| 1.化学品等及び会社情報 | |||
|---|---|---|---|
| 化学品の名称 | 5−クロロ−1,3−ジメチル−N−(1,1,3−トリメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(別名フラメトピル) | ||
| 化学品の英語名称 | 5-chloro-1,3-dimethyl-N-(1,1,3-trimethyl-3H-2-benzofuran-4-yl)pyrazole-4-carboxamide | ||
| 製品コード | R06-S46-JNIOSH | ||
| 供給者の会社名 | ○○○○株式会社 | ||
| 住所 | 東京都△△区△△町△丁目△△番地 | ||
| 電話番号 | 03-1234-5678 | ||
| ファクシミリ番号 | 03-1234-5678 | ||
| 電子メールアドレス | 連絡先@検セ.or.jp | ||
| 緊急連絡電話番号 | 03-1234-5678 | ||
| 推奨用途及び使用上の制限 | 情報なし | ||
| 2.危険有害性の要約 | |||
|---|---|---|---|
| GHS分類 | |||
| 分類実施日 (物化危険性及び健康有害性) | 令和2年度(2020年度)、ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) | ||
| 物理化学的危険性 | - | ||
| 健康に対する有害性 | 急性毒性 (経口) | 区分4 | |
| 生殖毒性 | 区分2 | ||
| 特定標的臓器毒性 (単回ばく露) | 区分1(神経系) | ||
| 特定標的臓器毒性 (反復ばく露) | 区分1(肝臓) | ||
| 分類実施日 (環境有害性) | 令和2年度(2020年度)、ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) | ||
| 環境に対する有害性 | 水生環境有害性 短期(急性) | 区分2 | |
| 水生環境有害性 長期(慢性) | 区分2 | ||
| GHSラベル要素 | |||
|---|---|---|---|
| 絵表示 | ![]() ![]() ![]() | ||
| 注意喚起語 | 危険 | ||
| 危険有害性情報 | 飲み込むと有害 生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い 神経系の障害 長期にわたる、又は反復ばく露による肝臓の障害 水生生物に毒性 長期継続的影響によって水生生物に毒性 | ||
| 注意書き | |||
| 安全対策 | 取扱い後はよく手を洗うこと。 この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 使用前に取扱説明書を入手すること。 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 環境への放出を避けること。 | ||
| 応急措置 | 飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。 特別な処置が必要である(このラベルの・・・を見よ)。 注) ”・・・”は、ラベルに解毒剤等中毒時の情報提供を受けるための連絡先などが記載されている場合のものです。ラベル作成時には、”・・・”を適切に置き換えてください。 口をすすぐこと。 ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診察/手当てを受けること。 気分が悪いときは,医師の診察/手当てを受けること。 漏出物を回収すること。 | ||
| 保管 | 施錠して保管すること。 | ||
| 廃棄 | 内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して廃棄すること。 | ||
| 他の危険有害性 | 情報なし | ||
| 3.組成及び成分情報 | |||
|---|---|---|---|
| 化学物質・混合物の区別 | 化学物質 | ||
| 化学名又は一般名 | 5−クロロ−1,3−ジメチル−N−(1,1,3−トリメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド | ||
| 慣用名又は別名 | フラメトピル | ||
| 英語名 | 5-chloro-1,3-dimethyl-N-(1,1,3-trimethyl-3H-2-benzofuran-4-yl)pyrazole-4-carboxamide | ||
| 濃度又は濃度範囲 | 情報なし | ||
| 分子式 (分子量) | C17H20ClN3O2 (333.8) | ||
| 化学特性 (示性式又は構造式) | ![]() | ||
| CAS番号 | 123572-88-3 | ||
| 官報公示整理番号 (化審法) | - | ||
| 官報公示整理番号 (安衛法) | 8-(2)-1757 | ||
| GHS分類に寄与する成分(不純物及び安定化添加物も含む) | - | ||
| 4.応急措置 | |||
|---|---|---|---|
| 吸入した場合 | 空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 症状が続く場合には、医師に連絡すること。 | ||
| 皮膚に付着した場合 | 大量の水で洗うこと。症状が続く場合には、医師に連絡すること。 | ||
| 眼に入った場合 | 水で15〜20分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。症状が続く場合には、医師に連絡すること。 | ||
| 飲み込んだ場合 | 水で口をすすぎ、直ちに医師の診断を受けること | ||
| 急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状 | 情報なし | ||
| 応急措置をする者の保護に必要な注意事項 | 救助者は、状況に応じて適切な眼、皮膚の保護具を着用する。 | ||
| 医師に対する特別な注意事項 | 情報なし | ||
| 5.火災時の措置 | |||
|---|---|---|---|
| 適切な消火剤 | 水噴霧、粉末消火剤、泡消火剤、二酸化炭素を使用する。 | ||
| 使ってはならない消火剤 | 火災が周辺に広がる恐れがあるため、直接の棒状注水を避ける。 | ||
| 特有の危険有害性 | 一般的な注意として、粉末状物質の場合は、ある条件下では粉じん爆発を起こす可能性がある。 火災等の場合は、毒性の強い分解生成物が発生する可能性がある。 | ||
| 特有の消火方法 | 火元への燃焼源を断ち、消火剤を使用して消火する。 延焼の恐れのないよう水スプレーで周囲のタンク、建物等の冷却をする。 消火活動は風上から行う。 火災場所の周辺には関係者以外の立ち入りを規制する。 危険でなければ火災区域から容器を移動する。 | ||
| 消火を行う者の特別な保護具及び予防措置 | 消火作業の際は、適切な自給式の呼吸器用保護具、眼や皮膚を保護する防護服(耐熱性)を着用する。 | ||
| 6.漏出時の措置 | |||
|---|---|---|---|
| 人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置 | 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 関係者以外の立ち入りを禁止する。 作業者は適切な保護具(「8.ばく露防止及び保護措置」の項を参照)を着用し、眼、皮膚への接触や吸入を避ける。 | ||
| 環境に対する注意事項 | 環境への放出を避けること。 周辺環境に影響がある可能性があるため、製品の環境中への流出を避ける。 | ||
| 封じ込め及び浄化の方法及び機材 | 漏出物を回収すること。 飛散した物を掃き集めるか、真空掃除機で吸引する等できるだけ飛散発じんしないようにして、空容器等に回収する。 | ||
| 二次災害の防止策 | 情報なし | ||
| 7.取扱い及び保管上の注意 | |||
|---|---|---|---|
| 取扱い | |||
| 技術的対策 | 「8.ばく露防止及び保護措置」に記載の措置を行い、必要に応じて保護具を着用する。 | ||
| 安全取扱い注意事項 | 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 使用前に取扱説明書を入手すること。 粉じんを発生させないようにする。 | ||
| 接触回避 | 「10. 安全性及び反応性」を参照。 | ||
| 衛生対策 | この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 取扱い後はよく手を洗うこと。 | ||
| 保管 | |||
| 安全な保管条件 | 施錠して保管すること。 保管場所には危険・有害物を貯蔵し、又は取り扱うために必要な照明及び換気の設備を設ける。静電気放電に対する予防措置を講ずること。 | ||
| 安全な容器包装材料 | 国連輸送法規で規定されている容器を使用する。 | ||
| 8.ばく露防止及び保護措置 | ||||
|---|---|---|---|---|
| 許容濃度については日本産衛学会の「許容濃度の勧告」及びACGIHの「TLVs and BEIs」について記載しています。 | ||||
| 管理濃度 | - | |||
| 濃度基準値 | ||||
| 八時間濃度基準値 | - | |||
| 短時間濃度基準値 | - | |||
| 許容濃度 | ||||
| 日本産衛学会 (2024年度版) | - | |||
| ACGIH (2024年版) | - | |||
| 設備対策 | 粉じんが発生する作業所においては、必ず密閉された装置、機器または局所換気装置を使用する。 | |||
| 保護具 | ||||
| 呼吸用保護具 | 粉じんが発生する場合、必要に応じて保護マスクや呼吸用保護具を着用する。 | |||
| 手の保護具 | 手に接触する恐れがある場合、保護手袋を着用する。 | |||
| 眼の保護具 | 眼に入る恐れがある場合、保護眼鏡やゴーグルを着用する。 | |||
| 皮膚及び身体の保護具 | 必要に応じて保護衣、保護エプロン等を着用する。 | |||
| 9.物理的及び化学的性質 | |||
|---|---|---|---|
| 物理的状態 | |||
| 物理状態 | 固体 | ||
| 色 | データなし | ||
| 臭い | データなし | ||
| 融点/凝固点 | 133.8〜137.3℃ (農薬抄録 (2008)) | ||
| 沸点、初留点及び沸騰範囲 | データなし | ||
| 可燃性 | データなし | ||
| 爆発下限界及び爆発上限界/可燃限界 | データなし | ||
| 引火点 | データなし | ||
| 自然発火点 | データなし | ||
| 分解温度 | データなし | ||
| pH | データなし | ||
| 動粘性率 | データなし | ||
| 溶解度 | 水:225 mg/L (25℃) (農薬抄録(2008)) | ||
| n-オクタノール/水分配係数 | LogKow:2.36 (25℃) (農薬抄録(2008)) | ||
| 蒸気圧 | 2.5×10-7 Pa (25℃) (農薬抄録(2008)) | ||
| 密度及び/又は相対密度 | データなし | ||
| 相対ガス密度 | データなし | ||
| 粒子特性 | データなし | ||
| 10.安定性及び反応性 | |||
|---|---|---|---|
| 反応性 | 通常の取扱い条件下では安定である。 | ||
| 化学的安定性 | 通常の取扱い条件下では安定である。 | ||
| 危険有害反応可能性 | 通常の取扱い条件下では危険有害反応を起こさない。 | ||
| 避けるべき条件 | 直射日光を避け、冷暗所に保管する。 | ||
| 混触危険物質 | 酸化剤、還元剤等 | ||
| 危険有害な分解生成物 | 火災等の場合は、毒性の強い分解生成物が発生する可能性がある。 | ||
| 11.有害性情報 | ||||
|---|---|---|---|---|
| 急性毒性 | ||||
| 経口 | (1)、(2)より、区分4とした。 【根拠データ】 (1)ラット(雄)のLD50:640 mg/kg(GLP)(食安委 農薬評価書 (2019)) (2)ラット(雌)のLD50:590 mg/kg(GLP)(食安委 農薬評価書 (2019)) | |||
| 経皮 | (1)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ラットのLD50:> 2,000 mg/kg(GLP)(食安委 農薬評価書 (2019)) | |||
| 吸入: ガス | GHSの定義における固体であり、区分に該当しない。 | |||
| 吸入: 蒸気 | データ不足のため分類できない。 | |||
| 吸入: 粉じん及びミスト | (1)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ラットのLC50(4時間):> 5.44 mg/L(GLP)(食安委 農薬評価書 (2019)、農薬抄録 (2008)) | |||
| 皮膚腐食性及び皮膚刺激性 | (1)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ウサギ(n=6)を用いた皮膚刺激性試験(GLP、閉塞、4時間適用、72時間観察)において、全例で皮膚刺激反応はみられなかった(紅斑・痂皮スコア:0/0/0/0/0/0、浮腫スコア:0/0/0/0/0/0)との報告がある(食安委 農薬評価書 (2019)、農薬抄録 (2008))。 | |||
| 眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性 | (1)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ウサギ(n=6)を用いた眼刺激性試験(GLP、72時間観察)において、1時間後にごく軽微な結膜への刺激反応がみられたが、72時間後にはすべての局所反応が消失した(角膜混濁スコア:0/0/0/0/0/0、虹彩炎スコア:0/0/0/0/0/0、結膜発赤スコア:0.3/0.7/0.3/0.3/0.7/0.3、結膜浮腫スコア:0/0.3/0/0/0.3/0.3)との報告がある(食安委 農薬評価書 (2019)、農薬抄録 (2008))。 | |||
| 呼吸器感作性 | データ不足のため分類できない。 | |||
| 皮膚感作性 | (1)、(2)より、Maximisation試験の陽性率が30%に満たず、Buehler試験の陽性率も15%に満たないため、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)モルモット(n=10)を用いたMaximisation試験(GLP、皮内投与:1%検体)において、5%検体で惹起した場合の陽性率は24、48時間後ともに0%(0/20例)であり、25%検体で惹起した場合の陽性率は24、48時間はともに20%(2/10例)であったとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2019)、農薬抄録 (2008))。 (2)モルモット(n=10)を用いたBuehler試験(GLP、局所投与:100%検体)において、24、48時間後の陽性率はともに0%(0/10例)であったとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2019)、農薬抄録 (2008))。 | |||
| 生殖細胞変異原性 | (1)〜(8)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)マウスの骨髄細胞を用いた小核試験(単回経口投与、GLP)において、雄で陽性(高用量群)、雌で陰性の結果であった(食安委 農薬評価書 (2019)、農薬抄録 (2008))。 (2)マウスの骨髄細胞を用いた小核試験(反復混餌投与、最長13週間)において、陰性の結果であった(食安委 農薬評価書 (2019)、農薬抄録 (2008))。 (3)ラットの肝臓細胞を用いた不定期DNA合成(UDS)試験(GLP)において、陰性の報告がある(食安委 農薬評価書 (2019)、農薬抄録 (2008))。 (4)細菌復帰突然変異試験(GLP)において、陰性の結果であった(食安委 農薬評価書 (2019)、農薬抄録 (2008))。 (5) In vitro 染色体異常試験において、染色体異常誘発性が認められた。また、マウスを用いたin vivo 小核試験において高用量群の雄で大きな小核(赤血球の直径の1/4 以上)の出現頻度が増加した。しかし、混餌投与試験においては、小核は誘発されなかったことから、フラメトピルに生体にとって問題となる遺伝毒性はないものと考えられた(食安委 農薬評価書 (2019))。 (6) In vitro 染色体異常試験(GLP)において、染色体異常誘発性が認められた。(食安委 農薬評価書 (2019)、農薬抄録 (2008))。 (7)マウスの骨髄細胞を用いた染色体異常試験/小核試験を実施した結果,染色体異常は陰性、小核に関しては陽性を示した。本結果と(5)の結果から,細胞分裂阻害作用に基づくものと考え、染色体異常は誘発せず、染色体切断作用はないと結論された(農薬抄録 (2008) )。 (8)CREST抗体を用いた小核誘発の機序検討実験で陽性対照物質である紡錘糸形成阻害剤ビンクリスチンによる小核及びセントロメア含有小核の誘発率との類似性がみられた結果と(7)から、本物質原体による小核誘発はDNA に直接傷害を与える遺伝毒性でないことを支持するデータと考えられた(食安委 農薬評価書 (2019))。 | |||
| 発がん性 | 国内外の分類機関による既存分類はないが、(1)、(2)の試験結果より区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ラットの2年間慢性毒性/発がん性併合試験(混餌投与)では、雌雄とも明確な一般毒性発現量まで投与された結果、投与に関連して発生頻度の増加した腫瘍性病変は認められなかった。発がん性は認められなかった(食安委 農薬評価書 (2019)、農薬抄録 (2008))。 (2)マウスの78週間発がん性試験(混餌投与)でも、雌雄とも肝臓影響の明確な発現量まで投与されたが、投与に関連して発生頻度の増加した腫瘍性病変は認められなかった。発がん性は認められなかった(食安委 農薬評価書 (2019)、農薬抄録 (2008))。 | |||
| 生殖毒性 | (1)〜(4)より、区分2とした。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた混餌投与による二世代生殖毒性試験(GLP)において、1,000 ppmで親動物に一般毒性影響(下垂体重量減少、体重増加抑制、摂餌量減少など)、繁殖能に対する影響として着床数減少(P雌)、F1及びF2児動物に体重増加抑制がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2019)、農薬抄録 (2008))。 (2)(1)の追加試験として実施されたラットを用いた混餌投与による二世代生殖毒性試験(GLP)において、繁殖能に対する影響は認められなかったとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2019)、農薬抄録 (2008))。 (3)ラットを用いた強制経口投与による発生毒性試験(GLP、妊娠6〜15日)において、60 mg/kg/dayで親動物に体重増加抑制、摂餌量減少、児動物に低体重、骨化遅延、内臓変異(胸腺頸部残留及び過剰冠状動脈口の発生頻度増加)がみられたが、催奇形性は認められなかったとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2019)、農薬抄録 (2008))。 (4)ウサギを用いた強制経口投与による発生毒性試験(GLP、妊娠7〜19日)において、100 mg/kg/dayで親動物に体重増加抑制、摂餌量減少、児動物に内臓奇形(後大静脈の左奇静脈内還流)の発生頻度の高値がみられた。ただし、後大静脈の左奇静脈内還流と同じ異常型と捉えられる右奇静脈還流との合計発生頻度は対照群と有意差がなく、検体投与による影響ではないと考えられ、催奇形性は認められなかったとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2019)、農薬抄録 (2008))。 | |||
| 特定標的臓器毒性 (単回ばく露) | (1)より、区分1の用量範囲で神経系影響がみられ、(2)、(3)の失調性歩行、自発運動低下についても神経系影響を支持する所見と考え、区分1(神経系)とした。 【根拠データ】 (1)マウスを用いた単回経口投与による一般薬理試験(一般状態観察)において、300 mg/kg以上(区分1の範囲)で自発運動低下、警戒性・耳介反射の低下、鎮静、失調性歩行、呼吸数減少、受動性、四肢姿勢の異常、位置視覚・握力・腹筋緊張度の低下(雄)、尿失禁(雄)、痛覚の低下(雌)がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2019)、農薬抄録 (2008))。 (2)ラットを用いた単回経口投与試験(GLP)において、300 mg/kg以上(区分1の範囲)で低体温、腹臥、側臥、失調性歩行、呼吸不規則、立毛、流涙、自発運動低下、尿失禁(雌)がみられ、550mg/kg以上(区分2の範囲)で着色尿(雌)がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2019)、農薬抄録 (2008))。 (3)マウスを用いた単回経口投与試験(GLP)において、500 mg/kg以上(区分2の範囲)で自発運動低下、低体温、腹臥、側臥、失調性歩行、呼吸不規則、立毛、流涙、尿失禁、尾端の黒色化及び脱落がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2019)、農薬抄録 (2008))。 | |||
| 特定標的臓器毒性 (反復ばく露) | (1)〜(3)より、標的臓器は肝臓と考えられ、(2)より区分1の用量範囲で影響がみられることから区分1(肝臓)とした。 【根拠データ】 (1)イヌを用いた強制経口投与による90日間反復経口投与試験(GLP)において、50 mg/kg/day(区分2の範囲)で肝臓影響(比重量増加・ALP増加・BSP停滞率増加及び漫性肝細胞肥大、絶対重量増加(雄))等がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2019)、 農薬抄録 (2008))。 (2)イヌを用いた強制経口投与による1年間慢性毒性試験(GLP)において、5 mg/kg/day以上(区分1の範囲)で肝臓影響(肝細胞巣状壊死・肝風船様細胞、ALP増加(雄)、肝細胞肥大・肝線維化・肝細胞水腫様変性(雌))がみられ、50 mg/kg/day(区分2の範囲)で肝臓影響(絶対及び比重量増加・BSP停滞率増加・GGT増加、ALT増加・肝細胞肥大・肝線維化・肝細胞水腫様変性(雄)、ALP増加(雌))及び血液影響(血小板数増加・APTT延長)がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2019)、農薬抄録 (2008))。 (3)ラットを用いた混餌投与による慢性毒性/がん原性併合試験(GLP)において、1,000 ppm以上(45.9 mg/kg/day(雌)、区分2の範囲)でPL及びT.Chol増加・肝比重量増加・小葉中心性肝細胞肥大・腎盂石灰沈着・肺泡沫細胞浸潤(雌)がみられ、2,000 ppm以上(73.0 mg/kg/day(雄)、93.5 mg/kg/day(雌)、区分2の範囲)でGGT増加、T.Chol増加・肝比重量増加・小葉中心性肝細胞肥大(雄)がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2019)、農薬抄録 (2008))。 【参考データ等】 (4)ラットを用いた混餌投与による90日間反復経口投与試験(GLP)において、3,000 ppm以上(184 mg/kg/day(雄)、195 mg/kg/day(雌)、区分該当しない範囲)で肝臓、腎臓、血液系への影響等(体重増加抑制・摂餌量減少・α2-Glob、PL及びT.Chol 増加・肝絶対及び比重量増加・小葉中心性肝細胞肥大、網赤血球増加・TP、β-Glob増加(雄)、A/G 比減少(雌))がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2019)、農薬抄録 (2008))。 (5)マウスを用いた混餌投与による90日間反復経口投与試験(GLP)において、1,000 ppm以上(123 mg/kg/day(雄)、区分に該当しない範囲)でTG 増加・肝絶対重量増加・肝細胞肥大(雄)がみられ、2,000 ppm以上(243 mg/kg/day(雄)、311 mg/kg/day(雌)、区分に該当しない範囲)で肝比重量増加、RBC、Hb及びHt減少・肝細胞肥大(雌)がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2019)、農薬抄録 (2008))。 (6)マウスを用いた混餌投与による78週間慢性毒性/がん原性併合試験(GLP)において、1,500 ppm以上(159 mg/kg/day(雄)、185 mg/kg/day(雌)、区分に該当しない範囲)で肝絶対重量増加、小葉中心性肝細胞肥大(雄)、肝比重量増加(雌)がみられ、3,000 ppm(309 mg/kg/day(雄)、355 mg/kg/day(雌)、区分に該当しない範囲)で肝比重量増加(雄)、小葉中心性肝細胞肥大、変異肝細胞巣(雌)がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2019)、農薬抄録 (2008))。 | |||
| 誤えん有害性* | データ不足のため分類できない。 | |||
| * JIS Z7252の改訂により吸引性呼吸器有害性から項目名が変更となった。 | ||||
| 12.環境影響情報 | |||
|---|---|---|---|
| 生態毒性 | |||
| 水生環境有害性 短期(急性) | 魚類(コイ)96時間LC50 = 1.56 mg/L(農薬抄録, 2008)であることから、区分2とした。 | ||
| 水生環境有害性 長期(慢性) | 慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BIOWIN)、藻類(ムレミカヅキモ)の72時間NOErC = 10 mg/L(農薬抄録, 2008)から、区分に該当しないとなる。 慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BIOWIN)、魚類(コイ)の96時間LC50 = 1.56 mg/L(農薬抄録, 2008)から、区分2となる。 以上の結果を比較し、区分2とした。 | ||
| 残留性・分解性 | 情報なし | ||
| 生態蓄積性 | 情報なし | ||
| 土壌中の移動性 | 情報なし | ||
| オゾン層への有害性 | 当該物質はモントリオール議定書の附属書A〜C及びEに列記されていない。 | ||
| 13.廃棄上の注意 | |||
|---|---|---|---|
| 化学品(残余廃棄物)、当該化学品が付着している汚染容器及び包装の安全で、かつ、環境上望ましい廃棄、又はリサイクルに関する情報 | 廃棄においては、関連法規ならびに地方自治体の基準に従うこと。 都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。 廃棄物の処理を委託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。 容器は洗浄してリサイクルするか、関連法規制並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 | ||
| 14.輸送上の注意 | ||||
|---|---|---|---|---|
| 本物質のGHS分類結果に基づく国際規制の分類等は、以下の通りと推定されるが、該否は製品によって異なる場合がある。輸送危険物の分類は、容器等級を含め、荷送人が責任をもって判断することとされているため、輸送の際には、個々の貨物について、製品の状態、形状等も考慮し、輸送モード (航空、船舶) を規制する法規に沿って事業者が判断する必要がある。 | ||||
| 国際規制 | ||||
| 国連番号 | 3077 | |||
| 品名(国連輸送名) | 環境有害物質、固体、他に品名が明示されていないもの | |||
| 国連分類 | 9 | |||
| 副次危険 | - | |||
| 容器等級 | III | |||
| 海洋汚染物質 | 該当する | |||
| MARPOL73/78附属書U及びIBCコードによるばら積み輸送される液体物質 | 該当しない | |||
| 国内規制 | ||||
| 海上規制情報 | 船舶安全法の規定に従う | |||
| 航空規制情報 | 航空法の規定に従う | |||
| 陸上規制情報 | 該当しない | |||
| 特別な安全上の対策 | 該当しない | |||
| その他 (一般的) 注意 | 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 重量物を上積みしない。 | |||
| 緊急時応急措置指針番号* | 171 | |||
| * 北米緊急時応急措置指針に基づく。米国運輸省が中心となって発行した「2024 Emengency Response Guidebook」に掲載されている。 | ||||
| 15.適用法令 | ||||
|---|---|---|---|---|
| 法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。 | ||||
| 労働安全衛生法 | - | |||
| 化学物質排出把握管理促進法 (PRTR法) | 第一種指定化学物質(法第2条第2項、施行令第1条別表第1)【128 (RS)−5−クロロ−N−(1,3−ジヒドロ−1,1,3−トリメチルイソベンゾフラン−4−イル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(別名フラメトピル)】 | |||
| 毒物及び劇物取締法 | - | |||
| 水道法 | 水質基準(平15省令101号) 【38 塩化物イオン】 | |||
| 船舶安全法 | 有害性物質(危規則第3条危険物告示別表第1) | |||
| 航空法 | 有害性物質(施行規則第194条危険物告示別表第1) | |||
| 16.その他の情報 | ||||
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| 参考文献 | ||||
| 9項、11項については各データ毎に記載。その他の各項については以下を参照。 ・NITE化学物質総合情報提供システム(NITE-CHRIP) ・International Chemical Safety Cards (ICSC) ・Hazardous Substances Data Bank (HSDB) ・GESTIS Substance database (GESTIS) ・2024 Emengency Response Guidebook ・一般社団法人日本化学工業協会 編「GHS対応ガイドライン ラベル及び表示・安全デ−タシ−ト作成指針」 ・厚生労働省「皮膚障害等防止用保護具の選定マニュアル第1版」 | ||||