1.化学品等及び会社情報 | |||
---|---|---|---|
化学品等の名称 | 3,3'-ジメチルベンジジン (別名:o-トリジン) | ||
製品コード | H30-C-026-MHLW | ||
会社名 | ○○○○株式会社 | ||
住所 | 東京都△△区△△町△丁目△△番地 | ||
電話番号 | 03-1234-5678 | ||
ファックス番号 | 03-1234-5678 | ||
電子メールアドレス | 連絡先@検セ.or.jp | ||
緊急連絡電話番号 | 03-1234-5678 | ||
推奨用途及び使用上の制限 | 染料中間体 |
2.危険有害性の要約 | ||||
---|---|---|---|---|
GHS分類 | ||||
分類実施日 (物化危険性及び健康有害性) | H31.3.15、政府向けGHS分類ガイダンス (H25年度改訂版 (ver1.1):JIS Z7252:2014準拠) を使用 | |||
GHS改訂4版を使用 | ||||
物理化学的危険性 | - | |||
健康に対する有害性 | 急性毒性(経口) | 区分4 | ||
生殖細胞変異原性 | 区分2 | |||
発がん性 | 区分1B | |||
特定標的臓器毒性 (反復ばく露) | 区分1(肝臓、腎臓)、区分2(血液系) | |||
分類実施日 (環境有害性) | 環境に対する有害性はH18年度、GHS分類マニュアル(H18.2.10版)を使用 | |||
環境に対する有害性 | 水生環境有害性(急性) | 区分2 | ||
水生環境有害性(長期間) | 区分2 | |||
注) 上記のGHS分類で区分の記載がない危険有害性項目については、政府向けガイダンス文書で規定された「分類対象外」、「区分外」又は「分類できない」に該当する。なお、これらに該当する場合は後述の11項に記載した。 | ||||
GHSラベル要素 | ||||
絵表示 | ||||
注意喚起語 | 危険 | |||
危険有害性情報 | 飲み込むと有害 遺伝性疾患のおそれの疑い 発がんのおそれ 長期にわたる又は反復ばく露による肝臓、腎臓の障害 長期にわたる又は反復ばく露による血液系の障害のおそれ 水生生物に毒性 長期継続的影響により水生生物に毒性 | |||
注意書き | ||||
安全対策 | 取扱い後は...よく洗うこと。 この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。 使用前に取扱説明書を入手すること。 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 環境への放出を避けること。 | |||
応急措置 | 飲み込んだ場合:気分が悪い時は医師に連絡すること。 口をすすぐこと。 ばく露またはばく露の懸念がある場合:医師の診断/手当を受けること。 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 漏出物を回収すること。 | |||
保管 | 施錠して保管すること。 | |||
廃棄 | 内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して廃棄すること。 | |||
他の危険有害性 | - |
3.組成及び成分情報 | |||
---|---|---|---|
単一製品・混合物の区別 | 単一製品 | ||
化学名又は一般名 | 3,3’−ジメチルベンジジン | ||
別名 | トリジンベ−ス 3,3’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン 3,3’−ジメチル−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン;o−トリジン o−トリジン 3,3'-Dimethyl-(1,1'-biphenyl)-4,4'-diamine 3,3'-Dimethyl-1,1'-biphenyl-4,4'-diamine 3,3'-Dimethyl-[1,1'-biphenyl]-4,4'-diamine; o-Tolidine 3,3'-Dimethyl-[1,1'-biphenyl]-4,4'-diamine;o-Tolidine 3,3'-Dimethylbenzidine (ortho-Tolidine) 4,4'-Bi-o-toluidine [1,1'-Biphenyl]-4,4'-diamine, 3,3'-dimethyl- Bianisidine o-Tolidine ortho-Tolidine | ||
濃度又は濃度範囲 | 100% | ||
分子式 (分子量) | C14H16N2 (212.29) | ||
化学特性 (示性式又は 構造式) | |||
CAS番号 | 119-93-7 | ||
官報公示整理番号 (化審法) | 9-882 | ||
官報公示整理番号 (安衛法) | 情報なし | ||
分類に寄与する不純物及び 安定化添加物 | - |
4.応急措置 | 「2.危険有害性の要約」における応急措置も確認すること。 | ||
---|---|---|---|
吸入した場合 | 新鮮な空気のある場所に移動し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 医師の診断、手当てを受けること。 | ||
皮膚に付着した場合 | 皮膚を速やかに洗浄すること。 医師の診断、手当てを受けること。 脱いだ衣類を再使用する前に洗濯し汚染除去すること。 | ||
眼に入った場合 | コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。洗浄を続けること。 水で数分間、注意深く洗うこと。 医師の診断、手当てを受けること。 | ||
飲み込んだ場合 | 速やかに口をすすぎ、医師の診断を受けること。 | ||
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状 | 眼・皮膚の発赤、眼の痛み・かすみ、唇・爪・皮膚のチアノーゼ、めまい、頭痛、咳、息苦しさ、咽頭痛、吐き気、腹痛。 遅発性症状:メトヘモグロビン血症、脳障害、腎不全等の全身中毒。 | ||
応急措置をする者の保護 | 救助者は、状況に応じて適切な保護具を着用する。 | ||
医師に対する特別な注意事項 | メトヘモグロビン血症、脳障害、腎不全等の全身中毒症状は、遅れて現れることがあり、安静を保たないと悪化する。したがって、安静と医学的な経過観察が不可欠である。 |
5.火災時の措置 | |||
---|---|---|---|
消火剤 | 小火災:粉末消火剤、二酸化炭素、散水 大火災:粉末消火剤、二酸化炭素、耐アルコール性泡消火剤 | ||
使ってはならない消火剤 | 棒状注水 | ||
特有の危険有害性 | 火災によって刺激性、毒性又は腐食性のガス及びヒュームを発生するおそれがある。 加熱により容器が爆発するおそれがある。 | ||
特有の消火方法 | 危険でなければ火災区域から容器を移動する。 消火後も、大量の水を用いて十分に容器を冷却する。 | ||
消火を行う者の保護 | 消火作業の際は、適切な空気呼吸器を含め完全な防護服(耐熱性)を着用する。 |
6.漏出時の措置 | |||
---|---|---|---|
人体に対する注意事項、保護具及び 緊急措置 | 作業者は適切な保護具(「8.ばく露防止及び保護措置」の項を参照)を着用し、眼、皮膚への接触やガスの吸入を避ける。 適切な防護衣を着けていないときは破損した容器あるいは漏洩物に触れてはいけない。 関係者以外の立入りを禁止する。 漏洩しても火災が発生していない場合、密閉性の高い、不浸透性の保護衣を着用する。 風上に留まる。 低地から離れる。 密閉された場所に入る前に換気する。 | ||
環境に対する注意事項 | 作業者は適切な保護具(「8.ばく露防止及び保護措置」の項を参照)を着用し、眼、皮膚への接触やガスの吸入を避ける。 適切な防護衣を着けていないときは破損した容器あるいは漏洩物に触れてはいけない。 関係者以外の立入りを禁止する。 漏洩しても火災が発生していない場合、密閉性の高い、不浸透性の保護衣を着用する。 風上に留まる。 低地から離れる。 密閉された場所に入る前に換気する。 | ||
封じ込め及び浄化の方法及び機材 | 危険でなければ漏れを止める。 |
7.取扱い及び保管上の注意 | |||
---|---|---|---|
取扱い | |||
技術的対策 | 「8.ばく露防止及び保護措置」に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。 | ||
安全取扱い注意事項 | 接触、吸入又は飲み込んではならない。 使用前に取扱説明書を入手すること。 すべての安全注意を読み理解するまで取扱わないこと。 この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。 取扱い後はよく手を洗うこと。 | ||
接触回避 | 情報なし | ||
衛生対策 | 情報なし | ||
保管 | |||
安全な保管条件 | 容器を密閉して、冷所、換気の良い場所で保管すること。 強酸化剤、強酸から離して保管する。 容器は直射日光や火気を避けること。 施錠して貯蔵すること。 | ||
安全な容器包装材料 | 国連輸送法規で規定されている容器を使用する。 |
8.ばく露防止及び保護措置 | |||
---|---|---|---|
管理濃度 | 未設定 | ||
許容濃度 | |||
日本産衛学会(2019年度版) | 未設定 | ||
ACGIH(2019年度版) | Skin | ||
設備対策 | 工程の密閉化、局所排気その他の設備対策を使用する。 この物質を貯蔵ないし取扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを設置すること。 | ||
保護具 | |||
呼吸用保護具 | 情報なし | ||
手の保護具 | 保護手袋を着用すること。 | ||
眼の保護具 | 顔面シールド又は呼吸用保護具と眼用保護具の併用。 | ||
皮膚及び身体の保護具 | 適切な保護衣、保護靴を着用すること。 |
9.物理的及び化学的性質 | |||
---|---|---|---|
物理的状態 | |||
形状 | 無色結晶又は赤色〜茶色の薄片 9) ,15) | ||
色 | 情報なし | ||
臭い | データなし | ||
臭いのしきい(閾)値 | データなし | ||
pH | 情報なし | ||
融点・凝固点 | 129-131℃ 9) 131-132℃ 15) | ||
沸点、初留点及び沸騰範囲 | 200℃(沸点) 15) 300℃(沸点) 16) 339℃(沸点) 19) | ||
引火点 | 244℃ 15) | ||
蒸発速度(酢酸ブチル=1) | データなし | ||
燃焼性(固体、気体) | 該当しない | ||
燃焼又は爆発範囲 | データなし | ||
蒸気圧 | 6.92×10-7 mmHg (25℃) (推定値) 19) | ||
蒸気密度 | データなし | ||
比重(相対密度) | 1.0 (20℃) 12) | ||
溶解度 | 水: 1.3g/L 水(23-27℃) 15) Very slightly sol. 12) アルコール、エーテル、酢酸に可溶。 9) ,15) | ||
n-オクタノール/水分配係数 | log Pow = 2.34 (測定値) 19) | ||
自然発火温度 | 526℃ 15) | ||
分解温度 | データなし | ||
粘度(粘性率) | データなし |
10.安定性及び反応性 | |||
---|---|---|---|
反応性 | 「危険有害反応可能性」を参照。 | ||
化学的安定性 | 情報なし | ||
危険有害反応可能性 | 強酸化剤、強酸と反応する。 | ||
避けるべき条件 | 情報なし | ||
混触危険物質 | 情報なし | ||
危険有害な分解生成物 | 窒素酸化物。 |
11.有害性情報 | |||
---|---|---|---|
急性毒性 | |||
経口 | ラットのLD50値として、404 mg/kg (DFGOT vol. 5 (1993)) との報告に基づき、区分4とした。なお、旧分類が使用したCERIハザードデータ集 (2002) は、現在はList 3の情報源であるので使用しなかった。 | ||
経皮 | データ不足のため分類できない。 | ||
吸入:ガス | GHSの定義における固体である。 | ||
吸入:蒸気 | GHSの定義における固体である。 | ||
吸入:粉じん及びミスト | データ不足のため分類できない。 | ||
皮膚腐食性及び皮膚刺激性 | 本物質の職業性のばく露による皮膚刺激性はみられなかったとの記載 (ACGIH (7th, 2001)) から、区分外とした。 | ||
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性 | データ不足のため分類できない。 | ||
呼吸器感作性 | データ不足のため分類できない。 | ||
皮膚感作性 | データ不足のため分類できない。 | ||
生殖細胞変異原性 | In vivoでは、ラットの骨髄細胞を用いた小核試験で陽性、マウスの骨髄細胞を用いた姉妹染色分体交換試験で陽性 (ACGIH (7th, 2001)、DFGOT vol. 5 (1993))、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞を用いたマウスリンフォーマ試験、染色体異常試験、姉妹染色分体交換試験でいずれも陽性である (DFGOT vol. 5 (1993)、ACGIH (7th, 2001)、PATTY (6th, 2012)、NTP DB (Access on August 2017))。以上より、ガイダンスに従い区分2とした。 | ||
発がん性 | ヒトでは本物質への特異的なばく露と発がんとの関連性を評価した疫学研究はないが、本物質を含むアリールアミン製品混合物への職業ばく露と膀胱がんの発生頻度増加との間に相関が示されたとの1報告がある (NTP RoC (14th, 2016))。実験動物では本物質の二塩酸塩 (CAS番号 612-82-8) をラットに14ヵ月間飲水投与 (30〜150 ppm) した発がん性試験において、雌雄ともに皮膚の基底細胞腫、同扁平上皮がん、ジンバル腺の腫瘍、口腔、肝臓、小腸、大腸、肺の腫瘍、雄に包皮腺の腫瘍、雌に陰核腺の腫瘍の用量依存的な発生頻度の増加が認められた (NTP TR390 (1991)、NTP RoC (14th, 2016)、PATTY (6th, 2012)、ACGIH (7th, 2001))。NTPはラットの雌雄ともに明らかな発がん性の証拠があると結論した (NTP TR390 (1991))。この他、マウスに2年間飲水投与 (5〜140 ppm) した試験において、78週以降に140 ppm の雄では肺腫瘍 (細気管支肺胞上皮腺腫、又は細気管支肺胞上皮がん、及びそれらの合計) の発生頻度の有意な増加がみられた (ACGIH (7th, 2001)、HSDB (Access on August 2017)) との報告、ラットに長期間皮下投与した複数の試験で、ジンバル腺及び外耳道における腫瘍の発生増加がみられた (IARC 1 (1972)、ACGIH (7th, 2001)、NTP RoC (14th, 2016)) との報告がある。既存分類ではIARCがグループ2Bに (IARC Suppl. 7 (1987))、ACGIHがA3に (ACGIH (7th, 2001))、NTPがRに (NTP RoC (14th, 2016))、EUがCarc. 1Bに (ECHA CL Inventory (Access on August 2017))、日本産業衛生学会が2Bに (許容濃度の勧告 (2017): 1991年提案) それぞれ分類している。 以上、EU以外の国際機関による分類結果からは区分2が支持されるが、試験報告において実験動物2種で悪性腫瘍を含む腫瘍の発生増加が認められたこと、及びEUの分類結果に基づき、本項は区分1Bが妥当と判断した。なお、旧分類の区分2からは分類区分を変更した。 | ||
生殖毒性 | ヒトの生殖影響に関する情報はない。実験動物では、妊娠ラットに対し本物質の1%溶液、1 mLを妊娠7〜9日に飲水投与 (総投与量: 30 mg) した結果、胎児に催奇形性はみられなかったとの報告、及び妊娠ラットに対し本物質0.26 mmole/kg (約 55.2 mg/kg) を妊娠7日に皮下投与したが胎児毒性は生じなかったとの報告がある (DFGOT vol. 9 (1993))。以上、実験動物では本物質投与による発生影響を否定する報告があるが、生殖能への影響を評価した試験報告がなく、よってデータ不足のため分類できない。 | ||
特定標的臓器毒性(単回ばく露) | データ不足のため分類できない。なお、本物質の塩酸塩である3,3'-ジメチルベンジジン二塩酸塩 (CAS番号 612-82-8) を少量吸入した場合に、くしゃみに引き続いて上気道の刺激が生じたとの報告がある (DFGOT vol. 5 (1993)、環境省リスク評価第4巻:暫定的有害性評価シート (2005))。この情報に基づき、3,3'-ジメチルベンジジン二塩酸塩は、平成19年度分類で、区分3 (気道刺激性) と分類されている。 | ||
特定標的臓器毒性(反復ばく露) | 【分類根拠】 (1)より、区分1の範囲から肝臓、腎臓への影響、(2)より区分2の範囲で血液系への影響がみられていることから、区分1(肝臓、腎臓)、区分2(血液系)とした。なお、(1)のジンバル腺の所見は前腫瘍病変と考えられるが、ジンバル腺はヒトにないことから標的臓器とせず、(2)の胸腺、精巣および甲状腺関連所見はいずれも病理組織変化を伴う所見でないことから、標的臓器の分類根拠としなかった。今回の見直しで、被験物質の用量を確認した結果、旧分類結果から一部臓器の区分を変更した。 【根拠データ】 (1)本物質の塩酸塩である3,3'-ジメチルベンジジン二塩酸塩(CAS:612-82-8)について、ラットを用いた14ヵ月間飲水投与試験において、30 ppm(0.003%)(雄1.8 mg/kg/day、雌3.0 mg/kg/day:本物質換算、約1.3〜2.2 mg/kg/day、区分1の範囲)以上で肝臓の変異細胞巣、肝臓の嚢胞性変性の発生率増加、腎症の増加、及びジンバル腺の限局性過形成・び漫性の腫脹がみられたとの報告がある(NTP TR390(1991)、環境省リスク評価第4巻:暫定的有害性評価シート(2005))。 (2)本物質の塩酸塩である3,3'-ジメチルベンジジン二塩酸塩(CAS:612-82-8)について、ラットを用いた13週間飲水投与試験において、300 ppm(0.03%)(ガイダンス値換算:37.5 mg/kg/day、本物質換算:28 mg/kg/day、区分2の範囲)以上で、胸腺重量減少、甲状腺ホルモン(T3、T4)濃度の低下、精巣相対重量増加、50 ppm(0.05%)(ガイダンス値換算:62.5 mg/kg/day、本物質換算:47 mg/kg/day、区分2の範囲)以上で、赤血球数及びヘマトクリット値の減少、肝細胞壊死の増加、腎症の増加がみられたとの報告がある(NTP TR390(1991)、環境省リスク評価第4巻:暫定的有害性評価シート(2005))。 | ||
吸引性呼吸器有害性 | データ不足のため分類できない。 |
12.環境影響情報 | |||
---|---|---|---|
生態毒性 | |||
水生環境有害性(急性) | 甲殻類(オオミジンコ)48時間EC50 = 4.5 mg/L(環境省生態影響試験:2017)であることから、区分2とした。 | ||
水生環境有害性(長期間) | 慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(難分解性、BODによる分解度:3%(化審法DB:1984))、甲殻類(オオミジンコ)の21日間NOEC(繁殖阻害)= 0.26 mg/L(環境省生態影響試験:2017)であることから、区分2となる。 慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(難分解性、BODによる分解度:3%(化審法DB:1984))、魚類(メダカ)96時間LC50 = 13 mg/L(環境省生態影響試験:2017)であることから、区分3となる。 以上の結果から、区分2とした。 | ||
オゾン層への有害性 | データなし |
13.廃棄上の注意 | |||
---|---|---|---|
残余廃棄物 | 廃棄においては、関連法規ならびに地方自治体の基準に従うこと。 都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。 廃棄物の処理を委託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。 | ||
汚染容器及び包装 | 容器は洗浄してリサイクルするか、関連法規制ならびに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。 空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。 |
14.輸送上の注意 | ||||
---|---|---|---|---|
該当の有無は製品によっても異なる場合がある。法規に則った試験の情報と、12項の環境影響情報とに基づいて、修正が必要な場合がある。 | ||||
国際規制 | ||||
国連番号 | 2811 | |||
国連品名 | TOXIC SOLID, ORGANIC, N.O.S. | |||
国連危険有害性クラス | 6.1 | |||
副次危険 | 該当しない | |||
容器等級 | I | |||
海洋汚染物質 | 該当しない | |||
MARPOL73/78附属書K及び IBCコードによるばら積み 輸送される液体物質 | 該当しない | |||
国内規制 | ||||
海上規制情報 | 船舶安全法の規定に従う。 | |||
航空規制情報 | 航空法の規定に従う。 | |||
陸上規制情報 | 道路法の規定に従う。 | |||
特別な安全上の対策 | 道路法の規定によるイエローカード携行の対象物 | |||
その他 (一般的) 注意 | 化学品を扱う場合の一般的な注意として、輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 重量物を上積みしない。 | |||
緊急時応急措置指針番号* | 該当しない | |||
* 北米緊急時応急措置指針に基づく。米国運輸省が中心となって発行した「2008 Emergency Response Guidebook (ERG 2008)」(一般社団法人日本化学工業協会によって和訳されている(発行元:日本規格協会)に掲載されている。 |
15.適用法令 | ||||
---|---|---|---|---|
法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。 | ||||
労働安全衛生法 | 製造許可物質(法第56条第1項、施行令第17条別表第3第1号) 特定化学物質(第一類物質) 名称等を表示し、又は通知すべき危険物及び有害物(法第57条、施行令第17条別表第3第1号並びに施行令第18条及び第18条の2別表第9) | |||
化学物質排出把握管理促進法 (PRTR法) | 第一種指定化学物質(法第2条第2項、施行令第1条別表第1) | |||
大気汚染防止法 | 有害大気汚染物質(中央環境審議会第9次答申) |
16.その他の情報 | ||||
---|---|---|---|---|
参考文献 | 9) Merck (Access on Jul 2005) 12) Sax (8th, 1992) 15) ICSC (J) (1989) 16) HSDB (Access on Jun 2005) 19) Howard (1997) ※文献番号は旧SDSによる。 | |||
[注意] 本SDSはJIS Z7253:2012 に準拠して作成しています。 |