1.化学品等及び会社情報 | |||
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化学品の名称 | 7-メチル-3-メチレン-1,6-オクタジエン (7-Methyl-3-methylene-1,6-octadiene) | ||
製品コード | R02-B-032 | ||
会社名 | ○○○○株式会社 | ||
住所 | 東京都△△区△△町△丁目△△番地 | ||
電話番号 | 03-1234-5678 | ||
ファックス番号 | 03-1234-5678 | ||
電子メールアドレス | 連絡先@検セ.or.jp | ||
緊急連絡電話番号 | 03-1234-5678 | ||
推奨用途及び使用上の制限 | 精油調合、マスキング用香料、食品香料、単品香料原料 (NITE-CHRIPより引用) |
2.危険有害性の要約 | |||
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GHS分類 | |||
分類実施日 (物化危険性及び健康有害性) | R3.3.12、政府向けGHS分類ガイダンス (令和元年度改訂版 (ver2.0)) を使用 | ||
JIS Z7252:2019準拠 (GHS改訂6版を使用) | |||
物理化学的危険性 | 引火性液体 | 区分3 | |
健康に対する有害性 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 | |
眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2A | ||
発がん性 | 区分2 | ||
生殖毒性 | 区分1B | ||
分類実施日 (環境有害性) | 平成22年度、政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7版) | ||
環境に対する有害性 | 水生環境有害性 (急性) | 区分1 | |
水生環境有害性 (長期間) | 区分1 | ||
GHSラベル要素 | |||
絵表示 | |||
注意喚起語 | 危険 | ||
危険有害性情報 | 引火性液体及び蒸気 皮膚刺激 強い眼刺激 発がんのおそれの疑い 生殖能又は胎児への悪影響のおそれ 水生生物に非常に強い毒性 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 | ||
注意書き | |||
安全対策 | 使用前に取扱説明書を入手すること。 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 熱,高温のもの,火花,裸火及び他の着火源から遠ざけること。禁煙。 容器を密閉しておくこと。 涼しいところに置くこと。 容器を接地しアースをとること。 防爆型の電気機器/換気装置/照明機器を使用すること。 火花を発生させない工具を使用すること。 静電気放電に対する措置を講ずること。 取扱後はよく手を洗うこと。 環境への放出を避けること。 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 | ||
応急措置 | 火災の場合:消火するために適切な消火剤を使用すること。 ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診察/手当てを受けること。 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 特別な処置が必要である(このラベルの・・・を見よ)。 注) ”…”は、ラベルに解毒剤等中毒時の情報提供を受けるための連絡先などが記載されている場合のものです。ラベル作成時には、”…”を適切に置き換えてください。 皮膚に付着した場合:多量の水/石けん(鹸)で洗うこと。 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと。皮膚を水【又はシャワー】で洗うこと。 皮膚刺激が生じた場合:医師の診察/手当てを受けること。 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 眼の刺激が続く場合:医師の診察/手当てを受けること。 漏出物を回収すること。 | ||
保管 | 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 施錠して保管すること。 | ||
廃棄 | 内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して廃棄すること。 | ||
他の危険有害性 | 情報なし |
3.組成及び成分情報 | |||
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単一製品・混合物の区別 | 単一製品 | ||
化学名又は一般名 | 7-メチル-3-メチレン-1,6-オクタジエン | ||
別名 | β-ミルセン | ||
2-メチル-6-メチレン-2,7-オクタジエン | |||
濃度又は濃度範囲 | 情報なし | ||
分子式 (分子量) | C10H16 (136.24) | ||
化学特性 (示性式又は構造式) | |||
CAS番号 | 123-35-3 | ||
官報公示整理番号 (化審法) | 2-2358 | ||
官報公示整理番号 (安衛法) | 情報なし | ||
分類に寄与する不純物及び安定化添加物 | 情報なし |
4.応急措置 | |||
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吸入した場合 | 空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 症状が続く場合には、医師に連絡すること。 | ||
皮膚に付着した場合 | 多量の水/石けん(鹸)で洗うこと。 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと。皮膚を水【又はシャワー】で洗うこと。 皮膚刺激が生じた場合:医師の診察/手当てを受けること。 | ||
眼に入った場合 | 水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 眼の刺激が続く場合:医師の診察/手当てを受けること。 | ||
飲み込んだ場合 | 吐かせない。嘔吐した場合は、患者を前傾させるか、左側 (可能であれば頭を下に向けた位置) に置いて気道を開いたままにし、誤嚥を防ぐ。 | ||
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状 | 情報なし | ||
応急措置をする者の保護 | 情報なし | ||
医師に対する特別な注意事項 | 情報なし |
5.火災時の措置 | |||
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適切な消火剤 | 水噴霧、乾燥消火薬剤、耐アルコール性泡消火薬剤、二酸化炭素 | ||
使ってはならない消火剤 | 情報なし | ||
特有の危険有害性 | 情報なし | ||
特有の消火方法 | 水を噴霧して容器類を冷却する。できるだけ遠くから消火作業を行う。 | ||
消火を行う者の保護 | 情報なし |
6.漏出時の措置 | |||
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人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置 | 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 状況に応じた適切な呼吸用保護具を使用すること。 | ||
環境に対する注意事項 | 周辺環境に影響がある可能性があるため、製品の環境中への流出を避ける。 | ||
封じ込め及び浄化の方法及び機材 | 危険でなければ漏れを止める。 少量の場合、ウエス、雑巾等でよく拭き取り適切な廃棄容器に回収する。 大量の場合、盛土等で囲って流出を防止する。 すべての発火源を速やかに取除く(近傍での喫煙、火花や火炎の禁止)。 排水溝、下水溝、地下室あるいは閉鎖場所への流入を防ぐ。 |
7.取扱い及び保管上の注意 | |||
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取扱い | |||
技術的対策 | 「8. ばく露防止及び保護措置」に記載の措置を行い、必要に応じて保護具を着用する。 | ||
安全取扱い注意事項 | 使用前に取扱説明書を入手すること。 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 熱,高温のもの,火花,裸火及び他の着火源から遠ざけること。禁煙。 容器を密閉しておくこと。 涼しいところに置くこと。 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 環境への放出を避けること。 | ||
接触回避 | 「10. 安全性及び反応性」を参照。 | ||
衛生対策 | この製品を使用する時に、飲食又は喫煙しないこと。 取扱い後はよく手を洗うこと。 | ||
保管 | |||
安全な保管条件 | 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 施錠して保管すること。 | ||
安全な容器包装材料 | 消防法、国連危険物輸送勧告で規定された容器を使用する。 |
8.ばく露防止及び保護措置 | ||||
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許容濃度については日本産衛学会の「許容濃度の勧告」及びACGIHの「TLVs and BEIs」について記載しています。 | ||||
管理濃度 | 未設定 | |||
許容濃度 | ||||
日本産衛学会 (2020年度版) | 未設定 | |||
ACGIH (2020年版) | 未設定 | |||
設備対策 | 容器を接地しアースをとること。 防爆型の電気機器/換気装置/照明機器を使用すること。 火花を発生させない工具を使用すること。 静電気放電に対する措置を講ずること。 取り扱いの場所の近くに、洗眼及び身体洗浄のための設備を設ける。 適切な局所排気装置・換気装置等を使用する。 | |||
保護具 | ||||
呼吸用保護具 | 状況に応じた適切な呼吸用保護具を使用すること。 | |||
手の保護具 | 保護手袋を着用すること。 | |||
眼の保護具 | 保護眼鏡を着用すること。 | |||
皮膚及び身体の保護具 | 保護衣を着用すること。 |
9.物理的及び化学的性質 | |||
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物理的状態 | |||
物理状態 | 液体 (20℃、1気圧) (GHS判定) | ||
色 | 黄色 | ||
臭い | テルペン臭 | ||
融点/凝固点 | < -10℃ (HSDB (Access on April 2020)) | ||
沸点、初留点及び沸騰範囲 | 167℃ (HSDB (Access on April 2020)) | ||
可燃性 | 引火性 (HSDB (Access on April 2020)) | ||
爆発下限界及び爆発上限界/可燃限界 | データなし | ||
引火点 | 39℃ (c.c.) (GESTIS (Access on April 2020)) | ||
自然発火点 | データなし | ||
分解温度 | データなし | ||
pH | データなし | ||
動粘性率 | データなし | ||
溶解度 | 水:5.6 mg/L (25℃) (HSDB (Access on April 2020)) クロロホルム、酢酸、エタノール及びベンゼンに可溶 (HSDB (Access on April 2020)) | ||
n-オクタノール/水分配係数 | log Kow=4.33 (IARC 119 (2019)) | ||
蒸気圧 | 2.09 mmHg (25℃) (HSDB (Access on April 2020)) | ||
密度及び/又は相対密度 | 0.794 g/cm3 (20℃) (IARC 119 (2019)) | ||
相対ガス密度 | 4.7 (GESTIS (Access on April 2020)) | ||
粒子特性 | 該当しない |
10.安定性及び反応性 | |||
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反応性 | 「危険有害反応可能性」を参照。 | ||
化学的安定性 | 情報なし | ||
危険有害反応可能性 | 蒸気が発火源まで達し、フラッシュバックするおそれがある。 | ||
避けるべき条件 | 光、空気、混触危険物質との接触 | ||
混触危険物質 | 強酸化剤 | ||
危険有害な分解生成物 | 情報なし |
11.有害性情報 | |||
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急性毒性 | |||
経口 | 【分類根拠】 (1)、(2) より、区分に該当しないとした。 【根拠データ】 (1) ラットのLD50: > 5,000 mg/kg (JECFA FAS54 (2006)) (2) ラットのLD50: > 5,000 mg/kg (最高用量の11,390 mg/kgまで死亡例なしと記載) (REACH登録情報 (Access on June 2020)) | ||
経皮 | 【分類根拠】 (1) より、区分に該当しないとした。 【根拠データ】 (1) ウサギのLD50: > 5,000 mg/kg (REACH登録情報 (Access on June 2020)) | ||
吸入: ガス | 【分類根拠】 GHSの定義における液体であり、区分に該当しないとした。 | ||
吸入: 蒸気 | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 | ||
吸入: 粉じん及びミスト | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 | ||
皮膚腐食性及び皮膚刺激性 | 【分類根拠】 (1)〜(3) より、区分2とした。 【根拠データ】 (1) 本物質はヒトに対して刺激性を有し、本物質へのばく露は皮膚炎や結膜炎を引き起こす (NTP TR557 (2010))。 (2) 本物質は中等度の皮膚及び眼刺激性物質である (HSDB (Access on May 2020))。 (3) ECVAM protocol version 1.8 (2009) に準拠し人工皮膚モデル (EPISKIN ) を用いたin vitro皮膚刺激性試験において、刺激物と判定されている (REACH登録情報 (Access on June 2020))。 | ||
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性 | 【分類根拠】 (1)〜(3) より、区分2Aとした。新しいデータ (1) が得られたことから分類結果を変更した。 【根拠データ】 (1) OECD TG 405に準拠したウサギ (3匹) を用いた眼刺激性試験で適用24/48/72時間後における結膜発赤で1例及び結膜浮腫で2例の平均スコアは2以上であり、全ての反応は8日後に消失した (REACH登録情報 (Access on June 2020))。 (2) 本物質はヒトに対して刺激性を有し、本物質へのばく露は皮膚炎や結膜炎を引き起こす (NTP TR557 (2010))。 (3) 本物質は中等度の皮膚及び眼刺激性物質である (HSDB (Access on May 2020))。 | ||
呼吸器感作性 | 【分類根拠】 (1) の記載はあるが、データ不足のため分類できないとした。 【参考データ等】 (1) 醸造所の検査官として雇用されている男性 (1名) が、ホップ中の本物質に対する呼吸器過敏症反応を示したと報告されている (HSDB (Access on May 2020))。 | ||
皮膚感作性 | 【分類根拠】 (1) より、区分に該当しないとした。新しいデータが得られたことから分類結果を変更した。 【根拠データ】 (1) TG 429に準拠したマウス局所リンパ節試験 (LLNA) においてSI値は3を上回らず、陰性と判定された (REACH登録情報 (Access on June 2020))。 | ||
生殖細胞変異原性 | 【分類根拠】 (1)、(2) より、区分に該当しないとした。 【根拠データ】 (1) in vivoでは、ラットに単回経口投与後の骨髄細胞を用いた染色体異常試験で陰性 (IARC 119 (2019)、JECFA FAS54 (2006))。マウスに13週間経口投与後の末梢血赤血球を用いた小核試験で陰性の報告がある (IARC 119 (2019)、NTP TR557 (2010)、JECFA FAS54 (2006)、HSDB (Access on May 2020)、CEBS (Access on May 2020))。 (2) in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陰性 (IARC 119 (2019)、NTP TR557 (2010)、JECFA FAS54 (2006)、HSDB (Access on May 2020)、CEBS (Access on May 2020))。ヒトリンパ球を用いた染色体異常試験及び姉妹染色分体交換試験、チャイニーズハムスターV79細胞を用いた遺伝子突然変異試験及び姉妹染色分体交換試験、ラットの肝腫瘍細胞の姉妹染色分体交換試験で、いずれも陰性の報告がある (IARC 119 (2019)、JECFA FAS54 (2006))。 | ||
発がん性 | 【分類根拠】 (1)、(2) より、区分2とした。 【根拠データ】 (1) 国内外の分類機関による既存分類では、IARCでグループ2B (IARC 119 (2019))、産衛学会で第2群B (産業衛生学会誌許容濃度の勧告 (2018年提案)) に分類されている。 (2) 雌雄のラットに本物質を2年間強制経口投与した発がん性試験において、雄ラットで腎尿細管腫瘍 (腺腫又はがん) の発生率の有意な増加が、雄マウスで肝細胞腺腫、肝細胞がん及び肝芽腫の発生率の有意な増加が認められた。雌ラットでは腎尿細管腫瘍の発生率の僅かな増加、雌マウスでは肝細胞腫瘍の発生率の僅かな増加が認められた。これらより、本物質の発がん性に関して、雄のラット及びマウスには明らかな証拠 (clear evidence) が、雌のラット及びマウスには曖昧な証拠 (equivocal evidence) があると結論された (NTP TR557 (2010))。 | ||
生殖毒性 | 【分類根拠】 (1)〜(3) より、区分1Bとした。なお、データを見直し、骨格奇形の発現を重視したこと、(3) の試験では旧分類と異なり母動物毒性がみられない用量において生殖発生影響がみられていたことにより旧分類から分類結果を変更した。 【根拠データ】 (1) ラットを用いた強制経口投与による1世代生殖毒性試験において、親動物毒性 (肝臓及び腎臓重量増加等) 用量で吸収胚の増加とそれに伴う生存胎児数の減少、骨格奇形を有する胎児数の増加がみられた (JECFA FAS54 (2006))。 (2) 雌ラットの妊娠6〜15日に強制経口投与した発生毒性試験において、母動物毒性 (体重増加抑制、死亡 (1例)) がみられる用量で、着床痕数及び生存胎児数減少、骨化遅延及び骨格奇形を伴う胎児増加がみられている (JECFA FAS54 (2006))。 (3) 雌ラットの妊娠15日目から出生後21日まで強制経口投与した周産期授乳期投与試験において、母動物の一般毒性 (体重減少、前胃の角化症) のみられる用量よりも低い用量で、分娩期間及び死産数増加、児動物の出生体重の減少、生後死亡率増加 (特に授乳1週目)、発達指標の遅延がみられている (JECFA FAS54 (2006))。 | ||
特定標的臓器毒性 (単回ばく露) | 【分類根拠】 (1)、(2) より、経口経路及び経皮経路では区分に該当しない。しかし、吸入経路について情報がなく分類できないとした。 【根拠データ】 (1) ラットを用いた単回強制経口投与毒性試験 (用量:670〜11,390 mg/kg) において、死亡はみられず、一般状態として1,000〜11,390 mg/kgで立毛のみがみられ、剖検において異常は認められていない (REACH登録情報 (Access on June 2020))。 (2) ウサギを用いた単回経皮投与毒性試験 (用量:5,000 mg/kg) において、死亡及び全身影響は認められず、一過性に軽度から中程度の紅斑と浮腫がみられ、剖検では異常はみられていない (REACH登録情報 (Access on June 2020))。 【参考データ等】 (3) マウスに経口経路での鎮痛作用のED50が16 mg/kgとの報告、本物質で処理されたマウスは、ホットプレートテストで抗侵害受容反応 (鎮痛作用) の増加を示したとの報告がある (NTP TR557 (2010))。 | ||
特定標的臓器毒性 (反復ばく露) | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 (1)〜(4) のデータがあり、いずれの試験も区分2超の用量で試験が実施され、(1)、(2) においては、区分2超の最低用量まで影響がみられているが、ガイダンス値範囲上限における影響が不明のため分類できないとした。 【参考データ等】 (1) ラットを用いた14週間強制経口投与毒性試験 (用量範囲: 250〜4,000 mg/kg/day) において、最低用量である250 mg/kg/day (90日換算: 194 mg/kg/day、区分2超) 以上の雌雄で尿細管壊死、雄で尿細管の硝子滴の蓄積、500 mg/kg/day (90日換算: 389 mg/kg/day、区分2超) 以上の雄で死亡、体重減少、ハーダー腺におけるポルフィリン色素沈着の増加、1,000 mg/kg/day (90日換算: 778 mg/kg/day、区分2超) 以上の雌雄で鼻の慢性炎症の増加、ネフローゼ、雌で腸間膜リンパ節萎縮、2,000 mg/kg/day (90日換算: 1,556 mg/kg/day、区分2超) の雌雄で嗅上皮の変性、脾臓の萎縮、雄で腸間膜リンパ節萎縮、雌で死亡、前胃の急性炎症、4,000 mg/kg/day (90日換算: 3,111 mg/kg/day、区分2超) の雌雄で全例死亡がみられている (NTP TR557 (2010))。 (2) ラットを用いた105週間強制経口投与毒性試験 (用量範囲: 250〜1,000 mg/kg/day) において、最低用量である250 mg/kg/day (区分2超) 以上の雌雄で腎臓の腎盂の移行上皮過形成、腎臓の限局性化膿性炎症、雄で腎尿細管ネフローゼ、腎乳頭の石灰化、雌で腎症の増加、500 mg/kg/day (区分2超) 以上の雌雄で腎症の重篤度増加、雄で鼻の慢性活動性炎症、前胃の慢性活動性炎症、雌で腎尿細管ネフローゼ、1,000 mg/kg/day (区分2超) の雄で全例死亡がみられている (NTP TR557 (2010))。 (3) マウスを用いた14週間強制経口投与毒性試験 (用量範囲: 250〜4,000 mg/kg/day) において、500 mg/kg/day (90日換算: 389 mg/kg/day、区分2超) 以上の雌で肝臓重量増加、1,000 mg/kg/day (90日換算: 778 mg/kg/day、区分2超) の雄で体重減少、雌で腎臓重量増加、2,000 mg/kg/day (90日換算: 1,556 mg/kg/day、区分2超) で死亡 (雄: 9/10例、雌: 8/10例)、4,000 mg/kg/day (90日換算: 3,111 mg/kg/day、区分2超) の雌雄で全例死亡がみられている (NTP TR557 (2010))。 (4) マウス用いた105週間強制経口投与毒性試験 (用量範囲: 250〜1,000 mg/kg/day) において、500 mg/kg/day (区分2超) の雌雄で肝細胞肥大、雌で体重減少、骨髄萎縮、脾臓のリンパ濾胞の萎縮、前胃の炎症及び上皮の過形成、1,000 mg/kg/day (区分2超) の雌雄で生存率低下、雄で体重減少がみられている (NTP TR557 (2010))。 |
誤えん有害性* | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 | |||
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* JIS Z7252の改訂により吸引性呼吸器有害性から項目名が変更となった。本有害性項目の内容に変更はない。 |
12.環境影響情報 | |||
---|---|---|---|
生態毒性 | |||
水生環境有害性 (急性) | 甲殻類 (オオミジンコ) の48時間EC50 = 0.45 mg/L (環境庁生態影響試験 (1998)) から区分1とした。 | ||
水生環境有害性 (長期間) | 急性毒性区分1であり、生物濃縮性が疑われる (LogPow = 4.17 (PHYSPROP Database (2011))) ことから、区分1とした。 | ||
オゾン層への有害性 | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていない。 |
13.廃棄上の注意 | |||
---|---|---|---|
残余廃棄物 | 廃棄においては、関連法規並びに地方自治体の基準に従うこと。 都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。 廃棄物の処理を委託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。 | ||
汚染容器及び包装 | 容器は洗浄してリサイクルするか、関連法規制並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 |
14.輸送上の注意 | ||||
---|---|---|---|---|
本物質のGHS分類結果に基づく国際規制の分類等は、以下の通りと推定されるが、該否は製品によって異なる場合がある。輸送危険物の分類は、容器等級を含め、荷送人が責任をもって判断することとされているため、輸送の際には、個々の貨物について、製品の状態、形状等も考慮し、輸送モード (航空、船舶) を規制する法規に沿って事業者が判断する必要がある。 | ||||
国際規制 | ||||
国連番号 | 1993 | |||
国連品名 | FLAMMABLE LIQUID, TOXIC, N.O.S. | |||
国連危険有害性クラス | 3 | |||
副次危険 | - | |||
容器等級 | L | |||
海洋汚染物質 | 該当する | |||
MARPOL73/78附属書K及びIBCコードによるばら積み輸送される液体物質 | 有害液体物質(X類物質) | |||
国内規制 | ||||
海上規制情報 | 船舶安全法の規定に従う。 | |||
航空規制情報 | 航空法の規定に従う。 | |||
陸上規制情報 | 消防法、道路法の規定に従う。 | |||
特別な安全上の対策 | 消防法、道路法の規定によるイエローカード携行の対象物 | |||
その他 (一般的) 注意 | 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 重量物を上積みしない。 | |||
緊急時応急措置指針番号* | 128 | |||
* 北米緊急時応急措置指針に基づく。米国運輸省が中心となって発行した「2016 Emengency Response Guidebook (ERG 2016)」(一般社団法人日本化学工業協会によって和訳されている(発行元:日本規格協会)に掲載されている。 |
15.適用法令 | ||||
---|---|---|---|---|
法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。 | ||||
労働安全衛生法 | 危険物・引火性の物(施行令別表第1第4号)【4の4 その他の引火点30℃以上65℃未満のもの】 | |||
化学物質排出把握管理促進法 (PRTR法) | - | |||
毒物及び劇物取締法 | - | |||
消防法 | 第4類引火性液体、第二石油類非水溶性液体(法第2条第7項危険物別表第1・第4類)【4 第二石油類非水溶性液体】 | |||
道路法 | 車両の通行の制限(施行令第19条の13、(独)日本高速道路保有・債務返済機構公示第12号・別表第2)【5 第二石油類非水溶性液体】 | |||
航空法 | 引火性液体(施行規則第194条危険物告示別表第1)【【国連番号】1993 その他の引火性液体】 | |||
船舶安全法 | 引火性液体類(危規則第3条危険物告示別表第1)【【国連番号】1993 その他の引火性液体】 | |||
港則法 | その他の危険物・引火性液体類(法第21条第2項、規則第12条、危険物の種類を定める告示別表)【2ロ その他の引火性液体】 | |||
海洋汚染防止法 | 有害液体物質(X類物質)(施行令別表第1)【70 ミルセン】 |
16.その他の情報 | ||||
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参考文献 | ||||
9項、11項については各データ毎に記載。その他の各項については以下を参照。 NITE化学物質総合情報提供システム (NITE-CHRIP) International Chemical Safety Cards (ICSC) Hazardous Substances Data Bank (HSDB) GESTIS Substance database (GESTIS) ERG 2016版 緊急時応急措置指針−容器イエローカードへの適用 |