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安全データシート
酢酸リナリル
作成日 2013/3/8
1.化学品及び会社情報
化学品の名称酢酸リナリル (Linalyl acetate)
製品コード24A6018
会社名○○○○株式会社
住所東京都△△区△△町△丁目△△番地
電話番号03-1234-5678
FAX番号03-1234-5678
電子メールアドレス連絡先@検セ.or.jp
緊急時の電話番号03-1234-5678
推奨用途及び使用上の制限花,果実用調合香料, 石けん・化粧品・洗剤用香料
 

2.危険有害性の要約
GHS分類
分類実施日平成24年。政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7版)を使用
GHS改訂4版を使用
物理化学的危険性引火性液体区分4
自己反応性化学品タイプG
健康に対する有害性皮膚腐食性/刺激性区分2
皮膚感作性区分1
特定標的臓器毒性(単回ばく露)区分3(麻酔作用)
環境に対する有害性水生環境有害性 (急性)分類実施中
水生環境有害性 (長期間)分類実施中
オゾン層への有害性分類実施中
注) 上記のGHS分類で区分の記載がない危険有害性項目については、政府向けガイダンス文書で規定された「分類対象外」、「区分外」または「分類できない」に該当する。なお、健康有害性については後述の11項に、「分類対象外」、「区分外」または「分類できない」の記述がある。
GHSラベル要素
絵表示感嘆符
注意喚起語警告
危険有害性情報可燃性液体
皮膚刺激
アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ
眠気又はめまいのおそれ
注意書き
安全対策炎や高温のものから遠ざけること。-禁煙。
粉じん、煙、ガス、ミスト、蒸気、スプレーの吸入を避けること。
取扱後は手などをよく洗うこと。
屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。
汚染された作業衣は作業場から出さないこと。
保護手袋、保護眼鏡、保護面を着用すること。
応急措置吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
  気分が悪いときは医師に連絡すること。
皮膚に付着した場合:多量の水/…で洗うこと。
  特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)
  皮膚刺激又は発しんが生じた場合:医師の診断、手当てを受けること。
  汚染された衣服を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。
火災の場合には、火元への燃焼源を断ち、適切な消火剤を使用して消火すること。
保管換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。
容器を密閉しておくこと。
施錠して保管すること。
廃棄内容物、容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に委託すること。
他の危険有害性

3.組成及び成分情報
単一製品・混合物の区別単一製品
化学名又は一般名酢酸リナリル
別名酢酸3,7-ジメチル-1,6-オクタジエン-3-イル、ベルガモットミントオイル、酢酸1,5-ジメチル-1-ビニル-4-ヘキセニル、3,7-Dimethyl-1,6-octadien-3-yl acetate、Bergemot mint oil、1,5-Dimethyl-1-vinylhex-4-enyl acetate
濃度又は濃度範囲>96%
分子式 (分子量)C12H20O2(196.29)
化学特性 (示性式又は構造式)構造式
CAS番号115-95-7
官報公示整理番号(化審法)(2)-2536
官報公示整理番号(安衛法)(2)-2536
分類に寄与する不純物及び安定化添加物不純物:ジヒドロリナロール、デヒドロリナロール、酢酸テトラヒドロリナリル、リナロール。

4.応急措置
吸入した場合空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。安静。
気分が悪いときは医師に連絡すること。
皮膚に付着した場合多量の水と石けんで洗うこと。
特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)
皮膚刺激又は発しんが生じた場合:医師の診断、手当てを受けること。
汚染された衣服を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。
眼に入った場合水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
飲み込んだ場合気分が悪いときは医師に連絡すること。口をすすぐこと。
吸入 :データなし。
皮膚 : データなし。
眼 : 発赤。軽度に眼を刺激する。
急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状経口摂取 : データなし。
応急措置をする者の保護データなし。
医師に対する特別な注意事項データなし。

5.火災時の措置
消火剤粉末消火薬剤、泡消火薬剤、二酸化炭素、砂
使ってはならない消火剤棒状水
特有の危険有害性燃焼ガスには、一酸化炭素などの有毒ガスが含まれるので、消火作業の際には、煙の吸入を避ける。
可燃性。
85℃以上では、蒸気/空気の爆発性混合気体を生じることがある。
特有の消火方法消火作業は、風上から行う。
周辺火災の場合に移動可能な容器は、速やかに安全な場所に移す。
火災発生場所の周辺に関係者以外の立入りを禁止する。
関係者以外は安全な場所に退去させる。
消火するために粉末消火薬剤、泡消火薬剤、二酸化炭素、砂を使用すること。
消火を行う者の保護消火作業では、適切な保護具(手袋、眼鏡、マスク等)を着用する。

6.漏出時の措置
人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置作業には、必ず保護具(手袋・眼鏡・マスクなど)を着用する。
多量の場合、人を安全な場所に退避させる。
必要に応じた換気を確保する。
環境に対する注意事項漏出物を河川や下水に直接流してはいけない。
封じ込め及び浄化の方法及び機材少量の場合、吸着剤(土・砂・ウエスなど)で吸着させ取り除いた後、残りをウエス、雑巾などでよく拭き取る。大量の水で洗い流す。
多量の場合、盛り土で囲って流出を防止し、安全な場所に導いてからドラムなど、密閉式の容器に回収する。
この物質を環境中に放出してはならない。
付近の着火源となるものを速やかに除くとともに消火剤を準備する。
床に漏れた状態で放置すると、滑り易くスリップ事故の原因となるため注意する。
漏出物の上をむやみに歩かない。
火花を発生しない安全な用具を使用する。
回収物の収納容器は、内容物の処分を行うまで密封しておく。

7.取扱い及び保管上の注意
取扱い
技術的対策取扱い場所の近くに、洗眼及び身体洗浄のための設備を設置する。
安全取扱い注意事項炎や高温のものから遠ざけること。-禁煙。
粉じん、煙、ガス、ミスト、蒸気、スプレーの吸入を避けること。
取扱後は手などをよく洗うこと。
屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。
汚染された作業衣は作業場から出さないこと。
保護手袋、保護眼鏡、保護面を着用すること。
裸火禁止。
85℃以上では、蒸気/空気の爆発性混合気体を生じることがある。
85℃以上では、密閉系および換気。
作業中は飲食、喫煙をしない。
水生生物に対して毒性が強い。
環境中に放出しないように強く勧告する。
火気厳禁
接触回避データなし。
衛生対策取扱い後は手などをよく洗うこと。
保管
安全な保管条件換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。
容器を密閉しておくこと。
施錠して保管すること。
火気厳禁
安全な容器包装材料データなし。

8.ばく露防止及び保護措置
管理濃度未設定
許容濃度
日本産衛学会(2012年度版)未設定
ACGIH(2012年版)未設定
設備対策蒸気またはヒュームやミストが発生する場合は、局所排気装置を設置する。
取扱い場所の近くに、洗眼及び身体洗浄のための設備を設置する。
機器類は防爆構造とし、設備は静電気対策を実施する。
消火により生じる流出物を収容するための用意。
排水管や下水管へのアクセスのない場で貯蔵する。
床面に沿って換気。
保護具
呼吸用保護具必要に応じて、適切な呼吸用保護具(個人用保護具:空気中濃度に応じた有機ガスおよび蒸気用フィルター付きマスク)を着用すること。
手の保護具保護手袋を着用すること。
眼の保護具保護眼鏡、保護面を着用すること。
皮膚及び身体の保護具保護手袋、保護眼鏡、保護面を着用すること。
個人用保護具:空気中濃度に応じた有機ガスおよび蒸気用フィルター付きマスク

9.物理的及び化学的性質
物理的状態
形状液体(ICSC(J) (2009))
無色(ICSC(J) (2009))
臭い柑橘類(特にベルガモット)果実様の甘い香気がある。(有機化合物辞典 (1985))
臭いのしきい(閾)値データなし。
pHデータなし。
融点・凝固点-2.1℃(HPVIS (2010))
沸点、初留点及び沸騰範囲220℃(Merck (14th, 2006))
引火点85℃(CC)(ICSC(J) (2009))
蒸発速度(酢酸ブチル=1)データなし。
燃焼性(固体、気体)データなし。
燃焼又は爆発範囲0.7〜4.3 vol%(ICSC(J) (2009))
蒸気圧0.111 mmHg(25℃)(HPVIS (2010))
蒸気密度6.77(空気=1)(ICSC(J) (2009))
比重(相対密度)0.895(20℃/4℃)(Merck (14th, 2006))
溶解度水:30 mg/L (室温)(SIDS (2002))
エタノール、ジエチルエーテルに可溶。(SIDS (2002))
n-オクタノール/水分配係数3.93(measured)(HPVIS (2010))
自然発火温度225℃(ICSC(J) (2009))
分解温度データなし。
粘度(粘性率)2.4mm2・s(23℃)(ICSC(J) (2009))

10.安定性及び反応性
反応性情報なし。
化学的安定性情報なし。
危険有害反応可能性情報なし。
避けるべき条件情報なし。
混触危険物質情報なし。
危険有害な分解生成物燃焼すると分解し、刺激性のフュームを生じる。

11.有害性情報
急性毒性
経口ラットのLD50値は 14550 mg/kg(SIDS (2002))に基づき区分外とした。GHS分類:区分外
経皮ウサギのLD50値は >5000 mg/kg(USEPA/HPV (2001)、List1相当)に基づき区分外とした。GHS分類:区分外
吸入:ガスGHSの定義における液体である。GHS分類:分類対象外
吸入:蒸気データなし。GHS分類:分類できない
吸入:粉じん及びミストデータ不足。なお、マウスに2.74 mg/Lの濃度を90分ばく露して運動活性の低下を起こしたが、死亡はみられていない(SIDS (2002))。しかし、この情報のみでは区分を特定できないので分類できない。なお、試験濃度(2.74 mg/L)は飽和蒸気圧濃度((1.17 mg/L))を超えているので、ミストによる試験とみなした。GHS分類:分類できない
皮膚腐食性及び刺激性ウサギ3匹に本物質原液0.5 mLを4時間適用した皮膚刺激性試験(OECD TG 404、GLP)において、適用後1〜3日に明瞭な紅斑と軽微〜軽度な浮腫が認められ、皮膚刺激指数(PII)は3.67であった(ECETOC TR 66 (1995))ことから、区分2とした。なお、その他の知見として、ウサギ6匹を用い、本物質0.1 gを72時間まで適用した皮膚刺激性試験では重度の刺激性(severely irritating)と報告され(SIDS (2002))、一方、ヒトではボランティア50人に本物質の33%アセトン溶液0.05 mLを48時間適用した結果、刺激性なし(not irritatinng)と報告されている(SIDS (2002))。GHS分類:区分2
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性データなし。GHS分類:分類できない
呼吸器感作性データなし。GHS分類:分類できない
皮膚感作性Contact Dermatitis (5th, 2001)に接触アレルギー物質として記載があることから、区分1とした。なお、ヒトで1人の美容師がラベンダーシャンプーを使用後、48および96時間のパッチテストで強い陽性反応を示した(SIDS (2002))との事例報告がある。本物質はアレルギー反応を起こす可能性のあるラベンダー油の成分の一つであり、本物質に疑いがかけられている。GHS分類:区分1
生殖細胞変異原性in vitro試験のデータがないので分類できない。なお、in vitro試験としては、エームス試験およびヒト末梢血リンパ球を用いた染色体異常試験で陰性が報告されている(SIDS (2002))。GHS分類:分類できない
発がん性データ不足。なお、A/He系雌マウスに週3回8週間腹腔内投与した試験において、開始24週後の観察では、発がん性の証拠は認められなかった(SIDS (2002))と報告されているが、肺を除き完全な組織学的検査は行われていない。 GHS分類:分類できない
生殖毒性データなし。なお、本物質を経口摂取すると消化管で加水分解の結果リナロールが生じる。そのリナロールを72.9%含むコエンドロ油を、雌ラットに投与、即ち、交配7日前から、無投与の雄との交配および妊娠期間を経て分娩後4日まで経口投与した生殖試験(FDA Guideline、GLP)において、受胎能に影響は認められなかったが、母動物の毒性用量(1000 mg/kg)で分娩前後に胎仔死亡の増加が報告されている(SIDS (2002))。GHS分類:分類できない
特定標的臓器毒性(単回ばく露)ラットおよびマウスの急性経口毒性試験(LD50値;ラット 14550 mg/kg、マウス 13360 mg/kg)で投与後まもなく抑制症状が現れ、ラットでは昏睡が認められた(SIDS (2002))こと、さらに、マウスに2.74 mg/Lの濃度を90分吸入ばく露により、死亡はなく、運動活性の低下が観察された(SIDS (2002))ことにより、区分3(麻酔作用)とした。GHS分類:区分3(麻酔作用)
特定標的臓器毒性(反復ばく露)データなし。なお、本物質を経口摂取すると消化管で加水分解の結果リナロールが生じる。そのリナロールを72.9%含むコエンドロ油を、ラットに28日間反復経口投与した試験(160, 400, 1000 mg/kg)において、全投与群の雌で肝細胞の空胞化と高用量群の雄で腎臓皮質に変性病変を認め、リナロールの影響は肝臓と腎臓に限定されると結論されている(SIDS (2002))。 GHS分類:分類できない
吸引性呼吸器有害性データなし。GHS分類:分類できない

12.環境影響情報
生態毒性
水生環境有害性(急性)分類実施中
水生環境有害性(長期間)分類実施中
オゾン層への有害性分類実施中

13.廃棄上の注意
残余廃棄物廃棄の前に、可能な限り無害化、安定化及び中和等の処理を行って危険有害性のレベルを低い状態にする。
内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に委託すること。
汚染容器及び包装容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。
空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。

14.輸送上の注意
該当の有無は製品によっても異なる場合がある。法規に則った試験の情報と、分類実施中の12項の環境影響情報とに、基づく修正の必要がある。
国際規制 海上輸送はIMOの規則に、航空輸送はICAO/IATAの規則に従う。
国連番号特定できない。
国内規制
海上規制情報特定できない。
航空規制情報特定できない。
陸上規制情報消防法の規定に従う。
特別安全対策移送時にイエローカードの保持が必要。
食品や飼料と一緒に輸送してはならない。
輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。
重量物を上積みしない。

15.適用法令
法規制情報は作成年月日時点に基づいて記載されております。事業場において記載するに当たっては、最新情報を確認してください。
消防法第4類引火性液体、第三石油類非水溶性液体

16.その他の情報
参考文献各データ毎に記載した。
<モデルSDSを利用するときの注意事項>
本安全モデルデータシートは作成年月日時点における情報に基づいて記載されておりますので、事業場においてSDSを作成するに当たっては、 新たな危険有害性情報について確認することが必要です。さらに、本安全データシートはモデルですので、実際の製品等の性状に基づき追加修正する必要があります。 また、特殊な条件下で使用するときは、その使用状況に応じた情報に基づく安全対策が必要となります。