| 1.化学品等及び会社情報 | |||
|---|---|---|---|
| 化学品の名称 | オクタデシルアミン (別名:モノステアリルアミン) | ||
| 化学品の英語名称 | Octadecylamine | ||
| 製品コード | R06-C-084-JNIOSH | ||
| 供給者の会社名 | ○○○○株式会社 | ||
| 住所 | 東京都△△区△△町△丁目△△番地 | ||
| 電話番号 | 03-1234-5678 | ||
| ファクシミリ番号 | 03-1234-5678 | ||
| 電子メールアドレス | 連絡先@検セ.or.jp | ||
| 緊急連絡電話番号 | 03-1234-5678 | ||
| 推奨用途及び使用上の制限 | 界面活性剤原料(NITE-CHRIPより引用) | ||
| 2.危険有害性の要約 | |||
|---|---|---|---|
| GHS分類 | |||
| 分類実施日 (物化危険性及び健康有害性) | 令和6年度(2024年度)、ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) ※一部、平成25年度(2013年度)、ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) | ||
| 物理化学的危険性 | - | ||
| 健康に対する有害性 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 | |
| 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 | ||
| 特定標的臓器毒性 (単回ばく露) | 区分3(麻酔作用) | ||
| 特定標的臓器毒性 (反復ばく露) | 区分2(消化管) | ||
| 分類実施日 (環境有害性) | 平成25年度(2013年度)、ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) | ||
| 環境に対する有害性 | 水生環境有害性 短期(急性) | 区分1 | |
| 水生環境有害性 長期(慢性) | 区分1 | ||
| GHSラベル要素 | |||
|---|---|---|---|
| 絵表示 | ![]() ![]() ![]() ![]() | ||
| 注意喚起語 | 危険 | ||
| 危険有害性情報 | 皮膚刺激 重篤な眼の損傷 眠気又はめまいのおそれ 長期にわたる、又は反復ばく露による消化管の障害のおそれ 水生生物に非常に強い毒性 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 | ||
| 注意書き | |||
| 安全対策 | 取扱い後はよく手を洗うこと。 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 屋外又は換気の良い場所でだけ使用すること。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 環境への放出を避けること。 | ||
| 応急措置 | 皮膚に付着した場合:多量の水/石けん(鹸)で洗うこと。 特別な処置が必要である(このラベルの・・・を見よ)。 注) ”・・・”は、ラベルに解毒剤等中毒時の情報提供を受けるための連絡先などが記載されている場合のものです。ラベル作成時には、”・・・”を適切に置き換えてください。 皮膚刺激が生じた場合:医師の診察/手当てを受けること。 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 直ちに医師に連絡すること。 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 気分が悪いときは、医師の診察/手当てを受けること。 漏出物を回収すること。 | ||
| 保管 | 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 施錠して保管すること。 | ||
| 廃棄 | 内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して廃棄すること。 | ||
| 他の危険有害性 | 情報なし | ||
| 3.組成及び成分情報 | |||
|---|---|---|---|
| 化学物質・混合物の区別 | 化学物質 | ||
| 化学名又は一般名 | オクタデシルアミン | ||
| 慣用名又は別名 | モノステアリルアミン | ||
| 英語名 | Octadecylamine | ||
| 濃度又は濃度範囲 | 情報なし | ||
| 分子式 (分子量) | C18H39N (270) | ||
| 化学特性 (示性式又は構造式) | ![]() | ||
| CAS番号 | 124-30-1 | ||
| 官報公示整理番号 (化審法) | 2-133, 2-176, 2-185, 8-310, 8-342 | ||
| 官報公示整理番号 (安衛法) | - | ||
| GHS分類に寄与する成分(不純物及び安定化添加物も含む) | - | ||
| 4.応急措置 | |||
|---|---|---|---|
| 吸入した場合 | 新鮮な空気のある場所に移動し、呼吸しやすい姿勢で安静にさせる。医師に連絡すること。 自分自身を保護しながら、危険区域から被害者を取り除き、空気の新鮮な場所に移すこと。 意識がないが呼吸がある場合は、横向きに安定した姿勢で寝かせ、低体温症から保護する。 気道/呼吸器疾患の刺激が発生した場合:できるだけ早く、グルココルチコイド吸入スプレーを吸入する。 呼吸困難な場合は酸素吸入をさせる。 気分が悪い時や呼吸に関する症状が現れた場合は、医師の診察/手当てを受けること。 以上、GESTIS、ICSC参照。 | ||
| 皮膚に付着した場合 | 皮膚刺激が生じた場合:医師の診察/手当てを受けること。 直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと。 皮膚に付着した部分を流水またはシャワーで洗い流したのち、水と石けん(鹸)で丁寧に洗浄する。 以上、GESTIS参照。 | ||
| 眼に入った場合 | 水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 眼の刺激が続く場合は医師の診察/手当てを受けること。 以上、GESTIS参照。 | ||
| 飲み込んだ場合 | 口をすすぎ、液体を吐き出す。意識がある場合は、コップ1〜2杯の水を飲ませる。 以上、ICSC参照。 | ||
| 急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状 | 急性効果: 強い刺激性の影響、長時間の接触後の腐食性の影響。本物質は、眼、皮膚および気道を刺激する。 慢性的な影響: 炎症性皮膚の変化。 以上、GESTIS、ICSC参照。 | ||
| 応急措置をする者の保護に必要な注意事項 | 救助者は、状況に応じて適切な眼、皮膚の保護具を着用する | ||
| 医師に対する特別な注意事項 | 情報なし | ||
| 5.火災時の措置 | |||
|---|---|---|---|
| 適切な消火剤 | 水噴霧、粉末消火剤、耐アルコール性泡乾式消火剤、二酸化炭素 以上、GESTIS、ICSC参照。 | ||
| 使ってはならない消火剤 | 火災が周辺に広がる恐れがあるため、直接の棒状注水を避ける。 | ||
| 特有の危険有害性 | 火災の場合、有害物質(亜硝酸ガス、一酸化炭素と二酸化炭素)が放出される可能性がある。 以上、GESTIS参照。 | ||
| 特有の消火方法 | 突然の放出や大量の粉じんの発生に備えて、直ちに避難すること。 周囲の容器を水スプレーで冷却する。 可能であれば、容器を危険区域から移動する。 着火(発火)源を遮断する。 流出水が排水システムに入らないようにすること。 以上、GESTIS参照。 | ||
| 消火を行う者の特別な保護具及び予防措置 | 消火作業の際は、適切な自給式の呼吸器用保護具、眼や皮膚を保護する防護服 (耐熱性) を着用する。 以上、GESTIS参照。 | ||
| 6.漏出時の措置 | |||
|---|---|---|---|
| 人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置 | 個人用保護具を着用すること(「個人用保護具」の章を参照)。 影響を受ける周囲に警告する。 周囲を換気し、こぼれた場所を洗浄する。 以上、GESTIS参照。 | ||
| 環境に対する注意事項 | 環境への放出を避けること。 容器とパイプラインにラベルを貼ること。 水、排水、下水、または地中への浸透を防ぐ。 以上、GESTIS参照。 | ||
| 封じ込め及び浄化の方法及び機材 | こぼれた物質を密閉容器内に収集する。 残留分を、注意深く集める。 地域規則に従って保管・処理する。 漏出物を回収すること。 廃棄物をシンクやゴミ箱に入れたり置いたりしない。 収集容器にはラベルを貼ること。 以上、GESTIS、ICSC参照。 | ||
| 二次災害の防止策 | 情報なし | ||
| 7.取扱い及び保管上の注意 | |||
|---|---|---|---|
| 取扱い | |||
| 技術的対策 | 「8. ばく露防止及び保護措置」に記載の措置を行い、必要に応じて保護具を着用する 粉じんを発生させないこと。避けられない粉じんの発生は、定期的に収集すること。 掃除中に粉じんを起こさないこと。 清掃にブロワーを使用しないこと。 容器やラインは、十分にすすぐだ後にのみ作業すること 以上、GESTIS参照。 | ||
| 安全取扱い注意事項 | 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 屋外又は換気の良い場所でだけ使用すること。 作業場を所を清潔に保つこと。 この物質は、作業に必要な量を超えて持ち込まない。 容器を開けたままにしないこと。 補充、移し替え、または開放使用のためには、十分な換気を確保する必要がある。 こぼれないようにすること。 ラベルの付いた容器にのみ注入すること。 粉じんを発生させないこと。 以上、GESTIS参照。 | ||
| 接触回避 | 感染性、放射性、爆発性の物質 ガス 自然発火性物質 水と接触した可燃性ガスを放出する物質 硝酸アンモニウム及び硝酸アンモニウムを含有する製剤 有機過酸化物および自己反応性物質 危険な化学反応が起こりうる物質と一緒に保管しない。 以上、GESTIS参照。 | ||
| 衛生対策 | 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 取扱い後はよく手を洗うこと。 眼、皮膚、衣類への接触を避けること。接触した場合は患部を洗浄する。 眼に入った場合は、影響を受けた眼を洗い流す。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 | ||
| 保管 | |||
| 安全な保管条件 | 施錠して保管すること。 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 酸、酸無水物、酸塩化物および酸化剤から離しておく 容器にはラベルを貼付すること。 できるだけ元の容器に保管すること。 室温での保管を推奨する。 乾燥した場所に保管すること。 以上、GESTIS、ICSC参照。 | ||
| 安全な容器包装材料 | 国連輸送法規で規定されている容器を使用する。 | ||
| 8.ばく露防止及び保護措置 | ||||
|---|---|---|---|---|
| 許容濃度については日本産衛学会の「許容濃度の勧告」及びACGIHの「TLVs and BEIs」について記載しています。 | ||||
| 管理濃度 | - | |||
| 濃度基準値 | ||||
| 八時間濃度基準値 | - | |||
| 短時間濃度基準値 | - | |||
| 許容濃度 | ||||
| 日本産衛学会 (2024年度版) | (吸入性粉じん)2 mg/m3 (総粉じん)8 mg/m3 (第3種粉じん) | |||
| ACGIH (2024年版) | PNOS* TLV: 3 mg/m3 (Respirable particles) PNOS* TLV: 10 mg/m3 (Inhalable particles) * Particles (insoluble or poorly soluble) Not Otherwise Specified | |||
| 設備対策 | 粉じんが発生する作業所においては、必ず密閉された装置、機器または局所換気装置を使用する。 シャワー付きの洗面所と、可能であれば、私服と作業服用の独立した収納を備えた部屋を用意すること。 作業場をの換気を良好に保つこと。 床に排水溝を設置しない。 作業場での洗浄設備を設置する。 洗眼設備を設置し、標識を付ける。 以上、GESTIS参照。 | |||
| 保護具 | ||||
| 呼吸用保護具 | 緊急時には、呼吸保護具を着用する。 フィルター装置の使用限界を超える濃度、体積18%未満の酸素濃度、または不明な状況では、絶縁装置を使用すること。 以上、GESTIS参照。 | |||
| 手の保護具 | 必要に応じて適切な不浸透性の保護手袋を使用すること。 着用する前に締まり具合を確認すること。手袋は取り外す前に十分に洗浄し、換気の良い場所に保管すること。 次の材料は保護手袋に適している(透過時間>= 8時間): ポリクロロプレン - CR (0.5 mm)、ニトリルゴム/ニトリルラテックス - NBR (0.35 mm)、ブチルゴム - ブチル (0.5 mm)、フルオロカーボンゴム - FKM (0.4 mm) 以上、GESTIS参照。 | |||
| 眼の保護具 | 必要に応じて安全眼鏡、保護面、安全ゴーグルなどの眼用保護具を着用する。 以上、GESTIS参照。 | |||
| 皮膚及び身体の保護具 | 身体の保護リスクに応じて、適切な防護服または適切な化学防護服を着用する。 以上、GESTIS参照。 | |||
| 9.物理的及び化学的性質 | |||
|---|---|---|---|
| 物理的状態 | |||
| 物理状態 | 固体 | ||
| 色 | 白色 | ||
| 臭い | 特徴的な臭気 | ||
| 融点/凝固点 | 52.9 ℃ (HSDB in PubChem (2024)) | ||
| 沸点、初留点及び沸騰範囲 | 346.8 ℃ (760 mmHg) (HSDB in PubChem (2024)) | ||
| 可燃性 | 可燃性 (GESTIS(2024)) | ||
| 爆発下限界及び爆発上限界/可燃限界 | データなし | ||
| 引火点 | 148 ℃ (closed cup) (ICSC (2005)) | ||
| 自然発火点 | データなし | ||
| 分解温度 | データなし | ||
| pH | 11.4 (20℃) (ECHA CHEM (2024)) | ||
| 動粘性率 | 4.17 mPa・s (60℃) (ECHA CHEM (2024)) | ||
| 溶解度 | 水:不溶 (HSDB in PubChem (2024)) アルコール、エーテル、ベンゼン、クロロホルム、アセトン: 可溶 (HSDB in PubChem (2024)) | ||
| n-オクタノール/水分配係数 | logPow:7.7 (ICSC (2005)) | ||
| 蒸気圧 | 0.21 Pa (20℃) (ECHA CHEM (2024)) 6.2 Pa (50℃) (ECHA CHEM (2024)) | ||
| 密度及び/又は相対密度 | 0.86 g/cm3 (20℃) (GESTIS (2024)) | ||
| 相対ガス密度 | データなし | ||
| 粒子特性 | データなし | ||
| 10.安定性及び反応性 | |||
|---|---|---|---|
| 反応性 | 物質は可燃性である。 以上、GESTIS参照。 | ||
| 化学的安定性 | 通常の取扱い条件下では安定である。 | ||
| 危険有害反応可能性 | 可燃性。 火災時に、刺激性あるいは有毒なフュームやガスを放出する。 加熱により分解する。 窒素酸化物などの有毒なフュームを生じる。 水溶液は、弱塩基である。 危険な反応を示す可能性がある: 酸化剤、酸酸無水物、酸性塩化物銅 以上、GESTIS、ICSC参照。 | ||
| 避けるべき条件 | 次の条件が満たされると、粉じん爆発の危険性がある: 物質は非常に細かく分布した形(粉末、粉じん)。空気中で十分な量が渦巻いている。発火源(火気、加熱、高温、静電気、火花など)に近づけないこと。 以上、GESTIS参照。 | ||
| 混触危険物質 | 酸化剤、還元剤等 | ||
| 危険有害な分解生成物 | ニトロソ化剤(亜硝酸塩、亜硝酸酸、亜硝酸ガスなど)との反応は、発がん性ニトロソアミンを放出する可能性がある。 火災の場合、有害物質(亜硝酸ガス、一酸化炭素と二酸化炭素)が放出される可能性がある。 以上、GESTIS参照。 | ||
| 11.有害性情報 | ||||
|---|---|---|---|---|
| 急性毒性 | ||||
| 経口 | ラットのLD50値として、> 2,000 mg/kg(EU-RAR(2008))に基づき区分に該当しない(国連GHS分類の基準の区分5)とした。なお、LD50値は約1,000 mg/kg(PATTY(6th, 2012))との報告があるが、原典が二次資料であるために分類には採用しなかった。 | |||
| 経皮 | データ不足のため分類できない。 | |||
| 吸入: ガス | GHSの定義における固体である。 | |||
| 吸入: 蒸気 | GHSの定義における固体である。 | |||
| 吸入: 粉じん及びミスト | データ不足のため分類できない。 | |||
| 皮膚腐食性及び皮膚刺激性 | ウサギを用いた皮膚刺激性試験(OECD TG 404準拠)が報告され、72時間後の紅斑及び浮腫の平均スコアは、3.0及び1.3であり、21日以内に多くの所見が消失している(EU-RAR(2008))ことから区分2とした。 | |||
| 眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性 | 【分類根拠】 (1)より、本物質はウサギの眼に重度の損傷を生じる判断されることから区分1とした。なお、情報源の情報を精査し、分類結果を変更した(2024年度)。 【根拠データ】 (1)ウサギ(n= 1)を用いた眼刺激性試験(OECD TG405、GLP:原体0.1 mL、24時間後洗浄、7日間観察)では、適用1時間後以降、結膜に赤肉様の発赤と顕著な浮腫がみられ、虹彩及び角膜にも病変を認めた。また、無色透明ないし白色様の粘液質の分泌物が認められた(24/48/72hの平均スコア:角膜混濁(2.0)、虹彩病変(1.0)、結膜発赤(3.0)、結膜浮腫(3.0))。眼の新生血管増生のため、試験は7日後に終了したが、本物質は非可逆性の眼刺激性を生じると判断された(RAC (Background Doc.) (2011)、AICIS IMAP (2014)、ECHA CHEM (Accessed Aug. 2024)、draft EU-RAR (2008))。 【参考データ等】 (2)EUではEye Dam. 1に分類されている(CLP分類 (Accessed Aug. 2024))。 | |||
| 呼吸器感作性 | 呼吸器感作性:データ不足のため分類できない。 | |||
| 皮膚感作性 | 皮膚感作性:データ不足のため分類できない。IUCLID(2000)には、ラットやモルモットを用いた試験(OECD TG 404)で「感作性あり」との記述があるが、陽性率等の詳細が不明のため分類できないとした。 | |||
| 生殖細胞変異原性 | データ不足のため分類できない。すなわち、in vivoデータはなく、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陰性である(EU-RAR(2008))。 | |||
| 発がん性 | データ不足のため分類できない。 | |||
| 生殖毒性 | データ不足のため分類できない。 | |||
| 特定標的臓器毒性 (単回ばく露) | ラットの強制経口投与において2,000 mg/kg 投与により回復性の自発運動低下、立毛、円背位、歩行異常、活動低下、不規則呼吸等がみられたため(EU-RAR(2008)、BUA 177(1994))、区分3(麻酔作用)とした。また、同じ試験において、1匹の死亡がみられ、剖検では肝臓の暗色化、肺、腸及び膵臓の着色、脾臓の萎縮、胃及び腸の膨満が認められた(EU-RAR(2008))が、これらの諸症状は僅か1匹の死亡個体のみに観察された剖検時所見であり、特定臓器への影響と判断しなかった。 | |||
| 特定標的臓器毒性 (反復ばく露) | イヌに1年間強制経口(カプセル)投与した試験において、区分2に該当する用量(15 mg/kg/day)で、3例中1例が出血性下痢、食欲不振を呈した後死亡した。他の2例も体重増加抑制を示し、病理学的に腸間膜リンパ節(組織球の増加)及び消化管(小腸粘膜絨毛先端部の淡明化)への影響がみられた(EU-RAR(2008))との記述、並びにラットに2年間混餌投与した試験において、区分2に該当する用量(500 ppm; 27-28 mg/kg/day)で、12例中1例に腸間膜リンパ節の組織球性過形成がみられた(EU-RAR(2008))。PATTY(6th, 2012)ではこれを毒性影響としていないが、EU-RAR(2008)ではイヌで同様の影響がみられていることを根拠に、この1例のみの所見は有害性影響であるとの見解を示している。また、ラットの当該試験では高用量群(3,000 ppm; 88 mg/kg/day(雄、区分2)、138 mg/kg/day(雌、区分に該当しない))において、小腸粘膜及び腸間膜リンパ節に組織球の蓄積を認めている(EU-RAR(2008), PATTY(6th, 2012))。したがって、ラット、イヌともに区分2のガイダンス値範囲内で消化管(出血性下痢、小腸粘膜の組織変化)及び腸間膜リンパ節に影響がみられているが、腸間膜リンパ節における組織球増多は小腸粘膜への刺激性影響により誘発された二次性変化(局所性の免疫応答)と考え、免疫・リンパ系器官を標的臓器とするのは妥当でないと判断した。一方、小腸粘膜の組織変化の毒性学的意義は明らかではないが、EUによる有害性影響との見解も踏まえて、区分2(消化管)に分類した。 | |||
| 誤えん有害性* | データ不足のため分類できない。 | |||
| * JIS Z7252の改訂により吸引性呼吸器有害性から項目名が変更となった。 | ||||
| 12.環境影響情報 | |||
|---|---|---|---|
| 生態毒性 | |||
| 水生環境有害性 短期(急性) | 藻類(Scenedesmus subspicatus)による72時間ErC50=0.12 mg/L(EU-RAR, 2007)であることから、区分1とした。 | ||
| 水生環境有害性 長期(慢性) | 慢性毒性データを用いた場合、急速分解性があり(BODによる分解度:70-75%(EU-RAR, 2007))、藻類(Scenedesmus subspicatus)の72時間ErC10 = 0.029 mg/L(EU-RAR, 2007)であることから、区分2となる。 慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性があり(BODによる分解度:70-75%(EU-RAR, 2007))、甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50 = 0.13 mg/L(EU-RAR, 2007)であることから、区分1となる。 以上の結果を比較し、区分1とした。 | ||
| 残留性・分解性 | 化審法分解度試験:良分解性(化学物質安全性点検結果等(分解性・蓄積性)) | ||
| 生態蓄積性 | - | ||
| 土壌中の移動性 | - | ||
| オゾン層への有害性 | 当該物質はモントリオール議定書の附属書A〜C及びEに列記されていない。 | ||
| 13.廃棄上の注意 | |||
|---|---|---|---|
| 化学品(残余廃棄物)、当該化学品が付着している汚染容器及び包装の安全で、かつ、環境上望ましい廃棄、又はリサイクルに関する情報 | 廃棄においては、関連法規ならびに地方自治体の基準に従うこと。 都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。 廃棄物の処理を委託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。 容器は洗浄してリサイクルするか、関連法規制並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 | ||
| 14.輸送上の注意 | ||||
|---|---|---|---|---|
| 本物質のGHS分類結果に基づく国際規制の分類等は、以下の通りと推定されるが、該否は製品によって異なる場合がある。輸送危険物の分類は、容器等級を含め、荷送人が責任をもって判断することとされているため、輸送の際には、個々の貨物について、製品の状態、形状等も考慮し、輸送モード (航空、船舶) を規制する法規に沿って事業者が判断する必要がある。 | ||||
| 国際規制 | ||||
| 国連番号 | 3077 | |||
| 品名(国連輸送名) | 環境有害物質、固体、他に品名が明示されていないもの | |||
| 国連分類 | 9 | |||
| 副次危険 | - | |||
| 容器等級 | III | |||
| 海洋汚染物質 | 該当する | |||
| MARPOL73/78附属書U及びIBCコードによるばら積み輸送される液体物質 | 該当しない | |||
| 国内規制 | ||||
| 海上規制情報 | 船舶安全法の規定に従う | |||
| 航空規制情報 | 航空法の規定に従う | |||
| 陸上規制情報 | 該当しない | |||
| 特別な安全上の対策 | 該当しない | |||
| その他 (一般的) 注意 | 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 重量物を上積みしない。 | |||
| 緊急時応急措置指針番号* | 171 | |||
| * 北米緊急時応急措置指針に基づく。米国運輸省が中心となって発行した「2024 Emengency Response Guidebook」に掲載されている。 | ||||
| 15.適用法令 | ||||
|---|---|---|---|---|
| 法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。 | ||||
| 労働安全衛生法 | 名称等を表示すべき危険物及び有害物(法第57条第1項、施行令第18条、労働安全衛生規則別表第2)【350 オクタデカン−1−アミン】(令和8年4月1日以降) 名称等を通知すべき危険物及び有害物(法第57条の2、施行令第18条の2、労働安全衛生規則別表第2)【350 オクタデカン−1−アミン】(令和8年4月1日以降) 危険性又は有害性等を調査すべき物(法第57条の3) (令和8年4月1日以降) | |||
| 化学物質審査規制法 | 優先評価化学物質(法第2条第5項) 【164 アルカン−1−アミン(C=8,10,12,14,16,18、直鎖型)、(Z)−オクタデカ−9−エン−1−アミン又は(9Z,12Z)−オクタデカ−9,12−ジエン−1−アミン】 | |||
| 化学物質排出把握管理促進法 (PRTR法) | 第一種指定化学物質(法第2条第2項、施行令第1条別表第1) 【37 アルカン−1−アミン(アルカンの構造が直鎖であり、かつ、当該アルカンの炭素数が8、10、12、14、16又は18のもの及びその混合物に限る。)、(Z)−オクタデカ−9−エン−1−アミン及び(9Z,12Z)−オクタデカ−9,12−ジエン−1−アミン並びにこれらの混合物】 | |||
| 毒物及び劇物取締法 | - | |||
| 船舶安全法 | 有害性物質(危規則第3条危険物告示別表第1) | |||
| 航空法 | 有害性物質(施行規則第194条危険物告示別表第1) | |||
| 16.その他の情報 | ||||
|---|---|---|---|---|
| 参考文献 | ||||
| 9項、11項については各データ毎に記載。その他の各項については以下を参照。 ・NITE化学物質総合情報提供システム(NITE-CHRIP) ・International Chemical Safety Cards (ICSC) ・Hazardous Substances Data Bank (HSDB) ・GESTIS Substance database (GESTIS) ・2024 Emengency Response Guidebook ・一般社団法人日本化学工業協会 編「GHS対応ガイドライン ラベル及び表示・安全デ−タシ−ト作成指針」 ・厚生労働省「皮膚障害等防止用保護具の選定マニュアル第1版」 | ||||