1.化学品等及び会社情報 | |||
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化学品等の名称 | 水酸化リチウム一水和物 (Lithium hydroxide monohydrate) | ||
製品コード | H26-B-126 (製品コードなし ) | ||
会社名 | ○○○○株式会社 | ||
住所 | 東京都△△区△△町△丁目△△番地 | ||
電話番号 | 03-1234-5678 | ||
ファックス番号 | 03-1234-5678 | ||
電子メールアドレス | 連絡先@検セ.or.jp | ||
緊急連絡電話番号 | 03-1234-5678 | ||
推奨用途及び使用上の制限 | 農薬(殺菌剤)、農薬原料、医薬、防腐剤、化学繊維製造凝固剤、メッキ、蛍光隊原料、飼料添加物 |
2.危険有害性の要約 | ||||
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GHS分類 | ||||
分類実施日 | H25.8.22、政府向けGHS分類ガイダンス(H25.7版)を使用 | |||
GHS改訂4版を使用 | ||||
物理化学的危険性 | 分類できない | |||
健康に対する有害性 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分3 | ||
皮膚腐食性及び刺激性 | 区分1 | |||
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性 | 区分1 | |||
生殖毒性 | 区分2、追加区分:授乳に対する又は授乳を介した影響 | |||
特定標的臓器毒性(単回ばく露) | 区分1 (中枢神経系、呼吸器) | |||
特定標的臓器毒性(反復ばく露) | 区分1 (神経系、呼吸器、心血管系、腎臓、甲状腺、消化管) | |||
分類実施日 | 環境に対する有害性はH18.3.31、GHS分類マニュアル(H18.2.10 版)を使用 | |||
環境に対する有害性 | 分類できない | |||
注) 上記のGHS分類で区分の記載がない危険有害性項目については、政府向けガイダンス文書で規定された「分類対象外」、「区分外」または「分類できない」に該当する。なお、健康有害性については後述の11項に、「分類対象外」、「区分外」または「分類できない」の記述がある。 | ||||
GHSラベル要素 | ||||
絵表示 | ||||
注意喚起語 | 危険 | |||
危険有害性情報 | 重篤な皮膚の薬傷及び眼の損傷 重篤な眼の損傷 吸入すると有毒 授乳中の子に害を及ぼすおそれ 中枢神経系、呼吸器)の障害 長期にわたる、又は反復ばく露による神経系、呼吸器、心血管系、腎臓、甲状腺、消化管の障害 | |||
注意書き | ||||
安全対策 | 使用前に取扱説明書を入手すること。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 妊娠中/授乳期中は接触を避けること。 取扱後はよく手を洗うこと。 この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 | |||
応急措置 | 飲み込んだ場合:口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師に連絡すること。 ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 直ちに医師に連絡すること。 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 特別な処置が必要である(このラベルの・・・を見よ)。 医師に連絡すること。 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 | |||
保管 | 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 施錠して保管すること。 | |||
廃棄 | 内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して廃棄すること。 | |||
他の危険有害性 | 情報なし |
3.組成及び成分情報 | |||
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単一製品・混合物の区別 | 単一製品 | ||
化学名又は一般名 | 水酸化リチウム一水和物 (Lithium hydroxide monohydrate) | ||
別名 | (Lithium hydrate) | ||
濃度又は濃度範囲 | 情報なし | ||
分子式 (分子量) | HLiO・H2O (41.96) | ||
化学特性 (示性式又は構造式) | |||
CAS番号 | 1310-66-3 | ||
官報公示整理番号(化審法) | (1)-712 | ||
官報公示整理番号(安衛法) | (1)-712 | ||
分類に寄与する不純物及び安定化添加物 | 情報なし |
4.応急措置 | |||
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吸入した場合 | 被災者を新鮮な空気のある場所に移動し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 直ちに医師に連絡すること。 気分が悪い時は、医師の手当て、診断を受けること。 | ||
皮膚に付着した場合 | 直ちに、汚染された衣類をすべて脱ぐこと、又は取り去ること。 直ちに医師に連絡すること。 皮膚を速やかに洗浄すること。 皮膚を流水又はシャワーで洗うこと。 気分が悪い時は、医師の手当て、診断を受けること。 汚染された衣類を再使用する前に洗濯すること。 | ||
眼に入った場合 | 直ちに医師に連絡すること。 水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 眼の刺激が持続する場合は、医師の診断、手当てを受けること。 気分が悪い時は、医師の手当て、診断を受けること。 | ||
飲み込んだ場合 | 直ちに医師に連絡すること。 口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。 気分が悪い時は、医師の手当て、診断を受けること。 | ||
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状 | 吸入した場合 咽頭痛、咳、灼熱感、息切れ、息苦しさ。 皮膚に触れた場合 痛み、発赤、皮膚熱傷、水疱。 眼に入った場合 痛み、発赤、重度の熱傷。 飲み込んだ場合 灼熱感、腹痛、ショック又は虚脱、頭痛、吐き気、嘔吐、脱力感。 | ||
応急措置をする者の保護 | 情報なし | ||
医師に対する特別な注意事項 | 情報なし |
5.火災時の措置 | |||
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消火剤 | 小火災:粉末消火剤、二酸化炭素、散水 大火災:粉末消火剤、二酸化炭素、耐アルコール性泡消火剤、散水 | ||
使ってはならない消火剤 | 情報なし | ||
特有の危険有害性 | 火災によって刺激性、腐食性又は毒性のガスを発生するおそれがある。 加熱により容器が爆発するおそれがある。 | ||
特有の消火方法 | 危険でなければ火災区域から容器を移動する。 容器内に水を入れてはいけない。 消火後も、大量の水を用いて十分に容器を冷却する。 消火活動は、有効に行える最も遠い距離から、無人ホース保持具やモニター付きノズルを用いて消火する。 | ||
消火を行う者の保護 | 消火作業の際は、適切な空気呼吸器、化学用保護衣を着用する。 |
6.漏出時の措置 | |||
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人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置 | 直ちに、全ての方向に適切な距離を漏洩区域として隔離する。 関係者以外の立入りを禁止する。 作業者は適切な保護具(「8.ばく露防止及び保護措置」の項を参照)を着用し、眼、皮膚への接触や吸入を避ける。 密閉された場所は換気する。 適切な防護衣を着けていないときは破損した容器あるいは漏洩物に触れてはいけない。 | ||
環境に対する注意事項 | 環境中に放出してはならない。河川等に排出され、環境へ影響を起こさないように注意する。 | ||
封じ込め及び浄化の方法及び機材 | 回収・中和:漏洩物を掃き集めて密閉できる空容器に回収し、後で廃棄処理する。残留物は乾燥土、砂で吸収し、あるいは覆って密閉できる空容器に回収する。 封じ込め及び浄化方法・機材:危険でなければ漏れを止める。 二次災害の防止策: 排水溝、下水溝、地下室あるいは閉鎖場所への流入を防ぐ。 すべての発火源を速やかに取除く(近傍での喫煙、火花や火炎の禁止)。 容器内に水を入れてはいけない |
7.取扱い及び保管上の注意 | |||
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取扱い | |||
技術的対策 | 『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。 『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の局所排気、全体換気を行う。 | ||
安全取扱い注意事項 | 空気中の濃度をばく露限度以下に保つために排気用の換気を行うこと。 接触、吸入又は飲み込まないこと。 この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。 取扱い後はよく手を洗いうがいをする。 屋外又は換気の良い区域でのみ使用すること。 | ||
接触回避 | 『10.安定性及び反応性』を参照。 | ||
衛生対策 | この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。 取扱い後はよく手を洗うこと。 | ||
保管 | |||
安全な保管条件 | 技術的対策:保管場所には危険物を貯蔵し、又は取り扱うために必要な採光、照明及び換気の設備を設ける。 保管条件:耐腐食性、耐腐食性内張りのあるもの、又は適切な材料の容器で保管すること。 施錠して保管すること。 | ||
安全な容器包装材料 | 国連輸送法規で規定されている容器を使用する。 |
8.ばく露防止及び保護措置 | |||
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管理濃度 | 未設定 | ||
許容濃度 | |||
日本産衛学会(2014年度版) | 未設定 | ||
ACGIH(2014年版) | 未設定 | ||
設備対策 | この物質を貯蔵ないし取扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを設置すること。 完全密閉系及び完全密閉装置でのみ取り扱うこと。 気中濃度を推奨された管理濃度・許容濃度以下に保つために、工程の密閉化、局所排気、その他の設備対策を使用する。 高熱工程で粉じん、ヒュームが発生するときは、空気汚染物質を管理濃度・許容濃度以下に保つために換気装置を設置する。 | ||
保護具 | |||
呼吸用保護具 | 防じんマスク、簡易防じんマスク | ||
手の保護具 | 適切な保護手袋を着用すること。 二トリルゴム及び塩ビは適切な保護材料ではない。ネオプレンが推奨される。 飛沫を浴びる可能性のある時は、全身の化学用保護衣(耐酸スーツ等)を着用する。 | ||
眼の保護具 | 適切な眼の保護具を着用すること。 化学飛沫用のゴーグル及び適切な顔面保護具を着用すること。 安全眼鏡を着用すること。撥ね飛び又は噴霧によって眼及び顔面接触が起こりうる時は、包括的な化学スプラッシュゴーグル、及び顔面シールドを着用すること。 | ||
皮膚及び身体の保護具 | 適切な顔面用の保護具を着用すること。 一切の接触を防止するにはネオプレン製の、手袋、エプロン、ブーツ、又は全体スーツ等の不浸透性の防具を適宜着用すること。 |
9.物理的及び化学的性質 | |||
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物理的状態 | |||
形状 | 吸湿性の結晶 | ||
色 | 無色 | ||
臭い | 情報なし | ||
臭いのしきい(閾)値 | 情報なし | ||
pH | 14 (1.0N): Merck (13th. 2001) | ||
融点・凝固点 | 450-471℃: ICSC (2009) | ||
沸点、初留点及び沸騰範囲 | 924℃(分解): ICSC (2009) | ||
引火点 | 不燃性: ICSC (2009) | ||
蒸発速度(酢酸ブチル=1) | 情報なし | ||
燃焼性(固体、気体) | 不燃性: ICSC (2009) | ||
燃焼又は爆発範囲 | 不燃性: ICSC (2009) | ||
蒸気圧 | 情報なし | ||
蒸気密度 | 情報なし | ||
比重(相対密度) | 1.51g/cm3: ICSC (2009) | ||
溶解度 | 19.1g/100mL (20℃): ICSC (2009) | ||
n-オクタノール/水分配係数 | 情報なし | ||
自然発火温度 | 不燃性: ICSC (2009) | ||
分解温度 | 924℃(分解): ICSC (2009) | ||
粘度(粘性率) | 情報なし |
10.安定性及び反応性 | |||
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反応性 | 法規制に従った保管及び取扱においては安定と考えられる | ||
化学的安定性 | 潮解性が強い。固体及び水溶液は,空気中の炭酸ガスを吸収して炭酸リチウムになる。 加熱すると(924℃)分解し、有毒なヒュームを生じる。 湿気や水分と接触すると発熱する。 | ||
危険有害反応可能性 | 水溶液は強塩基で、酸と激しく反応し、アルミニウムや亜鉛に対して腐食性を示す。 酸化剤と反応する。 | ||
避けるべき条件 | 湿った空気にさらさない。 アルミニウム及び亜鉛は腐食作用を受けるので、容器として適していない。その腐食作用は湿気又は水が存在する場合著しく強まる。 | ||
混触危険物質 | 酸,金属類や強酸化剤と接触させない。 | ||
危険有害な分解生成物 | アルミニウム、亜鉛は腐食作用を受けるので容器として適さない。 |
11.有害性情報 | |||
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急性毒性 | |||
経口 | データ不足のため分類できない。なお、ラットのLD50値として、210 mg/kgとの報告 (GESTIS (Access on September 2014)) があるが、List 3の情報であり、原著を確認できないため分類できないとした。情報源を変更し、区分を見直した。 | ||
経皮 | データ不足のため分類できない。 | ||
吸入:ガス | GHSの定義における固体である。 | ||
吸入:蒸気 | GHSの定義における固体である。 | ||
吸入:粉じん及びミスト | ラットのLC50値として、0.96 mg/Lとの報告 (GESTIS (Access on September 2014) 元文献:Rebar, A. H., et al. (1986)) に基づき、区分3とした。なお、試験は金属Liを湿度の高い状態で燃焼させて生成した水酸化リチウム水和物のエアロゾルで行ったとの記載 (Rebar, A. H., et al. (1986)) に基づき、粉塵/ミストの基準値を適用した。 | ||
皮膚腐食性及び皮膚刺激性 | 本物質の無水物 (CAS: 7580-67-8) と接触すると重度の化学火傷を引き起こすとの記載がある (ACGIH (7th, 2001)) ことから区分1とした。なお、本物質はEU DSD分類で「C: R35」、EU CLP分類で「Skin Corr. 1A H314」に分類されている。 | ||
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性 | 具体的なデータは無いが、本物質の無水物 (CAS: 7580-67-8) は眼に対して低濃度で刺激性を持ち、高濃度で非回復性の障害を与えるとの記載がある (ACGIH (7th, 2001))。また、本物質は皮膚腐食性/刺激性の分類で区分1とされている。以上の結果から区分1とした。 | ||
呼吸器感作性 | データ不足のため分類できない。 | ||
皮膚感作性 | データ不足のため分類できない。 | ||
生殖細胞変異原性 | データ不足のため分類できない。 | ||
発がん性 | データ不足のため分類できない。 | ||
生殖毒性 | 本物質のデータはないが、ヒトにおける薬用量での経口摂取後のリチウムの催奇形性について検討されてきた。リチウムはヒトの胎盤を通過することは知られている。1979年に終了した調査では炭酸リチウムを治療目的で摂取していた226名の妊婦に25例の先天性奇形を生じたことが報告されている。しかし、その後、リチウム治療と関連があるとされてきたエプスタイン奇形(先天性の心血管系奇形)発生とリチウム治療との関連性は弱いと考えられ、薬理学的な量のリチウムはヒトの催奇形性物質とはできないとされた(ACGIH (7th, 2001)。また、ヒトでのリチウム治療と催奇形性について、現在のリチウム治療の用量での催奇形性のリスクは非常に低いことが報告されている(KemI-Riskline NR 2002:16)。しかし、妊娠の可能性のある女性に対してリチウムは禁忌になっている(ACGIH (7th, 2001)。 以上のように、ヒトに対する催奇形性については明らかな証拠はないが、リチウムはヒトの胎盤を通過すること、妊娠の可能性のある女性に対してリチウムは禁忌になっていることから、区分2とした。また、リチウムは血清中に近い割合で乳汁中に排泄される (IPCS, PIM 309F (2000)) ので、使用上の注意として授乳婦への投与について、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させる (医療用医薬品集 (2010)) と記載されているので、「追加区分:授乳に対する又は授乳を介した影響」とした。 | ||
特定標的臓器毒性(単回ばく露) | 本物質は、ヒトにおいて気道刺激性、腐食性がある (ACGIH (7th, 2001))。ヒトへの水酸化リチウムのばく露により、血漿中リチウムイオン濃度が数mEq に達すると中枢神経系への影響 (食欲不振、吐き気、振戦、筋肉攣縮、無気力、精神錯乱など)、並びに重篤な呼吸器の火傷がみられたとの記述 (ACGIH (7th, 2001)) がある。 実験動物では、ラットの0.055 mg/Lの吸入ばく露で、気管粘膜表皮の脱落、持続的な咳、くしゃみから肺の気腫性変化の報告があり、区分1のガイダンス値の範囲でみられた(ACGIH (7th, 2001))。 以上より、ヒトの呼吸器を刺激し、実験動物で肺の気腫性変化の記載があること、ヒトに中枢神経系の影響を与えるとの記載から、区分1 (中枢神経系、呼吸器) とした。 | ||
特定標的臓器毒性(反復ばく露) | 水酸化リチウムばく露による有害性の知見は急性ばく露影響のみであり、反復ばく露影響としての報告はない。ただし、リチウム化合物として、精神科領域で医薬品として利用される代表的物質である炭酸リチウム (CAS No.: 554-13-2)、クエン酸リチウム (CAS: 919-16-4) 等では副作用報告として以下の知見がある。すなわち、リチウム塩適用患者を13-17年間追跡調査した疫学研究で、神経症状 (振戦、記憶喪失、創造性の喪失)、甲状腺影響 (機能低下、甲状腺腫)、消化器症状 (吐き気、腹痛、下痢)、多尿が報告され (IUCLID (2000))、また、平均8年間投与された患者による研究では腎臓への影響 (尿量増加、腎糸球体濾過量 (GFR) の低下、腎糸球体の硬化、尿細管の萎縮) が報告されている (IUCLID (2000)、HSDB (Access on January 2015))。さらに、北欧地域での共同調査研究では、リチウム塩投薬による短期及び長期の副作用としては、腎毒性、神経毒性、甲状腺機能低下、消化管影響が挙げられている (Nordiac Council of Ministers (2002))。この他、リチウムの慢性ばく露影響として、無気肺、気管支肺炎、肺水腫等の遅延性肺疾患、及び不整脈と伝導障害を伴う心筋炎を生じるおそれがある (HSDB (Access on January 2015)) との記述があり、呼吸器、及び心血管系もリチウム塩反復ばく露による標的臓器と考えられた。 以上、本物質反復ばく露による報告はないが、水溶性のリチウム塩として、本物質もリチウムイオンによる共通の有害作用を発現するものと考えられ、よって区分1 (神経系、呼吸器、心血管系、腎臓、甲状腺、消化管) に分類した。 | ||
吸引性呼吸器有害性 | データ不足のため分類できない。 |
12.環境影響情報 | |||
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生態毒性 | |||
水生環境有害性(急性) | データがなく分類できない。 | ||
水生環境有害性(長期間) | データがなく分類できない。 | ||
オゾン層への有害性 | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていない。 |
13.廃棄上の注意 | |||
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残余廃棄物 | 廃棄の前に、可能な限り無害化、安定化及び中和等の処理を行って危険有害性のレベルを低い状態にする。 水溶液は強アルカリ性を示すため、酸で中和した後処理すること。 廃棄においては、関連法規並びに地方自治体の基準に従うこと。 都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。 廃棄物の処理を依託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。 | ||
汚染容器及び包装 | 容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 スプレー缶を廃棄する場合は、自治体により廃棄方法が異なるので該当する自治体の規定に従うこと。 |
14.輸送上の注意 | ||||
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該当の有無は製品によっても異なる場合がある。法規に則った試験の情報と、分類実施中の12項の環境影響情報とに、基づく修正の必要がある。 | ||||
国際規制 | ||||
国連番号 | 2680 | |||
国連品名 | LITHIUM HYDROXIDE | |||
国連危険有害性クラス | 8 | |||
副次危険 | - | |||
容器等級 | K | |||
海洋汚染物質 | 該当しない | |||
MARPOL73/78附属書K及びIBCコードによるばら積み輸送される液体物質 | 該当しない | |||
国内規制 | ||||
海上規制情報 | 船舶安全法の規定に従う。 | |||
航空規制情報 | 航空法の規定に従う。 | |||
陸上規制情報 | 消防法の規制に従う。 | |||
特別安全対策 | 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 食品や飼料と一緒に輸送してはならない。 他の危険物や燃えやすい危険物に上積みしない。 他の危険物のそばに積載しない。 | |||
緊急時応急措置指針番号 | 154 |
15.適用法令 | ||||
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法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。 | ||||
労働安全衛生法 | 名称等を表示すべき危険有害物(法第57条、施行令第18条別表第9) 名称等を通知すべき危険有害物(法第57条の2、施行令第18条の2別表第9) リスクアセスメントを実施すべき危険有害物(法第57条の3) | |||
航空法 | 腐食性物質 | |||
船舶安全法 | 腐食性物質 | |||
労働基準法 | 疾病化学物質 |
16.その他の情報 | ||||
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参考文献 | 各データ毎に記載した。 | |||
<モデルSDSを利用するときの注意事項> 本安全モデルデータシートは作成年月日時点における情報に基づいて記載されておりますので、事業場においてSDSを作成するに当たっては、新たな危険有害性情報について確認することが必要です。さらに、本安全データシートはモデルですので、実際の製品等の性状に基づき追加修正する必要があります。また、特殊な条件下で使用するときは、その使用状況に応じた情報に基づく安全対策が必要となります。 |