1.化学品及び会社情報 | |||
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化学品の名称 | 2-フェノキシエタノール | ||
化学品の英語名称 | 2-Phenoxyethanol | ||
製品コード | R04-C-049-JNIOSH | ||
供給者の会社名 | ○○○○株式会社 | ||
住所 | 東京都△△区△△町△丁目△△番地 | ||
電話番号 | 03-1234-5678 | ||
ファクシミリ番号 | 03-1234-5678 | ||
電子メールアドレス | 連絡先@検セ.or.jp | ||
緊急連絡電話番号 | 03-1234-5678 | ||
推奨用途及び使用上の制限 | 香料保留剤,殺菌剤,防虫剤,織物なっ染助剤,写真フィルム添加剤,塗料防カビ剤 (NITE-CHRIPより引用) |
2.危険有害性の要約 | |||
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GHS分類 | |||
分類実施日 (物化危険性及び健康有害性) | R5.3.31、政府向けGHS分類ガイダンス(令和3年度改訂版(Ver2.1))を使用 ※一部、ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) | ||
物理化学的危険性 | - | ||
健康に対する有害性 | 急性毒性(経口) | 区分4 | |
眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 | ||
特定標的臓器毒性 (単回ばく露) | 区分3(麻酔作用) | ||
分類実施日 (環境有害性) | ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) | ||
環境に対する有害性 | - | ||
GHSラベル要素 | |||
絵表示 | |||
注意喚起語 | 危険 | ||
危険有害性情報 | 飲み込むと有害 重篤な眼の損傷 眠気またはめまいのおそれ | ||
注意書き | |||
安全対策 | 取扱い後は手をよく洗うこと。 この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 屋外又は換気の良い場所でだけ使用すること。 | ||
応急措置 | 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 口をすすぐこと。 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 直ちに医師に連絡すること。 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 | ||
保管 | 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 施錠して保管すること。 | ||
廃棄 | 内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して廃棄すること。 | ||
他の危険有害性 | 情報なし |
3.組成及び成分情報 | |||
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化学物質・混合物の区別 | 化学物質 | ||
化学名又は一般名 | 2-フェノキシエタノール | ||
慣用名又は別名 | 情報なし | ||
英語名 | 2-Phenoxyethanol | ||
濃度又は濃度範囲 | 情報なし | ||
分子式 (分子量) | C8H10O2 (138.17) | ||
化学特性 (示性式又は構造式) | |||
CAS番号 | 122-99-6 | ||
官報公示整理番号(化審法) | 3-558 | ||
官報公示整理番号(安衛法) | 情報なし | ||
GHS分類に寄与する成分(不純物及び安定化添加物も含む) | 情報なし |
4.応急措置 | |||
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吸入した場合 | 新鮮な空気のある場所に移動させる。呼吸困難な場合は酸素吸入をさせる。医師の診察/手当てを受けること。 以上、GESTIS参照。 | ||
皮膚に付着した場合 | 汚染された衣服を脱がせる。皮膚に付着した部分を流水と石鹸で十分に間洗浄する。大量または長期の接触後は、ポリエチレングリコール400と水で交互に洗浄してからすすぐ。仕上げに石鹸と水で洗う。医師の診察/手当てを受けること。 以上、GESTIS参照。 | ||
眼に入った場合 | 流水で10分間洗浄する。コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外し、洗浄を続ける。直ちに医師の診察/手当てを受けること。 以上、GESTIS、GHS分類結果参照。 | ||
飲み込んだ場合 | 口をすすぐ。負傷者に意識がある場合は、コップ一杯の水(約200mL) を飲ませる。無理に吐かせない。医師の診察/手当てを受けること。 以上、GESTIS参照。 | ||
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状 | 吸入:眼と鼻の粘膜の刺激、全身への影響は濃度に依存し恐らく素因にも依存する 。 皮膚:わずかな刺激、弱い感作性傾向、吸収作用の可能性。 眼:直接接触の場合は軽度から重度の刺激、虹彩炎、角膜の軽度から中等度の損傷。 経口摂取:高濃度の溶液の場合は接触した粘膜の刺激。短い潜伏期間の後に吸収性効果の可能性。 吸収:赤血球数、ヘマトクリット値及びヘモグロビン値の大幅な減少、肝臓及び腎臓障害(高濃度経口投与後及び場合により経皮投与後の動物実験でのみ確認)。 以上、GESTIS参照。 | ||
応急措置をする者の保護に必要な注意事項 | 情報なし | ||
医師に対する特別な注意事項 | 情報なし |
5.火災時の措置 | |||
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適切な消火剤 | 水噴霧、粉末消火薬剤、泡消火薬剤、二酸化炭素 以上、GESTIS参照。 | ||
使ってはならない消火剤 | 棒状注水 以上、GESTIS参照。 | ||
火災時の特有の危険有害性 | 火災の場合、有害物質(一酸化炭素、二酸化炭素)が放出される可能性がある。 以上、GESTIS参照。 | ||
特有の消火方法 | 周囲の容器を水スプレーで冷却する。可能であれば、容器を危険区域外に持ち出す。着火源となるものを遮断する。 以上、GESTIS参照。 | ||
消火を行う者の特別な保護具及び予防措置 | 消火作業の際は、適切な自給式の呼吸器用保護具、眼や皮膚を保護する防護服 (耐熱性) を着用する。 |
6.漏出時の措置 | |||
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人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置 | 保護具を着用する。 以上、GESTIS参照。 | ||
環境に対する注意事項 | 水域に対する危険性は低い。非常に多量に水、排水、下水、または地中に入った場合は、自治体に連絡する。 以上、GESTIS参照。 | ||
封じ込め及び浄化の方法及び機材 | こぼれた液体を吸収剤(例:珪藻土、バーミキュライト、砂)で吸収し、規則に従って廃棄する。その後、換気し、漏出した場所を洗浄する。 以上、GESTIS参照。 | ||
二次災害の防止策 | 情報なし |
7.取扱い及び保管上の注意 | |||
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取扱い | |||
技術的対策 | 「8. ばく露防止及び保護措置」に記載の措置を行い、必要に応じて保護具を着用する。 | ||
安全取扱注意事項 | 容器を開けたままにしない。飛沫を避ける。接触を避ける。使用時は十分な換気をすること。 機器類は防爆構造とし、設備は静電気対策を実施する。 周辺での高温物、スパーク、火気の使用を禁止する。 静電気放電に対する予防措置を講ずること。 以上、GESTIS参照。 | ||
接触回避 | 「10. 安全性及び反応性」を参照。 | ||
衛生対策 | 皮膚や眼への接触を避ける。接触した場合は洗浄する。蒸気またはミストの吸入を避ける。休憩前や作業終了時には石鹸と水で皮膚を洗い、洗浄後は脂肪分の多いスキンケア製品を塗布する。使用するときには飲食、喫煙をしないこと。 以上、GESTIS参照。 | ||
保管 | |||
安全な保管条件 | 施錠して保管する。容器を密閉して室温で保管する。強酸化剤から離しておく。 以上、GESTIS、ICSC、GHS分類結果参照。 | ||
安全な容器包装材料 | 消防法で規定されている容器を使用する。 |
8.ばく露防止及び保護措置 | ||||
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許容濃度等については日本産衛学会の「許容濃度の勧告」及びACGHIの「TLVs and BEIs」について記載しています。 | ||||
管理濃度 | 未設定 | |||
許容濃度等 | ||||
日本産衛学会(2022年版) | 未設定 | |||
ACGIH(2022年版) | 未設定 | |||
設備対策 | 作業場所には適切な局所排気装置等を設置する。取り扱い場所の近くに洗眼及び身体洗浄のための設備を設ける。 以上、GESTIS参照。 | |||
保護具 | ||||
呼吸用保護具 | 緊急時(例:意図しない物質の放出、ばく露限界値を超える場合)には、呼吸保護具を着用する。 状況に応じた適切な呼吸用保護具を使用する。 防毒マスクの選択については、以下の点に留意する。 -防毒マスクは、日本工業規格(JIS T8152)に適合した、作業に適した性能及び構造のものを選ぶ。その際、取扱説明書等に記載されているデータを参考にする。 -濃度に対応した・・・用吸収缶を使用する 注) ”…”は、物質に対応した吸収缶を記載します。SDS作成時には、”…”を適切に置き換えてください。 -作業者が粉じんにばく露される環境で防毒マスクを使用する場合には、防じん機能付き吸収缶を使用する -酸素濃度が18%未満の場所では使用しない。 以上、GESTIS参照。 | |||
手の保護具 | 保護手袋を着用する。クロロプレン、ブチルゴム、フッ素ゴム、PVCが適している。1時間未満では天然ゴムも可。ニトリルゴムは適さない。 以上、GESTIS参照。 | |||
眼の保護具 | 化学用安全ゴーグルを着用する。 以上、GESTIS参照。 | |||
皮膚及び身体の保護具 | エプロンまたは白衣を着用する。 以上、GESTIS参照。 |
9.物理的及び化学的性質 | |||
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物理的状態 | |||
物理状態 | 液体 (20℃、1気圧) (GHS判定) | ||
色 | 無色 | ||
臭い | 特徴的な臭気 | ||
融点/凝固点 | 14 ℃(GESTIS(2022),ICSC(2018)) | ||
沸点、初留点及び沸騰範囲 | 242 ℃(GESTIS(2022)) 245 ℃(ICSC(2018)) | ||
可燃性 | データなし | ||
爆発下限界及び爆発上限界/可燃限界 | 1.4〜9 vol.%(GESTIS(2022)) | ||
引火点 | 121 ℃ (Open cup)(GESTIS(2022)) 127 ℃(Closed cup)(ICSC(2018)) | ||
自然発火点 | 535 ℃ (GESTIS(2022)) 500 ℃(ICSC(2018)) | ||
分解温度 | データなし | ||
pH | ca. 7(GESTIS(2022)) | ||
動粘性率 | データなし | ||
溶解度 | 水: 24 g/L(20℃)(GESTIS(2022)) 水: 2.7 g/100 mL(ICSC(2018)) | ||
n-オクタノール/水分配係数 | log Kow: 1.16(GESTIS(2022)) log Pow: 1.2(ICSC(2018)) | ||
蒸気圧 | 0,04 hPa(20℃)(GESTIS(2022)) 0.0013 kPa(20℃)(ICSC(2018)) | ||
密度及び/又は相対密度 | 1.11 g/cm3(20℃)(GESTIS(2022)) 1.1 (ICSC(2018)) | ||
相対ガス密度 | 4.77 (GESTIS(2022)) 4.8 (ICSC(2018)) | ||
粒子特性 | データなし |
10.安定性及び反応性 | |||
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反応性 | 「危険有害反応可能性」を参照。 | ||
化学的安定性 | 情報なし | ||
危険有害反応可能性 | 火災の場合、有害物質が放出される可能性があります。一酸化炭素 | ||
避けるべき条件 | 火気、加熱、高温、静電気、爆発性混合気の形成。 | ||
混触危険物質 | 強酸化剤 | ||
危険有害な分解生成物 | 一酸化炭素 |
11.有害性情報 | ||||
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急性毒性 | ||||
経口 | 【分類根拠】 (1)〜(5)より、有害性の高い区分を採用し、区分4とした。なお、新たな知見に基づき分類結果を変更した。旧分類からEUで新たな知見が追加されたため、急性毒性(経口)項目を見直した(2022年度)。 【根拠データ】 (1)ラット(雄)のLD50:1,394 mg/kg(CLH Report (2018)、 REACH登録情報 (Accessed Oct. 2022)) (2)ラット(雌)のLD50:1,472 mg/kg(OECD TG 401)(CLH Report (2018)) (3)ラットのLD50:1,850 mg/kg(OECD TG 401)(CLH Report (2018)、 REACH登録情報 (Accessed Oct. 2022)) (4)ラット(雌)のLD50:2,579 mg/kg(CLH Report (2018)、 REACH登録情報 (Accessed Oct. 2022)) (5)ラット(雄)のLD50:3,256 mg/kg(OECD TG 401)(CLH Report (2018)) 【参考データ等】 (6)本物質はEU CLHにおいて、区分4に分類されている。 | |||
経皮 | 4件のウサギLD50値のデータ、2,000 mg/kg(PATTY(6th, 2012))、2,251 mg/kg(SIDS(2005))、3,815 mg/kg 未満(SIDS(2005))、13 mL/kg(PATTY(6th, 2012))及び1件のラットLD50値のデータ、14,300 mg/kg 未満(SIDS(2005))が報告されている。うち1件が区分4、4件がJIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5)を含む区分外に該当することから、分類ガイダンスに基づき区分外とした。今回の調査で入手した PATTY(6th, 2012)記載の情報を含めて分類した。 | |||
吸入: ガス | GHSの定義による液体である。 | |||
吸入: 蒸気 | 室温における飽和蒸気を7時間吸入したラットの試験で影響なしとの2件の報告(SIDS(2005)、(PATTY(6th, 2012))がある。飽和蒸気濃度の4時間換算値(176.5 mg/L)より、蒸気の基準値(mg/L)を適用して、区分外とした。今回の調査で入手した SIDS(2005)、PATTY(6th, 2012)のデータを基に分類した。 | |||
吸入: 粉じん及びミスト | データ不足のため分類できない。 | |||
皮膚腐食性及び皮膚刺激性 | ウサギを用いた皮膚刺激性試験において、本物質の10%溶液では2/6例に、2%溶液では1/6例にそれぞれ一過性の紅斑がみられた(SIDS(2005))。また、他のウサギを用いた皮膚刺激性試験においては、不希釈の本物質を24時間閉塞適用した結果、刺激性はみられなかった(SIDS(2005))。さらに、ヒトへの影響として51人のボランティアに本物質の10%溶液を用いてパッチテストを行った結果、刺激性はみられず、2,736人に本物質の1%溶液を用いてパッチテストを行った結果でも、刺激性はみられなかった。以上の情報に基づき、区分外とした。 | |||
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性 | 【分類根拠】 (1)より、1例で非可逆的な影響がみられたことから区分1とした。なお、新たな知見に基づき、分類結果を変更した(2022年度)。 【根拠データ】 (1)ウサギ(n=6)を用いた眼刺激性試験(OECD TG 405、21日観察)において、全例で角膜影響がみられ、1例の角膜混濁は21日後まで持続した(角膜混濁スコア:1/1/1/1/1/1、虹彩炎スコア:0.3/0/1/1.7/1.3/0.7、結膜発赤スコア:1/1.3/0.7/0.7/0.3/1.3、結膜浮腫スコア:0.3/0.3/0.3/0/0.3/0)との報告がある(ECHA RAC Opinion (2019)、CLH Report (2018)、REACH登録情報 (Accessed Oct. 2022))。 | |||
呼吸器感作性 | データ不足のため分類できない | |||
皮膚感作性 | PATTY(6th, 2012)では、モルモットを用いたマキシマイゼーション試験において「皮膚感作性に対する可能性が示されない」との結果が2件報告されている。また、SIDS(2005)では、ヒトへの影響として、501人の患者でパッチテストを行った結果、「感作性なし」の報告があり、2,736人の患者でパッチテストを行った結果、「感作性なし」の報告がある。以上の情報に基づき、区分外とした。 | |||
生殖細胞変異原性 | 分類ガイダンスの改訂により、「区分外」が選択できなくなったため、「分類できない」とした。すなわち、In vivoではラットの骨髄細胞を用いる染色体異常試験及びマウスの骨髄細胞を用いる小核試験で陰性の結果が報告されている(SIDS(2005))。in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞の染色体異常試験、遺伝子突然変異試験(hgprt遺伝子)で陰性である(SIDS(2005)、NTP DB(Access on June 2013))。 | |||
発がん性 | 国際機関による発がん分類は行われていない。ラット及びマウスを用いた104週間の飲水による発がん性試験において、両種及び雌雄で、投与群に腫瘍あるいは腫瘍に関連した所見の発生増加は認められなかったとの報告がある(厚生労働省委託がん原性試験結果(Access on June 2013))。また、FDA cancer modelsでは、ラット及びマウスで雌雄とも陰性であると推定している(SIDS(2005))。以上の情報により区分外とした。 | |||
生殖毒性 | マウスの経口投与による2世代繁殖試験において、親動物に一般毒性(体重増加抑制、肝臓相対重量の増加)が発現する用量で児動物に出生時体重低値が、また、親動物が死亡(雄25/32例、雌21/24例)する用量で、児動物に同腹児数及び生存率低下が見られたとの記述(SIDS(2005)、NTP DB(Access on June 2013))があるが、親動物の一般毒性影響が強く、生殖毒性影響の有無は判断できない。また、妊娠ウサギに経皮適用した試験では、母動物毒性が発現する用量で胎児に影響はみられなかったとの記述がある(SIDS(2005))。以上より、データ不足のため分類できないとした。 | |||
特定標的臓器毒性 (単回ばく露) | ラットを用いた経口投与試験で活動低下、反射及び呼吸の抑制、昏睡など中枢神経抑制作用が認められたとの記述(SIDS(2005))、並びに当該物質が魚の麻酔剤として使用されているとの記述(PATTY(6th, 2012))から区分3(麻酔作用)に分類した。 | |||
特定標的臓器毒性 (反復ばく露) | ラットを用いた13週間の反復経口投与試験において、NOAEL=80 mg/kg/day、LOAEL=400 mg/kg/dayであり、ガイダンスの区分2を超える400 mg/kg/day以上の用量で腎臓の炎症が認められている(SIDS(2005))が、NOAELがガイダンスの区分2の範囲内であり、ガイダンスの区分2の上限での毒性影響は明確ではない。また、ウサギを用いた13週間反復経皮投与試験において、500 mg/kg/dayで皮膚の局所に紅斑が認められた以外に所見はなく、NOAEL=500 mg/kg/dayとしている(SIDS(2005))。以上より経皮では区分外に相当するが、他経路での影響が明確でないことから、データ不足のため分類できないとした。 | |||
誤えん有害性* | データ不足のため分類できない。 | |||
* JIS Z7252の改訂により吸引性呼吸器有害性から項目名が変更となった。 |
12.環境影響情報 | |||
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生態毒性 | |||
水生環境有害性 短期(急性) | 藻類(Scenedesmus subspicatus)の72時間EC50 > 500 mg/L、甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50 = 488 mg/L、魚類(ファットヘッドミノー)の96時間LC50 = 344 mg/L(いずれもSIDS, 2005)より、藻類、甲殻類及び魚類において100 mg/Lで急性毒性が報告されていないことから、区分外とした。 | ||
水生環境有害性 長期(慢性) | 信頼性のある慢性毒性データが得られていない。難水溶性ではなく(水溶解度=2.67 g/100ml、Merck 14th, 2006)、急性毒性が区分外であることから、区分外とした。 | ||
残留性・分解性 | 化審法分解度試験:良分解性(化学物質安全性点検結果等(分解性・蓄積性)) | ||
生態蓄積性 | 情報なし | ||
土壌中の移動性 | 情報なし | ||
オゾン層への有害性 | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていない。 |
13.廃棄上の注意 | |||
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化学品(残余廃棄物)、当該化学品が付着している汚染容器及び包装の安全で、かつ、環境上望ましい廃棄、又はリサイクルに関する情報 | 廃棄においては、関連法規ならびに地方自治体の基準に従うこと。 都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。 廃棄物の処理を委託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。 | ||
容器は洗浄してリサイクルするか、関連法規制並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 |
14.輸送上の注意 | ||||
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本物質のGHS分類結果に基づく国際規制の分類等は、以下の通りと推定されるが、該否は製品によって異なる場合がある。輸送危険物の分類は、容器等級を含め、荷送人が責任をもって判断することとされているため、輸送の際には、個々の貨物について、製品の状態、形状等も考慮し、輸送モード (航空、船舶) を規制する法規に沿って事業者が判断する必要がある。 | ||||
国際規制 | ||||
国連番号 | - | |||
品名(国連輸送名) | - | |||
国連分類 | - | |||
副次危険 | - | |||
容器等級 | - | |||
海洋汚染物質 | 該当しない | |||
MARPOL73/78附属書U及びIBCコードによるばら積み輸送される液体物質 | 利用可能な情報なし(タンカー等でバルク輸送する場合は該当) | |||
国内規制 | ||||
海上規制情報 | 該当しない | |||
航空規制情報 | 該当しない | |||
陸上規制情報 | 消防法の規定に従う。 | |||
特別な安全上の対策 | 消防法の規定によるイエローカード携行の対象物 | |||
その他 (一般的) 注意 | 輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 重量物を上積みしない。 | |||
緊急時応急措置指針番号* | 該当しない | |||
* 北米緊急時応急措置指針に基づく。米国運輸省が中心となって発行した「2020 Emengency Response Guidebook (ERG 2020)」(一般社団法人日本化学工業協会によって和訳されている(発行元:日本規格協会)に掲載されている。 |
15.適用法令 | ||||
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法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。 | ||||
労働安全衛生法 | 労働安全衛生法に基づくラベル表示・SDS交付の義務化候補物質リスト(令和5年) | |||
化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) | 該当しない | |||
毒物及び劇物取締法 | 該当しない | |||
消防法 | 第4類 引火性液体 第三石油類 非水溶性(法第2条第7項危険物別表第1・第4類) | |||
海洋汚染防止法 | 有害液体物質(Z類物質)(施行令別表第1)【エチレングリコールモノフェニルエーテル】 |
16.その他の情報 | ||||
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参考文献 | ||||
9項、11項については各データ毎に記載。その他の各項については以下を参照。 ・NITE化学物質総合情報提供システム(NITE-CHRIP) ・International Chemical Safety Cards (ICSC) ・Hazardous Substances Data Bank (HSDB) ・GESTIS Substance database (GESTIS) ・ERG 2020版 緊急時応急措置指針−容器イエローカードへの適用 ・一般社団法人日本化学工業協会 編「GHS対応ガイドライン ラベル及び表示・安全デ−タシ−ト作成指針」 R5.3.31: 急性毒性(経口)項目、眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性項目を見直した。 |