1.化学品及び会社情報 | |||
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化学品の名称 | ヘキサメチレンジアミン (Hexamethylenediamine) | ||
製品コード | 23B5516 | ||
会社名 | ○○○○株式会社 | ||
住所 | 東京都△△区△△町△丁目△△番地 | ||
電話番号 | 03-1234-5678 | ||
FAX番号 | 03-1234-5678 | ||
電子メールアドレス | 連絡先@検セ.or.jp | ||
緊急時の電話番号 | 03-1234-5678 | ||
推奨用途及び使用上の制限 | ポリアミドの製造(ナイロン66の原料)、界面活性剤の原料 | ||
2.危険有害性の要約 | ||||
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GHS分類 | ||||
分類実施日 | H24.3.1、政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7月版)を使用 | |||
環境に対する有害性はGHS改訂4版を使用 | ||||
健康に対する有害性 | 急性毒性(経口) | 区分4 | ||
急性毒性(経皮) | 区分4 | |||
皮膚腐食性/刺激性 | 区分1 | |||
眼に対する重篤な損傷/眼刺激性 | 区分1 | |||
皮膚感作性 | 区分1 | |||
生殖毒性 | 区分2 | |||
特定標的臓器毒性(単回ばく露) | 区分1(呼吸器)、区分2(全身毒性) | |||
特定標的臓器毒性(反復ばく露) | 区分1(気道) | |||
環境に対する有害性 | 水生環境有害性 (急性) | 区分3 | ||
注) 上記のGHS分類で区分の記載がない危険有害性項目については、政府向けガイダンス文書で規定された「分類対象外」、「区分外」または「分類できない」に該当する。なお、健康有害性については後述の11項に、環境有害性については12項に、「分類対象外」、「区分外」または「分類できない」の記述がある。 | ||||
GHSラベル要素 | ||||
絵表示 | ||||
注意喚起語 | 危険 | |||
危険有害性情報 | 飲み込むと有害 | |||
皮膚に接触すると有害 | ||||
重篤な皮膚の薬傷及び眼の損傷 | ||||
アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ | ||||
生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い | ||||
臓器の障害(呼吸器) | ||||
臓器の障害のおそれ(全身毒性) | ||||
長期にわたる、又は反復ばく露による臓器の障害(気道) | ||||
水生生物に有害 | ||||
注意書き | ||||
安全対策 | 使用前に取扱説明書を入手すること。 | |||
すべての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 | ||||
粉じん、煙、ガス、ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。 | ||||
取扱後は手などをよく洗うこと。 | ||||
この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。 | ||||
汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 | ||||
環境への放出を避けること。 | ||||
保護手袋、保護衣、保護眼鏡、保護面を着用すること。 | ||||
応急措置 | 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 | |||
皮膚(又は髪)に付着した場合:汚染された衣類を直ちに全て脱ぐこと。皮膚を多量の水と石けんで洗うこと。 | ||||
汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 | ||||
眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 | ||||
飲み込んだ場合:口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。 | ||||
直ちに医師に連絡すること。 | ||||
特別な処置が必要である。(このラベルの…を見よ。) | ||||
ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診断、手当てを受けること。 | ||||
保管 | 施錠して保管すること。 | |||
廃棄 | 内容物、容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に委託すること。 | |||
3.組成及び成分情報 | |||
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単一製品・混合物の区別 | 単一製品 | ||
化学名又は一般名 | ヘキサメチレンジアミン | ||
別名 | ヘキサン-1,6-ジアミン、1,6-ヘキサンジアミン、1,6-ジアミノヘキサン、Hexane-1,6-diamine、1,6-Hexanediamine、1,6-Diaminohexane | ||
濃度又は濃度範囲 | 99 %以上 | ||
分子式 (分子量) | C6H16N2 (116.208) | ||
化学特性 (示性式又は構造式) | |||
CAS番号 | 124-09-4 | ||
官報公示整理番号(化審法) | (2)-153 | ||
官報公示整理番号(安衛法) | (2)-153 | ||
分類に寄与する不純物及び安定化添加物 | 無添加 | ||
4.応急措置 | |||
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吸入した場合 | 空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 | ||
安静。半座位。人工呼吸が必要なことがある。 | |||
直ちに医師に連絡すること。 | |||
特別な処置が必要である。(このラベルの…を見よ。) | |||
ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診断、手当てを受けること。 | |||
皮膚に付着した場合 | 汚染された衣類を直ちに全て脱ぐこと。皮膚を流水、シャワーで洗うこと。 | ||
多量の水と石けんで洗うこと。 | |||
直ちに医師に連絡すること。 | |||
特別な処置が必要である。(このラベルの…を見よ。) | |||
汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 | |||
ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診断、手当てを受けること。 | |||
眼に入った場合 | 水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 | ||
直ちに医師に連絡すること。 | |||
特別な処置が必要である。(このラベルの…を見よ。) | |||
ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診断、手当てを受けること。 | |||
飲み込んだ場合 | 口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。安静。 | ||
直ちに医師に連絡すること。 | |||
特別な処置が必要である。(このラベルの…を見よ。) | |||
ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診断、手当てを受けること。 | |||
予想される急性症状及び遅発性症状の最も重要な兆候及び症状 | 吸入 :灼熱感、咳、息苦しさ、息切れ、咽頭痛。 症状は遅れて現われることがある。 | ||
肺水腫の症状は 2〜3 時間経過するまで現われない場合が多く、安静を保たないと悪化する。したがって、安静と経過観察が不可欠である。 | |||
皮膚 :吸収される可能性あり 発赤、皮膚熱傷、痛み、水疱。 | |||
眼 :発赤、痛み、重度の熱傷。 | |||
経口摂取 : 胃痙攣、腹痛、灼熱感、ショック/虚脱。 | |||
眼、皮膚、気道に対して腐食性を示す。経口摂取すると、腐食性を示す。これらの影響は遅れて現われることがある。医学的な経過観察が必要である。 | |||
反復または長期の皮膚への接触により、皮膚炎を引き起こすことがある。 | |||
応急措置をする者の保護 | データなし。 | ||
医師に対する特別注意事項 | 医師または医師が認定した者が、適切なスプレー剤を直ちに使用することを検討する。 | ||
5.火災時の措置 | |||
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消火剤 | 粉末消火薬剤、水溶性液体用泡消火薬剤、二酸化炭素、砂、霧状水、大量の水 | ||
使ってはならない消火剤 | 情報なし。 | ||
特有の危険有害性 | 当該製品は分子中にNを含有しているため火災時に刺激性もしくは有毒なヒューム(またはガス)を放出する。 | ||
当該製品は分子中にNを含有しているため燃焼ガスには、一酸化炭素などの他、窒素酸化物系のガスなどの有毒ガスが含まれるので、消火作業の際には、煙を吸入しないように注意する。 | |||
強く加熱すると、空気と爆発性混合気が生じる。 | |||
特有の消火方法 | 水を噴霧して容器類を冷却する。 | ||
消火作業は、風上から行う。 | |||
周辺火災の場合に移動可能な容器は、速やかに安全な場所に移す。 | |||
火災発生場所の周辺に関係者以外の立入りを禁止する。 | |||
関係者以外は安全な場所に退去させる。 | |||
消火を行う者の保護 | 消火作業では、適切な保護具(手袋、眼鏡、マスク等)を着用する。 | ||
6.漏出時の措置 | |||
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人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置 | 作業には、必ず保護具(手袋・眼鏡・マスク(個人用保護具:自給式呼吸器付完全保護衣)など)を着用する。 | ||
多量の場合、人を安全な場所に退避させる。 | |||
必要に応じた換気を確保する。 | |||
環境に対する注意事項 | この物質を環境中に放出してはならない。 | ||
封じ込め及び浄化の方法及び機材 | 少量の場合、吸着剤(土・砂など)で吸着させ取り除いた後、残りを大量の水で洗い流す。 | ||
多量の場合、人を安全な場所に退避させる。 | |||
盛り土で囲って流出を防止し、安全な場所に導いてからドラムなどに回収する。 | |||
必要があれば希塩酸、希硫酸などで中和する。 | |||
中和の際は、発熱、発煙などに注意する。 | |||
粉末の場合は、電気掃除機(真空クリーナー)、ほうきなどを使用して回収する。 | |||
粉塵が飛散しないようにして取り除く。 | |||
微粉末の場合は、機器類を防爆構造とし、設備は静電気対策を実施する。 | |||
付近の着火源となるものを速やかに除くとともに消火剤を準備する。 | |||
床に漏れた状態で放置すると、滑り易くスリップ事故の原因となるため注意する。 | |||
漏出物の上をむやみに歩かない。 | |||
火花を発生しない安全な用具を使用する。 | |||
回収物の収納容器は、内容物の処分を行うまで密封しておく。 | |||
7.取扱い及び保管上の注意 | |||
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取扱い | |||
技術的対策 | 取扱い場所の近くに、洗眼及び身体洗浄のための設備を設置する。 | ||
安全取扱い注意事項 | 使用前に取扱説明書を入手すること。 | ||
すべての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 | |||
粉じん、煙、ガス、ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。 | |||
取扱後は手などをよく洗うこと。 | |||
この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。 | |||
汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 | |||
環境への放出を避けること。 | |||
保護手袋、保護衣、保護眼鏡、保護面、呼吸用保護具を着用すること。 | |||
指定された個人用保護具(個人用保護具:自給式呼吸器付完全保護衣)を使用すること。 | |||
可燃性。 | |||
裸火禁止。 | |||
火気注意 | |||
高温面との接触禁止。 | |||
作業環境管理を厳密に! | |||
換気(粉末でない場合)、局所排気 | |||
20℃で気化させると、空気が汚染されてやや急速に有害濃度に達することがある。 | |||
衛生対策 | 取扱い後は手などをよく洗うこと。 | ||
保管 | |||
安全な保管条件 | 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 | ||
容器を密閉して保管する。水分や高湿に注意。 | |||
窒素シールをして保管する。酸性物質と一緒に保管しない。 | |||
強力な酸化剤から離しておく。 | |||
施錠して保管すること。 | |||
容器包装材料 | 吸湿性があるので、アルミ箔をコートしたポリエチレン袋及び吸湿剤を使用すること。 | ||
鉄製の容器はさける。 | |||
本品は、空気中の水分を吸収すると金属に対する腐食性が強くなるため、取扱時の材質に注意する。SUS-316以上の材質か、ポリエチレン、FRPなどの樹脂系の材質を使用すること。 | |||
破損しない包装;破損しやすい包装のものは密閉式の破損しない容器に入れる。 | |||
8.ばく露防止及び保護措置 | |||
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管理濃度 | 未設定 | ||
許容濃度 | |||
日本産衛学会(2010年度版) | 未設定 | ||
ACGIH(2011年版) | TWA 0.5ppm 2.3mg/m3 | ||
STEL − | |||
設備対策 | 蒸気、ヒューム、ミストまたは粉塵が発生する場合は、局所排気装置を設置する。 | ||
取扱い場所の近くに、洗眼及び身体洗浄のための設備を設置する。 | |||
機器類は防爆構造とし、設備は静電気対策を実施する。 | |||
保護具 | |||
呼吸器の保護具 | 呼吸器用保護具(個人用保護具:自給式呼吸器付完全保護衣)を着用すること。 | ||
手の保護具 | 保護手袋を着用すること。 | ||
眼の保護具 | 保護眼鏡、保護面を着用すること。 | ||
皮膚及び身体の保護具 | 保護手袋、保護衣、保護眼鏡、保護面、呼吸器用保護具(個人用保護具:自給式呼吸器付完全保護衣)を着用すること。 | ||
9.物理的及び化学的性質 | |||
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物理的状態 | |||
形状 | 板状結晶または葉状結晶 (混触危険Hb (第2版, 1997)) | ||
色 | 無色 (混触危険Hb (第2版, 1997)) | ||
臭い | アンモニア臭 ((混触危険Hb (第2版, 1997))) | ||
臭いのしきい(閾)値 | データなし。 | ||
pH | 12.4(25℃, concentration:100g/L) (GESTIS(Access on Sept. 2011)) | ||
融点・凝固点 | 42℃ (Merck(14th, 2006)) | ||
沸点、初留点及び沸騰範囲 | 205℃ (Merck(14th, 2006)) | ||
引火点 | 85℃(CC) (IUCLID(2000)) | ||
蒸発速度(酢酸ブチル=1) | データなし。 | ||
燃焼性(固体、気体) | 可燃性 (ICSC (1998)) | ||
燃焼又は爆発範囲 | 上限:7.6 volume % (SIDS(Access on Oct. 2011)) | ||
下限:0.9 volume % (SIDS(Access on Oct. 2011)) | |||
蒸気圧 | 0.12mmHg (25℃) (HSDB(2005)) | ||
蒸気密度 | 4.01(Air=1) (HSDB(2005)) | ||
密度 | 0.854g/cm3 (Ullmanns(E) (6th, 2003)) | ||
溶解度 | 水:2460 g/L at 4.5℃ (HSDB(2005)) | ||
アルコール、ベンゼンに僅かに溶ける。 (Merck(14th, 2006)) | |||
n-オクタノール/水分配係数 | 0.35 (EST) (SRC Phys Prop (Access on Oct. 2011)) | ||
自然発火温度 | 305℃ (ICSC(1998)) | ||
分解温度 | データなし。 | ||
粘度(粘性率) | データなし。 | ||
10.安定性及び反応性 | |||
---|---|---|---|
反応性 | データなし。 | ||
水溶液は強塩基であり、酸と激しく反応し、腐食性を示す。酸化剤と反応する。水の存在下で、多くの金属を侵す。 | |||
亜鉛、銅、黄銅および青銅を腐食する。 | |||
水に完全に溶解し、希釈したときでもなお腐食性の混合気が生じる。 | |||
安定性 | 固体か液体かは室温による。 | ||
昇華性を有する。 | |||
吸湿性がある。 | |||
空気中の二酸化炭素を吸収し、炭酸塩を生成する。 | |||
危険有害反応可能性 | 強く加熱すると、空気と爆発性混合気が生じる。 | ||
酸と激しく反応し、腐食性を示す。 | |||
酸化剤と反応する。 | |||
避けるべき条件 | 水の存在で、多くの金属を侵す。熱源、裸火、混触危険物質との接触。 | ||
混触危険物質 | 酸化剤、酸。 | ||
危険有害な分解生成物 | 燃焼すると、有毒で腐食性のガスを生成する。 | ||
11.有害性情報 | |||
---|---|---|---|
急性毒性 | |||
経口 | ラットのLD50値として(980 mg/kg、792 mg/kg、1127 mg/kg、800 mg/kg、750 mg/kg)(SIDS(Access on Oct. 2011))のデータがあり、GHS区分4に該当する。GHS分類:区分4 | ||
経皮 | ウサギのLD50値は1110 mg/kg bw(NITE初期リスク評価書 117 (2008))に基づき区分4とした。GHS分類:区分4 | ||
吸入:ガス | GHSの定義における固体である。GHS分類:分類対象外 | ||
吸入:蒸気 | データなし。GHS分類:分類できない | ||
吸入:粉じん及びミスト | ラットLC50値が>0.95 mg/L(4時間、粉塵)(NITE初期リスク評価書 117 (2008))との報告があるが、この値からはデータ不足のためGHS区分は特定されない。GHS分類:分類できない | ||
皮膚腐食性及び刺激性 | ウサギ3匹の皮膚に本物質85%含む試験物質を適用後1分以内に疼痛反応、さらに15分間のパッチ除去直後に小水泡を伴う強い紅斑が観察された(SIDS (Access on Oct. 2011))。また、ウサギ3匹に試験物質粉末を24時間適用した結果、刺激性スコアは3匹とも全ての観察時点で8(最大8)で腐食性あり(corrosive)と評価された(USEPA/HPV (2003))。以上よりGHS区分1に該当する。なお、本物質のpH(100 g/L水溶液)は 12.4(GESTIS(Access on Sept. 2011))と記載されている。GHS分類:区分1 | ||
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性 | ウサギの眼に25%水溶液0.1mLを30秒間適用した試験において、不可逆性の極度の刺激を起こし、刺激性スコアは全観察時点で110(/110)であった(USEPA/HPV (2003))ことから、GHS区分1に該当する。なお、本物質のpH(100 g/L水溶液)は 12.4(GESTIS(Access on Sept. 2011))と記載されている。GHS分類:区分1 | ||
呼吸器感作性 | 詳細不明であるが、モルモットに注射後に飽和蒸気のばく露により、肺性感作(pulmonary sensitization)の典型的な症状が見られた(ACGIH (2001))との記載がある。GHS分類:分類できない | ||
皮膚感作性 | ヒトにおいて下着の着用により発疹が出現したため、溶媒分画及び検出成分のパッチテストを施行したところ、ヘキサメチレンジアミンに陽性反応があり、アレルギー性接触皮膚炎であった(NITE初期リスク評価書 117 (2008))との報告があり、さらに、Contact Dermatitisにアレルギー物質として掲載されている(Contact Dermatitis (Frosch) (4th, 2006))ことから、GHS区分1に該当する。なお、モルモットを用いた皮膚感作性試験では陰性結果(NITE初期リスク評価書 117 (2008))が報告されている。GHS分類:区分1 | ||
生殖細胞変異原性 | 体細胞in vivo変異原性試験として、ラットに経口投与による骨髄細胞を用いた染色体異常試験(USEPA/HPV (2003))およびマウスの末梢血を用いた小核試験(ACGIH (2001))でいずれも陰性の報告により、区分外とした。なお、in vitro試験としてエームス試験(NITE初期リスク評価書 117 (2008)、チャイニーズハムスターCHO細胞を用いた染色体異常試験(NTP DB ID780219(1982))、およびチャイニーズハムスターCHO/K1細胞を用いた遺伝子突然変異試験(USEPA/HPV(2003))で、いずれも陰性が報告されている。GHS分類:区分外 | ||
発がん性 | データなし。GHS分類:分類できない | ||
生殖毒性 | ラットに経口投与による二世代生殖試験(GLP準拠)の結果、親動物としてF0及びF1の雄に体重増加抑制が見られた用量で、F0およびF1とも同腹仔数の減少を示した(NITE初期リスク評価書 117 (2008))ことから、GHS区分2に該当する。なお、ラットの器官形成期を含む妊娠期間中に経口投与した発生毒性試験(GLP:yes)においては、母動物の体重増加抑制が見られた用量で、催奇形性を含め仔の発生に及ぼす影響は認められていない(NITE初期リスク評価書 117 (2008)、SIDS(Access on Oct. 2011))。GHS分類:区分2 | ||
特定標的臓器毒性(単回ばく露) | ヒトで本物質は眼、皮膚、気道に対して腐食性を示し、吸入すると灼熱感、咳、息苦しさ、息切れ、咽頭痛を生じる(環境省リスク評価 第3巻 (2004))との報告、さらにラットに2100 ppm (9.984 mg/L) の本物質蒸気を6時間、2回吸入ばく露(4時間換算値: 17.293 mg/L)した試験で、鼻部刺激反応、呼吸困難、嗜眠、気管支炎、肺水腫、肺出血がみられた(NITE初期リスク評価書 117 (2008))と報告により、ヒトでの知見があることから、GHS区分1(呼吸器)に該当する。その他に、ラットに500, 700, 800, 1000 mg/kg bwを経口投与により、脱力、会陰部や顔面の汚れ、脱毛、下痢などの症状が観察され、700 mg/kg以上で死亡が発生し、LD50値は792 mg/kgと報告(USEPA/HPV (2003))されているが、GHS区分2のガイダンス値範囲にあり標的臓器を特定できないので、GHS区分2(全身毒性)にも該当する。GHS分類:区分1(呼吸器)、区分2(全身毒性) | ||
特定標的臓器毒性(反復ばく露) | 本物質に暴露されていた労働者20 人の調査で結膜及び上気道の刺激が報告され(環境省リスク評価第3巻(2004))、また、ヒトで本物質のばく露による主な所見は皮膚と上気道の刺激であった(ACGIH (2001))と記述されている。さらに、動物試験では、ラットに13週間吸入ばく露(ミスト)により51 mg/m3以上の群で鼻・口周囲に滲出物がみられ、215 mg/m3群では全例が試験終了前に死亡または瀕死状態となり、鼻腔及び気管粘膜に扁平上皮化生がみられた(NITE初期リスク評価書 117 (2008))との報告がある。以上の知見によりGHS区分1(気道)に該当する。一方、ラットに13週間混餌投与した試験では、ガイダンス値を超える150 mg bw/kg/day以上の用量で体重増加の抑制を認めた他は、すべての群で投与に関連した影響を認めなかった(環境省リスク評価第3巻(2004))ことから、経口経路では区分外相当である。 その他、上記の労働者20人の調査で肝炎を発症した報告もあるが、1例の報告であり(環境省リスク評価第3巻(2004))、モルモットの95日間経口投与試験で腎臓への影響が見られているが、試験法が一般的なガイドラインに準拠した方法ではなく適切な評価はできないとしている(NITE初期リスク評価書 117 (2008))。また血液への影響の記載もあるが、血液検査に一貫性がなく、また否定的な疫学調査などの報告(PATTY(5th, 2001)、環境省リスク評価第3巻(2004))もある。GHS分類:区分1(気道) | ||
吸引性呼吸器有害性 | データなし。GHS分類:分類できない | ||
12.環境影響情報 | |||
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生態毒性 | |||
水生環境有害性(急性) | 藻類(Pseudokirchneriella subcapitata)の0-72時間ErC50 = 18.1 mg/L (NITE初期リスク評価書, 2008)から、区分3とした。GHS分類:区分3 | ||
水生環境有害性(長期間) | 慢性毒性データを用いた場合、急速分解性があり(2週間でのBODによる分解度:55.5%、TOCによる分解度:96.9%、HPLCによる分解度:100%(既存点検, 1975))、甲殻類(オオミジンコ)の21日間NOEC = 4.16 mg/L(NITE初期リスク評価書, 2008他))であることから、区分外となる。 慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、魚類(ゴールデンオルフェ)の96時間LC50 = 62 mg/L(NITE初期リスク評価書, 2008)であるが、急速分解性があり(2週間での、BOD:55.5%、TOC:96.9%、HPLC:100%(既存点検, 1975))、生物蓄積性が低いと推定される(log Kow = 0.35(PHYSPROP Database, 2009))ことから、区分外となる。 以上の結果より、区分外とした。GHS分類:区分外 | ||
オゾン層への有害性 | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。GHS分類:分類できない | ||
13.廃棄上の注意 | |||
---|---|---|---|
残余廃棄物 | 廃棄の前に、可能な限り無害化、安定化及び中和等の処理を行って危険有害性のレベルを低い状態にする。 | ||
内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に委託すること。 | |||
汚染容器及び包装 | 容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 | ||
空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 | |||
14.輸送上の注意 | ||||
---|---|---|---|---|
該当の有無は製品によっても異なる場合がある。法規に則った試験の情報に基づく修正の必要がある。 | ||||
国際規制 | 海上輸送はIMOの規則に、航空輸送はICAO/IATAの規則に従う。 | |||
国連番号 | 2280 | |||
国連品名 | ヘキサメチレンジアミン(固体) | |||
国連危険有害性クラス | 8 | |||
容器等級 | L | |||
海洋汚染物質 | 該当しない。 | |||
MARPOL73/78附属書K及びIBCコードによるばら積み輸送される液体物質 | 有害液体物質(Y類物質)(溶融状のもの、水溶液) | |||
国内規制 | ||||
海上規制情報 | 船舶安全法の規定に従う。 | |||
航空規制情報 | 航空法の規定に従う。 | |||
陸上規制情報 | 毒劇法の規定に従う。 | |||
特別安全対策 | 移送時にイエローカードの保持が必要。 | |||
食品や飼料と一緒に輸送してはならない。 | ||||
輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 | ||||
重量物を上積みしない。 | ||||
緊急時応急措置指針番号 | 153 | |||
15.適用法令 | ||||
---|---|---|---|---|
法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。 | ||||
労働安全衛生法 | 名称等を表示すべき危険有害物(法第57条、施行令第18条別表第9) 名称等を通知すべき危険有害物(法第57条の2、施行令第18条の2別表第9) リスクアセスメントを実施すべき危険有害物(法第57条の3) | |||
毒物及び劇物取締法 | 劇物 | |||
化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) | 第1種指定化学物質 | |||
船舶安全法 | 腐食性物質 | |||
航空法 | 腐食性物質 | |||
16.その他の情報 | ||||
---|---|---|---|---|
参考文献 | 各データ毎に記載した。 | |||
<モデルSDSを利用するときの注意事項> 本モデルデータシートは作成年月日時点における情報に基づいて記載されておりますので、事業場においてSDSを作成するに当たっては、新たな危険有害性情報について確認することが必要です。さらに、本データシートはモデルですので、実際の製品等の性状に基づき追加修正する必要があります。また、特殊な条件下で使用するときは、その使用状況に応じた情報に基づく安全対策が必要となります。 |