化学品の名称 | アジピン酸 | ||
---|---|---|---|
化学品の英語名称 | Adipic acid | ||
製品コード | R05-C-025-JNIOSH | ||
供給者の会社名 | ○○○○株式会社 | ||
住所 | 東京都△△区△△町△丁目△△番地 | ||
電話番号 | 03-1234-5678 | ||
ファクシミリ番号 | 03-1234-5678 | ||
電子メールアドレス | 連絡先@検セ.or.jp | ||
緊急連絡電話番号 | 03-1234-5678 | ||
推奨用途及び使用上の制限 | ナイロン66原料,可塑剤原料,食品添加物 (NITE-CHRIPより引用) |
2.危険有害性の要約 | |||
---|---|---|---|
GHS分類 | |||
分類実施日 (物化危険性及び健康有害性) | H27.3.31、ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) | ||
物理化学的危険性 | - | ||
健康に対する有害性 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 | |
特定標的臓器毒性 (単回ばく露) | 区分3 (気道刺激性) | ||
分類実施日 (環境有害性) | H27.3.31、ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) | ||
環境に対する有害性 | 水生環境有害性 短期(急性) | 区分3 | |
GHSラベル要素 | |||
絵表示 | |||
注意喚起語 | 危険 | ||
危険有害性情報 | 重篤な眼の損傷 呼吸器への刺激のおそれ 水生生物に有害 | ||
注意書き | |||
安全対策 | 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 屋外又は換気の良い場所でだけ使用すること。 環境への放出を避けること。 | ||
応急措置 | 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 直ちに医師に連絡すること。 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 気分が悪いときは医師に連絡すること。 | ||
保管 | 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 施錠して保管すること。 | ||
廃棄 | 内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して廃棄すること。 | ||
他の危険有害性 | - |
3.組成及び成分情報 | |||
---|---|---|---|
化学物質・混合物の区別 | 化学物質 | ||
化学名又は一般名 | アジピン酸 | ||
慣用名又は別名 | 1,4−ブタンジカルボン酸 | ||
英語名 | Adipic acid 1,4-Butanedicarboxylic acid Hexanedioic acid | ||
濃度又は濃度範囲 | 情報なし | ||
分子式 (分子量) | C6H10O4 (146) | ||
化学特性 (示性式又は構造式) | |||
CAS番号 | 124-04-9 | ||
官報公示整理番号(化審法) | 2-858 | ||
官報公示整理番号(安衛法) | 情報なし | ||
GHS分類に寄与する成分(不純物及び安定化添加物も含む) | 情報なし |
4.応急措置 | |||
---|---|---|---|
吸入した場合 | 新鮮な空気のある場所に移動し、安静にさせる。刺激が続く場合は医師の診察/手当てを受けること。 以上、ICSC、PubChem参照。 | ||
皮膚に付着した場合 | 汚染された衣服を脱がせる。 多量の水かシャワーで洗浄する。 以上、ICSC参照。 | ||
眼に入った場合 | 多量の水で10分間洗浄する。できればコンタクトレンズを外す。その後も洗浄を続けること。直ちに医師に連絡すること。 以上、GHS分類結果、ICSC参照。 | ||
飲み込んだ場合 | 口をすすぐ。安静にさせる。医師に連絡すること。 以上、ICSC参照。 | ||
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状 | 吸入:咳、咽頭痛。 眼:充血、痛み。 以上、ICSC参照。 | ||
応急措置をする者の保護に必要な注意事項 | 情報なし | ||
医師に対する特別な注意事項 | 情報なし |
5.火災時の措置 | |||
---|---|---|---|
適切な消火剤 | 水噴霧、粉末消火薬剤、二酸化炭素、泡消火薬剤。 以上、GESTIS参照。 | ||
使ってはならない消火剤 | 棒状注水 以上、GESTIS参照。 | ||
火災時の特有の危険有害性 | 火災の場合、有害物質(一酸化炭素、二酸化炭素)が放出される可能性がある。 以上、GESTIS参照。 | ||
特有の消火方法 | 可能であれば、容器を危険区域外に持ち出す。加熱により圧力が上昇し破裂する恐れがある。着火源となるものを遮断する。大量の粉塵が舞い上がった場合は、直ちに避難すること。 以上、GESTIS参照。 | ||
消火を行う者の特別な保護具及び予防措置 | 消火作業の際は、適切な自給式の呼吸器用保護具、眼や皮膚を保護する防護服 (耐熱性) を着用する。 |
6.漏出時の措置 | |||
---|---|---|---|
人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置 | 保護具を着用する。 以上、GESTIS参照。 | ||
環境に対する注意事項 | 水域に対する危険性は低い。非常に多量に水、排水、下水、または地中に入った場合は、自治体に連絡する。 以上、GESTIS参照。 | ||
封じ込め及び浄化の方法及び機材 | すべての着火源を取り除く(現場での喫煙、火花や火炎の禁止)。 こぼれた物質を密閉式容器内に掃き入れる。 残留分を注意深く集め、安全な場所に移す。 粉塵の拡散を防ぐ。 この物質を環境中に放出してはならない。 | ||
二次災害の防止策 | 情報なし |
7.取扱い及び保管上の注意 | |||
---|---|---|---|
取扱い | |||
技術的対策 | 「8. ばく露防止及び保護措置」に記載の措置を行い、必要に応じて保護具を着用する。 | ||
安全取扱注意事項 | 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 容器を開けたままにしない。漏出を避ける。接触を避ける。粉じんの発生を避ける。使用する場合は十分な換気を確保すること。 以上、GHS分類結果、GESTIS参照。 | ||
接触回避 | 「10. 安全性及び反応性」を参照。 | ||
衛生対策 | 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入しないこと。 眼への接触を避ける。接触した場合は洗浄する。休憩前や作業終了時には石鹸と水で皮膚を洗い、洗浄後は脂肪分の多いスキンケア製品を塗布する。 以上、GHS分類結果、GESTIS参照。 | ||
保管 | |||
安全な保管条件 | 施錠して保管する。容器を密閉し、室温の乾燥した場所で保管すること。 以上、GHS分類結果、GESTIS参照。 | ||
安全な容器包装材料 | 破損や漏れの無い密閉可能な容器を使用する。 |
8.ばく露防止及び保護措置 | ||||
---|---|---|---|---|
許容濃度等については日本産衛学会の「許容濃度の勧告」及びACGHIの「TLVs and BEIs」について記載しています。 | ||||
管理濃度 | - | |||
濃度基準値 | ||||
八時間濃度基準値 | - | |||
短時間濃度基準値 | - | |||
許容濃度等 | ||||
日本産衛学会(2023年版) | - | |||
ACGIH(2023年版) | TLV-TWA: 5 mg/m3 | |||
設備対策 | 作業場所には換気設備を設置する。取り扱い場所の近くに洗眼及び身体洗浄のための設備を設け、標識を付ける。 以上、GESTIS参照。 | |||
保護具 | ||||
呼吸用保護具 | 緊急時(例:意図しない物質の放出)には、呼吸保護具を着用する。 作業者が粉じんにばく露される場合は呼吸保護具(防じんマスク等)の着用を検討する。 防じんマスクの選択については、以下の点に留意する。 -酸素濃度が18%未満の場所では使用しない。また、有害なガスが存在する場所においては防じんマスクを使用せず、その他の呼吸用保護具の利用を検討すること。 -防じんマスクは、国家検定合格品であることを確認し、作業に適した性能及び構造のものを選ぶ。その際、取扱説明書等に記載されているデータを参考にする。 | |||
手の保護具 | 適切な不浸透性の保護手袋を着用する。 保護手袋の選択については、厚生労働省「皮膚障害等防止用保護具の選定マニュアル」を参照のこと。 | |||
眼の保護具 | 化学用安全ゴーグルを着用する。 以上、GESTIS参照。 | |||
皮膚及び身体の保護具 | エプロンまたは白衣を着用する。 以上、GESTIS参照。 |
9.物理的及び化学的性質 | |||
---|---|---|---|
物理的状態 | |||
物理状態 | 固体 | ||
色 | 無色 | ||
臭い | 無臭 | ||
融点/凝固点 | 151 ℃(GESTIS(2023)) 152 ℃(ICSC(2021)) | ||
沸点、初留点及び沸騰範囲 | 337.5 ℃(GESTIS(2023)) 338 ℃(ICSC(2021)) | ||
可燃性 | 可燃性(ICSC(2021)) | ||
爆発下限界及び爆発上限界/可燃限界 | データなし | ||
引火点 | 196 ℃ (密閉式)(GESTIS(2023), ICSC(2021)) | ||
自然発火点 | 420 ℃ (GESTIS(2023)) 422 ℃ (ICSC(2021)) | ||
分解温度 | データなし | ||
pH | 2.7(GESTIS(2023)) | ||
動粘性率 | データなし | ||
溶解度 | 水: 15 g/l(20℃)(GESTIS(2023)) 水: 1.4 g/100 ml(15℃)(溶ける)(ICSC(2021)) | ||
n-オクタノール/水分配係数 | log Kow: 0.08(GESTIS(2023), ICSC(2021)) | ||
蒸気圧 | 10 Pa(18.5℃)(ICSC(2021)) | ||
密度及び/又は相対密度 | 1.37 g/cm3(20℃)(GESTIS(2023)) 1.36 g/cm3(ICSC(2021)) | ||
相対ガス密度 | 5.04 (空気=1)(ICSC(2021)) | ||
粒子特性 | データなし |
10.安定性及び反応性 | |||
---|---|---|---|
反応性 | 「危険有害反応可能性」を参照。 | ||
化学的安定性 | 加熱すると、分解する。 吉草酸 他の物質有毒で腐食性のフュームを生じる。 本物質は、弱酸。 酸化剤と反応する。 | ||
危険有害反応可能性 | 粉末や顆粒状で空気と混合すると、粉塵爆発の可能性がある。 乾燥状態では、撹拌、圧気輸送、注入などにより、静電気を帯びることがある。 | ||
避けるべき条件 | 加熱 | ||
混触危険物質 | 酸化剤 | ||
危険有害な分解生成物 | 吉草酸 他の物質有毒で腐食性のフューム |
11.有害性情報 | ||||
---|---|---|---|---|
急性毒性 | ||||
経口 | ラットのLD50値として、940 mg/kg、3,615 mg/kg (ACGIH (7th, 2001))、5,050 mg/kg (HPVIS (2008))、5,560 mg/kg (SIDS (2006))、> 11,000 mg/kg (PATTY (6th, 2012)) の5件の報告がある。ガイダンスの改訂に基づき、最も多くのデータが該当する区分に該当しない (3件) とした。なお、1件が区分4、1件が区分に該当しない (国連分類基準の区分5) に該当する。 | |||
経皮 | コーン油 (本物質40%濃度) を用いたウサギのLD50値として、> 7,940 mg/kg (純品換算値:> 3,176 mg/kg) との報告 (SIDS (2006)、HPVIS (2008)) に基づき、区分に該当しないとした。 新たな情報源 (SIDS (2006)、HPVIS (2008)) を追加し、分類を見直した。 | |||
吸入: ガス | GHSの定義における固体である。 | |||
吸入: 蒸気 | GHSの定義における固体である。 | |||
吸入: 粉じん及びミスト | ラットのLC0値 (4時間) として、7.7 mg/L (SIDS (2006)、HPVIS (2008)) との報告に基づき、区分に該当しない。なお、LC0値が飽和蒸気圧濃度 (0.57 mg/L) より高いため、粉じんの基準値を適用した。 | |||
皮膚腐食性及び皮膚刺激性 | ウサギを用いた皮膚刺激性試験において回復性の発赤や浮腫がみられ、刺激性スコア2.21であった (SIDS (2006))。その他にもウサギやモルモットを用いた皮膚刺激性試験において軽度の刺激性が認められた (SIDS (2006)、BUA 68 (1991))。また、ヒトにおいて皮膚を乾燥させ皮膚炎を起こすことがあるとの報告がある (ACGIH (7th, 2001))。以上の結果から区分に該当しない (国連分類基準の区分3) とした。ガイダンスの変更に従い区分を見直した。 | |||
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性 | 【分類根拠】 (1)より、区分1とした。なお、新たな知見に基づき、分類結果を変更した(2023年度)。 【根拠データ】 (1)ウサギ(n=3)を用いた眼刺激性試験(OECD TG 405、GLP、14日観察)において、全例で重度の虹彩炎がみられた(角膜混濁スコア:3/2/2、虹彩炎スコア:2/1.7/2、結膜発赤スコア:1/1/1、結膜浮腫スコア:1/0.7/1)との報告がある(REACH登録情報 (Accessed July 2023)、SIDS (2006)、AICIS(旧NICNAS IMAP)(2013))。 【参考データ等】 (2)ウサギ(n=6)を用いた眼刺激性試験において、瘢痕形成がみられ、影響は8日後まで持続した(角膜混濁スコア:1/1/1/1/2/2、虹彩炎スコア:1/0.3/0.7/1/1/1、結膜発赤スコア:2/2/2/2/2/2、結膜浮腫スコア:2/2/2/1.3/2.3/2.3)との報告がある(REACH登録情報 (Accessed July 2023)、SIDS (2006)、NICNAS IMAP (2013))。 | |||
呼吸器感作性 | データ不足のため分類できない。なお、詳細不明であるがアジピン酸を扱う2人の作業者が気管支喘息を起こした (PATTY (6th, 2012)、ACGIH (7th, 2001)) との記載がある。 | |||
皮膚感作性 | データ不足のため分類できない。なお、モルモットを用いた試験で皮膚感作性なしとの報告があるが (SIDS (2006)、PATTY (6th, 2012))、陽性対照群がない、アジュバントを使用していない等の理由から、分類に用いるには不十分な情報と判断した。 | |||
生殖細胞変異原性 | ガイダンスの改訂により「区分外」が選択できなくなったため、「分類できない」とした。すなわち、in vivoでは、ラットの優性致死試験で陰性、ラットの骨髄細胞の染色体異常試験で陰性結果が報告されている (SIDS (2006)、ACGIH (7th, 2001)、HPVIS (2008)、JECFA FAS 12 (1977)、PATTY (6th, 2012))。In vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞のマウスリンフォーマ試験、染色体異常試験でいずれも陰性である (SIDS (2006)、ACGIH (7th, 2001)、HPVIS (2008)、JECFA 12 (1977)、PATTY (6th, 2012))。 | |||
発がん性 | 国際機関等による発がん性分類はない。SIDS (2006) では、ラットの2年間混餌試験 (雄:5 % (3,750 mg/kg bw/day) 以下の用量、雌:1 % (750 mg/kg bw/day) の用量) で発がん性がみられないとの報告があるが、この試験については非GLPであるほか、動物数、検査対象とした器官が少なく組織病理学的検査に使用した動物数が不明であるなど限定的な情報と報告されている。また、PATTY (6th, 2012) でもラットの2年間試験から発がん性の証拠なしと報告されているが十分な情報はない。さらに、BUA (1991) でもラットの2年間試験の記載がある。以上、総じて本物質についてはデータ不足のため、「分類できない」とした。 | |||
生殖毒性 | ラット、マウス、ウサギを用いた経口経路での催奇形性試験において催奇形性は認められていない (SIDS (2006)、JECFA FAS12 (1977)、ACGIH (2001)、PATTY (6th, 2012)) が、生殖能に関する情報が得られていないため「分類できない」とした。 | |||
特定標的臓器毒性 (単回ばく露) | ヒトでは、本物質のダストの作業者への吸入ばく露で自律神経系、胃腸管、上部気道粘膜の機能障害、鼻粘膜の刺激、本物質の溶液の吸入ばく露でぜんそく反応悪化、呼吸器の軽いしゃく熱感が報告されている (ACGIH (7th, 2001)、SIDS (2006)、PATTY (6th, 2012))。 ラットでは、経口経路のガイダンス値を上回る用量で、死亡動物の急性心拡張、腺胃の急性うっ血・充血、潰瘍 (腐食性胃炎) など、本物質による刺激と出血の影響がみられているが、吸入経路及び閉塞経皮適用では毒性兆候がみられなかった (SIDS (2006)、HPVIS (2008))。以上より、区分3 (気道刺激性) とした。 | |||
特定標的臓器毒性 (反復ばく露) | 経口経路ではヒトボランティアが100 mg/kg/dayの用量を10日間内服しても毒性症状がみられなかったこと, ラットに混餌投与で2年間投与した試験で, "Not classified" の高用量 (2,250 mg/kg/日 (SIDS (2006) に記載された換算値) でdecreased body weight gainがみられたに過ぎない (SIDS (2006), ACGIH (7th, 2001), JECFA FAS 12 (1977), HPVIS (2008)) ことから, "Not classified" 相当と判断される.区分に該当しないと判断される。吸入経路ではラットに本物質のダストを0.126 mg/Lの濃度で、6時間/日、5日/週で3週間ばく露 (ガイダンス値換算濃度: 0.021 mg/L) したが、異常は認められなかった (ACGIH (7th, 2001)) との記述があるが、本試験を含め、区分2までの範囲をカバーした吸入ばく露試験が行われておらず、分類に利用可能なデータがない。よって、本物質は経口経路では区分に該当しないが、吸入及び経皮経路での分類に適したデータがなく、データ不足のため分類できないとした。なお、旧分類では本物質ダストを吸入した作業者で自律神経系への影響がみられたとの記述から、区分1 (自律神経系) と分類したが、ACGIH (7th, 2001)、PATTY (6th, 2012) に該当する記述は単回ばく露による影響で、かつ眼刺激性を生じる濃度での影響であることを確認したため、今回の分類では除外した。 | |||
誤えん有害性* | データ不足のため分類できない。 | |||
* JIS Z7252の改訂により吸引性呼吸器有害性から項目名が変更となった。 |
12.環境影響情報 | |||
---|---|---|---|
生態毒性 | |||
水生環境有害性 短期(急性) | 甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50 = 46 mg/L (環境庁生態影響試験, 1997)であることから、区分3とした。 | ||
水生環境有害性 長期(慢性) | 慢性毒性データを用いた場合、急速分解性があり(BODによる分解度=85, 68, 90%(既存点検, 1989))、甲殻類(オオミジンコ)の21日間NOEC = 6.3 mg/L(環境庁生態影響試験, 1997)であることから、区分に該当しない。 慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、魚類(ファットヘッドミノー)の96時間LC50 = 97 mg/L(SIDS, 2004)であるが、急速分解性があり(BODによる分解度=85, 68, 90%(既存点検, 1989))、生物蓄積性が低いと推定される(log Kow= 0.08(PHYSPROP Database, 2009))ことから、区分に該当しない。 以上の結果より、区分に該当しない。 | ||
残留性・分解性 | 化審法分解度試験:良分解性(化学物質安全性点検結果等(分解性・蓄積性)) | ||
生態蓄積性 | 情報なし | ||
土壌中の移動性 | 情報なし | ||
オゾン層への有害性 | 当該物質はモントリオール議定書の附属書A〜C及びEに列記されていない。 |
13.廃棄上の注意 | |||
---|---|---|---|
化学品(残余廃棄物)、当該化学品が付着している汚染容器及び包装の安全で、かつ、環境上望ましい廃棄、又はリサイクルに関する情報 | 廃棄においては、関連法規ならびに地方自治体の基準に従うこと。 都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。 廃棄物の処理を委託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。 | ||
容器は洗浄してリサイクルするか、関連法規制並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 |
14.輸送上の注意 | ||||
---|---|---|---|---|
該当の有無は製品によっても異なる場合がある。法規に則った試験の情報と、12項の環境影響情報とに基づいて、修正が必要な場合がある。 | ||||
国際規制 | ||||
国連番号 | - | |||
品名(国連輸送名) | - | |||
国連分類 | - | |||
副次危険 | - | |||
容器等級 | - | |||
海洋汚染物質 | 該当しない | |||
MARPOL73/78附属書U及びIBCコードによるばら積み輸送される液体物質 | 該当しない | |||
国内規制 | ||||
海上規制情報 | 該当しない | |||
航空規制情報 | 該当しない | |||
陸上規制情報 | 該当しない | |||
特別な安全上の対策 | 該当しない | |||
その他 (一般的) 注意 | 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 重量物を上積みしない。 | |||
緊急時応急措置指針番号* | 該当しない | |||
* 北米緊急時応急措置指針に基づく。米国運輸省が中心となって発行した「2020 Emengency Response Guidebook (ERG 2020)」(一般社団法人日本化学工業協会によって和訳されている(発行元:日本規格協会)に掲載されている。 |
15.適用法令 | ||||
---|---|---|---|---|
法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。 | ||||
労働安全衛生法 | 名称等を表示すべき危険物及び有害物(法第57条第1項、施行令第18条、施行令別表第9)(令和7年3月31日まで) 名称等を表示すべき危険物及び有害物(法第57条第1項、施行令第18条、労働安全衛生規則別表第2)(令和7年4月1日以降) 名称等を通知すべき危険物及び有害物(法第57条の2、施行令第18条の2、施行令別表第9)(令和7年3月31日まで) 名称等を通知すべき危険物及び有害物(法第57条の2、施行令第18条の2、労働安全衛生規則別表第2)(令和7年4月1日以降) 危険性又は有害性等を調査すべき物(法第57条の3) 作業場内表示義務(法第101条の4) 皮膚等障害化学物質(労働安全衛生規則第594条の2) | |||
化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) | - | |||
毒物及び劇物取締法 | - |
16.その他の情報 | ||||
---|---|---|---|---|
参考文献 | ||||
9項、11項については各データ毎に記載。その他の各項については以下を参照。 ・NITE化学物質総合情報提供システム(NITE-CHRIP) ・International Chemical Safety Cards (ICSC) ・Hazardous Substances Data Bank (HSDB) ・GESTIS Substance database (GESTIS) ・ERG 2020版 緊急時応急措置指針−容器イエローカードへの適用 ・一般社団法人日本化学工業協会 編「GHS対応ガイドライン ラベル及び表示・安全デ−タシ−ト作成指針」 ・厚生労働省「皮膚障害等防止用保護具の選定マニュアル第1版」 | ||||
修正履歴 | ||||
R6.3.29: ・危険有害性の分類について「眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性(区分2A→区分1)」のみ見直した。 ・SDS全般について表記の見直し・改訂をした。 |