0%(0/20例)であったとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2014)、JMPR (2011)、農薬抄録 (2015))。 | |||
生殖細胞変異原性 | 【分類根拠】 (1)〜(8)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)マウスの骨髄細胞を用いた小核試験(GLP、単回経口投与)において、陰性の報告(食安委 農薬評価書 (2014)、農薬抄録 (2015)、JMPR Tox Monograph (2011)、CLH Report (2018))。 (2)ラットの骨髄細胞を用いた染色体異常試験(GLP、単回経口投与)において、陰性の報告(食安委 農薬評価書 (2014)、農薬抄録 (2015)、JMPR Tox Monograph (2011)、CLH Report (2018))。 (3)In vivo/in vitro試験系としてラットの肝細胞を用いた不定期DNA合成試験(単回経口投与)において、陰性の報告がある(食安委 農薬評価書 (2014)、JMPR Tox Monograph (2011)、CLH Report (2018))。 (4)細菌復帰突然変異試験(GLP)において、陰性との報告がある(食安委 農薬評価書 (2014)、農薬抄録 (2015)、JMPR Tox Monograph (2011)、CLH Report (2018))。 (5)ほ乳類培養細胞(CHO)を用いた遺伝子突然変異試験(GLP)において、陰性との報告がある(食安委 農薬評価書 (2014)、農薬抄録 (2015)、JMPR Tox Monograph (2011)、CLH Report (2018))。 (6)ほ乳類培養細胞(CHO及びCHL)を用いた染色体異常試験(GLP)において、陽性との報告がある(食安委 農薬評価書 (2014)、農薬抄録 (2015)、JMPR Tox Monograph (2011)、CLH Report (2018))。 (7)ラットの培養初代肝細胞を用いたUDS試験において、陰性との報告がある(食安委 農薬評価書 (2014)、農薬抄録 (2015)、JMPR Tox Monograph (2011)、CLH Report (2018))。 (8)EUの最新評価では、in vivo及びin vitro結果から、証拠の重み付けにより本物質は遺伝毒性を有しないと考えられている(CLH Report (2018)、ECHA RAC Opinion (2020))。 | |||
発がん性 | 【分類根拠】 (1)〜(3)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)国内外の分類機関による既存分類として、EPAではNL(Not Likely to be Carcinogenic to Humans)に分類されている(EPA Chemicals Evaluated for Carcinogenic Potential Annual Cancer Report 2018: 2001年分類)。 (2)ラットの2年間慢性毒性/発がん性併合試験(混餌投与)では、雌の高用量群において乳腺腺がんの発生頻度増加がみられたが、試験施設の背景データの範囲内であり、Fischerの直接確率検定では投与群と対照群との間に差異がないことから検体投与による影響ではないと判断された(JMPR Tox Monograph (2011))。その他、検体投与による腫瘍発生頻度の増加はなく、発がん性は認められなかった(食安委農薬評価書 (2014)、農薬抄録 (2015)、JMPR Tox. Monograph (2011))。 (3)マウスの18ヵ月間発がん性試験(混餌投与)では、発がん性は認められなかった(食安委 農薬評価書 (2014) 、農薬抄録 (2015)、JMPR Tox. Monograph (2011))。 | |||
生殖毒性 | 【分類根拠】 (1)〜(6)より、区分2とした。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた強制経口投与による発達神経毒性試験(GLP、妊娠6日〜哺育21日)において、45 mg/kg/dayで親動物に一般毒性影響(死亡(1例)、体重増加抑制及び摂餌量減少等)、児動物に生後0〜1日の生存率の低下、体重増加抑制(雌雄)及び聴覚驚愕反応の低下(雄)がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2014)、農薬抄録 (2015))。なお、EFSAの評価では、1つ下の中用量投与の児動物の生後20日及び60日にも聴覚驚愕反応低下傾向がみられたとして保守的なNOAELの設定が提案された(EFSA (2013)、CLH Report (2018))。 (2)ラットを用いた混餌投与による二世代生殖毒性試験(GLP)において、800 ppmで親動物に一般毒性影響(体重増加抑制、摂餌量減少、肝細胞肥大等)、児動物に体重増加抑制(F1及びF2)、生存率低下(F2)がみられた。なお、繁殖能に対する影響は認められなかったとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2014)、農薬抄録 (2015) 、JMPR (2011))。 (3)(2)とは別のラットを用いた混餌投与による二世代生殖毒性試験(GLP)において、800 ppmで親動物に一般毒性影響(体重増加抑制、摂餌量減少)、F1及びF2児動物に体重増加抑制、生存率低下(哺育14及び21日)、F1児動物に包皮分離遅延、膣開口遅延、F2児動物に生存率低下(哺育4日)、離乳率低下、眼瞼開裂遅延、耳介開展の遅延傾向がみられた。なお、繁殖能に対する影響は認められなかったとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2014)、農薬抄録 (2015) )。 (4)ラットを用いた強制経口投与による発生毒性試験(GLP、妊娠6〜15日)において、50 mg/kg/dayで親動物に体重増加抑制、摂餌量減少、肝絶対及び比重量増加、腎比重量増加、児動物に第13 肋骨短縮化の頻度増加がみられたが、催奇形性は認められなかったとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2014)、農薬抄録 (2015)、JMPR (2011))。 (5)ウサギを用いた強制経口投与による発生毒性試験(GLP、妊娠6〜18日)において、催奇形性は認められなかったとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2014)、農薬抄録 (2015)、JMPR (2011))。 (6)CLH Reportでは、(3)の母体に影響のない用量での神経発達影響に加え、母体に影響のある用量での出生児の生存率低下、生後の発育遅延(雄児の包皮分離遅延等)によりRepr. 2を提案した(CLH Report (2018))。RACは神経発達毒性試験における中用量での聴覚驚愕反応低下は有意差がないとして否定したが、その他の発生影響は受容できるとして、Repr. 2は妥当との判断を示した。また、(3)の児動物にみられた離乳前の生存児数減少については、授乳による影響が検討されたが、出生後0日後に体重が減少していたことから、少なくとも子宮内ばく露が影響していることを示唆し、授乳を介した影響についてはデータが不十分であることから分類しないと結論付けた(ECHA RAC Opinion (2020))。 | |||
特定標的臓器毒性 (単回ばく露) | 【分類根拠】 (1)〜(6)より、区分1(神経系)とした。 【根拠データ】 (1)自殺目的で本物質を含む殺虫剤を服用した急性中毒2症例では、重度の悪心・嘔吐、筋肉虚弱、低体温、痙攣が共通してみられたとの報告がある(HSDB (Accessed Oct. 2020))。 (2)ラットを用いた単回経口投与試験において、雌で120 mg/kg以上(区分1の範囲)、雄で150 mg/kg(区分1の範囲)以上で死亡例がみられ、症状として体重減少、振戦、うずくまり、反応性低下、側臥位、雌に腹臥位、流涎、尿失禁、歩行失調、剖検例で肺の暗赤色化がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2014)、農薬抄録 (2015))。 (3)ラットを用いた単回経口投与試験において、140 mg/kg以上(区分1の範囲)で散瞳及び振戦が、200 mg/kg以上(区分1の範囲)の雄及び280 mg/kg以上(区分1の範囲)の雌で間代性痙攣がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2014)、農薬抄録 (2015)) (4)マウスを用いた単回経口投与試験において、150 mg/kg以上(区分1の範囲)で死亡例がみられ、症状として振戦、うずくまり、剖検で少数の死亡動物に肺の暗赤色化がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2014)、農薬抄録 (2015))。 (5)ラットを用いた単回吸入(粉塵)ばく露試験(GLP、4時間)において、0.3 mg/L(区分1の範囲)で体重減少、脱毛、散瞳、振戦、間代性痙攣がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2014)、農薬抄録 (2015))。 (6)ラットを用いた単回経口急性神経毒性試験において、一般症状及びFOB観察から、30 mg/kg以上(区分1の範囲)で雄に自発運動量低下が、100 mg/kg(区分1の範囲)で顕著な振戦、瞳孔拡張及び低体温などがみられ、急性神経毒性が確認された。脳重量及び神経病理学的検査で検体投与の影響は認められなかったとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2014))。 | |||
特定標的臓器毒性 (反復ばく露) | 【分類根拠】 (1)、(2)より肝臓が標的臓器であり、(2)では肝細胞肥大だけでなく、肝細胞空胞変性が認められている。よって、区分2(肝臓)とした。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた混餌投与による90日間経口投与試験(GLP)において、800 ppm(50.8 mg/kg/day(雄)、56 mg/kg/day(雌)、区分2の範囲)で肝臓影響(肝比重量増加、小葉中心性肝細胞肥大)がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2014)、農薬抄録 (2015))。 (2)ラットを用いた混餌投与による2年間慢性毒性/発がん性併合試験(GLP)において、400 ppm以上(17.1 mg/kg/day(雄)、22.6 mg/kg/day(雌)、区分2の範囲)で雄に肝細胞肥大が、1,000 ppm(46.4 mg/kg/day(雄)、60 mg/kg/day(雌)、区分2の範囲)で雄に小葉中心性肝細胞空胞変性、雌に肝細胞肥大がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2014)、農薬抄録 (2015))。 【参考データ等】 (3)マウスを用いた混餌投与による90日間経口投与試験(GLP)において、区分2までの用量範囲では有害影響はみられず、800 ppm以上(106 mg/kg/day(雄)、129 mg/kg/day(雌)、区分該当しない範囲)で肝臓影響(比重量の増加、小葉中心性肝細胞肥大など)がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2014)、農薬抄録 (2015))。 (4)ラットを用いた混餌投与による90 日間亜急性神経毒性試験(GLP間)において、800 ppm(59.7 mg/kg/day(雄)、67.6 mg/kg/day(雌)、区分2の範囲)で体重増加抑制、摂餌量減少がみられたのみで、神経毒性はみられなかったとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2014)、農薬抄録 (2015))。 (5)ウサギを用いた21 日間亜急性経皮毒性試験(GLP、6〜6.5時間/日、5日/週)において、1,000 mg/kg/day(90日換算:233 mg/kg/day、区分該当しない範囲)で全身的な影響及び皮膚刺激性はみられなかったとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2014)、農薬抄録 (2015))。 (6)イヌを用いた混餌投与による90日間及び1年間慢性毒性試験(GLP)において、最高用量の2,000 ppm(58 mg/kg/day(雄)、64 mg/kg/day(雌)、区分2の範囲)及び1,500 ppm(55 mg/kg/day(雄)、61 mg/kg/day(雌)、区分2の範囲)で体重増加抑制、摂餌量減少のみがみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2014)、農薬抄録 (2015))。 (7)マウスを用いた混餌投与による18ヵ月間経口投与試験(GLP)において、400 ppm(65.6 mg/kg/day(雄)、75.9 mg/kg/day(雌)、区分2の範囲)で雌に肝比重量増加が、1,200 ppm(186 mg/kg/day(雄)、215 mg/kg/day(雌)、区分該当しない範囲)で肝細胞肥大、雄に肝比重量増加がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2014)、農薬抄録 (2015))。 | |||
誤えん有害性* | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 | |||
* JIS Z7252の改訂により吸引性呼吸器有害性から項目名が変更となった。 |
12.環境影響情報 | |||
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生態毒性 | |||
水生環境有害性 短期(急性) | 甲殻類(ミシッドシュリンプ)96時間LC50 = 0.066 mg/L(EU CLP CLH, 2018)であることから、区分1とした。 | ||
水生環境有害性 長期(慢性) | 急速分解性がなく(難分解性、OECD TG301B試験における28日間分解度:27%(EU CLP CLH, 2018))、甲殻類(ミシッドシュリンプ)の28日間NOEC = 0.0025 mg/L(EPA OPP Pesticide Ecotoxicity Database, 2021)から、区分1とした。 | ||
残留性・分解性 | 化審法分解度試験:良分解性(化学物質安全性点検結果等(分解性・蓄積性)) | ||
生態蓄積性 | 情報なし | ||
土壌中の移動性 | 情報なし | ||
オゾン層への有害性 | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていない。 |
13.廃棄上の注意 | |||
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化学品(残余廃棄物)、当該化学品が付着している汚染容器及び包装の安全で、かつ、環境上望ましい廃棄、又はリサイクルに関する情報 | 廃棄においては、関連法規ならびに地方自治体の基準に従うこと。 都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。 廃棄物の処理を委託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。 | ||
容器は洗浄してリサイクルするか、関連法規制並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 |
14.輸送上の注意 | ||||
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本物質のGHS分類結果に基づく国際規制の分類等は、以下の通りと推定されるが、該否は製品によって異なる場合がある。輸送危険物の分類は、容器等級を含め、荷送人が責任をもって判断することとされているため、輸送の際には、個々の貨物について、製品の状態、形状等も考慮し、輸送モード (航空、船舶) を規制する法規に沿って事業者が判断する必要がある。 | ||||
国際規制 | ||||
国連番号 | 3077 | |||
品名(国連輸送名) | 環境に有害な物質、固体、n.o.s. | |||
国連分類 | 9 | |||
副次危険 | - | |||
容器等級 | - | |||
海洋汚染物質 | 該当する | |||
MARPOL73/78附属書U及びIBCコードによるばら積み輸送される液体物質 | 該当しない | |||
国内規制 | ||||
海上規制情報 | 船舶安全法の規定に従う。 | |||
航空規制情報 | 航空法の規定に従う。 | |||
陸上規制情報 | 道路法、毒物及び劇物取締法の規定に従う。 | |||
特別な安全上の対策 | 道路法、毒物及び劇物取締法の規定によるイエローカード携行の対象物 | |||
その他 (一般的) 注意 | 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 重量物を上積みしない。 | |||
緊急時応急措置指針番号* | 171 | |||
* 北米緊急時応急措置指針に基づく。米国運輸省が中心となって発行した「2020 Emengency Response Guidebook (ERG 2020)」(一般社団法人日本化学工業協会によって和訳されている(発行元:日本規格協会)に掲載されている。 |
15.適用法令 | ||||
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法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。 | ||||
労働安全衛生法 | 該当しない | |||
化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) | 第一種指定化学物質(法第2条第2項、施行令第1条別表第1)(令和5年度分以降の対象) | |||
毒物及び劇物取締法 | 劇物(指定令第2条) |
16.その他の情報 | ||||
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参考文献 | ||||
9項、11項については各データ毎に記載。その他の各項については以下を参照。 ・NITE化学物質総合情報提供システム(NITE-CHRIP) ・International Chemical Safety Cards (ICSC) ・Hazardous Substances Data Bank (HSDB) ・GESTIS Substance database (GESTIS) ・ERG 2020版 緊急時応急措置指針−容器イエローカードへの適用 ・一般社団法人日本化学工業協会 編「GHS対応ガイドライン ラベル及び表示・安全デ−タシ−ト作成指針」 |